JP2000158080A - 大型平角の鍛造方法 - Google Patents
大型平角の鍛造方法Info
- Publication number
- JP2000158080A JP2000158080A JP10333219A JP33321998A JP2000158080A JP 2000158080 A JP2000158080 A JP 2000158080A JP 10333219 A JP10333219 A JP 10333219A JP 33321998 A JP33321998 A JP 33321998A JP 2000158080 A JP2000158080 A JP 2000158080A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、歩留良く効率的に大型鋼塊から平
角鍛鋼品を鍛造する大型平角の鍛造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 大型鋼塊より平角鍛鋼品を鍛造するに当
たり、正方形断面を持つ箸口掴み代を押湯部で作成する
前に、該押湯部と鋼塊本体との境目に全周にわたり八角
形対辺寸法の１０〜２０％の切込みを入れた後、該押湯
部への箸口作成工程に中間八角形圧下鍛造を付加したこ
とを特徴とする大型平角の鍛造方法。
角鍛鋼品を鍛造する大型平角の鍛造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 大型鋼塊より平角鍛鋼品を鍛造するに当
たり、正方形断面を持つ箸口掴み代を押湯部で作成する
前に、該押湯部と鋼塊本体との境目に全周にわたり八角
形対辺寸法の１０〜２０％の切込みを入れた後、該押湯
部への箸口作成工程に中間八角形圧下鍛造を付加したこ
とを特徴とする大型平角の鍛造方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型鋼塊より平角
鍛鋼品を鍛造する方法に関するものである。
鍛鋼品を鍛造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、大型鋼塊より鍛鋼品を熱間自由鍛
造にて鍛造する場合、生産性を良くするために、箸口と
呼ばれる掴み代を鋼塊押湯部に形成させた後、鋼塊本体
を鍛鋼品として所定寸法に鍛造している。図３は、従来
の大型鋼塊より箸口掴み代を鋼塊押湯部に形成させた状
態を示す図である。また、図４は、従来の箸口作成工程
を示す図である。この図３（ａ）に示す、鋳型にて鋳造
された大型鋼塊は、鋼塊本体１の頭部に押湯部２が形成
する。この形成された押湯部で生産性をよくするための
箸口と呼ばれる掴み代を作成するに当たり、図４に示す
ように、八角形押湯部６を第１回目の圧下により長楕円
形７を形成した後、この長楕円形７を第１回目の圧下と
９０度の角度をなす方向に対して第２回目の圧下を行い
中間四角形８とした後、再度第１回目の圧下と同一方向
に対して第３回目の圧下により中間四角形９を形成する
圧下工程を経て箸口３を作成するものである。
造にて鍛造する場合、生産性を良くするために、箸口と
呼ばれる掴み代を鋼塊押湯部に形成させた後、鋼塊本体
を鍛鋼品として所定寸法に鍛造している。図３は、従来
の大型鋼塊より箸口掴み代を鋼塊押湯部に形成させた状
態を示す図である。また、図４は、従来の箸口作成工程
を示す図である。この図３（ａ）に示す、鋳型にて鋳造
された大型鋼塊は、鋼塊本体１の頭部に押湯部２が形成
する。この形成された押湯部で生産性をよくするための
箸口と呼ばれる掴み代を作成するに当たり、図４に示す
ように、八角形押湯部６を第１回目の圧下により長楕円
形７を形成した後、この長楕円形７を第１回目の圧下と
９０度の角度をなす方向に対して第２回目の圧下を行い
中間四角形８とした後、再度第１回目の圧下と同一方向
に対して第３回目の圧下により中間四角形９を形成する
圧下工程を経て箸口３を作成するものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上述したような大型鋼
塊より幅広の平角鍛鋼品を鍛造する場合において、箸口
３を作成する際、直接押湯部を圧下すれば図３（ｂ）に
示すように押湯部すなわち箸口３に鋼塊本体１の流れが
生じ、鋼塊流出部４を形成すると共に、鋼塊本体１の一
部に幅方向のヒケ５を生じ、歩留の低下となるという問
題が有る。また、図４に示すような工程で箸口３を作成
する場合に、９０度２方向からのみの圧下で箸口３を作
成するために、湯境１３に鋼塊本体１の一部に幅方向の
ヒケ５が生じ所定の寸法が得られないという問題があ
る。
塊より幅広の平角鍛鋼品を鍛造する場合において、箸口
３を作成する際、直接押湯部を圧下すれば図３（ｂ）に
示すように押湯部すなわち箸口３に鋼塊本体１の流れが
生じ、鋼塊流出部４を形成すると共に、鋼塊本体１の一
部に幅方向のヒケ５を生じ、歩留の低下となるという問
題が有る。また、図４に示すような工程で箸口３を作成
する場合に、９０度２方向からのみの圧下で箸口３を作
成するために、湯境１３に鋼塊本体１の一部に幅方向の
ヒケ５が生じ所定の寸法が得られないという問題があ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記のような問題を解決
するため開発を進めたもので、箸口作成前に押湯部と鋼
塊本体との境目に切込みを全周に入れることによって、
鋼塊本体の箸口への流れ込みを防止すると共に、箸口作
成工程に八角形を形成する工程を付加した大型平角の鍛
造方法を提供することに有る。その発明の要旨とすると
ころは、大型鋼塊より平角鍛鋼品を鍛造するに当たり、
正方形断面を持つ箸口掴み代を押湯部で作成する前に、
該押湯部と鋼塊本体との境目に全周にわたり八角形対辺
寸法の１０〜２０％の切込みを入れた後、該押湯部への
箸口作成工程に中間八角形圧下鍛造を付加したことにあ
る。
するため開発を進めたもので、箸口作成前に押湯部と鋼
塊本体との境目に切込みを全周に入れることによって、
鋼塊本体の箸口への流れ込みを防止すると共に、箸口作
成工程に八角形を形成する工程を付加した大型平角の鍛
造方法を提供することに有る。その発明の要旨とすると
ころは、大型鋼塊より平角鍛鋼品を鍛造するに当たり、
正方形断面を持つ箸口掴み代を押湯部で作成する前に、
該押湯部と鋼塊本体との境目に全周にわたり八角形対辺
寸法の１０〜２０％の切込みを入れた後、該押湯部への
箸口作成工程に中間八角形圧下鍛造を付加したことにあ
る。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１は、本発明による方法により
大型鋼塊に箸口掴み代を鋼塊押湯部に形成させた図であ
り、また、図２は、本発明による方法による箸口作成工
程を示す図である。まず、図１（ａ）に示す押湯部と鋼
塊本体の湯境１５を上下一対の平金敷にて軽圧下し、段
差をならす。たとえば、鋼塊断面形状が最大部で内接円
直径１３００ｍｍの菊型８角形、かつ押湯部の最小直径
が１０００ｍｍの場合、湯境１３を対辺寸法１１００ｍ
ｍの八角形に鍛伸する。
大型鋼塊に箸口掴み代を鋼塊押湯部に形成させた図であ
り、また、図２は、本発明による方法による箸口作成工
程を示す図である。まず、図１（ａ）に示す押湯部と鋼
塊本体の湯境１５を上下一対の平金敷にて軽圧下し、段
差をならす。たとえば、鋼塊断面形状が最大部で内接円
直径１３００ｍｍの菊型８角形、かつ押湯部の最小直径
が１０００ｍｍの場合、湯境１３を対辺寸法１１００ｍ
ｍの八角形に鍛伸する。
【０００６】次に、ならした八角形の湯境部分にタガネ
により、図１（ｂ）に示す八角形の対辺寸法の１０％〜
２０％の深さを持つ背切１４を鋼塊全周に入れる。前述
の鋼塊であれば、深さ１５０ｍｍの背切１４を鋼塊全周
に入れる。その背切１４により一部分断された押湯部分
のみを上下一対の平金敷を用いて圧下し、箸口３を作成
する。こうすることにより、鋼塊本体の箸口３への流れ
込みを最小にすることが可能となる。
により、図１（ｂ）に示す八角形の対辺寸法の１０％〜
２０％の深さを持つ背切１４を鋼塊全周に入れる。前述
の鋼塊であれば、深さ１５０ｍｍの背切１４を鋼塊全周
に入れる。その背切１４により一部分断された押湯部分
のみを上下一対の平金敷を用いて圧下し、箸口３を作成
する。こうすることにより、鋼塊本体の箸口３への流れ
込みを最小にすることが可能となる。
【０００７】さらに、箸口３の圧下方法を図２に示す。
図２に示すように、八角形押湯部６を第１回目の圧下を
平金敷にて９０度２方向から圧下し長楕円形７を形成
し、続いて第２回目の圧下で目標とする箸口３の対辺寸
法の１．２〜１．３倍の対辺寸法を持つ中間四角形８に
鍛伸した後、中間四角形８を、コーナーの圧下１１、１
２で中間八角形１０に鍛伸する。以上のようにして作成
された中間八角形１０を、第３回目の圧下で所定の箸口
寸法まで圧下して中間四角形断面１３を形成した後、第
４回目の圧下を加え箸口３とする。
図２に示すように、八角形押湯部６を第１回目の圧下を
平金敷にて９０度２方向から圧下し長楕円形７を形成
し、続いて第２回目の圧下で目標とする箸口３の対辺寸
法の１．２〜１．３倍の対辺寸法を持つ中間四角形８に
鍛伸した後、中間四角形８を、コーナーの圧下１１、１
２で中間八角形１０に鍛伸する。以上のようにして作成
された中間八角形１０を、第３回目の圧下で所定の箸口
寸法まで圧下して中間四角形断面１３を形成した後、第
４回目の圧下を加え箸口３とする。
【０００８】このように、前述の鋼塊を用いて箸口３を
作成する場合に、たとえば対辺寸法６５０ｍｍの正四角
形断面をもつ箸口３を作成する場合、中間四角形８を対
辺寸法８００ｍｍとし、一旦、対辺寸法８００ｍｍの中
間八角形１０を形成させた後、対辺寸法650mmをもつ正
四角形の箸口３を作成する。こうすることによって、湯
境部の鋼塊本体幅方向のヒケを防止することが可能とな
る。
作成する場合に、たとえば対辺寸法６５０ｍｍの正四角
形断面をもつ箸口３を作成する場合、中間四角形８を対
辺寸法８００ｍｍとし、一旦、対辺寸法８００ｍｍの中
間八角形１０を形成させた後、対辺寸法650mmをもつ正
四角形の箸口３を作成する。こうすることによって、湯
境部の鋼塊本体幅方向のヒケを防止することが可能とな
る。
【０００９】次に、背切深さと、中間四角対辺寸法の限
定理由を述べる。背切深さは、鋼塊本体の箸口への流れ
込みを防止する重要な要素である。背切が、浅すぎれば
背切の効果が無く、深すぎれば箸口と鋼塊本体の分断が
大きくなり、鋼塊本体の所定寸法への鍛伸作業中に背切
部にて曲がりが生じ作業に支障をきたす。場合によって
は、背切部より箸口と鋼塊本体が分離されてしまう恐れ
が有る。よって、背切深さは、押湯と鋼塊本体の段差を
ならした状態の八角形対辺寸法の１０％〜２０％とし
た。また、中間四角対辺寸法が小さすぎれば、所定の箸
口寸法を確保できず、大きすぎれば、箸口の作成作業を
数回繰り返す必要が生じるため作業性が悪化する。よっ
て、中間四角対辺寸法は目標とする箸口対辺寸法の１．
２〜１．３倍とした。
定理由を述べる。背切深さは、鋼塊本体の箸口への流れ
込みを防止する重要な要素である。背切が、浅すぎれば
背切の効果が無く、深すぎれば箸口と鋼塊本体の分断が
大きくなり、鋼塊本体の所定寸法への鍛伸作業中に背切
部にて曲がりが生じ作業に支障をきたす。場合によって
は、背切部より箸口と鋼塊本体が分離されてしまう恐れ
が有る。よって、背切深さは、押湯と鋼塊本体の段差を
ならした状態の八角形対辺寸法の１０％〜２０％とし
た。また、中間四角対辺寸法が小さすぎれば、所定の箸
口寸法を確保できず、大きすぎれば、箸口の作成作業を
数回繰り返す必要が生じるため作業性が悪化する。よっ
て、中間四角対辺寸法は目標とする箸口対辺寸法の１．
２〜１．３倍とした。
【００１０】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、前記の
ように鍛造するので、歩留良く効率的に大型鋼塊から平
角鍛鋼品を鍛造することが可能である。
ように鍛造するので、歩留良く効率的に大型鋼塊から平
角鍛鋼品を鍛造することが可能である。
【図１】本発明による方法により大型鋼塊に箸口掴み代
を鋼塊押湯部に形成させた図である。
を鋼塊押湯部に形成させた図である。
【図２】本発明による方法による箸口作成工程を示す図
である。
である。
【図３】従来の大型鋼塊より箸口掴み代を鋼塊押湯部に
形成させた状態を示す図である。
形成させた状態を示す図である。
【図４】従来の箸口作成工程を示す図である。
１ 本体 ２ 押湯部 ３ 箸口 ４ 箸口に流れ込んだ本体 ５ 幅方向のヒケ ６ 押湯部 ７ 長楕円形 ８、９ 中間四角形 １０ 中間八角形 １１、１２ コーナー圧下 １３ 湯境 １４ 背切
Claims (1)
- 【請求項１】 大型鋼塊より平角鍛鋼品を鍛造するに当
たり、正方形断面を持つ箸口掴み代を押湯部で作成する
前に、該押湯部と鋼塊本体との境目に全周にわたり八角
形対辺寸法の１０〜２０％の切込みを入れた後、該押湯
部への箸口作成工程に中間八角形圧下鍛造を付加したこ
とを特徴とする大型平角の鍛造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10333219A JP2000158080A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 大型平角の鍛造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10333219A JP2000158080A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 大型平角の鍛造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000158080A true JP2000158080A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18263657
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10333219A Withdrawn JP2000158080A (ja) | 1998-11-24 | 1998-11-24 | 大型平角の鍛造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000158080A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100701629B1 (ko) * | 2005-10-07 | 2007-03-29 | 두산중공업 주식회사 | 2단 단조공법에 의한 대형 튜브시트 단강품의 제조방법 |
| CN102225449A (zh) * | 2011-03-23 | 2011-10-26 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种含锰不锈钢钢锭的锻造方法 |
| CN102836940A (zh) * | 2012-08-31 | 2012-12-26 | 太原重工股份有限公司 | 一种改善大型锻件夹杂物缺陷的方法 |
| KR101427298B1 (ko) * | 2012-08-31 | 2014-08-06 | 한국과학기술원 | 플랜지를 구비하는 축방향-반경방향의 점진적 성형 방법 및 장치 |
| CN105598328A (zh) * | 2016-01-18 | 2016-05-25 | 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 | 模具钢锻造生产方法 |
| CN109530638A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-03-29 | 江苏联峰能源装备有限公司 | 一种锻轧复合锭的制造方法 |
| CN114632900A (zh) * | 2022-02-16 | 2022-06-17 | 伊莱特能源装备股份有限公司 | 一种小型椭圆实心锻件的制造方法 |
-
1998
- 1998-11-24 JP JP10333219A patent/JP2000158080A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100701629B1 (ko) * | 2005-10-07 | 2007-03-29 | 두산중공업 주식회사 | 2단 단조공법에 의한 대형 튜브시트 단강품의 제조방법 |
| CN102225449A (zh) * | 2011-03-23 | 2011-10-26 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种含锰不锈钢钢锭的锻造方法 |
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| KR101427298B1 (ko) * | 2012-08-31 | 2014-08-06 | 한국과학기술원 | 플랜지를 구비하는 축방향-반경방향의 점진적 성형 방법 및 장치 |
| CN105598328A (zh) * | 2016-01-18 | 2016-05-25 | 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 | 模具钢锻造生产方法 |
| CN105598328B (zh) * | 2016-01-18 | 2018-01-05 | 中钢集团邢台机械轧辊有限公司 | 模具钢锻造生产方法 |
| CN109530638A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-03-29 | 江苏联峰能源装备有限公司 | 一种锻轧复合锭的制造方法 |
| CN114632900A (zh) * | 2022-02-16 | 2022-06-17 | 伊莱特能源装备股份有限公司 | 一种小型椭圆实心锻件的制造方法 |
| CN114632900B (zh) * | 2022-02-16 | 2024-04-09 | 伊莱特能源装备股份有限公司 | 一种小型椭圆实心锻件的制造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060207 |