JP2000152358A - スピーカ装置 - Google Patents
スピーカ装置Info
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- JP2000152358A JP2000152358A JP10327070A JP32707098A JP2000152358A JP 2000152358 A JP2000152358 A JP 2000152358A JP 10327070 A JP10327070 A JP 10327070A JP 32707098 A JP32707098 A JP 32707098A JP 2000152358 A JP2000152358 A JP 2000152358A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スピーカ装置の小型化を図るためのダクト構
成を提供する。 【解決手段】 スピーカボックス1の底板1D又は/及
び天板1U近傍に隔壁19を設け、この隔壁19の下又
は/及び上側にダクト壁20及び20′をジグザグ状に
設けて隔壁19に設けたダクト開口21L及び21Rか
ら吸い込んだ空気をバッフル板2又は後面板1Bに穿っ
たダクト開口18a及び18a′から放音させてダクト
壁20及び20′間で空気の流れを互いに反対方向にし
て、ダクトの放射力の反作用力を相殺させる。
成を提供する。 【解決手段】 スピーカボックス1の底板1D又は/及
び天板1U近傍に隔壁19を設け、この隔壁19の下又
は/及び上側にダクト壁20及び20′をジグザグ状に
設けて隔壁19に設けたダクト開口21L及び21Rか
ら吸い込んだ空気をバッフル板2又は後面板1Bに穿っ
たダクト開口18a及び18a′から放音させてダクト
壁20及び20′間で空気の流れを互いに反対方向にし
て、ダクトの放射力の反作用力を相殺させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型軽量なスピーカ
装置に係わり、特にダクトの反作用力を有効に相殺出来
る小型のスピーカ装置に関する。
装置に係わり、特にダクトの反作用力を有効に相殺出来
る小型のスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカ装置の低域再生限界を
伸ばすための有効な手段として例えば、スピーカを設け
たバッフル板に開口及びダクトを設け、スピーカの振動
板の背面から出た音の位相を反転して、ダクトを介して
開口から外部に放射させて、スピーカの振動板から前面
に出る音波を強め、低音域を歪まない様にしたバスレフ
レックス型(位相反転型)のスピーカ装置が良く知られ
ている。
伸ばすための有効な手段として例えば、スピーカを設け
たバッフル板に開口及びダクトを設け、スピーカの振動
板の背面から出た音の位相を反転して、ダクトを介して
開口から外部に放射させて、スピーカの振動板から前面
に出る音波を強め、低音域を歪まない様にしたバスレフ
レックス型(位相反転型)のスピーカ装置が良く知られ
ている。
【0003】この様な位相反転型スピーカ装置は図5に
示す様にスピーカボックス1の前面に設けたバッフル板
2に穿ったスピーカ放音孔2aに対向してスピーカ3を
固定している。
示す様にスピーカボックス1の前面に設けたバッフル板
2に穿ったスピーカ放音孔2aに対向してスピーカ3を
固定している。
【0004】このスピーカ3は例えば、図5に示す如
く、リング状マグネット4と、このリング状マグネット
4を挟むように取付けられたプレート5及びヨーク6と
を設け、プレート5の内周側とヨーク6のセンターポー
ル6aとの間に磁気空隙7を形成する。またプレート5
にはスピーカ3のフレーム8が取付けられ、振動板10
の外周部にはエッジ9が設けられ、このエッジ9によっ
てコーン型の振動板10の外周部がフレーム8に保持さ
れている。
く、リング状マグネット4と、このリング状マグネット
4を挟むように取付けられたプレート5及びヨーク6と
を設け、プレート5の内周側とヨーク6のセンターポー
ル6aとの間に磁気空隙7を形成する。またプレート5
にはスピーカ3のフレーム8が取付けられ、振動板10
の外周部にはエッジ9が設けられ、このエッジ9によっ
てコーン型の振動板10の外周部がフレーム8に保持さ
れている。
【0005】一方、振動板10の内周部にボイスコイル
ボビン11が取付けられており、このボイスコイルボビ
ン11にはボイスコイル12が巻装され、ボイスコイル
12はプレート5及びヨーク6のセンターポール6aに
よって形成された磁気空隙7内に挿入する様になされて
いる。17はこのボイスコイル12をこの磁気空隙7内
に保持するためのダンパーである。このダンパー17と
して例えば布に合成樹脂を含浸させた山型のコルゲーシ
ョンを有するダンパーを使用し、このダンパー17は所
定のコンプライアンス(弾性)を有する。
ボビン11が取付けられており、このボイスコイルボビ
ン11にはボイスコイル12が巻装され、ボイスコイル
12はプレート5及びヨーク6のセンターポール6aに
よって形成された磁気空隙7内に挿入する様になされて
いる。17はこのボイスコイル12をこの磁気空隙7内
に保持するためのダンパーである。このダンパー17と
して例えば布に合成樹脂を含浸させた山型のコルゲーシ
ョンを有するダンパーを使用し、このダンパー17は所
定のコンプライアンス(弾性)を有する。
【0006】また、スピーカボックス1の外部の所定位
置に設けられた入力端子13aよりの音響信号を接続線
14aを介してスピーカ3の端子15に供給し、端子1
5よりの音響信号を錦糸線16を介してボイスコイル1
2に供給している。
置に設けられた入力端子13aよりの音響信号を接続線
14aを介してスピーカ3の端子15に供給し、端子1
5よりの音響信号を錦糸線16を介してボイスコイル1
2に供給している。
【0007】また、バッフル板2のスピーカ放音孔2a
と同一面に開口18aを有するダクト18を設け、スピ
ーカ3の振動板10の背面から出た音の位相を反転し
て、このダクト18からスピーカボックス1の外に放射
し、この振動板10の前面からでる音の低音域を広げて
いる。
と同一面に開口18aを有するダクト18を設け、スピ
ーカ3の振動板10の背面から出た音の位相を反転し
て、このダクト18からスピーカボックス1の外に放射
し、この振動板10の前面からでる音の低音域を広げて
いる。
【0008】上述の様に位相反転型のスピーカ装置とす
ることで、密閉型に比べて低音再生限界を低くすること
が出来て、スピーカ3の低音共振周波数f0 の約80%
程度まで低域再生範囲を拡げることが出来るとされてい
る。
ることで、密閉型に比べて低音再生限界を低くすること
が出来て、スピーカ3の低音共振周波数f0 の約80%
程度まで低域再生範囲を拡げることが出来るとされてい
る。
【0009】この様なスピーカ装置ではスピーカ3の振
動板10の振動による音放射力F1はスピーカ3の実効
質量M1 にスピーカの振動板10の動く加速度α1 を乗
算した即ち、F1 =M1 ・α1 で表せる。この様な音放
射力F1 に対し、振動板10の背面側からスピーカボッ
クス1内に向かう反作用力−F1 も、スピーカ装置が小
型軽量でスピーカボックス1の容積が小さくなれば顕著
になり、振動板10の振動によってスピーカボックス1
内の空気は圧縮及び膨張を繰返し、この空気は振動板1
0を元の位置に戻そうとする力となって働くためスピー
カボックス1を揺動させ、低音再生が阻害される問題が
あった。
動板10の振動による音放射力F1はスピーカ3の実効
質量M1 にスピーカの振動板10の動く加速度α1 を乗
算した即ち、F1 =M1 ・α1 で表せる。この様な音放
射力F1 に対し、振動板10の背面側からスピーカボッ
クス1内に向かう反作用力−F1 も、スピーカ装置が小
型軽量でスピーカボックス1の容積が小さくなれば顕著
になり、振動板10の振動によってスピーカボックス1
内の空気は圧縮及び膨張を繰返し、この空気は振動板1
0を元の位置に戻そうとする力となって働くためスピー
カボックス1を揺動させ、低音再生が阻害される問題が
あった。
【0010】この様な問題を解決するために本出願人は
先に図6に示す様なスピーカ装置を提案した、図6で図
5との対応部分には同一符号を付して示し、その詳細説
明は省略する。
先に図6に示す様なスピーカ装置を提案した、図6で図
5との対応部分には同一符号を付して示し、その詳細説
明は省略する。
【0011】図6に於いて、スピーカボックス1は合成
樹脂で箱形にバッフル板2と一体に成型される。バッフ
ル板2の上側に穿設されたスピーカ放音孔2aに対向し
て、図5で詳記したと同様構成のスピーカ3を固定す
る。バッフル板2の下側に配された第1のダクト18及
び開口18aはバッフル板2の成型時に一体に成型され
る。
樹脂で箱形にバッフル板2と一体に成型される。バッフ
ル板2の上側に穿設されたスピーカ放音孔2aに対向し
て、図5で詳記したと同様構成のスピーカ3を固定す
る。バッフル板2の下側に配された第1のダクト18及
び開口18aはバッフル板2の成型時に一体に成型され
る。
【0012】又、後面板1Bの上部にはバッフル板2に
穿ったスピーカ放音孔2aと対向する位置にスピーカ放
音孔2bを穿ち、第2のスピーカ3bを、好ましくはス
ピーカ3と背面同志が対向し且つスピーカ放音孔2bと
対向する様に後面板1Bに固定すると共に第1のダクト
18よりダクト径の大きい第2のダクト18bを第1の
ダクト18の所定長さ内でオーバーラップし、且つ同心
円状断面が形成される様に後面板1Bと一体に植立さ
せ、第2のダクト18bの開口18cを通して第1のダ
クト18の開口18aに放射する空気の等価質量MD 及
び等価抵抗RD を大きくする様に構成させている。
穿ったスピーカ放音孔2aと対向する位置にスピーカ放
音孔2bを穿ち、第2のスピーカ3bを、好ましくはス
ピーカ3と背面同志が対向し且つスピーカ放音孔2bと
対向する様に後面板1Bに固定すると共に第1のダクト
18よりダクト径の大きい第2のダクト18bを第1の
ダクト18の所定長さ内でオーバーラップし、且つ同心
円状断面が形成される様に後面板1Bと一体に植立さ
せ、第2のダクト18bの開口18cを通して第1のダ
クト18の開口18aに放射する空気の等価質量MD 及
び等価抵抗RD を大きくする様に構成させている。
【0013】更に、第1及び第2のスピーカ3及び3b
には後面板1Bに配設した入力端子13a及び13b並
びに接続線14a及び14bを介して同一入力の音響信
号が供給されている。
には後面板1Bに配設した入力端子13a及び13b並
びに接続線14a及び14bを介して同一入力の音響信
号が供給されている。
【0014】上述した図6のスピーカ装置によれば第1
及び第2のダクト18及び18b間のダクト放射力FD1
及びFD2の反作用力−FD1及び−FD2は夫々相殺される
ので、第1及び第2のスピーカ3及び3bの放射力F1
及びF2 の反作用力−F1 及び−F2 をF1 ≒F2 とす
れば互に相殺することが出来る。
及び第2のダクト18及び18b間のダクト放射力FD1
及びFD2の反作用力−FD1及び−FD2は夫々相殺される
ので、第1及び第2のスピーカ3及び3bの放射力F1
及びF2 の反作用力−F1 及び−F2 をF1 ≒F2 とす
れば互に相殺することが出来る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】然しながら上述した構
成ではスピーカボックス1内に一対の略同一構造のスピ
ーカ3及び3bを必要とし、スピーカボックス1の小型
化が図り難くなるだけでなく高価となる問題があった。
成ではスピーカボックス1内に一対の略同一構造のスピ
ーカ3及び3bを必要とし、スピーカボックス1の小型
化が図り難くなるだけでなく高価となる問題があった。
【0016】更に、スピーカの振動系を等しく作った2
つのスピーカでは低音共振周波数f 0 の高い方の振動板
の共振鋭度であるQはこの高い方の低音共振周波数f0
に比例して大きくなるための低域の再生には不向きにな
る弊害があった。
つのスピーカでは低音共振周波数f 0 の高い方の振動板
の共振鋭度であるQはこの高い方の低音共振周波数f0
に比例して大きくなるための低域の再生には不向きにな
る弊害があった。
【0017】本発明は叙上の問題点を解消したスピーカ
装置を提供しようとするものであり、簡単な構成で小型
軽量なスピーカボックスの揺動を防止でき良好な低音再
生ができる小型軽量のスピーカ装置及びスピーカを得よ
うとするものである。
装置を提供しようとするものであり、簡単な構成で小型
軽量なスピーカボックスの揺動を防止でき良好な低音再
生ができる小型軽量のスピーカ装置及びスピーカを得よ
うとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明スピーカ装置はス
ピーカボックス内にスピーカを配設した位相反転型のス
ピーカ装置であって、スピーカボックスの底面板又は/
及び天板近傍に隔壁を設け、隔壁と底面板又は/及び天
板間に後面板又はバッフル板側に向かって空気が連通す
る様にダクト壁を交互に延設させて、該隔壁の左右面板
側に穿ったダクト開口から後面板又はバッフル板に穿っ
たダクト開口へ空気を放射させる様にしたものである。
ピーカボックス内にスピーカを配設した位相反転型のス
ピーカ装置であって、スピーカボックスの底面板又は/
及び天板近傍に隔壁を設け、隔壁と底面板又は/及び天
板間に後面板又はバッフル板側に向かって空気が連通す
る様にダクト壁を交互に延設させて、該隔壁の左右面板
側に穿ったダクト開口から後面板又はバッフル板に穿っ
たダクト開口へ空気を放射させる様にしたものである。
【0019】本発明のスピーカ装置によれば、スピーカ
の音放射力の反作用力はスピーカボックスの自重で支え
る様にすると共にダクトの放射の反作用力が相殺出来、
且つダクトを薄型化してスピーカボックスを小型化出来
るものが得られる。
の音放射力の反作用力はスピーカボックスの自重で支え
る様にすると共にダクトの放射の反作用力が相殺出来、
且つダクトを薄型化してスピーカボックスを小型化出来
るものが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照して本発明のス
ピーカ装置を説明する。この図1において、図5、図6
に対応する部分には同一符号を付して示す。
ピーカ装置を説明する。この図1において、図5、図6
に対応する部分には同一符号を付して示す。
【0021】図1は本発明のスピーカ装置の略線的な斜
視図を示すものであり、図2(A)は本発明のスピーカ
装置のスピーカボックスの正面図、図2(B)は図2
(A)のB−B′断面矢視図、図2(C)は図2(A)
のA−A′断面矢視図である。
視図を示すものであり、図2(A)は本発明のスピーカ
装置のスピーカボックスの正面図、図2(B)は図2
(A)のB−B′断面矢視図、図2(C)は図2(A)
のA−A′断面矢視図である。
【0022】図1及び図2(A)乃至図2(C)は本発
明のスピーカ装置の1形態例を示すものでスピーカボッ
クス1は例えばABS等の合成樹脂で形成され、後面板
1Bを除いた略長方形の箱型に成形し、バッフル板2に
はスピーカ放音孔2aとダクト開口18aを形成し、方
形状の隔壁19を底板1Dと略平行に配設する。この隔
壁19とスピーカボックス1の底板1Dとの間にはバッ
フル板2及び後面板1Bの下端側から交互に後面板1B
及びバッフル板2側に延設されたダクト壁20(20
a,20b,20c)及び20′(20a′,20
b′,20c′)が設けられている。
明のスピーカ装置の1形態例を示すものでスピーカボッ
クス1は例えばABS等の合成樹脂で形成され、後面板
1Bを除いた略長方形の箱型に成形し、バッフル板2に
はスピーカ放音孔2aとダクト開口18aを形成し、方
形状の隔壁19を底板1Dと略平行に配設する。この隔
壁19とスピーカボックス1の底板1Dとの間にはバッ
フル板2及び後面板1Bの下端側から交互に後面板1B
及びバッフル板2側に延設されたダクト壁20(20
a,20b,20c)及び20′(20a′,20
b′,20c′)が設けられている。
【0023】ダクト壁20及び20′はスピーカボック
ス1の底板1Dの内側にスピーカボックス1の成形時に
一体に形成してもよいし、方形状の隔壁19の下側に隔
壁19の成形時に一体に形成する様に成してもよい。更
に後面板1Bに接しているダクト壁20及び20′は後
面板1Bと一体に成形し、バッフル板2に接しているダ
クト壁20及び20′はバッフル板2と一体に成形する
様にしてもよい。
ス1の底板1Dの内側にスピーカボックス1の成形時に
一体に形成してもよいし、方形状の隔壁19の下側に隔
壁19の成形時に一体に形成する様に成してもよい。更
に後面板1Bに接しているダクト壁20及び20′は後
面板1Bと一体に成形し、バッフル板2に接しているダ
クト壁20及び20′はバッフル板2と一体に成形する
様にしてもよい。
【0024】図2(A)乃至図2(C)ではスピーカボ
ックス1の底板1Dの上面に、例えば高さHが6mm、
幅W=4mm(2W=8mm)のダクト壁20及び2
0′を交互に後面板1Bとバッフル板2側からジグザグ
状に延設させ、延設させたダクト壁20及び20′の先
端部とバッフル板2と後面板1Bとの間隔Gをダクトの
幅Wと成るW=4と同一寸法に選択する。
ックス1の底板1Dの上面に、例えば高さHが6mm、
幅W=4mm(2W=8mm)のダクト壁20及び2
0′を交互に後面板1Bとバッフル板2側からジグザグ
状に延設させ、延設させたダクト壁20及び20′の先
端部とバッフル板2と後面板1Bとの間隔Gをダクトの
幅Wと成るW=4と同一寸法に選択する。
【0025】又、隔壁19の左右側板1L及び1R寄り
の例えばバッフル板2側にダクト開口21L及び21R
を穿設した方形状の隔壁19をダクト壁20及び20′
上に載置し、接着剤等を介して接合等で固着することで
図2(C)に示す様なジグザグ状の長い経路長を有する
ダクト18及び18′が形成される。
の例えばバッフル板2側にダクト開口21L及び21R
を穿設した方形状の隔壁19をダクト壁20及び20′
上に載置し、接着剤等を介して接合等で固着することで
図2(C)に示す様なジグザグ状の長い経路長を有する
ダクト18及び18′が形成される。
【0026】更に、図5で詳記したと同様構成の口径
4.5cmのスピーカ3をバッフル板2に成形したスピ
ーカ放音孔2aと対向配置して固着させることで、例え
ば高さ60mm×幅50mm×奥行40mmのスピーカ
装置が構成される。
4.5cmのスピーカ3をバッフル板2に成形したスピ
ーカ放音孔2aと対向配置して固着させることで、例え
ば高さ60mm×幅50mm×奥行40mmのスピーカ
装置が構成される。
【0027】上述の構成のスピーカ装置の動作を以下に
説明する。図5に示す従来構成の位相反転型のスピーカ
装置ではスピーカ3が駆動されF1 =M0 ・α0 の音放
射力が生じた時に反作用力−F1 =M0 ・α0 も生ず
る。又、低音を拡大する為のダクト18の開口18aか
ら放射される空気の力FD1=MD ・αD (ここでMD は
ダクト18の等価質量、αD はダクト18中を動く空気
の加速度)及びその反作用力−FD1を生ずる。従って、
小型軽量なスピーカ装置は−(F 1)+(−FD1)の力
で後方に動かされる。
説明する。図5に示す従来構成の位相反転型のスピーカ
装置ではスピーカ3が駆動されF1 =M0 ・α0 の音放
射力が生じた時に反作用力−F1 =M0 ・α0 も生ず
る。又、低音を拡大する為のダクト18の開口18aか
ら放射される空気の力FD1=MD ・αD (ここでMD は
ダクト18の等価質量、αD はダクト18中を動く空気
の加速度)及びその反作用力−FD1を生ずる。従って、
小型軽量なスピーカ装置は−(F 1)+(−FD1)の力
で後方に動かされる。
【0028】この場合、図6の様に一対のスピーカ3及
び3bと一対の第1及び第2のダクト18及び18bを
バッフル板2と後面板1Bに設ければスピーカ3の反作
用力−F1 はスピーカ3bの反作用力−F2 で打ち消さ
れ、第1のダクト18の反作用力−FD1も第2のダクト
18bの反作用力−FD2で互に相殺可能となるがスピー
カボックス1を上述の様に更に小型化を進めた場合には
図2(A)〜図2(C)に示す様に大径の第2のダクト
18bの分だけスピーカボックス1は大きくなり、小型
化の隘路となる。
び3bと一対の第1及び第2のダクト18及び18bを
バッフル板2と後面板1Bに設ければスピーカ3の反作
用力−F1 はスピーカ3bの反作用力−F2 で打ち消さ
れ、第1のダクト18の反作用力−FD1も第2のダクト
18bの反作用力−FD2で互に相殺可能となるがスピー
カボックス1を上述の様に更に小型化を進めた場合には
図2(A)〜図2(C)に示す様に大径の第2のダクト
18bの分だけスピーカボックス1は大きくなり、小型
化の隘路となる。
【0029】本例のスピーカ装置では第1のスピーカ3
のみとし、相殺用の第2のスピーカ3bは設けずスピー
カ3の音放射力F1 の反作用力−F1 はスピーカボック
ス1全体の重量で支える様にすることでスピーカボック
ス1の奥行方向を小さくして薄型にすると共に従来の図
6で説明した様な太いダクトと細いダクトを用いた折り
返しダクト構造とすることで生ずるスピーカボックス1
の高さ方向を小さくして小型化を図り、且つダクト長を
長くして低域の拡大を図り、ダクトで生ずる反作用力−
FD1を発生させない様にしたスピーカ装置を得ようとす
るものである。
のみとし、相殺用の第2のスピーカ3bは設けずスピー
カ3の音放射力F1 の反作用力−F1 はスピーカボック
ス1全体の重量で支える様にすることでスピーカボック
ス1の奥行方向を小さくして薄型にすると共に従来の図
6で説明した様な太いダクトと細いダクトを用いた折り
返しダクト構造とすることで生ずるスピーカボックス1
の高さ方向を小さくして小型化を図り、且つダクト長を
長くして低域の拡大を図り、ダクトで生ずる反作用力−
FD1を発生させない様にしたスピーカ装置を得ようとす
るものである。
【0030】本例の図1及び図2(A)乃至図2(C)
に示したスピーカ装置ではスピーカ3の音放射力F1 の
反作用力−F1 によるスピーカボックス1内の圧縮され
た空気は図1及び図2(A)乃至図2(C)に示す隔壁
19の左右側板1L及び1R側でバッフル板2側に穿っ
た夫々のダクト開口21L及び21Rを介して夫々F D1
/2・及びFD1/2として図2(C)に示す様に左右側
板1L及び1Rと第1のダクト壁20a及び20a′間
に形成された第1のダクト18及び18′の通路を通っ
て第1のダクト壁20a及び20a′の先端と後面板1
B間に形成された通路Gを通って反転される。
に示したスピーカ装置ではスピーカ3の音放射力F1 の
反作用力−F1 によるスピーカボックス1内の圧縮され
た空気は図1及び図2(A)乃至図2(C)に示す隔壁
19の左右側板1L及び1R側でバッフル板2側に穿っ
た夫々のダクト開口21L及び21Rを介して夫々F D1
/2・及びFD1/2として図2(C)に示す様に左右側
板1L及び1Rと第1のダクト壁20a及び20a′間
に形成された第1のダクト18及び18′の通路を通っ
て第1のダクト壁20a及び20a′の先端と後面板1
B間に形成された通路Gを通って反転される。
【0031】この反転された空気は第1のダクト壁20
a及び20a′と第2のダクト壁20b及び20b′間
の第2のダクト18及び18′の通路を通って第2のダ
クト壁20b及び20b′の先端とバッフル板2間に形
成された通路Gを通って再び反転される。
a及び20a′と第2のダクト壁20b及び20b′間
の第2のダクト18及び18′の通路を通って第2のダ
クト壁20b及び20b′の先端とバッフル板2間に形
成された通路Gを通って再び反転される。
【0032】この再反転された空気は第2のダクト隔壁
20b及び20b′と第3のダクト壁20c及び20
c′間に形成された第3のダクト18及び18′の通路
を通って第3のダクト壁20c及び20c′の先端と後
面板1B間に形成された通路Gを通って再々反転され、
左右側板1L及び1Rと第10ダクト壁20a及び20
a′と第2のダクト壁20b及び20b′と第3のダク
ト壁20c及び20c′間に形成された第1〜第3の通
路より倍の断面積を有する第4のダクト壁20c及び2
0c′間に流入し、バッフル板2の下部中心位置に穿っ
たダクト開口18aを介してダクト放射力、FD1として
放射される。
20b及び20b′と第3のダクト壁20c及び20
c′間に形成された第3のダクト18及び18′の通路
を通って第3のダクト壁20c及び20c′の先端と後
面板1B間に形成された通路Gを通って再々反転され、
左右側板1L及び1Rと第10ダクト壁20a及び20
a′と第2のダクト壁20b及び20b′と第3のダク
ト壁20c及び20c′間に形成された第1〜第3の通
路より倍の断面積を有する第4のダクト壁20c及び2
0c′間に流入し、バッフル板2の下部中心位置に穿っ
たダクト開口18aを介してダクト放射力、FD1として
放射される。
【0033】従って、図2(A)のダクトの開口18a
から左側の第1〜第3のダクトより成るダクト18′と
ダクトの開口18aより右側にある第1乃至第3のダク
トよりるダクト18内では互に隣り合うダクト壁20
a′,20b′,20c′と20a,20b,20c間
を通る空気は互に反対方向に移動するため相殺し合っ
て、ダクト開口18aにはダクト開口18aからのダク
ト放射力FD1に対するダクトの反作用力−FD1は発生し
ないため、ダクトの反作用力−FD1によって小型のスピ
ーカボックス1を後方(又は前方)に揺動させようとす
る反作用力をキャンセル可能と成ると共にダクトの放射
力FD1=MD ・αD を充分に大きくすることが可能とな
る。
から左側の第1〜第3のダクトより成るダクト18′と
ダクトの開口18aより右側にある第1乃至第3のダク
トよりるダクト18内では互に隣り合うダクト壁20
a′,20b′,20c′と20a,20b,20c間
を通る空気は互に反対方向に移動するため相殺し合っ
て、ダクト開口18aにはダクト開口18aからのダク
ト放射力FD1に対するダクトの反作用力−FD1は発生し
ないため、ダクトの反作用力−FD1によって小型のスピ
ーカボックス1を後方(又は前方)に揺動させようとす
る反作用力をキャンセル可能と成ると共にダクトの放射
力FD1=MD ・αD を充分に大きくすることが可能とな
る。
【0034】図3(A)乃至図3(C)は本発明のスピ
ーカ装置の他の形態例を示すものであり、図2(A)乃
至図2(C)との対応部分には同一符号を付して重複説
明を省略するも、本例では隔壁19をスピーカボックス
1の天板1U側に設けて、ダクトの開口をバッフル板2
の上側に持ち来す様に成したもので、図2と同様のダク
ト壁20′,20を天板1Uと隔壁19間に介在させて
ダクト18′及び18をスピーカボックス1の天板側に
設けた以外、図2(A)乃至図2(C)と同様である。
ーカ装置の他の形態例を示すものであり、図2(A)乃
至図2(C)との対応部分には同一符号を付して重複説
明を省略するも、本例では隔壁19をスピーカボックス
1の天板1U側に設けて、ダクトの開口をバッフル板2
の上側に持ち来す様に成したもので、図2と同様のダク
ト壁20′,20を天板1Uと隔壁19間に介在させて
ダクト18′及び18をスピーカボックス1の天板側に
設けた以外、図2(A)乃至図2(C)と同様である。
【0035】図4(A)乃至図4(D)は図2(A)乃
至図2(C)で示したスピーカボックス1上に図3
(A)乃至図3(C)で示した天板1U側に設けたダク
ト18′及び18のダクト開口18a′を後面板1B側
に開口させた場合以外は図2(A)乃至図2(C)と同
一なので重複説明は省略する。
至図2(C)で示したスピーカボックス1上に図3
(A)乃至図3(C)で示した天板1U側に設けたダク
ト18′及び18のダクト開口18a′を後面板1B側
に開口させた場合以外は図2(A)乃至図2(C)と同
一なので重複説明は省略する。
【0036】上述の図4(A)乃至図4(D)の構成に
よると、図2(A)乃至図2(C)や図3(A)乃至図
2(C)に比べてより、強力な低音放射可能なスピーカ
装置が得られる。
よると、図2(A)乃至図2(C)や図3(A)乃至図
2(C)に比べてより、強力な低音放射可能なスピーカ
装置が得られる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば従来の二重構造のダクト
構造に比べて大幅に小型化が可能なスピーカボックスと
成すと共にダクトの放射力の反作用力を生ずることなく
低域が拡大可能なスピーカ装置を得ることが出来る。
構造に比べて大幅に小型化が可能なスピーカボックスと
成すと共にダクトの放射力の反作用力を生ずることなく
低域が拡大可能なスピーカ装置を得ることが出来る。
【図1】本発明のスピーカ装置の斜視図である。
【図2】本発明のスピーカ装置の正面及び要部断面図で
ある。
ある。
【図3】本発明の他のスピーカ装置の正面及び要部断面
図である。
図である。
【図4】本発明の更に他のスピーカ装置の正面及び要部
断面図である。
断面図である。
【図5】従来のスピーカ装置の側断面図である。
【図6】従来の他のスピーカ装置の側断面図である。
1‥‥スピーカボックス、2‥‥バッフル板、3‥‥ス
ピーカ、18′,18‥‥ダクト、18a,21L,2
1R‥‥ダクトの開口、19‥‥隔壁
ピーカ、18′,18‥‥ダクト、18a,21L,2
1R‥‥ダクトの開口、19‥‥隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水内 崇行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D017 AD11
Claims (2)
- 【請求項1】 スピーカボックス内にスピーカを配設し
た位相反転型のスピーカ装置であって、 上記スピーカボックスの底面板又は/及び天板近傍に隔
壁を設け、該隔壁と該底面板又は/及び天板間に後面板
又はバッフル板側に向かって空気が連通する様にダクト
壁を交互に延設させて、該隔壁の左右面板側に穿ったダ
クト開口から後面板又はバッフル板に穿ったダクト開口
へ空気を放射させる様に成したことを特徴とするスピー
カ装置。 - 【請求項2】 前記空気が連通する様に設けたダクト壁
の互に隣り合う方向の空気の流れを逆方向としてダクト
の反作用力を相殺させる様に成したことを特徴とする請
求項1記載のスピーカ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10327070A JP2000152358A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | スピーカ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10327070A JP2000152358A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | スピーカ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000152358A true JP2000152358A (ja) | 2000-05-30 |
Family
ID=18194962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10327070A Pending JP2000152358A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | スピーカ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000152358A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007201600A (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-09 | Matsushita Electric Works Ltd | スピーカユニット |
KR101032144B1 (ko) | 2009-01-23 | 2011-05-03 | 범진시엔엘 주식회사 | 스피커 |
KR101256769B1 (ko) | 2012-04-03 | 2013-04-25 | 에스텍 주식회사 | 스피커 시스템 |
JP2014003347A (ja) * | 2012-06-14 | 2014-01-09 | Ueda Japan Radio Co Ltd | スピーカ及び電子機器 |
JP2015515819A (ja) * | 2012-04-02 | 2015-05-28 | ゲネレク オーワイ | ラウドスピーカー、及びラウドスピーカーのバッフル部の製造方法 |
-
1998
- 1998-11-17 JP JP10327070A patent/JP2000152358A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007201600A (ja) * | 2006-01-24 | 2007-08-09 | Matsushita Electric Works Ltd | スピーカユニット |
KR101032144B1 (ko) | 2009-01-23 | 2011-05-03 | 범진시엔엘 주식회사 | 스피커 |
JP2015515819A (ja) * | 2012-04-02 | 2015-05-28 | ゲネレク オーワイ | ラウドスピーカー、及びラウドスピーカーのバッフル部の製造方法 |
KR101256769B1 (ko) | 2012-04-03 | 2013-04-25 | 에스텍 주식회사 | 스피커 시스템 |
JP2014003347A (ja) * | 2012-06-14 | 2014-01-09 | Ueda Japan Radio Co Ltd | スピーカ及び電子機器 |
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