JP2875819B2 - 溶融塩電解精製装置 - Google Patents

溶融塩電解精製装置

Info

Publication number
JP2875819B2
JP2875819B2 JP21076389A JP21076389A JP2875819B2 JP 2875819 B2 JP2875819 B2 JP 2875819B2 JP 21076389 A JP21076389 A JP 21076389A JP 21076389 A JP21076389 A JP 21076389A JP 2875819 B2 JP2875819 B2 JP 2875819B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten
molten salt
cathode
metal
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21076389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0375597A (ja
Inventor
守泰 常磐井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denryoku Chuo Kenkyusho
Original Assignee
Denryoku Chuo Kenkyusho
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denryoku Chuo Kenkyusho filed Critical Denryoku Chuo Kenkyusho
Priority to JP21076389A priority Critical patent/JP2875819B2/ja
Publication of JPH0375597A publication Critical patent/JPH0375597A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2875819B2 publication Critical patent/JP2875819B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Landscapes

  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電子力発電所から発生する使用済金属燃料
を再処理して、使用済金属燃料中に含まれる有用な原子
燃料を濃縮・回収し、かつ不要な核分裂生成物を分離す
る技術に関する。更に詳述すると、本発明は使用済金属
燃料の乾式再処理に関する。
(従来の技術) 従来、電子力発電所から発生する使用済金属燃料を再
処理して使用済金属燃料に含まれる有用な原子燃料成分
を濃縮・回収し、かつ不要な核分裂生成物を分離する技
術としては、例えば第4図に示すような溶融金属を陽極
とする溶融塩電解精製装置が用いられている。この溶融
塩電解精製装置は、溶融陽極金属1及び溶融塩電解質2
を内蔵する電解槽3と、適当な大きさに切断した使用済
金属燃料片4を収容し溶融陽極金属1中に浸漬させる多
孔性のかご状容器5と、溶融塩電解質2中に浸漬された
陰極6、電解槽3を加熱・保温するヒーター7と、電解
槽3の放熱を抑制する断熱材8と、陰極6及び陽極1に
電気を供給する導線9,10と、電解槽3を被う蓋11及び溶
融陽極金属1と溶融塩電解質2を攪拌する攪拌装置12と
で構成されている。
この溶融塩電解精製装置は、例えば溶融陽極金属1と
してカドミウムを、溶融塩電解質2として塩化物を用
い、かご状容器5に収納された使用済金属燃料片4から
その中に含まれる有用な原子燃料成分および不要な核分
裂生成物を溶融陽極カドミウム1に溶解するようにして
いる。このとき、被覆管の材料成分および不要な核分裂
生成物成分のうち溶融陽極カドミウム1に対して溶解度
の低い物質(例えば鉄、クロム、モリブデン等)は溶解
せずに残滓として残る。更に、溶融陽極カドミウム1に
溶解した有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物
のうち、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が大きい物
質即ち塩化物になり易い物質(例えば、バリウム、カリ
ウム、ナトリウム、セリウム、ネオジウム、キュリウ
ム、プルトニウム、ウラニウム、ジルコニウム等)は酸
化されて溶融陽極カドミウム1から溶け出し溶融塩電解
質2中で塩化物となる。逆に溶融陽極カドミウム1に溶
解した有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物の
うち、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質
即ち塩化物になり難り物質(例えば、ロジウム、パラジ
ウム等)は、酸化されず溶融陽極カドミウム1中に残留
する。一方、溶融塩電解質2中の陰極6と溶融陽極カド
ミウム1との間に通電すると溶融陽極カドミウム1から
溶け出し溶融塩電解質2中で塩化物となっている有用な
原子燃料成分および不要な核分裂生成物成分のうち塩化
物生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質即ち塩化物
になり難り物質(例えば、キュリウム、プルトニウム、
ウラニウム、ジルコニウム等)は還元されて陰極6の表
面に析出する。逆に塩化物生成自由エネルギーの絶対値
が大きい物質即ち塩化物になり易い物質(例えば、バリ
ウム、カリウム、ナトリウム、セリウム、ネオジウム
等)は還元されずそのまま溶融塩電解質2中に塩化物と
して残留する。このとき塩化物生成自由エネルギーに対
応した電位を電極に印加することによって陰極6の表面
に析出する物質25の種類を制御することができる。斯く
して有用な原子燃料成分と不要な核分裂生成物とが混合
された状態で含まれている使用済金属燃料からプルトニ
ウム、ウラニウム、ジルコニウム等の有用な原子燃料成
分のみを濃縮・回収できる。
しかし、これによると、使用済金属燃料片4からその
中に含まれる有用な原子燃料成分および不要な核分裂生
成物を溶融陽極カドミウム1に溶解させるため、その溶
解速度が一般に固体を液体に溶解する場合と同様に使用
済金属燃料に含まれる有用な原子燃料成分および不要な
核分裂生成物の溶融陽極カドミウム中における拡散係数
と濃度勾配の関数として決定される。そのため、溶融陽
極カドミウム1を十分に攪拌し溶解中の使用済金属燃料
4の周囲の有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成
物の濃度をできるだけ下げて使用済金属燃料の表面の濃
度勾配を大きくする工夫や、操業温度を上げて拡散係数
を大きくする工夫がなされている。しかし、操業温度は
他の条件も考慮する必要があるためにむやみに上げるこ
とができず、また濃度差も溶解開始直後の濃度ゼロの時
の濃度勾配が最大である。したがって、溶解速度には限
界があり、それが操業の速度を攪拌する場合には何らか
の工夫が必要となる。
そこで、一つの対策として、陽極溶解法の応用が考え
られる。陽極溶解法を応用した溶融塩電解精製装置は第
5図に示されるように、溶融塩電解質2中に使用済金属
燃料片4を収めたかご状容器13と、陰極6とを配置し、
かご状容器13と溶融金属1との間及び陰極6と溶融金属
1との間に選択的に通電するようにしている。尚、図中
符号9,10,14は導線、15及び16はスイッチであり、第4
図と同一符号を付すものは同一部材、構成を示すもので
あって説明を省く。
この陽極溶解法を応用した溶融塩電解法は、例えばか
ご状容器13に使用済金属燃料片4を収納して溶融塩電解
質2の層に陰極6共ども浸漬し、スイッチ15を閉じるこ
とによって使用済金属燃料片4と溶融カドミウム1との
間に通電し、使用済金属燃料片4に正の電位を、溶融カ
ドミウムに負の電位を印加する。このときスイッチ16は
開かれており、陰極6は電気的に中性とされている。こ
の場合、溶融塩電解質2には使用済金属燃料に含まれる
有用な原子燃料成分の塩化物をあらかじめ混合してお
く。この結果、使用済金属燃料片4に含まれる有用な原
子燃料成分および不要な核分裂生成物は電気的に酸化さ
れて溶融塩化物電解質2中に塩化物として溶け出す。そ
して、更にこれら有用な原子燃料成分および不要な核分
裂生成物は、陰極たる溶融カドミウム1で還元され、金
属状態で溶融カドミウム1中に溶解分散する。この結
果、前述の通常溶解法によって、使用済金属燃料片4に
含まれる有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物
を陽極カドミウム中に溶解する場合と同じ状態が達成さ
れる。次に陰極6と溶融カドミウム1との間に溶融カド
ミウム1を陽極として通電し、溶融カドミウム1中に溶
解していた有用な原子燃料成分及び不要な核分裂生成物
を再び溶融電解質2中に取込み、有用な原子燃料成分の
みを陰極6に析出させる。この手順を繰返し有用な成分
を回収する。この陽極溶解法を応用した溶融塩電解法の
場合では電気的に強制的に溶解させるために溶解速度を
大きくできる利点があり、また通常溶解法では陽極カド
ミウム1中に高々飽和濃度までしか溶解できないのに対
して、この陽極溶解法を応用した溶融塩電解法の場合で
は過飽和状態まで送り込むことができる利点もある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、陽極溶解法を応用した溶融塩電解法の
場合、電気的酸化によって使用済金属燃料片から溶融塩
電解質中に一旦溶かされた有用な原子燃料成分および不
要な核分裂生成物を更に還元によって溶融陰極金属例え
ば溶融カドミウムに溶解する工程と、溶融金属に溶解し
た有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物を再度
溶融塩電解質中に酸化し更に有用な原子燃料成分のみを
陰極に析出させる工程を時間的に別々に分けて操業する
必要があり、操業時間が長くなるという問題がある。ま
た、使用済金属燃料片に含まれる有用な原子燃料成分お
よび不要な核分裂生成物を溶融陰極金属に溶解する工程
で還元されずに溶融塩中に残留する不要な核分裂生成物
(例えば、セリウム等)が有用な原子燃料成分のみを陰
極に析出させる次の工程で分離できず、有用な原子燃料
成分に随伴して析出するという問題がある。
本発明は、使用済金属燃料の乾式再処理の電解精製工
程における処理速度を向上させ、有用な原子燃料成分に
不要な核分裂生成物を随伴して析出することがない溶融
塩電解精製装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) かかる目的を達成するため、本発明は不純物を含んだ
使用済金属燃料を再処理する溶融塩電解精製装置におい
て、電解槽の下部にある溶融金属相を共通にして上部の
溶融塩相を電気絶縁性隔壁で使用済燃料を浸漬するもの
と陰極を浸漬するものとの2槽に分割する一方、使用済
金属に対しては溶融金属相が陰極になり、かつこの溶融
金属相は溶融塩電解中の陰極に対しては陽極となるよう
に通電し、使用済金属燃料の陽極溶解と、精製金属燃料
の陰極への電析回収とを同時に行なうようにしている。
(作用) したがって、使用済金属燃料片に含まれる有用な原子
燃料成分および不要な核分裂生成物は電気的に酸化され
て溶融塩相中に塩化物として溶け出す。この塩化物とし
て溶け出した有用な原子燃料成分および不要な核分裂生
成物は使用済金属燃料の周囲の溶融塩相に対して陰極と
なる溶融金属相で還元され、金属状態で溶融金属相中に
溶解分散する。この溶融金属相に溶解した有用な原子燃
料成分および不要な核分裂生成物のうち、塩化物生成自
由エネルギーの絶対値が大きい物質即ち塩化物になりや
すい物質は、酸化されて溶融金属相から溶け出し陰極の
周囲の溶融塩相中で塩化物となる。また溶融金属相に溶
解したもののうち、塩化物生成自由エネルギーの絶対値
が小さい物質即ち塩化物になりにくい物質は、酸化され
ず溶融金属相中に残留する。一方、酸化されて溶融金属
相から溶け出し陰極周囲の溶融塩相中で塩化物となって
いる有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成成分の
うち、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質
即ち塩化物になり難い物質は還元されて陰極の表面に析
出する。反面、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が大
きい物質即ち塩化物になりやすい物質は還元されずその
まま溶融塩相中に塩化物として残留する。
(実施例) 以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。
第1図に本発明の溶融塩電解精製装置の原理を示す。
この溶融塩電解精製装置は、溶融金属1と、陽極溶解工
程に使用する溶融塩電解質2aと、電析回収工程に使用す
る溶融塩電解質2bと、その溶融陽極金属1および溶融塩
電解質2aおよび2bを電気的に分離して内蔵するための絶
縁物でできた隔壁20を有する電解槽3と、被覆管に覆わ
れたままあるいは被覆管を取り除いて適当な大きさに切
断した使用済金属燃料片4を収容するかご状容器13と、
陰極6と、電解槽3を加熱・保温するヒーター7と、電
解槽3の放熱を抑制する断熱材8と、導線9,10,14と、
電流を断続するスイッチ15および16、電源17,18と、電
解槽3を被う蓋11、溶融陽極金属1と、溶融塩電解質2
a,2bを攪拌する攪拌装置12とで構成され、使用済金属4
に対しては溶融金属相1が陰極になり、かつこの溶融金
属相1は溶融塩電解質2b中の陰極6に対しては陽極とな
るように通電される。
溶融金属1としては、例えばカドミウム、ビスマス、
鉛、すず、亜鉛等が挙げられ、カドミウムの使用が最も
好ましい。また、溶融塩電解質2a,2bとしては、例えばC
aCl2−BaCl2−LiCl−KClやKCl−LiCl−NaCl等の塩化物
系溶融塩が挙げられ、KCl−LiCl−NaClの使用が好まし
い。
かご状容器13は収容する使用済金属燃料片4が外部に
出ないような大きさの多数の孔を有する金網あるいは多
孔板等でできた導電性の容器であり、溶融塩電解質2a中
に浸漬されている。また、陰極6は、例えば電気伝導性
のある固体あるいは電気的に絶縁体である材料でできた
容器にいれられた溶融金属で構成され、溶融塩電解質2b
に浸漬されている。尚、第1図では固体陰極6が示され
ている。この第1図中に示すように、電気絶縁性隔壁20
によって溶融塩電解質相2を陽極溶解工程に使用する溶
融塩電解質相2aと電析回収工程に使用する溶融塩電解質
2bとの2つに分け、下層の溶融金属相1を共用するよう
に設けられている。
この溶融塩電解精製装置を更に具体的にしたものを第
2図及び第3図に示す。この溶融塩電解精製装置は、溶
解槽3の蓋11に移送用キャスク21が着脱自在に装着され
ており、かご状容器13および陰極6を移送用キャスク21
ごと出入れ自在に設けられている。また、溶解槽3は環
状の電気絶縁性隔壁20によって使用済燃料4を浸漬する
溶融塩電解質2aと陰極6を浸漬する溶融塩電解質2bとを
分離して収容するように設けられ、かつ底部の溶融金属
相1部分を共通させるように設けられている。溶解槽3
の底部は中央に残留物が集められるように円錐面とさ
れ、その中央に接続された排出管22によって残留物を排
出し得るように設けられている。尚、図中符号23はバッ
フル板、24はかご状容器13あるいは陰極6を移送用キャ
スク21内に引込んだり移送用キャスク21から繰出す出し
入れ装置である。
斯様に構成された溶融塩電解装置において、溶融陽極
金属1としてカドミウムを、溶融塩電解質2aおよび2bと
して塩化物を用いた場合を例にとって本発明の使用済燃
料の再処理を説明する。かご状容器13に使用済金属燃料
片4を収納し、スイッチ15,16を閉じることによって使
用済金属に対しては溶融金属相が陰極になり、かつこの
溶融金属相は溶融塩電解質中の陰極に対しては陽極とな
るように通電する。このとき、溶融昇温電解質2aに使用
済金属燃料4に含まれる有用な原子燃料成分の塩化物を
予め混合しておく。この結果、かご状容器13に収納され
た使用済金属燃料片4に含まれる有用な原子燃料成分お
よび不要な核分裂生成物が電気的に酸化されて溶融塩化
物電解質2a中に塩化物として溶け出す。一方、溶融塩化
物電解質2aに塩化物として溶け出して有用な原子燃料成
分および不要な核分裂生成物は溶融カドミウム1(陰
極)で還元され、金属状態で溶融カドミウム1中に溶解
分散する。この結果、適正な電圧を印加することによっ
て、被覆管の材料成分および不要な核分裂生成物成分の
うち、例えば鉄、クロム、モルブデン等は溶解されずに
残滓として残すことができる。また、例えばセリウム等
の卑な物質は溶融塩化物電解質2a中に塩化物として残留
する。更に例えば、バリウム、カリウム、ナトリウム、
ネオジウム、キュリウム、プルトニウム、ウラニウム、
ジルコニウム等の有用な原子燃料成分および不要な核分
裂生成物の成分を溶融カドミウム1中に過飽和状態まで
溶解することができる。
同時に、溶融塩電解質2b中の陰極6に対しては陽極と
なる溶融カドミウム1に溶解した有用な原子燃料成分お
よび不要な核分裂生成物のうち、塩化物生成自由エネル
ギーの絶対値が大きい即ち塩化物になりやすい物質例え
ば、バリウム、カリウム、ナトリウム、ネオジウム、キ
ュリウム、プルトニウム、ウラニウム、ジルコニウム等
は酸化されて溶融カドミウム1から溶け出し溶融塩電解
室2b中で塩化物となる。また、溶融カドミウム1に溶解
した有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物のう
ち、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質即
ち塩化物になり難い物質例えば、ロジウム、パラジウム
等は、酸化されず溶融陽極カドミウム1中に残留する。
更に前記の酸化されて溶融カドミウム1から溶け出し溶
融塩電解質2b中で塩化物となっている有用な原子燃料成
分および不要な核分裂生成物成分のうち塩化物生成自由
エネルギーの絶対値が小さい物質即ち塩化物になり難り
物質例えば、キュリウム、プルトニウム、ウラニウム、
ジルコニウム等は還元されて陰極6の表面に析出する。
そして、塩化物生成自由エネルギーの絶対値が大きい物
質即ち塩化物になりやすい物質例えば、バリウム、カリ
ウム、ナトリウム、ネオジウム等は還元されずそのまま
溶融塩電解質2中に塩化物として残留する。このとき塩
化物生成自由エネルギーに対応した電位を電極に印加す
ることによって陰極6の表面に析出する物質25の種類を
制御することができる。したがって、有用な原子燃料成
分と不要な核分裂生成物とが混合された状態で含まれて
いる使用済金属燃料からプルトニウム、ウラニウム、ジ
ルコニウム等の有用な原子燃料成分のみを濃縮・回収で
きる。
(発明の効果) 以上の説明より明らかなように、本発明の溶融塩電解
精製装置は、陽極溶解工程と電析回収工程とを同時に進
行可能にしたので、従来の溶融塩電解精製装置と陽極溶
解法とを組合せた場合より、操業時間を大幅に短縮する
ことができるし、またセリウムなどのような不要な核分
裂生成物のうち多量に発生し電解精製における溶融塩の
寿命を短くし、かつ有用な原子燃料成分の分離回収を妨
げるような物質を電解工程から分離することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の溶融塩電解精製装置の原理図、第2図
は本発明の溶融塩電解精製装置の具体例を示す平面図、
第3図は第2図のIII−III線断面図、第4図は従来の溶
融塩電解精製装置の原理図、第5図は陽極溶解法を応用
した従来の溶融塩電解精製装置の原理図である。 1…溶融金属相、2…溶融塩電解質相、2a…使用済金属
燃料周囲の溶融塩電解質、2b…陰極周囲の溶融塩電解
質、3…電解槽、4…使用済金属燃料片、6…陰極、13
…かご状容器、20…隔壁、25…析出した有用な原子燃料
成分。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物を含んだ使用済金属燃料を再処理す
    る溶融塩電解精製装置において、電解槽の下部にある溶
    融金属相を共通にして上部の溶融塩相を電気絶縁性隔壁
    で使用済燃料を浸漬するものと陰極を浸漬するものとの
    2槽に分割する一方、使用済金属に対しては溶融金属相
    が陰極になり、かつこの溶融金属相は溶融塩電解中の陰
    極に対しては陽極となるように通電し、使用済金属燃料
    の陽極溶解と、精製金属燃料の陰極への電析回収とを同
    時に行なうことを特徴とする溶融塩電解精製装置。
JP21076389A 1989-08-17 1989-08-17 溶融塩電解精製装置 Expired - Lifetime JP2875819B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21076389A JP2875819B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 溶融塩電解精製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21076389A JP2875819B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 溶融塩電解精製装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0375597A JPH0375597A (ja) 1991-03-29
JP2875819B2 true JP2875819B2 (ja) 1999-03-31

Family

ID=16594730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21076389A Expired - Lifetime JP2875819B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 溶融塩電解精製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2875819B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101721530B1 (ko) * 2015-12-31 2017-03-30 한국원자력연구원 사용후 핵연료 처리를 위한 전해회수 일관공정 장치 및 방법
KR101723553B1 (ko) * 2015-11-24 2017-04-05 한국원자력연구원 금속산화물의 전해환원 장치 및 방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3486044B2 (ja) * 1996-03-26 2004-01-13 株式会社東芝 溶融塩電解精製装置
GB0204671D0 (en) * 2002-02-28 2002-04-10 British Nuclear Fuels Plc Electrochemical cell for metal production
JP4734026B2 (ja) * 2005-05-13 2011-07-27 株式会社東芝 電解装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0373899A (ja) * 1989-08-15 1991-03-28 Toshiba Corp 溶融塩電解精製装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101723553B1 (ko) * 2015-11-24 2017-04-05 한국원자력연구원 금속산화물의 전해환원 장치 및 방법
KR101721530B1 (ko) * 2015-12-31 2017-03-30 한국원자력연구원 사용후 핵연료 처리를 위한 전해회수 일관공정 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0375597A (ja) 1991-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2641533B2 (ja) ウランおよびプルトニウムを含む使用済核燃料を精製する方法
US7799185B1 (en) Porous membrane electrochemical cell for uranium and transuranic recovery from molten salt electrolyte
US3891741A (en) Recovery of fission products from acidic waste solutions thereof
Li et al. Electrorefining experience for pyrochemical reprocessing of spent EBR-II driver fuel
Souček et al. Exhaustive electrolysis for recovery of actinides from molten LiCl–KCl using solid aluminium cathodes
JP2000088991A (ja) 核燃料サイクル施設からの廃棄物処理方法及びその処理装置
JP3940632B2 (ja) ジルコニウム廃棄物のリサイクルシステム
US7097747B1 (en) Continuous process electrorefiner
US2951793A (en) Electrolysis of thorium and uranium
JP2875819B2 (ja) 溶融塩電解精製装置
US2902415A (en) Purification of uranium fuels
JP3524234B2 (ja) 使用済み酸化物燃料の再処理方法および再処理装置
JPH06324189A (ja) 溶融塩電解精製法
US5225051A (en) Electrowinning process with electrode compartment to avoid contamination of electrolyte
JPH0373899A (ja) 溶融塩電解精製装置
JP4053179B2 (ja) 放射化汚染材料の除染方法とその装置
JP3872873B2 (ja) 使用済み燃料の溶融塩電解再処理方法
JPH09257985A (ja) 使用済み燃料の再処理方法
Niedrach et al. Uranium purification by electrorefining
JPH04369498A (ja) 使用済燃料の再処理方法
JPH11223698A (ja) 汚染金属の再生方法とその装置
JPH04369497A (ja) 使用済燃料の再処理方法
JP2693593B2 (ja) 溶融塩電解精製装置
JP2000155193A (ja) 使用済み酸化物燃料の再処理方法と装置
JPH04319699A (ja) 溶融塩電解精製装置