JP2000154705A - ロッカアームの潤滑装置 - Google Patents

ロッカアームの潤滑装置

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JP2000154705A
JP2000154705A JP10325765A JP32576598A JP2000154705A JP 2000154705 A JP2000154705 A JP 2000154705A JP 10325765 A JP10325765 A JP 10325765A JP 32576598 A JP32576598 A JP 32576598A JP 2000154705 A JP2000154705 A JP 2000154705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な改造で安価に実施でき、ロッカアーム
の潤滑性能を高く維持できるロッカアームの潤滑装置を
提供する。 【解決手段】 頭上弁エンジンEのロッカアーム室20
a内に左右一対のロッカアーム13・13を並設し、ク
ランク室42aとロッカアーム室20aとを連通孔35
で連通し、ブローバイガス中のオイルミストでロッカア
ーム13・13を潤滑する。外カバー20Aと内カバー
20Bの二重構造から成るヘッドカバー20にブリーザ
装置50を設け、内カバー20Bにブリーザ入口55を
開口し、その内カバー20Bの内面にオイル分離板51
を設ける。オイル分離板51は分離オイルを滴下する滴
下部53・53を備え、上記滴下部53・53を左右の
ロッカアーム13・13の上側に臨ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、頭上弁エンジン
に適用されるロッカアームの潤滑装置に関し、特に簡素
な構成で潤滑性能を高める技術に関する。
【0002】
【従来の技術】頭上弁エンジンの動弁機構としては、従
来より図8(A)に示すプッシュロッド式のものがあ
り、この場合のロッカアームの潤滑装置としては、飛沫
潤滑式のものが採用されており、この潤滑装置は、図8
(A)に示すように、傾斜型頭上弁エンジンEのロッカ
アーム室20a内に左右一対のロッカアーム13・13
を並設し、シリンダブロック19からシリンダヘッド1
4にかけてブローバイガス44の連通孔35が縦貫形成
されている。
【0003】上記連通孔35の上端開口35bは、図8
(B)に示すように、ロッカアーム室20a内の傾斜上
手側の右側コーナ近傍部に偏位されており、クランク室
42aから上記連通孔35を介してロッカアーム室20
a内へ導入したオイルミストでロッカアーム13・13
を潤滑するとともに、ロッカアーム室20a内やブリー
ザ装置50によりオイル分離した潤滑オイルがプッシュ
ロッド室22から戻り油路7・8を経てクランク室42
a内へ還流するように構成されている。なお、上記ブリ
ーザ装置50は、鋳型成型したヘッドカバー20の内面
にリブを突設して迷路を形成するとともに、そのリブに
天板を固設して構成されている。
【0004】ここで、ブローバイガス44の連通孔35
の上端開口35bをロッカアーム室20a内の傾斜上手
側のコーナ近傍部に偏位させているのは、オイル分離し
たオイルの還流用戻り油路22・7・8を確保しつつ、
別途形成した連通孔35がシリンダボアや吸排気ポート
1・2、あるいは点火プラグ21の挿通孔21aと干渉
するのを回避するように意図したものである。ここで、
図8(A)(B)中の符号5・6は吸排気弁、9は動弁
カム軸、10はタペット、11はプッシュロッド、11
aはプッシュロッド11の挿通孔、15a・16aは吸
排気弁軸の挿通孔、をそれぞれ示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、ブリーザ装置50によりオイル分離したオ
イルがロッカアーム13・13の潤滑には全く寄与して
いない。また、上記従来技術では、連通孔35の上端開
口35bがロッカアーム室20a内の傾斜上手側の右側
コーナ近傍部に偏位していることから、左側のロッカア
ームの潤滑性能が低下する。他方、圧送油路を介して潤
滑油をロッカアーム室内の動弁機構に供給することも考
えられるが、それではコスト高になる。本発明はこのよ
うな事情を考慮したもので、簡単な改造で安価に実施で
き、ロッカアームの枢支部や軸受ボス部が長い場合でも
潤滑性能を高く維持できるロッカアームの潤滑装置を提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、以下の基本構成を備える。即ち、頭上弁エンジンE
のロッカアーム室20a内に左右一対のロッカアーム1
3・13を並設し、クランク室42aとロッカアーム室
20aとを連通孔35で連通し、上記ロッカアーム室2
0aを区画形成するヘッドカバー20にブリーザ装置5
0を設けて構成する。
【0007】請求項1に記載した発明は、前記課題を解
決するもので、上記基本構成を備えるロッカアームの潤
滑装置において、内カバー20Bに外カバー20Aを被
せ付けて上記ヘッドカバー20を構成し、上記内カバー
20Bと外カバー20Aとの間にブリーザ装置50の浄
気室20bを形成し、内カバー20Bにブリーザ入口5
5を開口するとともに、内カバー20Bの内面に分離オ
イルの滴下部53・53を有するオイル分離板51を設
け、上記滴下部53・53を左右のロッカアーム13・
13の上側に臨ませて構成した、ことを特徴とするもの
である〔図1(A)(B)(C)参照〕。
【0008】請求項2に記載した発明は、傾斜型頭上弁
エンジンEに搭載した請求項1に記載したロッカアーム
の潤滑装置において、上記ロッカアーム室20a内の傾
斜上手側と傾斜下手側に二対の軸受ボス部36・37を
設け、これらの軸受ボス部36・37間に各ロッカアー
ム13の枢支部13aを配置してそれぞれ支軸38で支
持し、傾斜上手側の上記各軸受ボス部36の上面に、傾
斜下手側が窄まり形状をなすオイルガイド41aを形成
し、前記滴下部53・53を左右のオイルガイド41a
・41aの上側に臨ませて構成した、ことを特徴とする
ものである〔図1(B)、図2(A)、図3(A)及び
図4参照〕。
【0009】請求項3に記載した発明は、請求項2に記
載したロッカアームの潤滑装置において、上記各枢支部
13aの傾斜上手側端部に、前記オイルガイド41aと
対向するオイル導入口43aを形成するとともに、前記
各支軸38の軸心方向中間部の直径を細くして、上記各
ロッカアーム13の枢支部13a内にオイル溜め38b
を形成した、ことを特徴とするものである〔図2
(A)、図3(B)、図4及び図5(A)(B)参
照〕。
【0010】請求項4に記載した発明は、請求項1乃至
請求項3のいずれかに記載したロッカアームの潤滑装置
において、上記連通孔35の上端開口35bをロッカア
ーム室20a内の左右いずれかに偏位させ、上記連通孔
35の上端開口35bに臨ませてオイルミストの流れを
他側横向きに方向づけるガイド30を設けた、ことを特
徴とするものである〔図2(A)(B)及び図4参
照〕。
【0011】
【発明の作用及び効果】本発明によれば、以下の作用効
果を奏する。 (イ)請求項1に記載した発明では、上記基本構成を備
えるロッカアームの潤滑装置において、内カバー20B
に外カバー20Aを被せ付けてヘッドカバー20を構成
し、上記内カバー20Bと外カバー20Aとの間にブリ
ーザ装置50の浄気室20bを形成したことから、鋳型
成型したヘッドカバー20の内面にブリーザ装置50を
設けた従来例と比較してその製作が容易で安価に実施で
きる。
【0012】(ロ)また、請求項1に記載した発明で
は、内カバー20Bにブリーザ入口55を開口するとと
もに、内カバー20Bの内面に分離オイルの滴下部53
・53を有するオイル分離板51を設け、上記滴下部5
3・53を左右のロッカアーム13・13の上側に臨ま
せて構成したことから、上記オイル分離板51はオイル
ミストを多量に含みロッカアーム室20aからブリーザ
入口55を通って浄気室20bへ抜けるブローバイガス
からオイルを分離する。そして分離オイルの滴下部53
・53より分離したオイルをにロッカアーム13・13
滴下させて左右のロッカアーム13・13を効果的に潤
滑することができる。
【0013】(ハ)請求項2に記載した発明では、各ロ
ッカアーム13の枢支部13aを枢支する傾斜上手側の
各軸受ボス部36の上面に、傾斜下手側が窄まり形状を
なすオイルガイド41aを形成し、前記滴下部53・5
3を左右の軸受ボス部のオイルガイド41a・41aの
上側に臨ませて構成したことから、この滴下部53・5
3よりオイルをオイルガイド41a・41aに滴下させ
て左右のロッカアーム13・13を一層効果的に潤滑す
ることができる。
【0014】(ニ)請求項3に記載した発明では、各枢
支部13aの傾斜上手側端部に、上記オイルガイド41
aと対向するオイル導入口43aを形成したことから、
オイルガイド41aにより集められたオイルは、オイル
ガイド41aと対向するオイル導入口43aより枢支部
13a内へ導入される。また、前記各支軸38の軸心方
向中間部の直径を細くして、上記各ロッカアーム13の
枢支部13a内にオイル溜め38bを形成したことか
ら、オイル導入口43aより枢支部13a内へ導入され
たオイルは、その枢支部13a内に形成したオイル溜め
38b内に貯溜され、ロッカアームの枢支部が長い場合
でも潤滑性能を高く維持できる。
【0015】(ホ)請求項4に記載した発明では、前記
連通孔35の上端開口35bをロッカアーム室20a内
の左右いずれかに偏位させ、上記連通孔35の上端開口
35bに臨ませて、ブローバイガス44の流れを他側横
向きに方向づけるガイド30を設けたことから、オイル
ミストは連通孔35の上端開口35bから遠い側のロッ
カアームにも十分に降り注ぎ、従来では不十分であった
他側のロッカアームの潤滑性能を高く維持できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図7は本発明を適用した空冷単気
筒の傾斜型頭上弁エンジンの縦断正面図であり、図6は
図7中のA−A線矢視断面図である。先ずこの傾斜型頭
上弁エンジンの概要について簡単に説明する。この傾斜
型頭上弁エンジンEは、図7に示すように、クランクケ
ース42とシリンダブロック19とを一体に構成し、シ
リンダブロック19の上にシリンダヘッド14を組み付
け、シリンダヘッド14に二重構造のヘッドカバー20
を組み付けて構成されている。クランク室42a内の傾
斜上手側にはクランク軸23が、傾斜下手側には動弁カ
ム軸9が、それぞれ平行をなすように架設され、第1駆
動ギヤ34に動弁カムギヤ26を噛合させるとともに、
第2駆動ギヤ35にバランサギヤ27とガバナギヤ28
を噛合させ、クランク軸23で動弁カム軸9とガバナ3
2とを駆動するように構成されている。
【0017】図6及び図7に示すように、上記動弁カム
軸9と左右一対のタペット10・10及びプッシュロッ
ド11・11は、シリンダブロック19の傾斜下手側に
配置され、ロッカアーム13・13はロッカアーム室2
0a内に左右に並設されている。また、図7に示すよう
に、ガバナ32はクランク室42a内の傾斜上手側に配
置されている。以下、本発明の特徴構成について具体的
に説明する。
【0018】図1は図7及び図6中のヘッドカバー内に
設けられたブリーザ装置を示し、図1(A)は内カバー
の平面図、図1(B)は図1(A)中のB−B線矢視断
面図、図1(C)は図1(B)中のC−C線矢視断面図
である。この実施形態では図6及び図7に示すように、
外カバー20Aと内カバー20Bとにより二重構造のヘ
ッドカバー20が構成され、外カバー20Aと内カバー
20Bとの間に浄気室20bが形成されている。
【0019】そしてブリーザ装置50は、図1(A)〜
(C)に示すように、内カバー20Bの傾斜上手側内面
にオイル分離板51が、ブリーザ入口55に外側より臨
む状態でリード弁56及び弁規制板57が、それぞれリ
ベット58a・58a・58bで内カバー20Bにカシ
メ付けてあり、オイルミストを多量に含みロッカアーム
室20aから上記ブリーザ入口55を通って浄気室20
bへ抜けるブローバイガスからオイルを分離するように
構成されている。なお、浄気室20bの分離オイルは、
内カバー20Bの傾斜下手側にあけた戻し孔59よりロ
ッカアーム室20a内に戻る。
【0020】上記オイル分離板51は、横長のオイル受
け部52とブリーザ入口55に内側より臨む邪魔板片5
4とを備えている。上記オイル受け部52には分離オイ
ルを滴下するため所定間隔の滴下部(切欠部)53・5
3が左右に形成されており、この滴下部53・53は後
述する左右のロッカアーム13・13の軸受ボス部36
・36に形成したオイルガイド41a・41aの上側に
臨ませてある。これはロッカアーム室20a内でオイル
分離したオイルを上記滴下部53・53より上記オイル
ガイド41a・41aに滴下させて左右のロッカアーム
13・13を一層効果的に潤滑させることを意図したも
のである。なお、上記滴下部53・53は直接ロッカア
ーム13・13の枢支部上に臨ませてもよい。
【0021】図2(A)は本発明の実施形態に係るシリ
ンダヘッドを傾斜側上方より見た平面図、図2(B)は
図2(A)中のA−A線矢視縦断面図、図3(A)は図
2(A)中のa−a線矢視縦断面図、図3(B)は図2
(A)中のb−b線矢視縦断面図である。上記シリンダ
ヘッド14には、図3(A)及び図6に示すように、ペ
ントルーフ形燃焼室17が凹入形成され、シリンダヘッ
ド14の燃焼室対向面には左右一対の吸気弁口3と排気
弁口4とが開口され、この吸気弁口3と排気弁口4とか
らそれぞれ吸気ポート1と排気ポート2が右左に導出さ
れている。そして燃焼室17に対向して吸気弁5と排気
弁6とが左右に一個ずつ設けられ、それらの各吸排気弁
軸15・16はV字状をなすように配置されている。ま
た、左右の吸排気弁軸15・16の上端部に左右のロッ
カアーム13の出力部13cが接当され、左右のプッシ
ュロッド11の各上端部に各ロッカアーム13の入力部
13bが接当されている。各吸排気弁5・6は弁バネ3
1・31で閉弁側に付勢されている。
【0022】図4は図2(A)中のシリンダヘッド14
よりロッカアーム13や点火プラグ21等を取り除いた
状態を示す図2(A)相当図である。図2(A)、図4
及び図7に示すように、上記吸気弁口3と排気弁口4の
中間位置で、シリンダヘッド14の傾斜上手側には点火
プラグ21の挿入口21aが開口されている。この挿入
口21aには点火プラグ21が挿入され、その電極部分
は燃焼室17の中心部に臨ませて配置されている。上記
シリンダブロック19とシリンダヘッド14の傾斜上手
側の右側には、従来例と同様にクランク室42aとロッ
カアーム室20aとを連通するオイルミストの連通孔3
5が縦貫形成されている。
【0023】前記連通孔35の上端開口35bは、図2
(A)(B)及び図4に示すように、ロッカアーム室2
0a内の傾斜上手側・右側のコーナ近傍部に偏位し、こ
の上端開口35bに臨ませてオイルミスト44の流れを
左側横向きに方向づけるガイド30がシリンダヘッド1
4と一体に鋳型形成されている。これはクランク室42
aからロッカアーム室20aへ導入したオイルミストが
連通孔35の上端開口35bから遠い左側のロッカアー
ム13へ効果的に降り注ぎ、従来では不十分であった他
側のロッカアームの潤滑性能を高く維持できるように意
図したものである。また、上記ガイド30は連通孔35
の上端開口35bに臨ませて設けるだけでよいので、簡
単な改造で安価に実施できる。
【0024】図5は本発明に係るロッカアームを示し、
図5(A)はそのロッカアームの平面図、図5(B)は
そのロッカアームの左正面図、図5(C)はそのロッカ
アームの右正面図である。各ロッカアーム13は、図2
(A)及び図5(A)〜(C)に示すように、胴長の枢
支部13aと、この枢支部13aの軸線方向中間部より
図1(A)の中心線(b−b線)上に延出された入力部
13bと、当該枢支部13aの他端部から入力部13b
と反対方向に向けて延出された出力部13cとから成
り、後述する左右二対の軸受ボス部36・37・36・
37でそれぞれ枢支部13a・13aを枢支するように
構成されている。
【0025】図2(A)、図3(A)(B)及び図4に
示すように、上記ロッカアーム室20a内の傾斜上手側
には左右一対の軸受ボス部36・36が、その傾斜下手
側には左右一対の軸受ボス部37・37(合計二対の軸
受ボス部36・37)が、それぞれシリンダヘッド14
と一体に鋳型形成され、これらの軸受ボス部36・37
間に上記各ロッカアーム13の枢支部13aを配置し
て、それぞれ支軸38で支持してある。
【0026】傾斜上手側の各軸受ボス部36の上面に
は、図2(A)、図3(A)及び4図に示すように、対
をなすリブ41・41を突設してその間に傾斜下手側が
窄まり形状をなすオイルガイド41aが形成されてい
る。他方、各ロッカアーム13の枢支部13aの傾斜上
手側端部には、図2(A)及び図5(A)(B)に示す
ように、コの字状のリブ43を突設してその中に上記オ
イルガイド41aと対向するオイル導入口43aが形成
されている。また、各ロッカアーム13の枢支部13a
の傾斜下手側端部には、図5(C)に示すように、オイ
ル導出口43bが形成されている。
【0027】上記構成によれば、ロッカアーム室20a
内へ導入されたオイルミストが傾斜上手側の各軸受ボス
部36の上面にも降り注ぎ、オイルは傾斜下手側が窄ま
り形状をなすオイルガイド41aにより集められ、オイ
ルガイド41aと対向するオイル導入口43aより枢支
部13a内へ導入され、胴長の枢支部13aを潤滑す
る。さらに、各ロッカアーム13の枢支部13aの中間
部上面には、長手方向に沿うオイル受け47が凹入形成
され、そのオイル受け47の傾斜下手側端部には枢支部
13a内に通じるオイル導入孔48が形成されている。
これは、当該枢支部13aの中間部上面に降り注いだオ
イルを上記オイル受け47により集めてオイル導入孔4
8より枢支部13a内に流入させ、当該オイルにより胴
長に形成された枢支部13aを一層効果的に潤滑するこ
とができるように意図したものである。
【0028】上記ロッカアーム13の各支軸38は、図
2(A)及び図3(B)に示すように、その軸心方向中
間部の直径が細くしてあり、各ロッカアーム13の枢支
部13a内にオイル溜め38bを形成するように構成さ
れている。これはオイル導入口43aやオイル導入孔4
8より枢支部13a内へ導入されたオイルを、そのオイ
ル溜め38b内に貯溜して当該枢支部13a内を一層確
実に潤滑させることを意図したものである。また、枢支
部13aの傾斜下手側端部にオイル導出口43bを設け
たのは、オイル溜め38b内のオイルが時間の経過とと
もに入れ替わることを意図したものである。なお、上記
支軸38の傾斜上手側一端部には、図3(B)に示すよ
うに止め輪39が付設されており、支軸38が自重で脱
落するのを防止している。
【0029】傾斜上手側の一対の軸受ボス部36・36
は、図3(A)に示すように、左右の各弁バネ受け座3
3・33に近接させて配置され、吸排気弁軸15・16
に沿う状態でV字状をなすように形成され、上記ロッカ
アーム室20a内の傾斜上手側の底壁部分18と一体に
突設されている。このように一対の軸受ボス部36・3
6をV字状をなすように形成したのは、シリンダヘッド
14やヘッドカバー20のコンパクト化を意図したもの
である。
【0030】他方、傾斜下手側の各軸受ボス部37・3
7も、上記ロッカアーム室20a内の傾斜下手側の左右
の底壁部分24・24と一体に突設されている。これは
各軸受ボス部を別体に設けるものよりもコストアップを
押さえることを意図したものである。また、当該左右の
底壁部分24・24の間には、図3(B)及び図4に示
すように、潤滑オイルの傾斜戻し溝25が鋳型形成され
ている。これは潤滑オイルが当該底壁部分24に停溜す
るのを回避して、そのオイルをクランク室42a内に戻
すことを意図したものである。
【0031】上記傾斜戻し溝25の下端は、ロッカアー
ム室20a内に段落状に形成された下段底壁部分45と
連なっており、この下段底壁部分45には、図4に示す
ように、プッシュロッド11の挿通孔11a・11aが
開口され、各挿通孔11aの傾斜下手側部分11bは、
下段底壁部分45の傾斜下手側周縁にまで及んでいる。
これにより傾斜下手側の底壁部分24に滴下した潤滑オ
イルは、傾斜戻し溝25からプッシュロッド11の挿通
孔11aの傾斜下手側部分11bを経由して、クランク
室42a内に戻る。
【0032】なお、上記実施形態では傾斜型頭上弁エン
ジンについて例示したが、請求項1及び請求項4に記載
した発明は頭上弁エンジンに対して広く適用することが
できる。また、上記実施形態では連通孔35の上端開口
35bをロッカアーム室20a内の傾斜上手側・右側の
コーナ近傍部に配置したものについて例示したが、請求
項4に記載した発明では、上端開口35bはロッカアー
ム室20a内の左右いずれかに配置したものであれば適
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は図6及び図7中のヘッドカバー内に設け
られたブリーザ装置を示し、図1(A)は内カバーの平
面図、図1(B)は図1(A)中のB−B線矢視断面
図、図1(C)は図1(B)中のC−C線矢視断面図で
ある。
【図2】本発明の実施形態に係るシリンダヘッドを示
し、図2(A)はそのシリンダヘッドを傾斜側上方より
見た平面図、図2(B)は図2(A)中のA−A線矢視
縦断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るシリンダヘッドを示
し、図3(A)は図2(A)中のa−a線矢視縦断面
図、図3(B)は図2(A)中のb−b線矢視縦断面図
である。
【図4】図2(A)中のシリンダヘッドよりロッカアー
ムや点火プラグ等を取り除いた状態を示す図2(A)相
当図である。
【図5】本発明に係るロッカアームを示し、図5(A)
はそのロッカアームの平面図、図5(B)はそのロッカ
アームの左正面図、図5(C)はそのロッカアームの右
正面図である。
【図6】図7中のA−A線矢視断面図である。
【図7】本発明を適用した空冷単気筒の傾斜型頭上弁エ
ンジンの縦断正面図である。
【図8】従来例を示し、図8(A)は図7相当図、図8
(B)は図4相当図である。
【符号の説明】
13…ロッカアーム、13a…ロッカアームの枢支部、
20…ヘッドカバー、20A…外カバー、20a…ロッ
カアーム室、20B…内カバー、20b…浄気室、30
…ガイド、35…連通孔、35b…連通孔の上端開口、
36…傾斜上手側の軸受ボス部、37…傾斜下手側の軸
受ボス部、38…ロッカアームの支軸、38b…オイル
溜め、41a…オイルガイド、42a…クランク室、4
3a…オイル導入口、50…ブリーザ装置、51…オイ
ル分離板、52…オイル受け部、53…切欠部、55…
ブリーザ入口、E…頭上弁エンジン。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02F 7/00 F02F 7/00 P Fターム(参考) 3G013 AA02 AA05 BA01 BA03 BC22 BD04 BD13 BD23 BD24 3G015 AA02 AA05 BD24 BE11 BE13 BE15 BF05 BF07 CA05 CA19 3G016 AA05 AA09 AA19 BA21 BA49 BB12 CA12 CA13 CA17 CA22 CA33 CA57 GA00 3G024 AA01 AA18 BA24 DA08 DA16 DA22 EA01 FA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭上弁エンジン(E)のロッカアーム室
    (20a)内に左右一対のロッカアーム(13・13)
    を並設し、クランク室(42a)とロッカアーム室(2
    0a)とを連通孔(35)で連通し、上記ロッカアーム
    室(20a)を区画形成するヘッドカバー(20)にブ
    リーザ装置(50)を設けて構成したロッカアームの潤
    滑装置において、 内カバー(20B)に外カバー(20A)を被せ付けて
    上記ヘッドカバー(20)を構成し、上記内カバー(2
    0B)と外カバー(20A)との間にブリーザ装置(5
    0)の浄気室(20b)を形成し、 内カバー(20B)にブリーザ入口(55)を開口する
    とともに、内カバー(20B)の内面に分離オイルの滴
    下部(53・53)を有するオイル分離板(51)を設
    け、上記滴下部(53・53)を左右のロッカアーム
    (13・13)の上側に臨ませて構成した、ことを特徴
    とするロッカアームの潤滑装置。
  2. 【請求項2】 傾斜型頭上弁エンジン(E)に搭載した
    請求項1に記載したロッカアームの潤滑装置において、 上記ロッカアーム室(20a)内の傾斜上手側と傾斜下
    手側に二対の軸受ボス部(36・37)を設け、これら
    の軸受ボス部(36・37)間に各ロッカアーム(1
    3)の枢支部(13a)を配置してそれぞれ支軸(3
    8)で支持し、 傾斜上手側の上記各軸受ボス部(36)の上面に、傾斜
    下手側が窄まり形状をなすオイルガイド(41a)を形
    成し、前記滴下部(53・53)を左右のオイルガイド
    (41a・41a)の上側に臨ませて構成した、ことを
    特徴とするロッカアームの潤滑装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載したロッカアームの潤滑
    装置において、 上記各枢支部(13a)の傾斜上手側端部に、前記オイ
    ルガイド(41a)と対向するオイル導入口(43a)
    を形成するとともに、前記各支軸(38)の軸心方向中
    間部の直径を細くして、上記各ロッカアーム(13)の
    枢支部(13a)内にオイル溜め(38b)を形成し
    た、ことを特徴とするロッカアームの潤滑装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    したロッカアームの潤滑装置において、 上記連通孔(35)の上端開口(35b)をロッカアー
    ム室(20a)内の左右いずれかに偏位させ、上記連通
    孔(35)の上端開口(35b)に臨ませてブローバイ
    ガス(44)の流れを他側横向きに方向づけるガイド
    (30)を設けた、ことを特徴とするロッカアームの潤
    滑装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014070597A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Honda Motor Co Ltd 内燃機関
JP2014181566A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Honda Motor Co Ltd 内燃機関

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