JPH07304942A - ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法Info
- Publication number
- JPH07304942A JPH07304942A JP9631894A JP9631894A JPH07304942A JP H07304942 A JPH07304942 A JP H07304942A JP 9631894 A JP9631894 A JP 9631894A JP 9631894 A JP9631894 A JP 9631894A JP H07304942 A JPH07304942 A JP H07304942A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polycarbonate resin
- resin
- melt
- formula
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリカーボネート樹脂100重量部に対し
て、特定の一般式で表わされるスルホン酸ホスホニウム
塩を0.1〜20重量部配合して溶融混練する際、樹脂
温度T(ダイ出口での温度、絶対温度°Kで表記)と溶
融滞留時間t(秒)との関係が21000≦T(°K)
×t(秒)≦30000を満足するポリカーボネート樹
脂物の製造方法。 【効果】 流動性、機械的強度、透明性、色調及び帯電
防止性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を安定して
製造できる。
て、特定の一般式で表わされるスルホン酸ホスホニウム
塩を0.1〜20重量部配合して溶融混練する際、樹脂
温度T(ダイ出口での温度、絶対温度°Kで表記)と溶
融滞留時間t(秒)との関係が21000≦T(°K)
×t(秒)≦30000を満足するポリカーボネート樹
脂物の製造方法。 【効果】 流動性、機械的強度、透明性、色調及び帯電
防止性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を安定して
製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のスルフォン酸ホ
スホニウム塩を含有するポリカーボネート樹脂組成物の
製造方法に関する。
スホニウム塩を含有するポリカーボネート樹脂組成物の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は耐熱性、耐衝撃
性が優れており、OA事務器等の各種機械部品、電気部
品などの分野に広く用いられている。乾式コピー、ファ
クシミリなどのような事務器用部品、特にシャーシー類
では寸法精度、機械的強度に対する要求に併せてその部
品と紙との帯電によるトラブル防止のため帯電防止性能
に優れていることが強く求められている。更に光ディス
クのカートリッジ等は製品の内部が見えることが機能上
及び意匠性の点で極めて重要であり又事務用外装部品に
おいても内部の見えることが求められることが多い。
性が優れており、OA事務器等の各種機械部品、電気部
品などの分野に広く用いられている。乾式コピー、ファ
クシミリなどのような事務器用部品、特にシャーシー類
では寸法精度、機械的強度に対する要求に併せてその部
品と紙との帯電によるトラブル防止のため帯電防止性能
に優れていることが強く求められている。更に光ディス
クのカートリッジ等は製品の内部が見えることが機能上
及び意匠性の点で極めて重要であり又事務用外装部品に
おいても内部の見えることが求められることが多い。
【0003】このような諸要求を満たす材料として例え
ば特開平1−14267号公報及び特開平5−1710
24号公報にポリカーボネート樹脂にスルホン酸ホスホ
ニウム塩及び亜リン酸エステルを配合してなる組成物が
記載されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂
にスルホン酸ホスホニウム塩等を配合して押出機により
溶融混練して製造する方法においては、透明性や帯電防
止性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を安定して得
るということにおいては必ずしも十分には満足されてい
なかった。本発明の目的は、流動性、機械的強度、透明
性、色調及び帯電防止性に優れたポリカーボネート樹脂
組成物を安定して製造できる方法を提供することにあ
る。
ば特開平1−14267号公報及び特開平5−1710
24号公報にポリカーボネート樹脂にスルホン酸ホスホ
ニウム塩及び亜リン酸エステルを配合してなる組成物が
記載されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂
にスルホン酸ホスホニウム塩等を配合して押出機により
溶融混練して製造する方法においては、透明性や帯電防
止性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を安定して得
るということにおいては必ずしも十分には満足されてい
なかった。本発明の目的は、流動性、機械的強度、透明
性、色調及び帯電防止性に優れたポリカーボネート樹脂
組成物を安定して製造できる方法を提供することにあ
る。
【0004】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、ポリ
カーボネート樹脂100重量部に対して、下記一般式
〔I〕
解決するためになされたものであり、その要旨は、ポリ
カーボネート樹脂100重量部に対して、下記一般式
〔I〕
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 は炭素数1〜40のアルキル
基、又はアリール基であり、R2 ,R 3 ,R4 及びR5
は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又はアリー
ル基であり、これらは同じでも異っても良い。)で表わ
されるスルホン酸ホスホニウム塩を0.1〜20重量部
配合して溶融混練するポリカーボネート樹脂組成物の製
造方法において、樹脂温度T(ダイ出口での温度であっ
て絶対温度°Kで表わす。)と溶融滞留時間t(秒)と
の関係が下記式〔II〕を満足することを特徴とするポリ
カーボネート樹脂組成物の製造方法に存する。
基、又はアリール基であり、R2 ,R 3 ,R4 及びR5
は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又はアリー
ル基であり、これらは同じでも異っても良い。)で表わ
されるスルホン酸ホスホニウム塩を0.1〜20重量部
配合して溶融混練するポリカーボネート樹脂組成物の製
造方法において、樹脂温度T(ダイ出口での温度であっ
て絶対温度°Kで表わす。)と溶融滞留時間t(秒)と
の関係が下記式〔II〕を満足することを特徴とするポリ
カーボネート樹脂組成物の製造方法に存する。
【0008】
【数2】 21000≦T(°K)×t(秒)≦30000 〔II〕
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における芳香族ポリカーボネート樹脂は、種々のバヒ
ドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホ
スゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフ
ェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させる
エステル交換法によって得られる重合体または共重合体
であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から
製造されたポリカーボネート樹脂があげられる。
明における芳香族ポリカーボネート樹脂は、種々のバヒ
ドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホ
スゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフ
ェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させる
エステル交換法によって得られる重合体または共重合体
であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から
製造されたポリカーボネート樹脂があげられる。
【0010】上記ジヒドロキシジアリール化合物として
は、ビスフェノールAの他、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第
3ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロ
フェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリー
ル)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリ
ール)シクロアルカン類、4,4−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ
メチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリ
ールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルフィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチ
ルジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリー
ルスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメ
チルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジア
リールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ
メチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホン類等が挙げられる。
は、ビスフェノールAの他、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第
3ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロ
フェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリー
ル)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリ
ール)シクロアルカン類、4,4−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ
メチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリ
ールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルフィド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチ
ルジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリー
ルスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメ
チルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジア
リールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ
メチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホン類等が挙げられる。
【0011】これらは単独でまたは2種以上混合して使
用されるが、これらの他にピペラジン、ジピペリジル、
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。ポリカーボネ
ートの分子量は流動性に大きく関係するが強度面との兼
ね合いから14000〜30000のものが好ましい。
また、本発明で使用されるスルホン酸ホスホニウム塩と
しては一般式〔I〕
用されるが、これらの他にピペラジン、ジピペリジル、
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。ポリカーボネ
ートの分子量は流動性に大きく関係するが強度面との兼
ね合いから14000〜30000のものが好ましい。
また、本発明で使用されるスルホン酸ホスホニウム塩と
しては一般式〔I〕
【0012】
【化3】
【0013】で表わされ、ここにR1 は炭素数1〜40
のアルキル基、又はアリール基、R2〜R5 は水素、炭
素数1〜10のアルキル基、またはアリール基(これら
は同じでも異なっていてもよい)である。前記一般式
〔I〕で示される化合物は、ポリカーボネート樹脂10
0重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.
5〜5重量部配合される。0.1重量部未満では、帯電
防止の効果は得られず、20重量部を越えると透明性が
低下し、機械的特性が低下し、成形品表面にシルバーや
剥離が生じて外観不良を引き起こし易い。
のアルキル基、又はアリール基、R2〜R5 は水素、炭
素数1〜10のアルキル基、またはアリール基(これら
は同じでも異なっていてもよい)である。前記一般式
〔I〕で示される化合物は、ポリカーボネート樹脂10
0重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.
5〜5重量部配合される。0.1重量部未満では、帯電
防止の効果は得られず、20重量部を越えると透明性が
低下し、機械的特性が低下し、成形品表面にシルバーや
剥離が生じて外観不良を引き起こし易い。
【0014】尚、前記R1 は、アルキル基又はアリール
基であるが、透明性や耐熱性、ポリカーボネート樹脂へ
の影響などの点からアリール基、特に炭素数6〜40の
アリール基がより好ましく、例えばアルキルベンゼン、
アルキルナフタリン環などから誘導される基が挙げられ
る。具体的な化合物としては、ドデシルスルホン酸ホス
ホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ホスホニウム等
が挙げられる。
基であるが、透明性や耐熱性、ポリカーボネート樹脂へ
の影響などの点からアリール基、特に炭素数6〜40の
アリール基がより好ましく、例えばアルキルベンゼン、
アルキルナフタリン環などから誘導される基が挙げられ
る。具体的な化合物としては、ドデシルスルホン酸ホス
ホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ホスホニウム等
が挙げられる。
【0015】本発明においては、ポリカーボネート樹脂
にスルホン酸ホスホニウム塩を配合して溶融混練する際
に樹脂温度T(ダイ出口の温度であって絶対温度(°
K)で表わす)と溶融滞留時間t(秒)との関係が21
000≦T(°K)×t(秒)≦30000の関係を満
足させること、好ましくは22000≦T(°K)×t
(秒)≦27000の関係を満足させることが重要であ
る。T(°K)×t(秒)が21000未満の場合は透
明性の著しい低下が発生する。又T(°K)×t(秒)
が30000を越える場合は樹脂や帯電防止剤の熱劣化
が生じはじめ帯電防止性の低下や色調の低下が起こるの
で好ましくない。
にスルホン酸ホスホニウム塩を配合して溶融混練する際
に樹脂温度T(ダイ出口の温度であって絶対温度(°
K)で表わす)と溶融滞留時間t(秒)との関係が21
000≦T(°K)×t(秒)≦30000の関係を満
足させること、好ましくは22000≦T(°K)×t
(秒)≦27000の関係を満足させることが重要であ
る。T(°K)×t(秒)が21000未満の場合は透
明性の著しい低下が発生する。又T(°K)×t(秒)
が30000を越える場合は樹脂や帯電防止剤の熱劣化
が生じはじめ帯電防止性の低下や色調の低下が起こるの
で好ましくない。
【0016】本発明における溶融滞留時間とは、供給さ
れた樹脂等の原料が押出機あるいは混練機中で溶融状態
になった時点からダイを出る時点までの間の時間を意味
する。例えば押出機においては、樹脂はニーディング等
の高剪断がかかる位置において溶融状態になる。ポリカ
ーボネート樹脂及びスルホン酸ホスホニウム塩等の原料
を溶融混練する方法としては通常一軸スクリュー押出
機、2軸スクリュー押出機を用いるがその他の方法とし
てローター式混練機やバンバリータイプのミキサーなど
を用いても良い。
れた樹脂等の原料が押出機あるいは混練機中で溶融状態
になった時点からダイを出る時点までの間の時間を意味
する。例えば押出機においては、樹脂はニーディング等
の高剪断がかかる位置において溶融状態になる。ポリカ
ーボネート樹脂及びスルホン酸ホスホニウム塩等の原料
を溶融混練する方法としては通常一軸スクリュー押出
機、2軸スクリュー押出機を用いるがその他の方法とし
てローター式混練機やバンバリータイプのミキサーなど
を用いても良い。
【0017】一軸スクリュー押出機の場合はダルメージ
タイプのスクリューを用いるのが好ましく、又2軸スク
リュー押出機(同方向、2軸、異方向2軸)を用いるの
はより好ましい方法である。例えばスクリュー押出機で
溶融混練するには、 原料樹脂をフィーダー(原料供給口)からバレル中に
供給し、初めスクリューエエレメントを順フライトに
して樹脂を不溶融又は半溶融の状態で送り、次いでス
クリューエレメントをニーディングディスクや逆フライ
トにて、高剪断をかけることにより樹脂を溶融させ、
再び順フライトで溶融樹脂を送り、ダイスから溶融樹
脂を押出すことにより行なう。
タイプのスクリューを用いるのが好ましく、又2軸スク
リュー押出機(同方向、2軸、異方向2軸)を用いるの
はより好ましい方法である。例えばスクリュー押出機で
溶融混練するには、 原料樹脂をフィーダー(原料供給口)からバレル中に
供給し、初めスクリューエエレメントを順フライトに
して樹脂を不溶融又は半溶融の状態で送り、次いでス
クリューエレメントをニーディングディスクや逆フライ
トにて、高剪断をかけることにより樹脂を溶融させ、
再び順フライトで溶融樹脂を送り、ダイスから溶融樹
脂を押出すことにより行なう。
【0018】スルホン酸ホスホニウム塩の押出機への供
給方法としては、あらかじめポリカーボネート樹脂と配
合した後、混合物と第1フィダーから供給する方法や定
量ポンプを用いて単独に第1フィダーからポリカーボネ
ート樹脂と共に供給する方法、又押出機シリンダーの途
中からポリカーボート樹脂の半溶融、溶融部に強制的に
供給する方法があるがいがれの方法を採用してもよい。
供給後は溶融樹脂と常法に従って混練する。
給方法としては、あらかじめポリカーボネート樹脂と配
合した後、混合物と第1フィダーから供給する方法や定
量ポンプを用いて単独に第1フィダーからポリカーボネ
ート樹脂と共に供給する方法、又押出機シリンダーの途
中からポリカーボート樹脂の半溶融、溶融部に強制的に
供給する方法があるがいがれの方法を採用してもよい。
供給後は溶融樹脂と常法に従って混練する。
【0019】樹脂温度(ダイ出口)としては、通常融点
以上、400℃以下好ましくは350℃以下であり、溶
融時間は前記式〔II〕を満足する範囲から選択される。
尚本組成物としてはポリカーボネート樹脂とスルホン酸
ホスホニウム塩の配合物以外に周知の添加物例えば、イ
オウ含有エステル化合物やヒンダートフェトル類などの
抗酸化剤やパウフィンワックス、脂肪酸エステル、シリ
コンオイルなどの離形剤、溶剤、トリアジン系などの耐
候性付与剤等を含有させることもできる。
以上、400℃以下好ましくは350℃以下であり、溶
融時間は前記式〔II〕を満足する範囲から選択される。
尚本組成物としてはポリカーボネート樹脂とスルホン酸
ホスホニウム塩の配合物以外に周知の添加物例えば、イ
オウ含有エステル化合物やヒンダートフェトル類などの
抗酸化剤やパウフィンワックス、脂肪酸エステル、シリ
コンオイルなどの離形剤、溶剤、トリアジン系などの耐
候性付与剤等を含有させることもできる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 試験片の作成 種々の条件で溶融混練して製造したペレットを乾燥後、
3.9オンス射出成形機(日本製鋼所製N−100BII
V型)と80mm×80mm×3mtプレート成形用金
型を用いて樹脂温度285℃、金型温度80℃、射出時
間10秒、冷却時間10秒で射出成形を行った。 全光線透過率…ASTM D−1003に準じる。 表面固有抵抗…ASTM D−257に準じる。
るが本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 試験片の作成 種々の条件で溶融混練して製造したペレットを乾燥後、
3.9オンス射出成形機(日本製鋼所製N−100BII
V型)と80mm×80mm×3mtプレート成形用金
型を用いて樹脂温度285℃、金型温度80℃、射出時
間10秒、冷却時間10秒で射出成形を行った。 全光線透過率…ASTM D−1003に準じる。 表面固有抵抗…ASTM D−257に準じる。
【0021】〔実施例1〕分子量21000のビスフェ
ノールAタイプのポリカーボネート樹脂(三菱化成製商
標「ノバレックス」7022PJ)重量部に対してドデ
シルベンゼンスルホン酸のテトラブチルホスホニウム塩
7重量部とイウオ含有エステル化合物〔ペンタエリスリ
トールテトラキス(ドデシルチオプロピオネート)…三
菱油化商標「セノックス」412S〕0.1重量部を配
合し、日本製鋼所製同方向2軸スクリュー押出機TEX
44SSを用いて表−1に示す押出条件で溶融混練を行
った後ペレット化した。得られたペレットを射出成形し
成形品の物性を測定した。評価結果を表−1に示す。
ノールAタイプのポリカーボネート樹脂(三菱化成製商
標「ノバレックス」7022PJ)重量部に対してドデ
シルベンゼンスルホン酸のテトラブチルホスホニウム塩
7重量部とイウオ含有エステル化合物〔ペンタエリスリ
トールテトラキス(ドデシルチオプロピオネート)…三
菱油化商標「セノックス」412S〕0.1重量部を配
合し、日本製鋼所製同方向2軸スクリュー押出機TEX
44SSを用いて表−1に示す押出条件で溶融混練を行
った後ペレット化した。得られたペレットを射出成形し
成形品の物性を測定した。評価結果を表−1に示す。
【0022】〔実施例2〜5〕実施例1において押出条
件を表−1に示す条件にした以外は実施例1と同様に行
ない、ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評
価結果を表−1に示す。
件を表−1に示す条件にした以外は実施例1と同様に行
ない、ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評
価結果を表−1に示す。
【0023】〔比較例1〜2〕実施例1において押出条
件を表−1に示す条件にした以外は実施例1と同様に行
ない、ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評
価結果を表−1に示す。 〔実施例6〜8〕実施例1において、押出機として、日
本製鋼所製同方向2軸押出機TEX65HCTを用い、
押出条件を表−2に示す条件にした以外は実施例1と同
様に行ないペレットを得、その成形品の物性を評価し
た。評価結果を表−2に示す。
件を表−1に示す条件にした以外は実施例1と同様に行
ない、ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評
価結果を表−1に示す。 〔実施例6〜8〕実施例1において、押出機として、日
本製鋼所製同方向2軸押出機TEX65HCTを用い、
押出条件を表−2に示す条件にした以外は実施例1と同
様に行ないペレットを得、その成形品の物性を評価し
た。評価結果を表−2に示す。
【0024】〔比較例3〕実施例6において押出条件を
表−2に示す条件にした以外は実施例6と同様に行ない
ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評価結果
を表−2に示す。表−1の結果から明らかなように実施
例1〜5では溶融混練した成形品は透明性、滞電防止性
とも良好な結果が得られたが、比較例1では透明性が不
十分であり又比較例2では滞電防止性及び表面変色度が
劣っている。また、表−2より、比較例3のものは透明
性が劣っていることがわかる。
表−2に示す条件にした以外は実施例6と同様に行ない
ペレットを得、その成形品の物性を評価した。評価結果
を表−2に示す。表−1の結果から明らかなように実施
例1〜5では溶融混練した成形品は透明性、滞電防止性
とも良好な結果が得られたが、比較例1では透明性が不
十分であり又比較例2では滞電防止性及び表面変色度が
劣っている。また、表−2より、比較例3のものは透明
性が劣っていることがわかる。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、流動性、機械的強度、
透明性、色調及び帯電防止性に優れた、特に光ディスク
のカートリッジ、事務器用外装部品として有用なポリカ
ーボネート樹脂組成物を安定して製造できる方法を提供
できる。
透明性、色調及び帯電防止性に優れた、特に光ディスク
のカートリッジ、事務器用外装部品として有用なポリカ
ーボネート樹脂組成物を安定して製造できる方法を提供
できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂100重量部に対
して、下記一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜40のアルキル基、又はアリ
ール基であり、R2 ,R 3 ,R4 及びR5 は水素原子、
炭素数1〜10のアルキル基、又はアリール基であり、
これらは同じでも異っても良い。)で表わされるスルホ
ン酸ホスホニウム塩を0.1〜20重量部配合して溶融
混練するポリカーボネート樹脂組成物の製造方法におい
て、樹脂温度T(ダイ出口での温度であって絶対温度°
Kで表わす。)と溶融滞留時間t(秒)との関係が下記
式〔II〕を満足することを特徴とするポリカーボネート
樹脂組成物の製造方法。 【数1】 21000≦T(°K)×t(秒)≦30000 〔II〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9631894A JPH07304942A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9631894A JPH07304942A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07304942A true JPH07304942A (ja) | 1995-11-21 |
Family
ID=14161680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9631894A Pending JPH07304942A (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07304942A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6417255B1 (en) | 1999-12-15 | 2002-07-09 | General Electric Company | High performance thermoplastic compositions with improved melt flow behavior |
WO2002048263A3 (en) * | 2000-12-15 | 2002-08-15 | Gen Electric | Polycarbonate-polyester compositions with enhanced flow |
KR100435922B1 (ko) * | 1997-07-18 | 2005-09-28 | 주식회사 삼양사 | 폴리카보네이트계 수지조성물 |
JP2007517918A (ja) * | 2003-08-26 | 2007-07-05 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 精製ポリマー材料及びポリマー材料の精製方法 |
-
1994
- 1994-05-10 JP JP9631894A patent/JPH07304942A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100435922B1 (ko) * | 1997-07-18 | 2005-09-28 | 주식회사 삼양사 | 폴리카보네이트계 수지조성물 |
US6417255B1 (en) | 1999-12-15 | 2002-07-09 | General Electric Company | High performance thermoplastic compositions with improved melt flow behavior |
WO2002048263A3 (en) * | 2000-12-15 | 2002-08-15 | Gen Electric | Polycarbonate-polyester compositions with enhanced flow |
US6599966B2 (en) | 2000-12-15 | 2003-07-29 | General Electric Company | Polycarbonate-polyester compositions with enhanced flow |
JP2007517918A (ja) * | 2003-08-26 | 2007-07-05 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 精製ポリマー材料及びポリマー材料の精製方法 |
JP2012224865A (ja) * | 2003-08-26 | 2012-11-15 | Sabic Innovative Plastics Ip Bv | 精製ポリマー材料及び精製ポリマー材料の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2009060986A1 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP5460189B2 (ja) | 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH09194711A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH07304942A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 | |
JPH0739537B2 (ja) | ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物 | |
JP2001270983A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2000169696A (ja) | 熱安定性に優れた難燃性ポリカ―ボネ―ト樹脂組成物 | |
JPH05171024A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
KR100833928B1 (ko) | 내열성 및 내마모성이 우수한 폴리카보네이트 수지 조성물 | |
JP5460408B2 (ja) | 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3874671B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 | |
JP3169190B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH0762215A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JPH09176480A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物及びそれを用いた成形品 | |
JP2000160001A (ja) | 液晶枠体用帯電防止性樹脂組成物および該樹脂組成物からなる液晶用枠体 | |
JPH05171020A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
JP2013106622A (ja) | 遊技機用電飾部品の照明カバー | |
JP4895276B2 (ja) | 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP4663853B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3458897B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JPH07242781A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP6679245B2 (ja) | 樹脂製容器用部材 | |
JPH10152610A (ja) | 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP2008024855A (ja) | 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP3487997B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 |