JP2000156201A - 高圧放電ランプ装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ装置および照明装置

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JP2000156201A
JP2000156201A JP11261284A JP26128499A JP2000156201A JP 2000156201 A JP2000156201 A JP 2000156201A JP 11261284 A JP11261284 A JP 11261284A JP 26128499 A JP26128499 A JP 26128499A JP 2000156201 A JP2000156201 A JP 2000156201A
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discharge lamp
pressure discharge
small
sealing
reflecting mirror
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JP11261284A
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English (en)
Inventor
Hisashi Honda
久司 本田
Kozo Ogawa
光三 小川
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最冷部による配光の乱れがなく、小形、高効率
で、しかも長寿命な高圧放電ランプ装置およびこれを用
いた照明装置を提供する。 【解決手段】透光性セラミックス放電容器CEの小径筒
部CEb内に封着性部分FCaおよび耐火性部分FCb
からなる給電導体FCを挿入し、小径筒部と封着性部分
との間をセラミックス封止用コンパウンドのシールS1
によって封止し、耐火性部分FCbと小径筒部CEbと
の間にわずかな隙間gを形成してなる高圧放電ランプH
Dを、凹形反射鏡11に、そのセラミックス封止用コン
パウンドのシールS1および最冷部形成個所cpの主要
部が反射光に曝されないか、反射鏡11の内面に実質的
に突出しないように、かつ高圧放電ランプHDの軸が反
射鏡11の光軸に対してほぼ直交するように配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透光性セラミックス
放電容器および反射鏡を備えた高圧放電ランプ装置およ
びこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の石英ガラス放電容器に比較
して、長寿命、高効率の利点を有する透光性セラミック
ス放電容器を備えた高圧放電ランプが開発され、広く普
及しつつある。
【0003】また、上記の特徴を活かした定格消費電力
20W程度の小形の高圧放電ランプに関する技術が本発
明者らによって開示されている。
【0004】高圧放電ランプは、発光点が小さく高輝度
なので、反射鏡と組み合わせて用いるのに好都合であ
る。
【0005】ところで、透光性セラミックス放電容器を
備えた高圧放電ランプは、従来の石英ガラスを用いたも
のと違って、加工性の悪い透光性セラミックス放電容器
を封止するために、中央の放電空間を包囲する包囲部の
両端から一体に小径筒部を突設していて、この小径筒部
の内部にニオブなどの封着性金属からなる封着性部分お
よび封着性部分から突出している耐ハロゲン化物部分を
備えた給電導体を挿入し、小径筒部の内面と封着性部分
との間に溶融状態のセラミックス封止用コンパウンドを
流し込んで封止するとともに、小径筒部の内面と耐ハロ
ゲン化物部分との間にキャピラリーと称されるわずかな
隙間を形成して、高圧放電ランプの作動中過剰のイオン
化媒体が液相でわずかな隙間に滞留するようにした構成
である。そして、信頼性の高い封止と高い発光効率とを
両立させるために、わずかな隙間の軸方向の距離を十分
に設定する必要がある関係で、透光性セラミックス放電
容器を備えた高圧放電ランプは、石英ガラスを用いた透
光性放電容器に比較すると、相対的に全長が大きい。
【0006】従来、一般に用いられている高圧放電ラン
プを反射鏡と予め一体に組み合わせた高圧放電ランプ装
置は、反射鏡がPAR形であり、さらに反射鏡の光軸と
高圧放電ランプの軸を一致させた構造である。(従来技
術1) また、従来、石英ガラス放電容器を備えた高圧放電ラン
プを反射鏡の光軸に対して直交して、すなわち横置きに
して配設し、石英ガラス放電容器の放電空間を包囲する
包囲部の両端から突出した一対のモリブデン箔を用いた
封着部を反射鏡の側壁を貫通して外側に突出させた構造
の高圧放電ランプ装置もたとえば特開平7−33518
1号公報において開示されている。(従来技術2) 従来技術2によれば、封着部が反射鏡の外部に露出する
ので、モリブデンの過熱を防止して封止部を保護するこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術1
においては、透光性セラミックス放電容器を備えた高圧
放電ランプを上記の構造により反射鏡に組み込むと、定
格消費電力の小さい高圧放電ランプであっても、反射鏡
を深くするとともに投光開口径を大きくする必要があ
り、その結果反射鏡は甚だ大きくなり、実用的でない。
【0008】また、一方の小径筒部が反射鏡の投光開口
面から前方へ突出するのであれば、ある程度まで反射鏡
を浅くすることができる。しかし、このような構成で
は、配光特性が著しく乱れ、実用性に欠ける。
【0009】また、従来技術2においては、石英ガラス
放電容器を用いた高圧放電ランプにおいては、最冷部が
放電空間を包囲する包囲部の管壁に形成される。しか
も、最冷部は、高圧放電ランプ装置の点灯時の姿勢によ
ってそれが形成される位置が変化する。
【0010】また、最冷部には、過剰なイオン化媒体が
液相状態で付着するため、高圧放電ランプの軸が反射鏡
の光軸と直交するように横置きにすると、液相のイオン
化媒体の影が反射鏡の照射パターンに反映されて、大き
な陰影を照射面に生じるので、均一でシャープな品位の
高い配光を得ることができないという問題がる。
【0011】本発明は、配光の品位が優れているととも
に、浅くて相対的に小形の反射鏡を用いることができ、
しかも透光性セラミックス放電容器を備えた高圧放電ラ
ンプが短寿命にならない高圧放電ランプ装置およびこれ
を用いた照明装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の高圧放
電ランプ装置は、放電空間を包囲する膨出部および膨出
部の両端に連通して配置され膨出部より内径が小さい小
径筒部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性部
分を備え、透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に
挿入されて小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成
しながら延在する給電導体、給電導体の先端に配設され
て透光性セラミックス放電容器の膨出部内に位置してい
る電極、透光性セラミックス放電容器の小径筒部および
給電導体の主として封着性部分の間を封止しているセラ
ミックス封止用コンパウンドのシール、ならびに透光性
放電容器内に封入されたイオン化媒体を備えた高圧放電
ランプと;セラミックス封止用コンパウンドのシールの
主要部が内面側に実質的に露出しないとともに、高圧放
電ランプの軸が光軸に対してほぼ直交するように高圧放
電ランプが配設されている凹形の反射鏡と;を具備して
いることを特徴としている。
【0013】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0014】<高圧放電ランプについて> (透光性セラミックス放電容器について)「透光性セラ
ミックス放電容器」とは、単結晶の金属酸化物たとえば
サファイヤと、多結晶の金属酸化物たとえば半透明の気
密性アルミニウム酸化物、イットリウム−アルミニウム
−ガーネット(YAG)、イットリウム酸化物(YO
X)と、多結晶非酸化物たとえばアルミニウム窒化物
(AlN)のような光透過性および耐熱性を備えた材料
からなる放電容器を意味する。なお、「光透過性」と
は、放電による発光を放電容器を透過して外部に導出で
きる程度に透過すればよく、透明および光拡散透過性の
いずれであってもよい。
【0015】また、透光性セラミックス放電容器を製作
するには、中央の包囲部と包囲部の両端の小径筒部とを
最初から一体に成形することができる。しかし、たとえ
ば包囲部を画成する円筒と、円筒の両端面に嵌合して閉
鎖する一対の端板と、端板の中央孔に嵌合して小径筒部
を画成する小径筒体とを、それぞれ仮焼結してから所要
に組み立てて、さらに全体を焼結することにより、一体
の透光性セラミックス放電容器を形成することもでき
る。
【0016】さらに、透光性セラミックス放電容器の内
容積は制限されるものではないが、0.05cc以下、
好適には0.04cc以下の小形のものにおいて特に効
果的である。このような小形の透光性セラミックス放電
容器は、その全長を30mm以下に形成することができ
る。さらに、このような透光性セラミックス放電容器を
用いるときには定格ランプ電力を25W以下にするとよ
い。
【0017】(給電導体について)給電導体は、透光性
セラミックス放電容器の少なくとも一方の小径筒部に対
して用いられる。
【0018】「給電導体」とは、電源から安定器を介し
て透光性セラミックス放電容器を気密に貫通して内部の
電極間に電圧を印加して、高圧放電ランプを始動し、電
流を導入して点灯し、さらには場合により電極を支持す
るために機能するものである。
【0019】給電導体は、少なくとも封着性部分を備え
ている。
【0020】「封着性部分」とは、後述するシールによ
り透光性セラミックス放電容器をその小径筒部と封着性
部分との間で、または要すればさらにセラミックスチュ
ーブをそれらの間に介在させて封止するのに適した材料
の部分であればよく、ニオブ、タンタル、チタン、ジル
コニウムおよびバナジウムなどを用いることができる。
【0021】透光性セラミックス放電容器の材料にアル
ミニウム酸化物を用いる場合、ニオブおよびタンタル
は、平均熱膨張係数がアルミニウム酸化物とほぼ同一で
あるから、封着性部分として好適である。イットリウム
酸化物およびYAGの場合も差が少ない。窒化アルミニ
ウムを透光性セラミックス放電容器に用いる場合には、
封封着性部分にジルコニウムを用いるのがよい。
【0022】また、封着性部分は、棒状をなしている他
に、一部または全部をコイル状に形成することができ
る。これにより、耐火性部分の基端およびまたは封着性
部分で透光性セラミックス放電容器の小径筒部の端面か
ら外方へ突出する部分であるところの外部突出部の先端
を封着性部分のコイル状部分に挿入するだけで、封止時
の焼き嵌め作用によって、偏芯なく両者をコイル状部分
に挿入してから、両者を接続することができる。しか
し、要すれば、耐火性部分およびまたは外部突出部をコ
イル状部分に挿入してから、両者を溶接することができ
る。
【0023】次に、「耐火性部分」とは、高圧放電ラン
プの製造中および作動中の高温に十分耐える高い融点を
備えるとともに、透光性セラミックス放電容器内に存在
するイオン化媒体に対する耐食性を備えている導電性物
質からなる部分であることを意味する。たとえば、タン
グステン、モリブデンまたはこれらを主成分とする合
金、さらには白金などからなるが、単一種の金属などだ
けでなく、上記の複数種の金属を接合して構成してもよ
い。さらにまた、サーメットなどであってもよい。
【0024】また、耐火性部分は、内部が充実した無空
の棒状や肉圧10〜300μmの中空の筒状すなわちパ
イプ状であってもよい。小形たとえば定格ランプ電力が
30W以下、好ましくは20W程度の高圧放電ランプに
おいては、棒状の場合、0.2mm以下の直径が適当し
ている。また、筒状の場合、肉圧10〜100μmが適
当している。
【0025】さらに、耐火性部分が筒状の場合、完全な
パイプだけでなく、薄板を湾曲して微小な隙間のある接
合部が形成された筒状であってもよい。そして、耐火性
部分の基端には後述するシールが接着するが、耐火性部
分を以上のように構成することにより、シールの熱膨張
係数が明らかに小さくても、熱膨張差によって生じる応
力を耐火性部分が吸収する。
【0026】一方、耐火性部分と小径筒部の内面との間
には、いわゆるキャピラリーと称されるわずかな隙間が
形成される。このわずかな隙間の小径筒部の端部側の一
部はシールによって埋められるが、残余の部分には余剰
のイオン化媒体が点灯中液相状態になって滞留する。そ
して、その放電空間側の表面の温度が最冷部となるが、
隙間の幅寸法および長さならびにイオン化媒体の封入力
を適当に設定することにより、所望の最冷部温度にする
ことができる。
【0027】(電極について)電極は、給電導体の耐火
性部分の先端に配設されるとともに、透光性セラミック
ス放電容器の膨出部の内部に位置する。しかし、電極は
耐火性部分と別体に形成されているだけでなく、必要に
応じて給電導体の耐火性部分と一体に形成されているこ
と、たとえば耐火性部分の先端が直接電極として作用す
る構成や電極軸が耐火性部分を構成していて、直接封着
性部分の先端に接続されている構成などが許容される。
その場合、交流点灯形においては一対の電極を耐火性部
分と一体に形成することができるが、直流点灯形におい
ては陰極は一体に形成してもよいが、陽極は別に形成す
ることができる。
【0028】また、電極を円筒体などの形状をなすタン
グステンなどの板材によって構成することができる。こ
れにより、電極の表面積が増大し、グロー・アーク転移
においてグロー放電モードでスパッタリングの割合を決
定する要因の一つである電極表面電流密度が低下し、こ
れに伴い陰極降下電圧が低下するので、スパッタリング
が軽減する。また、熱容量を小さくすることができるの
で、グロー・アーク転移時間が短縮し、さらにエッジ効
果により電子放射性能が向上して始動電圧が低下する。
【0029】(シールについて)シールは、小径筒部の
端面において封着性部分および透光性セラミックス放電
容器の小径筒部の間において少なくとも封着性部分が透
光性セラミックス放電容器内の放電空間側に露出しない
ように封着性部分の先端を包囲して透光性セラミックス
放電容器を封止する。
【0030】また、シールは、点灯中高温になる透光性
セラミックス放電容器を給電導体とともに封止するため
に、一般的に融点が1500℃以上で、熱膨張係数が透
光性セラミックスのそれに接近しているセラミックス封
止用コンパウンドからなる。そして、セラミックス封止
用コンパウンドは、予め原料を成形して環状のペレット
にされる。次に、このペレットを透光性セラミックス放
電容器の小径筒部の端部に載置してから、加熱溶融して
わずかな隙間内に進入させて固化させることにより、シ
ールは所定の位置に形成される。
【0031】すなわち、シールを所定の位置に形成する
には、封止予定部を上にして透光性セラミックス放電容
器を固定し、封止予定の小径筒部の端部に固形のセラミ
ックス封止用コンパウンドを載置して加熱する。する
と、セラミックス封止用コンパウンドは、加熱により溶
融して小径筒部と筒状封着性部分との間に進入し、さら
に先端が耐火性部分の中間部の所定位置まで進入したと
ころで冷却する。シールが固化して封着性部分が透光性
セラミックス放電容器内の放電空間側に露出しないよう
に包囲するとともに、小径筒部および封着性部分の間を
気密に封止する。同時に、小径筒部および耐火性部分の
一部の間を気密に封止する。シールにより給電導体は所
定の位置に固着されるとともに、透光性セラミックス放
電容器は封止される。
【0032】さらに、小形の高圧放電ランプの場合、シ
ールによって給電導体の耐火性部分を軸方向に0.2〜
3mmに距離にわたって被覆することができる。耐火性
部分の被覆距離が0.2mm未満では点灯中に封着性部
分がイオン化媒体たとえばハロゲン化物よって腐食され
やすく、また3mmを超えると、クラックが発生しやす
くなくなる。
【0033】(イオン化媒体について)本発明におい
て、イオン化媒体は、特に限定されない。
【0034】イオン化媒体として、水銀および希ガスを
用いて高圧水銀蒸気放電ランプ(いわゆる水銀ランプ)
を得ることができる。
【0035】また、少なくとも発光金属を含む金属のハ
ロゲン化物を封入することにより、高圧メタルハライド
放電ランプ(いわゆるメタルハライドランプ)を得るこ
とができる。この場合、さらにバッファ媒体として水銀
および適当圧力の希ガスを封入することができる。
【0036】また、メタルハライドランプにおいて、バ
ッファガスとしての希ガスにネオンおよびアルゴンを適
当圧力封入することにより、後述するように蛍光ランプ
用安定器のように小形で、しかも2次開放電圧から2次
短絡電流まで連続的な負荷特性を備えた高周波安定器を
用いて、イグナイタを使用することなく、良好に点灯す
ることができる。
【0037】さらに、金属ハロゲン化物を構成するハロ
ゲンとしては、よう素I、臭素Br、塩素Clまたはフ
ッ素Fのいずれか一種または複数種を用いることができ
る。発光金属の金属ハロゲン化物は、発光色、平均演色
評価数Raおよび発光効率などについて所望の発光特性
を備えた放射を得るため、さらには透光性セラミックス
放電容器のサイズおよび入力電力に応じて、既知の金属
ハロゲン化物の中から任意所望に選択することができ
る。たとえば、ナトリウムNa、リチウムLi、スカン
ジウムSc、および希土類金属からなるグループの中か
ら選択された一種または複数種のハロゲン化物を用いる
ことができる。
【0038】さらにまた、高圧メタルハライド放電ラン
プにおいて、水銀に代えて蒸気圧が比較的高くて可視光
領域における発光が少ないか、発光しない金属たとえば
アルミニウムなどのハロゲン化物を封入することもでき
る。希ガスとしては、一般的にアルゴンAr、キセノン
Xe、ネオンNeなどを用いることができる。
【0039】一方、ナトリウムアマルガムをキセノンX
eなどの希ガスとともにイオン化媒体として用いること
により、高圧ナトリウム放電ランプ(いわゆる高圧ナト
リウムランプ)を得ることができる。
【0040】(その他の構成について) (1)わずかな隙間について 透光性セラミックス放電容器の小径筒部の内面と給電導
体との間に形成されるわずかな隙間の幅寸法は、本発明
において特段制限されないが、比較的小形の高圧放電ラ
ンプすなわち透光性セラミックス放電容器の内容積が
0.1cc以下、好適には0.05cc以下およびまた
は定格消費電力が20W以下の場合には、0.21mm
以上であることが好ましい。
【0041】本発明者らの研究によると、小形の高圧放
電ランプにおいては、従来技術を比例的に縮小して適用
しても、良好なものを得ることができないことが分かっ
た。すなわち、ランプ電力が小さくなった場合、発光効
率を確保するためには、適正な最冷部温度を確保する必
要があり、これには透光性セラミックス放電容器全体の
熱容量の減少が不可欠である。この際、ランプ電力が比
較的大きい場合の考え方で、透光性セラミックス放電容
器の形状および電極寸法などを単純に比例的に減少させ
ると、点灯後短時間で封止部分にリークが発生する。こ
れは、透光性セラミックス放電容器を小さくすると、放
電プラズマを始めとする発熱体からの封止部分への熱伝
達形態、すなわち熱伝導、対流、輻射のバランスが崩れ
るからであると考えられる。
【0042】(2)透光性セラミックス放電容器の内容
積と直線透過率の関係について 内容積が0.1cc以下、好適には0.05cc以下に
するとともに、膨出部の平均直線透過率を20%以上、
好適には30%以上にする。
【0043】直線透過率は、波長550nmにおいて測
定したものとする。なお、「平均直線透過率」とは、対
象部分に対して異なる5個所の位置において測定した直
線透過率データを相加平均して求めた値をいう。
【0044】内容積が上記のように小さい透光性セラミ
ックス放電容器の場合、その中空部の平均直線透過率が
20%以上であると、組み合わせる光学系たとえば反射
鏡との光学的効率(器具効率)を高くできるとともに、
透光性セラミックス放電容器のクラックが生じにくい。
【0045】なお、透光性セラミックス放電容器の内容
積は、当該容器を水中に入れて内部に水を充満してか
ら、両方の小径筒部の開口端を封鎖して水中から取り出
し、内部の水を計量して、測定する。
【0046】(3)透光性セラミックス放電容器の全長
を30mm以下にする。
【0047】(4)外管について 本発明において、高圧放電ランプは、排気された外管内
に収納して点灯する発光管外管内収納形式に構成するこ
とができる。外管内に透光性セラミックス放電容器を収
納することにより、最冷部の温度を所望の高い温度に維
持するのが容易になる。
【0048】しかし、本発明は、これに限定されるもの
ではなく、要すれば透光性セラミックス放電容器が大気
中に露出した形で点灯する発光管露出形式を採用するこ
とができる。
【0049】なお、前者の場合、給電導体の封着性部分
の基端に接続されて透光性セラミックス放電容器の外部
に露出している外部リード線は、封着性部分と同じ酸化
性金属であってもよい。また、後者の場合、外部リード
線は、耐酸化性の導電体にする。
【0050】<反射鏡について>反射鏡は、凹形をなし
ていればよく、回転放物面および回転楕円面などの回転
2次曲面またはこれらの補正曲面などであることを許容
する。
【0051】また、反射鏡は、ガラスまたは金属などの
基体に反射面を形成したもの、反射性金属たとえばアル
ミニウム、銀、クロムなどまたはそれらを主成分とする
合金を成形してなるものなどで構成することができる。
なお、「内面に反射面を備え」ているとは、凹形反射鏡
が反射面として作用する内面を備えていることをいう。
したがって、透明なガラス性基体の外面を所望の反射面
形状に形成するとともに、外面に反射膜を形成したよう
な構成であってもよい。
【0052】さらに、反射面は多層緩衝膜からなる可視
光反射・赤外線透過性能を備えた構成であることを許容
する。
【0053】本発明の特徴的構成である「セラミックス
封止用コンパウンドのシールの主要部が反射鏡の内面側
に実質的に露出しない」とは、シールの封止に対する効
果的な部分が殆ど反射鏡の内面側に露出していないこと
である。たとえば、シールの放電空間側の表面およびそ
の近傍は、封着性部分の全体を包囲する関係で給電導体
の非封着性部分まで延在していても、当該部分は主要部
ではない。小径筒部を横断面にしたときに気密断面を形
成している部分は主要部の一部を構成する。
【0054】しかし、本発明においては、シールの主要
部全体の極一部が反射鏡の内面側に露出していても、封
止に与える影響が少なければ、差し支えない。
【0055】一般的にはシールの主要部は、小径筒部の
中間部に位置しているから、この中間部を反射鏡の側壁
内に位置させたり、反射鏡の側面から外方へ露出させる
ことができる。そのためには、反射鏡の側面に小径筒部
が挿通する透孔を形成すればよい。
【0056】反射鏡と高圧放電ランプとの間を接着剤な
どによって直接固着された状態に構成することができ
る。しかし、高圧放電ランプの透光性セラミックス放電
容器は、石英ガラスより熱伝導率が大きいので、熱が反
射鏡に奪われて最冷部温度が低下し、ランプ効率が低減
しやすいので、遮熱性の接着剤を用いるべきである。
【0057】しかし、本発明においては、透孔と小径筒
部との間の空隙をそのまま残して、高圧放電ランプをそ
の外部リード線を介して支持することにより、高圧放電
ランプを反射鏡に配設する構成であってもよい。
【0058】<本発明の作用について>本発明において
用いる高圧放電ランプは、透光性セラミックス放電容器
の両端にある小径筒部の内部に形成されるわずかな隙間
内にイオン化媒体が液相になって滞留するが、高圧放電
ランプの点灯姿勢の如何にかかわらず、その液相のイオ
ン化媒体の放電空間側に位置する表面が最冷部となり、
イオン化媒体の蒸気圧が決定される。したがって、最冷
部は、その位置が一定で、しかも反射鏡の鏡面の近傍に
位置するので、液相のイオン化媒体が反射鏡による集光
作用を乱すことがない。
【0059】また、本発明においては、高圧放電ランプ
をその軸が反射鏡の光軸に対してほぼ直交するように反
射鏡に配設する際にして、セラミックス封止用コンパウ
ンドのシールの主要部が反射鏡の内面側に実質的に露出
しないように構成しているので、高圧放電ランプの点灯
中にシールの過度の温度上昇がない。このため、シール
の温度過昇のためにリークの発生が多くなることはな
い。なお、反対にシールの主要部が露出していると、高
圧放電ランプの放射光および放射熱が反射鏡内面で反射
してその一部が露出しているシールの部分を照射するか
ら、温度上昇が激しくなる。したがって、本発明によれ
ば、シール部の温度過昇による短寿命の問題を解決でき
るとともに、反射鏡を浅くして、照明装置の小形化を図
ることができる。
【0060】また、本発明に用いる高圧放電ランプは、
発光部が小さくなるので、反射鏡による配光がシャープ
で、しかも配光の乱れがすこぶる少ない。
【0061】さらに、高圧放電ランプの透光性セラミッ
クス放電容器は、小径筒部を備えているため、石英ガラ
ス放電容器より長くなるが、反射鏡の背面側へその両端
を露出させることで、シール部の温度低下を図るととも
に、反射鏡を小形化することができる。
【0062】請求項2の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1記載の高圧放電ランプ装置において、高圧放電
ランプは、その給電導体が封着性部分および封着性部分
の先端から突出している耐ハロゲン化物部分を備えてお
り、わずかな隙間が給電導体の耐ハロゲン化物部分と小
径筒部の内面との間に形成されており、電極が耐ハロゲ
ン化物部分の先端に配設されており、イオン化媒体が金
属ハロゲン化物を含んでいることを特徴としている。
【0063】耐ハロゲン化物部分は、封着性部分の先端
から延在して電極に達している。したがって、耐ハロゲ
ン化物部分は、その一部が放電空間に露出して高圧放電
ランプの作動中セラミックス放電容器内に存在する高温
のハロゲン化物および遊離ハロゲンに曝されるので、こ
れらによる腐食が殆どないか、ないしは全く起こらない
物質から構成される。たとえば、タングステン、モリブ
デンまたはこれらを主成分とする合金によって形成され
る。
【0064】イオン化媒体は、金属ハロゲン化物を含
む。金属は少なくとも発光金属を含んでいる。
【0065】金属ハロゲン化物を構成するハロゲンとし
ては、よう素、臭素、塩素またはフッ素のいずれか一種
または複数種を用いることができる。
【0066】発光金属の金属ハロゲン化物は、発光色、
平均演色評価数Raおよび発光効率などについて所望の
発光特性を備えた放射を得るため、さらには透光性セラ
ミックス放電容器のサイズおよび入力電力に応じて、既
知の金属ハロゲン化物の中から任意所望に選択すること
ができる。たとえば、ナトリウムNa、リチウムLi、
スカンジウムSc、および希土類金属からなるグループ
の中から選択された一種または複数種のハロゲン化物を
用いることができる。
【0067】また、緩衝金属として適量の水銀を封入す
ることができる。水銀に代えて蒸気圧が比較的高くて可
視光領域における発光が少ないか、発光しない金属たと
えばアルミニウムなどのハロゲン化物を封入することも
できる。
【0068】希ガスとしては、アルゴン、キセノン、ネ
オンなどを用いることができる。
【0069】そうして、本発明においては、イオン化媒
体に発光金属のハロゲン化物を含んでいるので、高圧放
電ランプはいわゆるメタルハライドランプとして作動す
る。
【0070】請求項3の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1または2記載の高圧放電ランプ装置において、
高圧放電ランプの作動中に透光性セラミックス放電容器
の小径筒部および給電導体の間に形成されるわずかな隙
間内に滞留する液相のイオン化媒体の放電空間側の表面
が反射鏡の内面側に位置していることを特徴としてい
る。
【0071】給電導体および小径筒部の内面の間に形成
されるわずかな隙間内に滞留する液相のイオン化媒体の
放電空間側の表面は、高圧放電ランプの最冷部になる。
最冷部が反射鏡の内面側に位置していることにより、最
冷部を反射鏡による反射光および反射熱が照射するの
で、最冷部の温度が上昇する。高圧放電ランプは、発光
効率が最冷部温度に比例的であるから、これにより発光
効率が向上する。
【0072】そうして、本発明によれば、最冷部温度が
上昇して発光効率の高い高圧放電ランプが得られる。
【0073】請求項4の発明の高圧放電ランプ装置は、
放電空間を包囲する膨出部および膨出部の両端に連通し
て配置され膨出部より内径が小さい小径筒部を備えた透
光性セラミックス放電容器、封着性部分および封着性部
分の先端に基端が接続されている耐火性部分を備え透光
性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿入されて耐火
性部分と小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成し
ながら延在する給電導体、給電導体の耐火性部分の先端
に配設されて透光性セラミックス放電容器の膨出部内に
位置している電極、透光性セラミックス放電容器の小径
筒部および給電導体の封着性部分の間を少なくとも封着
性部分が放電空間側へ露出しないように包囲して封止し
ているセラミックス封止用コンパウンドのシール、なら
びに透光性セラミックス放電容器内に封入されたイオン
化媒体を備た高圧放電ランプと;内面に反射面を備え、
高圧放電ランプの主要部をその軸が光軸に対してほぼ直
交するように内部に収容するとともに、セラミックス封
止用コンパウンドのシールおよび最冷部形成個所の主要
部が反射光に実質的に曝されないような位置関係に配設
された凹形の反射鏡と;を具備していることを特徴とし
ている。
【0074】本発明の特徴的構成である「セラミックス
封止用コンパウンドのシールおよび最冷部形成個所の主
要部が反射光に実質的に曝されない」とは、シールの封
止に対する効果的な部分および最冷部を形成する個所の
主要部に反射光が殆ど照射されないことを意味する。こ
れは、当該部分の主要部が反射鏡の内面側に突出してい
ないことによって容易に実現できる。しかし、反射鏡の
内面側に突出していても、反射光に曝されなように反射
鏡が構成されていればよい。また、最冷部形成個所のわ
ずかな一部が反射光に曝されても配光に実質的に影響し
ない程度であれば許容される。
【0075】シールの主要部および最冷部形成個所は、
これを反射鏡の肉厚部分に隠れるように位置させること
ができる。また、反射鏡の背面から外部に露出させても
よい。さらに、シールが反射鏡の背面から外部に露出
し、最冷部形成個所が反射鏡の肉厚部分に対向して位置
いてもよい。
【0076】反射鏡と高圧放電ランプとの間を接着剤な
どによって直接固着された状態に構成することができ
る。しかし、高圧放電ランプの透光性セラミックス放電
容器は、石英ガラスより熱伝導率が大きいので、熱が反
射鏡に奪われて最冷部温度が低下し、ランプ効率が低減
しやすいので、遮熱性の接着剤を用いるべきである。
【0077】これに対して、反射鏡と高圧放電ランプと
を互いに分離した状態に構成することができる。そのた
めに、反射鏡の両側面に高圧放電ランプの両端部が挿通
する透孔を形成する。この透孔は、直径が高圧放電ラン
プの両端部の外径より大きいものとする。そして、透孔
と高圧放電ランプの両端部との間に空隙が形成されるよ
うにする。この場合、高圧放電ランプと反射鏡とをそれ
ぞれ別に固定する。たとえば、高圧放電ランプは、その
外部リード線を支持することにより固定するように構成
すればよい。
【0078】また、本発明における高圧放電ランプは、
透光性セラミックス放電容器を外管内に収納した構成で
あってもよい。
【0079】次に、本発明の作用ついて説明する。
【0080】本発明においても、高圧放電ランプをその
軸が反射鏡の光軸に対してほぼ直交するように反射鏡に
配設する、すなわち横置きにするに際して、セラミック
ス封止用コンパウンドのシールおよび最冷部形成個所の
主要部が反射光に実質的に曝されないように構成してい
るので、高圧放電ランプの点灯中にシールの過度の温度
上昇がないとともに、最冷部に液相状態で滞留している
イオン化媒体の影が照射パターンに反映して配光が乱れ
るようなことがない。
【0081】また、本発明において用いる高圧放電ラン
プは、透光性セラミックス放電容器の両端にある小径筒
部の内部に形成されるわずかな隙間内にイオン化媒体が
液相になって滞留するが、高圧放電ランプの点灯姿勢の
如何にかかわらず、その液相のイオン化媒体の放電空間
側に位置する表面が最冷部となり、しかも最冷部が反射
光に殆ど照射されないので、ランプ電力が透光性セラミ
ックス放電容器の大きさの割に大きくて最冷部温度が高
い場合に好適である。
【0082】請求項5の発明の高圧放電ランプ装置は、
膨出部の両端に連通して配置され膨出部より内径が小さ
い小径筒部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着
性部分および封着性部分の先端に基端が接続されている
耐火性部分を備え透光性セラミックス放電容器の小径筒
部内に挿入されて耐火性部分と小径筒部の内面との間に
わずかな隙間を形成しながら延在する給電導体、給電導
体の耐火性部分の先端に配設されて透光性セラミックス
放電容器の膨出部内に位置している電極、透光性セラミ
ックス放電容器の小径筒部および給電導体の封着性部分
の間を少なくとも封着性部分が放電空間側へ露出しない
ように包囲して封止しているセラミックス封止用コンパ
ウンドのシール、ならびに透光性セラミックス放電容器
内に封入されたイオン化媒体を備た高圧放電ランプと;
内面に反射面を備え、高圧放電ランプの主要部をその軸
が光軸に対してほぼ直交するように内部に収容するとと
もに、セラミックス封止用コンパウンドのシールおよび
最冷部形成個所の主要部が反射面から内部へ実質的に突
出しないような位置関係に配設された凹形の反射鏡と;
を具備していることを特徴としている。
【0083】本発明は、セラミックス封止用コンパウン
ドのシールおよび最冷部形成個所が反射光に曝されない
ための最も簡単な構成を規定している。
【0084】すなわち、シールおよび最冷部形成個所が
反射鏡の内面側に突出しなければ、反射光に曝されて配
光が乱れるのを回避できる。最冷部形成個所がわずかに
反射鏡の内面から突出していても、配光に実質的に影響
しない程度であれば、反射面から実質的に突出している
とはいわない。
【0085】請求項6の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1ないし5のいずれか一記載の高圧放電ランプに
おいて、反射鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸とほ
ぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備えており;
高圧放電ランプは、その透光性セラミックス放電容器の
一対の小径筒部が反射鏡の一対の透孔に挿入されてい
る;ことを特徴としている。
【0086】本発明は、反射鏡に対する高圧放電ランプ
の配設の好適な構成を規定している。すなわち、反射鏡
に一対の透孔を形成して高圧放電ランプの一対の小径筒
部を反射鏡の内側から上記透孔に挿入しているから、透
光性セラミックス放電容器の小径筒部の内面および給電
導体の間を封止しているセラミックス封止用コンパウン
ドのシールの主要部が反射鏡の内面側に露出しない位置
になるように配設することが容易になる。
【0087】反射鏡の透孔と小径筒部との間に形成され
る間隙に無機質接着剤を充填して両者間を固着する態様
でもよいし、また要すれば当該間隙を空隙状態にしてお
いてもよい。
【0088】前者の構成の場合、無機質接着剤によって
間隙内を通過して輻射熱によって小径筒部が加熱される
のを遮えぎることができる。
【0089】また、一対の小径筒部をそれぞれ反射鏡の
透孔に挿入して高圧放電ランプを組み付けるには、まず
一方の小径筒部を透孔に所定位置よりさらに奥まで挿入
する。そうすると、他方の小径筒部を反射鏡の中に入れ
ることが可能になるので、他方の小径筒部を反対側の透
孔に対向させてから挿入すればよい。なお、この場合、
透孔の開口径は、これを上記組み付けの手順が可能にな
る程度に形成しておくことはいうまでもない。
【0090】そうして、本発明によれば、透孔によって
反射鏡に形成される非反射部を最小限にできるから、反
射効率の高い反射鏡を備えた高圧放電ランプ装置を得る
ことができる。
【0091】透光性セラミックス放電容器を備える高圧
放電ランプは、中央の膨出部から両側へ延在する一対の
小径筒部が、その封止の原理上どうしてもある程度長く
なるので、上述した構成および組み立て手順により、最
小限の非反射部を可能にするのである。
【0092】請求項7の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項6記載の高圧放電ランプ装置において、高圧放電
ランプは、反射鏡の一対の透孔から外部に導出されてい
る外部リード線を介して支持されており;反射鏡の透孔
および透光性セラミックス放電容器の小径筒部の間に空
隙が形成されている;ことを特徴としている。
【0093】本発明において、反射鏡の外側の少なくと
も頂部側を包囲する保護手段を付設して、その保護手段
に反射鏡の背面側を固定するとともに、保護手段によっ
て高圧放電ランプをその外部リード線を介して支持する
ように構成することができる。
【0094】そうして、本発明においては、空隙を反射
鏡の内外にわたって空気が流通し得るので、小径筒部の
放熱が促進されるとともに、透光性セラミックス放電容
器と反射鏡の熱膨張係数が相違していても、クラックを
生じるおそれがない。
【0095】また、透孔と小径筒部との間の間隙に無機
質接着剤を施与する必要がないので、組立が容易であ
る。
【0096】さらに、要すれば反射鏡に対する高圧放電
ランプの光学的位置調整を組立後に行うことができる。
【0097】請求項8の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1ないし7のいずれか一記載の高圧放電ランプ装
置において、反射鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸
とほぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備えてお
り;高圧放電ランプは、その両端部が反射鏡の一対の透
孔に周囲に実質的な空隙を形成しながら挿入されてい
る;ことを特徴としている。
【0098】高圧放電ランプは、外管を備えているもの
であってもよい。この場合、反射鏡の透孔は、外管と透
孔との間に空隙が形成される。
【0099】そうして、本発明においては、上記の構成
に伴い高圧放電ランプが実質的に反射鏡に熱的に接触し
ていないから、高圧放電ランプの熱が反射鏡に奪われな
いので、ランプ効率の低下を効果的に防止することがで
きる。
【0100】また、反射鏡に高圧放電ランプを組み込む
作業も容易になるとともに、接着する場合に比較する
と、コストを低減することができる。
【0101】さらに、反射鏡に対する高圧放電ランプの
位置の微調整が容易である。
【0102】請求項9の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項6ないし8のいずれか一記載の高圧放電ランプ装
置において、透孔の内径は、高圧放電ランプの透孔挿通
部位の外径より大きくて、かつ当該外径の2倍以下であ
ることを特徴としている。
【0103】透孔の内径は、透孔の軸に直角な面に投影
した際の径によって定めるものとする。
【0104】本発明は、反射鏡に形成する透孔の効果的
な大きさを規定している。
【0105】すなわち、透孔が高圧放電ランプの透孔挿
通部位の外径より大きくなければ高圧放電ランプの両端
を透孔に挿通できない。また、透孔の内径が高圧放電ラ
ンプの透孔挿通部位の外径の2倍以上あると、高圧放電
ランプから放射された光のうち透孔から外部へ漏洩する
量、すなわち出射光損失が多くなりすぎてたとえば10%
以上になり、反射効率が低下しすぎる。2倍以下であれ
ば、高圧放電ランプを反射鏡の透孔に挿通する作業が比
較的容易であるとともに、透孔からの出射光損失も少な
いので、良好な反射効率を得ることができる。
【0106】透孔の形状は、そこに挿通する高圧放電ラ
ンプの両端部の形状に応じて設定すればよく、必ずしも
円形でなければならないものではない。
【0107】請求項10の発明の高圧放電ランプ装置
は、請求項1ないし9のいずれか一記載の高圧放電ラン
プ装置において、反射鏡は、背面から突出する支持台を
具備していることを特徴としている。
【0108】本発明においては、反射鏡の頂部に高圧放
電ランプを配置するための開口を形成する必要がないの
で、反射鏡の利用可能な立体角を大きくすることができ
るとともに、頂部背面を反射鏡を支持するのに最適な構
造の支持台を突出させることができる。たとえば、支持
台として反射鏡の中心において頂部から支持台を突出さ
せることができる。
【0109】また、支持台は、反射鏡の取付位置を規正
したり、反射鏡を固定するために利用することができ
る。後者のためには、支持台を筒状に形成するととも
に、受け側に支持台の筒の内部に挿入可能な突部を形成
して耐熱性接着剤によって固定するように構成すること
ができる。
【0110】請求項11の発明の照明装置は、照明装置
本体と;照明装置本体に支持された請求項1ないし10
のいずれか一記載の高圧放電ランプ装置と;を具備して
いることを特徴としている。
【0111】本発明において、照明装置は、高圧放電ラ
ンプおよび反射鏡を備えた高圧放電ランプ装置の発光を
何らかの目的で用いるあらゆる装置を含む概念であり、
たとえば照明器具、移動体用ヘッドライト、光ファイバ
ー用光源、画像投射装置、指紋判別装置などに適用する
ことができる。なお、照明装置本体とは、上記照明装置
から高圧放電ランプ装置を除いた残余の部分をいう。
【0112】ところで、高圧放電ランプを点灯するのに
放電ランプ点灯装置を用いることは周知であるが、放電
ランプ点灯装置としては、インバータを用いた高周波点
灯回路および限流手段を備える構成のものが小形化およ
び軽量化の点で好ましい。しかし、要すれば低周波交流
を直接限流手段を介して高圧放電ランプに印加する構成
であってもよい。この場合の限流手段はインダクタ、抵
抗器またはコンデンサを用いることができる。
【0113】請求項12の発明の照明装置は、請求項1
1の発明の照明装置において、照明装置本体は、高圧放
電ランプ装置の反射鏡の背後に配設された放電ランプ点
灯装置、ならびに放電ランプ点灯装置に接続された受電
手段を具備していることを特徴としている。
【0114】放電ランプ点灯装置は、これをケースに収
納することにより、回路部品の保護および使用者の感電
からの保護および照明装置の外観を整えることができ
る。また、このケースに高圧放電ランプ装置を支持させ
て、照明装置全体を一体化させることができる。
【0115】放電ランプ点灯装置をケースに収納する場
合、高圧放電ランプは発生熱も多いので、耐熱性を備え
た材料を用いるのが望ましい。耐熱性を備えていれば、
有機受電手段は、放電ランプ点灯装置に電源を供給する
ために、電源から受電するものである。
【0116】受電手段としては、たとえば電源に導線を
接続する態様、周知の口金または引掛シーリングキャッ
プ構造を備えていて、電源側のランプソケットまたは引
掛シーリングボディに装着する態様などを適宜選択して
採用することができる。
【0117】後者の受電手段の態様を採用することによ
り、一般の白熱電球用のランプソケットまたは天井など
に設備した引掛シーリングボディに装着するだけで、白
熱電球と同様の感覚で高圧放電ランプを点灯することが
できるので、本発明の上記構成態様による照明装置は、
電球形高圧放電ランプと称することもできる。
【0118】なお、受電手段として口金を採用する場
合、E11形、E17形およびE26形のねじ口金を用
いることができる。E11形口金は、ハロゲン電球にお
いて広く用いられているので、ハロゲン電球と互換性を
持たせる場合に都合がよい。また、17形口金は、クリ
プトン電球で用いられているので、それと互換性を持た
せる場合に都合がよい。さらに、E26形口金は、一般
照明用のホワイトランプやクリヤーランプなどに広く用
いられているので、これらとの互換性を持たせる場合に
都合がよい。
【0119】また、既に広く普及している電球形蛍光ラ
ンプは、上記と同様の感覚で用いられるようになった
が、指向性を要求される照明目的には適していない。
【0120】これに対して、本発明の照明装置において
は、発光部が理想点光源に近いので、反射鏡によって所
望の指向性のある配光を得ることができる。
【0121】また、高圧放電ランプの点灯により、発熱
による温度上昇が懸念されるが、反射鏡によって熱が放
電ランプ点灯装置側に輻射されるのを軽減できるので、
電球形蛍光ランプ用の放電ランプ点灯装置を流用するこ
とも可能になる。
【0122】さて、高圧放電ランプ装置を上記したよう
に放電ランプ点灯装置のケースに支持させる場合、上記
ケースを本体および蓋体により構成し、蓋体に高圧放電
ランプ装置の反射鏡を装着させることができる。そうす
れば、照明装置の一体化および配線が容易になる。ま
た、蓋体を放電ランプ点灯装置側に対する遮熱手段とし
て作用させることができる。
【0123】そうして、本発明においては、受電手段を
介して電源に接続するだけで高圧放電ランプを点灯する
ことが可能であり、一方照明装置は全体が一体化可能な
ので、その取扱いが甚だ容易になる。
【0124】また、放電ランプ点灯装置は、高圧放電ラ
ンプ装置の反射鏡の背後に配設されているので、高圧放
電ランプの発生熱による影響を最小限に止めることがで
きるから、小形化に効果的である。
【0125】請求項13の発明の照明装置は、請求項1
1または12記載の照明装置において、反射鏡の外側お
よび反射鏡の外側に露出している高圧放電ランプの部分
を包囲する保護手段を具備していることを特徴としてい
る。
【0126】本発明においては、上記保護手段を具備し
ていることにより、高圧放電ランプの点灯中高温になる
反射鏡に不用意に身体を接触させて火傷するのを予防で
きる。 また、高圧放電ランプの小径筒部の部分が反射
鏡の外部に露出していると、物体の接触によって破損し
やすいが、保護手段によって直接小径筒部に物体が接触
するのを阻止することができる。
【0127】さらに、高圧放電ランプの外部リード線や
外部リード線に接続する接続線などの導電部材を絶縁処
理しないで、充電部露出のままにすることができるの
で、構造の簡素化および組み立ての容易化が図られ、コ
ストを下げることができる。
【0128】さらにまた、保護手段の形状を放電ランプ
点灯装置のケースと一体化させることにより、外観の良
好な照明装置を得ることができる。しかし、保護手段
は、ケースと別体として、高圧放電ランプ装置の一部と
して構成したものであってもよい。
【0129】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0130】図1は、本発明の高圧放電ランプ装置の第
1の実施形態を示す中央断面正面図である。
【0131】図2は、同じく高圧放電ランプを示す拡大
正面図である。
【0132】図3は、同じく要部をさらに拡大して示す
要部拡大断面図である。
【0133】図4は、同じく封着性部分を示す拡大斜視
図である。
【0134】各図において、HDは高圧放電ランプ、M
は反射鏡、BCは無機質接着剤である。
【0135】<高圧放電ランプHDについて>高圧放電
ランプHDは、透光性セラミックス放電容器1、給電導
体2、外部リード線3、電極(図示しない。)およびシ
ール4を備えている。
【0136】透光性セラミックス放電容器1は、膨出部
1aおよび小径筒部1b、1bを備えている。
【0137】膨出部1aは、両端が連続的な曲面によっ
て絞られている中空のほぼ楕円球状をなしている。
【0138】小径筒部1bは、膨出部1aと連続した曲
面によってつながり一体成形によって透光性セラミック
ス放電容器2を形成している。
【0139】給電導体2は、封着性部分2aおよび耐ハ
ロゲン化物部分2bからなる。
【0140】封着性部分2aは、給電導体2と小径筒部
1bとの間で透光性セラミックス放電容器1を封止する
際に機能する。そして、封着性部分2aは、図3に示す
ように、ニオブ製の中空パイプからなり、その先端部近
傍において側面に開口2a1、2a1を備えている。
【0141】また、封着性部分2aは、ニオブの板を筒
状に湾曲させて合わせ目にわずかな隙間があるととも
に、軸と平行な接合線2a2を備えている。
【0142】耐ハロゲン化物部分2bは、タングステン
製のパイプからなり、封着性部分2aの先端に挿入され
て接続するとともに、先端が透光性セラミックス放電容
器1の膨出部1a内に延在して電極を構成している。
【0143】また、耐ハロゲン化物部分2bは、タング
ステンの薄板を筒状に湾曲させて合わせ目にわずかな隙
間があるとともに、軸と平行な接合線2b1を備えてい
る。
【0144】外部リード線3は、白金製の無空棒にから
なり、封着性部分2aの基端に先端が挿入されて接続し
ていて、後述するセラミックス封止用コンパウンドのシ
ール4から外部に突出している。
【0145】電極は、前述したように耐ハロゲン化物部
分2bの先端部によって構成されているので、円筒状を
なしている。
【0146】そうして、給電導体2は、透光性セラミッ
クス放電容器1の小径筒部1bの内面と、耐ハロゲン化
物部分2bの外面との間にわずかな隙間gを形成するよ
うに透光性セラミックス放電容器1の小径筒部1bから
内部に挿入される。
【0147】シール4は、透光性セラミックス放電容器
1の小径筒部1bおよび封着性部分2aおよび耐ハロゲ
ン化物部分2bの間に形成されたわずかな隙間gにおい
て、先端が耐ハロゲン化物部分2bの基端部まで達して
いて封着性部分2aの全体を包囲している。 また、セ
ラミックス封止用コンパウンドは、溶融状態のときに封
着性部分2aの一対の開口2a1、2a1からパイプの
中に流入して、耐ハロゲン化物部分2bの封着性部分2
aとの接続部分をも包囲しているシールの膜4aを形成
する。これにより、シールの膜4aのある位置の横断面
において透光性セラミックス放電容器1、封着性部分2
aおよびシール4による気密断面を形成している。
【0148】透光性セラミックス放電容器1内には、希
ガス雰囲気中で封止の前工程で発光金属の金属ハロゲン
化物を導入している。
【0149】<反射鏡Mについて>反射鏡Mは、基体1
1、反射面12、一対の透孔13、13、支持台14を
備えている。
【0150】なお、以下図3、5、6および7におい
て、反射鏡Mは、要部の理解を容易にするために、その
断面の端面のみを示している。
【0151】基体11は、一対の透孔13、13および
支持台14と一体に形成されている。
【0152】反射面12は、回転放物面形状をなしてお
り、基体11の内面に形成されていて、頂部12aおよ
び投光開口12bをそれぞれ備えている。
【0153】一対の透孔13、13は、反射面12の側
面の所定の位置に対向して形成されていて、反射面12
の内側と基体11の外側とを連通している。所定の位置
とは、反射面の焦点位置において、光軸と直交する仮想
の直線と、透孔13の中心とが一致する反射鏡の側面の
位置である。
【0154】支持台14は、反射面12の頂部12aに
対向して基体11の背面に形成されており、筒状をなし
ている。
【0155】<無機質接着剤BCについて>無機質接着
剤BCは、図3に示すように、反射鏡Mの一対の透孔1
3、13内において、高圧放電ランプHDの小径筒部1
bと反射鏡Mとの間を固着している。
【0156】この場合、高圧放電ランプHDの小径筒部
1bは、そのセラミックス封止用コンパウンドのシール
4の主要部が反射鏡Mの内面側に露出しないように、透
孔13の内部に挿入されて配置される。なお、シール4
の主要部は、シールの膜4aを含むその近傍である。ま
た、同時に高圧放電ランプHDの小径筒部1bの内面
と、給電導体2の耐ハロゲン化物部分2bとの間に形成
されるわずかな隙間gの中に点灯中液相状態で滞留する
過剰なイオン化媒体の表面が反射鏡Mの内面側に位置す
るように配置されている。
【実施例1】<高圧放電ランプ>図2ないし図4に示す
高圧放電ランプであって、以下の仕様である。
【0157】透光性セラミックス放電容器1:透光性の
酸化アルミニウムからなり、膨出部1aの最大外径約
5.5mm、小径筒部1bの外径1.7mm、全長30
mm、内容積は0.03ccである。
【0158】給電導体2:封着性部分2aが外径0.6
8mm、肉厚0.18mm、全長3.5mmのニオブ製
の中空パイプからなる。耐ハロゲン化物部分2bが内径
0.29mm、肉厚約50μm、全長8mmのタングス
テン製の中空パイプからなる。封着性部分2a、耐ハロ
ゲン化物部分2bは、いずれも平均約2μmのわずかな
隙間のある接合線2a2、2b1を備えている。
【0159】外部リード線3:白金からなり、外径約
0.29mmである。
【0160】電極:耐ハロゲン化物部分2bの先端によ
って構成されている。
【0161】そうして、透光性セラミックス放電容器1
の小径筒部1bの内面と、耐ハロゲン化物部分2bの外
面との間に形成されるわずかな隙間gは0.21mmで
ある。
【0162】シール4:Al−SiO−Dy
系の固形のセラミックス封止用コンパウンドを用い
ている。
【0163】イオン化媒体:NaI、InI、TlI、
DyIおよび水銀を適量透光性セラミックス放電容器
1内に封入し、さらにアルゴンガスを約13300Pa
封入した。
【0164】得られた高圧放電ランプは、定格ランプ電
力20Wである。
【0165】<反射鏡>基体11:ガラス製、開口径3
5mm、開口面から頂部背面までの深さ19mm 反射面12:アルミニウム蒸着面 図5は、本発明の高圧放電ランプ装置の第2の実施形態
を示す要部拡大断面図である。
【0166】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0167】本実施形態は、セラミックス封止用コンパ
ウンドのシール4の主要部の殆どが反射鏡Mの内面側に
露出していないが、一部がわずかに内面側に露出してい
る点で異なる。このため、透光性セラミックス放電容器
1の小径筒部1bの端部が反射鏡Mの肉厚の中に位置し
ている。
【0168】しかし、本実施形態においても、シール4
の主要部の殆どが反射鏡Mの内面側に露出していないの
で、シール4の主要部において過度の温度上昇は生じな
い。したがって、クラックによる短寿命の問題はない。
【0169】図6は、本発明の高圧放電ランプ装置の第
3の実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0170】図において、図3と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0171】本実施形態は、セラミックス封止用コンパ
ウンドのシール4の主要部が反射鏡Mの外部に位置して
いる点で異なる。
【0172】本実施形態のように、上記シール4の主要
部が反射鏡Mの外部に位置していれば、シール4の温度
はかなり低く抑えることができる。
【0173】この実施態様を実現するには、透光性セラ
ミックス放電容器1の小径筒部1bをさらに長く形成
し、これに伴い給電導体2の長さも大きくすればよい。
さらに、小径筒部1bの内面および給電導体2の間のわ
ずかな隙間gの長さも大きくなるので、最冷部が反射鏡
Mの内面側に位置させるには、過剰なイオン化媒体を相
応の封入量にすることが要求される。
【0174】図7は、本発明の高圧放電ランプ装置の第
4の実施形態を示す要部拡大断面図である。
【0175】図8は、同じく封着性部分の拡大斜視図で
ある。
【0176】各図において、図3および図4と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。
【0177】本実施形態は、耐ハロゲン化物部分2b’
がタングステンの直径0.2mmの無空棒からなる点で
異なる。
【0178】そうして、封止時にセラミックス封止用コ
ンパウンドのシール4が耐ハロゲン化物部分2b’の基
端部にも付着するが、タングステンの無空棒が直径0.
2mmであれば、熱伝導抵抗が大きくなるため、耐ハロ
ゲン化物部分2b’の先端が構成している電極からの熱
伝導が少なくなり、そのため温度上昇が少ないから、ク
ラックを生じにくいので、問題はない。
【0179】図9は、本発明の高圧放電ランプ装置の第
5の実施形態を示す一部正面断面図である。
【0180】図において、図1と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0181】本実施形態は、高圧放電ランプHDの支持
構造が異なる。
【0182】すなわち、反射鏡Mの保護手段Gによって
反射鏡Mを固定するとともに、高圧放電ランプHDをそ
の外部リード線3を介して支持させている。
【0183】保護手段Gは、ステアタイトを成形して一
体に形成してなり、凹窪部21、中央嵌合孔22、外部
リード線収納溝23および接続線挿通孔24を備えてい
る。
【0184】凹窪部21は、反射鏡Mの後背部および反
射鏡Mから外部に露出する高圧放電ランプHDの部分を
包囲して保護する。
【0185】中央嵌合孔22は、反射鏡Mの背面から後
方へ突出する支持台14を嵌合させ、接着剤25で反射
鏡Mを保護手段Gに固着して両者を一体化している。
【0186】外部リード線収納溝23は、凹窪部21の
周縁において高圧放電ランプHDの外部リード線3に対
向して形成されている。そして、外部リード線収納溝2
3内に外部リード線3を収納し、無機質接着剤26によ
り固定する。
【0187】接続線挿通孔24は、外部リード線3への
接続線(図示しない。)を保護手段Gの背面側へ導出す
る。
【0188】以上の構成により、高圧放電ランプHD
は、保護手段Gに外部リード線3を介して支持される。
一方、反射鏡Mは、上述したように保護手段Gに固定さ
れているので、反射鏡Mに対して高圧放電ランプHD
は、所定の位置に固定されることになる。
【0189】そうして、反射鏡Mの透孔13と高圧放電
ランプHDの小径筒部1bとの間に空隙を残したまま高
圧放電ランプ装置は用いられる。
【0190】図10は、本発明の高圧放電ランプ装置の
第6の実施形態を示す中央断面正面図である。
【0191】図11は、同じく高圧放電ランプを示す拡
大正面図である。
【0192】各図において、図1ないし図4と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。
【0193】<高圧放電ランプHDについて>透光性セ
ラミックス放電容器CEは、YAGからなり、包囲部C
Eaの最大外径は約5.5mm、小径筒部SEbの外径
は2mm、全長24mm、内容積は約0.03ccであ
る。包囲部CEaは、両端が連続的な曲面によって絞ら
れている中空のほぼ球状をなしている。
【0194】給電導体2が棒状の封着正部分2aと棒状
の耐火性部分2bとで形成されている。封着性部分FC
aは、直径1.7mmのニオブからなる。耐火性部分F
Cbは、直径0.2mmのタングステン棒からなり、基
端を封着性部分FCaの先端に接続されている。
【0195】電極Eは、耐火性部分2bの先端部が兼ね
ている。電極間距離は3mmである。
【0196】第1のシール4の外側にセラミックスワッ
シャCWを介して第2のシールS2および外部リード線
3を備えている。
【0197】セラミックスワッシャCWは、アルミナセ
ラミックスからなり、外径が小径筒部1bと同一で、中
心に軸孔を備えている。さらに、セラミックスワッシャ
CWの上面には図示しないが、軸孔と外周面との間を連
通する放射状の凹溝を備えている。そして、セラミック
スワッシャCWは、小径筒部1bの端面に配設され、軸
孔の内部に封着性部分2aの外部突出部の基端およびこ
れに接続された外部リード線3の先端が収納される。
【0198】外部リード線3は、Fe−Ni−Co合金
からなり、その先端が封着性部分FCaの外部突出部の
基端に90゜交差して溶接されている。
【0199】また、外部リード線3は、セラミックスワ
ッシャCWの上面の凹溝内に収納されて透光性セラミッ
クス放電容器1の軸に対して直交方向に延在している。
【0200】さらに、外部リード線3は、セラミックス
ワッシャCWの上面の凹溝に収納されているので、外部
突出部2a2との接続部に曲げ応力が作用して接続部を
痛めることが少ない。
【0201】第2のシールS2は、CaO−BaO−S
iO2系の結合用ガラスすなわちフリットガラスからな
り、融点は1045℃である。
【0202】また、第2のシールS2は、セラミックス
ワッシャCWの軸孔の内部において封着性部分2aの基
端および外部リード線3の先端の接続部を被覆して、こ
れらが外部に露出しないように封止している。
【0203】そうして、高圧放電ランプHDの点灯中わ
ずかな隙間gの最奥部にイオン化媒体が液相で滞留し、
その放電空間側の表面cpが最冷部形成個所となる。
【0204】<反射鏡Mについて>反射鏡Mは、基体1
1、反射面12、一対の透孔13、13、支持台14を
備えている。
【0205】基体11は、支持台14とともにガラスに
より一体に成形されている。
【0206】反射面12は、回転放物面形状をなしてお
り、基体11の内面に形成されていて、頂部12aおよ
び外径30mmの投光開口12bをそれぞれ備えてい
る。
【0207】一対の透孔13、13は、内径が3mm
で、反射面12の側面のほぼ焦点位置に対向する位置に
形成されていて、反射面12の内側と基体11の外側と
を連通している。
【0208】そうして、高圧放電ランプHDの一対の小
径筒部2bが反射鏡Mの一対の透孔13に挿入され、第
1のシール4が反射鏡Mの背面側に露出し、冷部形成個
所cpが主要部が反射鏡Mの透孔13内に位置して、両
者はともに反射面12の内部には突出していない。
【0209】また、反射鏡Mの透孔13と高圧放電ラン
プHDの小径筒部2bとの間には、空隙agが形成され
るように両者は、それぞれ図示しない固定手段により支
持される。
【0210】図12は、本発明の高圧放電ランプ装置の
第1の実施形態における配光特性を示すグラフである。
【0211】図において、横軸は角度(゜)を、縦軸は
光度(cd)を、それぞれ示す。
【0212】図から理解できるように、良好な広角配光
になっているが、反射鏡11の設計を変えることによ
り、広角配光から狭角配光まで任意所望の配光特性を得
ることができる。
【0213】図13は、本発明の高圧放電ランプ装置に
おける反射鏡の透孔の直径および高圧放電ランプの挿入
部位の外径との直径比率と出射光損失との関係を示すグ
ラフである。
【0214】図において、横軸は透孔13の直径R1と
高圧放電ランプの挿通部位、本実施形態においては小径
筒部の外径R2との直径比率R1/R2を、縦軸は出射
光損失(%)を、それぞれ示す。
【0215】図から理解できるように、出射光損失を1
0%以下にするには、直径比率R1/R2を2以下にす
る必要がある。また、透孔13に高圧放電ランプHDの
両端部を挿入できるためには、直径比率R1/R2が1
より大きくなければならない。
【0216】図14は、本発明の高圧放電ランプ装置の
第7の実施形態を示す中央断面正面図である。
【0217】図15は、同じく高圧放電ランプを示す正
面図である。
【0218】図16は、同じく高圧放電ランプの上部の
み封止した状態を示す拡大断面図である。
【0219】各図において、図1ないし図4と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。
【0220】本実施形態は、高圧放電ランプHDが異な
る。
【0221】すなわち、高圧放電ランプHDは、外部リ
ード線3が透光性セラミックス放電容器CEの軸方向に
延在している。
【0222】外部リード線3は、セラミックスワッシャ
CWおよび第2のシールS2を介して導出されている。
【0223】図17は、本発明の照明装置の第1の実施
形態としての電球形高圧放電ランプを示す中央断面正面
図である。
【0224】図において、31は高圧放電ランプ装置、
32は固定手段、33は安定器、34は受電手段、35
はケース、36は接続線、37は保護手段である。ま
た、図1と同一部分については同一符号を付して説明は
省略する。
【0225】高圧放電ランプ装置31は、図1に示すの
と同一構造である。
【0226】固定手段32は、板部32aおよび栓体部
32bが一体に形成されている。板部32aは、後述す
るケース35の蓋体35bの背面に周縁部が当接する。
栓体部32bは、高圧放電ランプ装置31の反射鏡Mの
支持台14の筒の中に挿入され、かつ接着されることに
よって、高圧放電ランプ装置31を蓋体35bに装着し
ている。
【0227】安定器33は、高周波インバータおよび限
流手段を備え、高圧放電ランプHDを高周波点灯する。
そして、安定器33は、反射鏡Mの背後に配設されてい
る。なお、33aは、配線基板である。
【0228】受電手段34は、E11形ねじ口金からな
り、後述するケース35に装着されているが、安定器3
3に接続して電源を供給する。
【0229】ケース35は、ステアタイトからなり、ケ
ース本体35aおよび蓋体35bを備えている。
【0230】ケース本体35aは、図において上部が切
頭円錐形をなすとともに、下端が開放された円筒形であ
る。そして、その切頭部35a1に受電手段34を配置
している。安定器33は、ケース本体35a内に位置し
ている。
【0231】蓋体35bは、ケース本体35aの下端に
嵌合状態で図示しない無機質接着剤によって固着され
る。また、蓋体35bの中央には、開口35b1が形成
されていて、前述の高圧放電ランプ装置31の支持台1
4を収容している。さらに、蓋体35bには、他に外部
リード線3が挿通する挿通孔35b2が形成されてい
る。
【0232】接続線36は、ケース35の内部に収納さ
れている安定器33から外部リード線3まで延在してい
る。
【0233】保護手段37は、蓋体35bと一体にステ
アタイトによって成形されている。すなわち、保護手段
37は、高圧放電ランプ装置31の周囲に環状に起立し
て反射鏡M、高圧放電ランプHDの反射鏡Mから外部に
露出している部分および外部リード線3を包囲してい
る。
【0234】そうして、実施例として、全長87.5m
m、最大径47mm、ランプ電力20Wの電球形高圧放
電ランプを得た。
【0235】図18は、本発明の照明装置の第2の実施
形態としての電球形高圧放電ランプを示す断面正面図で
ある。
【0236】図19は、同じく縦断面図である。
【0237】各図において、図17と同一部分について
は同一符号を付して説明は省略する。
【0238】本実施形態は、高圧放電ランプ装置および
受電手段34が主として異なる。
【0239】すなわち、高圧放電ランプ装置31は、前
面保護板15が配設されている以外はに図10に示すの
と同一構造である。
【0240】前面保護板15は、透光性耐熱部材からな
り、反射鏡Mの投光開口12bに耐熱性接着剤によって
接着されて、投光開口12bを閉塞している。
【0241】受電手段34は、E26形の口金からる。
【0242】
【発明の効果】請求項1ないし6の各発明によれば、包
囲部および包囲部の両端に連通して配置された包囲部よ
り内径が小さい一対の小径筒部を備えた透光性セラミッ
クス放電容器の小径筒部から封着性部分を備えた給電導
体を挿入して、主として封着性部分および小径筒部の間
をシールによって封止するとともに、小径筒部の内面お
よび給電導体の間にわずかな隙間を形成して点灯中過剰
のイオン化媒体を液相状態でわずかな隙間に滞留させる
ように構成した高圧放電ランプを、上記シールの主要部
が凹形の反射鏡の内面側に露出しないようにするととも
に、高圧放電ランプの軸が光軸に対してほぼ直交するよ
うに、高圧放電ランプを反射鏡に配設したことにより、
高圧放電ランプの点灯姿勢の如何にかかわらず、その液
相のイオン化媒体の放電空間側位置する表面が常に最冷
部となって、イオン化媒体の蒸気圧が決定され、しかも
最冷部が反射鏡の内面に殆ど露出しないか又は露出して
も、内面に比較的近いので、反射鏡による集光作用を乱
すことがなくて配光の品位が優れているとともに、シー
ルの温度上昇が少ないので、浅くて相対的に小形の反射
鏡を用いながらも高圧放電ランプが短寿命にならない高
圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0243】請求項2の発明によれば、加えて高圧放電
ランプは給電導体が封着性部分および耐ハロゲン化物部
分を備え、電極が耐ハロゲン化物部分の先端に配設され
ており、イオン化媒体が発光金属のハロゲン化物を含
み、わずかな隙間が小径筒部および給電導体の耐ハロゲ
ン化物部分の間に形成されていることにより、高圧放電
ランプをいわゆるメタルハライドランプとして作動させ
る高圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0244】請求項3の発明によれば、加えて小径筒部
および給電導体の間に形成されるわずかな隙間内に滞留
する液相のイオン化媒体の放電空間側における表面が反
射鏡の内面側に位置していることにより、最冷部の温度
を高く維持させることができ、これにより発光効率の高
い高圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0245】請求項4発明によれば、透光性セラミック
ス放電容器の小径筒部内に封着性部分および耐火性部分
からなる給電導体を挿入し、小径筒部と封着性部分との
間をセラミックス封止用コンパウンドのシールによって
封止し、耐火性部分と小径筒部との間にわずかな隙間を
形成してなる高圧放電ランプを、凹形反射鏡に、そのセ
ラミックス封止用コンパウンドのシールおよび最冷部形
成個所の主要部が反射光に曝されないように、かつ高圧
放電ランプの軸が反射鏡の光軸に対してほぼ直交するよ
うに配設したことにより、セラミックス封止用コンパウ
ンドのシールの温度上昇が少ないとともに、最冷部を形
成する液相で滞留するイオン化媒体の影が配光を乱さな
いので、浅い反射鏡を用いて小形でありながらも、配光
が良好で、しかも高圧放電ランプが短寿命にならない高
圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0246】請求項5の発明によれば、透光性セラミッ
クス放電容器の小径筒部内に封着性部分および耐火性部
分からなる給電導体を挿入し、小径筒部と封着性部分と
の間をセラミックス封止用コンパウンドのシールによっ
て封止し、耐火性部分と小径筒部との間にわずかな隙間
を形成してなる高圧放電ランプを、凹形反射鏡に、その
セラミックス封止用コンパウンドのシールおよび最冷部
形成個所の主要部が反射鏡の内面に実質的に突出しない
ように、かつ高圧放電ランプの軸が反射鏡の光軸に対し
てほぼ直交するように配設したことにより、セラミック
ス封止用コンパウンドのシールの温度上昇が少ないとと
もに、最冷部を形成する液相で滞留するイオン化媒体の
影が配光を乱さないので、浅い反射鏡を用いて小形であ
りながらも、配光が良好で、しかも高圧放電ランプが短
寿命にならない高圧放電ランプ装置を提供することがで
きる。
【0247】請求項6の発明によれば、加えて反射鏡の
ほぼ焦点位置において光軸と直交する直線を中心とする
一対の透孔を備え、高圧放電ランプの両端部が透孔に周
囲に実質的な空隙を形成しながら挿入されていることに
より、高圧放電ランプの熱が反射鏡に奪われないから、
高いランプ効率を維持できる高圧放電ランプ装置を提供
することができる。
【0248】請求項7の発明によれば、加えて反射鏡の
透孔の内径が高圧放電ランプの挿入部位の外径より大き
くて、かつ2倍以下であることにより、出射光損失が少
ない高圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0249】請求項8の発明によれば、加えて反射鏡の
ほぼ焦点位置において光軸とほぼ直交する直線を中心と
する一対の透孔を反射鏡が備え、高圧放電ランプの小径
筒部を透孔に挿入すしていることにより、非反射部が少
なくて反射効率の高い高圧放電ランプ装置を提供するこ
とができる。
【0250】請求項9の発明によれば、加えて高圧放電
ランプが反射鏡の透孔から導出されている外部リード線
を介して支持されており、反射鏡の透孔および透光性セ
ラミックス放電容器の小径筒部の間に空隙が形成されて
いることにより、空隙内を空気を流通させて小径筒部の
冷却を促進するように構成することもでき、透光性セラ
ミックス放電容器と反射鏡との間の熱膨張差によるクラ
ックがなくて、要すれば組立後においても光学調整を行
うこともできるし、接着剤施与を要さないから、組立が
容易な高圧放電ランプ装置を提供することができる。
【0251】請求項10の発明によれば、加えて反射鏡
の背面から支持台を突出させたことにより、反射鏡の位
置規正や固定が容易な高圧放電ランプ装置を提供するこ
とができる。
【0252】請求項11の発明によれば、請求項1ない
し6の効果を有する照明装置を提供することができる。
【0253】請求項12の発明によれば、加えて反射鏡
の背後に放電ランプ点灯装置を配設し、放電ランプ点灯
装置に接続する受電手段を具備していることにより、放
電ランプ点灯装置の温度上昇が少なくて、しかも受電手
段を電源に接続するだけで高圧放電ランプを点灯するこ
とができ、また照明装置全体を一体化してその取扱いを
容易にすることが可能な照明装置を提供することができ
る。
【0254】請求項13の発明によれば、加えて反射鏡
および反射鏡の外側に露出している高圧放電ランプの部
分を保護する保護手段を具備していることにより、点灯
中高温になる反射鏡に不用意に接触して火傷することを
防止できるとともに、破損しやすい高圧放電ランプの小
径筒部などを保護し、さらに充電部の露出を防止する照
明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧放電ランプ装置の第1の実施形態
を示す中央断面正面図
【図2】同じく高圧放電ランプを示す拡大正面図
【図3】同じく要部をさらに拡大して示す要部断面図
【図4】同じく封着性部分を示す拡大斜視図
【図5】本発明の高圧放電ランプ装置の第2の実施形態
を示す要部拡大断面図
【図6】本発明の高圧放電ランプ装置の第3の実施形態
を示す要部拡大断面図
【図7】本発明の高圧放電ランプ装置の第4の実施形態
を示す要部拡大断面図
【図8】同じく封着性部分を示す拡大斜視図
【図9】本発明の高圧放電ランプ装置の第5の実施形態
を示す一部正面断面図
【図10】本発明の高圧放電ランプの第1の実施形態を
示す中央断面正面図
【図11】同じく高圧放電ランプを示す拡大正面図
【図12】本発明の高圧放電ランプの第1の実施形態に
おける配光特性を示すグラフ
【図13】本発明の高圧放電ランプ装置における反射鏡
の透孔の直径及び高圧放電ランプの挿入部位の外径の直
径比率と出射光損失との関係を示すグラフ
【図14】本発明の高圧放電ランプ装置の第2の実施形
態を示す中央断面正面図
【図15】同じく高圧放電ランプを示す正面図
【図16】同じく高圧放電ランプの上部のみ封止した状
態を示す拡大断面図
【図17】本発明の照明装置の第1の実施形態としての
電球形高圧放電ランプを示す中央断面正面図
【図18】本発明の照明装置の第2の実施形態としての
電球形高圧放電ランプを示す正面図
【図19】同じく縦断面図
【符号の説明】
1…透光性セラミックス放電容器 1a…膨出部 1b…小径筒部 2…給電導体 2a…封着性部分 2a1…開口 2a2…接合線 2b…耐ハロゲン化物部分 2b1…接合線 3…外部リード線 4…シール 11…基体 12…反射面 12a…頂部 12b…投光開口 13…透孔 14…支持台 31…高圧放電ランプ装置 32…固定手段 32a…板部 32b…栓体部 33…放電ランプ点灯装置 33a…配線基板 34…受電手段 35…ケース 35a…ケース本体 35b…蓋体 35b1…開口 36…接続線 37…保護手段 BC…無機質接着剤 HD…高圧放電ランプ M…反射鏡

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間を包囲する包囲部および包囲部の
    両端に連通して配置され包囲部より内径が小さい小径筒
    部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性部分を
    備え、透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿入
    されて小径筒部の内面との間にわずかな隙間を形成しな
    がら延在する給電導体、給電導体の先端に配設されて透
    光性セラミックス放電容器の膨出部内に位置している電
    極、透光性セラミックス放電容器の小径筒部および給電
    導体の主として封着性部分の間を封止しているシール、
    ならびに透光性放電容器内に封入されたイオン化媒体を
    備えた高圧放電ランプと;シールの主要部が実質的に内
    面側に露出しないとともに、高圧放電ランプの軸が光軸
    に対してほぼ直交するように高圧放電ランプが配設され
    ている凹形の反射鏡と;を具備していることを特徴とす
    る高圧放電ランプ装置。
  2. 【請求項2】高圧放電ランプは、その給電導体が封着性
    部分および封着性部分から突出している耐ハロゲン化物
    部分を備えており、わずかな隙間が給電導体の耐ハロゲ
    ン化物部分と小径筒部の内面との間に形成されており、
    電極が耐ハロゲン化物部分の先端側に配設されており、
    イオン化媒体が金属ハロゲン化物を含んでいることを特
    徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ装置。
  3. 【請求項3】高圧放電ランプの作動中に透光性セラミッ
    クス放電容器の小径筒部および給電導体の間に形成され
    るわずかな隙間内に滞留する液相のイオン化媒体の放電
    空間側の表面が反射鏡の内面側に位置していることを特
    徴とする請求項1または2記載の高圧放電ランプ装置。
  4. 【請求項4】放電空間を包囲する膨出部および膨出部の
    両端に連通して配置され膨出部より内径が小さい小径筒
    部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性部分お
    よび封着性部分の先端に基端が接続されている耐火性部
    分を備え透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿
    入されて耐火性部分と小径筒部の内面との間にわずかな
    隙間を形成しながら延在する給電導体、給電導体の耐火
    性部分の先端に配設されて透光性セラミックス放電容器
    の膨出部内に位置している電極、透光性セラミックス放
    電容器の小径筒部および給電導体の封着性部分の間を少
    なくとも封着性部分が放電空間側へ露出しないように包
    囲して封止しているセラミックス封止用コンパウンドの
    シール、ならびに透光性セラミックス放電容器内に封入
    されたイオン化媒体を備た高圧放電ランプと;内面に反
    射面を備え、高圧放電ランプの主要部をその軸が光軸に
    対してほぼ直交するように内部に収容するとともに、セ
    ラミックス封止用コンパウンドのシールおよび最冷部形
    成個所の主要部が反射光に実質的に曝されないような位
    置関係に配設された凹形の反射鏡と;を具備しているこ
    とを特徴とする高圧放電ランプ装置。
  5. 【請求項5】放電空間を包囲する膨出部および膨出部の
    両端に連通して配置され膨出部より内径が小さい小径筒
    部を備えた透光性セラミックス放電容器、封着性部分お
    よび封着性部分の先端に基端が接続されている耐火性部
    分を備え透光性セラミックス放電容器の小径筒部内に挿
    入されて耐火性部分と小径筒部の内面との間にわずかな
    隙間を形成しながら延在する給電導体、給電導体の耐火
    性部分の先端に配設されて透光性セラミックス放電容器
    の膨出部内に位置している電極、透光性セラミックス放
    電容器の小径筒部および給電導体の封着性部分の間を少
    なくとも封着性部分が放電空間側へ露出しないように包
    囲して封止しているセラミックス封止用コンパウンドの
    シール、ならびに透光性セラミックス放電容器内に封入
    されたイオン化媒体を備た高圧放電ランプと;内面に反
    射面を備え、高圧放電ランプの主要部をその軸が光軸に
    対してほぼ直交するように内部に収容するとともに、セ
    ラミックス封止用コンパウンドのシールおよび最冷部形
    成個所の主要部が反射面から内部へ実質的に突出しない
    ような位置関係に配設された凹形の反射鏡と;を具備し
    ていることを特徴とする高圧放電ランプ装置。
  6. 【請求項6】反射鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸
    とほぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備えてお
    り;高圧放電ランプは、その透光性セラミックス放電容
    器の一対の小径筒部が反射鏡の一対の透孔に挿入されて
    いる;ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一
    記載の高圧放電ランプ装置。
  7. 【請求項7】高圧放電ランプは、反射鏡の一対の透孔か
    ら外部に導出されている外部リード線を介して支持され
    ており;反射鏡の透孔および透光性セラミックス放電容
    器の小径筒部の間に空隙が形成されている;ことを特徴
    とする請求項6記載の高圧放電ランプ装置。
  8. 【請求項8】反射鏡は、そのほぼ焦点位置において光軸
    とほぼ直交する直線を中心とする一対の透孔を備えてお
    り;高圧放電ランプは、その両端部が反射鏡の一対の透
    孔に周囲に実質的な空隙を形成しながら挿入されてい
    る;ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一記
    載の高圧放電ランプ装置。
  9. 【請求項9】透孔の内径は、高圧放電ランプの透孔挿通
    部位の外径より大きくて、かつ当該外径の2倍以下であ
    ることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか一記載
    の高圧放電ランプ装置。
  10. 【請求項10】反射鏡は、背面から突出する支持台を具
    備していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か一記載の高圧放電ランプ装置。
  11. 【請求項11】照明装置本体と;照明装置本体に支持さ
    れた請求項1ないし10のいずれか一記載の高圧放電ラ
    ンプ装置と;を具備していることを特徴とする照明装
    置。
  12. 【請求項12】照明装置本体は、高圧放電ランプ装置の
    反射鏡の背後に配設された放電ランプ点灯装置、ならび
    に放電ランプ点灯装置に接続された受電手段を具備して
    いることを特徴とする請求項11記載の照明装置。
  13. 【請求項13】反射鏡の外側および反射鏡の外側に露出
    している高圧放電ランプの部分を包囲している保護手段
    を具備していることを特徴とする請求項11または12
    記載の照明装置。
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