JP2000159856A - エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂の製造方法

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JP2000159856A JP10341885A JP34188598A JP2000159856A JP 2000159856 A JP2000159856 A JP 2000159856A JP 10341885 A JP10341885 A JP 10341885A JP 34188598 A JP34188598 A JP 34188598A JP 2000159856 A JP2000159856 A JP 2000159856A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加水分解性ハロゲン含量が低減されたエポキシ
樹脂の製造方法を提供することである。 【解決手段】有機溶媒の共存下で多価フェノールとエピ
ハロヒドリンとをアルカリを添加しながら反応させてエ
ポキシ樹脂を製造する方法において、全アルカリ量に対
してアルカリをモル比で5〜70%添加した時点で、エ
ピハロヒドリンおよび有機溶媒を回収し、ついで回収量
に相当する量の有機溶媒を加え、残りのアルカリを添加
しながら反応させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加水分解性ハロゲ
ン含量が低減されたエポキシ樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その硬化物が電気特
性、耐熱性、接着性、耐湿性等の特性に優れていること
から、半導体封止材料をはじめとして、電気絶縁材料、
プリント配線板、ソルダーレジスト、接着剤、塗料等の
幅広い分野で使用されている。
【0003】エポキシ樹脂は、通常、水酸化ナトリウム
等のアルカリの存在下で多価フェノールにエピハロヒド
リンを付加させ、ついで生成した1,2−ハロヒドリン
エーテル基を閉環させる、いわゆるエポキシ化反応によ
って製造される。前記多価フェノールとしては、電気お
よび電子産業における封止材料等の用途に使用するエポ
キシ樹脂の場合、o−クレゾールノボラック等のノボラ
ック樹脂が多く使用されている。
【0004】一般に、電気および電子産業分野で使用さ
れるエポキシ樹脂には加水分解性ハロゲン含量が低いこ
とが要求される。これは、加水分解性ハロゲンが電気絶
縁性の低下、リード線の腐食等、いわゆる電子素子の信
頼性に悪影響を与えるためである。エポキシ樹脂中の加
水分解性ハロゲン含量を減少させるために、本出願人
は、先に、エポキシ化反応をジオキサン等の特定の有機
溶媒の共存下で行うことを提案した(特公昭62−34
330号公報)。この方法は、加水分解性ハロゲン含量
の少ないエポキシ樹脂を得るうえで非常に有効な方法で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した特公昭62−
34330号公報に記載の方法では、反応系中の有機溶
媒量が多いほど、加水分解性ハロゲン含量の低減に効果
的であることが期待される。しかし、反応初期には、有
機溶媒の含有量が多くなると、反応効率が低下するとい
う問題がある。これを防止するためにはエピハロヒドリ
ンの含有量も多くしなければならないため、生産効率が
悪くなるという問題がある。
【0006】また、通常のエポキシ化反応では、系中の
水分を制御する目的で、系中の水分をエピハロヒドリン
および有機溶媒と共沸蒸留し、ついで冷却液化して有機
層と水層とに分離し、有機層は反応系内に戻し、水層を
除去している。そのため、有機溶媒としてジオキサン等
の水溶性有機溶媒を使用した場合、有機溶媒の添加量が
多くなると、留出液を有機層と水層とに分離させること
が困難になるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、加水分解性ハロゲン含量
が低減されたエポキシ樹脂の製造方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、所定量のアルカリ
を反応系内に添加した時点で、エピハロヒドリンを除去
回収し、当該回収量に相当する有機溶媒を添加して残り
の反応を行わせるときは、エポキシ化反応の進行を阻害
することなく、多量の有機溶媒が存在した状態でエポキ
シ化反応を行わせるのと同等の効果が得られ、加水分解
性ハロゲン含量を大きく低減させることができるという
新たな知見を見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち、本発明のエポキシ樹脂の製造方
法は、有機溶媒の共存下で多価フェノールとエピハロヒ
ドリンとをアルカリを添加しながら反応させてエポキシ
樹脂を製造する方法において、全アルカリ量に対してア
ルカリをモル比で5〜70%添加した時点で、エピハロ
ヒドリンおよび有機溶媒を回収し、ついで回収量に相当
する量の有機溶媒を加え、残りのアルカリを添加しなが
ら反応させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるエポキシ樹脂は、
前記したように有機溶媒の共存下で多価フェノールとエ
ピハロヒドリンとをアルカリを添加しながら反応させて
製造される。前記多価フェノールとしては、例えばフェ
ノール類とカルボニル化合物またはジエン化合物との重
縮合反応により得られる多価フェノールが挙げられる
が、これのみに限定されるものではない。
【0011】多価フェノールの具体例としては、o−ク
レゾールノボラック、フェノールノボラック、ブロモフ
ェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック、
フェノール類とヒドロキシベンズアルデヒドとの重縮合
物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テトラブロ
モビスフェノールA、ジヒドロキシスチルベンまたはそ
のアルキル誘導体、フェノール類とジシクロペンタジエ
ンの重縮合物、ビフェノール、テトラメチルビフェノー
ル等が挙げられる。
【0012】また、エピハロヒドリンとしては、特に限
定されないが、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモ
ヒドリン等が挙げられ、これらのうち入手の容易性から
エピクロルヒドリンを使用するのが好ましい。このと
き、エピハロヒドリンはフェノール性水酸基1モルに対
して2〜15倍モル量の範囲で使用するのがよい。アル
カリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。上記水酸化物は、濃度が20〜55重
量%程度の水溶液の形態で使用してもよく、さらに2種
以上を混合して使用してもよい。また、アルカリの全添
加量はフェノール性水酸基1モルに対して0.9〜1.
1モルであるのが適当である。
【0013】前記有機溶媒としては、例えばメチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トル
エン、キシレン等の炭化水素類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ等のセロソルブ類、ジオキサン、ジエトキシエタン
等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド等が挙げられ、好ましくは環状または直鎖状エ
ーテル化合物、とくにジオキサンが好適である。有機溶
媒の添加量は、エピハロヒドリン100重量部に対して
100重量部以下、通常10〜100重量部であるのが
よい。
【0014】本発明におけるエポキシ化反応は、全アル
カリ量に対してモル比で5〜70%のアルカリを添加し
て行われる第1反応工程、過剰のエピハロヒドリンおよ
び有機溶媒の回収工程、有機溶媒の添加工程および残り
のアルカリを添加して行われる第2反応工程の順で行わ
れる。ただし、各工程はそれぞれ独立している必要はな
く、例えば前記第1反応工程の継続中、好ましくは終了
近くにエピハロヒドリンと有機溶媒の回収を開始した
り、回収工程の継続中、好ましくは終了近くに有機溶媒
添加工程を開始したり、あるいは有機溶媒添加工程の開
始と同時にもしくは該添加工程の継続中に第2反応工程
を開始するといったように、各工程が部分的にまたは全
部が重複して行われてもよい。
【0015】第1反応工程では、前記のように多価フェ
ノールをエピハロヒドリンと有機溶媒との混合液に混合
溶解した溶液にアルカリを徐々に添加して、常圧ないし
減圧下で反応を行わせる。その際、系中の水分を制御す
る目的で、共沸脱水させるのが好ましい。モル比で全ア
ルカリ量の5〜70%を添加した時点で、アルカリの添
加を止め、必要ならその状態で数時間放置して、添加ア
ルカリ量に対応する反応を充分に行わせる。なお、前記
モル比(%)は[添加アルカリ量(モル)/全アルカリ
量(モル)]×100にて求められる。
【0016】この第1反応工程では、主として多価フェ
ノールに対するエピハロヒドリンの付加反応が起こり、
1,2−ハロヒドリンエーテル体が生成されると考えら
れる。反応温度は約30〜100℃であるのがよいが、
付加反応時に異常反応が起こるのを防止するうえで、反
応温度は後述の第2反応工程よりも低温であるのが好ま
しく、通常約30〜60℃であるのがよい。
【0017】次の回収工程では、過剰のエピハロヒドリ
ンおよび有機溶媒を反応系から除去回収する。回収は常
圧ないし減圧下での蒸留操作によって行うのがよい。エ
ピハロヒドリンおよび有機溶媒の回収量は、それらの仕
込み量に対して20〜60重量%であるのがよい。回収
量が20重量%未満では、新たに回収量と同量の有機溶
媒を添加しても、それに見合う効果は得られないおそれ
がある。また、回収量が60重量%を超えると、高分子
量化等の副反応が起こるおそれがある。
【0018】回収後、回収したエピハロヒドリンおよび
有機溶媒の回収総量に相当する量の有機溶媒を加える。
このとき、有機溶媒の添加量が回収量よりも過度に少な
いときは、加水分解性ハロゲン含量の低減効果が期待で
きないばかりか、品質低下のおそれがある。一方、有機
溶媒の添加量が回収量よりも過度に多いときは、加水分
解性ハロゲン含量の低減には効果的であるが、反応釜の
容量上の制約や反応濃度低下による反応時間の延長とい
った生産性の問題が生じるおそれがある。従って、前記
した回収量に相当する量とは、これらの問題をひき起こ
さない範囲を意味し、通常は有機溶媒を回収量と同量
か、回収量に対して±10重量%、好ましくは±5重量
%の範囲内で添加すればよい。
【0019】なお、添加する有機溶媒は回収工程で回収
した有機溶媒と同じであるのが好ましいが、反応系中に
残留する有機溶媒やエピハロヒドリンと相溶性を有する
限り、他の有機溶媒を添加してもよい。有機溶媒の添加
後、第2反応工程にて、残りのアルカリを添加しながら
エポキシ化反応を完結させる。この工程での反応は、主
として閉環反応であって、前記第1反応工程で生成した
1,2−ハロヒドリンエーテル体から脱塩化水素を行わ
せて多価フェノールのグリシジルエーテルを得る反応で
ある。反応は、常圧ないし減圧下30〜100℃、好ま
しくは50〜100℃程度の温度でアルカリを徐々に反
応液に添加して行われる。その際、系中の水分を制御す
る目的で、共沸脱水させるのが好ましい。
【0020】反応終了後、反応液から過剰のエピハロヒ
ドリンと有機溶媒とを蒸留等によって除去し、常法に従
って精製してエポキシ樹脂を得る。このエポキシ樹脂
は、エピクロルヒドリン等の回収とこの回収量に相当す
る量の有機溶媒の添加とを行わない従来のエポキシ化反
応で得られるエポキシ樹脂に比較して、加水分解性ハロ
ゲン含量が低減されているので、電子、電気産業分野に
おける封止材料等に使用するのに好適である。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明の
製造方法を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
のみに限定されるものでない。
【0022】実施例1 o−クレゾールノボラック100重量部、エピクロルヒ
ドリン540重量部および1,4−ジオキサン173重
量部を反応槽に仕込み、均一に攪拌溶解させた。得られ
た混合溶液を60torrの減圧下39℃に保ち、48
%水酸化カリウム水溶液19重量部を1時間かけて滴下
し、さらに同一条件下で3.5時間放置し反応を行わせ
た。この間、留出した凝縮液は分液ポットに受けて水相
は除去し、油相は系内へ還流させた。
【0023】ついで、60torrの減圧下39〜45
℃で蒸留を行い、反応液中のエピクロルヒドリンおよび
1,4−ジオキサンを除去・回収した。回収量はそれら
の仕込み量に対して30重量%であった。回収後、回収
量と同量の1,4−ジオキサンを添加し、系内を150
torr、60℃に調節し、48%水酸化ナトリウム水
溶液56重量部を6時間かけて滴下した。この間も、前
記と同様に留出する水分は除去し油層は系内に還流させ
た。反応終了後、留出分を留去し、残渣にメチルイソブ
チルケトンを添加し、副生した塩化ナトリウムを水洗と
ろ過により除去した。最後に、メチルイソブチルケトン
を蒸留にて留去してo−クレゾールノボラックエポキシ
樹脂を得た。
【0024】実施例2 エピクロルヒドリンおよび1,4−ジオキサンの回収量
をそれらの仕込み量に対して50重量%とした他は実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂を得た。
【0025】実施例3 エピクロルヒドリンおよび1,4−ジオキサンの回収開
始時を、アルカリをモル比で全アルカリ量の10%添加
時としたほかは、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂を
得た。詳細は以下のとおりである。まず、実施例1と同
量のo−クレゾールノボラック、エピクロルヒドリンお
よび1,4−ジオキサンをそれぞれ反応槽に仕込み、均
一に攪拌溶解させた。得られた混合溶液を60torr
の減圧下39℃に保ち、48%水酸化カリウム水溶液1
0重量部を0.5時間かけて滴下し、さらに同一条件下
で3.5時間放置し反応を行わせた。この間、留出した
凝縮液は分液ポットに受けて水相は除去し、油相は系内
へ還流させた。
【0026】ついで、60torrの減圧下45℃まで
昇温して、反応液中のエピクロルヒドリンおよび1,4
−ジオキサンを除去・回収した。回収量はそれらの仕込
み量に対して30重量%であった。回収後、回収量と同
量の1,4−ジオキサンを添加し、系内を150tor
r、60℃に調節し、48%水酸化カリウム水溶液9重
量部ついで48%水酸化ナトリウム水溶液56重量部を
連続的に6.5時間かけて滴下した。この間も、前記と
同様に留出する水分は除去し油層は系内に還流させた。
反応終了後、留出分を留去し、残渣にメチルイソブチル
ケトンを添加し、副生した塩化ナトリウムを水洗とろ過
により除去した。最後に、メチルイソブチルケトンを蒸
留にて留去してo−クレゾールノボラックエポキシ樹脂
を得た。
【0027】実施例4 エピクロルヒドリンおよび1,4−ジオキサンの回収開
始時を、アルカリをモル比で全アルカリ量の60%添加
時としたほかは、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂を
得た。詳細は以下のとおりである。まず、実施例1と同
量のo−クレゾールノボラック、エピクロルヒドリンお
よび1,4−ジオキサンをそれぞれ反応槽に仕込み、均
一に攪拌溶解させた。得られた混合溶液を60torr
の減圧下39℃に保ち、48%水酸化カリウム水溶液1
9重量部ついで48%水酸化ナトリウム水溶液29重量
部を連続的にを3時間かけて滴下し、さらに同一条件下
で3.5時間放置し反応を行わせた。この間、留出した
凝縮液は分液ポットに受けて水相は除去し、油相は系内
へ還流させた。
【0028】ついで、60torrの減圧下45℃まで
昇温して、反応液中のエピクロルヒドリンおよび1,4
−ジオキサンを除去・回収した。回収量はそれらの仕込
み量に対して30重量%であった。回収後、回収量と同
量の1,4−ジオキサンを添加し、系内を150tor
r、60℃に調節し、48%水酸化ナトリウム水溶液2
7重量部を4時間かけて滴下した。この間も、前記と同
様に留出する水分は除去し油層は系内に還流させた。反
応終了後、留出分を留去し、残渣にメチルイソブチルケ
トンを添加し、副生した塩化ナトリウムを水洗とろ過に
より除去した。最後に、メチルイソブチルケトンを蒸留
にて留去してo−クレゾールノボラックエポキシ樹脂を
得た。
【0029】比較例 エピクロルヒドリンおよび1,4−ジオキサンの回収を
行わず、従って回収量と同量の1,4−ジオキサンの添
加も行わなかった他は実施例1と同様にしてエポキシ樹
脂を得た。これらの実施例および比較例で得られたエポ
キシ樹脂の加水分解性塩素含量および全塩素含量を以下
の方法にて測定した。
【0030】(1) 加水分解性塩素含量 試料をジオキサンに溶解し、1N−水酸化カリウムのエ
タノール溶液を添加し、室温で10分間反応させ、遊離
した塩素量を酢酸酸性下0.01N−硝酸銀溶液で電位
差滴定で測定し、これを試料重量で除した値を加水分解
性塩素含量(ppm)とした。 (2) 全塩素含量 試料をジメチルスルホキシドに溶解し、水酸化ナトリウ
ムのエタノール溶液を加えて50℃で40分間保温した
後、硝酸銀溶液で滴定して全塩素含有量(ppm)を算
出した。
【0031】これらの測定結果を、各実施例および比較
例におけるエピハロヒドリンおよび1,4−ジオキサン
の回収開始時および回収量と共に、表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から、実施例1〜4では、所定量のア
ルカリを添加した時点でエピクロルヒドリンおよび1,
4−ジオキサンの除去・回収を行い、回収量に相当する
量の1,4−ジオキサンを添加することにより、これら
の操作を行わない比較例と比較して、得られたエポキシ
樹脂の加水分解性塩素含量が大きく低減されており、全
塩素含量も低減されていることがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の製造方法によれ
ば、エポキシ化反応において所定量のアルカリを反応系
内に添加した時点で、エピハロヒドリンおよび有機溶媒
を除去回収し、回収量と実質的に同量の有機溶媒を添加
して残りの反応を行わせることにより、加水分解性ハロ
ゲン含量を大きく低減させることができるという効果が
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒の共存下で多価フェノールとエピ
    ハロヒドリンとをアルカリを添加しながら反応させてエ
    ポキシ樹脂を製造する方法において、 全アルカリ量に対してアルカリをモル比で5〜70%添
    加した時点で、エピハロヒドリンおよび有機溶媒を回収
    し、ついで回収量に相当する量の有機溶媒を加え、残り
    のアルカリを添加しながら反応させることを特徴とする
    エポキシ樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】前記有機溶媒がジオキサンである請求項1
    記載のエポキシ樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】前記エピハロヒドリンおよび有機溶媒の回
    収量が、それらの仕込み量に対して20〜60重量%で
    ある請求項1または2記載のエポキシ樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101906768B1 (ko) * 2018-04-13 2018-12-05 김혜경 폴리에스테르섬유 표면처리용 수계 가교제의 제조방법

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KR101906768B1 (ko) * 2018-04-13 2018-12-05 김혜경 폴리에스테르섬유 표면처리용 수계 가교제의 제조방법

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