JP2000155193A - 使用済み酸化物燃料の再処理方法と装置 - Google Patents

使用済み酸化物燃料の再処理方法と装置

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JP2000155193A
JP2000155193A JP32862698A JP32862698A JP2000155193A JP 2000155193 A JP2000155193 A JP 2000155193A JP 32862698 A JP32862698 A JP 32862698A JP 32862698 A JP32862698 A JP 32862698A JP 2000155193 A JP2000155193 A JP 2000155193A
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oxide fuel
oxide
cathode
molten salt
noble metal
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JP32862698A
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Koji Mizuguchi
浩司 水口
Yuichi Shoji
裕一 東海林
Naruhito Kondo
成仁 近藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】貴金属元素、希土類元素などの不純物の混入の
ない、より高品質の、軽水炉に供給できるような燃料成
分を回収することができるとともに、電気的な溶解効率
を上げて処理速度を大きくした溶融塩電解再処理方法と
装置を提供すること。 【解決手段】使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断
するせん断工程と、酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆
工程と、被覆を除去された酸化物燃料を溶融塩に投入す
る投入工程と、酸化物燃料を陽極とし溶融塩に浸漬され
た固体陰極を用いて、酸化物燃料を溶融塩へ溶解させる
と同時に電解し、固体陰極の表面に酸化物燃料に含まれ
る酸化ウランと貴金属とを共析させる同時電解工程と、
酸化ウランと貴金属を回収し溶融金属と接触させ貴金属
を溶融金属へ溶解させ酸化ウランを溶融金属の表面に析
出させる接触工程と、貴金属を回収する貴金属回収工程
と、酸化ウランを相分離により回収する酸化ウラン回収
工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済み酸化物燃
料を再処理する方法および装置に関する。特に、原子力
発電所から発生する使用済み酸化物燃料中のウラン、プ
ルトニウム等の核物質を核分裂生成物等から分離し、回
収したウラン、プルトニウムを燃料として再利用できる
ようにする使用済み酸化物燃料を再処理する方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所から発生する使用済み酸化
物燃料中には、ウラン、超ウラン元素の酸化物の他に、
核分裂生成物であるアルカリ金属、アルカリ土類金属、
希土類などの酸化物が含まれており、再処理工程を経て
燃料として再利用される。
【0003】再処理方法には、使用済み酸化物燃料を酸
に溶解して溶液状態で処理する湿式法と、使用済み酸化
物燃料をそのまま高温で処理する乾式法とがある。
【0004】乾式法には、湿式法と比べて、有機溶媒、
イオン交換樹脂等の有機物質を用いないため、放射線損
傷の問題が少なく、冷却期間を著しく短くできる、湿式
法に比べて処理工程が少なく、かつ水溶液を用いないの
で、装置の数を少なく、寸法を小さくできる、放射性廃
棄物の量が少なく、かつ固体の状態で発生するので、取
り扱い貯蔵に便利である、等の本質的な長所がある
(「原子力ハンドブック」、浅田忠一他、オーム社、
p.593)。
【0005】ところが、従来の乾式法は、除染能力が小
さいため、再処理により回収した燃料成分をそのまま軽
水炉用MOX燃料に使用することができず、また、バッ
チ処理を行うために処理速度が遅い等の欠点があり、現
在のところ湿式法が広く利用されている。
【0006】しかし、近年のように、放射性廃棄物の量
や再処理コストの低減を厳しく求められる状況において
は、次世代の再処理方法として、乾式法の除染能力と処
理速度を高めることが望まれている。
【0007】発明者らは、従来の乾式法の一つである溶
融塩電解法において、除染能力と処理速度を高めるため
に、使用済み酸化物燃料の溶融塩への溶解と電解を同時
に行う再処理方法と装置を開発した(特開平9−900
89)。この方法によれば、従来と比べて再処理速度を
格段に高めることができ、また、ウランやプルトニウム
を酸化物として回収できる。
【0008】増殖炉は、軽水炉と比較して、燃料中に貴
金属が蓄積しやすい。また、軽水炉においても、長期運
転を続けると貴金属が燃料中に蓄積する。酸化ウランと
貴金属は電解時の析出電位が近いため、貴金属を含む使
用済み酸化物燃料を同時電解すると、回収された燃料中
に貴金属が含まれやすい。したがって、回収した燃料を
軽水炉用MOX燃料として使用するためには、特に貴金
属元素、希土類元素等の不純物の混入を低減する高い除
染能力が望まれていた。
【0009】また、実用化のためにはさらに再処理コス
トを下げ、処理速度を高める必要があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
乾式法では、湿式法と比べて除染能力が小さく、バッチ
処理のために処理速度が遅く経済性が悪い等の欠点があ
った。
【0011】また、同時電解を利用した乾式法によれ
ば、処理速度を改善することができるが、回収した燃料
を軽水炉で再使用するためには、貴金属元素等の混入を
更に低減する必要があった。また、処理コストを下げる
ためには更に処理速度を高める必要等があった。
【0012】本発明はこうした従来技術の問題を解決す
るためになされたもので、使用済み酸化物燃料の溶融塩
電解による再処理において、貴金属元素、希土類元素な
どの不純物の混入のない、より高品質の、軽水炉に供給
できるような燃料成分を回収することができる溶融塩電
解再処理方法と装置を提供することを目的とする。
【0013】また、電気的な溶解効率を上げて処理速度
を大きくした溶融塩電解再処理方法と装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
使用済み酸化物燃料再処理方法は、使用済み酸化物燃料
から核物質と核分裂生成物を回収し、回収した核物質を
再使用するための使用済み酸化物燃料再処理方法におい
て、使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん
断工程と、前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程
と、被覆を除去された前記酸化物燃料を溶融塩に投入す
る投入工程と、前記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に
浸漬された固体陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記溶
融塩へ溶解させると同時に電解し、前記固体陰極の表面
に前記酸化物燃料に含まれる酸化ウランと貴金属とを共
析させる同時電解工程と、前記酸化ウランと前記貴金属
を回収し溶融金属と接触させ前記貴金属を前記溶融金属
へ溶解させ前記酸化ウランを前記溶融金属の表面に析出
させる接触工程と、前記貴金属を回収する貴金属回収工
程と、前記酸化ウランを相分離により回収する酸化ウラ
ン回収工程と、を有することを特徴とする。
【0015】本発明に係る使用済み酸化物燃料再処理方
法は、原子力発電所の軽水炉、増殖炉等の各種原子炉か
ら回収された使用済み酸化物燃料に適用されるものであ
る。
【0016】溶融塩としては、ナトリウム、カリウム、
セシウム、あるいはリチウムなどの塩化物もしくはこれ
らの2種以上の混合物が好ましく用いられる。
【0017】同時電解の際の固体陰極としては、グラフ
ァイト、タンタル、貴金属等を用いることができるが、
中でも耐食性の点からグラファイト、特にパイログラフ
ァイトが好ましく用いられる。
【0018】溶融金属としては、低融点金属を用いるこ
とが望ましい。カドミウム、マグネシウム、亜鉛、ス
ズ、鉛、もしくはビスマスまたはこれらの2種以上の合
金が好ましく、扱いやすさやコストの点から、特に亜鉛
が好ましく用いられる。
【0019】上述したように、同時分解を行うと、従来
と比べて処理速度を向上させ、ウランを酸化物として回
収できるため好ましいが、酸化ウランと貴金属の析出電
位が近いため両者の分離が難しかった。本方法によれ
ば、同時電解で固体陰極上に共析した酸化ウランと貴金
属とを溶融金属と接触させると、貴金属のみが溶融金属
に溶解し、酸化ウランは溶融金属表面上に析出したまま
の状態となるので、酸化ウランと貴金属とを容易に分離
して、高純度の酸化ウランを得ることができる。
【0020】本発明の請求項2に係る使用済み酸化物燃
料再処理方法は、使用済み酸化物燃料から核物質と核分
裂生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための
使用済み酸化物燃料再処理方法において、使用済み酸化
物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工程と、前記酸
化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、被覆を除去さ
れた前記酸化物燃料を溶融塩に投入する投入工程と、前
記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に浸漬された第1の
固体陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記溶融塩へ溶解
させると同時に電解し、前記第1の固体電極の表面に前
記酸化物燃料に含まれる酸化ウランと貴金属とを析出さ
せる同時電解工程と、前記酸化ウランと前記貴金属を回
収し塩素化溶解させて、塩化物とする溶解工程と、前記
塩化物を、固体陽極と第2の固体陰極を用いて、前記第
2の固体陰極の表面に貴金属を酸化ウランより先に析出
させるような低い電流密度で電解し、析出した貴金属を
回収後さらに電解を続けて酸化ウランを前記第2の固体
陰極の表面に析出させる電解工程と、前記電解工程で析
出した酸化ウランを回収する酸化ウラン回収工程とを有
することを特徴とする。
【0021】酸化ウランと貴金属の析出電位は近いが、
充分に低い電流密度で電気分解を行えば、貴金属を先に
析出させることができる。したがって、酸化ウランと貴
金属元素とを容易に分離して、高純度の酸化ウランを得
ることができる。
【0022】本発明の請求項3に係る使用済み酸化物燃
料再処理方法は、使用済み酸化物燃料から核物質と核分
裂生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための
使用済み酸化物燃料再処理方法において、使用済み酸化
物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工程と、前記酸
化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、被覆を除去さ
れた前記酸化物燃料を第1の溶融塩に投入する第1の投
入工程と、前記酸化物燃料を陽極とし前記第1の溶融塩
に浸漬された第1の固体陰極用いて、前記酸化物燃料を
前記第1の溶融塩へ溶解させると同時に電解し、前記第
1の固体陰極の表面に酸化ウランと貴金属を析出させる
第1の同時電解工程と、前記酸化ウランと貴金属とを回
収する回収工程と、前記酸化ウランと貴金属とを第2の
溶融塩に投入する第2の投入工程と、溶融塩中で酸素イ
オンを生成する物質の存在下で、前記酸化ウランと貴金
属とを陽極とし、前記第2の溶融塩に浸漬された第2の
固体陰極を用いて前記酸化ウランと貴金属とを第2の溶
融塩へ溶解させると同時に電解し、前記酸化ウランを前
記第2の固体陰極上に析出させ前記貴金属を酸素イオン
で酸化して貴金属酸化物として前記第2の溶融塩中に沈
殿させる第2の同時電解工程と、前記第2の固体陰極上
に析出した酸化ウランを回収する酸化ウラン回収工程
と、前記貴金属酸化物の沈殿を回収する貴金属酸化物回
収工程とを有することを特徴とする。
【0023】同時電解で陰極上に共析した酸化ウランと
貴金属元素とを、溶融塩中で酸素イオンを生成する物質
の存在下で同時電解すると、酸化ウランは陰極に析出す
るが、貴金属は酸化物となり溶融塩中に沈殿する。こう
して酸化ウランと貴金属を分離して、高純度の酸化ウラ
ンを得ることができる。
【0024】溶融塩中で酸素イオンを生成する物質とし
ては、Na2CO3等の炭酸塩、Na2O2 、Na2O等がある。好ま
しくは炭酸塩、さらに好ましくはNa2CO3が用いられる。
【0025】本発明の請求項5に係る使用済み酸化物燃
料再処理方法は、使用済み酸化物燃料から核物質と核分
裂生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための
使用済み酸化物燃料再処理方法において、使用済み酸化
物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工程と、前記酸
化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、被覆を除去さ
れた前記酸化物燃料を溶融塩に投入する投入工程と、前
記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に浸漬された溶融金
属からなる液体陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記溶
融塩へ溶解させると同時に電解し、酸化ウランを前記液
体陰極の表面に析出させ貴金属を前記液体陰極中に溶解
させる同時電解工程と、前記貴金属を回収する貴金属回
収工程と、前記酸化ウランを回収する酸化ウラン回収工
程とを有することを特徴とする。
【0026】使用済み酸化物燃料をせん断、脱被覆後に
溶融塩中に投入し、溶融金属を陰極として同時電解すれ
ば、液体陰極表面に酸化ウランと貴金属元素が共析す
る。溶融金属は貴金属元素のみ溶解するので、析出と同
時に貴金属元素は液体陰極中に溶解し、酸化ウランは液
体陰極表面上に析出したままの状態となるので、酸化ウ
ランと貴金属元素とを分離して、高純度の酸化ウランを
回収できる。
【0027】液体陰極としては、低融点金属を用いるこ
とが望ましい。カドミウム、マグネシウム、亜鉛、ス
ズ、鉛、もしくはビスマスまたはこれらの2種以上の合
金が好ましく、扱いやすさやコストの点から、特に亜鉛
が好ましく用いられる。
【0028】本発明の請求項6に係る使用済み酸化物燃
料再処理方法は、使用済み酸化物燃料から核物質と核分
裂生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための
使用済み酸化物燃料再処理方法において、使用済み酸化
物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工程と、前記酸
化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、前記酸化物燃
料を還元剤を含む第1の溶融塩に投入する第1の投入工
程と、前記酸化物燃料中の貴金属酸化物を前記還元剤で
選択的に還元し貴金属とする還元工程と、次いで前記貴
金属を含む前記酸化物燃料を溶融金属と接触させ、前記
貴金属を前記溶融金属に溶解させる第1の接触工程と、
前記第1の接触工程において前記溶融金属に溶解した貴
金属を回収する貴金属回収工程と、次いで前記貴金属を
回収後の前記酸化物燃料を第2の溶融塩に投入する第2
の投入工程と、前記酸化物燃料を陽極とし前記第2の溶
融塩に浸漬された固体陰極を用いて、第2の溶融塩へ溶
解させると同時に電解し、前記固体陰極上に酸化ウラン
を析出させる同時電解工程と、前記同時電解工程におい
て前記固体陰極上に析出した酸化ウランを回収する酸化
ウラン回収工程とを有することを特徴とする。
【0029】使用済み酸化物燃料をせん断、脱被覆後
に、溶融塩中で比較的還元力の弱い還元剤と接触させる
ことで、使用済み酸化物燃料中の貴金属酸化物のみが金
属に還元され、他の元素は酸化物の形態のまま保持され
る。還元後の使用済み酸化物燃料を溶融金属と接触さ
せ、金属状態の貴金属のみを溶融金属に溶解させること
により、貴金属を溶融亜鉛中に抽出して分離できる。
【0030】こうした還元剤としては、貴金属を選択的
に還元できるものであればよいが、例えば、アルカリ金
属が好ましく用いられる。特に、金属ナトリウムまたは
金属カリウムが好ましい。
【0031】本発明の請求項7に係る使用済み酸化物燃
料再処理方法は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載
の使用済み酸化物燃料再処理方法において、前記同時電
解工程において、反応用ガスの吹き込みを行わないこと
を特徴とする。
【0032】本発明に係る使用済み酸化物燃料再処理方
法においては、酸化ウランの回収と酸化プルトニウムの
回収を別の工程で行う。酸化ウランは、酸化プルトニウ
ムと違って、同時電解処理を受けても酸素を解離しな
い。したがって、酸化ウランを回収するための同時電解
工程においては、酸素や塩素などの反応用ガスを吹きこ
んで酸化処理を行う必要がないからである。しかし、溶
融塩を攪拌するための気体の吹き込みを行うことは、濃
度勾配を解消して使用済み酸化物燃料の溶解速度を高め
る点から好ましい。
【0033】請求項8に係る使用済み酸化物燃料再処理
方法は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の使用済
み酸化物燃料再処理方法において、前記溶融塩中のプル
トナスイオン(Pu3+、Pu4+)を酸化してプルト
ニルイオン(PuO2 2+)とする酸化工程と、前記プ
ルトニルイオンを溶融金属と接触させて酸化プルトニウ
ム(PuO2 )として前記溶融金属の表面に析出させる
接触工程と、前記溶融金属の表面に析出した前記酸化プ
ルトニウムを回収するプルトニウム回収工程と、前記溶
融塩中の核分裂生成物を回収する核分裂生成物回収工程
とを有することを特徴とする。
【0034】酸化ウランや貴金属を回収した後の使用済
み酸化物燃料に含まれるプルトナスイオン(Pu3+
Pu4+)を、プルトニルイオン(PuO2 2+)の状
態で溶融金属と溶融塩中で接触させる。プルトニルイオ
ンは溶融金属と化学反応を起こし、酸化プルトニウムと
して溶融金属表面に析出し、一方、溶融金属は金属イオ
ンとなり溶融塩中に溶解するため、酸化プルトニウムを
溶融金属上に回収できる。この際、希土類元素は塩化物
の状態で溶融塩中で安定で、溶融金属とは化学反応を生
じない。したがって、希土類元素と酸化プルトニウムと
を容易に分離でき、高純度の酸化プルトニウムを得るこ
とができる。
【0035】また、プルトニルイオンの状態で溶融金属
と溶融塩中で接触させる代わりに、このプルトニルイオ
ンを含む溶融塩を、溶融金属からなる液体電極を陰極と
して電解しプルトニルイオンを酸化プルトニウムとして
液体電極中に析出させてもよい。
【0036】請求項9に係る使用済み酸化物燃料再処理
方法は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の使用済み
酸化物燃料再処理方法において、前記溶融塩中の超ウラ
ン元素を酸化する酸化工程と、溶融金属からなる液体陰
極を用いて前記溶融塩を電解し超ウラン元素を前記液体
陰極上に析出させる電解工程と、前記液体陰極上に析出
した超ウラン元素を回収する超ウラン元素回収工程と、
前記溶融塩中の核分裂生成物を回収する核分裂生成物回
収工程とを有することを特徴とする。
【0037】こうした超ウラン元素としては、例えば、
プルトニウム、アメリシウム、もしくはキュリウムまた
はこれらの2種以上が挙げられる。
【0038】溶融金属を陰極とすれば、固体陰極と比べ
て使用できる電位の幅が広いため、酸化プルトニウム
(PuO2 )を析出させた後、陰極電位を低くしてアメ
リシウム、キュリウムなどの超ウラン元素を析出させ金
属の状態で回収することができる。
【0039】請求項10に係る使用済み酸化物燃料再処
理装置は、溶融塩を収容する容器と、前記容器内の溶融
塩中に侵漬される陰極と陽極と、前記陰極と陽極との間
に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記陰極と前
記陽極との間に電圧を印加し使用済み酸化物燃料を前記
溶融塩に溶解させると同時に電解するように構成される
使用済み酸化物燃料再処理装置において、前記陽極が使
用済み酸化物燃料と多孔質の炭素材料からなることを特
徴とする。
【0040】使用済み酸化物燃料中の金属酸化物は炭素
と接触すると酸素を解離しやすくなるため、炭素を陽極
とすることで、使用済み酸化物燃料の溶融塩への溶解を
促進できる。
【0041】また、多孔質の炭素材料を用いて、使用済
み酸化物燃料との電気的接触性を向上させれば、電流効
率を高めて溶解速度を向上させられる。
【0042】脱被覆後の使用済み酸化物燃料は顆粒状で
あるため、平板や曲面の陽極では粒子との電気的な接触
性が悪い。こうした状況で通電すると、使用済み酸化物
燃料の溶解よりも溶融塩の分解に電気が多く消費され、
溶解効率が悪い。多孔質炭素材料を陽極材にすると、顆
粒状の使用済み酸化物燃料が多孔質炭素材料の空隙に保
持され接触面積が拡大し、電気的な接触性が極めて向上
する。このため、電流効率が向上し溶解速度が高められ
る。
【0043】こうした陽極を前記容器内に複数設置する
ことが好ましい。例えば、垂直方向に複数設置してもよ
い。こうした構成により更に使用済み酸化物燃料との接
触面積を増大させられる。
【0044】請求項11に係る使用済み酸化物燃料再処
理装置は、請求項10記載の使用済み酸化物燃料再処理
装置において、酸化物燃料を溶解する少なくとも1つの
高速溶解槽を前記容器の内部に設けることを特徴とす
る。
【0045】結晶性の良い酸化ウランを陰極に回収する
ためには、容器内の溶融塩に溶解した酸化ウランの濃度
を一定に保つことが重要である。そのためには、陰極に
析出する酸化ウランの量と溶融塩中に溶解する量が同じ
でなければならない。しかし、陽極と使用済み酸化物燃
料との接触は、陰極と析出する金属との接触より効率が
悪く、実際には、陽極で溶解する酸化ウランの量は陰極
で析出する量より少なくなる。そこで、高速溶解槽を設
けて、使用済み酸化物燃料を溶解し、溶融塩中の酸化ウ
ランの濃度を調節して一定に保つものである。
【0046】請求項12に係る使用済み酸化物燃料再処
理装置は、請求項12記載の使用済み酸化物燃料再処理
装置において、前記高速溶解槽が、陰極と、使用済み酸
化物燃料と多孔質の炭素材料とからなる陽極と、前記高
速溶解槽を陰極側と陽極側に分けるように配置され、ア
ルカリ金属イオンを通過させ、貴金属および核物質を通
過させない隔壁部材とを有することを特徴とする。
【0047】こうした隔壁部材としては、ベータアルミ
ナ等が好ましい。隔壁材料は、酸化ウラン、貴金属等を
通さないため、酸化物燃料から溶解した酸化ウランや貴
金属等は高速溶解槽の陰極には到達せず、溶融塩中に溶
解した状態となり、高速溶解槽の外部の溶融塩に移行す
る。
【0048】請求項13に係る使用済み酸化物燃料再処
理装置は、請求項12記載の使用済み酸化物燃料再処理
装置において、前記高速溶解槽の陰極に回収された溶融
アルカリ金属を前記容器の陽極で発生する塩素ガスと反
応させて塩化物とするように構成することを特徴とす
る。アルカリ金属塩化物のバランスを維持することがで
き好ましい。
【0049】請求項14に係る使用済み酸化物燃料再処
理装置は、溶融塩を収容する容器と、前記容器内の溶融
塩中に侵漬される陰極と陽極と、前記陰極と陽極との間
に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記陰極と前
記陽極との間に電圧を印加し使用済み酸化物燃料を前記
溶融塩に溶解させると同時に電解するように構成した使
用済み酸化物燃料再処理装置において、前記陽極として
前記使用済み酸化物燃料と炭素材料との混合物を用いる
ことを特徴とする。
【0050】前記使用済み酸化物燃料と炭素材料とを混
合すれば、両者の接触が更に良好になり、使用済み酸化
物燃料の溶解速度を高めることができる。
【0051】前記炭素材料が繊維状炭素、粉末状炭素、
もしくは顆粒状炭素、または、これらの2種以上である
ことが好ましい。こうした形状の炭素材料と使用済み酸
化物燃料とを混合すれば、両者を良好に接触させること
ができる。また、供給される使用済み酸化物燃料の粒径
分布の幅が広くても、炭素と良好に接触させることがで
き、溶解が良好に進む。
【0052】こうした陰極と陽極を複数、交互に配置・
垂下することが好ましい。電極間距離を小さく電極面積
を大きくして、槽電圧を低減させることで、さらに大き
な電流を電極間に流し、使用済み酸化物燃料の溶解速度
および陰極での析出速度を高めることができるからであ
る。
【0053】また、板状の電極を陰極として用いること
も好ましい。表面に析出した酸化ウラン等を回収しやす
いからである。
【0054】使用済み酸化物燃料と炭素材料の混合物を
陽極用容器に入れてもよい。使用済み酸化物燃料が同時
電解で溶解しきれずに残っても容易に回収できる。陽極
用容器の材料としては、石英、セラミックス、カーボ
ン、グラファイトなどが好ましく用いられる。中でも、
多孔質石英ガラスが好ましく、例えば石英ガラス繊維あ
るいは石英ガラス粒を成型して、陽極用容器を作製する
ことができる。
【0055】使用済み酸化物燃料と炭素材料の混合物が
加圧成型後に前記陽極容器に装荷されるようにしてもよ
い。取扱いが容易となり計量管理が容易となり好まし
い。
【0056】また、溶融塩に浸漬したときに、使用済み
酸化物燃料と炭素材料の混合物が浮き上がらないよう
に、陽極用容器内に混合物押え具を設けてもよい。これ
により、使用済み酸化物燃料と炭素の接触を浴塩中で常
に良好に保ち、使用済み酸化物燃料の溶解速度が促進で
きる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下の実施例あるいは図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0058】(実施例1)図1は本実施例の再処理方法
を示すプロセス図である。
【0059】使用済み酸化物燃料を含む燃料棒20は、
せん断工程1でせん断され、脱被覆工程2で被覆を除去
された後、投入工程3で、NaClやKClを成分とし
た溶融塩に投入される。
【0060】次いで、同時電解工程4において、使用済
み酸化物燃料は、酸化物燃料自身を陽極とし、溶融塩中
に浸漬された固体電極を陰極として同時電解される。同
時電解により、使用済み酸化物燃料中の酸化ウランと貴
金属は溶融塩中に溶解し陰極上に共析する。陰極として
は、パイログラファイト、タンタル、貴金属を使用する
ことができる。
【0061】溶融亜鉛接触工程5においては、陰極表面
から顆粒状の酸化ウランと貴金属を剥離・回収後、溶融
状態の亜鉛と接触させる。貴金属は溶融亜鉛に溶解し、
酸化ウランは溶融亜鉛表面に析出する。溶融金属として
は、亜鉛に限られるものではなく、例えば、カドミウ
ム、マグネシウム、亜鉛、スズ、鉛、ビスマス、および
それらの合金を用いてもよい。
【0062】相分離工程6においては、析出した酸化ウ
ランを相分離により溶融亜鉛から回収する。回収された
酸化ウランは核燃料として再利用する。
【0063】蒸留工程8においては、貴金属を溶解した
溶融亜鉛を蒸留し、亜鉛25と貴金属24を分離・回収
する。分離された亜鉛25は本再処理方法に再使用す
る。
【0064】酸化ウラン以外の核物質や核分裂生成物が
使用済み酸化物燃料に含まれる割合は、酸化ウランと比
べると格段に小さい。したがって、実際の再処理に際し
ては、上述の蒸留工程8までを何回か繰り返して、使用
済み酸化物燃料から酸化ウランを回収し、溶融塩中の他
の核物質や核分裂生成物の濃度を高めてから、後の工程
に移ることが、処理効率を高め処理コストを低減する点
から好ましい。
【0065】酸素ガス吹き込み工程9においては、酸化
ウランと貴金属を分離した後の溶融塩に酸素ガスを吹き
込み、溶融塩中に残ったプルトナスイオン(Pu3+
Pu4+)をプルトニルイオン(PuO22 + )に酸化す
る。
【0066】その後、溶融亜鉛接触工程10で溶融塩を
溶融亜鉛と接触させて、酸化プルトニウムを溶融亜鉛表
面に析出させる。この際、以下のような反応により溶融
亜鉛とプルトニルイオンとが化学反応し、酸化プルトニ
ウムと亜鉛イオンとなる。
【0067】 PuO22 + (l)+Zn(l) → PuO2 (s)+Zn2+(l) この際に電解を行うと、処理速度を向上させ強制的にプ
ルトニルイオンを溶融亜鉛中に回収できるため好まし
い。
【0068】蒸留工程11においては、酸化プルトニウ
ムを含む溶融亜鉛を蒸留して、酸化プルトニウムと亜鉛
を分離・回収する。こうして回収された酸化プルトニウ
ムは精製度が高いため、振動充填燃料として再利用する
ことができる。酸化プルトニウム分離後の亜鉛は、本再
処理方法に再利用する。
【0069】プルトニウムを分離後の溶融塩は、核分裂
生成物(FP)分離工程13で溶融塩中の核分裂生成物2
8を廃棄物として分離し、分離後の溶融塩29は再利用
する。
【0070】本実施例によれば、同時電解により、使用
済み酸化物燃料の溶解速度を向上させられる。このた
め、プロセスの操業時間が大幅に短縮される。
【0071】固体陰極を用いて同時電解するため、陰極
表面に析出した酸化ウランの結晶性が良好である。した
がって、そのまま振動充填燃料として再利用可能な酸化
ウランを得ることができる。振動充填法は、ペレット充
填法と比べてコストが格段に低いため、再処理コストを
低減できる。
【0072】さらに、回収された酸化ウランと貴金属の
共析物を溶融亜鉛と接触させ、貴金属を酸化ウランから
分離することで、軽水炉に供給可能な精製度の高い酸化
ウランを回収することができる。
【0073】プルトニウム回収工程では、プルトニウム
と希土類元素とを分離できる。また、溶融金属を陰極と
すれば、固体陰極と比べて使用できる電位の幅が広いた
め、酸化プルトニウムを析出させた後、陰極電位を低く
してアメリシウム、キュリウムなどの超ウラン元素を析
出させ金属として回収することができる。
【0074】以上のように、本実施例によれば、同時電
解により処理速度を向上させるのみでなく、回収する燃
料中への貴金属元素、希土類元素などの不純物の混入を
低減することができ、より高品質の燃料を低コストで得
ることができる。
【0075】(実施例2)本実施例は、図2に示すよう
に、同時電解工程4の後に、溶融亜鉛接触工程5の代わ
りに、炭酸塩存在下で同時電解を行う第2の同時電解工
程15を経て、酸化ウランと貴金属とを分離するもので
ある。それ以外は、実施例1の再処理方法と同様に行
う。
【0076】炭酸塩存在下の同時電解工程15を、図3
を参照して説明する。溶融塩46を入れた貴金属分離電
解槽41には、陽極バスケット42と陰極45とが配置
されており、セラミック製の隔膜44で陽極側と陰極側
に分けられている。陽極側の電解槽には、溶融塩46に
炭酸ナトリウム47を供給するためのシューター43が
設置されている。
【0077】同時電解工程4で陰極に析出した酸化ウラ
ンと貴金属を陰極から剥離して、陽極バスケット42中
に投入する。このバスケット42を溶融塩46中で回転
しながら酸化ウランと貴金属を同時電解すると、下記の
反応式により酸化ウランと貴金属はそれぞれ塩化物とな
り溶解する。
【0078】UO2 → UO2 2++2e- Rh → Rh3++3e- シューター43から炭酸塩47を、隔膜44で仕切った
陽極側の電解槽41に投入すると、陽極側の電解槽41
では、下式のように、ロジウム塩化物(RhCl3 )と
炭酸ナトリウムが反応してRh2 3 を生成する。Rh
2 3 は沈殿物48として分離できる。隔膜44は、沈
殿物48が陰極側へ移動することを防ぐ。
【0079】2RhCl3 +3Na2 CO3 → Rh
2 3 +6NaCl+3CO2 UO2 2+は陰極43に酸化ウランとして析出するため、
結果として、精製された酸化ウランを陰極から回収する
ことができる。
【0080】表1に従来の再処理方法による除染係数と
本実施例の再処理方法(炭酸沈殿法)による除染係数と
の比較を示す。初期条件は下記のように定めた。
【0081】溶融塩:531cm (850g 相当) U :10wt% (UO100g相当) Rh :1.0wt% Zr :0.6wt%
【表1】 表1からわかるように、本実施例の再処理方法によれ
ば、従来法と比べて短い処理時間ではるかに高い除染係
数を示した。また、ウランのロスもほとんどなかった。
【0082】このように、本実施例によれば、貴金属元
素の混入を低減し、非常に精製度が高く結晶性のよい酸
化ウランを回収することができる。こうして回収された
酸化ウランは、そのまま振動充填燃料として再利用で
き、再処理コストを低減できる。
【0083】(実施例3)本実施例は、図4に示すよう
に、同時電解工程4の後に、溶融亜鉛接触工程5の代わ
りに、陰極から回収した酸化ウランと貴金属とを塩素化
溶解する塩素化溶解工程16と、得られた塩素化物を低
い電流密度で電気分解する電解工程17とを経て、酸化
ウランと貴金属を分離するものである(低電流密度
法)。それ以外は、実施例1の再処理方法と同様に行
う。
【0084】酸化ウランと貴金属の析出電位は近いた
め、同時電解を行うと酸化ウランと貴金属が一緒に析出
しやすい。しかし、充分に低い電流密度で電気分解を行
えば、貴金属が先に析出する。
【0085】本実施例の再処理方法においては、同時電
解工程4で陰極に析出した酸化ウランと貴金属を電極か
ら剥離して、塩素化溶解工程16において塩素ガスを吹
き込む。酸化ウランと貴金属は塩素化されて溶融塩中に
溶解する。
【0086】次いで電解工程17において、固体陰極を
用いて低電流密度で電気分解し、まず貴金属を陰極に析
出させる。
【0087】貴金属がすべて析出した後に固体陰極を交
換し、同じ電流密度で、さらに電気分解を行い、今度は
酸化ウランを陰極上に析出させ回収する。もちろん同一
の陰極を用いて電解を行ってもよいが、陰極上に析出し
た貴金属を完全に除去するには時間も手間もかかるた
め、別の陰極を使用する方が効率的である。
【0088】表2に、従来の再処理方法による除染係数
と本実施例に係る低電流密度法による除染係数の比較を
示す。初期条件は下記のように定めた。
【0089】溶融塩:531cm (850g 相当) U :10wt% (UO100g相当) Rh :1.0wt%
【表2】 表2から明らかなように、本実施例の再処理方法によれ
ば、従来の方法と比べて高い除染係数を達成することが
できる。また、ウランのロスもほとんどない。このよう
にして、本実施例の再処理方法によれば、貴金属元素の
混入がない、非常に精製度の高い酸化ウランを回収する
ことができる。こうして回収された酸化ウランは、その
まま振動充填燃料として再利用することができる。
【0090】(実施例4)本実施例は、図5に示すよう
に、実施例1の同時電解工程4において、固体陰極の代
わりに、溶融状態の亜鉛を陰極として、同時電解を行う
ものであり、溶融亜鉛接触工程5は行わない。それ以外
は、実施例1の再処理方法と同様である。
【0091】投入工程3でNaClおよびKClを成分
とした溶融塩に投入された酸化物燃料は、同時電解工程
4において、酸化物燃料自身を陽極とし、溶融状態の亜
鉛を陰極として、同時電解される。陰極としては、亜鉛
に限られるものではなく、電解時に溶融状態となる低融
点の金属であればよい。例えば、カドミウム、マグネシ
ウム、亜鉛、スズ、鉛、ビスマス、およびそれらの合金
を用いてもよい。
【0092】液体陰極に接触した貴金属は、析出すると
同時に液体陰極に溶解する。酸化ウランは、亜鉛溶融電
極表面に顆粒物となり析出する。相分離工程6で、液体
陰極を、貴金属を溶解した亜鉛と酸化ウランとに分離
し、酸化ウラン22を回収する。回収した酸化ウランは
核燃料として再利用する。貴金属を溶解した亜鉛23を
蒸留工程8で蒸留し、分離された亜鉛25は本再処理方
法で再使用する。
【0093】溶融金属を液体陰極とすると、固体陰極を
使用する場合と比べて、少ない工程で酸化ウランと貴金
属を効率良く分離できる。また、貴金属は溶融金属中に
溶解するため、溶融塩と貴金属の分離を行う必要もなく
なる。
【0094】このようにして、本実施例の再処理方法に
よれば、液体陰極を用いても、貴金属元素の混入を低減
し、精製度の高い酸化ウランを回収することができる。
【0095】(実施例5)本実施例は、図6に示すよう
に、せん断工程1、脱被覆工程2に続いて、金属ナトリ
ウムを含む溶融塩に酸化物燃料を投入する投入工程3と
金属ナトリウムにより貴金属酸化物を選択的に還元する
還元工程18と、還元された貴金属を抽出する溶融亜鉛
接触工程5とを経て貴金属を分離してから、同時電解工
程4で酸化ウランを陰極上に析出させるものである。そ
れ以外は、実施例1の再処理方法と同様に行う。
【0096】図7に、還元工程18と溶融亜鉛接触工程
5で用いられる還元抽出装置を示す。還元抽出槽51に
は、図に示すように、抽出金属である溶融亜鉛54と溶
融塩56とが重層されている。溶融塩56には金属ナト
リウムが溶解されている。
【0097】使用済み酸化物燃料53を入れたメッシュ
付バスケット52を、還元抽出槽51の溶融塩56に投
入する。以下のような反応(代表例としてRhの反応を
示す)で、使用済み酸化物燃料53に含まれる貴金属酸
化物のみが溶融塩56中で金属に還元される。
【0098】 Rh2 3 +6Na → 3Na2 O +2Rh その後、バスケット52を溶融亜鉛54中の抽出位置5
5に移動させると、貴金属のみが溶融亜鉛54に溶け抽
出される。
【0099】図6に示すように、溶融亜鉛54中に抽出
されずにバスケット52に残された酸化物は溶融塩相に
回収される。
【0100】相分離工程6において、貴金属と溶融亜鉛
54を含む金属相を、還元抽出槽51から抜き出し溶融
塩相と分離する。
【0101】溶融塩相は同時電解工程4に付され、実施
例1と同様の工程を経て、酸化ウランが回収される。
【0102】金属相を蒸留工程8に付し、貴金属24と
亜鉛25とを分離する。分離された亜鉛25は、本再処
理方法に再使用する。分離された貴金属24は廃棄物と
する。
【0103】本実施例では、使用済み酸化物燃料から貴
金属を分離してから、同時分解工程に付すため、回収さ
れた酸化ウラン22は貴金属をほとんど含まず高度に精
製されており、そのまま振動充填燃料として再利用でき
る。
【0104】(実施例6)図8に、本実施例の再処理装
置の電解槽の垂直断面図を示す。
【0105】図の電解槽61は、固体陰極を用いて使用
済み酸化物燃料を同時電解する際に、使用済み酸化物燃
料の溶解速度を向上させるために、陽極に多孔質炭素材
料を使用したものである。
【0106】図8に示すように、溶融塩66を入れたパ
イログラファイト製の電解槽61の底部に多孔質グラフ
ァイト62を設置する。この多孔質グラファイト62上
に使用済み酸化物燃料63を配置し、これらを陽極とす
る。
【0107】この陽極の上方にパイログラファイト製の
陰極65を設置する。パイログラファイトは、通常の炭
素と比べて耐食性が強いため好ましく用いられる。
【0108】陽極には、電解槽61を介して陽極リード
線67から電源が供給される。電解槽61の内面は絶縁
層68で覆われている。
【0109】陰極65には、絶縁管70で覆われた陰極
リード線69から電源が供給される。
【0110】図9はこの陽極の垂直部分断面図である。
図に示すように、多孔質グラファイト62の表面には微
細な空隙があるが、この空隙の大きさは、使用済み酸化
物燃料63の約5倍から20倍、好ましくは10倍程度
であること。この範囲では、酸化物の粒子が多孔質グラ
ファイトと良好に接触し、溶融塩66への溶解も良好と
なるからである。
【0111】陽極と陰極との間に電圧が印加されると、
陽極を構成する使用済み酸化物燃料63は溶融塩66に
溶解すると同時に電気分解され、使用済み酸化物燃料中
の酸化ウランや貴金属が陰極65に析出する。
【0112】本実施例においては、多孔質のグラファイ
トを使用して、グラファイトと使用済み酸化物燃料との
接触面積を増大させることで使用済み酸化物燃料の溶融
塩への溶解を促進できる。
【0113】また、使用済み酸化物燃料中の酸化物は炭
素と接触すると酸素を解離しやすくなるため、炭素を陽
極とすることで、使用済み酸化物燃料の溶融塩への溶解
を促進できる。さらに、酸化ウランが酸素を解離する
と、副次的に貴金属の分離が容易になる。ウラニルは貴
金属と同様の析出電位をもつが、炭素で還元され4また
は3価のイオンとなると、この析出電位からずれるため
である。
【0114】こうして、使用済み酸化物燃料の単位体積
当たりの処理速度を向上させることができる。
【0115】本実施例においては、多孔質グラファイト
を利用して、酸化ウランと貴金属を効率よく分離し高精
製度の酸化ウランを高い処理速度で回収することができ
る。
【0116】(実施例7)図10に、本実施例の再処理
装置の電解槽の垂直断面図、図11に、図10の電解槽
のXI−XIの水平断面図を示す。
【0117】本電解槽は、固体陰極を用いて使用済み酸
化物燃料を同時電解する際に、使用済み酸化物燃料の溶
解速度をさらに向上させるために、電解槽内に使用済み
酸化物燃料と多孔質炭素材料からなる陽極を複数段重ね
たものである。
【0118】図10、11に示すように、円筒型の電解
槽71の中心部にパイログラファイト製の陰極75を配
し、陰極を取り囲む多孔質グラファイト72を陰極75
の長軸方向に沿って複数配置する。この多孔質グラファ
イト72上に使用済み酸化物燃料73を配置し陽極とし
て使用する。各陽極には、図に示すような陽極リード線
77で電源を供給する。
【0119】陽極と陰極との間に電圧が印加されると、
陽極を構成する使用済み酸化物燃料73は溶融塩76に
溶解すると同時に電気分解され、使用済み酸化物燃料中
の酸化ウランや貴金属が陰極75に析出する。
【0120】本実施例においては、陽極を多段に重ね合
わせたことにより、使用済み酸化物燃料と接触する多孔
質グラファイトの表面積を実施例6より更に増やすこと
ができる。したがって実施例6で得られた効果に加え
て、使用済み酸化物燃料の溶解速度をさらに大きくする
効果がある。
【0121】(実施例8)図12に、本実施例の再処理
装置の電解槽の垂直断面図、図13に、図12の電解槽
のXIII−XIIIの水平断面図を示す。
【0122】本電解槽は、固体陰極を用いて使用済み酸
化物燃料を同時電解する際に、使用済み酸化物燃料の溶
解速度をさらに向上させるために、電解槽内に陽極、陰
極のそれぞれを多段に組み合わせたものである。
【0123】図12、13に示すように、溶融塩を入れ
た円筒型の電解槽81の中心部に陰極軸92を設置し、
その周囲に、複数のパイログラファイト陰極85と多孔
質グラファイト82上に使用済み酸化物燃料83を配置
した陽極とを、一対ずつ向かい合わせて配置する。陽極
と陰極の間の電圧を低くするために、両者の間隔をでき
るだけ小さくすることが望ましい。
【0124】この電極アッセンブリ全体は陰極軸92を
中心として回転可能となっている。
【0125】図13に示すように、絶縁管84で覆われ
た陰極軸92の内部には、絶縁管88を介して陽極軸9
1が設けられている。電源と陽極軸91と陰極軸92と
の接続は、ブラシコンタクト93、94を利用する。
【0126】この陰極軸92と陽極軸91から、それぞ
れ最上端に配置されている電極と最下端に配置されてい
る電極に電源を供給すると、その中間に配置された電極
は自然と互い違いの極性を帯びる。
【0127】陽極と陰極との間に電圧が印加されると、
陽極を構成する使用済み酸化物燃料83は溶融塩86に
溶解すると同時に電気分解され、使用済み酸化物燃料8
3中の酸化ウランや貴金属が陰極85に析出する。
【0128】本実施例のように陽極を多段に重ね合わせ
れば、使用済み酸化物燃料と接触する多孔質グラファイ
トの表面積を実施例6や7より更に増やすことができ、
使用済み酸化物燃料の溶解速度を大きくすることが可能
である。
【0129】また、電極アッセンブリ全体を回転させて
溶融塩を撹拌することで濃度勾配が生じないようにし
て、使用済み酸化物燃料の溶解速度の低下を防ぐことが
できる。また、溶融塩中の酸化ウラン濃度を一定にする
ことで、陰極に析出する酸化ウランの結晶性を良好に維
持できる。
【0130】(実施例9)図14に、本実施例の再処理
装置の電解槽の水平断面図を示す。
【0131】本電解槽は、多孔質グラファイトの陽極を
用いて使用済み酸化物燃料を同時電解する際に、高速溶
解槽を用いて使用済み酸化物燃料の溶解速度を向上さ
せ、溶融塩中の酸化ウラン濃度を調節して一定に保つも
のである。
【0132】上述の実施例6、7、8のように多孔質グ
ラファイトを陽極に使用すれば、使用済み酸化物燃料と
の接触面積を格段に大きくすることができる。それで
も、陽極と使用済み酸化物燃料との接触は、陰極と析出
する金属との接触より効率が悪く、陽極で溶解する酸化
ウランや貴金属の量は陰極で析出する量より少ない。し
たがって、容器内の溶融塩に溶解した酸化ウランや貴金
属の濃度を一定に保つことができず、陰極に回収される
酸化ウランの結晶性が損なわれる。
【0133】そこで、本実施例においては、高速溶解槽
を設けて、使用済み酸化物燃料を溶解し、溶融塩に溶解
した酸化ウランや貴金属の濃度を調節して一定に保つよ
うにした。
【0134】図に示すように大型の電解槽101の中心
にパイログラファイト陰極105を配し、その周囲に、
多孔質グラファイト上に使用済み酸化物燃料を載せた陽
極100を配置する。さらに溶解速度を上げるために、
高速溶解槽110と撹拌装置113を設置する。
【0135】図15は、高速溶解槽110の垂直断面図
である。図に示すように、溶融塩106を入れた高速溶
解槽110は、陰極109と多孔質グラファイト102
に使用済み酸化物燃料103を載せた陽極とを有する。
陰極109はベータアルミナの隔壁111で囲まれてい
る。高速溶解槽110の壁108は、グラファイト製の
パンチングプレートからなり、この壁に沿って、陽極リ
ード線107から陽極へ電源が供給される。104は絶
縁セラミックである。
【0136】陽極と陰極に電圧を印加すると、陽極を構
成する使用済み酸化物燃料103が溶解される。高速溶
解槽110においては、陰極と陽極がベータアルミナの
隔壁111で隔てられているため、溶融塩106に溶出
した酸化ウラン、貴金属、プルトニウム等は陰極109
に達することなく、陽極側の室の外壁108のパンチン
グプレートの孔を通って高速溶解槽110の外部に出て
行く。陰極109にはナトリウムのみが回収される。こ
うして、電解槽101内の溶融塩106に溶出した酸化
ウラン、貴金属、プルトニウムの濃度を高め、処理速度
を向上させることができる。
【0137】また、高速溶解槽110の作動状態を制御
して使用済み酸化物燃料103の溶解量を調整し、電解
槽101内の溶融塩106中の酸化ウランを一定濃度に
維持することができる。これにより、電解槽101中心
部の陰極105に析出する酸化ウランの結晶性を良好に
保つことができる。
【0138】このとき撹拌装置113で電解槽101内
の溶融塩106を撹拌することで、さらに効率良く全体
の濃度を均一にすることができる。
【0139】高速溶解槽の陰極に回収されたナトリウム
を電解槽101の陽極111で発生する塩素ガスと反応
させて塩化ナトリウム物としてもよい。塩化ナトリウム
のバランスを維持することができ好ましい。
【0140】図16は、高速溶解槽の他の例を示す水平
断面図である。高速溶解槽110は、ベータアルミナの
隔壁111で2室に分けられている。一室には多孔質グ
ラファイト102に使用済み酸化物燃料103を載せた
陽極を配置する。この室の外壁108は、グラファイト
製のパンチングプレートからなる。他の一室には陰極1
09を設置する。この室の外壁は、絶縁セラミック10
4からなる。
【0141】こうした構成でも、高速溶解槽110の陽
極を構成する使用済み酸化物燃料103から、酸化ウラ
ン、貴金属、プルトニウムを溶出させ、電解槽101内
の溶融塩106へ移動させることができる。したがっ
て、電解槽101内の溶融塩106中の酸化ウランや貴
金属の濃度を高め処理速度を向上させ、酸化ウランの濃
度を一定にして析出する酸化ウランの結晶性を良好に維
持できる。
【0142】(実施例10)図17に、本実施例の再処
理装置の電解槽の垂直断面図を示す。
【0143】図に示すように、溶融塩126を保持する
電解槽121は、矩形筐体の多孔質石英ガラス容器12
2および矩形板状のパイログラファイト陰極125を備
えている。
【0144】多孔質石英ガラス容器122は、例えば石
英ガラス繊維や石英ガラス粉を成型したもので、内部に
使用済み酸化物燃料と炭素の混合物123、炭素製の陽
極リード127、および石英ガラス製の混合物押え具1
24を備えている。
【0145】炭素としては、例えば粉末状炭素、顆粒状
炭素、繊維状炭素あるいはそれらの混合物等が使用され
る。混合物押え具124としては、石英ガラス製以外に
も、ジルコン等のセラミックスを使用しても良い。
【0146】使用済み酸化物燃料と炭素の混合物123
は混合物押え具124により、多孔質石英ガラス容器1
22内に侵入してきた溶融塩126中に浸漬される。
【0147】陰極125は自身が陰極リードとなってい
る。図17に示す構成では、析出物128が均一に析出
するように陰極125が回転する構造となっているが、
これに限られるものではない。濃度勾配を解消するため
に攪拌装置を設けてもよい。
【0148】陰極と陽極の間に電圧を印加すると、陽極
を構成する使用済み酸化物燃料が溶融塩126中に溶解
すると同時に電解される。使用済み酸化物燃料中の酸化
ウラン、貴金属等は、陰極125に析出する。
【0149】本実施例に係る使用済み酸化物燃料再処理
装置は、使用済み酸化物燃料と炭素の混合物を石英ガラ
ス製押え具により押えることで、溶融塩に浸漬後の浮き
上がりを防ぎ、使用済み酸化物燃料と炭素の接触を溶融
塩中で常に良好に保つことができる。したがって、使用
済み酸化物燃料の溶解速度が促進できる。
【0150】また、陽極を構成する使用済み酸化物燃料
と炭素の混合物は多孔質石英ガラス容器に装荷されてい
るため、使用済み酸化物燃料が同時電解で溶解しきれず
に残っても容易に回収できる。
【0151】粉末状炭素、顆粒状炭素、繊維状炭素等を
使用するため、炭素と混合される使用済み酸化物燃料の
粒径分布の幅が広くても、炭素と良好に接触でき溶解が
良好に進む。
【0152】また、陰極が矩形(板状)であるため、析
出物の回収が容易となる。
【0153】(実施例11)本実施例の再処理装置は、
実施例10で用いたと同じ陰極と陽極とを、電解槽内に
複数配置したものである。
【0154】図18に本実施例の再処理装置の電解槽の
部分断面図を示し、図19にその上面図を示す。電解槽
131の内部には、多孔質石英ガラス容器122と陰極
125とが交互に垂下されている。
【0155】図20は、多孔質石英ガラス容器122の
拡大図である。
【0156】本実施例においては、複数の陰極と陽極を
使用しているため、実施例10の効果に加えて、さらに
処理効率を向上させられる。
【0157】また、陽極と陰極が、電解槽131内に交
互に垂下されているため、電極間の距離を小さく、電極
面積を大きくでき、結果として槽電圧を小さくできる。
【0158】図21は本実施例の再処理装置の電解槽の
変形例の垂直部分断面図、図22は図21の電解槽をX
XII−XXIIで切った水平断面図である。
【0159】電解槽141においては、多孔質石英ガラ
ス容器142と陰極145は、回転軸140を中心に、
電解槽141内に交互に垂下されている。
【0160】多孔質石英ガラス容器142は、実施例1
0で用いた多孔質石英ガラス容器122と同様に、内部
に使用済み酸化物燃料と炭素の混合物143、炭素製の
陽極リード147、および石英ガラス製の混合物押え具
144を備えている。陰極145は実施例10で用いた
ものと同様に矩形板状のパイログラファイト陰極であ
る。
【0161】こうした構成により、回転軸140を回転
させて溶融塩126を撹拌し、濃度勾配が生じないよう
にして、使用済み酸化物燃料の溶解速度の低下を防ぐこ
とができる。析出物148が陰極145に均一に析出す
るようになる。
【0162】(実施例12)図23に本実施例の再処理
装置の電解槽の垂直部分断面図を示し、図24にその上
面図を示す。本実施例の電解槽131は、陽極を構成す
る使用済み酸化物燃料と炭素の混合物として、カートリ
ッジ153を使用したこと以外は、実施例11と同様の
構成を有する。
【0163】図25に多孔質石英ガラス容器122の部
分断面図を示す。多孔質石英ガラス容器122、陽極リ
ード127、および混合物押え具124は実施例11と
同様である。
【0164】カートリッジ143は、使用済み酸化物燃
料と炭素の混合物を加圧成型したものである。炭素とし
ては、例えば粉末状炭素、顆粒状炭素、繊維状炭素ある
いはそれらの混合物等が使用される。
【0165】使用済み酸化物燃料と炭素の混合物のカー
トリッジ143は混合物押え具124により、多孔質石
英ガラス122内に侵入してきた溶融塩126中に浸漬
される。
【0166】本再処理装置では、使用済み酸化物燃料が
カートリッジで供給されるため、実施例11で得られた
効果に加えて、使用済み酸化物燃料の取扱いが容易で計
量管理が容易となる。
【0167】
【発明の効果】本発明の使用済み酸化物燃料の再処理方
法と再処理装置によれば、回収する燃料中への貴金属元
素、希土類元素などの不純物の混入を低減することがで
き、より高品質の燃料を得ることができる。また、使用
済み酸化物燃料の溶解速度を向上させて、プロセスの操
業時間が大幅に短縮できる。さらに、再処理コストを軽
減させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の再処理方法を示すプロセス
図。
【図2】本発明の実施例2の再処理方法を示すプロセス
図。
【図3】実施例2で使用される貴金属分離電解槽の模式
図。
【図4】本発明の実施例3の再処理方法を示すプロセス
図。
【図5】本発明の実施例4の再処理方法を示すプロセス
図。
【図6】本発明の実施例5の再処理方法を示すプロセス
図。
【図7】実施例5で用いられる還元抽出装置。
【図8】実施例6の再処理装置の電解槽の垂直断面図。
【図9】図8の電解槽の陽極の垂直部分断面図。
【図10】実施例7の再処理装置の電解槽の垂直断面
図。
【図11】図10の電解槽のXI−XIの水平断面図。
【図12】実施例8の再処理装置の電解槽の垂直断面
図。
【図13】図12の電解槽のXIII−XIIIの水平
断面図。
【図14】実施例9の再処理装置の電解槽の水平断面
図。
【図15】図14の高速溶解槽の垂直断面図。
【図16】実施例9の高速溶解槽の他の例を示す水平断
面図。
【図17】実施例10の再処理装置の電解槽の垂直断面
図。
【図18】実施例11の再処理装置の電解槽の垂直部分
断面図。
【図19】図18の電解槽の上面図。
【図20】図18の多孔質石英ガラス容器の拡大図。
【図21】実施例11の電解槽の変形例の垂直部分断面
図。
【図22】図21の電解槽をXXII−XXIIで切っ
た水平断面図。
【図23】実施例12の再処理装置の電解槽の垂直部分
断面図。
【図24】図23の電解槽の上面図。
【図25】図24の多孔質石英ガラス容器の部分断面
図。
【符号の説明】
1…せん断工程、2…脱被覆工程、3…投入工程、4…
同時電解工程、5…溶融亜鉛接触工程、6…相分離工
程、7…再利用工程、8…蒸留工程、9…酸素ガス吹き
込み工程、10…溶融亜鉛接触工程、11…蒸留工程、
12…再利用工程、13…核分裂生成物分離工程、14
…再利用工程、15…炭酸塩存在下の同時電解工程、1
6…塩素化溶解工程、17…電解工程、18…還元工
程、20…使用済み燃料棒、21…酸化ウランと貴金
属、22…酸化ウラン、23…亜鉛と貴金属、24…貴
金属、25…亜鉛、26…酸化プルトニウムと亜鉛、2
7…酸化プルトニウム、28…核分裂生成物、29…溶
融塩、41…分離電解槽、42…陽極バスケット、43
…シューター、44…隔膜、45…陰極、46…溶融
塩、47…炭酸塩、48…貴金属酸化物、51…還元抽
出槽、52…メッシュ付バスケット、53…使用済み酸
化物燃料、54…抽出金属、55…抽出位置、56…溶
融塩、57…メッシュ、61…電解槽、62…多孔質グ
ラファイト、63…使用済み酸化物燃料、64…絶縁
板、65…パイログラファイト陰極、66…溶融塩、6
7…陽極リード線、68…絶縁板、69…陰極リード
線、70…絶緑管、71…電解槽、72…多孔質グラフ
ァイト、73…使用済み酸化物燃料、75…陰極、76
…溶融塩、81…電解槽、82…多孔質グラファイト陽
極、83…使用済み酸化物燃料、84…絶縁管、85…
パイログラファイト陰極、86…溶融塩、87…陽極リ
ード線、88…絶縁管、89…陰極リード線、90…陰
極析出酸化ウラン、91…陽極軸、92…陰極軸、10
0…陽極、101…電解槽、102…多孔質グラファイ
ト陽極、103…使用済み酸化物燃料、104…絶縁セ
ラミック、105…陰極、106…溶融塩、108…パ
ンチングプレート壁、109…陰極、110…高速溶解
槽、111…ベータアルミナの隔壁、112…析出した
溶融ナトリウム、113…撹拌装置、121…電解槽、
122…多孔質石英ガラス、123…使用済み酸化物燃
料と炭素の混合物、124…混合物押さえ具、125…
陰極、126…溶融塩、127…陽極リード、128…
析出物、129…ガス空間、131…電解槽、141…
電解槽、142…多孔質石英ガラス、143…使用済み
酸化物燃料と炭素の混合物、144…混合物押さえ具、
145…陰極、146…溶融塩、147…陽極リード、
148…析出物、149…ガス空間、153…使用済み
酸化物燃料と炭素の混合物のカートリッジ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み酸化物燃料から核物質と核分裂
    生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための使
    用済み酸化物燃料再処理方法において、 使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工
    程と、 前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、 被覆を除去された前記酸化物燃料を溶融塩に投入する投
    入工程と、 前記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に浸漬された固体
    陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記溶融塩へ溶解させ
    ると同時に電解し、前記固体陰極の表面に前記酸化物燃
    料に含まれる酸化ウランと貴金属とを共析させる同時電
    解工程と、 前記酸化ウランと前記貴金属を回収し溶融金属と接触さ
    せ前記貴金属を前記溶融金属へ溶解させ前記酸化ウラン
    を前記溶融金属の表面に析出させる接触工程と、 前記貴金属を回収する貴金属回収工程と、 前記酸化ウランを相分離により回収する酸化ウラン回収
    工程と、を有することを特徴とする使用済み酸化物燃料
    再処理方法。
  2. 【請求項2】 使用済み酸化物燃料から核物質と核分裂
    生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための使
    用済み酸化物燃料再処理方法において、 使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工
    程と、 前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、 被覆を除去された前記酸化物燃料を溶融塩に投入する投
    入工程と、 前記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に浸漬された第1
    の固体陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記溶融塩へ溶
    解させると同時に電解し、前記第1の固体陰極の表面に
    前記酸化物燃料に含まれる酸化ウランと貴金属とを析出
    させる同時電解工程と、 前記酸化ウランと前記貴金属を回収し塩素化溶解させ
    て、塩化物とする溶解工程と、 前記塩化物を、固体陽極と第2の固体陰極を用いて、前
    記第2の固体陰極の表面に貴金属を酸化ウランより先に
    析出させるような低い電流密度で電解し、析出した貴金
    属を回収後さらに電解を続けて酸化ウランを前記第2の
    固体陰極の表面に析出させる電解工程と、 前記電解工程で析出した酸化ウランを回収する酸化ウラ
    ン回収工程とを有することを特徴とする使用済み酸化物
    燃料再処理方法。
  3. 【請求項3】 使用済み酸化物燃料から核物質と核分裂
    生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための使
    用済み酸化物燃料再処理方法において、 使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工
    程と、 前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、 被覆を除去された前記酸化物燃料を第1の溶融塩に投入
    する第1の投入工程と、 前記酸化物燃料を陽極とし前記第1の溶融塩に浸漬され
    た第1の固体陰極用いて、前記酸化物燃料を前記第1の
    溶融塩へ溶解させると同時に電解し、前記第1の固体陰
    極の表面に酸化ウランと貴金属を析出させる第1の同時
    電解工程と、 前記酸化ウランと貴金属とを回収する回収工程と、 前記酸化ウランと貴金属とを第2の溶融塩に投入する第
    2の投入工程と、 溶融塩中で酸素イオンを生成する物質の存在下で、前記
    酸化ウランと貴金属とを陽極とし、前記第2の溶融塩に
    浸漬された第2の固体陰極を用いて前記酸化ウランと貴
    金属とを第2の溶融塩へ溶解させると同時に電解し、前
    記酸化ウランを前記第2の固体陰極上に析出させ前記貴
    金属を酸素イオンで酸化して貴金属酸化物として前記第
    2の溶融塩中に沈殿させる第2の同時電解工程と、 前記第2の固体陰極上に析出した酸化ウランを回収する
    酸化ウラン回収工程と、 前記貴金属酸化物の沈殿を回収する貴金属酸化物回収工
    程と、を有することを特徴とする使用済み酸化物燃料再
    処理方法。
  4. 【請求項4】 溶融塩中で酸素イオンを生成する物質
    が、炭酸塩であることを特徴とする請求項3記載の使用
    済み酸化物燃料再処理方法。
  5. 【請求項5】 使用済み酸化物燃料から核物質と核分裂
    生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための使
    用済み酸化物燃料再処理方法において、 使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工
    程と、 前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、 被覆を除去された前記酸化物燃料を溶融塩に投入する投
    入工程と、 前記酸化物燃料を陽極とし前記溶融塩に浸漬された溶融
    金属からなる液体陰極を用いて、前記酸化物燃料を前記
    溶融塩へ溶解させると同時に電解し、酸化ウランを前記
    液体陰極の表面に析出させ貴金属を前記液体陰極中に溶
    解させる同時電解工程と、 前記貴金属を回収する貴金属回収工程と、 前記酸化ウランを回収する酸化ウラン回収工程とを有す
    ることを特徴とする使用済み酸化物燃料再処理方法。
  6. 【請求項6】 使用済み酸化物燃料から核物質と核分裂
    生成物を回収し、回収した核物質を再使用するための使
    用済み酸化物燃料再処理方法において、 使用済み酸化物燃料を含む燃料棒をせん断するせん断工
    程と、 前記酸化物燃料の被覆を除去する脱被覆工程と、 前記酸化物燃料を還元剤を含む第1の溶融塩に投入する
    第1の投入工程と、 前記酸化物燃料中の貴金属酸化物を前記還元剤で選択的
    に還元し貴金属とする還元工程と、 次いで前記貴金属を含む前記酸化物燃料を溶融金属と接
    触させ、前記貴金属を前記溶融金属に溶解させる第1の
    接触工程と、 前記第1の接触工程において前記溶融金属に溶解した貴
    金属を回収する貴金属回収工程と、 次いで前記貴金属を回収後の前記酸化物燃料を第2の溶
    融塩に投入する第2の投入工程と、 前記酸化物燃料を陽極とし前記第2の溶融塩に浸漬され
    た固体陰極を用いて、第2の溶融塩へ溶解させると同時
    に電解し、前記固体陰極上に酸化ウランを析出させる同
    時電解工程と、 前記同時電解工程において前記固体陰極上に析出した酸
    化ウランを回収する酸化ウラン回収工程とを有すること
    を特徴とする使用済み酸化物燃料再処理方法。
  7. 【請求項7】 前記同時電解工程において、反応用ガス
    の吹き込みを行わないことを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれか1項に記載の使用済み酸化物燃料再処理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記溶融塩中のプルトナスイオン(Pu
    3+、Pu4+)を酸化してプルトニルイオン(PuO
    2 2+)とする酸化工程と、 前記プルトニルイオンを溶融金属と接触させて酸化プル
    トニウム(PuO2 )として前記溶融金属の表面に析出
    させる接触工程と、 前記溶融金属の表面に析出した酸化プルトニウムを回収
    するプルトニウム回収工程と、 前記溶融塩中の核分裂生成物を回収する核分裂生成物回
    収工程とを有することを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか1項に記載の使用済み酸化物燃料再処理方法。
  9. 【請求項9】 前記溶融塩中の超ウラン元素を酸化する
    酸化工程と、 溶融金属からなる液体陰極を用いて前記溶融塩を電解し
    超ウラン元素を前記液体陰極上に析出させる電解工程
    と、 前記液体陰極上に析出した超ウラン元素を回収する超ウ
    ラン元素回収工程と、 前記溶融塩中の核分裂生成物を回収する核分裂生成物回
    収工程とを有することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項記載の使用済み酸化物燃料再処理方法。
  10. 【請求項10】 溶融塩を収容する容器と、前記容器内
    の溶融塩中に侵漬される陰極と陽極と、前記陰極と陽極
    との間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記陰
    極と前記陽極との間に電圧を印加し使用済み酸化物燃料
    を前記溶融塩に溶解させると同時に電解するように構成
    される使用済み酸化物燃料再処理装置において、 前記陽極が使用済み酸化物燃料と多孔質の炭素材料から
    なることを特徴とする使用済み酸化物燃料再処理装置。
  11. 【請求項11】 酸化物燃料を溶解する少なくとも1つ
    の高速溶解槽を前記容器の内部に設けることを特徴とす
    る請求項10記載の使用済み酸化物燃料再処理装置。
  12. 【請求項12】 前記高速溶解槽が、 陰極と、 使用済み酸化物燃料と多孔質の炭素材料とからなる陽極
    と、 前記高速溶解槽を陰極側と陽極側に分けるように配置さ
    れ、アルカリ金属イオンを通過させ、貴金属および核物
    質を通過させない隔壁部材とを有することを特徴とする
    請求項11記載の使用済み酸化物燃料再処理装置。
  13. 【請求項13】 前記高速溶解槽の陰極に回収された溶
    融アルカリ金属を前記容器の陽極で発生する塩素ガスと
    反応させて塩化物とするように構成することを特徴とす
    る請求項12記載の使用済み酸化物燃料再処理装置。
  14. 【請求項14】 溶融塩を収容する容器と、前記容器内
    の溶融塩中に侵漬される陰極と陽極と、前記陰極と陽極
    との間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記陰
    極と前記陽極との間に電圧を印加し使用済み酸化物燃料
    を前記溶融塩に溶解させると同時に電解するように構成
    したことた使用済み酸化物燃料再処理装置において、 前記陽極として前記使用済み酸化物燃料と炭素材料との
    混合物を用いることを特徴とする使用済み酸化物燃料再
    処理装置。
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