JPH0226863A

JPH0226863A - コージライト質セラミックスとその製造方法

Info

Publication number: JPH0226863A
Application number: JP63173506A
Authority: JP
Inventors: Hideki Nakamura; 秀城中村; Yukiko Satou; 有希子佐藤; Hiroshi Nakajo; 博史中條; Yoshikazu Uchiumi; 良和内海; Hisao Watai; 渡井　久男
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1988-07-12
Filing date: 1988-07-12
Publication date: 1990-01-29
Anticipated expiration: 2009-09-21
Also published as: JPH0674172B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この発明は緻密質、低誘電率、低損失、低熱膨張の性質
をもつコージライト質セラミックスとその製造方法に関
するものである。

〔従来の技術〕

コージライト質セラミックスは低熱膨張性セラミックス
として耐熱衝撃特性に優れ、誘電率、誘電損失も低く、
電気的特性に優れた性質をもっている。しかしこの材料
は緻密化に必要な焼成温度と、軟化、変形および分解溶
融を開始する温度が接近しているため、緻密化焼成温度
範囲が極めて狭く、このため気孔率が低くて、吸水率が
低い緻密な焼結体を得ることが困難である。

この問題を解決するため焼結助剤として、例えば特公昭
６１−３４２０５号では、コージライトにＹ２Ｏ，を０
．３〜８重量％添加することを、また特開昭６２−７８
１４９号では、　コージライトに対してジルコン酸バリ
ウムとコージライト組成よりなる半溶融物または溶融物
をジルコン酸バリウムの量として０．５〜５重量％添加
して、適当な温度で焼成することを開示している。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来、コージライト質セラミックスの緻密化および緻密
化焼成温度の確保という点では、以上のような方法が取
られていたが、いずれの方法もコージライトに焼結助剤
を添加することにより、焼結助剤無添加の場合に比べて
、誘電率、誘電損失が大きくなるなど電気的特性が大幅
に劣化するとともに、熱膨脹係数も大きくなり、純粋な
コージライト質セラミックスのもつ低熱膨脹、低誘電率
、低損失という性質が失なわれてしまう欠点があった。

また緻密でないコージライト質セラミックスは誘電損失
も大きく、強度も低い欠点があった。

この発明は、上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、緻密で、低誘電率、低損失、低熱膨張性を
有するコージライト質セラミックスとその製造方法を得
ることを目的とする。なお、本発明で述べる緻密とは吸
水率０．０２％以下、低誘電率とは誘電率４〜５、低損
失とは誘電損失０．００３以下、低熱膨脹とは２．５　
Ｘ　１０−’／℃以下（２５〜１０００℃）をいう。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は次のコージライト質セラミックスとその製造
方法である。

（１）主たる結晶相がコージライト相からなり、酸化サ
マリウム（Ｓｍ、　Ｏ，）を０．１〜１０重量％含むコ
ージライト質セラミックス。

（２）主たる結晶相がコージライト相からなる合成コー
ジライト粉末、または焼成することにより化学組成力酊
ｇｏ　５〜１５重量％、　Ａｌ１．０．３０〜４５重量
％、ＳｉＯ２４５〜６０重量％となる粉末に、焼成によ
って酸化サマリウムとなる粉末を０．１〜１０重量％添
加して成形後、１３００〜１４５０℃の温度範囲で焼成
するコージライト質セラミックスの製造方法。

この発明によるコージライト質セラミックスは、主たる
結晶相がコージライト相からなる合成コージライト粉末
、またはＭｇＯ，Ａｇ２Ｏ３、ＳｉＯ□を主たる結晶相
がコージライト相となるように配合したものに、焼成に
より酸化サマリウムとなる粉末を添加して焼成したもの
である。

この発明では、主たる結晶相がコージライト相からなる
合成コージライト粉末、または焼成により上記ＭｇＯ１
ＡＱ２０．、ＳｉＯ□の化学組成となる粉末に、酸化サ
マリウムを添加して成形し、１３００〜１４５０℃で焼
成することにより、緻密（吸水率０．０２％以下）で、
誘電率４〜５、誘電損失０．００３以下、２５〜１００
０℃の間の平均熱膨張係数が２．ＯＸ　１０−’／’Ｃ
以下の特性をもつコージライト質セラミックスを製造す
ることができる。

本発明において、酸化サマリウム粉末の添加量を０．１
〜ＩＯ重量％に限定したのは、添加量が０．１重量％よ
り少ない場合、緻密化焼成温度範囲は広くならず、１０
重量％より多い場合は、誘電損失および熱膨脹係数が大
きくなり、コージライトが本来もつ低損失、低熱膨脹の
性質が失なわれるからである。また焼成温度を１３００
〜１４５０℃としたのは、１３００℃未満で焼成すると
焼結体が緻密化せず、１４５０℃より高い温度で焼成す
ると軟化、変形および分解溶融が始まり、形状を維持で
きないからある。

Ｍｇ０５〜１５重量％、Ａｆ１２０．３０〜４５重量％
、５ｉ０２４５〜６０重量％としたのは、これ以外の範
囲では、焼成によりコージライト以外の相が多く出現し
、熱膨脹係数が大きくなるからである。

本発明において、コージライトに添加する酸化サマリウ
ムとしては、酸化サマリウム粉末のほか、硝酸サマリウ
ムなど焼成によって酸化サマリウムとなる物質を加えて
焼成してもよい。

また成形法としては、鋳込み成形法、プレス成形法、ホ
ットプレス成形法等の任意の成形法が採用できる。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例について説明する。

（実施例１）はぼ理論組成（２Ｍｇ０・２ＡＱ２０．・５ＳｉＯ□）
に配合されたタルク、アルミナ、カオリンの原料粉末を
焼成、粉砕した合成コージライト粉末に、酸化サマリウ
ム（Ｓｍ２０．　）をＯ〜１０重景％添加後、水、分散
剤、結合剤を加えてボールミル混合し、流動性をもつ泥
しよう状態とした後、真空脱泡して石膏型に鋳込み、１
００ｍｍφＸ　２０ｍｍに成形して乾燥後、電気炉で１
３００〜１４５０℃の範囲で焼成した６表１に上記の方
法で製造されたコージライト質セラミックスの製造条件
を示す。

実施例１で作成したコージライト質セラミックスの特性
を表２に示す。なお、誘電率、誘電損失は摂動法にて、
１０ＧＨｚで測定したものである。また熱膨脹係数の値
は２５〜１０００℃までの平均熱膨張係数の値である。

表１表２合成コージライトに酸化サマリウムを０．１〜１０．０
重量％添加（試料＆２〜１０）シて成形し、表１に示し
た緻密化焼成温度範囲で焼成したコージライト質セラミ
ックスは、吸水率が０．０２％以下の熱膨脹係数が２．
５　Ｘ　１０””／”Ｃ以下、誘電率４〜５、誘電損失
０．００３以下であり、緻密質、低熱膨脹、低誘電率、
低損失のコージライト質セラミックスを得た。なお、酸
化サマリウムの添加量が５重量％を越える場合（試料Ｎ
ａ９．１０）は、無添加の場合（試料Ｎα１）に比べて
、誘電率、誘電損失、熱膨脹係数が大きくなるため、酸
化サマリウムの添加量は、０．１〜５．０重量％が望ま
しいが、上記の添加量でも十分緻密質、低誘電率、低損
失、低熱膨張性を満足する特性である。

（実施例２）ＭｇＯ５〜１５重量％、ＡＱ、０．３０〜４５重量％、
ＳｉＯ２４５〜６０重量％よりなる粉末に、酸化サマリ
ウム粉末を０．１〜１０．０重量％添加後、水、分散剤
、結合剤を加えてボールミル混合し、流動性をもつ泥し
よう状態とした後、真空脱泡して石膏型に鋳込み、１０
０ｍ＋＋＋φＸ　２０ｍｍに成形して乾燥後、電気炉で
１３００〜１４５０℃の範囲で焼成した。

実施例２で作成したコージライト質セラミックスは、酸
化サマリウムの添加量が実施例１と同じ場合、表２と同
様の特性を示した。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば、緻密で、低誘電率、
低損失、低熱膨脹を同時に満たすコージライト質セラミ
ックスを得ることができるので、耐熱性、耐熱衝撃性に
優れ、強度の大きい構造材料および電気部品として使用
できる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）主たる結晶相がコージライト相からなり、酸化サ
マリウム（Ｓｍ＿２Ｏ＿３）を０．１〜１０重量％含む
ことを特徴とするコージライト質セラミックス。
（２）主たる結晶相がコージライト相からなる合成コー
ジライト粉末、または焼成することにより化学組成がＭ
ｇＯ５〜１５重量％、Ａｌ＿２Ｏ＿３３０〜４５重量％
、ＳｉＯ＿２４５〜６０重量％となる粉末に、焼成によ
って酸化サマリウムとなる粉末を０．１〜１０重量％添
加して成形後、１３００〜１４５０℃の温度範囲で焼成
することを特徴とするコージライト質セラミックスの製
造方法。