JP2003111360A - モータ用永久磁石、その着磁方法及びモータ - Google Patents
モータ用永久磁石、その着磁方法及びモータInfo
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Abstract
ップルの低減を図ることが可能なモータ用永久磁石及び
その着磁方法を提供する。 【解決手段】 周方向に表面磁束波形が略正弦波形状に
着磁されている複数の磁極11,12,13,14を備
えるモータ用永久磁石1であって、磁極11,12,1
3,14は、前記表面磁束波形が痩せた正弦波形状、及
び/又は、境界近傍領域における表面磁束が略零値とな
るように着磁されていること、を特徴とする。
Description
るモータ用永久磁石、その着磁方法及びモータに関する
ものである。
逆起電圧波形を正弦波形状にすることによって回転を円
滑にし、騒音、コギングトルク及びトルクリップルの低
減を図るため、モータ用永久磁石の表面磁束波形が正弦
波形状になるように着磁を行っていた。
も、実際にモータの巻線コイルに誘起される逆起電圧
は、正弦波形状とならず、騒音、コギングトルク及びト
ルクリップルを低減する妨げとなるという問題があっ
た。
タの騒音、コギングトルク及びトルクリップルの低減を
図ることが可能なモータ用永久磁石、その着磁方法及び
モータを提供することである。
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1の発明は、周方向に表面磁束波形が略正
弦波形状に着磁されている複数の磁極(11,12,1
3,14、11−2,12−2,13−2,14−2)
を備えるモータ用永久磁石であって、前記磁極は、前記
表面磁束波形が痩せた正弦波形状、及び/又は、境界近
傍領域における表面磁束が略零値となるように着磁され
ていること、を特徴とするモータ用永久磁石(1,1−
2)である。
タ用永久磁石において、前記表面磁束波形は、前記磁極
の境界近傍領域において接線の傾きが略零となる点(Z
CP)を含むこと、を特徴とするモータ用永久磁石
(1,1−2)である。
に記載のモータ用永久磁石(1,1−2)と、前記モー
タ用永久磁石の円周又は外周に対向配置されたコイル
(21c,22c,23c)とを備えるモータ(2)で
ある。
(1,1−2)の周方向の表面磁束波形を略正弦波形状
に着磁するモータ用永久磁石の着磁方法であって、前記
表面磁束波形が痩せた正弦波形状、及び/又は、磁極の
境界近傍領域における表面磁束が略零値となるように着
磁する着磁工程を備えること、を特徴とするモータ用永
久磁石の着磁方法である。
発明の実施の形態について、従来のモータ用永久磁石と
比較しながら更に詳しく説明する。 (実施形態)図1は、従来のモータ用永久磁石、図2
は、本発明によるモータ用永久磁石の実施形態を説明す
る図である。図1(a)、図2(a)は、モータ用永久
磁石を示す表面図、図1(b)、図2(b)は、モータ
用永久磁石の着磁波形を示す図である。図1(b)、図
2(b)の縦軸及び横軸は、磁束量及びモータ用永久磁
石の中心角度を示している。図1(a)に示すように、
従来のモータ用永久磁石1−5は、2つのN極部11−
5,12−5及び2つのS極部13−5,14−5が周
方向にそれぞれ交互に均等に形成されている4極の円筒
型磁石である。N極部11−5,12−5は、内周側が
N極に着磁され、S極部13−5,14−5は、内周側
がS極に着磁されている。図1(b)に示すように、永
久磁石1−5は、内周側の表面磁束波形が正弦波形状に
着磁されている。
ータ用永久磁石1は、円筒型磁石であり、2つのN極部
11,12及び2つのS極部13,14が周方向にそれ
ぞれ交互に均等に形成されている。N極部11,12、
S極部13,14は、内周側がN極、S極にそれぞれ着
磁されている。図2(b)に示すように、永久磁石1
は、内周側の表面磁束波形が略正弦波形状であって、各
極部11,12,13,14における磁束量のピーク値
をモータ用永久磁石1−5における値と同一に設定した
場合に、着磁波形がモータ用永久磁石1−5の着磁波形
である正弦波(点線)を痩せさせた形状(実線)となる
ように着磁されている。また、永久磁石1は、各磁極1
1,12,13,14の境界近傍領域における内周側の
表面磁束が略零値となり、着磁波形が零値とクロスする
ゼロクロスポイントZCPにおいて、接線の傾きが略零
となるように着磁されている。
説明する図であり、モータの回転軸に垂直な平面を示す
概略断面図である。図3(a)は従来のモータ用永久磁
石1−5を組み込んだモータ2−5、図3(b)は本発
明によるモータ用永久磁石1を組み込んだモータ2を示
している。図3に示すように、モータ2,2−5は、ス
テータ20、ロータ30,30−5等を備えている。ス
テータ20は、鉄等、磁性体である金属製の部材であっ
て、その3箇所に同形状の凸極21,22,23を有し
ている。u相極21、v相極22及びw相極23は、互
いに約120°の角度をなすようにステータ20の径方
向に突出し、その先端部は、円弧状かつ幅広に形成され
ている。また、各凸極には、コイル21c,22c,2
3cが巻かれている。
31、その内周面に接着されたモータ用永久磁石1,1
−5等を備えている。モータ用永久磁石1,1−5の内
面側と各凸極21,22,23の先端面との間には、接
触を避けるべく一定の空隙が確保されている。モータ用
永久磁石1,1−5及びステータ20は、閉磁路を構成
する。従って、モータ用永久磁石1,1−5がモータ
2,2−5に組み込まれた状態での着磁波形は、磁束が
ステータ20によって引っ張られるため、オープン状態
で測定した着磁波形[図1(b),図2(b)参照]が
太くなった波形となる。
示す図であり、コイルに電流を流さない無励磁状態でス
テータを一定の速度で回転させた場合にu相コイルに誘
起される逆起電圧(Back E.M.F)を示してい
る。図4(a)は、モータ2−5、図4(b)は、モー
タ2のu相コイルの逆起電圧波形を示している。モータ
用永久磁石1−5の着磁波形は、モータ2−5に組み込
まれた状態では、オープン状態で測定した着磁波形であ
る正弦波[図1(b)参照]が太った形状となる。ま
た、モータ2−5のu相コイル21cの逆起電圧波形
は、モータ用永久磁石1−5の着磁波形と同様の波形と
なるため、図4(a)に示すように、正弦波(波線)が
太った形状の波形(実線)となる。
に組み込まれた状態では、オープン状態での着磁波形
[図2(b)参照]が太くなり、極めて正弦波に近い波
形となるため、u相コイル21cの逆起電圧波形は、図
4(b)に示すように、極めて正弦波に近い波形(実
線)となる。
波形を示す図であり、図5(a)はモータ2−5に格納
されたコイルの逆起電圧を示し、図5(b)はモータ2
に格納されたコイルの逆起電圧を示している。図6は、
図5のデータに基づいてFFT解析した結果を示す図で
ある。図5(a)に示すように、モータ2−5のu相コ
イル21c、v相コイル22c及びw相23cの2相間
における逆起電圧波形は、正弦波が痩せた形状となる。
また、図6(a)に示すように、この逆起電圧波形をF
FT解析すると、基本周波数成分だけでなく、基本周波
数の3倍、5倍、7倍等に相当する周波数成分(B部分
等)が大きくなる。
のu相コイル21c、v相コイル22c及びw相23c
の2相間における逆起電圧波形は、正弦波形状となる。
また、図6(b)に示すように、この逆起電圧波形をF
FT解析すると、略基本周波数成分だけとなる。
造方法について説明する。図7は、本発明によるモータ
用永久磁石の製造方法の実施形態を説明する図である。
図7に示すように、着磁ヨーク40は、永久磁石材11
を所定の磁束量に着磁することによってモータ用永久磁
石1を製造する。永久磁石材11は、着磁ヨーク3と所
定の間隙を設けて配置されている。着磁ヨーク40は、
電磁鋼板や鉄等の磁性体である金属製の部材であって、
その4箇所に同形状の凸極41,42,43,44を有
している。それぞれの凸極には、コイル41c,42
c,43c,44cが巻かれ、互いに約90°の角度を
なすように着磁ヨーク3の径方向に突出している。その
先端は、円弧状であって、周方向に一定の間隙S1,S
2,S3,S4を離して形成されている。この間隙S
1,S2,S3,S4により、着磁波形が痩せた正弦波
形状のモータ用永久磁石1が製造される。
ルの逆起電圧波形は、正弦波形状となり、2相間におけ
る逆起電圧波形も正弦波形状となるため、騒音等の原因
となる基本周波数の3倍、5倍、7倍等に相当する周波
数成分を低減することによってモータ2の騒音を低減す
るとともに、コギングトルク、トルクリップルを低減す
ることが可能となった。
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、永久磁石
1は、図8に示すような永久磁石1−2であってもよ
い。N極部11−2,12−2は、中央の領域CZでは
内周側がN極、磁極の境界近傍の領域である両端の領域
EZでは内周側がS極となるように着磁されている。S
極部13−2,14−2は、N極部11−2,12−2
とは逆に、中央領域CZでは内周側がS極となるように
着磁され、両端の領域EZでは内周側がN極となるよう
に着磁されている。また、内周側の表面磁束波形が略正
弦波形状であって、正弦波を痩せさせた形状となるよう
に着磁されている。各極部11−2,12−2,13−
2,14−2の両端領域EZは、中央領域CZとは逆の
極となる微少なピーク値をとることによって、着時波形
がうねりとなるように着磁されている。
び2つのS極部13,14が周方向にそれぞれ交互に均
等に形成されている4極の円筒型磁石であるが、4極以
上の極を有していてもよい。表面磁束波形が痩せた正弦
波形状、及び/又は、N極部11,12及びS極部1
3,14の境界近傍において、表面磁束が略零値になる
ように着磁されていれば、同様の効果を得ることが可能
である。また、着磁波形が外周側の表面磁束波形が正弦
波を痩せさせた形状であるモータ用永久磁石1であって
もよい。更に、円柱型磁石であってもよい。モータ用永
久磁石1をモータ2の回転子側に設置して同様の効果を
得ることが可能である。
用永久磁石の着磁波形は、痩せた正弦波形状等、モータ
の1相コイルの逆起電圧波形が正弦波形状となる形状で
あるため、モータの騒音を低減するとともに、コギング
トルク、トルクリップルを低減することが可能となっ
た。
図である。
明する図である。
る図である。
ある。
す図である。
示す図である。
施形態を説明する図である。
明する図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 周方向に表面磁束波形が略正弦波形状に
着磁されている複数の磁極を備えるモータ用永久磁石で
あって、 前記磁極は、前記表面磁束波形が痩せた正弦波形状、及
び/又は、境界近傍領域における表面磁束が略零値とな
るように着磁されていること、を特徴とするモータ用永
久磁石。 - 【請求項2】 請求項1に記載のモータ用永久磁石にお
いて、 前記表面磁束波形は、前記磁極の境界近傍領域において
接線の傾きが略零となる点を含むこと、 を特徴とするモータ用永久磁石。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のモータ用
永久磁石と、 前記モータ用永久磁石の円周又は外周に対向配置された
コイルとを備えるモータ。 - 【請求項4】 モータ用永久磁石の周方向の表面磁束波
形を略正弦波形状に着磁するモータ用永久磁石の着磁方
法であって、 前記表面磁束波形が痩せた正弦波形状、及び/又は、磁
極の境界近傍領域における表面磁束が略零値となるよう
に着磁する着磁工程を備えること、を特徴とするモータ
用永久磁石の着磁方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001307451A JP2003111360A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | モータ用永久磁石、その着磁方法及びモータ |
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Family Applications (1)
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-
2001
- 2001-10-03 JP JP2001307451A patent/JP2003111360A/ja active Pending
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