JP2000160122A - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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JP2000160122A
JP2000160122A JP10340896A JP34089698A JP2000160122A JP 2000160122 A JP2000160122 A JP 2000160122A JP 10340896 A JP10340896 A JP 10340896A JP 34089698 A JP34089698 A JP 34089698A JP 2000160122 A JP2000160122 A JP 2000160122A
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epoxy
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Shiyuuzou Iyoshi
就三 伊吉
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 燃焼時に環境に有害なガスを発生させる塩素
を含有せず、且つ各種被着材に対して優れた接着性を示
す接着剤を提供すること。 【解決手段】 ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
位を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物に基
づくモノマー単位を主体とする重合体ブロックからなる
ブロック共重合体をエポキシ化したエポキシ変性ブロッ
ク共重合体(A)20〜90重量%、粘着付与剤(B)
10〜80重量%(成分(A)と(B)の合計は100
重量%)の100重量部に対して、必要に応じてエポキ
シ変性ブロック共重合体(A)に相溶または溶解可能な
オイルまたは可塑剤(C)10重量部以下、およびエポ
キシ変性ブロック共重合体(A)および/または粘着付
与剤(B)を溶解できる溶剤(D)50〜2000重量
部を含む接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ変性ブロ
ック共重合体からなる接着剤に関する。より詳しくは、
特定構造のエポキシ変性ブロック共重合体と粘着付与
剤、および溶剤からなる接着剤に関し、燃焼時に環境に
有害なガスを発生させる塩素を含有せず、且つ各種被着
材に対して優れた接着性を示す接着剤に関する。特にポ
リカーボネート、PET、アクリル、ポリアミド、EV
A、ポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチック
類、EPDM、NBR、SBR天然ゴム等のゴム類、ス
テンレス、アルミ、銅等の金属類およびガラスに対して
優れた接着性を示し、異種材料の接着に適した接着剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ラミネート、コンポジット材料な
どを中心として各種工業材料の複合化が盛んに行われて
いる。これに伴い、接着剤として使用される接着性ポリ
マーは複合化による高機能化に伴い、被着材である極性
基を有する合成樹脂、極性基を持たない合成樹脂、また
は、鉄、アルミニウム、銅などの金属材料、あるいは木
材、紙などのセルローズ系材料、ガラスなどの異種素材
の複合化に必須の成分として多用されている。そして、
これら複合素材の高機能化は、該被着材料に用いる接着
性ポリマーの高機能化によって達成されていると云え
る。
【0003】接着剤を利用する分野は、家具、建材、合
板、木工、建築、製本、製袋、製缶、包装などの分野は
勿論のこと、自動車を中心とした車輌関係、電気機器を
始め、事務機器、家庭用品に至るまで、その利用分野は
極めて広範囲なものがある。したがって、被着材の種類
も、上記のように極めて多くの種類があり、また、その
用途も非常に多様であるため、その目的に適合する各種
の性能が接着剤に要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、燃焼
時に環境に有害なガスを発生させる塩素を含有せず、且
つ各種被着材に対して優れた接着性を示す接着剤、特に
ポリカーボネート、PET、ポリアミド、EVA、ポリ
プロピレン、ポリエチレン等のプラスチック類、EPD
M、NBR、SBR天然ゴム等のゴム類、ステンレス、
アルミ、銅等の金属類およびガラスに対して優れた接着
性を示し、異種材料の接着に適した接着剤を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックからなるブロック共重
合体をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体、
粘着付与剤、該エポキシ変性ブロック共重合体に相溶ま
たは溶解するオイルまたは可塑剤、および特定の溶剤か
らなる接着剤が、PETおよびポリカーボネート樹脂に
接着性がよいことを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明の第1は、ビニル芳香族化合
物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A1)と共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主
体とする重合体ブロック(A2)からなるブロック共重
合体をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体
(A)20〜90重量%、粘着付与剤(B)10〜80
重量%(成分(A)と(B)の合計は100重量%)の
100重量部に対して、必要に応じてエポキシ変性ブロ
ック共重合体(A)に相溶または溶解可能なオイルまた
は可塑剤(C)10重量部以下、およびエポキシ変性ブ
ロック共重合体(A)および/または粘着付与剤(B)
を溶解できる溶剤(D)50〜2000重量部を含む接
着剤を提供する。本発明は、前記接着剤においてブロッ
ク共重合体(A3)を構成する重合体ブロック(A2)
が部分的に水添されている接着剤および前記接着剤にお
いてブロック共重合体(A3)を構成する重合体ブロッ
ク(A1)と重合体ブロック(A2)との重量割合が5
/95〜70/30の範囲にあり、エポキシ変性ブロッ
ク共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜60
万であり、エポキシ当量が200〜5,000である接
着剤を提供する。さらに、本発明は前記接着剤におい
て、粘着付与剤(B)が、ロジンエステル、マレイン酸
変性ロジン、脂肪族石油樹脂、脂環族石油樹脂または芳
香族石油樹脂、これらの水素添加した水素添加石油樹
脂、テルペン変性フェノール樹脂およびクマロン−イン
デン−スチレン共重合樹脂の群から選ばれた少なくとも
1種であり、且つ溶剤(D)がトルエン、酢酸エチル、
シクロヘキサンおよびn−へキサンの群から選ばれた少
なくとも1種である接着剤、並びに、前記接着剤がさら
に添加剤を含んでなる接着剤を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のエポキシ変性ブロック共重合体(A)は、ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A1)と
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(A2)
とのブロック共重合体(A3)またはその部分水添物の
共役ジエンに由来する炭素−炭素二重結合をエポキシ化
して得られる。ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロック(A1)を構成するビニル芳香族化合物として
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、p−t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、
p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン等が
例示でき、これらの中でもスチレンが好ましい。本発明
では、これらの1種または2種以上を併用することがで
きる。
【0008】また、共役ジエン化合物を主体とする重合
ブロック(A2)を構成する共役ジエン化合物として
は、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、
3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3
−ブタジエン等が例示でき、これらの中でもブタジエ
ン、イソプレンが好ましい。本発明ではこれらの1種ま
たは2種以上を併用することができる。
【0009】ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロック(A1)と共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロック(A2)との重合比(重量比)は、好ましくは
5/95〜70/30であること、さらに好ましくは1
0/90〜60/40である。また、エポキシ変性ブロ
ック共重合体(A)の重量平均分子量は、好ましくは
5,000〜60万、さらには10,000〜50万の
範囲であることが好ましく、分子量分布(重量平均分子
量(Mw)/数平均分子量(Mn)比)は、(Mw)/
(Mn)=10以下であることが好ましい。また、ブロ
ック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あ
るいはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよ
く、例えば、A−B−A、B−A−A−B、(A−B
−)4Si、A−B−A−B−A等の構造を有するビニ
ル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体が
例示できる。なお、ブロック共重合体の共役ジエン化合
物の不飽和結合は部分的に水素添加したものであっても
よい。
【0010】本発明に供するブロック共重合体(A3)
の製造方法としては、上記構造を有するものであればど
のような製造方法もとることができる。例えば、特公昭
40−23798号、特公昭47−3252号、特公昭
48−2423号、特公昭46−32415号、特公昭
49−36957号、特公昭43−17979号、特公
昭46−32415号、特公昭56−28925号公報
に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不活
性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロ
ック共重合体を製造することができる。さらに、特公昭
42−8704号公報、特公昭43−6636号公報ま
たは特開昭59−133203号公報に記載された方法
により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添
加して、部分的に水添したブロック共重合体を合成する
ことができる。
【0011】本発明で使用するエポキシ変性ブロック共
重合体(A)は、上記ブロック共重合体(A3)をエポ
キシ化して製造する。エポキシ化の前後で平均分子量や
分子量分布は殆ど変わらない。エポキシ化は、上記ブロ
ック共重合体を不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド
類、過酸類などのエポキシ化剤と反応させて行うことが
できる。過酸類としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸
を例示することができる。ハイドロパーオキサイド類の
場合、タングステン酸と苛性ソーダの混合物を過酸化水
素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、あるいはモリブ
デンヘキサカルボニルをターシャリブチルハイドロパー
オキサイドと併用して触媒効果を得ることができる。エ
ポキシ化剤の量に厳密な制限はなく、それぞれの場合に
おける最適量は、使用する個々のエポキシ化剤や所望さ
れるエポキシ化度、使用する個々のブロック共重合体等
の性質に応じて選択することができる。不活性溶媒とし
ては、原料粘度の低下、エポキシ化剤の希釈による安定
化などの目的で使用することができ、過酢酸の場合であ
れば芳香族化合物、エーテル類、エステル類などを用い
ることができる。特に好ましい溶剤は、ヘキサン、シク
ロヘキサン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、四塩化
炭素、クロロホルムである。
【0012】エポキシ化反応条件に厳密な制限はなく、
用いるエポキシ化剤の反応性によって使用できる反応温
度領域を適宜選択することができる。例えば、過酢酸を
使用する場合は、0〜70℃が好ましい。0℃以下では
反応が遅く、70℃を越えると過酢酸の分解が起こる。
またハイドロパーオキサイドの1例であるターシャリブ
チルハイドロパーオキサイド/モリブデン二酸化物ジア
セチルアセテート系では、同じ理由で20〜150℃が
好ましい。反応化合物の特別な操作は必要なく、例えば
混合物を2〜10時間撹拌すればよい。得られたエポキ
シ変性ブロック共重合体の単離は、適当な方法、例えば
貧溶剤で沈殿させる方法、重合体を熱水中に撹拌下に投
入し、溶剤を蒸留除去する方法、直接脱溶媒法で行うこ
とができる。
【0013】本発明におけるエポキシ変性ブロック共重
合体(A)のエポキシ当量(エポキシ基1g当量を含む
エポキシ変性ブロック共重合体のg数)は、0.1規定
の臭化水素酸で滴定し、エポキシ当量=(1,000×
エポキシ変性ブロック共重合体の重量(g))/(臭化
水素酸の滴定量(ml)×臭化水素酸のファクター)に
より算出する。本発明におけるエポキシ変性ブロック共
重合体のエポキシ当量は、200〜5,000、特には
250〜1,500であることが好ましい。エポキシ当
量が200未満であると分子内のエポキシ基の密度が高
くなり、エポキシ基同士が反応しやすくなって保存安定
性に欠ける。また、エポキシ当量が5,000を越える
と接着性が低下する場合があり好ましくない。なお、本
発明の接着剤における成分(A)および(B)100重
量%に対するエポキシ変性ブロック共重合体(A)の構
成割合は20〜90重量%、好ましくは30〜85重量
%、さらに好ましく40〜80重量%である。20重量
%未満では凝集力が劣り、高温時に被着材同士の剥がれ
が生じることがあるため好ましくない。また、90重量
%を超えると被着材によっては十分な接着強度が得られ
ない場合があり好ましくない。
【0014】本発明の接着剤は粘着付与剤(B)を含有
する。これにより接着強度が改善され初期接着強度が高
められる。本発明に用いられる粘着付与剤(B)として
は、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹
脂、水素添加石油樹脂、クマロン系樹脂、スチレン系樹
脂、フェノール系樹脂などが挙げられる。ロジン系樹脂
としては、ガムロジン、ウッドロジン、重合ロジンおよ
びこれらの誘導体、例えば、不均化ロジン、水素添加ロ
ジン、脱水素ロジン、ロジン−グリセリンエステル、ロ
ジン−ペンタエリスリトールエステルなどのロジンエス
テル、マレイン酸変性ロジン、ロジン金属塩、フェノー
ル変性ロジンなどが挙げられる。テルペン系樹脂として
は、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、変性ピネン
重合体、混合ピネン重合体、ジペンテル、リモネン、ミ
ルセン、ボルニレン、カンフェンなどのテルペン重合体
やテルペン変性フェノール樹脂などがある。石油樹脂に
は、例えば、C5〜C10の石油留分から得られる不飽和
結合を有する脂肪族石油樹脂、脂環族石油樹脂または芳
香族石油樹脂、さらにはこれらを水素添加した水素添加
石油樹脂やシクロペンタジエンの単独または共重合体お
よび水素添加シクロペンタジエンなどが挙げられる。ク
マロン系樹脂としては、例えば、クマロン樹脂、クマロ
ン−インデン樹脂、クマロン−インデン−スチレン共重
合樹脂などが挙げられる。スチレン系樹脂としては、例
えば、スチレンを主成分とする低分子量重合体であっ
て、単独重合体の他、スチレンと例えばα−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、ブタジエンゴムなどとの共重合
体などが挙げられる。フェノール系樹脂としては、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、
p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフェノールな
どのフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、フルフラールなどのアルデヒド類との反応生成
物、ロジン変性フェノール樹脂などが含まれる。これら
のうち、溶剤への溶解性、エポキシ変性ブロック共重合
体との相溶性、各種被着材との接着性の観点から、ロジ
ンエステル、マレイン酸変性ロジン、脂肪族石油樹脂、
脂環族石油樹脂または芳香族石油樹脂、さらにこれらを
水素添加した水素添加石油樹脂、フェノール変性テルペ
ン系樹脂、クマロン−インデン−スチレン共重合樹脂が
好ましい。本発明の接着剤における成分(A)および
(B)100重量%に対する粘着付与剤(B)の組成割
合は、10〜80重量%、好ましくは15〜70重量
%、さらに好ましくは20〜60重量%である。組成割
合が10重量%に満たないと接着性に劣るため好ましく
ない。また、80重量%を超えると接着剤の凝集力が低
下し、接着物が高温に曝されると剥離を生じる場合があ
り好ましくない。
【0015】本発明の接着剤においては、被着材との密
着性または濡れ性を改善するために前記のエポキシ変性
ブロック共重合体(A)に相溶可能なオイルまたは可塑
剤(C)を随時用いることができる。ここで、相溶と
は、2種以上の物質が均一に混合された状態を云う。溶
剤溶液では一般的に、2種以上の物質を溶剤に溶解し攪
拌した後、室温で1昼夜以上放置すると、溶液が2層以
上に分離しているかどうか目視により判定できる。ま
た、溶解とは、固体物質を液体状物質に室温で混合した
場合、両者が均一で透明な状態になることを云う。一般
的には、攪拌混合した後目視観察により、固体物質の残
留の有無を確認することで判定可能である。オイルまた
は可塑剤(C)としては、沸点100〜200℃程度の
常温で液状のものであり、本発明に係る接着剤における
組成割合は、成分(A)および(B)の100重量部に
対し10重量部以下、好ましくは0〜5重量部である。
可塑剤としては具体的には、ジメチルフタレート、ジエ
チルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジブチル
フタレート、オレイン酸ブチル、オレイン酸エトキシエ
チル、ステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化トール油脂肪酸−2−エチルヘキシル、エポキシ化
アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステ
アリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エ
ポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル等を挙げること
ができる。オイルとしては、具体的には、パラフィン
系、ナフテン系、アロマ系のプロセスオイル、流動パラ
フィン、植物油などを挙げることができる。これらのう
ち、ナフテン系プロセスオイル、エポキシ化大豆油また
はエポキシ化アマニ油等がエポキシ変性ブロック共重合
体(A)との相溶性の点から好ましい。
【0016】本発明の接着剤は溶剤(D)を含んでい
る。溶剤(D)は、前記のエポキシ変性ブロック共重合
体(A)および/または前記粘着付与剤(B)を室温で
溶解することができる。本発明で用いる溶剤としては、
脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香族化合物、エーテル
類、エステル類などを挙げることができる。好ましい溶
剤はヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、
酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。これら
のうち、溶解性、作業性、コスト、作業環境への影響の
観点からトルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、n−
ヘキサンが特に好ましい。溶剤(D)の使用量は、成分
(A)および(B)の合計100重量部に対して50〜
2000重量部である。溶剤(D)の使用量が50重量
部に満たないと、粘度が高くなりすぎて作業性や塗工性
が悪くなり好ましくない。また、2000重量部を超え
ると、基材に塗工後溶剤を乾燥除去した時に接着に必要
である十分な被膜厚さが得られないため好ましくない。
【0017】さらに、本発明の接着剤は、本発明の目的
を損なわない範囲で他の添加剤、例えば、滑剤、酸化防
止剤、顔料、染料、無機物充填材、香料、紫外線吸収
剤、安定剤等を添加することができる。これらの添加剤
の使用量は、本発明の接着剤100重量部に対して好ま
しくは0〜10重量部、さらに好ましくは0〜5重量
部、特に好ましくは0〜3重量部である。また、これら
の添加剤は、単独でも2種以上を組合わせて使用しても
よい。
【0018】本発明の接着剤が良好な接着性能を発揮す
る被着材としては、ポリカーボネート、PET、アクリ
ル樹脂、ポリアミド、EVA、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等のプラスチック類、EPDM、NBR、SB
R、天然ゴム等のゴム類、ステンレス、アルミ、銅など
の金属類およびガラスが挙げられる。
【0019】本発明の接着剤は、慣用の方法、例えば、
撹拌器を設けた容器に溶剤(D)を入れ、必要に応じて
40〜100℃に加温しながらエポキシ変性ブロック共
重合体(A)を添加しながら攪拌する。エポキシ変性ブ
ロック共重合体(A)が全て溶解した後、粘着付与剤
(B)および必要に応じて添加剤を添加しながら攪拌す
る。好ましい固形分濃度は5〜50重量%であり、10
〜40重量%が塗工性および接着性の点からさらに好ま
しい。また、得られた接着剤は40℃以下で金属製の密
閉容器に保管される。
【0020】本発明の接着剤は、2種類の被接着材の一
方の接着面または両方の接着面に接着剤を塗布し、10
〜30分間乾燥し、または40〜80℃で10〜300
秒乾燥した後、被着材の接着面同士を合わせ0.3kg
/cm2以上の荷重をかけて10分以上放置して接着す
る。あるいは、プレス機等により100〜160℃の加
熱下で0.3kg/cm2以上の荷重をかけ10〜10分
間加圧して接着する。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施
例に使用した材料は以下の通りである。 エポキシ変性ブロック共重合体(A)のエポキシ化SB
S1;ダイセル化学工業(株)社製、商品名エポフレン
ドA1020、スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体(スチレンブロック重合部分40重量%、ブ
タジエンブロック重合部分60重量%、分子量約10
万)の二重結合の一部をエポキシ化した化合物を主体と
する。重量平均分子量約10万、エポキシ当量約50
0、MFR;10g/10分(190℃、2.16k
g)、破断伸び865%。 粘着付与剤1;ロジンエステル(ハリマ化成社製、商品
名ネオトール85、軟化点87℃、酸価0.6)。 粘着付与剤2;脂環族炭化水素(出光石油化学社製、商
品名アイマープP−125、軟化点125℃、酸価0.
01以下)。 粘着付与剤3;テルペン−フェノール共重合体(ヤスハ
ラケミカル社製、商品名YSポリスターT−80、軟化
点80℃、酸価2以下)。 粘着付与剤4;クマロン−インデン−スチレン共重合体
(新日鉄化学社製、商品名エクストロンV−120、軟
化点118℃、酸価0.3)。 オイル1;プロセスオイル(出光石油化学社製、商品名
ダイナプロセスNR−26、密度0.914g/c
3)。
【0022】(実施例1〜5)1リットルのセパラブル
フラスコに溶剤(D)としてシクロヘキサンを233g
を、さらにエポキシ変性ブロック共重合体(A)として
エポフレンドA1020を100gを投入し、約18時
間室温で攪拌し、固形分30重量%のシクロヘキサン溶
液を得た。同様にして、表1に示した配合割合で、それ
ぞれの粘着付与剤(B)およびオイルまたは可塑剤
(C)についてもシクロヘキサンの30重量%溶液を調
製した。調製した溶液は、表1に示した配合割合になる
ように秤量し、混合して、各20gの接着剤試料溶液を
得た。
【0023】上記試料溶液を50μm×25mm×15
0mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上に#40バーコーターにより塗布し、約20分間自
然乾燥後、接着剤の膜厚約20μmのコーティング基材
を作製した。一方、被着材として、アルミニウム板(J
IS 5021P)0.5mm×25mm×125m
m、ステンレス(SUS304)0.5mm×25mm
×150mm、銅箔0.05mm×25mm×150m
m、プラスチック類2mm×25mm×150mm、ス
レート1mm×25mm×150mm、ソーダガラス2
mm×25mm×150mmを用意し、#40バーコー
ダーにより試料溶液を塗布し、約20分間自然乾燥後、
接着剤の膜厚約20μmの被着材を作製した。上記コー
ティングを施した基材と被着材を、接着剤塗布後10〜
20分間自然乾燥後に貼り合わせ、約1kgの荷重をか
けて12時間放置後接着強度を測定した。接着強度は試
験スピード200mm/分で180#剥離試験により行っ
た。その評価結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の接着剤は、各種被着材に良好な
接着性を有し、異種材料間の接着剤として好適に用いる
ことができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
    位を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエン化
    合物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
    (A2)からなるブロック共重合体(A3)をエポキシ
    化したエポキシ変性ブロック共重合体(A)20〜90
    重量%、粘着付与剤(B)10〜80重量%(成分
    (A)と(B)の合計は100重量%)の100重量部
    に対して、必要に応じてエポキシ変性ブロック共重合体
    (A)に相溶または溶解可能なオイルまたは可塑剤
    (C)10重量部以下、およびエポキシ変性ブロック共
    重合体(A)および/または粘着付与剤(B)を溶解で
    きる溶剤(D)50〜2000重量部を含む接着剤。
  2. 【請求項2】 ブロック共重合体(A3)を構成する重
    合体ブロック(A2)が部分的に水添されている請求項
    1記載の接着剤。
  3. 【請求項3】 ブロック共重合体(A3)を構成する重
    合体ブロック(A1)と重合体ブロック(A2)との重
    量割合が5/95〜70/30の範囲にあり、エポキシ
    変性ブロック共重合体(A)の重量平均分子量が5,0
    00〜60万であり、エポキシ当量が200〜5,00
    0である請求項1または2記載の接着剤。
  4. 【請求項4】 粘着付与剤(B)が、ロジンエステル、
    マレイン酸変性ロジン、脂肪族石油樹脂、脂環族石油樹
    脂または芳香族石油樹脂、これらの水素添加した水素添
    加石油樹脂、テルペン変性フェノール樹脂およびクマロ
    ン−インデン−スチレン共重合樹脂の群から選ばれた少
    なくとも1種であり、且つ溶剤(D)がトルエン、酢酸
    エチル、シクロヘキサンおよびn−へキサンの群から選
    ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに
    記載の接着剤。
  5. 【請求項5】 さらに添加剤を含む請求項1〜4のいず
    れかに記載の接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7563833B2 (en) * 2004-07-02 2009-07-21 Scientific Pharmaceuticals, Inc. Caries preventive desensitizing and fluoridizing dental varnishes

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