JP3766817B2 - 処理顔料及びメイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶セルロースとフッ素化合物にて複合処理した処理顔料及び該顔料を配合したメイクアップ化粧料に関する。さらに詳しくは、肌への伸展性、付着性に優れる結晶セルロースと撥水撥油性に優れるフッ素化合物とを組み合わせ用いることで、フッ素化合物の欠点である肌に対する親和性の低さを改善し、肌等に対する付着性を高め、感触、化粧持ち効果に優れることを特徴とする処理顔料及びメイクアップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉体類をフッ素化合物にて処理することは、特開昭61−55481号公報、特開昭62−249913号公報、特開昭63−107911号公報、米国特許第3632744号公報等にて広く知られている。一方で、親水性高分子類の一つである結晶セルロースは、クリーム状の水分散液として基礎化粧品、頭髪化粧品に、また白色微粉末の粉体としても無機顔料と併用され、メイクアップ化粧品に非常に幅広くも用いられる(特開昭61−189210号公報、特開昭54−62328号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
フッ素化合物処理顔料は撥水撥油性に富み、化粧の持続性を向上させる効果があるため、夏用のメイクアップ化粧料を中心に多用されている。従来、フッ素化合物で処理した粉体をメイクアップ化粧料に配合する場合、バインダーとして高い粘性の油剤を用いる必要があった。これは、フッ素化合物処理粉体の表面が撥水撥油性である場合が多く、低い粘性の油剤でははじかれてしまうため、フッ素化合物処理粉体をつなぎとめるバインダーとしての役割が弱くなってしまい、その結果、肌への付着性、肌なじみが悪くなり、粉っぽい使用感となってしまうためである。
【0004】
一方、高い粘性の油剤を配合する場合、確かにフッ素化合物処理顔料をつなぎとめることが可能となるが、粘性が高いためにメイクアップ化粧料に配合しにくい問題が生じてしまう。例えばパウダーファンデーションの製造の例にとれば、ヘンシェルミキサー等攪拌力の弱い装置を用いてバインダーの混合を行う場合には、バインダーが均一に混合されず局在化する傾向がみられた。また、得られる化粧料は感触面においても伸びが重くなったり、その仕上がりもムラになったりする傾向がみられた。
【0005】
メイクアップ化粧料に用いられる顔料に、結晶セルロースとフッ素化合物の組み合わせによる処理を施すことについてはこれまで知られていなかった。通常、結晶セルロースのような親水性高分子で顔料で処理する場合は、処理量が多くなると得られる処理顔料の凝集強度が強くなる傾向があり、メイクアップ化粧品に配合した場合に凝集体の硬さに起因して感触が悪くなる欠点があった。すなわち、本発明の目的は、撥水撥油性に優れるフッ素化合物の特性を損なうことなく、フッ素化合物の欠点である肌に対する親和性の低さを改善し、肌等に対する付着性を高め、感触、化粧持ち効果、肌への伸展性に優れるメイクアップ化粧料を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、これらの問題に鑑み、結晶セルロースの処理粉体の凝集強度を適度に制御する技術、滑らかな感触を付与する技術を、フッ素化合物やフッ素処理顔料との組合せについて検討を行ったところ、フッ素化合物と共に結晶セルロースを用いて処理を行うことでフッ素化合物処理顔料の化粧持続性等の優れた特徴を阻害することなく、肌に対する付着性に優れた官能特性を有し、適度な伸び、すべり性を与え、フッ素系素材の肌なじみの改善を行うことに成功した。そしてこれを配合したメイクアップ化粧料が塗布時の均一感と感触に優れ、かつ化粧持続性を有することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、結晶セルロースとフッ素化合物とで複合処理した顔料、及び該顔料を配合することを特徴とするメイクアップ化粧料にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる結晶セルロースはウッドパルプやリンターパルプを無機酸を用いて加水分解し、非晶質の物質や不純物を除き中和後洗浄して得られるものであり、水、エタノール及びエーテルに不溶のものである。その形状は特に限定されず、粉末状、水分散液等の形態で使用することができる。これらのうち使用感の観点から、重合度は10〜500のものが好ましく、更に好ましくは30〜400のものである。また、平均粒子径は0.01〜50μmが好ましく、更に好ましくは0.1〜20μmの微結晶セルロースである。さらに結晶セルロースの1種以上を組み合わせて使用することも可能であるが、これらのうち使用感の観点から、平均粒子径が0.1〜20μmの微結晶セルロースが特に好ましい。市販品としてはセオラスクリームFP−03(旭化成株式会社製)等が挙げられる。
【0008】
本発明で用いられるフッ素化合物としては、分子内にフルオロアルキル基を有するものであればよく、アルキル鎖は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。炭素数は1〜24のものが、更には1〜10のものが好ましい。これらの例としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩(無機塩、アミン類を含む)、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルシラン、フルオロアルキルアルコール、フッ素化シリコーン樹脂、パーフルオロアルキル基を有するアクリル樹脂、パーフルオロアルキル変性シリコーン、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シリコーン等が挙げられ、市販のものとしては旭硝子(株)製のアサヒガードAG530等がある。
【0009】
本発明で用いる結晶セルロースを顔料に処理する方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、▲1▼水あるいはアルコール、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、トルエン、ヘキサン等の溶媒中に結晶セルロースを(溶解あるいは)分散したものを用い、顔料とよく混合した後、噴霧乾燥機(スプレードライヤー)、凍結乾燥機、送風乾燥機等で乾燥する方法、▲2▼メカノケミカル的に機械力を用いて複合化する方法等が挙げられる。
【0010】
本発明で用いるフッ素化合物を顔料に処理する方法としては、特に制限されないが、例えば、処理を施す顔料に水を加えてスラリー状態とし、フッ素化合物処理剤を水に加えて攪拌しエマルジョン状態としたものを徐々に加えて混合した後、常温もしくは高温下に静置し、エマルジョンを破壊し、粉体表面をフッ素化合物で処理を施す方法等が挙げられる。
【0011】
本発明で、上記の各成分を処理する手順としては、顔料をフッ素化合物で処理し、その上から結晶セルロースで処理する方法が挙げられ、湿式でフッ素化合物の処理を施し、乾燥工程を経ないまま直接結晶セルロースあるいはその水分散液と混合し、最後に乾燥する方法が効率的であり、かつ処理の均一性にも優れることから好ましい。
【0012】
本発明で用いる結晶セルロースの顔料に対する処理量としては、顔料100質量部に対して結晶セルロース0.5〜50質量部が好ましく、さらに好ましくは2〜20質量部である。この範囲では、結晶セルロースの機能と製品の感触が両立可能である。また、本発明で用いるフッ素化合物の顔料に対する処理量としては、顔料100質量部に対してフッ素化合物0.5〜40質量部が好ましく、さらに好ましくは1〜15質量部である。この範囲では、2種の処理剤のバランスが良く、結晶セルロースの特徴を生かした処理が可能であり、かつ感触的にもやわらかいものができる。
【0013】
また、本発明で用いる顔料の例としては、赤色104号アルミニウムレーキ、赤色102号アルミニウムレーキ、赤色226号、赤色201号、赤色202号、青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキ等の色素およびレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、球状シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状など)に特に制限はない。粉体の大きさとしては、5nm〜100μmの範囲に入るものが好ましく、さらに好ましくは10nm〜25μmの範囲に入るものが好ましい。
【0014】
また、本発明で用いる処理顔料では、上記の成分と共に、後記するような各種の生理活性成分や粘剤、油剤などの成分を併用して処理することも可能である。これらの成分を配合する際は、顔料100質量部に対して0.001〜15質量%処理することが好ましい。
【0015】
本発明のメイクアップ化粧料では、上記の結晶セルロースとフッ素化合物とで処理した顔料をメイクアップ化粧料100質量部あたり1〜95質量部配合するのが好ましい。この範囲であれば、結晶セルロースとフッ素化合物の効果により優れた官能特性と化粧持ち効果が得られやすい。
【0016】
本発明のメイクアップ化粧料には、上記の各成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を使用することができる。
【0017】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性および不揮発性の油剤および溶剤および樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラフィノース等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、パーフルオロポリエーテルなどのフッ素系油剤、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げられる。
【0018】
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリル変性シリコーン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等のシリコーン化合物が挙げられる。
【0019】
粉体類としては、前記の顔料やその表面処理粉体が挙げられる。特に球状粉末やエラストマー性のあるシリコーンエラストマーは感触の調整能力が高いため好ましい。また吸水性、吸油性のある粉体や撥水性処理を施した粉体を用いるとより化粧持ちを向上することができる。撥水性処理の例としては、ジメチルポリシロキサンやメチルハイドロジェンポリシロキサンなどを焼き付けたシリコーン処理、N−アシル化リジン処理、ステアリン酸やミリスチン酸塩などの金属石鹸処理、油剤処理、フッ素化合物処理等が挙げられる。
【0020】
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。
【0021】
これらの成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解コンキオリン液、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビザポロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0022】
本発明のメイクアップ化粧料としては、例えば、ファンデーション、アイシャドウ、白粉、チーク、コンシーラー、口紅などのメイクアップ化粧料が挙げられる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明する。実施例及び比較例で用いた化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0024】
皮膚有用性評価
専門パネラーを評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、洗顔後、実施例および比較例を塗布し、使用感(つき、伸び、粉っぽさ)、仕上がりのきれいさ、3時間経過時の化粧持続性について下記に示す評価基準により評価した。
【0025】
Figure 0003766817
【0026】
複合処理顔料の製造参考
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン各々について下記の方法で処理を行った。精製水500質量部に顔料85質量部を投入し、十分攪拌してスラリーとした。これに攪拌しながら結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)100質量部、およびパーフルオロポリエーテル5質量部を加え、さらに十分混合した。得られたスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥し、目的とする結晶セルロース/フッ素化合物処理顔料を得た。
【0027】
複合処理顔料の製造実施例2
タルク、マイカ各々について、下記の方法で複合化処理を行った。顔料85質量部にパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を5質量部処理した顔料(90質量部)を、結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)100質量部の中に徐々に混練し、顔料ペーストを得た。ついでイソプロピルアルコール200質量部を加えてさらに混練し、ろ過した後、攪拌しながら減圧下に80℃で乾燥し溶媒を除去した。送風乾燥機を用いて二次乾燥を行った後、ハンマーミルを用いて粉砕を行い、目的とする結晶セルロース/フッ素化合物処理顔料を得た。
【0028】
処理顔料の製造比較例1
ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタンそれぞれについて下記の方法で処理を行った。結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)100質量部を精製水500質量部に希釈分散させ、この中に顔料90質量部を投入・混合した。得られたスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥し、結晶セルロース処理顔料を得た。
【0029】
処理顔料の製造比較例2
タルク、マイカ各々について、下記の方法で複合化処理を行った。顔料90質量部を、結晶セルロース10%水分散液(旭化成:セオラスクリームFP−03)100質量部の中に徐々に混練し、顔料ペーストを得た。ついでイソプロピルアルコール200質量部を加えてさらに混練し、ろ過した後、攪拌しながら減圧下に80℃で乾燥し溶媒を除去した。送風乾燥機を用いて二次乾燥を行った後、ハンマーミルを用いて粉砕を行い、結晶セルロース処理顔料を得た。
【0030】
実施例1、比較例1〜3
後記の処方と製造方法に従い、パウダーファンデーションを作製した。
但し、結晶セルロース/フッ素化合物処理顔料としては前記製造参考例1,製造実施例2で製造したものを、結晶セルロース処理顔料としては前記製造比較例1,2で製造したものを以下の配合比率(未処理原料の配合比換算)にて混合したものを用いた。またフッ素処理顔料としては、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩5質量部処理した各種顔料を用い、未処理顔料としては製造実施例又は参考例で作製したものと同じ顔料を未処理の状態で使用した。なお、配合量の単位は質量部である。
【0031】
Figure 0003766817
【0032】
Figure 0003766817
【0033】
製造方法
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上からゆっくりと加え、さらに攪拌した後、60メッシュを通し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0034】
実施例2、比較例4〜6
後記の処方と製造方法に従い、油性ファンデーションを作製した。
但し、結晶セルロース/フッ素化合物処理顔料としては前記製造参考例1,製造実施例2で製造したものを、結晶セルロース処理顔料としては前記製造比較例1,2で製造したものを下記の配合比率(未処理原料の配合比換算)にて混合したものを用いた。またフッ素処理顔料としては、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩5質量部処理した各種顔料を用い、未処理顔料としては製造実施例又は参考例で作製したものと同じ顔料を未処理の状態で使用した。なお、配合量の単位は質量部である。
【0035】
Figure 0003766817
【0036】
Figure 0003766817
【0037】
製造方法
油性成分を加熱混合し、均一に溶解した。これに粉体成分を加え、ローラーミルにて均一になるよう混練したものを金皿に充填成型した。
【0038】
上記結果から、本発明の実施例は比較例と比べて、塗布時の伸び、すべり性と粉っぽさの改善、仕上がりのきれいさ、および化粧持ち効果に優れていることが判る。これに対して未処理顔料、フッ素処理顔料、結晶セルロース処理顔料を用いた比較例ではいずれかの項目において評価が悪かった。
【0039】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、結晶セルロースとフッ素化合物にて処理した顔料を配合することで、塗布時の伸び、すべり性と粉っぽさの改善、仕上がりのきれいさ、および化粧持ち効果に優れることを特徴とするメイクアップ化粧料が得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
製造参考例1において得られた結晶セルロース/フッ素化合物処理酸化チタンの電顕写真を示す図である。

Claims (2)

  1. 分子内に炭素数1〜24のフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理し、その上から結晶セルロースで処理したことを特徴とする処理顔料。
  2. 請求項1記載の処理顔料を配合することを特徴とするメイクアップ化粧料。
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