JP2000159634A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2000159634A
JP2000159634A JP34262598A JP34262598A JP2000159634A JP 2000159634 A JP2000159634 A JP 2000159634A JP 34262598 A JP34262598 A JP 34262598A JP 34262598 A JP34262598 A JP 34262598A JP 2000159634 A JP2000159634 A JP 2000159634A
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weight
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agar
slurry
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
Norimasa Sato
昇正 佐藤
Hiromitsu Sano
宏充 佐野
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感触、保湿効果、化粧持ち改善効果に優れた化
粧料を提供する。 【解決手段】寒天、デオキシリボ核酸およびその塩の1
種以上から選ばれる親水性高分子化合物を精製水に溶解
した溶液と顔料とのスラリーで、親水性高分子化合物/
顔料の重量比が1/99〜20/40であるスラリー
を、回転ディスクを備えたスプレードライヤーで250
00〜35000rpmの範囲のディスク回転数で噴霧
乾燥して得られた複合顔料であって、かつレーザー型乾
式粒度分布測定装置を用いて測定した時の体積平均粒子
径が5〜30μmの範囲に造粒された複合顔料を配合し
てなる化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然由来の親水性
高分子化合物で被覆し造粒した顔料を配合した化粧料に
関する。さらに詳しくは、天然成分であり、かつ水を含
んだときに粘着性を示す高分子化合物である寒天、デオ
キシリボ核酸およびその塩を顔料に被覆し造粒して複合
顔料にすることで、肌に対する親和性および密着性を高
め、感触、保湿効果、化粧持ち改善効果に優れた化粧料
に関する。さらに、既存の装置と比べてより高速回転デ
ィスクを備えたスプレードライヤーを使用し、複合顔料
の粒子の微細化、均質化を実現することで、該複合顔料
を配合した化粧料の感触、化粧料のとれ、つきを改善し
た化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−30313号公報、特開昭
63−50311号公報、特開平1−47706号公
報、特開平1−47711号公報にはスプレードライヤ
ーを用いて水膨潤性粘土鉱物よりなる複合粉末得る方法
と、その配合化粧料に関する技術が開示されている。ま
た、特開昭63−135325号公報や特開平5−20
1830号公報にはスプレードライヤーを用いて粉体を
水和酸化チタンや高分子化合物等で被覆する技術が開示
されている。さらに、特開平5−32518号公報には
スプレードライヤーを用いてアパタイトと酸化チタンの
複合粉末を得る技術が開示されている。この内、特に特
開平5−201830号公報には、高分子化合物で被覆
し、粒子径が10〜200μmの範囲にある加圧非崩壊
性球状粉体に関する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、スプレー
ドライヤーでの粉体改質技術を用いて化粧料を製造する
ことはほぼ公知の技術であるが、特開平5−20183
0号公報の段落番号0013に記載されているごとく、
目的の品質を得るためには種々の条件を適宜選択する必
要がある。また、同公報の特許許請求範囲には粒子径1
0〜200μmの加圧非崩壊性球状粉体についての記載
があるが、同公報の実施例には最少でも50μmの粒子
しか開示されておらず、一般的なスプレードライヤーで
は30μm以下の粒子を安定的に得ることは非常に難し
いのが実情であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの実情に鑑み、本
発明人らは鋭意検討した結果、被覆する材料の選択とス
プレードライヤーの装置の改良により、5〜30μmと
いった粒子径の小さい造粒粒子であって、肌の上で滑ら
かに崩壊する(非崩壊性ではない)特性を有する粒子を
得ることができ、肌に対する親和性および密着性を高
め、感触、保湿効果、化粧持ち改善効果に優れた化粧料
を得ることに成功した。
【0005】すなわち、本発明は、寒天、デオキシリボ
核酸およびその塩の1種以上から選ばれる親水性高分子
化合物を精製水に溶解した溶液と顔料とのスラリーで、
親水性高分子化合物/顔料の重量比が1/99〜20/
40であるスラリーを、回転ディスクを備えたスプレー
ドライヤーで25000〜35000rpmの範囲のデ
ィスク回転数で噴霧乾燥して得られた複合顔料であっ
て、かつレーザー型乾式粒度分布測定装置を用いて測定
した時の体積平均粒子径が5〜30μmの範囲に造粒さ
れた複合顔料を配合してなる化粧料にある。
【0006】さらに、本発明は、好ましくは、体積平均
粒子径が5〜20μmの範囲にある上記の複合顔料を配
合してなる化粧料にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる親水性高分子化合
物としては、寒天、デオキシリボ核酸およびその塩の1
種以上から選ばれる。本発明で用いる上記親水性高分子
化合物は天然由来のものが好ましく、例えばテングサ等
の海藻から得られる寒天、鮭の白子等から得られるデオ
キシリボ核酸およびその塩を使用できる。本発明で用い
る親水性高分子化合物は、一度精製水に加熱溶解してか
ら使用する。加熱溶解の方法としては、熱水を用いる方
法や、電子レンジなどを用いる方法が挙げられる。本発
明では、親水性高分子化合物/顔料の重量比が1/99
〜20/40になるように、親水性高分子化合物を精製
水に溶解した溶液に顔料を添加して得られるスラリー、
または親水性高分子化合物を精製水に溶解した溶液と顔
料のスラリーを混合して得られるスラリーを、超高速回
転ディスク(円盤)を備えたスプレードライヤーに供給
し噴霧乾燥を行う。本発明で噴霧に用いるスラリー中の
顔料濃度は、3〜30重量%であることが好ましい。一
般に親水性高分子化合物の濃度が一定ならば、顔料濃度
が希薄なほど造粒粒子の平均粒子径が小さくなり感触も
向上するが、その分、除去すべき溶媒の量も多くなり、
コストが高くなる問題がある。一般的には、顔料濃度と
して15〜25重量%のスラリーを噴霧乾燥し、得られ
た造粒複合顔料をアトマイザーなどの粉砕機にてさらに
粉砕して用いることもできる。また、親水性高分子化合
物と顔料の溶媒や分散媒体としては精製水を用いること
が好ましいが、親水性高分子の水溶液に顔料を添加する
ために、予め顔料のスラリーを作製する場合には、顔料
の分散媒体としては精製水以外に低級アルコールなどの
親水性溶媒を用いるか、精製水との併用も可能である。
【0008】本発明で用いる顔料の例としては、赤色1
04号、赤色102号、赤色226号、赤色201号、
赤色202号、黄色4号、黒色401号等の色素、青色
1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレー
キ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウ
ムレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパ
ウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコ
ーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セル
ロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポ
リエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化
鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有
色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色
顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫
酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪
酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリ
カ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイ
ト、窒化ホウ素、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等
が挙げられ、それらの1種以上を用いることができる。
これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形
状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。粉体の大
きさとしては、5nm〜100μmの範囲に入るものが
好ましく、さらに好ましくは10nm〜25μmであ
る。30μm以上の顔料を用いる場合には、30μm未
満の顔料と併用することが必要である。
【0009】市販のスプレードライヤーはその噴霧微細
化法によって、液滴が回転ディスクよって微細化するデ
ィスク方式と、加圧ノズルによって微細化するノズル方
式に分けられるが、本発明では超高速回転のディスク方
式のスプーレードライヤーを用いる。スプレードライヤ
ーとしては、一般的なスプレードライヤーではディスク
の回転速度は20000rpm以下であるが、本発明で
はより高速な25000〜35000rpmの範囲の超
回転速度のディスクで噴霧した液滴を微細化する。本発
明では、超高速な回転数でスラリーの液滴をより微細化
し乾燥することで、得られる複合顔料粒子の粒子径を小
さく造粒し、崩壊性を高め、化粧料の感触を改善するこ
とが可能となるのである。ここで言う崩壊性とは、造粒
した複合顔料が、マッサージ、または摩擦によって皮膚
上で容易に崩壊する程度の結合強度であることを言う。
【0010】スプレードライヤーの乾燥温度条件として
は、120〜350℃が挙げられるが、親水性高分子化
合物の変性を避けるため、特に120〜180℃が好ま
しい。
【0011】こうして得られる造粒粒子である複合顔料
は、レーザー型乾式粒度分布測定装置(例えばセイシン
企業製PRO7000Sなど)を用いて測定した時の体
積平均粒子径(D50)が5〜30μmの範囲にあるこ
とが本発明では必要である。造粒した段階で30μmを
超えると、粒子が大きすぎるために肌への密着性が損な
われ、本発明の目的とした効果を発揮しにくく、かつ後
粉砕をしたとしても本発明の粉末と比べると性能が劣る
問題がある。また、5μm未満の粉末を得ようとした場
合には、スラリー中の顔料濃度と親水性高分子化合物の
濃度を下げる必要があり、コストが大変高くつく問題が
ある。
【0012】また、ディスクの回転数と造粒粒子の形状
との関係を電子顕微鏡で観察した場合、ディスクの回転
数が上がるにつれてその形状は球状ではなくなり、不定
型となる。従って本発明の粒子は不定形状を持つ。
【0013】本発明の化粧料で用いる複合顔料の配合量
はその剤型により異なるが、0.5〜99重量%が好ま
しく、さらに好ましくは5〜90重量%である。本発明
でのの複合顔料は、さらに従来公知の表面処理、例えば
フッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処
理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタ
ンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン
処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処
理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処
理等によって事前に表面処理されていても構わない。
【0014】本発明の化粧料には、上記の複合顔料以外
に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、
樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐
剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む。UV
−A、Bのいずれに対応していても構わない)、保湿
剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、p
H調整剤、昆虫忌避剤等の成分を配合することができ
る。
【0015】油剤としては、通常化粧料に用いられる揮
発性および不揮発性の油剤および溶剤および樹脂が挙げ
られ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない
が、ハンドリングに優れる液体が好ましい。油剤の例と
しては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアル
コール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソス
テアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、
グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価ア
ルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシ
ル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジ
メチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グ
リセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレ
ングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステ
ル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化
水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロ
ウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ
油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、エチレン
・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。
【0016】また、別の形態の油剤の例としては、例え
ばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエー
テル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・
ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、
アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガ
ノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサ
ン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキ
サン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチ
ルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等のシリコー
ン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、
フルオロカーボン、フルオロアルコール等のフッ素化合
物が挙げられる。
【0017】粉体の例としては、前記の顔料とその一般
的な表面処理物が挙げられる。これらの粉末の内、シリ
コーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末、ポリプ
ロピレン末、テフロン末、シリコーンゴム、ウレタンパ
ウダーなどのエラストマーを用いると、製品の経日安定
性や感触が向上することから好ましい。特に、シリコー
ンエラストマー球状粉体とエステル油、またはシリコー
ンエラストマー球状粉体とシリコーン油(揮発性、不揮
発性を含む)を組み合わせて使用することが好ましい。
シリコーンエラストマー球状粉体の例としては、東レ・
ダウコーニング・シリコーン社製のトレフィル−Eシリ
ーズが挙げられる。
【0018】溶媒の例としては、精製水、環状シリコー
ン、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコ
ール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メ
チルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シ
リコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【0019】界面活性剤としては、例えばアニオン型界
面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性
剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
【0020】粘剤、樹脂の例としては、ポリアクリル酸
ナトリウム、セルロースエーテル、アルギン酸カルシウ
ム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸
共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコ
ール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルア
ミド系ポリマー、ポリアクリルアミド、カチオン化ガー
ガムなどのカチオン系ポリマー、ジメチルアクリルアン
モニウム系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸アクリル
共重合体、POE/POP共重合体、ポリビニルアルコ
ール、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖
類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペ
クチン、ローメトキシルペクチン、ガーガム、アラビア
ゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガ
ム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼ
イン、カードラン、ジェランガム、デキストラン、セル
ロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリ
コール、カチオン化シリコーン重合体、合成ラテックス
等が挙げられる。
【0021】本発明の化粧料としては、液状、ゲル状、
固形状等の化粧料で、例えばファンデーション、白粉、
アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、チーク、口
紅、ネイルカラー等のメイクアップ化粧料等が挙げられ
が、その中でも液状、ゲル状、固形の油性化粧料、粉体
化粧料が好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。また、実施例及び比較例で製造した化粧
料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0023】皮膚有用性評価 専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但
し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、表1
に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計
点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評
価項目に対する有用性が高いことを示す。(満点:50
点)
【0024】
【表1】
【0025】複合顔料の製造実施例1 寒天0.25重量部、デオキシリボ核酸カリウム塩0.
25重量部を29.5重量部の熱水に溶解させた。顔料
のセリサイト10重量部と精製水60重量部からなるス
ラリーを加熱して80℃にしたものに前記寒天とデオキ
シリボ核酸カリウム塩溶解液を投入しよく撹拌した。ス
プレードライヤーのディスク回転数を30000rpm
に設定し、乾燥温度150℃にて噴霧乾燥させた。得ら
れた粉体の粒度分布をレーザー回折式の乾式粒度分布測
定装置にて測定したところ、平均粒子径として19μm
の値が得られた。また、乾燥減量は0.38重量%であ
った。
【0026】複合顔料の製造実施例2 寒天0.25重量部、デオキシリボ核酸カリウム塩0.
25重量部を29.5重量部の熱水に溶解させた。混合
顔料(セリサイト10重量部、マイカ20重量部、酸化
チタン20重量部を混合したもの)10重量部と精製水
60重量部からなるスラリーを加熱して80℃にしたも
のに前記寒天とデオキシリボ核酸カリウム塩溶解液を投
入しよく撹拌した。スプレードライヤーのディスク回転
数を30000rpmに設定し、乾燥温度150℃にて
噴霧乾燥させた。得られた粉体の粒度分布をレーザー回
折式の乾式粒度分布測定装置にて測定したところ、平均
粒子径として17μmの値が得られた。また、乾燥減量
は0.39重量%であった。
【0027】複合顔料の製造実施例3 寒天1.0重量部を29.0重量部の熱水に溶解させた。
混合顔料(赤色202号1重量部、赤色201号0.5
重量部、ベンガラ1重量部、酸化チタン1.5重量部、
雲母チタン3重量部、酸化鉄処理雲母チタン5重量部を
混合したもの)20重量部と精製水50重量部からなる
スラリーを加熱して80℃にしたものに前記寒天溶解液
を投入しよく撹拌した。スプレードライヤーのディスク
回転数を30000rpmに設定し、乾燥温度120℃
にて噴霧乾燥させた。得られた粉体の粒度分布をレーザ
ー回折式の乾式粒度分布測定装置にて測定したところ、
平均粒子径として19μmの値が得られた。また、乾燥
減量は0.33重量%であった。
【0028】複合顔料の製造比較例1 製造実施例1のディスク回転数を20000rpmに変
更した他は全て製造実施例1と同様にして粉末を得た。
平均粒子径として57μmの値が得られた。また、乾燥
減量は0.13重量%であった。
【0029】複合顔料の製造比較例2 製造実施例2の寒天0.25重量部、デオキシリボ核酸
カリウム塩0.25重量部を29.5重量部の熱水に溶
解させた代わりに、寒天1.25重量部、デオキシリボ
核酸1.30重量部(処理量として顔料重量比2.55
/10となる。)を用いた他は全て製造実施例2と同様
にして粉末を得た。平均粒子径として72μmの値が得
られた。また、乾燥減量は0.85重量%であった。
【0030】複合顔料の製造比較例3 製造実施例2の寒天0.25重量部、デオキシリボ核酸
カリウム塩0.25重量部を29.5重量部の熱水に溶
解させた代わりに、寒天0.05重量部(処理量として
顔料重量比1/200となる。)を用いた他は全て製造
実施例2と同様にして粉末を得た。平均粒子径として1
3μmの値が得られた。また、乾燥減量は0.07重量
%であった。
【0031】複合顔料の製造比較例4 製造実施例3の寒天1.0重量部の代わりにゼラチン1.0重
量部を用いた他は全て製造実施例3と同様にして粉末を
得た。平均粒子径として23μmの値が得られた。ま
た、乾燥減量は0.30重量%であった。
【0032】実施例1 表2の処方と下記製造方法に従い、ファンデーションを
作製した。尚、顔料としては製造実施例1および2で製
造した処理顔料を用いた。
【0033】
【表2】成分名 成分A 配合量(重量%) ベンガラ 0.5 黄酸化鉄 2 黒酸化鉄 0.2 処理顔料(製造実施例1) 5.3 処理顔料(製造実施例2) 50 タルク 20 板状硫酸バリウム 5 球状ナイロンパウダー 5 成分B ワセリン 4 流動パラフィン 4 リンゴ酸ジイソステアリル 4
【0034】製造方法 成分Aをミキサーにて混合した。ついで、均一に混合・
溶解した成分Bを成分Aに加えてさらに混合した。得ら
れた粉末をアトマイザーにて粉砕し、メッシュを通した
後、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0035】比較例1 実施例1で用いた製造実施例1と製造実施例2の処理顔
料の代わりに、製造比較例1と製造比較例2の処理顔料
を用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0036】比較例2 実施例1で用いた製造実施例1と製造実施例2の処理顔
料の代わりに、製造比較例1と製造比較例3の処理顔料
を用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0037】比較例3 表3の処方と下記製造方法に従い、ファンデーションを
作製した。
【0038】
【表3】成分名 成分A 配合量(重量%) ベンガラ 0.5 黄酸化鉄 2 黒酸化鉄 0.2 酸化チタン 20 セリサイト 15.3 マイカ 20 タルク 20 板状硫酸バリウム 5 球状ナイロンパウダー 5 成分B ワセリン 4 流動パラフィン 4 リンゴ酸ジイソステアリル 4
【0039】製造方法 成分Aをミキサーにて混合した。ついで、均一に混合・
溶解した成分Bを成分Aに加えてさらに混合した。得ら
れた粉末をアトマイザーにて粉砕し、メッシュを通した
後、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0040】実施例2 表4の処方と下記製造方法に従い、口紅を作製した。但
し、顔料としては製造実施例3で製造した処理顔料を用
いた。
【0041】
【表4】 成分名 成分A 配合量(重量%) パラフィン 8 セレシン 8 リンゴ酸ジイソステアリル 20 トリ−2−ヘプチルウンデカン酸クリセリル 10 液状ラノリン 10 トリオクタン酸グリセリル 残量 成分B 処理顔料(製造実施例3) 12
【0042】製造方法 成分Aを90℃にて溶解後、成分Bを混合し、ローラー
を用いてさらに混合・粉砕を行った後、再溶解、脱気を
行い、金型に充填し、冷却後とり出して容器に設置し製
品を得た。
【0043】比較例4 実施例2で用いた製造実施例3の処理顔料の代わりに、
製造比較例4の処理顔料を用いた他は全て実施例2と同
様にして製品を得た。
【0044】比較例5 表5の処方と下記製造方法に従い、口紅を作製した。
【0045】
【表5】 成分名 成分A 配合量(重量%) パラフィン 8 セレシン 8 リンゴ酸ジイソステアリル 20 トリ−2−ヘプチルウンデカン酸クリセリル 10 液状ラノリン 10 トリオクタン酸グリセリル 残量 成分B 赤色202号 1 赤色201号 0.5 ベンガラ 1 酸化チタン 1.5 雲母チタン 3 酸化鉄処理雲母チタン 5 寒天 0.6
【0046】製造方法 成分Aを90℃にて溶解後、成分Bを混合し、ローラー
を用いてさらに混合・粉砕を行った後、再溶解、脱気を
行い、金型に充填し、冷却後とり出して容器に設置し製
品を得た。
【0047】以下に、上記の実施例および比較例で得ら
れた化粧料の評価結果を示す。
【0048】
【表6】 官能評価 感触がなめらか 保湿効果 化粧持ち改善効果 実施例1 45 45 39 比較例1 13 22 16 比較例2 19 20 24 比較例3 27 22 13 実施例2 46 44 45 比較例4 13 17 13 比較例5 31 17 19
【0049】表6の結果より、各実施例は各比較例と比
べてより高い効果を示していることが判った。実施例1
は本発明の処理顔料を用いたファンデーションに関する
ものであり、いずれの評価項目に関しても高い評価を得
た。また、実施例2は本発明の処理顔料を用いた口紅に
関するものであり、同様に各評価項目に関して高い評価
を得た。これに対して、比較例1、2、4はスプレード
ライヤーの処理条件を変更したものであり、本発明の規
定したパラメーターの範囲からはずれると、効果が劣化
することが判った。また、比較例3、5はスプレードラ
イヤー自体を使用しない条件での試験であるが、処理し
た場合と比べると効果が劣っていることが判った。
【0050】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、天然成分で
あり、かつ水を含んだときに粘着性を示す高分子化合物
である寒天、デオキシリボ核酸およびその塩の1種以上
を特定の条件下で顔料に被覆し造粒した複合顔料を配合
することで、肌に対する親和性および密着性を高め、感
触、保湿効果、化粧持ち改善効果に優れた化粧料が得ら
れることは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 7/027 A61K 7/027 7/035 7/035 Fターム(参考) 4C083 AB232 AB242 AB362 AB432 AB442 AC012 AC022 AC372 AC422 AC792 AD011 AD072 AD211 AD212 AD412 AD512 AD601 AD602 BB25 BB26 CC01 CC12 DD11 DD21 EE06 EE12 FF01 FF05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寒天、デオキシリボ核酸およびその塩の
    1種以上から選ばれる親水性高分子化合物を精製水に溶
    解した溶液と顔料とのスラリーで、親水性高分子化合物
    /顔料の重量比が1/99〜20/40であるスラリー
    を、回転ディスクを備えたスプレードライヤーで250
    00〜35000rpmの範囲のディスク回転数で噴霧
    乾燥して得られた複合顔料であって、かつレーザー型乾
    式粒度分布測定装置を用いて測定した時の体積平均粒子
    径が5〜30μmの範囲に造粒された複合顔料を配合し
    てなる化粧料。
  2. 【請求項2】 体積平均粒子径が5〜20μmの範囲に
    造粒された複合顔料を配合してなる請求項1記載の化粧
    料。
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