JP3486044B2 - 溶融塩電解精製装置 - Google Patents
溶融塩電解精製装置Info
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Description
置に係り、特に原子力発電所で発生する使用済み金属燃
料を再処理して、使用済み金属燃料に含まれている有用
な核燃料を精製,回収する一方、不要な核分裂生成物を
分離するのに好適する溶融塩電解精製装置に関する。
金属燃料を再処理して、使用済み金属燃料中に含まれる
有用な核燃料、例えばウランやプルトニウムなどの核燃
料を濃縮回収し、かつ不要な核分裂生成物を分離する装
置として、例えば米国特許第4596647号明細書に
記載されているようなプルトニウム原子力燃料再処理用
電解槽が知られている。
使用済み金属燃料を溶融,含有した溶融状態の金属相
(以下、溶融金属1と記す)を収容する下部溶融金属プ
ール領域と、この下部溶融金属プール領域上に形成され
る浮遊溶融塩電解質相(以下、溶融塩電解質2と記す)
を収容する中間領域と、前記溶融金属1および溶融塩電
解質2を見掛け上区画する仕切板3を備えた金属容器
(ポット)4とを有している。
る使用済み金属燃料の保持バスケットを兼ねる陽極5が
上下動自在に配置されている。また、金属容器4内の溶
融塩電解質2に陰極6が上下動自在に配置されている。
陽極5および陰極6はそれぞれ溶融金属1および溶融塩
電解質2内に上下動させる機構を備えた電極装着部7,
8に接続している。電極装着部7,8は陽極5および陰
極6にそれぞれ所要の電解電力を供給する電圧供給手段
9、9aに接続している。
び陰極6を挿通しながら金属容器4を封じる蓋体、12は
金属容器4を外側周面から補強する補強体、13は補強体
12の外側周面に配設された金属容器4の加熱を行う加熱
手段、14はプルトニウム原子力燃料再処理電解槽10の外
装体である。
燃料再処理用電解槽10によれば、使用済みの金属燃料
は、次のように再処理,精製回収される。すなわち、金
属容器4内に溶融金属1として例えば溶融カドミウム相
(以下溶融金属1と同様のものなので、符号1を付す)
を収容し、また溶融塩電解質2として、例えば塩化カリ
ウム−塩化リチウムなどの溶融塩を収容する。
保持バスケットに、有用な原子燃料成分および不要な核
分裂電解質を含む使用済み金属燃料を収容,保持させ、
その保持バスケットを溶融カドミウム相1中に挿入,配
置し、使用済み金属燃料を溶融カドミウム相1中に溶
解,含有させる。
1中への溶解,含有において、使用済み金属燃料に付随
的に混在している被覆管の材料成分や不要な核分裂生成
物のうち、溶融カドミウム相1に対して溶解度の低い部
分、例えば鉄,クロム,モリブデンなどは溶解せずに残
査として残る。
用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物のうち、塩
化物生成自由エネルギーの絶対値が比較的大きい物質
(還元すると塩化物に比較的なり易い物質)、例えばバ
リウム,カリウム,ナトリウム,ネオジウム,キュリウ
ム,プルトニウム、ウラニウム,ジルコニウムなどは酸
化されて、溶融カドミウム相1から溶けだし、溶融塩電
解質2中に移行して塩化物化する。
有用な原子燃料成分および不要な核分裂生成物のうち、
塩化物生成自由エネルギーの絶対値が小さい物質(還元
すると塩化物になり難い物質)、例えばロジウム,パラ
ジウムなどは酸化されず、溶融カドミウム(陽極)相1
に残留する。
供給すると、溶解カドミウム相1から溶けだし、溶融塩
相2中に移行して塩化物となっている有用な原子燃料成
分および不要な核分裂生成物のうち、例えばキュリウ
ム,プルトニウム,ウラン,ジルコニウムなどは還元さ
れて陰極6表面に析出するが、例えばバリウム,カリウ
ム,ナトリウム,セリウム,ネオジウムの塩化物は還元
されず、そのまま溶融塩電解質2中に塩化物として残留
する。
した電位を印加することによって、溶融塩電解質2中の
陰極6表面に析出する物質(成分)の種類を選択,制御
し得ることになる。このような現象に基づいて、有用な
原子燃料成分および不要な核分裂生成物が混合状態で含
まれる使用済み金属燃料から、プルトニウム,ウランな
どの有用な原子燃料成分やジルコニウムが選択的に濃
縮,回収される。
精製装置において、カドミウム陰極6への電解析出を効
率よく行うためには、溶融塩電解質2中のウラン,プル
トニウムの陽イオンを還元して十分にカドミウム陰極6
中に拡散させ溶解させる必要がある。カドミウム陰極表
面に蓄積したウラン,プルトニウムは表面で成長し、カ
ドミウム陰極表面を覆ったりデンドライト状に成長して
陽極と短絡するため、ウラン,プルトニウムの有用核燃
料のカドミウム陰極中への析出が妨げられてしまうなど
の課題がある。
たもので、使用済み金属燃料を精製,回収する溶融塩電
解精製装置において、溶融陰極金属中に有用核燃料のデ
ンドライトが生成するのを抑制して溶融陰極金属への電
解析出を効率よく行うことができる溶融塩電解精製装置
を提供することにある。
槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収納し、前記溶融塩電
解質中に使用済み金属核燃料を収納した多孔性容器と溶
融陰極金属を収納した絶縁性容器とを配置し、前記多孔
性容器を陽極に前記絶縁性容器内の溶融陰極金属を陰極
にして電解を行い、前記溶融陰極金属に前記使用済み金
属核燃料中に含まれる有用核燃料を電解析出させて精製
回収する溶融塩電解精製装置において、前記溶融陰極金
属に生成する前記有用核燃料のデンドライトの生成を抑
制するために前記溶融陰極金属の表面に外乱を付与する
撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機構は前記溶融陰極金
属を撹拌する撹拌羽根と、前記溶融陰極金属の表面を覆
う縦断面櫛形羽根とからなることを特徴とする。
を抑制するために絶縁性容器と溶融陰極金属の表面が接
する部分の近傍や溶融陰極金属に常に外乱を与えるよう
に溶融陰極金属の表面を撹拌羽根により撹拌するととも
に、櫛形羽根により溶融陰極表面近傍を撹拌する。
有用核燃料を溶融陰極金属に析出させるにあたり、有用
核燃料がデンドライトを生成して溶融陰極金属表面を覆
うことを防止し、また、デンドライトが成長して陽極と
ショートして不都合を生じることを防止できる。そし
て、とくに絶縁性容器と溶融陰極金属の界面に蓄積する
有用核燃料を溶融陰極金属中に均一に拡散して溶解さ
せ、デンドライトの生成を抑制することができる。
溶融陰極金属内を撹拌する撹拌羽根と、この撹拌羽根を
包囲して底部に開口を有する内側絶縁性容器とからなる
ことを特徴とする。
性容器の中心部近傍で下向きに流動させて撹拌するとと
もに、開口を有する内側絶縁性容器を設けることによ
り、外側の絶縁性容器から内側絶縁性容器へ溶融陰極金
属を連続的にオーバーフローさせ、常に溶融陰極金属全
体を循環させ、両絶縁性容器内の溶融陰極金属が流動
し、有用核燃料を速やかに溶融陰極金属内に沈降させて
デンドライトの生成を抑制する。
溶融陰極金属内を撹拌する撹拌羽根と、前記溶融陰極金
属の表面に浮遊して設けた浮子式振動子とからなること
を特徴とする。
性容器の中心部近傍で下向きに流動させて撹拌するとと
もに、振動子を超音波等で高周波で振動させたり、機械
的に振動させることにより溶融陰極金属表面に乱れが生
じ、有用核燃料を溶融陰極金属内に沈降させてデンドラ
イトの生成を抑制する。
羽根を前記絶縁性容器内の前記溶融陰極金属の液面より
上方でかつ前記溶融塩電解質中に設けてなることを特徴
とする。
性容器の中心部近傍で下向きに流動させて撹拌するとと
もに、絶縁性容器上部の溶融塩電解質を溶融陰極金属表
面に吹きかけることにより溶融陰極金属表面に乱れが生
じ、有用核燃料を速やかに溶融陰極金属中に沈降させて
デンドライトの生成を抑制する。
絶縁性容器の上端開口部周縁に取り付けた絶縁性リング
状覆いからなることを特徴とする。 請求項5によれ
ば、絶縁性リングを絶縁性容器の上端開部に設けること
によりイオン電流が周辺部に広がらないようにして絶縁
性容器内壁の周辺部で溶融陰極金属表面が接する部分の
近傍への有用核燃料の析出を少なくする。これにより溶
融陰極金属の流束が小さくなってしまうため、外乱が少
なくなり、絶縁性容器と溶融陰極金属表面が接する部分
の近傍への成長速度を遅くでき、デンドライトの生成を
抑制する。
溶融陰極金属の液面に上下動自在に没入する複数の突起
を有する剣山状絶縁性円盤からなることを特徴とする。
請求項6によれば、剣山状絶縁性円盤を絶縁性容器内
の溶融陰極金属の表面に定期的に没入して上下運動さ
せ、突起が溶融塩電解質と溶融陰極金属の間を往復させ
る。これにより溶融陰極金属の表面に析出した有用核燃
料を速やかに溶融陰極金属内に押し込むことができ、デ
ンドライトの生成を抑制する。
溶融陰極金属中に挿入した上下左右に移動し得る絶縁性
棒状体からなることを特徴とする。 請求項7によれば
絶縁性棒状物質を溶融陰極金属中に挿入して上下左右に
動かし撹拌することにより溶融陰極金属の内部および表
面を常に流動させる。これにより溶融陰極金属の表面に
析出した有用核燃料を溶融陰極金属内に沈降させてデン
ドライトの生成を抑制する。
溶融塩電解精製装置の第1の実施の形態を詳しく説明す
る。 図1において、符号15は電解槽で、この電解槽
15内には例えば図10で示した溶融カドミウム相1の溶融
金属16と、例えばCaCl2 −BaCl2 −LiClの
溶融塩電解質17が収容されている。溶融塩電解質17中に
使用済み金属燃料18を収納した金網状多孔性容器19が浸
漬し、この多孔性容器19は支持棒20の下端に接続し、支
持棒20は電解槽15の蓋21を貫通して電源22の陽極側に接
続している。
ムの混合物を含んだ有用核燃料や、他に例えばMo,R
u,Rh,Fe,Cr,Zr,Cd,PdとPtのよう
な金属を含んだものである。
が設置され、この絶縁性容器23内に例えば溶融カドミウ
ムの溶融陰極金属24が収納されている。絶縁性容器23は
図示してない支持具により溶融塩電解質17中に支持され
ている。
傍に撹拌羽根25が設けられ、この撹拌羽根25は回転軸26
に接続し、回転軸26はモータ27に接続している。回転軸
26には電源22の陰極に接続するリード線28の先端部が接
触するようになっている。モータ27,回転軸26および撹
拌羽根25により撹拌機構を構成している。
では多孔性容器19を陽極とし、溶融陰極金属を陰極とし
て電気分解すると多孔性容器19内の使用済み金属燃料18
中のウラン,プルトニウムの有用核燃料は溶融陰極金属
24に析出し回収される。
拌羽根25を回転させて、溶融陰極金属(カドミウム)24
の表面に外乱を付与するように溶融陰極金属24を撹拌す
ることによって、溶融陰極金属24の表面に析出してきた
有用核燃料(ウラン,プルトニウム)は撹拌効果によっ
て溶融陰極金属24の表面から効率的に除去され、絶縁性
容器23内の溶融陰極金属24中に均一に拡散して溶解す
る。
用核燃料の蓄積や、それを核とするデンドライトの異常
な偏析成長を防止でき、溶融陰極金属への電解析出を効
率よく行うことができる。
精製装置の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第2の例を開示したもので、図2は本実施の形態の絶
縁性容器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の
構成と同様であるため、それらの説明は省略する。ま
た、図2中、図1と同一部分には同一符号を付してい
る。
器23内の溶融陰極金属24中に回転軸26の先端に接続した
撹拌羽根25を浸漬するとともに、回転軸26に縦断面ほぼ
ワ字状櫛形羽根29を取り付け、櫛形羽根25の先端部分を
溶融陰極金属24の表面から内部に突き刺して溶融陰極金
属24の表面を覆うよう設けている。
溶融陰極金属24を絶縁性容器23の中心部近傍で下向きに
流動させ、櫛形羽根29により絶縁性容器23と溶融陰極金
属24相の界面部分の近傍を撹拌する。撹拌羽根25と櫛形
羽根29との連動により溶融陰極金属24の表面に析出し、
特に絶縁性容器23と溶融陰極金属24の界面に蓄積する有
用核燃料を溶融陰極金属24中に均一に拡散して溶融させ
ることができ、デンドライトの発生を抑制できる。
精製装置の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第3の例であるので、図3は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるため、それらの説明は省略する。また、図3
中、図1と同一部分には同一符号を付している。
器23内の溶融陰極金属24中を撹拌羽根25のほかに複数本
のガス吹き出し管30を没入したことにある。すなわち、
ガス吹き出し管30は先端部がU字状に折り曲げられて、
そのU字状部の先端が溶融陰極金属24の液面近傍で開口
しガス吹き出し管30からの吹き出しガスによって気泡31
が発生して溶融陰極金属24の表面に外乱を付与するよう
になっている。
根25により溶融陰極金属24を絶縁性容器23の中心部付近
で下向きに流動させて撹拌するのに加えてガス吹き出し
管30の出口から吹き出してデンドライト状ウランが生成
し成長し易い絶縁性容器23と溶融陰極金属24の表面が接
する部分の近傍に外乱を付与することにより溶融陰極金
属24に析出した有用核燃料を速やかに溶融陰極金属24内
に沈降させることができ、デンドライトの生成を抑制で
きる。
精製装置の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第4の例であるので、図4は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるため、それらの説明は省略する。また、図4
中、図1と同一部分には同一符号を付している。
器23内の溶融陰極金属24中に撹拌羽根25を設けるほか
に、この撹拌羽根25を包囲するようにして底部に開口32
を有する内側絶縁容器33を没入した状態で設けたことに
ある。この内側絶縁性容器33の上端は絶縁性容器23の上
端より低い位置になっている。
溶融陰極金属24を絶縁性容器23の中心部付近で下向きに
流動させて撹拌するのに加え、外側の絶縁性容器23から
内側絶縁性容器33へ溶融陰極金属24を連続的にオーバー
フローさせ、常に溶融陰極金属24を循環させることによ
り、常に絶縁性容器23の溶融陰極金属24が流動し、有用
核燃料を溶融陰極金属24内に沈降させてデンドライトの
生成を抑制できる。
精製装置の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第5の例であるので、図5は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるため、それらの説明は省略する。
器23内の溶融陰極金属24中に撹拌羽根25を設けるほか
に、溶融陰極金属24の表面に浮遊する浮子式絶縁性振動
子34を設けたことにある。
溶融陰極金属24を絶縁性容器23の中心部付近で下向きに
流動させて撹拌するのに加え、振動子34を超音波等で高
周波で振動させたり、機械的に振動させることにより溶
融陰極金属24の表面に乱れが生じ、有用核燃料を溶融陰
極金属24内に沈降させてデンドライトの生成を抑制でき
る。
精製装置の第6の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第6の例であるので、図6は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるため、それらの説明は省略する。
器23内の溶融陰極金属24より上方で、溶融塩電解質17中
に位置して撹拌羽根25を設けたことにある。つまり、図
1における撹拌羽根25を上方に持ち上げて溶融塩電解質
17中に設置した状態となっている。
により溶融陰極金属24上方の溶融塩電解質17を強制的に
撹拌して下向きに流動する溶融塩電解質の流れ35を発生
させて、この溶融塩電解質の流れ35を溶融陰極金属24の
表面に吹きかけると溶融陰極金属24の表面に乱れが生
じ、溶融陰極金属24内に電解析出する有用核燃料を沈降
させる。これによりデンドライトの生成を抑制すること
ができる。
解精製装置の第7の実施の形態を説明する。 本実施の
形態は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌
機構の第7の例であるので、図7は本実施の形態の絶縁
性容器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構
成と同様であるため、それらの説明は省略する。
器23の上端開口部周縁にリング状覆い36を設けたことに
ある。絶縁性容器23の上部周辺全体に絶縁性リング状覆
い36を設けることにより、イオン電流37が周辺部に広が
らないようにして絶縁性容器23の内壁の周辺部で溶融陰
極金属24の表面が接する部分の近傍への有用核燃料の析
出を少なくする。
なってしまうため外乱が少なくなりがちな絶縁性容器23
と溶融陰極金属24の表面が接する部分の近傍への有用核
燃料の析出を減少させ、絶縁性容器23と溶融陰極金属24
の表面が接する部分の近傍への成長速度を遅くすること
ができ、よってデンドライトの生成を抑制できる。
精製装置の第8の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第8の例であるので、図8は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるため、それらの説明は省略する。
器23内の溶融陰極金属24の液面を突き刺すようにして複
数の突起38を有する剣山状絶縁性円盤39を設けたことに
ある。この円盤39の上端は上下騒動機構(図示せず)に
接続して上下動自在になっている。
部から定期的に上下動させて突起38が溶融塩電解質17と
溶融陰極金属24との間を往復することにより溶融陰極金
属24の表面に析出した有用核燃料を速やかに溶融陰極金
属24内に押し込むことができ、その結果、デンドライト
の生成を抑制できる。
精製装置の第9の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第1の実施の形態における溶融陰極金属24の撹拌機構
の第9の例であるので、図9は本実施の形態の絶縁性容
器内の撹拌機構を示しており、他の部分は図1の構成と
同様であるためその説明は省略する。
金属24中に絶縁性棒状体40を挿入したことにある。この
棒状体40の上端部は上下左右に移動し得る移動機構(図
示せず)に取り付けられている。
に動かすことにより溶融陰極金属24をかき混ぜて溶融陰
極金属24の内部および表面を常に流動させる。これによ
り溶融陰極金属24の表面に析出した有用核燃料を溶融陰
極金属24の内部に沈降させることができ、デンドライト
の生成を抑制できる。
析出してきた有用核燃料のウラン,プルトニウムなどの
析出金属の微粒子が絶縁性容器と溶融陰極金属の表面が
接する部分の近傍や溶融陰極金属の表面に常に外乱を与
えることにより絶縁性容器内に均一に拡散して溶解する
ので、溶融陰極金属への電解析出を効率よく行うことが
できる。
ルトニウムの回収効率を高めることができ、経済的に採
算のとれる処理能力をもつウランとプルトニウムを回収
する溶融塩電解精製装置を提供することができる。
の形態を示す縦断面図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
の形態における絶縁性容器内の撹拌機構を示す縦断面
図。
縦断面図。
質、3…仕切り板、4…金属容器、5…陽極、6…陰
極、7,8…電極装着部、9,9a…電圧供給手段、10
…電解槽、11…蓋体、12…補強体、13…加熱手段、14…
外装体、15…電解槽、16…溶融金属、17…溶融塩電解
質、18…使用済み金属燃料、19…金網状多孔性容器、20
…支持棒、21…蓋、22…電源、23…絶縁性容器、24…溶
融陰極金属、25…撹拌羽根、26…回転軸、27…モータ、
28…リード線、29…櫛形羽根、30…ガス吹き出し管、31
…泡、32…開口、33…内側絶縁性容器、34…浮子式振動
子、35…下向きに流動する溶融塩電解質の流れ、36…リ
ング状覆い、37…イオン電流、38…複数の突起、39…剣
山状絶縁性円盤、40…絶縁性棒状体。
Claims (7)
- 【請求項1】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記溶融陰極金属を撹拌する撹拌羽根と、前記溶融
陰極金属の表面を覆う縦断面櫛形羽根とからなることを
特徴とする溶融塩電解精製装置。 - 【請求項2】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記溶融陰極金属を撹拌する撹拌羽根と、この撹拌
羽根を包囲して底部に開口を有する内側絶縁性容器とか
らなることを特徴とする溶融塩電解精製装置。 - 【請求項3】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記溶融陰極金属を撹拌する撹拌羽根と、前記溶融
陰極金属の表面に浮遊して設けた浮子式振動子とからな
ることを特徴とする溶融塩電解精製装置。 - 【請求項4】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は撹拌羽根を前記絶縁性容器内の前記溶融陰極金属の
液面より上方でかつ前記溶融塩電解質中に設けてなるこ
とを特徴とする溶融塩電解精製装置。 - 【請求項5】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記絶縁性容器の上端開口部周縁に取り付けた絶縁
性リング状覆いからなることを特徴とする溶融塩電解精
製装置。 - 【請求項6】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記溶融陰極金属の液面に上下動自在に没入する複
数の突起を有する剣山状絶縁性円盤からなることを特徴
とする溶融塩電解精製装置。 - 【請求項7】 電解槽内に溶融金属と溶融塩電解質を収
納し、前記溶融塩電解質中に使用済み金属核燃料を収納
した多孔性容器と溶融陰極金属を収納した絶縁性容器と
を配置し、前記多孔性容器を陽極に前記絶縁性容器内の
溶融陰極金属を陰極にして電解を行い、前記溶融陰極金
属に前記使用済み金属核燃料中に含まれる有用核燃料を
電解析出させて精製回収する溶融塩電解精製装置におい
て、前記溶融陰極金属に生成する前記有用核燃料のデン
ドライトの生成を抑制するために前記溶融陰極金属の表
面に外乱を付与する撹拌機構を設けてなり、前記撹拌機
構は前記溶融陰極金属中に挿入した上下左右に移動し得
る絶縁性棒状体からなることを特徴とする溶融塩電解精
製装置。
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---|---|---|---|
JP06955696A JP3486044B2 (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 溶融塩電解精製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06955696A JP3486044B2 (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 溶融塩電解精製装置 |
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JPH09257986A JPH09257986A (ja) | 1997-10-03 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP06955696A Expired - Lifetime JP3486044B2 (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 溶融塩電解精製装置 |
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RU2537969C1 (ru) * | 2012-06-15 | 2015-01-10 | Кабусики Кайся Тосиба | Способ регенерации материала ядерного топлива |
RU2776895C1 (ru) * | 2021-11-29 | 2022-07-28 | Российская Федерация, от имени которой выступает Государственная корпорация по атомной энергии "Росатом" (Госкорпорация "Росатом") | Способ электролитического рафинирования металлического ядерного топлива |
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JP2875819B2 (ja) * | 1989-08-17 | 1999-03-31 | 財団法人電力中央研究所 | 溶融塩電解精製装置 |
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JP3199937B2 (ja) * | 1993-12-16 | 2001-08-20 | 株式会社東芝 | 溶融塩電解精製装置 |
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-
1996
- 1996-03-26 JP JP06955696A patent/JP3486044B2/ja not_active Expired - Lifetime
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