JP2000155937A - 転写型磁気テ―プ、その製造方法及び磁気カ―ド - Google Patents

転写型磁気テ―プ、その製造方法及び磁気カ―ド

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JP2000155937A
JP2000155937A JP25717599A JP25717599A JP2000155937A JP 2000155937 A JP2000155937 A JP 2000155937A JP 25717599 A JP25717599 A JP 25717599A JP 25717599 A JP25717599 A JP 25717599A JP 2000155937 A JP2000155937 A JP 2000155937A
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JP25717599A
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Daisuke Yano
大輔 矢野
Yoshikazu Yamazaki
嘉一 山崎
Tetsukuni Miyahara
鉄洲 宮原
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Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 付与すべき意匠に依存せず、出力に変動がな
い、しかも、充分な分解能を有する、結果的に記録、再
生時にエラーを引き起こしにくい磁気カードが得られる
転写型磁気テープを提供する。 【解決手段】 支持体フィルム上に、模様印刷領域を形
成し、次いで、非印刷領域に充填層を、それらの領域か
らなる印刷層がほぼ均一の膜厚となる様に形成し、その
上に磁気記録層及び接着剤層を順次積層して、支持体フ
ィルム上に、支持体フィルムに近い側から、印刷層、磁
気記録層、接着剤層が積層された転写型磁気テープにお
いて、印刷層が、(1)模様印刷領域と、(2)前記領
域(1)以外の充填層からなる領域からなり、(3)且
つ印刷層の膜厚がほぼ均一であることを特徴とする転写
型磁気テープを得る。この転写型磁気テープを用い、そ
の接着剤層をカード基材と重ね合わせ、両者を接着し、
転写型磁気テープの支持体フィルムを剥離して転写をす
ることにより磁気カードを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転写型磁気テープと
その製造方法、及び磁気カードに関するものであり、更
に詳しくは、磁気カードを製造する際に磁気ストライプ
部分に意匠性を付与する転写型用磁気テープ、及び磁気
ストライプ部分に意匠性が付与された磁気カードに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ストライプをその一部に有している
クレジットカード、銀行カード、IDカードなどの磁気
カードの製造において、磁気カードに磁気ストライプ部
分を付与するために転写型磁気テープが使用されている
ことは、既に知られている。一般に転写型磁気テープと
は、支持体フィルム上に磁気記録層と接着剤層とをこの
順に設けたものであり、磁気カードを製造する工程にお
いては、転写型磁気テープの接着剤層と磁気カードの基
体とを向かい合わせて重ね、加熱、及び加圧して、磁気
記録層を含む層を磁気カードの基体に転写させ、支持体
フィルムを除去し、その後必要に応じてプレスを行い、
磁気記録層をカード基体内に埋め込むことにより磁気ス
トライプ部分を得ている。
【0003】そのため、磁気カードの磁気ストライプ部
分は、磁気記録層の色が表面に現れることが避けられ
ず、一般的に茶色、黒色等のストライプがカード表面に
現れることとなり、カードの意匠に制約が生じている。
【0004】これを解決するために支持体フィルムと磁
気記録層との間に着色層を設けた転写型磁気テープが提
案されている。しかしながらこの場合、磁気ストライプ
部分の全体が単に他の色に変わるだけであり、カードの
意匠には依然制約が残る。
【0005】また、第1の公知技術として、支持体フィ
ルムと磁気記録層との間に印刷層を設けた転写型磁気テ
ープも提案されている。印刷インク等を1種のみ用いた
単色印刷の場合、印刷層は支持体フィルム上に部分的に
印刷インク等を配置することによって設けられ、このよ
うな転写型磁気テープで転写工程により磁気カードを作
成すると、磁気カードの磁気ストライプ部分にも意匠が
自由に施せるようになり、磁気カードの意匠の自由度も
高まる。しかしながら、このような転写型磁気テープを
用いて作成された磁気カードは、設けられた印刷インク
等によって磁気記録・再生特性が低下する欠点がある。
このタイプの転写型磁気テープの断面構造を図1に示
す。
【0006】このように印刷層を設けた転写型磁気テー
プを用いて磁気カードを作製した場合、印刷層は図2に
示すように磁気記録層より磁気カードの表層側に存在す
ることとなる。印刷インク等を1種のみ用いた単色印刷
の場合、印刷層は模様部分にあたる模様印刷領域とその
他の非印刷領域とにより構成されており、模様印刷領域
では印刷インクにより形成された模様印刷領域に相当す
る印刷インク等の部分が磁気カードの表面を部分的に覆
っており、非印刷領域では磁気記録層上に印刷インク等
の部分はなく、磁気記録層が磁気カードの表面に露出し
ている。
【0007】通常、磁気情報の記録、再生は磁気ヘッド
が磁気カードの磁気ストライプ部分に接し、相対的に移
動することにより行われている。この時、上記の印刷層
が存在すると、模様印刷領域では磁気ヘッドは印刷イン
ク等の部分を介して磁気記録層と対向することになり、
磁気ヘッドと磁気記録層との間に距離が生じる。このよ
うに磁気ヘッドと磁気記録層との距離が生じると再生出
力が低下する、いわゆるスペーシングロスが発生する。
【0008】一方、非印刷領域では磁気記録層と磁気ヘ
ッドとが直接対向しており、スペーシングロスは発生し
ない。そのため、このスペーシングロスの生じる模様印
刷領域と、スペーシングロスの生じない非印刷領域とで
は再生出力に差が生じ、出力に変動が発生してしまう。
再生出力の変動は磁気カードの記録、再生時にエラーを
引き起こす原因となっており、この出力変動の大きな磁
気カードの実使用は不可能である。
【0009】同様の問題は、印刷層がたとえ多色印刷よ
りなり、磁気記録層上が全て何色かの印刷インクで被覆
されているような時であっても、各色のインクの印刷厚
が特別に制御されていないかぎり、スペーシングロスの
程度がそれぞれの色で異なるため、出力変動の問題が同
じように発生する。
【0010】即ち、多色印刷で印刷層を形成する際は、
通常は、複数の印刷インク等を支持体上に互いに重なり
合わないように、あるいはその一部が重なり合うように
配置する。複数の印刷インク等を重なり合わないように
配置した場合においても、各印刷インク等はその発色の
再現性を最優先させて配置されるため、その印刷厚に関
しては特段の配慮は払われていず、複数の印刷インク等
の印刷厚は互いに異なっていることが通常である。その
ため、このような多色印刷で形成された印刷層を有する
転写型磁気テープを使用して作成された磁気カードにお
いては、各印刷インク等によるスペーシングロスが変動
し、出力の変動が発生する。また、複数の印刷インク等
を互いに重なり合うように配置した場合、印刷インク等
を重なり合わせた部分と、重なり合わせない部分とでス
ペーシングロスの差異が極端に大きく異なることにな
り、前記同様の問題がより顕著に発生する。
【0011】このような出力変動を改善するためには、
印刷層の厚みを可能な限り薄くし、模様印刷領域でのス
ペーシングロスの大きさ自体、あるいはその変動幅を最
小限に抑える必要がある。しかし、印刷層の厚みを薄く
すると、模様印刷領域の色が、下層である磁気記録層の
色の影響を強く受けることになり、発色性が極端に低下
するという問題が生じる。そのため、印刷層を薄くする
ことによってスペーシングロスを低減しようとすること
には限界があり、出力変動を完全に防ぐことは不可能で
あった。
【0012】また、第2の公知技術として、印刷層と磁
気記録層の間に着色層、隠蔽層を設けて、模様印刷と背
景とのコントラストを向上させる検討も行われている。
この場合、模様印刷領域では、磁気記録層は印刷インク
等の部分と着色層、隠蔽層とを介して磁気ヘッドと対向
することとなり、非印刷領域では、磁気記録層は着色
層、隠蔽層のみを介して磁気ヘッドと対向することとな
る。そのため、磁気ヘッドと磁気記録層との距離、すな
わちスペーシングロスが変動し、出力に変動が生じるこ
とに変わりはない。また、一方、上記の構成において、
支持体フィルム上に印刷層を設けた後、着色層を設ける
際にナイフ塗布方法に代表される形状塗布方法を用いて
着色層を形成し、着色層表面を平滑に仕上げ、その後に
隠蔽層、磁気記録層を設ける方法もあげられる。しかし
ながらこの方法は、湿潤状態の着色層の表面を平滑に仕
上げるため、その後、この着色層が乾燥、固化する際に
体積収縮を起こし、印刷インク等の部分に対応した凹凸
が表面に残ってしまうことは避けられない。そのため、
この方法でもスペーシングロスの変動、出力の変動を完
全に抑えることはできない。しかも、印刷インク等の部
分を完全に覆って着色層を設けることから、印刷インク
等の部分と隠蔽層の間に着色層が存在することが避けら
れない。この部分の着色層は、磁気カードの意匠性に何
ら寄与することが無いばかりでなく、カード化した際に
磁気ヘッドと磁気記録層との距離が増大し、スペーシン
グロスが増大する原因となる。スペーシングロスの増大
は磁気記録・再生特性の低下、特に分解能の低下を引き
起こし、磁気カードとしての特性に重大な影響を与え
る。そのため、印刷インク等の部分と隠蔽層との間に存
在する着色層の厚みを薄くするように着色層を塗布した
場合、一般的に印刷層においては、模様印刷領域が非印
刷領域と比較して面積が小さいために、ナイフ等で湿潤
状態の着色層を欠き落としたときに、本来必要とされる
非模様部分の着色層まで過剰に欠き落とされてしまい、
表面が平滑にならないという問題もある。上記欠点を防
ぐためには、着色層を厚く塗布する必要があり、この場
合、隠蔽層の存在とあいまってスペーシングロスが増大
し、磁気記録・再生特性が低下することは避けられな
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、カード化した際に磁気ストライプ上に意匠
を施すことのできる転写型磁気テープ、及び磁気ストラ
イプ上に意匠が施された磁気カードを提供することであ
り、更に詳しくは、印刷層を設けた場合にも出力変動の
発生を抑えられる磁気カード及び転写型磁気テープを提
供することにある。
【0014】具体的には、上記第1の公知技術でも第2
の公知技術でも解決できなかった、付与すべき意匠に依
存せず、出力に変動がない、しかも、充分な分解能を有
する、結果的に記録、再生時にエラーを引き起こしにく
い磁気カードが得られる転写型磁気テープを提供するこ
とを最大の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、印刷層と
してどの様な意匠を付与するかにかかわらず、前記した
様な磁気特性が変化しない磁気カードが得られる転写型
磁気テープを鋭意検討したところ、磁気記録層が一様で
ある場合における、出力変動の最大要因は、印刷膜厚が
一様でない印刷層にあること、印刷層を、模様印刷領域
とそれ以外の充填層からなる領域とから構成し、それら
を隙間無く、同一印刷膜厚となる様に印刷を行うことに
より、どの様な意匠を付与するかにかかわらず、磁気記
録層の出力変動を抑制できること、しかも、各色の印刷
インク等が重なり合わない様に印刷することで、第1の
印刷インク等の画像部分上を重複して第2の印刷インク
等の画像が被覆するために必要とされる余分な印刷イン
ク等が不要となりスペーシングロスも低減できる結果、
充分な分解能が得られることを見い出した。本発明者等
は上述の課題を達成するために印刷層、磁気記録層の層
構成について鋭意検討した結果、出力変動の発生は、磁
気記録層の膜厚、及び磁気記録層の模様印刷領域側境界
面の段差がないこと、わかりやすく言えば、磁気ヘッド
と対向して接する面が一様に平滑で、かつ、その面と磁
気記録層との距離がどの断面においても一定で、模様印
刷領域と充填層からなる領域が重なり合わないことに主
に起因することを解明し、磁気記録層の膜厚が均一でか
つ模様印刷領域側境界面に段差のないときに上記課題が
達成されることを見いだした。
【0016】上記した公知技術によれば、印刷層を有す
る転写型磁気テープにおいて、印刷層は支持体フィルム
上に部分的に印刷インク等を配置することによって設け
られる。この時、印刷層は印刷インク等が配置された模
様印刷領域と、印刷インク等が配置されていない非印刷
領域とからなり、印刷層形成後、支持体フィルム上には
模様印刷領域が模様に対応して凸状、島状に存在し、表
面に凹凸のある状態となる。
【0017】このような印刷による表面上の凹凸は、前
述したように、かりに多色印刷を行って印刷インク等が
支持体の全面を被覆するように配置されたとしても、特
別に膜厚調整について配慮しないかぎり、通常は異なっ
た印刷インク等の間で印刷膜厚差があるのが普通であ
り、表面凹凸については解消されない。
【0018】第1の公知技術においては、磁気記録層
は、模様印刷領域のみを設けた、この凹凸のある印刷層
の上に磁気記録層用塗布液を塗布する事によって得られ
るが、この時、リバース塗布方法に代表される輪郭塗布
方法を用いると、該磁気記録層用塗布液は模様印刷領域
による凸部分以外の部分、すなわち印刷インク等が配置
されていない非印刷領域である凹部分を充填しながら、
均一な厚みで塗布されることとなる。すなわち、設けら
れた磁気記録層の模様印刷領域側境界面は、印刷層の印
刷インク等の部分(凸部分)上と非印刷領域である凹部
分上とでは膜厚方向にズレを生じた、段差を示すことと
なる。このような転写型磁気テープの代表的な断面構造
を図3に示す。
【0019】このようにして形成された転写型磁気テー
プを用いて磁気カードを作成し、磁気記録、再生を行っ
た場合、模様印刷領域では、磁気記録層は印刷インク等
の部分を介して磁気ヘッドと対向する事となり、スペー
シングロスにより再生出力が低下する。一方、非印刷領
域では、磁気記録層は磁気ヘッドと直接対向することと
なり、スペーシングロスは無く、再生出力の低下は見ら
れない。このように再生出力の低下している部分と低下
していない部分とを次々に磁気ヘッドが走行する結果、
出力変動が発生する。
【0020】また、磁気記録層用塗布液を印刷層の上に
塗布する際に、ナイフ塗布方法に代表される平滑塗布方
法を用いた場合、磁気記録層用塗布液は印刷インク等の
部分による凸部分以外の部分、すなわち印刷インク等の
配置されていない非印刷領域である凹部分を充填しなが
ら、塗布されることとなる。よって、設けられた磁気記
録層は、その模様印刷領域側の界面が模様印刷層の印刷
インク等の部分(凸部分)と非印刷領域である凹部分と
を反映した段差を示すこととなる。
【0021】また、この磁気記録層は、その模様印刷領
域側界面が段差を示し、逆側の界面が平滑であることか
ら、その膜厚に厚薄が生じる。このような転写型磁気テ
ープの代表的な断面構造は図1に、この転写型磁気テー
プを用いて作製された磁気カードの断面構造は図2に示
した。カード状磁気記録媒体においては、磁気記録層の
膜厚の厚さの差が再生出力の大小と比例しており、図2
に示す磁気カードの場合、印刷インクの存在によるスペ
ーシングロスの発生に加えて、磁気記録層の膜厚の厚さ
の差に起因する出力の変動が発生し、磁気カードの出力
変動はより一層悪化する。
【0022】したがって、支持体フィルムと磁気記録層
との間に印刷層を設けた場合でもカード化した際の出力
変動が生じない転写型磁気テープを得るためには、磁気
記録層の膜厚が均一であり膜厚の厚さの差に起因する出
力変動が生じないこと、及び、カード化した際のカード
表面と磁気記録層との距離が一定であること、すなわち
スペーシングロスの大きさが変動しないことが必要とな
る。
【0023】スペーシングロスの変動の原因は、既に述
べたように磁気記録層が印刷層の模様印刷領域である凸
部分と非印刷領域である凹部分の影響を受けて、模様印
刷領域側の境界面に段差を生じることにある。よって、
このスペーシングロスの大きさを一定にするためには、
磁気記録層を設ける際に下層として設けられた印刷層の
印刷インク等の部分と非印刷領域とで構成される凹凸の
影響を受けないこと、すなわち設けられた磁気記録層の
模様印刷領域側境界面に段差がないことが肝要となって
くる。
【0024】このように膜厚が一定であり、かつ、段差
のない磁気記録層は、輪郭塗布方法、平滑塗布方法を問
わず、平滑な面上に磁気記録層用塗布液を塗布すること
によって得られるものである。よって、印刷層を支持体
フィルムと磁気記録層の間に設けた転写型磁気テープに
おいては、印刷インク等による印刷層形成後の表面に凹
凸が無いことが必要となる。
【0025】本発明は、この様な課題に鑑みて為された
ものであり、支持体フィルム上に、支持体フィルムに近
い側から、印刷層、磁気記録層、接着剤層が積層された
転写型磁気テープにおいて、印刷層が、(1)模様印刷
領域と、(2)前記領域(1)以外の充填層からなる領
域からなり、(3)且つ印刷層の膜厚がほぼ均一である
ことを特徴とする転写型磁気テープを提供するものであ
る。
【0026】本発明においては、第1に印刷を行った領
域を模様印刷領域と称する〔模様印刷領域(1)〕。模
様印刷領域の形成に次いで、第2に模様印刷領域以外の
非印刷領域が充填され、その充填層からなる領域が形成
される〔充填層領域(2)〕。これら領域(1)と領域
(2)から形成される印刷層は、膜厚がほぼ均一となる
様にする。この結果、印刷層の膜厚はほぼ均一となる。
領域(1)と(2)とは、異なっていることが必要であ
り、典型的には、色相の点で異なる。その結果、典型的
な印刷層は、多色印刷となる。
【0027】この様な転写型磁気テープは、支持体フィ
ルム上に、模様印刷領域(1)を形成し、次いで、模様
印刷領域(1)でない非印刷領域に、充填層領域(2)
を形成し、これらの領域からなる印刷層が均一の膜厚と
なる様に形成し、その上に磁気記録層及び接着剤層を順
次積層することにより得られる。
【0028】尚、模様印刷領域(1)及び充填層領域
(2)を形成するに当たっては、公知慣用の手段が採用
できるが、いずれも印刷インク等を用いることが出来
る。
【0029】本発明で用いる印刷インク等は非磁性であ
り、本発明の印刷インク等には、バインダー樹脂と着色
剤を必須成分として含む狭義の印刷インクの他、バイン
ダー樹脂のみから構成される印刷インクなどが、少なく
とも包含される。本発明において、印刷インクと称する
場合には、特段の断りがない限り、上記印刷インク等の
定義(広義の印刷インク)が採用される。この定義によ
れば、模様印刷領域(1)または充填層領域(2)を構
成する印刷インク等のうち、一方が顔料等で着色された
印刷インク等であり、もう一方がクリアーな印刷インク
等である場合もあるし、両方とも、顔料等で着色された
異なる色の印刷インク等である場合もある。要するに、
模様印刷領域(1)で用いるのと、充填層領域(2)で
用いるのとは、異なるものを用いればよい。
【0030】このような凹凸のない印刷層は、通常の多
色印刷では考慮されないところであって、例えば支持体
フィルム上に印刷インク等(第一の印刷インク等)を用
いて模様印刷を行い、部分的に印刷インク等を配置する
ことによって模様印刷領域(1)を形成し、その後、印
刷インク等(第一の印刷インク等)が配置されていない
非印刷領域を、模様印刷領域と同じ膜厚となるように調
整して、模様印刷領域で使用したのとは異なる印刷イン
ク等(第二の印刷インク等)により充填した、第二の領
域〔充填層領域(2)〕を設けることによりはじめて達
成される。
【0031】また前記したのと逆に、第二の領域(非印
刷領域)の被覆で用いた第二の印刷インク等を用いて、
第二の印刷インク等が部分的に支持体フィルム上に配置
された印刷インク部分〔第二の領域=充填層領域(2)
相当〕を先に設け、その後、第二の印刷インク等が配置
されていない空隙部分を第一の印刷インク等を用いて第
二の印刷インク等の部分と同じ膜厚となるように充填
し、第一の印刷インク等の部分〔模様印刷領域(1)相
当〕を設けることによっても達成することが出来る。
【0032】つまり、模様印刷領域をそれに対応する版
を用いて形成した後、非印刷領域に対応する版を用いて
充填層からなる領域を形成することが出来る。これは印
刷版で言えば、同じ画像につきネガ版とポジ版を準備
し、これらを両方使うことにより達成できる。
【0033】このように膜厚の等しい、模様印刷領域
(1)と充填層領域(2)とを設けることは、例えば、
2つの領域を形成する際に用いる印刷インク等として、
両者は色相等は異なるが、それぞれの乾燥・固化に伴う
体積収縮率が等しい材料を用いることにより達成され
る。また、それぞれの体積収縮率が異なる場合でも、こ
の違いを考慮して各印刷インク等の盛りを変え、乾燥・
固化後の膜厚を等しくすることも可能である。
【0034】また上記第二の領域〔充填層領域(2)〕
は、必ずしも一種類の印刷インク等によってのみ構成さ
れている必要はなく、異なる種類の印刷インク等からな
る二種以上の領域から構成されていてもよい。第一の領
域〔模様印刷領域(1)〕についても同様である。
【0035】第一の領域が二種以上の異なる印刷インク
等で形成される場合においても、第二の領域が二種以上
の異なる印刷インク等で形成される場合においても、そ
れぞれの印刷インク等の印刷膜厚は同一となる様に、か
つ、それぞれの印刷インク等が重なり合わない様に印刷
を行い、同一膜厚となる様にする。
【0036】上では、支持体フィルム上に領域(1)と
(2)からなる印刷層を直接設ける場合を説明した。本
発明に示す方法によって得られた磁気カードの断面構造
を一例を図4に示す。
【0037】このようにして設けられた印刷層上に磁気
記録層を設ける場合、磁気記録層は下層である印刷層の
凹凸の影響を受けることなく、その模様印刷領域側境界
面に段差がなく、膜厚が均一に設けることが可能とな
り、カード化した際に出力変動を発生することがなくな
る。
【0038】本発明において支持体フィルムとしては公
知のものがいずれも使用できる。この支持体フィルム
は、後述する磁気カードを製造する段階では、剥離され
る。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2、6−ナフタレート等のポリエステル類、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリアセテ
ート、セルロースダイアセテート等のセルロース誘導
体、ポリアミド、ポリカーボネート等のプラスチック等
を挙げることができる。中でも抗張力や耐熱性を兼ね備
えたポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0039】支持体フィルムの厚みには特に制限はない
が、通常3〜100μm、好ましくは5〜50μmであ
る。本発明においては、支持体フィルムと印刷層との間
に、支持体フィルムとの剥離性を有する保護層を設ける
ことができる。この場合には、支持体フィルム上に保護
層を設けてから、その保護層の上に、上記した印刷層を
形成する。
【0040】本発明に用いられる保護層は、転写によっ
て他の層と共に支持体フィルムより剥離し、転写された
各層の最表層として表面保護の機能をも有する層であ
る。保護層を構成する物質としては、例えば、セルロー
ス系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート及びその
共重合体、メラミン樹脂等及びこれらの樹脂の混合物を
挙げることができる。
【0041】更に、保護層中には、必要に応じて、皮膜
改質剤として大豆レシチン、フタル酸系可塑剤、マイク
ロシリカ、あるいはワックス等を添加することができ
る。
【0042】保護層は、例えば上記構成物質を溶剤に溶
解・分散してなる塗料を公知の方法で支持体フィルム上
に塗布することにより形成される。保護層の厚みは、
0.5〜5μm、好ましくは0.5〜2μmである。
【0043】本発明において印刷層は、本発明の転写型
磁気テープを用いて磁気カードを作製した際に、磁気カ
ードの磁気ストライプ部分に任意の意匠を施すために設
けられる。
【0044】本発明においては印刷層上に設けられた磁
気記録層が、その膜厚が均一であり、かつ、模様印刷領
域側境界面に段差がないことが肝要である。このような
磁気記録層は、印刷層を模様に対応した印刷インク等の
部分とそれ以外の少なくとも1種類の印刷インク等の部
分とから形成し、かつ、それらの膜厚が均一であること
によって成し遂げられる。すなわち、印刷層が均一の厚
みをもつ少なくとも2つ以上の部分から形成されている
ことが必要となる。
【0045】模様印刷領域を形成する印刷インク等の部
分は、印刷インク等として、例えば顔料、染料、樹脂バ
インダー及び樹脂バインダーを溶解する溶剤を含有する
印刷インクを、支持体フィルム上、もしくは保護層を塗
布した支持体フィルム上に印刷することにより形成でき
る。
【0046】印刷インク等に用いる顔料は、無機顔料と
しては、アルミナ、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄、
酸化亜鉛、硫酸バリウムなど、有機顔料としては、アゾ
系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、
ペリレン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ
系顔料、インダンスレン系顔料など多々あるが特に限定
されるものではない。顔料をバインダー樹脂中に単独も
しくは2種以上混合し、公知の方法で分散させて、印刷
インキを作成する。
【0047】また、上記顔料に代え、あるいは併用して
フタロシアニン染料、アゾ染料、ニトロ染料、キノリン
染料、メチン染料、アジン染料、ファタレイン染料等の
染料を用いることもできる。
【0048】バインダー樹脂、溶剤としては以下のもの
を用いることができる。バインダー樹脂としては、公知
慣用のバインダー樹脂が使用できる。例えば、ブチラー
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリ
ル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体樹脂等が挙げら
れ、これらの樹脂に、必要に応じてニトリルゴム等のゴ
ム系樹脂あるいはウレタンエラストマー等を添加するこ
ともできる。また、イソシアネート化合物を用いて熱硬
化することもできる。
【0049】溶剤としては、例えばアセトン、メチルエ
チルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MI
BK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メタ
ノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶
剤、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化
水素、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル系溶剤を挙げることができ、これらの溶剤は、2
種類以上を混合して使用することもできる。
【0050】また、模様印刷領域を形成する印刷インク
等の部分を形成する材料として、特定の波長の光を吸
収、あるいは反射する材料、蛍光、燐光を発する材料、
蓄光性の材料、その他、可視、不可視を問わず、特定の
方式により検出可能な材料を用いることにより、改竄防
止、偽造防止性を付与することが可能である。これらは
充填層領域の形成に用いることも出来る。
【0051】第一の領域に当たる印刷インク等の部分の
形成にはグラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印
刷、スクリーン印刷等の公知の印刷方法を用いることが
出来るが、特に印刷品質、生産性の点から、特にグラビ
ア印刷が適している。
【0052】第二の領域(非印刷領域)に充填する印刷
インク等は、第二の印刷インク等を乾燥後の膜厚が第一
の領域(模様印刷領域)の膜厚と同一になるように充填
することにより得られる。第二の領域(非印刷領域)に
充填する印刷インク等としては、第一の印刷インク等と
異なる印刷インク等(第二の印刷インク等)が同様に使
用でき、例えば、前述のバインダー樹脂及びバインダー
樹脂を溶解する溶剤を含有するバインダー樹脂溶液を用
いることができ、必要に応じて上記のバインダー樹脂溶
液に顔料、染料を含むこともできる。第一の領域以外の
部分が、第一の印刷インク等と異なる色の第二の印刷イ
ンク等を用いて印刷される場合、非印刷領域も着色され
ることになり、磁気カードの意匠性はさらに向上する。
【0053】また、第一の領域を形成する印刷インク等
にせよ、第二の領域を形成する印刷インク等にせよ、印
刷インク等として、UV硬化、EB硬化、電子線硬化性
を有する樹脂を用いることもできる。また、熱可塑性樹
脂を加熱溶融し、用いることもできる。印刷インク等の
選択の際に重要なことは、第一の領域を形成する印刷イ
ンク等にせよ、第二の領域を形成する印刷インク等にせ
よ、用いる材料が磁性を有しないこと、及び乾燥・固化
した後の膜厚がコントロール可能であり、それぞれの印
刷インク部分が同じ膜厚に設けることが出来ることであ
る。また、第一の領域を形成する印刷インク等と、第二
の領域を形成する印刷インク等は異なったものであるこ
とである。
【0054】第二の領域を形成する印刷インク等を得る
に当たっては、第一の領域を形成する印刷インク等と同
様に、上記樹脂バインダー溶液には公知の顔料、染料を
含むこともできる。この場合、第二の領域(非印刷領
域)も着色されることになり、磁気カードの意匠性は更
に向上する。
【0055】また、第一の領域または第二の領域を形成
する印刷インク等として、特定の波長の光を吸収、ある
いは反射する材料、蛍光、燐光を発する材料、蓄光性の
材料、その他、可視、不可視を問わず、特定の方式によ
り検出可能な材料を含めることにより、改竄防止、偽造
防止性を付与することもできる。
【0056】また、第二の領域を単一の印刷インク等で
構成するかわりに、複数の印刷インク等を用いて、二種
以上の領域から構成することもできる。
【0057】第二の領域の充填の方法としては、公知の
印刷方法、塗布方法のいずれも用いることが出来るが、
方式が簡便であり、生産性が高いことから、印刷方式を
用いる方が好ましく、特にグラビア印刷は好ましい。
【0058】また、第二の領域(非印刷領域相当部分)
を先に公知の印刷方法により形成し、その空隙部を前述
した第一の領域(模様印刷領域)を形成する印刷インク
等によって充填することによっても印刷層を得ることが
出来る。
【0059】この場合、印刷インク等の充填の方法とし
ては、公知の印刷方法、塗布方法のいずれも用いること
が出来るが、印刷方式を用いる方が好ましく、特にグラ
ビア印刷は好ましい。
【0060】印刷層を構成する模様印刷領域と充填層領
域は、乾燥・固化後の膜厚が同じになるように設ける必
要があり、その膜厚は0.5〜5μmが望ましく、特に
スペーシングロスの観点からは0.5〜2μmが望まし
い。
【0061】本発明において磁気記録層は磁性粉末とバ
インダー樹脂を必須成分としてなる。
【0062】磁気記録層は、例えば磁性粉末、樹脂バイ
ンダー及び樹脂バインダーを溶解する溶剤を含有する磁
性塗料を、印刷層の形成された支持体フィルム上に塗
布、乾燥することにより形成できる。
【0063】磁気記録層の膜厚は、好ましくは2〜10
0μmの範囲であり、さらに好ましくは5〜20μmの
範囲である。
【0064】磁性粉末としては、γ−酸化鉄、マグネタ
イト、コバルト被着酸化鉄、2酸化クロム、鉄系メタル
磁性粉、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト等の公知の磁性粉末を用いることができる。磁性粉末
としては、保磁力20〜320kA/mの範囲のものが
好ましい。
【0065】バインダー樹脂としては、公知慣用のバイ
ンダー樹脂が使用できる。例えば、ブチラール樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、ス
チレン−マレイン酸共重合体樹脂等が挙げられ、これら
の樹脂に、必要に応じてニトリルゴム等のゴム系樹脂あ
るいはウレタンエラストマー等を添加することもでき
る。また、イソシアネート化合物を用いて熱硬化するこ
ともできる。
【0066】溶剤としては、例えばアセトン、メチルエ
チルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MI
BK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メタ
ノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶
剤、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化
水素、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル系溶剤を挙げることができ、これらの溶剤は、2
種類以上を混合して使用することもできる。
【0067】磁性塗料は、例えば上記磁性粉末、樹脂バ
インダー、溶剤を混練分散する事によって得られる。
【0068】また、磁性粉末が上記樹脂中に分散されて
なる分散物中に、必要に応じて、界面活性剤、シランカ
ップリング剤、可塑剤、ワックス、シリコーンオイル等
の助剤類、さらにはカーボンブラックその他のフィラー
類を添加することもできる。
【0069】磁性塗料を作製するための混練分散にあた
っては、各種の混練分散機を使用することができる。こ
の混練分散機としては、例えば二本ロールミル、三本ロ
ールミル、ボールミル、ペブルミル、ヘンシェルミキサ
ー、コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグラ
インダー、セグバリアトライター、高速インペラー分散
機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、
高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、オープ
ンニーダー、連続ニーダー、加圧ニーダー等が挙げられ
る。
【0070】なお隠蔽層を印刷層と磁気記録層の間に形
成することもできる。隠蔽層は磁気記録層の色を隠蔽
し、印刷層の発色性を高めるために、磁気記録層と印刷
層の間に設けられる。この隠蔽層は、たとえば、アルミ
ニウム、銅、銀等の金属粉末、もしくは酸化チタン、酸
化亜鉛、シリカ等の顔料を樹脂バインダー中に混合、分
散して調整した隠蔽層用塗料を印刷層上に公知の方法に
より塗布、乾燥することによって得られる。隠蔽層に公
知の顔料、染料を含有させ、隠蔽層に着色することも可
能である。また隠蔽層として金属薄膜を用いることもで
き、この場合、アルミニウム、錫等の金属を真空蒸着
法、スパッタリング法等によって製膜する事により金属
薄膜層を形成することができる。又、隠蔽層を複数の層
で構成しても良い。
【0071】勿論、支持体フィルムと印刷層との間に、
支持体フィルムとの剥離性を有する保護層を、印刷層と
磁気記録層との間に、隠蔽層を各々設けることも出来
る。
【0072】隠蔽層を設ける際、塗布方法により設ける
場合は、その膜厚は0.5〜5μmが好ましく、金属薄
膜を隠蔽層として用いる場合は0.05〜0.5μmが
好ましい。転写型磁気テープにおいて、支持体フィルム
と磁気記録層との間に存在する保護層、印刷層、隠蔽層
の膜厚の合計は、カード化した際の磁気記録・再生特性
の観点から、なるべく小さくする必要があり、その合計
は、10μm以下、特に6μm以下が好ましい。
【0073】本発明に用いられる接着剤層は、一般的に
は、感熱接着性を示す樹脂を溶剤に溶解させ、混合攪拌
して接着剤塗料を調整し、この接着剤塗料を磁気記録層
上に公知の方法により塗布、乾燥することによって得ら
れる。
【0074】感熱接着性を示す樹脂としては、例えば、
塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体、あるいは、さら
にビニルアルコール、無水マレイン酸あるいはアクリル
酸などを加えた共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレ
タン樹脂等を挙げることができる。
【0075】接着剤層はその膜厚が0.5〜15μmが
好ましく、特に0.5〜5μmが好ましい。
【0076】本発明の主旨は、印刷層上に設けられた磁
気記録層の膜厚が均一で、その模様印刷領域側境界面に
段差がないことであり、上記した以外には、印刷層の形
成方法、磁気記録層の形成方法には何ら制限がない。
【0077】本発明の転写型磁気テープが使用される磁
気カード用基体(カード基材)としては、例えば、ポリ
塩化ビニル、ナイロン、セルロースジアセテート、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリイミド、ポリカーボネート等からなるプラスチ
ックフィルムもしくはシート、銅もしくはアルミニウム
等の金属、紙、含浸紙、クロス紙、これらの各材料から
なる複合体を使用でき、これら以外であっても、磁気記
録媒体としての用途別に必要な強度を有するもので有れ
ば、特に制限なく使用できる。
【0078】本発明の磁気カードは、カード基材上に、
カード基材に近い側から、磁気記録層、印刷層が形成さ
れた磁気カードにおいて、印刷層が、(1)模様印刷領
域と、(2)前記領域(1)以外の充填層からなる領域
からなり、(3)且つ印刷層の膜厚がほぼ均一であるこ
とを特徴とする磁気カードである。
【0079】この磁気カードは、通常本発明の転写型磁
気テープから製造される。
【0080】本発明の磁気カードは、本発明の転写型磁
気テープを用い、その接着剤層をカード基材と重ね合わ
せ、両者を接着し、転写型磁気テープの支持体フィルム
を剥離して転写をすることにより得ることが出来るし、
それとは別に、本発明の転写型磁気テープから支持体フ
ィルムを剥離し、その接着剤層をカード基材と重ね合わ
せ、両者を接着することにより得ることが出来る。ま
た、必要により、転写型磁気テープの接着剤層をカード
基材の一部分に接着し、磁気テープの最外層がカード基
材の表面と同一平面をなす様に埋設することもできる。
【0081】本発明の磁気カードは、本発明の転写型磁
気テープを用い、透明塩化ビニルオーバーシート上に磁
気記録層を一端転写させた後、磁気記録層が転写された
オーバーシートともう一枚別の透明塩化ビニルオーバー
シートで磁気カード用基体である不透明塩化ビニル中間
コアをはさみ、熱圧プレスをし、それをカード状に打ち
抜くことにより得られるが、これに限定されるものでは
ない。例えば前述の磁気カード用基体に単に本発明の転
写型磁気テープを用い、磁気記録層を含む層を直接転写
させるだけでも良い。
【0082】
【発明の実施の形態】
【0083】1. 支持体フィルム上に、支持体フィル
ムに近い側から、印刷層、磁気記録層、接着剤層が積層
された転写型磁気テープにおいて、印刷層が、(1)模
様印刷領域と、(2)前記領域(1)以外の充填層から
なる領域からなり、(3)且つ印刷層の膜厚がほぼ均一
であることを特徴とする転写型磁気テープ。
【0084】2. 充填層が印刷インクからなる上記1
記載の転写型磁気テープ。
【0085】3. 支持体フィルムと印刷層との間に、
保護層を設けた上記1または2記載の転写型磁気テー
プ。
【0086】4. 印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽
層を設けた上記1または2記載の転写型磁気テープ。
【0087】5. 支持体フィルムと印刷層との間に、
保護層を、印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層を各々
設けた上記1または2記載の転写型磁気テープ。
【0088】6. 支持体フィルム上に、模様印刷領域
を形成し、次いで、非印刷領域に充填層を、それらの領
域からなる印刷層が均一の膜厚となる様に形成し、その
上に磁気記録層及び接着剤層を順次積層する転写型磁気
テープの製造方法。
【0089】7. 充填層が、印刷インクからなる上記
6記載の転写型磁気テープの製造方法。
【0090】8. 支持体フィルム上に、保護層を形成
してから模様印刷領域を形成する上記6記載の転写型磁
気テープの製造方法。
【0091】9. 印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽
層を設ける上記6記載の転写型磁気テープの製造方法。 10. 支持体フィルムと印刷層との間に保護層を、印
刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層をそれぞれ設ける上
記6記載の転写型磁気テープの製造方法。
【0092】11. 模様印刷領域をそれに対応する版
を用いて形成した後、非印刷領域に対応する版を用いて
充填層を形成する上記7記載の転写型磁気テープの製造
方法。
【0093】12. カード基材上に、カード基材に近
い側から、磁気記録層、印刷層が形成された磁気カード
において、印刷層が、(1)模様印刷領域と、(2)前
記領域(1)以外の充填層からなる領域からなり、
(3)且つ印刷層の膜厚がほぼ均一であることを特徴と
する磁気カード。
【0094】13. カード基材上に接着剤層を有する
上記12記載の磁気カード。
【0095】14. 印刷層上に、さらに保護層を有す
る上記12記載の磁気カード。
【0096】15. 印刷層と磁気記録層との間に、さ
らに隠蔽層を有する上記12記載の磁気カード。
【0097】16. 印刷層上に、保護層を、印刷層と
磁気記録層との間に、隠蔽層を各々有する請求項12記
載の磁気カード。
【0098】
【実施例】以下に実施例及び比較例を用いて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるも
のではない、尚、以下「部」は質量部を表すものとす
る。
【0099】(実施例1)支持体フィルムとして、厚み
24μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用
い、このフィルムの片面上に下記aの組成物を用い、リ
バース塗布方式により保護層を乾燥後膜厚1μmとなる
ように設けた。その後、下記bの組成物を用い、グラビ
ア印刷により印刷層の模様に対応して印刷インクを乾燥
後膜厚1.5μmとなるように配置し〔模様印刷領域
(1)〕、乾燥後、上記模様のネガパターンとなるグラ
ビア版を用い、下記cの組成物を乾燥後膜厚1.5μm
となるようにグラビア印刷を行った〔充填層領域
(2)〕。その後、磁気記録層を下記dの組成物を用
い、乾燥後膜厚7μmとなるようにリバース塗布方法に
より設け、その後、下記eの組成物を用い、乾燥後膜厚
1.5μmとなるようにリバース塗布方式により接着剤
層を設けた。この各層を設けたフィルムを所定幅に裁断
して転写型磁気テープを作成した。
【0100】 a 保護層用組成物 ポリビニルブチラール樹脂 10部 (積水化学社製、『エスレックBM−1』) MEK 35部 トルエン 35部 エチルアルコール 20部
【0101】 b 印刷層、模様印刷領域形成用組成物 酸化チタン 20部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 10部 (ユニオンカーバイド社製、『VAGH』) MEK 35部 トルエン 25部 酢酸エチル 10部
【0102】 c 印刷層、充填層領域形成用組成物 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 15部 (ユニオンカーバイド社製、『VAGH』) MEK 35部 トルエン 35部 酢酸エチル 15部
【0103】 d 磁気記録層用組成物 バリウムフェライト磁性粉 40部 {戸田工業社製 保磁力 220(kA/m)} 塩化ビニル系樹脂 6部 (日本ゼオン社製、『MR−110』) ポリウレタン樹脂 11部 (大日本インキ化学工業社製、『L7−750』 MEK 18部 トルエン 18部 シクロヘキサノン 7部
【0104】 e 接着剤層用組成物 ポリウレタン樹脂 1.5部 (大日本インキ化学工業社製、『TS−03』) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 3.5部 (電気化学社製、『1000LT3』) MEK 45部 トルエン 50部
【0105】(実施例2)実施例1において印刷層の模
様印刷領域形成用組成物として下記fの組成物を用い、
印刷層の充填層領域形成用組成物として下記gの組成物
を用い、それ以外は実施例1と同様にして転写型磁気テ
ープを作成した。
【0106】 f 印刷層、模様印刷領域形成用組成物 酸化チタン 15部 フタロシアニン 5部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 10部 (ユニオンカーバイド社製、『VAGH』) MEK 35部 トルエン 25部 酢酸エチル 10部
【0107】 g 印刷層、充填層領域形成用組成物 アルミニウム粉末 20部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 10部 (ユニオンカーバイド社製、『VAGH』) MEK 35部 トルエン 25部 酢酸エチル 10部
【0108】(比較例1)実施例1において印刷層とし
て模様印刷領域に対応した印刷インク部分のみを形成
し、充填層領域(非印刷領域に対応した印刷インク部
分)の形成は行わずに磁気記録層、及び接着剤層を形成
し、それ以外は実施例1と同様にして転写型磁気テープ
を作製した。
【0109】(比較例2)比較例1において模様印刷領
域部分の膜厚を0.5μmとして、それ以外は比較例1
と同様にして転写型磁気テープを作製した。
【0110】実施例3 支持体フィルムとして、厚み24μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、このフィルムの片面上に
上記aの組成物を用い、リバース塗布方式により保護層
を乾燥後膜厚1μmとなるように設けた。その後、上記
bの組成物を用い、グラビア印刷により印刷層の模様に
対応して印刷インクを乾燥後膜厚1μmとなるように配
置し〔模様印刷領域(1)〕、乾燥後、上記模様のネガ
パターンとなるグラビア版を用い、上記gの組成物を乾
燥後膜厚1μmとなるようにグラビア印刷を行った〔充
填層領域(2)〕。その後、隠蔽層として上記gの組成
物を乾燥後膜厚2μmとなるようにリバース塗布方式に
より設け、その上に磁気記録層を上記dの組成物を用
い、乾燥後膜厚7μmとなるようにリバース塗布方法に
より設け、その後、上記eの組成物を用い、乾燥後膜厚
1.5μmとなるようにリバース塗布方式により接着剤
層を設けた。この各層を設けたフィルムを所定幅に裁断
して転写型磁気テープを作成した。
【0111】比較例3 支持体フィルムとして、厚み24μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、このフィルムの片面上に
上記aの組成物を用い、リバース塗布方式により保護層
を乾燥後膜厚1μmとなるように設けた。その後、上記
bの組成物を用い、グラビア印刷により印刷層の模様に
対応して印刷インクを乾燥後膜厚1μmとなるように配
置した〔模様印刷領域(1)〕。その後、隠蔽層として
上記gの組成物を乾燥後膜厚2μmとなるようにリバー
ス塗布方式により設け、その上に磁気記録層を上記dの
組成物を用い、乾燥後膜厚7μmとなるようにリバース
塗布方法により設け、その後、上記eの組成物を用い、
乾燥後膜厚1.5μmとなるようにリバース塗布方式に
より接着剤層を設けた。この各層を設けたフィルムを所
定幅に裁断して転写型磁気テープを作成した。
【0112】比較例4 支持体フィルムとして、厚み24μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、このフィルムの片面上に
上記aの組成物を用い、リバース塗布方式により保護層
を乾燥後膜厚1μmとなるように設けた。その後、上記
bの組成物を用い、グラビア印刷により印刷層の模様に
対応して印刷インクを乾燥後膜厚1μmとなるように配
置した〔模様印刷領域(1)〕。その後、隠蔽層として
上記gの組成物をアプリケーター塗布方式により、その
湿潤時の表面が平滑になるように、かつ、乾燥後膜厚1
μmとなるように設け、その上に磁気記録層を上記dの
組成物を用い、乾燥後膜厚7μmとなるようにリバース
塗布方法により設け、その後、上記eの組成物を用い、
乾燥後膜厚1.5μmとなるようにリバース塗布方式に
より接着剤層を設けた。この各層を設けたフィルムを所
定幅に裁断して転写型磁気テープを作成した。
【0113】比較例5 比較例4において、隠蔽層の膜厚が乾燥後2μmになる
ようにし、それ以外は比較例4と同様にして転写型磁気
テープを作成した。
【0114】比較例6 比較例4において、隠蔽層の膜厚が乾燥後5μmになる
ようにし、それ以外は比較例5と同様にして転写型磁気
テープを作成した。
【0115】試験項目及び結果 実施例1〜3、比較例1〜6により得られた転写型磁気
テープを使用し、カード作成機(インターライン社製)
によりポリ塩化ビニル製のカード基体に各層を転写さ
せ、その後、支持体フィルムを除去し、プレス加工する
ことにより磁気カードを得た。本実施例のカード状磁気
記録媒体の層構成を図4に示す。その後、カードの意匠
性に関しては目視にて評価を行った。
【0116】また、磁気カードの出力変動に関しては、
記録密度200ftpi、記録電流値Iminにおいて
記録、再生を行い、その時の最大出力と最小出力を基準
せん頭出力(UR)に対する比率(%)として測定し、
その差(R1)及び標準偏差(D1)を求め、評価を行
った。ここでURとは、記録電流を変化させて基準テー
プに記録再生を行ったときの再生出力の最大値である。
またIminとは、この最大値の80%の出力を与える
記録電流をIRとしたとき、IRがヘッドに誘起する磁
束FRの2.8倍の磁束を生成するような記録電流と定
義される。
【0117】さらに記録密度500ftpi、記録電流
値Imaxにおいても同様の測定を行い、評価を行った
(R2、D2)。ここでImaxとはFRの3.5倍の
磁束を与えるような記録電流と定義される。これらR
1、D1、R2、D2の値が大きい場合には出力変動が
大きいことになる。なお、測定にはMAGTESTER
2000(バーンズ社製)を用い、ISO/IEC78
11−6の測定条件によって測定を行った。又、印刷層
に対応した出力変動発生の度合についても、出力変動グ
ラフから評価を行った。次に、記録電流値Imax、記
録密度500ftpiで記録を行ったときの平均出力
(Ua3)の大きさを、記録電流値Imax、記録密度
200ftpiで記録を行ったときの平均出力(Ua
2)で除したもの(Ua3/Ua2)を分解能として評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0118】磁気カードの意匠性に関しては、磁気記録
層の色をバックグラウンドとして、印刷インキ部分の色
が模様を描いている実施例1、比較例1は比較的良好で
あった。また、印刷インク部分に顔料を含んでいる実施
例2はバックグラウンドにも着色が成されていることか
ら意匠性は良好であり、磁気記録層の色を隠蔽する隠蔽
層が設けられている実施例3、比較例3、5、6はコン
トラストが明瞭であり意匠性はもっとも良好であった。
比較例4は、隠蔽層の膜厚が薄いために若干意匠性は劣
っており、印刷インク部分の膜厚が薄い比較例2は模様
の発色が悪く、もっとも不鮮明であった。
【0119】カードの出力変動に関しては、第一の領域
〔模様印刷領域(1)〕と第二の領域〔充填層領域
(2)〕とを両方を設けた実施例1、2、3は出力の変
動が発生せず、良好であった。一方、第二の領域〔充填
層領域(2)〕のない比較例1、2、3は出力の変動が
顕著にみられた。また、隠蔽層を設ける際、その表面が
平滑になるように形状塗布方法を用いた比較例4、5、
6に関しては、隠蔽層の薄い比較例4では出力の変動が
顕著にみられ、隠蔽層の厚くなっていく比較例5、比較
例6と次第に改善されている。しかし、実施例1、2、
3に比較して出力の変動レベルは大きい。また、比較例
6に関しては、隠蔽層の膜厚が5μmと大きいことか
ら、分解能のレベルが低下しており、磁気記録・再生特
性が悪化している。
【0120】
【表1】 注)実-1は実施例1を表し、比-1は比較例1を表す。そ
の他も同様。
【0121】 意匠性 ◎:コントラスト、発色ともに良好であり、非常に意匠性が高い。 ○:コントラストが良好であり、意匠性が高い。発色は若干劣る。 △:コントラスト、発色ともに若干劣るが、意匠性は高い。 ×:発色が悪く、意匠性は低い。 出力変動 ◎:印刷層に対応した出力の変動は全くみられない。 ○:印刷層に対応した出力の変動が若干発生している。 △:印刷層に対応した出力の変動が発生している。 ×:印刷層に対応した出力の変動がはっきりと発生している。
【0122】
【発明の効果】カードの意匠性を向上させるために磁気
ストライプ上に印刷層を設けた磁気カードにおいて、磁
気記録層をその膜厚が均一に、かつ模様印刷領域側境界
面上に段差がないように設けることによって、出力変動
の発生のない、磁気記録特性と意匠性とを兼ね備えた磁
気カードを得ることが出来る。また、該カードを転写工
程を経て製造するにあたっては、印刷層を設けた転写型
磁気テープにおいて、磁気記録層をその膜厚が均一に、
かつ模様印刷領域側境界面に段差がないように形成した
転写型磁気テープを用いることによって、容易にこれを
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持体フィルム上に印刷層を設け、その上の磁
気記録層用塗布液を平滑塗布方式により塗布し、磁気記
録層を設けた転写型磁気テープの断面構造図。
【図2】支持体フィルム上に印刷層を設け、その上の磁
気記録層用塗布液を平滑塗布方式により塗布し、磁気記
録層を設けた転写型磁気テープを使用して作製された磁
気カードの断面構造図。
【図3】支持体フィルム上に印刷層を設け、その上の磁
気記録層用塗布液を輪郭塗布方式により塗布し、磁気記
録層を設けた転写型磁気テープの断面構造図。
【図4】本発明の転写型磁気テープを用いて作製された
磁気カードの断面構造図。
【符号の説明】
a 支持体フィルム b 磁気記録層 c 第一の印刷インク等 d 接着剤層 e カード基材 f 模様印刷領域(第一の領域) g 非印刷領域 h 第一のと異なる第二の印刷インク等 i 充填層領域(模様印刷領域以外の第二の領域)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フィルム上に、支持体フィルムに
    近い側から、印刷層、磁気記録層、接着剤層が積層され
    た転写型磁気テープにおいて、印刷層が、(1)模様印
    刷領域と、(2)前記領域(1)以外の充填層からなる
    領域からなり、(3)且つ印刷層の膜厚がほぼ均一であ
    ることを特徴とする転写型磁気テープ。
  2. 【請求項2】 充填層が印刷インクからなる請求項1記
    載の転写型磁気テープ。
  3. 【請求項3】 支持体フィルムと印刷層との間に、保護
    層を設けた請求項1または2記載の転写型磁気テープ。
  4. 【請求項4】 印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層を
    設けた請求項1または2記載の転写型磁気テープ。
  5. 【請求項5】 支持体フィルムと印刷層との間に、保護
    層を、印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層を各々設け
    た請求項1または2記載の転写型磁気テープ。
  6. 【請求項6】 支持体フィルム上に、模様印刷領域を形
    成し、次いで、非印刷領域に充填層を、それらの領域か
    らなる印刷層がほぼ均一の膜厚となる様に形成し、その
    上に磁気記録層及び接着剤層を順次積層する転写型磁気
    テープの製造方法。
  7. 【請求項7】 充填層が、印刷インクからなる請求項6
    記載の転写型磁気テープの製造方法。
  8. 【請求項8】 支持体フィルム上に、保護層を形成して
    から模様印刷領域を形成する請求項6記載の転写型磁気
    テープの製造方法。
  9. 【請求項9】 印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層を
    設ける請求項6記載の転写型磁気テープの製造方法。
  10. 【請求項10】 支持体フィルムと印刷層との間に保護
    層を、印刷層と磁気記録層との間に、隠蔽層をそれぞれ
    設ける請求項6記載の転写型磁気テープの製造方法。
  11. 【請求項11】 模様印刷領域をそれに対応する版を用
    いて形成した後、非印刷領域に対応する版を用いて充填
    層を形成する請求項7記載の転写型磁気テープの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 カード基材上に、カード基材に近い側
    から、磁気記録層、印刷層が形成された磁気カードにお
    いて、印刷層が、(1)模様印刷領域と、(2)前記領
    域(1)以外の充填層からなる領域からなり、(3)且
    つ印刷層の膜厚がほぼ均一であることを特徴とする磁気
    カード。
  13. 【請求項13】 カード基材上に接着剤層を有する請求
    項12記載の磁気カード。
  14. 【請求項14】 印刷層上に、さらに保護層を有する請
    求項12記載の磁気カード。
  15. 【請求項15】 印刷層と磁気記録層との間に、さらに
    隠蔽層を有する請求項12記載の磁気カード。
  16. 【請求項16】 印刷層上に、保護層を、印刷層と磁気
    記録層との間に、隠蔽層を各々有する請求項12記載の
    磁気カード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8159784B2 (en) 2004-06-30 2012-04-17 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Magnetic recording medium and production method thereof

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