JP2000155879A - 火災警報器、その点検方法および記録媒体 - Google Patents

火災警報器、その点検方法および記録媒体

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JP2000155879A JP10328280A JP32828098A JP2000155879A JP 2000155879 A JP2000155879 A JP 2000155879A JP 10328280 A JP10328280 A JP 10328280A JP 32828098 A JP32828098 A JP 32828098A JP 2000155879 A JP2000155879 A JP 2000155879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災警報器のサーミスタの故障や特性変化等
を点検可能な火災警報器、その点検方法および記録媒体
を提供すること。 【解決手段】 サーミスタ105の初期温度を測定した
後、第1点検電圧を印加することによって発熱体103
を発熱して実際にサーミスタ105を加熱する。サーミ
スタ105が周囲温度と平衡状態となったところで第1
温度を測定し、これをマイコン115によって算出され
た第1点検温度と比較する。この比較結果および初期温
度および第1温度との比較によって、サーミスタ105
が特性変化、短絡または断線していれば、警報を行う。
次に、第2点検電圧を印加してさらにサーミスタ105
を加熱した後、第2温度を測定し、これをマイコン11
5によって算出された第2点検温度と比較して、この比
較結果によってサーミスタ105が特性変化していれ
ば、警報を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災警報器、その
点検方法および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の火災警報器の一例を示す
ブロック図である。従来、火災警報器600は、例え
ば、電源601、温度センサであるサーミスタ603、
点検用スイッチ605、マイクロコンピュータ(以下、
マイコンと称す)607、駆動回路609およびスピー
カ611等を備えて構成される。サーミスタ603に
は、温度が上昇するにつれて電気抵抗が指数関数的に低
下する負特性をもったNTCサーミスタ、または所定の
温度域で電気抵抗が急激に低下するCTRサーミスタが
用いられる。また、点検用スイッチ605はサーミスタ
603に並列接続されている。
【0003】次に、従来の火災警報器600の動作およ
びその点検方法を説明する。火災等により火災警報器6
00内部のサーミスタ603の温度が上昇すると、サー
ミスタ603の電気抵抗が低下する。電源601により
サーミスタ603に印加される電圧は一定なので、サー
ミスタ603の電気抵抗が低下することにより電源60
1からサーミスタ603に電流が流れ、サーミスタ60
3が導通状態となる。サーミスタ603が導通すること
によって、サーミスタ603を介して電源601からマ
イコン607へ電流が流れる。この電流によってマイコ
ン607は火災警報器600の周囲温度が上昇したこと
を判断する。前記電流がマイコン607に入力される
と、マイコン607はスピーカ611を駆動させるため
の駆動回路609に駆動信号を出力し、該駆動信号が駆
動回路609に入力されると、駆動回路609は警報音
をスピーカ611から発生させるためのスピーカ駆動信
号を出力し、スピーカ611は警報音を発する。
【0004】また、点検時においては、点検用スイッチ
605はサーミスタ603と並列に接続されているた
め、点検用スイッチ605を押圧等により閉じられる
と、電源601から点検用スイッチ605を介してマイ
コン607へ電流が流れる。このため上記と同様にマイ
コン607から駆動信号が出力されることとなり、スピ
ーカ611は警報音を発する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の火災警報器600およびその点検方法で
は、実際にサーミスタ603が熱を感知して作動してい
ないため、(1)サーミスタ603の断線による故障を
発見できない、(2)サーミスタ603の短絡による故
障を正常な警報と判別できない、(3)サーミスタ60
3の特性変化による故障を発見できないといったよう
に、サーミスタ603の特性変化または状態については
点検できないという問題点がある。よって、点検時には
通常に動作した火災警報器600が、実際の火災の場合
にはサーミスタ603が故障または特性変化したことに
より作動しないといった恐れがある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、火災警報器のサーミスタの故障や特性変化等を点検
可能な火災警報器、その点検方法および記録媒体を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1記載の発明は、少なくとも火災検知用の温
度センサを備えた火災警報器において、前記温度センサ
に近接した点検用発熱体を有し、前記点検用発熱体によ
り前記温度センサを加熱し、前記温度センサの動作を点
検することを特徴とする火災警報器である。
【0008】また、請求項2記載の発明は、前記点検に
おいて、前記温度センサが所望の特性と異なるときは異
常状態を警報することを特徴とする請求項1記載の火災
警報器である。
【0009】また、請求項3記載の発明は、少なくとも
火災検知用の温度センサを備えた火災警報器の点検方法
において、前記温度センサの初期温度を検出し、前記温
度センサに近接した点検用発熱体に点検電圧を印加する
ことによって前記点検用発熱体が発熱し、前記点検用発
熱体によって加熱された前記温度センサのセンサ温度を
検出し、前記温度センサまたは前記点検用発熱体の特性
から所定の許容範囲をもった点検温度を算出し、前記セ
ンサ温度と前記点検温度とを比較し、該比較結果によっ
て前記温度センサの状態の良否状態を判定することを特
徴とする火災警報器の点検方法である。
【0010】また、請求項4記載の発明は、前記センサ
温度が前記点検温度の許容範囲外のときは、前記温度セ
ンサの特性が変化したと判断し、警報することを特徴と
する請求項3記載の火災警報器の点検方法である。
【0011】また、請求項5記載の発明は、前記センサ
温度が前記点検温度の許容範囲内にあるが、前記センサ
温度が前記初期温度と略同一でありかつ前記初期温度が
所定の温度以上であるときは、前記温度センサが短絡し
ていると判断し、警報することを特徴とする請求項3記
載の火災警報器の点検方法である。
【0012】また、請求項6記載の発明は、前記センサ
温度が前記点検温度の許容範囲内にあるが、前記センサ
温度が前記初期温度と略同一でありかつ前記初期温度が
所定の温度未満であるときは、前記温度センサが断線し
ていると判断し、警報することを特徴とする請求項3記
載の火災警報器の点検方法である。
【0013】さらに、請求項7に係るコンピュータによ
り読み取り可能な記録媒体は、請求項3、4、5または
6に記載の火災警報器の点検方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムとして記憶したものである。
【0014】本発明の請求項1に係る火災警報器では、
温度センサに近接した点検用発熱体を発熱させることに
よって温度センサを加熱して、火災時のように実際に温
度センサが加熱された状態での温度センサの動作を点検
する。また、請求項3に係る火災警報器の点検方法およ
び請求項7に係る記録媒体では、加熱されていない温度
センサの初期温度を検出し、温度センサに近接した点検
用発熱体に点検電圧を印加することによって点検用発熱
体が発熱し、点検用発熱体によって加熱された温度セン
サのセンサ温度を検出し、温度センサまたは点検用発熱
体の特性から所定の許容範囲をもった点検温度を算出
し、センサ温度と点検温度とを比較し、この比較結果に
よって温度センサの良否状態を判定する。これにより、
火災警報器の重要な素子である温度センサの故障を発見
することが可能となる。
【0015】また、請求項2の火災警報器では、点検に
より温度センサが所望の特性と異なるときは異常状態を
警報する。これにより、火災警報器の重要な素子である
温度センサのより詳細な状態を知ることができ、温度セ
ンサの故障を発見することが可能となる。よって、実際
に火災等が起こったとき、温度センサの特性変化や故障
等により警報が遅れたり火災警報器が動作しないといっ
た不具合を排除できる。
【0016】また、請求項4に係る火災警報器の点検方
法では、センサ温度が点検温度の許容範囲外のときは、
温度センサの特性が変化したと判断し、警報する。これ
により、温度センサの異常な特性変化を知ることがで
き、温度センサの故障を発見することが可能となる。よ
って、実際に火災等がおこったとき、温度センサの特性
変化によって、警報が遅れるといった不具合を排除でき
る。
【0017】また、請求項5に係る火災警報器の点検方
法では、センサ温度が点検温度の許容範囲内にあるが、
センサ温度が初期温度と略同一でありかつ初期温度が所
定の温度以上であるときは、温度センサが短絡している
と判断し、警報する。これにより、温度センサの短絡を
発見することが可能となる。よって、誤動作による警報
が起こった後の点検において、温度センサによる短絡に
よって生じたものかを確認することができる。
【0018】また、請求項6に係る火災警報器の点検方
法では、センサ温度が点検温度の許容範囲内にあるが、
センサ温度が初期温度と略同一でありかつ初期温度が所
定の温度未満であるときは、温度センサが断線している
と判断し、警報する。これにより、温度センサの断線を
発見することが可能となる。よって、予め点検を行うこ
とで、実際に火災等が起こったときに、火災警報器が動
作しないといった不具合を排除できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の火災警報器、その
点検方法および記録媒体の実施の形態について、図面を
参照して詳細に説明する。なお、実施形態の説明では、
本発明に係る火災警報器およびその点検方法について詳
述するが、本発明に係る記録媒体については、点検方法
を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であ
ることから、その説明は以下の点検方法の説明に含まれ
るものである。
【0020】図1は、本発明の一実施形態に係る火災警
報器を示す回路構成図である。同図において、本実施形
態の火災警報器100は、電源101、発熱体103と
特許請求の範囲の温度センサに該当するサーミスタ10
5とを備えた発熱体付きサーミスタ107、OPアンプ
109、トランジスタ111、点検用スイッチ113、
マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)11
5、メモリ117、駆動回路119およびスピーカ12
1を備えて構成されている。
【0021】図2は、発熱体付きサーミスタ107の外
観を示す説明図である。発熱体付きサーミスタ107
は、発熱体103およびサーミスタ105が半導体チッ
プ上に近接して形成されており、コモン端子123、サ
ーミスタ端子125および発熱体端子127の計3本の
端子を有する。サーミスタ端子125−コモン端子12
3間にはサーミスタ105が形成されており、発熱体端
子127−コモン端子123間には発熱体103が形成
されている。また、本実施形態では、コモン端子123
は接地されており、サーミスタ端子125は抵抗129
を介して電源101に接続されており、発熱体端子12
7はトランジスタ111を介して電源101に接続され
ている。
【0022】サーミスタ105は、従来のサーミスタ1
05と同様に、温度が上昇するにつれて電気抵抗が指数
関数的に低下する負特性をもったNTCサーミスタ、ま
たは所定の温度域で電気抵抗が急激に低下するCTRサ
ーミスタ等が用いられる。火災等でサーミスタ105の
温度が上昇すると、この温度に応じてサーミスタ105
の抵抗値が低下するため、電源101からサーミスタ1
05に電流が供給される。
【0023】また、発熱体103は、電源101から供
給される電流によってそれ自体がジュール発熱する素子
である。このとき、発熱体103およびサーミスタ10
5は半導体チップ上に近接して形成されているため、発
熱体103が発した熱は、サーミスタ105を加熱す
る。
【0024】また、OPアンプ109は、マイコン11
5のD/A出力端子から+入力端子に供給される制御信
号の電圧と、発熱体端子127から−入力端子に印加さ
れる電圧との差電圧を、場合によってはさらにこの差電
圧を増幅した出力電圧を、トランジスタ111のベース
に印加する。
【0025】また、トランジスタ111は、電源101
から発熱体103に供給される電流をスイッチング動作
により開閉制御する。本実施形態ではトランジスタ11
1にNPN型バイポーラトランジスタを用いているた
め、ベースに正の電圧を印加したときオン動作し、電流
が発熱体103に供給される。但し、このとき発熱体1
03に供給される電流値は、ベースに印加される電圧値
によって異なり、発熱体103に電流が供給されている
ときの発熱体端子127の電圧を点検電圧と称する。な
お、本実施形態において、発熱体103への電流制御の
ためにNPN型バイポーラトランジスタを用いている
が、他の半導体スイッチング素子等を用いても良い。
【0026】また、点検用スイッチ113は、一端がマ
イコン115のI/O入力端子に接続され、他端が接地
されている。火災警報器100の点検を行う際には、点
検用スイッチ113を閉じることにより開始される。な
お、点検用スイッチ113は、押圧等により手動で操作
されるスイッチの他に、周辺磁界が所定の磁界強度に達
すると電気的に導通するリードリレー等を用いても良
い。
【0027】また、マイコン115は、サーミスタ端子
125に接続されたA/D入力端子、点検用スイッチ1
13に接続されたI/O入力端子、およびOPアンプ1
09の+入力端子に接続されたD/A出力端子等を備え
る。マイコン115は、点検用スイッチ113が閉じら
れると点検を開始する。点検が開始されると、A/D入
力端子からサーミスタ端子125の電位を得、またD/
A出力端子からOPアンプ109の+入力端子に正の電
位をもった制御信号を供給する。このとき、マイコン1
15は、A/D入力端子から得られたサーミスタ端子1
25の電圧値からサーミスタ105の抵抗値を計算によ
って求め、続いて、この抵抗値とメモリ117に記憶さ
れた抵抗値/温度変換表とからサーミスタ105の温度
を計算によって求める。マイコン115は、求められた
サーミスタ105の温度からサーミスタ105が所望の
特性と異なると判断したときは、スピーカ121を駆動
させるための駆動回路119に駆動信号を出力する。
【0028】次に、本実施形態の火災警報器100に係
るサーミスタ105の点検方法を以下に述べる。図3お
よび図4は本実施形態に係る火災警報器の点検方法を示
すフローチャートである。また、図5はサーミスタの温
度と抵抗値との関係を示すグラフである。
【0029】ステップS101では、火災警報器100
が待機状態のときまたは警報停止から約10分経過した
後、点検者が点検用スイッチ113を閉じる。このとき
点検が開始され、マイコン115はA/D入力端子から
サーミスタ端子125の電圧レベルの信号を得て、これ
をA/D変換した後、サーミスタ105の抵抗値を計算
により求める。ステップS103において、マイコン1
15は、求められた抵抗値とメモリ117に記憶された
抵抗値/温度変換表とを用いてサーミスタ105の温度
を求める。このときの周囲温度を初期温度とし、図5で
は(1)で示される。
【0030】初期温度を求めた後、マイコン115は、
第1制御信号をD/A出力端子からOPアンプ109の
+入力端子に供給し、OPアンプ109は出力端子から
第1出力電圧をトランジスタ111のベースに印加す
る。ステップS105では、この第1出力電圧によりト
ランジスタ111がオン動作すると、電源101は発熱
体103に第1点検電圧を印加する。この第1点検電圧
によって発熱体103は発熱し、サーミスタ105を加
熱する。加熱されるとサーミスタ105の抵抗値は小さ
くなり、ステップS107において、発熱体103はサ
ーミスタ105の温度とサーミスタ105の周囲温度と
が平衡状態となるまで加熱を続ける。
【0031】サーミスタ105の温度が平衡状態となっ
た後、ステップS109では、マイコン115はサーミ
スタ端子125の電圧値からサーミスタ105の抵抗値
を計算によって求め、初期温度の検出と同様に、抵抗値
/温度変換表を用いてサーミスタ105の温度(特許請
求の範囲のセンサ温度に該当)を求める。このときの温
度を第1温度とし、図5では(2)で示される。次に、
ステップS111では、初期温度や発熱体103が発す
る熱量やサーミスタ105の熱抵抗(周囲への熱の逃げ
難さ、既定値等)等から計算によって求められた温度に
許容差(許容範囲)を加えた第1点検温度を算出する。
但し、許容差は風による熱抵抗の変化等により異なる。
【0032】次に、ステップS113では得られた第1
温度と第1点検温度とを比較し、第1温度が第1点検温
度の範囲内になければ、ステップS115においてマイ
コン115はサーミスタ105の温度特性に変化があっ
たと判断して、ステップS117において警報を発す
る。一方、第1温度が第1点検温度の範囲内にあれば、
ステップS119において第1温度が初期温度と異なる
かを判断する。
【0033】このとき、ステップS121において、第
1温度が初期温度と略同一であるときは、次に初期温度
が異常に高いかを判断する。ここで、初期温度が異常に
高いとき、ステップS123においてマイコン115は
サーミスタ105が短絡していると判断して、ステップ
S125において警報を発する。一方、初期温度がそれ
程高くないとき、ステップS127においてマイコン1
15はサーミスタ105が断線していると判断して、ス
テップS125において警報を発する。
【0034】一方、第1温度が初期温度と異なるとき、
マイコン115はサーミスタ105が所望の動作を行っ
ていると判断する。このとき、次のステップとして、マ
イコン115は、第2制御信号をD/A出力端子からO
Pアンプ109の+入力端子に供給し、OPアンプ10
9は出力端子から第2出力電圧をトランジスタ111の
ベースに印加する。この第2出力電圧によりトランジス
タ111がオン動作すると、ステップS129では、電
源101は第1点検電圧よりも高い第2点検電圧を発熱
体103に印加する。この第2点検電圧によって発熱体
103は発熱し、サーミスタ105をさらに加熱する。
このとき、サーミスタ105の抵抗値はさらに小さくな
り、ステップS131において、発熱体103はサーミ
スタ105の温度とサーミスタ105の周囲温度とが平
衡状態となるまで加熱を続ける。
【0035】サーミスタ105の温度が平衡状態となっ
た後、ステップS133では、マイコン115はサーミ
スタ端子125の電位からサーミスタ105の抵抗値を
計算によって求め、この抵抗値と抵抗値/温度変換表と
を用いてサーミスタ105の温度(特許請求の範囲のセ
ンサ温度に該当)を求める。このときの温度を第2温度
とする。次に、ステップS135では、第1温度や発熱
体103が発する熱量やサーミスタ105の熱抵抗等か
ら計算によって求められた温度に許容差を加えた第2点
検温度を算出する。但し、許容差は風による熱抵抗の変
化等により異なる。
【0036】次に、ステップS137では、得られた第
2温度および第2点検温度とを比較し、第2温度が第2
点検温度の範囲内になければ、ステップS115におい
て、マイコン115はサーミスタ105の温度特性に変
化があったと判断して、ステップS117において警報
を発する。一方、第1温度が第1点検温度の範囲内にあ
れば、マイコン115はサーミスタ105が所望の温度
特性のままであると判断して点検を終了する。
【0037】なお、第1温度が初期温度と比較して変化
が少ないとき、マイコン115は風の影響により熱抵抗
が低下していると判断し、熱抵抗値を逆算しても良い。
また、火災等による実際の警報音と、サーミスタ105
の温度特性の変化を知らせる警報音と、サーミスタ10
5が断線していることを知らせる警報音と、サーミスタ
105が短絡していることを知らせる警報音とは、それ
ぞれ異なるものとするとなお良い。また、火災報知器に
表示部を備え、警報と同時にサーミスタ105が特性変
化、短絡または断線しているという旨を表示部に表示し
ても良い。
【0038】以上のように、本実施形態の火災警報器で
は、半導体チップ上に近接して発熱体103が形成され
た発熱体付きサーミスタ107を用いて、点検時に発熱
体103を発熱することによって実際にサーミスタ10
5を加熱してサーミスタ105の点検を行う。また、本
実施形態の火災警報器の点検方法では、加熱される前の
サーミスタ105の初期温度を測定した後、第1点検電
圧を印加することによって発熱体を発熱し、サーミスタ
105が平衡状態となったところで第1温度を測定し、
これをマイコン115によって算出された第1点検温度
と比較する。この比較結果および初期温度および第1温
度との比較によって、サーミスタ105が特性変化、短
絡または断線していれば、警報を行う。次に、第2点検
電圧を印加してさらにサーミスタ105を加熱した後、
第2温度を測定し、これをマイコン115によって算出
された第2点検温度と比較して、この比較結果によって
サーミスタ105が特性変化していれば、警報を行う。
【0039】これにより、火災警報器の重要な素子であ
るサーミスタ105の特性変化や短絡、断線を知ること
ができため、サーミスタ105の故障を発見することが
できる。特に、短絡に関しては誤動作による警報の停止
後に、また断線に関しては待機状態に点検されると効果
的である。このようにして、予め点検を行っておくと、
実際に火災等が起こったとき、サーミスタ105の特性
変化や状態変化等による故障によって、警報が遅れたり
火災警報器が動作しないといった不具合を排除できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の火災警報
器によれば、温度センサに近接した点検用発熱体を発熱
させることによって温度センサを加熱して、火災時のよ
うに実際に温度センサが加熱された状態での温度センサ
の動作を点検して、点検により温度センサが所望の特性
と異なるときは異常状態を警報するため、火災警報器の
重要な素子である温度センサのより詳細な状態を知るこ
とができ、温度センサの故障を発見することができる。
よって、実際に火災等が起こったとき、温度センサの特
性変化や故障等により警報が遅れたり火災警報器が動作
しないといった不具合を排除できる。
【0041】また、本発明の火災警報器の点検方法およ
び記録媒体によれば、温度センサの初期温度を検出し、
温度センサに近接した点検用発熱体に点検電圧を印加す
ることによって点検用発熱体が発熱し、点検用発熱体に
よって加熱された温度センサのセンサ温度を検出し、温
度センサまたは点検用発熱体の特性から所定の許容範囲
をもった点検温度を算出し、センサ温度と点検温度とを
比較し、この比較結果によって温度センサの状態を点検
するため、火災警報器の重要な素子である温度センサの
より詳細な状態を知ることができ、温度センサの故障を
発見することができる。よって、実際に火災等が起こっ
たとき、温度センサの特性変化や故障等により警報が遅
れたり火災警報器が動作しないといった不具合を排除で
きる。
【0042】また、本発明の火災警報器の点検方法およ
び記録媒体によれば、センサ温度が点検温度の許容範囲
外のときは、温度センサの特性が変化したと判断し、警
報するため、温度センサの異常な特性変化を知ることが
でき、温度センサの故障を発見することが可能となる。
よって、実際に火災等がおこったとき、温度センサの特
性変化によって、警報が遅れるといった不具合を排除で
きる。
【0043】また、本発明の火災警報器の点検方法およ
び記録媒体によれば、センサ温度が点検温度の許容範囲
内にあるが、センサ温度が初期温度と略同一でありかつ
初期温度が所定の温度以上であるときは、温度センサが
短絡していると判断し、警報する。これにより、温度セ
ンサの短絡を発見することが可能となる。よって、誤動
作による警報が起こった後の点検において、温度センサ
による短絡によって生じたものかを確認することができ
る。
【0044】また、本発明の火災警報器の点検方法およ
び記録媒体によれば、センサ温度が点検温度の許容範囲
内にあるが、センサ温度が初期温度と略同一でありかつ
初期温度が所定の温度未満であるときは、温度センサが
断線していると判断し、警報する。これにより、温度セ
ンサの断線を発見することが可能となる。よって、予め
点検を行うことで、実際に火災等が起こったときに、火
災警報器が動作しないといった不具合を排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る火災警報器を示す回
路構成図である。
【図2】発熱体付きサーミスタの外観を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る火災警報器の点検方
法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係る火災警報器の点検方
法を示すフローチャートである。
【図5】サーミスタの周囲温度と抵抗値との関係を示す
グラフである。
【図6】従来の火災警報器を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 電源 103 発熱体 105 サーミスタ 107 発熱体付きサーミスタ 109 OPアンプ 111 トランジスタ 113 点検用スイッチ 115 マイコン 117 メモリ 119 駆動回路 121 スピーカ 123 コモン端子 125 サーミスタ端子 127 発熱体端子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも火災検知用の温度センサを備
    えた火災警報器において、 前記温度センサに近接した点検用発熱体を有し、前記点
    検用発熱体により前記温度センサを加熱し、前記温度セ
    ンサの動作を点検することを特徴とする火災警報器。
  2. 【請求項2】 前記点検において、前記温度センサが所
    望の特性と異なるときは異常状態を警報することを特徴
    とする請求項1記載の火災警報器。
  3. 【請求項3】 少なくとも火災検知用の温度センサを備
    えた火災警報器の点検方法において、 前記温度センサの初期温度を検出し、 前記温度センサに近接した点検用発熱体に点検電圧を印
    加することによって前記点検用発熱体が発熱し、 前記点検用発熱体によって加熱された前記温度センサの
    センサ温度を検出し、 前記温度センサまたは前記点検用発熱体の特性から所定
    の許容範囲をもった点検温度を算出し、 前記センサ温度と前記点検温度とを比較し、 該比較結果によって前記温度センサの良否状態を判定す
    ることを特徴とする火災警報器の点検方法。
  4. 【請求項4】 前記センサ温度が前記点検温度の許容範
    囲外にあるときは、前記温度センサの特性が変化してい
    ると判断し、警報することを特徴とする請求項3記載の
    火災警報器の点検方法。
  5. 【請求項5】 前記センサ温度が前記点検温度の許容範
    囲内にあるが、前記センサ温度が前記初期温度と略同一
    でありかつ前記初期温度が所定の温度以上であるとき
    は、前記温度センサが短絡していると判断し、警報する
    ことを特徴とする請求項3記載の火災警報器の点検方
    法。
  6. 【請求項6】 前記センサ温度が前記点検温度の許容範
    囲内にあるが、前記センサ温度が前記初期温度と略同一
    でありかつ前記初期温度が所定の温度未満であるとき
    は、前記温度センサが断線していると判断し、警報する
    ことを特徴とする請求項3記載の火災警報器の点検方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項3、4、5または6記載の火災警
    報器の点検方法をコンピュータに実行させるためのプロ
    グラムとして記憶したコンピュータにより読み取り可能
    な記録媒体。
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