JP2000160001A - 液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体 - Google Patents
液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体Info
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- JP2000160001A JP2000160001A JP35071698A JP35071698A JP2000160001A JP 2000160001 A JP2000160001 A JP 2000160001A JP 35071698 A JP35071698 A JP 35071698A JP 35071698 A JP35071698 A JP 35071698A JP 2000160001 A JP2000160001 A JP 2000160001A
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- Liquid Crystal (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量
部、帯電防止剤(B)0.5〜6重量部、該帯電防止剤
(B)の分散剤(C)1〜10重量部およびガラスフレ
ーク(C)5〜50重量部からなることを特徴とする液
晶枠体用帯電防止性樹脂組成物およびそれから成形され
てなる液晶用枠体。 【効果】本発明の液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物は、
優れた剛性、帯電防止性を有し、かつ成形後の液晶用枠
体の反りが少なく、表層剥離が発生しないという優れた
効果を発揮する。また、当該樹脂組成物を用いて成形さ
れた液晶用枠体は、剛性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、反
りが少なく、かつ浮遊粉塵等を吸着しない、という優れ
た性能を有する。
部、帯電防止剤(B)0.5〜6重量部、該帯電防止剤
(B)の分散剤(C)1〜10重量部およびガラスフレ
ーク(C)5〜50重量部からなることを特徴とする液
晶枠体用帯電防止性樹脂組成物およびそれから成形され
てなる液晶用枠体。 【効果】本発明の液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物は、
優れた剛性、帯電防止性を有し、かつ成形後の液晶用枠
体の反りが少なく、表層剥離が発生しないという優れた
効果を発揮する。また、当該樹脂組成物を用いて成形さ
れた液晶用枠体は、剛性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、反
りが少なく、かつ浮遊粉塵等を吸着しない、という優れ
た性能を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶枠体用帯電防止性
樹脂組成物およびそれからなる液晶用枠体に関する。さ
らに詳しくは、液晶用枠体に対して粉塵、埃等を吸着さ
せず、また剛性に優れ、反りの少ない帯電防止性樹脂組
成物、ならびにそれからなる液晶用枠体を提供するもの
である。
樹脂組成物およびそれからなる液晶用枠体に関する。さ
らに詳しくは、液晶用枠体に対して粉塵、埃等を吸着さ
せず、また剛性に優れ、反りの少ない帯電防止性樹脂組
成物、ならびにそれからなる液晶用枠体を提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサー、車載ナビゲーターなどの液晶表示部は、一般的
に液晶、液晶用枠体、光源、反射板、導光板などから構
成されている。かかる液晶用枠体は、導光板を保持する
ために優れた剛性を必要とし、また、光源に接近してい
るために優れた耐熱性を必要とする。このため、一般的
には耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂が液晶用枠体
の素材として使用されてきた。
ッサー、車載ナビゲーターなどの液晶表示部は、一般的
に液晶、液晶用枠体、光源、反射板、導光板などから構
成されている。かかる液晶用枠体は、導光板を保持する
ために優れた剛性を必要とし、また、光源に接近してい
るために優れた耐熱性を必要とする。このため、一般的
には耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂が液晶用枠体
の素材として使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶表示部の軽
量化の要請に伴い液晶用枠体の薄肉化が求められてお
り、従来のポリカーボネート樹脂では剛性が不足するた
め、より剛性の優れた材料が求められている。
量化の要請に伴い液晶用枠体の薄肉化が求められてお
り、従来のポリカーボネート樹脂では剛性が不足するた
め、より剛性の優れた材料が求められている。
【0004】ポリカーボーネート樹脂の剛性を向上させ
る手段として、ガラス繊維などの繊維状充填剤を配合す
る方法がよく知られているが、こういった繊維状無機充
填剤を配合したポリカーボネート樹脂組成物では、樹脂
の流れ方向とその直角方向の成形収縮率の差に起因する
反りが発生するため、枠体の液晶画面本体への取り付け
時に多大な不都合を生じてしまうという問題点があっ
た。
る手段として、ガラス繊維などの繊維状充填剤を配合す
る方法がよく知られているが、こういった繊維状無機充
填剤を配合したポリカーボネート樹脂組成物では、樹脂
の流れ方向とその直角方向の成形収縮率の差に起因する
反りが発生するため、枠体の液晶画面本体への取り付け
時に多大な不都合を生じてしまうという問題点があっ
た。
【0005】また、ポリカーボネート樹脂を使用した成
型品は、一種の電気絶縁体であるが故に成形後、成型品
を放置しておくと作業環境中の浮遊粉塵、埃、灰等を容
易に吸着してしまう欠点があった。こういった浮遊粉塵
等が付着した成型品を前述のパーソナルコンピュータ等
の精密機器の内部部品として組み込んだ場合、さまざま
な電気障害を引き起こす原因となるため、浮遊粉塵等を
吸着しない液晶用枠体の素材が求められている。
型品は、一種の電気絶縁体であるが故に成形後、成型品
を放置しておくと作業環境中の浮遊粉塵、埃、灰等を容
易に吸着してしまう欠点があった。こういった浮遊粉塵
等が付着した成型品を前述のパーソナルコンピュータ等
の精密機器の内部部品として組み込んだ場合、さまざま
な電気障害を引き起こす原因となるため、浮遊粉塵等を
吸着しない液晶用枠体の素材が求められている。
【0006】浮遊粉塵等の吸着を防止するためにはポリ
カーボネート樹脂に帯電防止剤を添加する方法がよく用
いられているが、それから成形された成型品においては
成形品の表層剥離を伴うという問題点があった。
カーボネート樹脂に帯電防止剤を添加する方法がよく用
いられているが、それから成形された成型品においては
成形品の表層剥離を伴うという問題点があった。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、前述の
問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特定の無機充填
剤の配合によりポリカーボネート樹脂の剛性および反り
を改良し、かつ特定の帯電防止剤を配合することにより
表面電気抵抗を低下させ、さらにはこういった帯電防止
剤を配合したことにより生じる成型品の表層剥離の問題
を特定の分散剤を併用することで解決することを見出
し、本発明を完成するに至った。また、本発明の帯電防
止性樹脂組成物を用いて成形された液晶用枠体は、剛
性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、反りが少なく、かつ浮遊
粉塵等を吸着しない、という優れた性能を有する。
問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特定の無機充填
剤の配合によりポリカーボネート樹脂の剛性および反り
を改良し、かつ特定の帯電防止剤を配合することにより
表面電気抵抗を低下させ、さらにはこういった帯電防止
剤を配合したことにより生じる成型品の表層剥離の問題
を特定の分散剤を併用することで解決することを見出
し、本発明を完成するに至った。また、本発明の帯電防
止性樹脂組成物を用いて成形された液晶用枠体は、剛
性、耐衝撃性、耐熱性に優れ、反りが少なく、かつ浮遊
粉塵等を吸着しない、という優れた性能を有する。
【0008】すなわち、本発明は、芳香族ポリカーボネ
ート樹脂(A)100重量部、帯電防止剤(B)0.5
〜6重量部、該帯電防止剤(B)の分散剤(C)1〜1
0重量部およびガラスフレーク(C)5〜50重量部か
らなることを特徴とする液晶枠体用帯電防止性樹脂組成
物、ならびに該樹脂組成物より成形されてなる液晶用枠
体を提供するものである。以下、本発明について具体的
に説明する。
ート樹脂(A)100重量部、帯電防止剤(B)0.5
〜6重量部、該帯電防止剤(B)の分散剤(C)1〜1
0重量部およびガラスフレーク(C)5〜50重量部か
らなることを特徴とする液晶枠体用帯電防止性樹脂組成
物、ならびに該樹脂組成物より成形されてなる液晶用枠
体を提供するものである。以下、本発明について具体的
に説明する。
【0009】本発明にて使用される芳香族ポリカーボネ
ート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化
合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒ
ドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートな
どの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によっ
て得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフ
ェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙
げられる。
ート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化
合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒ
ドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートな
どの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によっ
て得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフ
ェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙
げられる。
【0010】上記ジヒドロキシジアリール化合物として
は、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒド
ロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒド
ロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリール
スルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチ
ルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメ
チルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリー
ルスルホン類等が挙げられる。
は、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒド
ロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−
3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒド
ロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリール
スルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチ
ルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメ
チルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリー
ルスルホン類等が挙げられる。
【0011】これらは単独または2種類以上混合して使
用されるが、これらの他に、ピペラジン、ジピペリジル
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。
用されるが、これらの他に、ピペラジン、ジピペリジル
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。
【0012】さらに、上記のジヒドロキシアリール化合
物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混
合使用してもよい。
物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混
合使用してもよい。
【0013】3価以上のフェノールとしてはフロログル
シン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル
−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘ
プタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキ
シフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−
(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシ
ル]−プロパンなどが挙げられる。
シン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル
−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘ
プタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキ
シフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−
(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシ
ル]−プロパンなどが挙げられる。
【0014】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は
通常10000〜100000、好ましくは15000
〜35000、更に好ましくは18000〜23000
である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際
し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用すること
ができる。
通常10000〜100000、好ましくは15000
〜35000、更に好ましくは18000〜23000
である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際
し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用すること
ができる。
【0015】本発明にて使用される帯電防止剤(B)と
しては、脂肪族スルホン酸の金属塩系帯電防止剤、アル
キルベンゼンスルホン酸の金属塩系帯電防止剤、スルホ
ン酸ホスホニウム塩、テトラアルキルホスホニウムブロ
マイド、テトラフェニルホスホニウムボロマイド等の帯
電防止剤が挙げられる。好適には、下記一般式(1)に
示されるアルカンスルホネートもしくは下記一般式
(2)に示されるアルキルベンゼンスルホネートが使用
できる。 一般式(1) R−SO3M 一般式(2) R−Ar−SO3M (式中、Rは炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基、Arは芳香環、Mはアルカリ金属を表わ
す。)更に、好適な例としては、アルキルスルホン酸ソ
ーダ、およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等のア
ルキルベンゼンスルホン酸ソーダが挙げられる。
しては、脂肪族スルホン酸の金属塩系帯電防止剤、アル
キルベンゼンスルホン酸の金属塩系帯電防止剤、スルホ
ン酸ホスホニウム塩、テトラアルキルホスホニウムブロ
マイド、テトラフェニルホスホニウムボロマイド等の帯
電防止剤が挙げられる。好適には、下記一般式(1)に
示されるアルカンスルホネートもしくは下記一般式
(2)に示されるアルキルベンゼンスルホネートが使用
できる。 一般式(1) R−SO3M 一般式(2) R−Ar−SO3M (式中、Rは炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基、Arは芳香環、Mはアルカリ金属を表わ
す。)更に、好適な例としては、アルキルスルホン酸ソ
ーダ、およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等のア
ルキルベンゼンスルホン酸ソーダが挙げられる。
【0016】帯電防止剤(B)の使用量としては、芳香
族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.
5〜6重量部である。帯電防止剤(B)の使用量が0.
5重量部未満では帯電防止効果が発現できず、6重量部
を越えると樹脂組成物のペレット化時もしくは成形加工
時の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の分子量低下が
大きくなり、その結果衝撃強度の低下が発生したり、成
形品の表層剥離が顕著になるので好ましくない。更に好
ましくは、2〜4重量部、より好適には1.5〜2.5
重量部の範囲である。
族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.
5〜6重量部である。帯電防止剤(B)の使用量が0.
5重量部未満では帯電防止効果が発現できず、6重量部
を越えると樹脂組成物のペレット化時もしくは成形加工
時の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の分子量低下が
大きくなり、その結果衝撃強度の低下が発生したり、成
形品の表層剥離が顕著になるので好ましくない。更に好
ましくは、2〜4重量部、より好適には1.5〜2.5
重量部の範囲である。
【0017】本発明にて使用される帯電防止剤(B)の
分散剤(C)としては、エポキシ変性されたアクリル系
エラストマー、シリコン変性アクリル系エラストマー、
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(A
BS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチ
レン共重合体(MBS樹脂)、水添スチレン・ブタジエ
ン・ブロック共重合体、水添イソプレンゴム等が挙げら
れる。好適には、エポキシ変性のアクリル系エラストマ
ーが用いられる。更に好適には、コア・シェル構造を有
し、コア部にポリブチルアクリレート、シェル部にポリ
メチルメタクリレートを含有し、かつシェル部が2%以
下のグリシジルメタアクリレートにより一部変性された
エポキシ変性のアクリル系エラストマーが用いられる。
分散剤(C)としては、エポキシ変性されたアクリル系
エラストマー、シリコン変性アクリル系エラストマー、
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(A
BS樹脂)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチ
レン共重合体(MBS樹脂)、水添スチレン・ブタジエ
ン・ブロック共重合体、水添イソプレンゴム等が挙げら
れる。好適には、エポキシ変性のアクリル系エラストマ
ーが用いられる。更に好適には、コア・シェル構造を有
し、コア部にポリブチルアクリレート、シェル部にポリ
メチルメタクリレートを含有し、かつシェル部が2%以
下のグリシジルメタアクリレートにより一部変性された
エポキシ変性のアクリル系エラストマーが用いられる。
【0018】分散剤(C)の使用量としては、芳香族ポ
リカーボネート樹脂(A)100重量部あたり1〜10
重量部である。分散剤(C)の使用量が1重量部未満で
は表層剥離の防止効果が認められなくなり、また10重
量部を越えると樹脂組成物の剛性が低くなるため好まし
くない。更に好ましくは、3〜5重量部、より好適には
2〜3重量部の範囲である。
リカーボネート樹脂(A)100重量部あたり1〜10
重量部である。分散剤(C)の使用量が1重量部未満で
は表層剥離の防止効果が認められなくなり、また10重
量部を越えると樹脂組成物の剛性が低くなるため好まし
くない。更に好ましくは、3〜5重量部、より好適には
2〜3重量部の範囲である。
【0019】本発明にて使用されるガラスフレーク
(D)は、特に制限されないが、その平均粒子径が10
〜600μmおよび平均形状比(長径/厚み)が4〜1
50であるガラスフレークが好適に使用できる。より好
適には、それぞれ100〜200μm、20〜50の範
囲である。
(D)は、特に制限されないが、その平均粒子径が10
〜600μmおよび平均形状比(長径/厚み)が4〜1
50であるガラスフレークが好適に使用できる。より好
適には、それぞれ100〜200μm、20〜50の範
囲である。
【0020】ガラスフレーク(D)の使用量としては、
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり
5〜50重量部である。ガラスフレーク(D)の使用量
が5重量部未満では樹脂組成物の剛性を高める効果が認
められなくなり、50重量部を越えると成形加工性が悪
くなるとともに樹脂組成物の比重増加のため製品の計量
に支障をきたしたりするばかりでなく衝撃強度が低下す
る等の問題があり好ましくない。更に好ましくは、10
〜30重量部、より好適には12〜20重量部の範囲で
ある。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり
5〜50重量部である。ガラスフレーク(D)の使用量
が5重量部未満では樹脂組成物の剛性を高める効果が認
められなくなり、50重量部を越えると成形加工性が悪
くなるとともに樹脂組成物の比重増加のため製品の計量
に支障をきたしたりするばかりでなく衝撃強度が低下す
る等の問題があり好ましくない。更に好ましくは、10
〜30重量部、より好適には12〜20重量部の範囲で
ある。
【0021】芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、帯電
防止剤(B)、分散剤(C)およびガラスフレーク
(D)の混合方法には、特に制限はなく公知の混合機、
例えばタンブラー、リボン・ブレンダー、高速ミキサー
等で混合し、溶融混練する方法が挙げられる。
防止剤(B)、分散剤(C)およびガラスフレーク
(D)の混合方法には、特に制限はなく公知の混合機、
例えばタンブラー、リボン・ブレンダー、高速ミキサー
等で混合し、溶融混練する方法が挙げられる。
【0022】更に、本発明の効果を損なわない範囲で、
混合時に各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、離型剤、
滑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、染顔料等、および/ま
たは他のプラスチック材料、例えばABS樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリオレフィン、変性ポリオレフ
ィン等を、必要に応じて配合しても良い。
混合時に各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、離型剤、
滑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、染顔料等、および/ま
たは他のプラスチック材料、例えばABS樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリオレフィン、変性ポリオレフ
ィン等を、必要に応じて配合しても良い。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はそれら実施例に制限されるものではな
い。尚、「部」及び「%」は重量基準に基づく。
るが、本発明はそれら実施例に制限されるものではな
い。尚、「部」及び「%」は重量基準に基づく。
【0024】(実施例1) (1)樹脂組成物ペレットの作成 下記に示す芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100
部、帯電防止剤(B)1部および分散剤(C)2部をタ
ンブラーにてドライブレンドした後、バレル温度が28
0℃に設定された同方向37mm二軸押出機の後部フィ
ード口から定量フィーダーを使用してフィードし、下記
に示すガラスファイバー(D)10部を押出機の中間フ
ィード口にセットされたコンパクターを通して定量フィ
ーダーによりフィードし、スクリュー回転数200rp
m、ペレットの吐出量25Kg/Hrの条件にてペレッ
ト化を行い、実施例1のペレットを得た。
部、帯電防止剤(B)1部および分散剤(C)2部をタ
ンブラーにてドライブレンドした後、バレル温度が28
0℃に設定された同方向37mm二軸押出機の後部フィ
ード口から定量フィーダーを使用してフィードし、下記
に示すガラスファイバー(D)10部を押出機の中間フ
ィード口にセットされたコンパクターを通して定量フィ
ーダーによりフィードし、スクリュー回転数200rp
m、ペレットの吐出量25Kg/Hrの条件にてペレッ
ト化を行い、実施例1のペレットを得た。
【0025】実施例1で使用された配合成分の詳細は、
以下のとおり: ・芳香族ポリカーボネート樹脂(A) ビスフェノールAとホスゲンからなる粘度平均分子量2
0200の芳香族ポリカーボネート樹脂(住友ダウ社製
カリバー200−13) ・帯電防止剤(B) アルキルスルホン酸ソーダ(ミヨシ油脂社製ダスパー8
02D) ・分散剤(C) エポキシ変性アクリル系エラストマー(クレハ化学社製
パラロイドEXL2314) ・ガラスフレーク(D) 日本硝子繊維社製REFG302(平均粒子径 140
μm、平均形状比31)
以下のとおり: ・芳香族ポリカーボネート樹脂(A) ビスフェノールAとホスゲンからなる粘度平均分子量2
0200の芳香族ポリカーボネート樹脂(住友ダウ社製
カリバー200−13) ・帯電防止剤(B) アルキルスルホン酸ソーダ(ミヨシ油脂社製ダスパー8
02D) ・分散剤(C) エポキシ変性アクリル系エラストマー(クレハ化学社製
パラロイドEXL2314) ・ガラスフレーク(D) 日本硝子繊維社製REFG302(平均粒子径 140
μm、平均形状比31)
【0026】(実施例2〜4および比較例1〜4)各配
合成分の組成比を表1に示すとおり変更する以外は実施
例1と同様の操作を行い、実施例2および実施例3なら
びに比較例1および比較例2のペレットを得た。また、
帯電防止剤(B)を下記に示す物質に、さらに表1に記
載の組成比に変更する以外は実施例1と同様の操作を行
い、実施例4ならびに比較例3および比較例4のペレッ
トを得た。 ・帯電防止剤(B) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(ライオン社製ライ
ポンPS860)
合成分の組成比を表1に示すとおり変更する以外は実施
例1と同様の操作を行い、実施例2および実施例3なら
びに比較例1および比較例2のペレットを得た。また、
帯電防止剤(B)を下記に示す物質に、さらに表1に記
載の組成比に変更する以外は実施例1と同様の操作を行
い、実施例4ならびに比較例3および比較例4のペレッ
トを得た。 ・帯電防止剤(B) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(ライオン社製ライ
ポンPS860)
【0027】(2)試験項目および試験方法 得られた各種樹脂組成物のペレットを用いて、下記に示
す試験を行った。結果を表1にまとめて示す。 ・表面固有抵抗 90x150x3mmサイズの平板を射出成形機(日本
製鋼社製J100E−C5)を使用して溶融温度300
℃にて射出成形し、得られた試験片を23℃、50%相
対湿度の恒温室内にて24時間、状態調整を行う。その
後、表面抵抗計(東亜電波工業社製SM−10E)を用
い、測定電圧100V、サンプリング時間30秒の条件に
て表面抵抗値を測定した。表面固有抵抗値は、1x10
13 Ω以下を合格とした。
す試験を行った。結果を表1にまとめて示す。 ・表面固有抵抗 90x150x3mmサイズの平板を射出成形機(日本
製鋼社製J100E−C5)を使用して溶融温度300
℃にて射出成形し、得られた試験片を23℃、50%相
対湿度の恒温室内にて24時間、状態調整を行う。その
後、表面抵抗計(東亜電波工業社製SM−10E)を用
い、測定電圧100V、サンプリング時間30秒の条件に
て表面抵抗値を測定した。表面固有抵抗値は、1x10
13 Ω以下を合格とした。
【0028】・表層剥離 2点のピンポイントゲートを有する縦x横x深さ=10
0x150x50mm(肉厚2mm)の箱状試験片を射
出成形機(日本製鋼社製J150EP)を使用して溶融
温度300℃にて射出成形した後、得られた試験片のゲ
ート付近をカッターナイフにて浅くカットし、カットさ
れた部分の表層剥離状態を目視にて確認した。表層剥離
が発生していない試験片を合格とし、表1に結果を示し
た。(表層剥離無しを○、表層剥離有りを×として表1
に示した。)
0x150x50mm(肉厚2mm)の箱状試験片を射
出成形機(日本製鋼社製J150EP)を使用して溶融
温度300℃にて射出成形した後、得られた試験片のゲ
ート付近をカッターナイフにて浅くカットし、カットさ
れた部分の表層剥離状態を目視にて確認した。表層剥離
が発生していない試験片を合格とし、表1に結果を示し
た。(表層剥離無しを○、表層剥離有りを×として表1
に示した。)
【0029】・曲げ弾性率 射出成形機(日本製鋼社製J100E−C5)を用い
て、溶融温度300℃にて曲げ弾性率用試験片を作成し
た。測定は、ASTM D790に準拠し、23℃にて
行った。剛性の判断基準として、曲げ弾性率30000
Kg/cm2以上を合格とした。
て、溶融温度300℃にて曲げ弾性率用試験片を作成し
た。測定は、ASTM D790に準拠し、23℃にて
行った。剛性の判断基準として、曲げ弾性率30000
Kg/cm2以上を合格とした。
【0030】・分子量低下 得られた各種の樹脂組成物ペレットの分子量を下記の方
法にて測定した。ペレット2gを塩化メチレン100m
lに溶解し、溶解残差を除去するため、#1の濾紙にて
濾過する。得られた濾液を完全に乾固させた後、125
℃にて真空乾燥を行う。真空乾燥後に得られた残さを
0.25g、50mlの塩化メチレンに溶解し、20℃
にてキャノンフェンスケ粘度管を使用して希薄溶液の固
有粘度を求める。得られた固有粘度からシュネルの式に
より粘度平均分子量を求める。得られた樹脂組成物ペレ
ットの原料である芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の
粘度平均分子量もこの方法で測定を行い、分子量の低下
割合(下記)が10%以下のものを合格とした。 分子量低下(%)=100−(樹脂組成物の粘度平均分
子量)x100/(原料芳香族ポリカーボネート樹脂
(A)の粘度平均分子量)
法にて測定した。ペレット2gを塩化メチレン100m
lに溶解し、溶解残差を除去するため、#1の濾紙にて
濾過する。得られた濾液を完全に乾固させた後、125
℃にて真空乾燥を行う。真空乾燥後に得られた残さを
0.25g、50mlの塩化メチレンに溶解し、20℃
にてキャノンフェンスケ粘度管を使用して希薄溶液の固
有粘度を求める。得られた固有粘度からシュネルの式に
より粘度平均分子量を求める。得られた樹脂組成物ペレ
ットの原料である芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の
粘度平均分子量もこの方法で測定を行い、分子量の低下
割合(下記)が10%以下のものを合格とした。 分子量低下(%)=100−(樹脂組成物の粘度平均分
子量)x100/(原料芳香族ポリカーボネート樹脂
(A)の粘度平均分子量)
【0031】・アルキメデススパイラル流動長 射出成形機(日本製鋼社製J100E−C5)とアルキ
メスデススパイラル型を使用し、溶融温度300℃、金
型温度80℃、射出圧力1600Kg/cm2にて、厚
み1mmでの流動長を測定した。流動長が100mm以
上のものを合格とした。
メスデススパイラル型を使用し、溶融温度300℃、金
型温度80℃、射出圧力1600Kg/cm2にて、厚
み1mmでの流動長を測定した。流動長が100mm以
上のものを合格とした。
【0032】・液晶用枠体の反り 射出成形機(日本製鋼社製J100E−C5)を用い
て、溶融温度300℃、金型温度100℃にて、図1お
よび図2に示す液晶用枠体を成形した。成型後、23
℃、50%相対湿度の恒温室に48時間静置した。その
後、液晶用枠体を水平な平板上に静置し、最大反りを測
定した。最大反りが0.5mm以下のものを合格とし
た。
て、溶融温度300℃、金型温度100℃にて、図1お
よび図2に示す液晶用枠体を成形した。成型後、23
℃、50%相対湿度の恒温室に48時間静置した。その
後、液晶用枠体を水平な平板上に静置し、最大反りを測
定した。最大反りが0.5mm以下のものを合格とし
た。
【0033】
【図1】
【0034】
【図2】
【0035】
【表1】
【0036】表1に示すとおり、アルカンスルホネート
系の帯電防止剤(B)の配合量を0.5部未満にした
(比較例1)場合には、表面固有抵抗値が高くなり、液
晶用枠体に使用した際に浮遊粉塵等の付着の原因とな
る。また、アルカンスルホネート系の帯電防止剤(B)
の配合量が6部を超える(比較例2)場合には、表層剥
離が発生し、また樹脂組成物ペレットの分子量の低下も
大きいことから好ましくない。本発明の実施例1〜3に
示すとおり、アルカンスルホネート系の帯電防止剤
(B)の配合量が0.5〜6部の範囲においては良好な
結果であった。一方、アルキルベンゼンスルホネート系
の帯電防止剤(B)を使用した場合(実施例4ならびに
比較例3および比較例4)においても、上記のアルカン
スルホネート系の帯電防止剤(B)と同様な結果が得ら
れた。
系の帯電防止剤(B)の配合量を0.5部未満にした
(比較例1)場合には、表面固有抵抗値が高くなり、液
晶用枠体に使用した際に浮遊粉塵等の付着の原因とな
る。また、アルカンスルホネート系の帯電防止剤(B)
の配合量が6部を超える(比較例2)場合には、表層剥
離が発生し、また樹脂組成物ペレットの分子量の低下も
大きいことから好ましくない。本発明の実施例1〜3に
示すとおり、アルカンスルホネート系の帯電防止剤
(B)の配合量が0.5〜6部の範囲においては良好な
結果であった。一方、アルキルベンゼンスルホネート系
の帯電防止剤(B)を使用した場合(実施例4ならびに
比較例3および比較例4)においても、上記のアルカン
スルホネート系の帯電防止剤(B)と同様な結果が得ら
れた。
【0037】(実施例5〜実施例7ならびに比較例5お
よび比較例6)各配合成分の組成比を表2のとおり変更
する以外は全て実施例1と同様の操作を行い、実施例5
〜実施例7ならびに比較例5および比較例6のペレット
を得た。得られた各種樹脂組成物のペレットを用いて、
実施例1と同様の試験を行い、結果を表2にまとめて示
した。
よび比較例6)各配合成分の組成比を表2のとおり変更
する以外は全て実施例1と同様の操作を行い、実施例5
〜実施例7ならびに比較例5および比較例6のペレット
を得た。得られた各種樹脂組成物のペレットを用いて、
実施例1と同様の試験を行い、結果を表2にまとめて示
した。
【0038】
【表2】
【0039】表2に示すとおり、分散剤(C)の配合量
を1部未満にした(比較例5)場合には表層剥離が認め
られた。また、分散剤(C)の配合量が10部を超える
(比較例6)場合には、曲げ強度が低下することから好
ましくない。本発明の実施例5〜7に示すとおり、分散
剤(C)の配合量が1〜10部の範囲においては良好な
結果であった。
を1部未満にした(比較例5)場合には表層剥離が認め
られた。また、分散剤(C)の配合量が10部を超える
(比較例6)場合には、曲げ強度が低下することから好
ましくない。本発明の実施例5〜7に示すとおり、分散
剤(C)の配合量が1〜10部の範囲においては良好な
結果であった。
【0040】(実施例8〜実施例10ならびに比較例7
〜比較例9)各配合成分の組成比を表3のとおり変更す
る以外は全て実施例1と同様の操作を行い、実施例8〜
実施例10ならびに比較例7および比較例8のペレット
を得た。また、比較のためにガラスフレーク(C)の代
りに下記に示すガラス繊維を用いて各配合成分を表3に
示す配合比に変更する以外は全て実施例1と同様の操作
を行い、比較例9のペレットを得た。 ・ガラス繊維 旭ファイバーグラス社製CS03MA409C(直径1
3μm、繊維長3mm) 得られた各種樹脂組成物のペレットを用いて、実施例1
と同様の試験を行い、結果を表3にまとめて示した。
〜比較例9)各配合成分の組成比を表3のとおり変更す
る以外は全て実施例1と同様の操作を行い、実施例8〜
実施例10ならびに比較例7および比較例8のペレット
を得た。また、比較のためにガラスフレーク(C)の代
りに下記に示すガラス繊維を用いて各配合成分を表3に
示す配合比に変更する以外は全て実施例1と同様の操作
を行い、比較例9のペレットを得た。 ・ガラス繊維 旭ファイバーグラス社製CS03MA409C(直径1
3μm、繊維長3mm) 得られた各種樹脂組成物のペレットを用いて、実施例1
と同様の試験を行い、結果を表3にまとめて示した。
【0041】
【表3】
【0042】表3に示すとおり、ガラスフレーク(D)
の配合量を5部未満にした(比較例7)場合には曲げ弾
性率の低下が認められた。また、ガラスフレーク(D)
の配合量が50部を超える(比較例8)場合には、スパ
イラル流動長が低下し、成形加工性に劣るので好ましく
ない。また、ガラスフレーク(D)の代りにガラス繊維
を用いた(比較例9)場合には、液晶用枠体の反りが顕
著に発現するので好ましくない。本発明の実施例8〜1
0に示すとおり、ガラスフレーク(D)の配合量が5〜
50部の範囲においては良好な結果であった。
の配合量を5部未満にした(比較例7)場合には曲げ弾
性率の低下が認められた。また、ガラスフレーク(D)
の配合量が50部を超える(比較例8)場合には、スパ
イラル流動長が低下し、成形加工性に劣るので好ましく
ない。また、ガラスフレーク(D)の代りにガラス繊維
を用いた(比較例9)場合には、液晶用枠体の反りが顕
著に発現するので好ましくない。本発明の実施例8〜1
0に示すとおり、ガラスフレーク(D)の配合量が5〜
50部の範囲においては良好な結果であった。
【0043】
【発明の効果】本発明の液晶枠体用帯電防止性樹脂組成
物は、優れた剛性、帯電防止性を有し、かつ成形後の液
晶用枠体の反りが少なく、表層剥離が発生しないという
優れた効果を発揮する。また、当該樹脂組成物を用いて
成形された液晶用枠体は、剛性、耐衝撃性、耐熱性に優
れ、反りが少なく、かつ浮遊粉塵等を吸着しない、とい
う優れた性能を有する。
物は、優れた剛性、帯電防止性を有し、かつ成形後の液
晶用枠体の反りが少なく、表層剥離が発生しないという
優れた効果を発揮する。また、当該樹脂組成物を用いて
成形された液晶用枠体は、剛性、耐衝撃性、耐熱性に優
れ、反りが少なく、かつ浮遊粉塵等を吸着しない、とい
う優れた性能を有する。
【0044】
【図1】本発明の実施例の液晶用枠体の正面図である。
【図2】(a)は、図1のA−A部における断面図であ
る。(b)は、図1のB−B部における断面図である。
(c)は、図1のC−C部における断面図である。
る。(b)は、図1のB−B部における断面図である。
(c)は、図1のC−C部における断面図である。
1、2、3、4、5、6は、反りの測定箇所を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33:06) (C08K 13/04 5:42 7:14) (72)発明者 中田 美幸 大阪府高槻市塚原二丁目10番1号 住友ダ ウ株式会社内 Fターム(参考) 2H089 HA40 JA10 QA03 QA08 4J002 CD192 CG001 DL007 EV256 FA017 FD106 FD202 5G067 AA51 CA01
Claims (5)
- 【請求項1】芳香族ポリカーボネート樹脂(A)100
重量部、帯電防止剤(B)0.5〜6重量部、該帯電防
止剤(B)の分散剤(C)1〜10重量部およびガラス
フレーク(C)5〜50重量部からなることを特徴とす
る液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物。 - 【請求項2】帯電防止剤(B)が下記一般式(1)に示
されるアルカンスルホネートもしくは下記一般式(2)
に示されるアルキルベンゼンスルホネートである請求項
1記載の液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物。 一般式(1) R−SO3M 一般式(2) R−Ar−SO3M (式中、Rは炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基、Arは芳香環、Mはアルカリ金属を表わ
す。) - 【請求項3】分散剤(C)がエポキシ変成されたアクリ
ル系エラストマーである請求項1もしくは請求項2記載
の液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物。 - 【請求項4】ガラスフレーク(D)の平均粒子径が10
〜600μmおよび平均形状比(長径/厚み)が4〜15
0である請求項1〜請求項3記載の液晶枠体用帯電防止
性樹脂組成物。 - 【請求項5】請求項1〜請求項4に記載の液晶枠体用帯
電防止性樹脂組成物より成形されてなる液晶用枠体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35071698A JP2000160001A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35071698A JP2000160001A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000160001A true JP2000160001A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18412376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35071698A Pending JP2000160001A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000160001A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100405320B1 (ko) * | 2000-12-21 | 2003-11-12 | 제일모직주식회사 | 내충격성 및 광반사율이 우수한 폴리카보네이트계 수지조성물 |
WO2006049263A1 (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-11 | Teijin Chemicals Ltd. | 樹脂組成物およびフラットパネルディスプレイ固定枠 |
WO2009054060A1 (ja) * | 2007-10-25 | 2009-04-30 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | 高耐熱性マスターバッチ、熱線遮蔽透明樹脂成形体、並びに熱線遮蔽透明積層体 |
JP2011105820A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Sumitomo Dow Ltd | 車載用液晶モニター筐体 |
-
1998
- 1998-11-24 JP JP35071698A patent/JP2000160001A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100405320B1 (ko) * | 2000-12-21 | 2003-11-12 | 제일모직주식회사 | 내충격성 및 광반사율이 우수한 폴리카보네이트계 수지조성물 |
WO2006049263A1 (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-11 | Teijin Chemicals Ltd. | 樹脂組成物およびフラットパネルディスプレイ固定枠 |
WO2009054060A1 (ja) * | 2007-10-25 | 2009-04-30 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | 高耐熱性マスターバッチ、熱線遮蔽透明樹脂成形体、並びに熱線遮蔽透明積層体 |
US8268460B2 (en) | 2007-10-25 | 2012-09-18 | Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. | High heat resistant masterbatch, heat ray shielding transparent molded resin, and heat-ray shielding transparent lamination body |
JP2011105820A (ja) * | 2009-11-16 | 2011-06-02 | Sumitomo Dow Ltd | 車載用液晶モニター筐体 |
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