JP2015158790A - 警報器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部環境の変化を検知する検知手段10と、外部環境の変化の程度を算出する演算手段20と、演算手段20より警報信号を受け取って警報音を発する警報手段30と、を備えた警報器Xにおいて、検知モードおよび点検モードに切り替え可能な制御手段40を備え、制御手段40は、点検用警報出力を発するための基準である警報出力変化幅を設定し、点検モードでは、所定のタイミングの検知出力値である基準出力値を設定し、その後のタイミングの検知出力値である比較検知出力値から基準出力値を引いて差分を算出し、当該差分が正の場合、かつ、警報出力変化幅より大きい場合に点検用警報出力を発し、当該差分が負の場合に、基準出力値を比較検知出力値に置き換えるように制御する。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載の点検方法では、ガス検知信号は、この信号に対して予め設定された閾値である警報レベルと比較され、ガス検知信号が警報レベルを上回った場合に点検警報を発していた。
これに対して、点検ガスである水素を高濃度にして点検を行えば、点検後の半導体式ガスセンサのベース出力の復帰が遅れるため、実際のガス検知に移行するタイミングが遅れることがあった。
また、点検ガスである水素を高濃度にせず、点検検知用に設定された閾値である警報レベルを下げると、現場環境の温湿度の影響を受け易くなるため、例えば現場環境の温湿度などの影響でベース出力が上昇していた場合、点検ガスを吹きつけていないにも係わらず点検警報が発報してしまい、正確に点検作業が行えない場合があった。
また出力差が小さくても点検可能なように、第2の閾値を小さく設定することもできるが、この場合には温湿度変動によるベース変動で誤報が生じる虞があり、正確な点検作業を行うことは困難であった。
このとき基準出力値を小さい値の比較検知出力値に変更すれば、変更された基準出力値は以前の値より小さくなるため、これ以降に算出される基準出力値および比較検知出力値の差分を正にし易く、かつ差分を大きくすることができる。当該差分を正とし、かつ大きくすることができれば、警報出力変化幅と比較したときに当該差分の方が大きくなり易いため、点検用警報出力を発する頻度を増やせるように制御することができる。そのため、常に基準出力値を固定する場合よりも、警報機能の点検を行い易くすることができる。
図1に示したように、本発明の警報器Xは、外部環境の変化を検知する検知手段10と、検知手段10が検知した結果に基づいて外部環境の変化の程度を算出する演算手段20と、当該演算手段20が警報レベル以上の外部環境の変化を検知したと判定した場合に演算手段20より警報信号を受け取って警報音を発する警報手段30と、を備え、外部環境の変化を検知する検知モードおよび警報機能の動作を点検する点検モードに切り替え可能な制御手段40を備える。
検知手段10として、例えば都市ガスセンサ、LPガスセンサ、COセンサの何れかを備えるとよい。都市ガスセンサは炭化水素ガス等の漏洩ガスを検出することができ、LPガスセンサはLPガスを検出でき、COセンサは不完全燃焼で発生する一酸化炭素ガスを検出できるものであれば、公知の半導体式センサ素子や接触燃焼式ガスセンサ素子などが使用できる。本実施形態では、警報器Xとして、検知手段10として半導体式センサを適用したガス警報器とした場合について説明する。
演算手段20は、検知手段10が被検知ガスの漏洩を検知した出力に基づき、被検知ガス濃度を算出する濃度算出部を備える。当該濃度算出部は、検知手段10からの出力信号に基づいて都市ガス濃度を算出できるマイコンなどを使用するとよい。
警報手段30は、検知手段10が警報レベル以上の被検知ガス濃度を継続して検知したことを演算手段20が判定した場合、当該演算手段20から警報信号S1を受け取り、音声により警報を発する。本実施形態では、警報手段30はスピーカおよびその駆動回路で構成され、後述する記憶手段50からの警報音信号S2を警報音S3に変換して出力する。
制御手段40には、検知手段10の出力を記憶する記憶手段50を備える。記憶手段50は、検知手段10の出力や、複数種類の警報音信号を記憶できるメモリやストレージであれば、どのような態様でもよい。複数種類の警報音信号として、例えば家庭用ガス警報器で必要とする合成音信号である(例えば「ガスが漏れていませんか」などの合成音声)と、業務用ガス警報器で必要とする電子音信号である(例えば「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、」などの電子音)との2種類を記憶するとよい。記憶する警報音信号の数は2種類以上であってもよく、合成音声および電子音の態様は、上記以外でもよい。
検知モードでは、半導体式センサ素子の感応層の電気抵抗値を演算手段20によって検出することで被検知ガスの検知を行っている。当該電気抵抗値の検出時期は検知モードおよび点検モードにおいて異ならせてある。本発明の警報器Xは連続駆動およびパルス駆動の何れの駆動方式でもよいが、例えばパルス駆動とした場合、検知モードにおける当該検出時期(検出パルス)は2.5秒であり、点検モードにおける当該検出時期は0.9秒に設定する。本実施形態では、検知モードから点検モードに切り替えられた場合に、制御手段40によって、電気抵抗値の検出パルスを短くする制御を行う。一方、点検モードから検知モードに切り替えられた場合に、制御手段40によって、電気抵抗値の検出時期を長くする制御を行う。
このとき基準出力値を小さい値の比較検知出力値に変更すれば、変更された基準出力値は以前の値より小さくなるため、これ以降に算出される基準出力値および比較検知出力値の差分を正にし易く、かつ差分を大きくすることができる。当該差分を正とし、かつ大きくすることができれば、警報出力変化幅と比較したときに当該差分の方が大きくなり易いため、点検用警報出力を発する頻度を増やせるように制御することができる。そのため、常に基準出力値を固定する場合よりも、警報機能の点検を行い易くすることができる。
警報器Xは、検知手段10として半導体式センサを適用し、2.3Vで2.5秒オン、7.5秒オフ駆動させた(10秒周期)。点検ガスは水素(3000ppm)を使用した。制御手段40には、予め警報出力変化幅を設定しておく。本態様では、警報出力変化幅をメタン500〜1000ppm相当の感度出力となるように設定した。
本態様では、点検モードを3分に設定した場合について説明する。点検モード開始から3分未満の場合(#3)には、検知手段10の出力を10秒周期で計測する(#4)。このとき基準出力値を取得する。
点検モード開始から20秒が経過した時点(#5)より、比較検知出力値から基準出力値を引いて差分を算出する(#6,7)。
当該差分が正の場合、警報出力変化幅を超えるか否かの判断を行い(#8)、警報出力変化幅より大きい場合に点検用警報出力を発し(#9)、その後、終了処理を行う(#13)。
10 検知手段
20 演算手段
30 警報手段
40 制御手段
Claims (3)
- 外部環境の変化を検知する検知手段と、
前記検知手段が検知した結果に基づいて外部環境の変化の程度を算出する演算手段と、
前記演算手段が警報レベル以上の外部環境の変化を検知したと判定した場合に前記演算手段より警報信号を受け取って警報音を発する警報手段と、を備えた警報器において、
外部環境の変化を検知する検知モードおよび警報機能の動作を点検する点検モードに切り替え可能な制御手段を備え、
前記制御手段は、
点検用の出力である点検用警報出力を発するための基準である所定の警報出力変化幅を設定してあり、
前記点検モードでは、所定の周期で前記検知手段の出力を計測して記憶しておき、
所定のタイミングの検知出力値である基準出力値を設定し、
その後のタイミングの検知出力値である比較検知出力値から前記基準出力値を引いて差分を算出し、当該差分が正の場合、かつ、前記警報出力変化幅より大きい場合に点検用警報出力を発し、
当該差分が負の場合に、当該基準出力値を前記比較検知出力値に置き換えるように制御する警報器。 - 前記基準出力値を、前記点検モードに入ったとき或いは前記点検モードに入る直前の検知出力値を計測した初期出力値とする請求項1に記載の警報器。
- 駆動方式をパルス駆動とした場合、前記点検モードにおいて、前記検知モードよりパルスを短くする請求項1または2に記載の警報器。
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