JP2000152593A - ステッピングモータ - Google Patents

ステッピングモータ

Info

Publication number
JP2000152593A
JP2000152593A JP10315571A JP31557198A JP2000152593A JP 2000152593 A JP2000152593 A JP 2000152593A JP 10315571 A JP10315571 A JP 10315571A JP 31557198 A JP31557198 A JP 31557198A JP 2000152593 A JP2000152593 A JP 2000152593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
stepping motor
phase
stator yokes
yokes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10315571A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Akama
和則 赤間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Mitsumi Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsumi Electric Co Ltd filed Critical Mitsumi Electric Co Ltd
Priority to JP10315571A priority Critical patent/JP2000152593A/ja
Priority to US09/433,370 priority patent/US6323569B1/en
Priority to TW088119323A priority patent/TW483219B/zh
Publication of JP2000152593A publication Critical patent/JP2000152593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K37/00Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors
    • H02K37/10Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type
    • H02K37/12Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K37/14Motors with rotor rotating step by step and without interrupter or commutator driven by the rotor, e.g. stepping motors of permanent magnet type with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 簡単な構成により、小型で且つステップ角が
小さく、さらにトルクが大きく且つ高速回転可能である
ようにした、ステッピングモータを提供する。 【解決手段】 マグネット14bを含むロータ14と、
ステータヨーク16a乃至16hとコイル巻線部に巻回
されたコイル17a乃至17dとから成るステータ13
と、ステータヨークを軸方向に関して挟持する外装部材
11,12とからなり、各相のステータヨークが、円環
状に配設された磁極歯が交互に組み合わされた一対のス
テータヨークから構成されている。ステータヨークが、
二相一組になっていて、偶数組のステータヨークが備え
られており、各組の二相a及びb,c及びdのステータ
ヨークが逆位相であって、この二相のステータヨークに
備えられるコイルが、互いに直列に且つ逆向きの磁界を
発生させるように、接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タに関し、磁極歯を有するステータヨークを備えたステ
ータを含んでいるステッピングモータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ステッピングモータは、例えば図
8及び図9に示すように構成されている。即ち、図8に
おいて、ステッピングモータ1は、一端が開放した中空
円筒状のケース2と、ケース2の開放端を閉塞するブラ
ケット3と、このケース2の内周面に沿って設けられた
ステータ4と、ケース2及びブラケット3に設けられた
軸受部2a,3aにより回転可能に支持されたロータ5
と、から構成されている。
【0003】上記ケース2は、金属材料から構成されて
いると共に、その閉じた端面の中心付近に軸受部2aを
備えている。上記ブラケット3は、同様に金属材料から
構成されていると共に、その中心付近に軸受部3aを備
えている。
【0004】上記ステータ4は、図9に示すように、ケ
ース2内に収容され得るように、ケース2の内径にほぼ
等しい外径を有するリング状のフランジ部を備えた四つ
のステータヨーク6a,6b,6c,6dが樹脂製のボ
ビン7により一体にモールド成形されたほぼ円筒状のヨ
ークユニット6と、ステータヨーク6a及び6b,6c
及び6dにより画成されたコイル巻線部に巻回されたコ
イル8a,8bと、から構成されており、コイル8a,
8bの巻回後にケース2内に収容され、固定保持される
ようになっている。
【0005】上記ロータ5は、上記軸受部2a,3aに
回転可能に支持される回転軸5aと、回転軸5aに対し
て固定保持された中空円筒状のロータマグネット5bと
から構成されている。このロータマグネット5bは、そ
の外径がヨークユニット6の中心孔の内径より僅かに小
径に形成されていると共に、円周方向に沿って着磁され
ている。
【0006】ここで、上記ステータヨーク6a,6b,
6c,6dは、例えば図10に示すように構成されてい
る。ステータヨーク6a乃至6dは、すべて同じ形状で
あるから、図10では、ステータヨーク6aのみが示さ
れている。図10において、ステータヨーク6aは、導
電性金属材料から成り、リング状のフランジ部6eと、
このリング状のフランジ部6eの内周縁部から垂直に立
ち上がるように設けられた多数の磁極歯6fとから構成
されている。そして、ステータヨーク6b,6cが互い
に背中合わせになるように、且つ一対のステータヨーク
6a,6bの磁極歯6fが、他方の一対のステータヨー
ク6c,6dの磁極歯6fに対して、所定値だけ位相が
ずれるように、四つのステータヨーク6a乃至6dが互
いに組み合わせられた状態にて、ボビン7の成形用金型
内に収容され、ステータヨーク6a乃至6dの周囲に樹
脂製のボビン7が一体にモールド成形される。かくし
て、ヨークユニット6が完成する。尚、図示の場合、ス
テッピングモータ1は、ケース2の閉鎖端側に、フラン
ジ9を備え、ステッピングモータ1が供される電子機器
にネジ止め等により取り付けられるようになっている。
【0007】このように構成されたステッピングモータ
1によれば、ステータ4の各コイル8a,8bに駆動電
流を流すことによって、コイル8a,8bに発生する磁
界が、ヨークユニット6の各ステータヨーク6a,6
b,6c,6dを介して、ロータマグネット5bの磁界
と相互に作用して、その際各ステータヨーク6a乃至6
dの磁極歯6fの作用によって、ロータ5が間欠的に回
転駆動されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、両端のステ
ータヨーク6a,6dは、ケース2の端面またはブラケ
ット3の表面に密着していると共に、内側のステータヨ
ーク6c,6dは、互いに背中合わせに密着している。
従って、各対のステータヨーク6a,6bと6c,6d
が、それぞれコイル8a,8bと共に構成する磁気回路
の磁束が相互に漏洩して、磁気干渉が発生することにな
る。
【0009】ここで、ステッピングモータ1は、所謂一
相励磁の場合、例えば図11に示すように、ステータヨ
ーク6a乃至6dの磁極歯6fに対して、ロータ5が符
号S1,S2,S3,S4・・・で示すロータ停止位置
に順次に停止する場合、理論的には、磁気の中心は、符
号A,C,B,Dで示すように切換えられる。しかしな
がら、上述した磁束の漏洩が発生すると、例えば停止位
置S2においては、ステータヨーク6cの磁束がステー
タヨーク6bにも少しだけ漏洩することになり、磁気中
心が位置CよりB側に少しずれるので、実際のロータ5
の停止位置もB側にずれることになる。同様に、停止位
置S3においては、ステータ6bの磁束がステータヨー
ク6cにも少しだけ漏洩することにより、励磁効果が互
いに減殺されることになり、磁気中心が位置BよりC側
に少しずれるので、実際のロータ5の停止位置もC側に
ずれることになる。
【0010】このような磁束の漏洩によるロータ5の停
止位置のずれを低減するために、従来は、各相の櫛歯状
突極部6fの大きさを変化させて、各突極部6fにおけ
る磁力バランスを取ったり、ステータ6b,6cの組合
せ角度を理論角から少しずらすことにより、停止位置を
補正する等の方法があるが、各突極部6fにおける磁力
のバラツキは、コイルの巻線状態やロータの磁力の強弱
等の組合せによって変化するので、完全に停止位置のず
れを補正することは困難である。
【0011】これに対して、ステッピングモータ1は、
所謂二相励磁の場合、例えば図12に示すように、ステ
ータヨーク6a乃至6dの磁極歯6fに対して、ロータ
5が符号S1,S2,S3,S4・・・で示すロータ停
止位置に順次に停止する場合、理論的には、停止位置S
1では、D及びAが励磁されることにより、磁気の中心
は、その中間位置即ち停止位置S1に一致し、同様にし
て、停止位置S2では、AとCが励磁され、停止位置S
3では、CとBが励磁され、さらに停止位置S4では、
BとDが励磁されることにより、磁気の中心は、それぞ
れ中間位置即ち停止位置S2,S3,S4に一致するこ
とになる。しかしながら、前述した磁束の漏洩が発生す
ると、例えば停止位置S2においては、ステータ6aに
対してケース2の磁力が加わるので、Aの磁力がCの磁
力より強くなる。これにより、磁気中心がA側に少しず
れるので、実際のロータ5の停止位置もA側にずれるこ
とになる。同様に、停止位置S4においては、ステータ
6dに対してブラケット3の磁力が加わるので、Dの磁
力がBより強くなる。これにより、磁気中心がD側にず
れるので、実際のロータ5の停止位置もD側にずれるこ
とになる。
【0012】さらに、このような構成のステッピングモ
ータ1においては、図13(A)に示すように、ステー
タヨーク6a乃至6dは、一般的には厚さtが1.0ま
たは0.8mmの材料から構成されている。このため、
ステップ角即ち上記停止位置の間隔を小さくする場合、
図13(B)に示すように、ステータヨーク6a乃至6
dの磁極歯幅wが狭く、即ち厚さtまたはそれ以下にな
ると、ステータヨーク6a乃至6dの加工が困難になる
と共に、加工精度が低下することになる。従って、小型
で且つステップ角の小さいステッピングモータ、例えば
直径50mm以下で且つステップ角が1.8度以下であ
るようなステッピングモータは、実際に製作することが
困難であった。
【0013】また、加工精度を向上させるために、ステ
ータヨーク6a乃至6dの厚さtを磁極歯幅wより薄く
するようにした場合、ステータヨーク6a乃至6dの飽
和磁気容量が低下することになり、ステータ4全体の磁
力が低下してしまうため、ステッピングモータ1のトル
クが低下するという問題があった。
【0014】さらに、ステッピングモータ1のトルク低
下を防止するために、図13(C)に示すように、磁極
歯幅wをそのままにして、各磁極歯の長さLを長くし
て、例えば1.5倍にして、各ステータヨーク6a乃至
6dからロータ5に対する対向面積を増大させることが
一般的である。しかしながら、各磁極歯の長さLを長く
すると、各ステータヨーク6a乃至6dからロータ5へ
の放出磁気の磁気慣性が高くなり、高周波で励磁を切換
えた場合には、磁気応答性が低下することになる。従っ
て、ステッピングモータ1の高速回転性が低下してしま
うという問題があった。これは、ステップ角が小さいた
めに、低周波駆動ではモータ回転速度が極端に遅くなっ
てしまうからである。
【0015】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、小型で且つステップ角が小さく、さらにトルクが
大きく且つ高速回転可能であるようにした、ステッピン
グモータを提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、請求項1では円周方向に着磁されたロータマグネ
ットと、このロータマグネットの中心に取り付けられる
回転軸と、から成るロータと、上記ロータを周囲から包
囲するように、互いに軸方向に並んで配設された複数相
のステータヨークと、ステータヨークにより画成される
コイル巻線部に巻回されたコイルと、から成るステータ
と、上記ステータヨークを軸方向に関して挟持する外装
部材と、を含んでおり、上記各相のステータヨークが、
複数相の円環状に配設された磁極歯が交互に組み合わさ
れた一対のステータヨークから構成されている、ステッ
ピングモータにおいて、上記ステータヨークが、二相一
組になっていて、偶数組のステータヨークが備えられて
おり、各組の二相のステータヨークが逆位相であって、
この二相のステータヨークに備えられるコイルが、互い
に直列に且つ逆向きの磁界を発生させるように、接続さ
れている、ことを特徴とする、ステッピングモータによ
り、達成される。
【0017】上記請求項1の構成によれば、各組を構成
する二相のステータヨークが、互いに逆位相であって且
つ互いに逆向きの電流が流れることにより、相互の磁気
干渉が低減されることになる。このため、一つの相のス
テータヨークに対する隣接相からの磁気干渉は、隣接す
る他の組の側からのみであるので、隣接相からの磁気干
渉も低減され得ることになる。かくして、各相のステー
タヨークにおける隣接するステータヨークによる磁気干
渉が低減されることによって、ステップ角の位置精度が
向上することになる。
【0018】また、ステータヨークを構成する材料の厚
さが薄くても、電気抵抗が高く、鉄損が低いことから、
ステータヨーク材料の高周波磁気応答性が向上するの
で、モータの高周波応答性が向上すると共に、二相のス
テータヨークが一組として使用されることにより、磁気
飽和容量が確保され得ることになり、駆動トルクの低下
が防止され得ることになる。これにより、ステータヨー
ク材料の厚さを薄くすることにより、磁極歯幅を従来よ
り小さくしたとしても、加工性が損なわれないので、ス
テップ角の小さいステッピングモータが構成され得るこ
とになる。
【0019】さらに、複数組の四相のステータヨークか
ら構成されているので、ロータの総磁力も四相に分割さ
れることになり、ディテントトルクが低減され、連続駆
動時の駆動騒音が低減され得ることになると共に、従来
のステータヨークに比較して2倍のステータヨークが必
要になるが、その厚さが薄くてもよいので、例えば厚さ
を半分にすることによって、材料コストも従来とほぼ同
等に抑制され得る。また、全体の構造は、従来のステッ
ピングモータとほぼ同様であることから、組立工程も同
様である。従って、従来のステッピングモータの部品及
び生産ラインをそのまま利用して、ステッピングモータ
が製造され得ることになり、追加の設備投資が不要とな
る。
【0020】請求項2では、隣り合う上記各組のステー
タヨークは、一方の組のステータヨークに対して他方の
組のステータヨークが90度位相がずれた位置に配設さ
れている事を特徴とするステッピングモータが構成され
る。請求項2では、一つのステータから他のステータに
対して磁束の漏洩が生じるのは位相が90度ずれている
ステータ16dと16eとの間だけであり、他のステータ
間同志では全て逆位相の関係に配されており、漏洩磁
束、即ち、磁気干渉が生じる事はない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明によ
るステッピングモータの一実施形態の構成を示してい
る。図1において、ステッピングモータ10は、一端が
開放した中空円筒状のケース11と、ケース11の開放
端を閉塞するブラケット12と、このケース11の内周
面に沿って設けられたステータ13と、ケース11及び
ブラケット12に設けられた軸受部11a,12aによ
り回転可能に支持されたロータ14と、ケース11の閉
鎖端に取り付けられたフランジ15と、から構成されて
いる。
【0022】上記ケース11は、金属材料から構成され
ていると共に、その閉じた端面の中心付近に軸受部11
aを備えている。上記ブラケット12は、同様に金属材
料から構成されていると共に、その中心付近に軸受部1
2aを備えている。
【0023】上記ステータ13は、ケース11内に収容
され得るように、ケース11の内径にほぼ等しい外径を
有するリング状のフランジ部を備えた八個のステータヨ
ーク16a,16b,16c,16d,16e,16
f,16g,16hが従来と同様に樹脂(図示せず)に
より一体にモールド成形されたほぼ円筒状のヨークユニ
ット16と、ステータヨーク16a及び16b,16c
及び16d,16e及び16f,16g及び16hによ
りそれぞれ画成されたコイル巻線部に巻回されたコイル
17a,17b,17c,17dと、から構成されてお
り、コイル17a,17b,17c,17dの巻回後に
ケース11内に収容され、固定保持されるようになって
いる。
【0024】上記ロータ14は、上記軸受部11a,1
2aに回転可能に支持される回転軸14aと、回転軸1
4aに対して固定保持された中空円筒状のロータマグネ
ット14bとから構成されている。このロータマグネッ
ト14bは、その外径がヨークユニット16の中心孔の
内径より僅かに小径に形成されていると共に、円周方向
に沿って着磁されている。
【0025】ここで、上記ステータヨーク16a乃至1
6hは、例えば図10に示したステータヨーク6aと同
様に、導電性金属材料から成ると共に、従来のステータ
ヨーク6aよりも厚さが薄く形成されており、リング状
のフランジ部と、このリング状のフランジ部の内周縁部
から垂直に立ち上がるように設けられた多数の磁極歯と
から構成されている。尚、上記ステータヨーク16a乃
至16hは、従来のステッピングモータにおけるステー
タヨークと同じ厚さの材料から構成されていてもよい。
そして、ステータヨーク16b,16cと16d,16
eと16f,16gがそれぞれ互いに背中合わせになる
ように、組み合わせられていると共に、対となるステー
タヨーク16a及び16b,16c及び16d,16e
及び16f,16g及び16hが、図1及び図2に示す
ように、それぞれ相a,b,c,dを構成している。
【0026】さらに、互いに隣接する二相のステータヨ
ーク16a乃至16d,16e乃至16h即ちa相及び
b相、c相及びd相のステータヨークが、それぞれ組を
構成しており、第一の組のステータヨーク16a乃至1
6dの磁極歯が、第二の組のステータヨーク16e乃至
16hの磁極歯に対して、90度位相がずれるように、
配設されている。この様に各磁極歯が配設されている
為、一つのステータから他のステータに対して磁束の漏
洩が生じるのは位相が90度ずれているステータ16d
と16eとの間だけであり、他のステータ間同志では全
て逆位相の関係に配されており、漏洩磁束、即ち、磁気
干渉が生じる事はない。かくして、8個のステータヨー
ク16a乃至16hが上述のように互いに組み合わせら
れた状態にて、樹脂により一体成形されることにより、
ヨークユニット16が完成する。
【0027】また、各相a,b,c,dのステータヨー
クのコイル巻線部に巻回されたコイル17a,17b,
17c,17dに関して、図2に示すように、コイル1
7a及び17bが互いに直列に且つ逆向きになるように
接続されており、同様にコイル17c,17dが互いに
直列に且つ逆向きになるように接続されている。これに
より、各組のステータヨーク及びコイルは、例えば図3
に示すように、第一の組のステータヨーク16a乃至1
6dとコイル17a,17bに関しては、相a,bにて
コイル17a,17bを流れる電流Iが互いに逆向きに
なることから、各相a,bにて発生する磁界の向きが図
3にて矢印Bで示すように互いに逆向きになる。従っ
て、ステータ16bと16cとの間を通過する磁束は互い
に同方向に生じるので、相互の磁界は互いに相殺され
ず、磁気干渉は発生しない。
【0028】ここで、各コイル17a乃至17dの結線
は、図4に示すように、各コイル17a,17dの巻線
端末がそれぞれモータ外部に設けられた基板18(図4
参照)に引き回されて、この基板18上にて行なわれ
る。そして、コイル17a,17bは、それぞれA相,
A’相として、またコイル17c,17dは、それぞれ
B相,B’相として、従来の二相構造のステッピングモ
ータと同様の駆動回路によって駆動される。
【0029】本発明実施形態によるステッピングモータ
10は、以上のように構成されており、ステータ13の
ヨークユニット16のコイル巻線部に巻回された各コイ
ル17a乃至17dに図示しない駆動回路から駆動電流
を流すことによって、コイル17a乃至17dに発生す
る磁界が、それぞれヨークユニット16の各ステータヨ
ーク16a乃至16hを介して、ロータマグネット14
bの磁界と相互に作用して、その際各ステータヨーク1
6a乃至16hの磁極歯の作用によって、ロータ14が
間欠的に回転駆動されることになる。
【0030】この場合、従来のステッピングモータにお
ける各相を構成するステータヨークが、本発明実施形態
によるステッピングモータ10においては、それぞれ二
相のステータヨークから構成されているので、各相のス
テータヨークにおける隣接相のステータヨークからの磁
気干渉が低減され得ることになる。従って、ステップ角
の位置精度(静止角度精度)が向上することになる。例
えば、ステッピングモータ10を二相駆動とした場合の
静止角度精度は、図5にて符号Pで示すような特性曲線
を有することになる。これに対して、従来の二相駆動の
ステッピングモータの静止角度精度は、図5にて符号Q
で示す特性曲線となる。従って、本発明実施形態による
ステッピングモータ10の方が静止角度精度が高いこと
が分かる。また、ステッピングモータ10を一相構造と
した場合の静止角度精度は、図6にて符号Pで示すよう
な特性曲線を有することになる。これに対して、従来の
二相駆動のステッピングモータの静止角度精度は、図6
にて符号Qで示す特性曲線となる。従って、一相駆動の
場合も、本発明実施形態によるステッピングモータ10
の方が静止角度精度が高いことが分かる。
【0031】また、ステータヨークを構成する材料の厚
さが薄くても、それぞれ二相のステータヨークから構成
され、磁気飽和容量が確保され得るので、駆動トルクが
低下するようなことはない。さらに、ステータヨーク材
料を薄くすることによって、電気抵抗が高くなり、鉄損
が低くなることから、ステータヨーク材料の高速磁化応
答性が向上するので、ステッピングモータ10の高周波
応答性が向上することになる。例えば、ステッピングモ
ータ10における周波数に対するトルクは、図7におい
て、符号Pで示すように比較的高い周波数まで、十分高
い値をとるが、従来のステッピングモータにおける周波
数に対するトルクは、図7において、符号Qで示すよう
に、比較的低い周波数で低下してしまう。従って、本発
明実施形態によるステッピングモータ10の方が、高周
波における駆動トルクが大きいことが分かる。
【0032】このようにして、ステータヨーク16a乃
至16hの材料の厚さを薄くすることにより、その磁極
歯の幅を従来より小さくしたとしても、加工性が損なわ
れないので、ステップ角の小さいステッピングモータが
構成され得ることになる。
【0033】さらに、図示の場合、ヨークユニット16
が二組四相のステータヨーク16a乃至16hから構成
されているので、ロータ14の総磁力も四相に分割され
ることになる。従って、ディテントトルクが低減される
ことになり、連続駆動時の駆動騒音が低減され得る。こ
こで、ヨークユニット16は、従来のヨークユニットの
場合に比較して2倍の数のステータヨークが必要になる
が、その厚さが薄くてもよいので、例えば厚さを半分に
することによって、材料コストも従来とほぼ同等に抑制
され得る。また、全体の構造は、従来のステッピングモ
ータとほぼ同様であることから、組立工程も同じものが
利用され得る。従って、従来のステッピングモータの部
品及び生産ラインをそのまま利用して、ステッピングモ
ータ10が製造され得ることになり、追加の設備投資が
不要となる。
【0034】尚、上記実施形態においては、ヨークユニ
ット16は、二組四相のステータヨーク16a乃至16
hを備えているが、これに限らず、三組以上の偶数組の
ステータヨークを備えるステッピングモータに本発明を
適用し得ることは明らかである。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、各
組を構成する二相のステータヨークが、互いに逆位相で
あって且つ互いに逆向きの電流が流れることにより、相
互の磁気干渉が低減されることになる。このため、一つ
の相のステータヨークに対する隣接相からの磁気干渉
は、隣接する他の組の側からのみであるので、隣接相か
らの磁気干渉も低減され得ることになる。かくして、各
相のステータヨークにおける隣接するステータヨークに
よる磁気干渉が低減されることによって、ステップ角の
位置精度が向上することになる。
【0036】また、ステータヨークを構成する材料の厚
さが薄くても、電気抵抗が高く、鉄損が低いことから、
ステータヨーク材料の高周波磁気応答性が向上するの
で、モータの高周波応答性が向上すると共に、二相のス
テータヨークが一組として使用されることにより、磁気
飽和容量が確保され得ることになり、駆動トルクの低下
が防止され得ることになる。これにより、ステータヨー
ク材料の厚さを薄くすることにより、磁極歯幅を従来よ
り小さくしたとしても、加工性が損なわれないので、ス
テップ角の小さいステッピングモータが構成され得るこ
とになる。
【0037】さらに、複数組の四相のステータヨークか
ら構成されているので、ロータの総磁力も四相に分割さ
れることになり、ディテントトルクが低減され、連続駆
動時の駆動騒音が低減され得ることになると共に、従来
のステータヨークに比較して2倍のステータヨークが必
要になるが、その厚さが薄くてもよいので、例えば厚さ
を半分にすることによって、材料コストも従来とほぼ同
等に抑制され得る。また、全体の構造は、従来のステッ
ピングモータとほぼ同様であることから、組立工程も同
様である。従って、従来のステッピングモータの部品及
び生産ラインをそのまま利用して、ステッピングモータ
が製造され得ることになり、追加の設備投資が不要とな
る。
【0038】かくして、本発明によれば、簡単な構成に
より、小型で且つステップ角が小さく、さらにトルクが
大きく且つ高速回転可能であるようにした、極めて優れ
たステッピングモータが提供され得ることになる。
【0039】又、一つのステータから他のステータに対
して磁束の漏洩が生じるのは位相が90度ずれているス
テータ16dと16eとの間だけであり、他のステータ間
同志では全て逆位相の関係に配されており、漏洩磁束、
即ち、磁気干渉が生じる事はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるステッピングモータの一実施形態
の構成を示す概略断面図である。
【図2】図1のステッピングモータにおける各ステータ
ヨークの磁極歯の配列状態を示す部分拡大正面図であ
る。
【図3】図1のステッピングモータにおける一組のステ
ータヨークに関する電流と磁界との関係を示す部分断面
図である。
【図4】図1のステッピングモータにおけるステータの
各コイルの相互の結線状態を示す概略斜視図及び配線図
である。
【図5】図1の本発明によるステッピングモータ及び図
8の従来のステッピングモータの二相励磁の場合のステ
ップ角度精度をそれぞれ示すグラフである。
【図6】図1の本発明によるステッピングモータ及び図
8の従来のステッピングモータの一相励磁の場合のステ
ップ角度精度をそれぞれ示すグラフである。
【図7】図1の本発明によるステッピングモータ及び図
8の従来のステッピングモータのトルク特性をそれぞれ
示すグラフである。
【図8】従来のステッピングモータの一例の構成を示す
分割斜視図である。
【図9】図8のステッピングモータの概略断面図であ
る。
【図10】図8のステッピングモータにおけるステータ
ヨークの拡大斜視図である。
【図11】図8のステッピングモータにおける一相励磁
の場合の磁束漏洩を示す図である。
【図12】図8のステッピングモータにおける二相励磁
の場合の磁束漏洩を示す図である。
【図13】図8のステッピングモータにおけるステータ
ヨークを示し、(A)は部分拡大断面図,(B)は内側
から見た磁極歯の拡大図、及び(C)は全長を長くした
磁極歯の拡大図である。
【符号の説明】
10 ステッピングモータ 11 ケース(外装部材) 11a,12a 軸受部 12 ブラケット(外装部材) 13 ステータ 14 ロータ 14b ロータマグネット 15 フランジ 16 ヨークユニット 16a,16b,16c,16d,16e,16f,1
6g,16hステータヨーク 17a,17b,17c,17d コイル 18 基板 a,b,c,d 各相

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に着磁されたロータマグネット
    と、このロータマグネットの中心に取り付けられる回転
    軸と、から成るロータと、 上記ロータを周囲から包囲するように、互いに軸方向に
    並んで配設された複数相のステータヨークと、ステータ
    ヨークにより画成されるコイル巻線部に巻回されたコイ
    ルと、から成るステータと、 上記ステータヨークを軸方向に関して挟持する外装部材
    と、を含んでおり、 上記各相のステータヨークが、複数相の円環状に配設さ
    れた磁極歯が交互に組み合わされた一対のステータヨー
    クから構成されている、ステッピングモータにおいて、 上記ステータヨークが、二相一組になっていて、偶数組
    のステータヨークが備えられており、 各組の二相のステータヨークが逆位相であって、 この二相のステータヨークに備えられるコイルが、互い
    に直列に且つ逆向きの磁界を発生させるように、接続さ
    れている、ことを特徴とする、ステッピングモータ。
  2. 【請求項2】 隣り合う上記各組のステータヨークは、
    一方の組のステータヨークに対して他方の組のステータ
    ヨークが90度位が相ずれた位置に配設されている事を
    特徴とするステッピングモータ。
JP10315571A 1998-11-06 1998-11-06 ステッピングモータ Pending JP2000152593A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10315571A JP2000152593A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 ステッピングモータ
US09/433,370 US6323569B1 (en) 1998-11-06 1999-11-03 Stepping motor
TW088119323A TW483219B (en) 1998-11-06 1999-11-05 Stepping motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10315571A JP2000152593A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 ステッピングモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000152593A true JP2000152593A (ja) 2000-05-30

Family

ID=18066956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10315571A Pending JP2000152593A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 ステッピングモータ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6323569B1 (ja)
JP (1) JP2000152593A (ja)
TW (1) TW483219B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106601A1 (ja) * 2005-04-04 2006-10-12 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha 多相ステップモータ
JP2011151902A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Shinano Kenshi Co Ltd 永久磁石型回転機
JP2012237343A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Tgk Co Ltd ステッピングモータ駆動式の制御弁

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6299452B1 (en) * 1999-07-09 2001-10-09 Cognitive Concepts, Inc. Diagnostic system and method for phonological awareness, phonological processing, and reading skill testing
JP3867286B2 (ja) * 2000-09-20 2007-01-10 日本電産サンキョー株式会社 ステッピングモータ及びその製造方法
JP4828043B2 (ja) * 2001-05-31 2011-11-30 ミネベア株式会社 Pm型ステッピングモータ
JP4113339B2 (ja) * 2001-06-18 2008-07-09 日本サーボ株式会社 3相環状コイル式永久磁石型回転電機
JP4878183B2 (ja) * 2005-03-18 2012-02-15 株式会社日立産機システム 多相クローポール型モータ
JP4654819B2 (ja) * 2005-08-01 2011-03-23 株式会社デンソー モータ
JP4376863B2 (ja) * 2005-12-22 2009-12-02 シナノケンシ株式会社 永久磁石型回転機
JP5554763B2 (ja) * 2011-10-17 2014-07-23 シナノケンシ株式会社 アウターロータ型モータ

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5963972A (ja) * 1982-10-01 1984-04-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd ステツピングモ−タ
US4634948A (en) * 1985-05-17 1987-01-06 The Superior Electric Company Stepping motor winding for bipolar drive
US4794292A (en) * 1986-07-21 1988-12-27 Canon Kabushiki Kaisha Stepping motor with divided stator pole pieces
JPS63113476U (ja) * 1987-01-14 1988-07-21
JPH0193979U (ja) * 1987-12-15 1989-06-21
JPH03143298A (ja) * 1989-10-25 1991-06-18 Brother Ind Ltd ステッピングモータの制御方式
JPH04222453A (ja) * 1990-06-27 1992-08-12 Alps Electric Co Ltd ステツピングモータ及びキヤリツジ移送機構
JP3169276B2 (ja) * 1992-08-31 2001-05-21 日本サーボ株式会社 ハイブリッド形ステッピングモータ
US6060800A (en) * 1995-07-12 2000-05-09 Minebea Co., Ltd. Motor structure
JP3013288B2 (ja) * 1995-08-31 2000-02-28 ミネベア株式会社 ステッピングモータ
JPH1023732A (ja) * 1996-07-05 1998-01-23 Tamagawa Seiki Co Ltd ハイブリッド型ステップモータ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006106601A1 (ja) * 2005-04-04 2006-10-12 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha 多相ステップモータ
US7633191B2 (en) 2005-04-04 2009-12-15 Shinano Kenshi Kabushiki Kaisha Multiphase step motor
JP2011151902A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Shinano Kenshi Co Ltd 永久磁石型回転機
JP2012237343A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Tgk Co Ltd ステッピングモータ駆動式の制御弁

Also Published As

Publication number Publication date
TW483219B (en) 2002-04-11
US6323569B1 (en) 2001-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3169276B2 (ja) ハイブリッド形ステッピングモータ
JP3460912B2 (ja) モータ構造
US5532531A (en) Permanent magnet type brushless motor
JP3548425B2 (ja) モータ
US5834865A (en) Hybrid stepping motor
US6031304A (en) Motor structure
JPH0469042A (ja) ハイブリッド形ステッピングモータ
JP4828043B2 (ja) Pm型ステッピングモータ
JP5462877B2 (ja) 永久磁石型ステッピングモータ
JP3084220B2 (ja) ハイブリッド型ステップモータ
JP2000152593A (ja) ステッピングモータ
JP2008113480A (ja) モータ
JPH09163710A (ja) モータ構造
JPH0378458A (ja) 電動機
US6031305A (en) Stepping motor with rotor and stator having related axial width
JP3414907B2 (ja) モータ
JP3289687B2 (ja) ステッピングモータ
JP2003111360A (ja) モータ用永久磁石、その着磁方法及びモータ
JP3797488B2 (ja) 多極回転電機
JPH06225509A (ja) Pm型ステッピングモータ
JP4216369B2 (ja) ステッピングモータ
JP3591660B2 (ja) 3相クローポール式永久磁石型回転電機
JPH118960A (ja) 磁極ずらし治具およびその治具を用いた回転子の製造方法
JP3045935B2 (ja) 永久磁石型ステッピングモータ
JP2002051527A (ja) パルスモータ及びギヤ付きモータ