JP2000157104A - 生分解性釣り用具 - Google Patents

生分解性釣り用具

Info

Publication number
JP2000157104A
JP2000157104A JP10332024A JP33202498A JP2000157104A JP 2000157104 A JP2000157104 A JP 2000157104A JP 10332024 A JP10332024 A JP 10332024A JP 33202498 A JP33202498 A JP 33202498A JP 2000157104 A JP2000157104 A JP 2000157104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitin
biodegradable
fishing
chitosan
biodegradable fishing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10332024A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukiya Fujioka
岡 幸 哉 藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJIOKA KK
Original Assignee
FUJIOKA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJIOKA KK filed Critical FUJIOKA KK
Priority to JP10332024A priority Critical patent/JP2000157104A/ja
Publication of JP2000157104A publication Critical patent/JP2000157104A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低価格で、しかも実際の使用に耐えうる機械
的強度を有し、更には安定性と自然界での分解性という
相反する性質を備えた生分解性釣り用具を提供する。 【解決手段】 キチン質を用いて釣り用具の形状に成型
するか、所要の機械的強度を有するプラスチックス材料
に、生分解性を付与するキチン質を分散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性釣り用
具、例えば生分解性のルアーに関する。
【0002】
【従来の技術】例えは、魚釣りに用いられるルアーは金
属、プラスチック、木等の材質で製作され、繰り返し使
用されるものではあるが、消耗が激しいため、使い捨て
されることが多い。しかし、金属製やプラスチック製の
ルアーが河川や磯等に放置されると、その形状のまま半
永久的に残存し、環境を汚染するおそれがある。
【0003】そこで、使用済みの金属製やプラスチック
製のルアーを廃棄物として回収し、焼却や埋め立てによ
って処分する方法が考えられるが、焼却の場合にはコス
ト高になるとともに、有毒ガスの発生が懸念される一
方、埋め立ての場合には原形のまま地中に残存し、依然
として環境の汚染が懸念される。
【0004】最近の自然保護の意識の高まりに伴い、使
い捨て等により自然環境の汚染につながる釣り用具につ
いてもその改善が望まれている。これに対し、種々の生
分解性プラスチックを使用するルア−等の釣り用具が提
案されている。
【0005】例えば、ポリエチレングリコール、ポリウ
レタン、ビニルアルコール共重合体の成形物を使用した
ルアー(特開平7−163273号公報、参照)、エチ
レンと一酸化炭素の共重合体の成形物を使用したウキ
(特開平7−163279号公報、参照)、等が知られ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の生分解
性釣り用具では低価格で、しかも実際の使用に耐えうる
機械的強度を有し、更には安定性と自然界での分解性と
いう相反する性質を備えた製品は得られていないのが実
情である。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決し、自然環
境保護を目指してなされたもので、低価格で、しかも実
際の使用に耐えうる機械的強度を有し、更には安定性と
自然界での分解性という相反する性質を備えた生分解性
釣り用具を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明に係る生
分解性釣り用具は、キチン及び/またはキトサン(以下
これをキチン質と称することがある)を用いて釣り用具
の形状に成型されてなることを特徴とする。
【0009】キチン質としては、キチン、キチンを脱ア
セチル化して得られるキトサン(部分的脱アセチル化キ
チンを含む)、キチン又はキトサンの誘導体、例えばカ
ルボキシメチルキチン、グリコールキチン、ヒドロキシ
アルキルキトサン、さらにはキチン原料のクチクラ質を
脱カルシウム処理、除蛋白処理したものを用いてもよ
い。クチクラ質の処理物を使用する場合、カルシウムは
本発明の目的に反するものではないから、脱カルシウム
処理は必ずしも必要ではない。
【0010】本発明の特徴の1つはキチン質自体より釣
り用具を成型した点にある。その手段としては、例えば
以下のものを挙げることができる。
【0 0 1 1】(1).イカの背骨由来のキチンのように
結晶構造の緩やかなキチンの粉末を水に加えて膨潤さ
せ、これを型に注入し、加圧成型後、100℃以下で脱
水乾燥させる。これにより、主として柔らかく軽い製品
が得られる。
【0 0 1 2】(2).カニやエビの殻由来のキチンのよ
うに結晶構造の強固なキチンを塩化カルシウム二水塩飽
和メタノールに溶解させてキチンの粘調液を得、 ア.該粘稠液を大過剰のメタノール又は水に加え、生成
する沈殿(結晶構造の緩やかなキチン)を分取し、これ
を(1)と同様の操作により、膨潤・成型・乾燥して製
品を得る。 イ.上記粘稠液を炭酸ナトリウム水溶液に加え、生じる
沈殿(炭酸カルシウムとキチンの混合物)を分離し、よ
く水洗し、得られるスラリー(炭酸カルシウムとキチン
の混合物)を成型・乾燥する。これにより固く重い製品
が得られる。 ウ.イで得られる成型品をヘキサメチレンジイソシアネ
ートなどの架橋剤で架橋処理し、水中での形安定性がよ
り増大した製品を得る。
【0 0 1 3】(3).キトサン酢酸塩を水に溶かしてキ
トサン含有粘稠液を得、 ア.該粘稠液を、薄いアルカリ−エタノール溶液に撹拌
しながら加えてゲル状のキトサンを得、これを型に入れ
て成型し、成型品を(2)ウと同様に架橋剤で架橋処理
し、形安定性のよい製品を得る。 イ.上記粘稠液をチューブ形成用ノズルからアルカリ−
エタノール中に押し出してキトサンチューブを作り、こ
の中に、例えば澱粉、アルギン酸、寒天、こんにゃく等
から作った天然ゲルを詰めて製品を得る。これは主とし
てワーム型疑似餌である。 ウ.上記粘稠液を、ノズルからアルカリ−エタノール中
に押し出してキトサン繊維を得る。これは、種々の太さ
のものが得ることができ、染色性もよいので、この繊維
を編んで製品を得る。
【0014】本発明はルアーに適用すればその効果が大
きいが、ウキ、釣糸、プラスチック材料を用いて製造さ
れるその他の釣り用具にも適用できる。
【0015】本発明の特徴はキチン質自体ないしはこれ
を主成分として釣り用具を成型し、これにより、釣り用
具が自然界に放置されてもキチン質が微生物酵素の作用
によって分解させることにある。但し、キチン質のみを
成分とすると、用途によっては所望の機械的強度が確保
できないことがあるので、適切な結合剤を選択して添加
するのが望ましい場合があり、さらに必要に応じて充填
剤、可塑剤、安定剤、着色剤、発泡剤等を添加してもよ
い。
【0016】また、より高い機械的強度を必要とする場
合にはプラスチック材料にキチン質を添加し、分散させ
るようにしてもよい。
【0017】即ち、本発明に係る生分解性釣り用具に於
いては、所要の機械的強度を有するプラスチックス材料
に生分解性を付与するキチン質が混合されて釣り用具の
形状に成型され、その全体にわたってキチン質が分散さ
れてなることも特徴の一つである。
【0018】プラスチック材料には市販のものが使用で
きるが、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、軟質ポ
リ塩化ビニル、天然ゴム、合成ゴム等は好ましいものの
例である。
【0019】プラスチック材料に硬質のものを使用する
と、例えばミノープラグ、スプ−ン、スピナ−等のボデ
ィを製作することができ、又軟質のものを使用すると、
例えばワーム、グラブ等のソフトルアーのボディを製作
することができる。
【0020】プラスチック材料とキチン質とを混合し、
成型する場合、両者の混合割合は、プラスチック材料の
物性や意図する釣り用具の自然界での分解期間等によっ
て適宜選択するのがよい。
【0021】成型処理は常法によって行うことができ
る。例えば、射出成形、押出成形、圧縮成形等を採用で
きる。その際、必要に応じて充填剤、可塑剤、安定剤、
着色剤、発泡剤等のキチン質以外の添加剤を添加するこ
ともできる。
【0022】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、釣り用具の成
分ないしは主成分としてキチン質を使用しているので、
回収されずに自然界に放置された場合にもまず釣り用具
中のキチン質が微生物酵素の作用によって分解し、それ
に伴い釣り用具の全体が崩壊する。釣り用具が崩壊する
までの安定性はキチン質の種類や加工度によって決ま
り、自由に選択することができる。
【0023】また、より高い機械的強度が必要な場合に
はプラスチック材料により釣り用具としての機械的強度
を確保しているので、使用中は堅牢である。
【0024】その結果、実際の使用に耐えうる機械的強
度を有し、更には安定性と自然界での分解性という相反
する性質を備えた生分解性釣り用具が得られる。しか
も、キチン質という自然原料を添加するのみであるの
で、コスト高を招来することもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、添付図面に示す
実施例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に
係る生分解性釣り用具の好ましい実施形態を示し、これ
はルアーの一例であるミノープラグに適用した例であ
る。図において、ミノープラグ本体1は、例えば結晶構
造の強固なキチンを塩化カルシウム二水塩飽和メタノー
ルに溶解させてキチンの粘稠液を得、該キチンの粘稠液
を炭酸ナトリウム水溶液に加え、生じる沈澱を分離し、
水洗して得た炭酸カルシウムとキチンの混合スラリーを
成型、乾燥して製造したもので、ミノープラグ本体1の
全体にキチン2及び炭酸カルシウム3が分散されてい
る。
【0026】また、ミノープラグ本体1の中央及び後端
には魚を釣り上げるフック4、4が取付けられ、ミノー
プラグ本体1の先端には釣糸を結びつけるリング5が取
付けられている。フック4を取付けるリングはミノープ
ラグ本体1の内部に心金を挿通し、これにリングを締結
してもよく、ミノープラグ本体1にリングから延びるレ
ッグを埋設してもよい。
【0027】図2は本発明に係る生分解性釣り用具の第
2の実施形態を示し、これはルアーの一例であるワーム
に適用した例である。図において、ワーム本体10の表
面部位11はキトサンを原料として成型されたチューブ
状をなし、その内部には天然ゲル12が充填されてい
る。なお、フック及びリングについては通常のワームと
同様にワーム本体10に取付けるようにする。
【0028】本ワームは、キトサン酢酸塩を水に溶解し
て得られるキトサン含有粘稠液をチューブ形成用ノズル
からアルカリーエタノール中に押し出してキトサンチュ
ーブを作り、チューブを適当な長さに切断し、この中
に、澱粉、アルギン酸、寒天、こんにゃく等から作った
天然ゲルを充填し、チューブの両端を閉じて作ったもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る生分解性釣り用具の好ましい実
施形態の側面及びそのI−I線横断面を示す図である。
【図2】 本発明に係る生分解性釣り用具の第2の実施
形態の側面及びそのII−II線横断面を示す図である。
【符号の説明】
1 ミノープラグ本体 2 キチン 3 炭酸カルシウム 10 ワーム本体 11 キトサン 12 天然ゲル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キチン質を用いて釣り用具の形状に成型
    してなることを特徴とする生分解性釣り用具。
  2. 【請求項2】 上記キチン質がキチン及び/又はキトサ
    ンである、請求項1記載の生分解性釣り用具。
  3. 【請求項3】 上記キチン質が除蛋白クチクラである、
    請求項1記載の生分解性釣り用具。
  4. 【請求項4】 キチンの水膨潤物を成型後、脱水乾燥し
    てなる請求項1記載の生分解性釣り用具。
  5. 【請求項5】 キチンと炭酸カルシウムを含むスラリー
    を成型後、脱水乾燥してなる請求項1記載の生分解性釣
    り用具。
  6. 【請求項6】 ゲル状キトサンを成型後、成型品を架橋
    処理してなる請求項1記載の生分解性釣り用具。
  7. 【請求項7】 キトサンチューブ内に天然ゲルを充填し
    てなる請求項1記載の生分解性釣り具。
  8. 【請求項8】 キトサン繊維を編んでなる請求項1記載
    の生分解性釣り具。
  9. 【請求項9】 所要の機械的強度を有するプラスチック
    ス材料に生分解性をするキチン質が混合されて釣り用具
    の形状に成型され、その全体にわたってキチン質が分散
    されてなることを特徴とする生分解性釣り用具。
  10. 【請求項10】 上記プラスチックス材料が硬質性であ
    る、請求項9記載の生分解性釣り用具。
  11. 【請求項11】 上記プラスチックス材料が軟質性であ
    る、請求項9記載の生分解性釣り用具。
JP10332024A 1998-09-25 1998-11-05 生分解性釣り用具 Pending JP2000157104A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10332024A JP2000157104A (ja) 1998-09-25 1998-11-05 生分解性釣り用具

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28894898 1998-09-25
JP10-288948 1998-09-25
JP10332024A JP2000157104A (ja) 1998-09-25 1998-11-05 生分解性釣り用具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000157104A true JP2000157104A (ja) 2000-06-13

Family

ID=26557393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10332024A Pending JP2000157104A (ja) 1998-09-25 1998-11-05 生分解性釣り用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000157104A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008156109A1 (ja) * 2007-06-19 2008-12-24 Cluster Technology Co., Ltd. キチンスラリーおよびその製造方法
KR102314758B1 (ko) * 2021-03-26 2021-10-18 김진호 중공 유리 미세구를 이용한 친환경 소프트 베이트, 이를 위한 수지 조성물 및 그 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008156109A1 (ja) * 2007-06-19 2008-12-24 Cluster Technology Co., Ltd. キチンスラリーおよびその製造方法
JPWO2008156109A1 (ja) * 2007-06-19 2010-08-26 クラスターテクノロジー株式会社 キチンスラリーおよびその製造方法
JP4566274B2 (ja) * 2007-06-19 2010-10-20 クラスターテクノロジー株式会社 キチンスラリーおよびその製造方法
KR102314758B1 (ko) * 2021-03-26 2021-10-18 김진호 중공 유리 미세구를 이용한 친환경 소프트 베이트, 이를 위한 수지 조성물 및 그 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5928737A (en) Sausage casings made of thermoplastic starch and process for the production thereof
CA1258225A (en) Artificial fish baits with sustained release properties
JPS5926450B2 (ja) キチンの配向成形体の製造方法
EP0959685A1 (de) Essbare formkörper, insbesondere flach- und schlauchfolien
WO2009046657A1 (fr) Composition permettant l'élaboration d'une balle de golf, balles de golf élaborées à partir de cette composition et procédé d'élaboration de cette balle de golf
HU213835B (en) Plain-or hose-shaped foil based on cellulose hydrate
JPH08215246A (ja) プラスチック材料の綿棒
JP2000157104A (ja) 生分解性釣り用具
EP1404183A1 (de) Cellulosehaltige, kaubare folie
US8173116B1 (en) Biodegradable biocompatible carrier for use in artificial fish bait
WO2022085725A1 (ja) 生分解性樹脂の生分解性促進剤
US3864499A (en) Adjuvent containing polymeric sausage casing and method of preparation
WO2006095192A1 (en) Fish bait and methods for the production thereof
EP0757892B1 (de) Flächen- oder schlauchförmige Nahrungsmittelhülle auf der Basis von Cellulosehydrat
JPH0813842B2 (ja) 徴生物崩壊性フィルム
JPS6075227A (ja) シネレシスによるコラ−ゲン成形物の製造法
JP3154766B2 (ja) 易崩壊性付与剤および組成物
KR0145268B1 (ko) 이쑤시개
DE10258679A1 (de) Spinnmasse für die Herstellung von eßbaren Nahrungsmittelhüllen
WO2001045917A1 (en) Tubular films formed from cellulose/protein blends
KR100420899B1 (ko) 수용성 및 생분해성 조성물로 이루어진 낚시추 및 그제조방법
JP4507237B2 (ja) コンニャク形成物
JPH02308736A (ja) ペット用等の排泄物処理材
JP2002084926A (ja) 生分解性ルアー
JP3055857U (ja) フィッシング用ルアー