JPH11205887A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JPH11205887A
JPH11205887A JP670898A JP670898A JPH11205887A JP H11205887 A JPH11205887 A JP H11205887A JP 670898 A JP670898 A JP 670898A JP 670898 A JP670898 A JP 670898A JP H11205887 A JPH11205887 A JP H11205887A
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speaker
duct
sound
air
opening
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JP670898A
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Masao Fujihira
正男 藤平
Akira Yamagishi
亮 山岸
Ikuo Shinohara
幾夫 篠原
Akihiro Akiyama
明広 秋山
Kenji Tokushige
賢二 徳重
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量のスピーカ装置内に内蔵させたスピ
ーカの最低共振周波数を上昇させない様にしたスピーカ
装置を得る。 【解決手段】 スピーカ装置のスピーカボックス1に内
蔵させたスピーカ3の後部の空間部を容量負荷とせず質
量負荷とする様に複数音道(ダクト)24a,24b,
24c,24d,24eを構成させ、必要に応じて位相
反転用のダクト18を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型軽量なスピーカ
装置に係わり、特にスピーカの最低共振周波数が上昇し
ない様に成したスピーカ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカ装置の低域再生限界を
伸ばすための有効な手段として例えば、スピーカを設け
たバッフル板に開口及びダクトを設け、スピーカの振動
板の背面から出た音の位相を反転して、ダクトを介して
開口から外部に放射させて、スピーカの振動板から前面
に出る音波を強め、低音域を歪まない様になしたバスレ
フレックス型(位相反転型)スピーカ装置は良く知られ
ている。
【0003】この様な位相反転型のスピーカ装置は図1
0Aに示す様にスピーカボックス1の前面に設けたバッ
フル板2に穿ったスピーカ放音孔2aにスピーカ3を固
定する。
【0004】このスピーカ3は例えば、図10Aに示す
如く、リング状マグネット4と、このリング状マグネッ
ト4を挟むように取付けられたプレート5及びヨーク6
とを設け、プレート5の内周側とヨーク6のセンターポ
ール6aと間に磁気空隙7を形成する。またプレート5
にはスピーカのフレーム8が取付けられ、フレーム8の
外周部にはエッジ9が設けられ、このエッジ9によって
コーン型の振動板10の外周部が保持されている。
【0005】一方、振動板10の内周部にボイスコイル
ボビン11が取付けられており、このボイスコイルボビ
ン11にはボイスコイル12が巻装され、ボイスコイル
12はプレート5及びヨーク6のセンターポール6aに
よって形成された磁気空隙7内に挿入する様になされて
いる。17はこのボイスコイル12をこの磁気空隙7内
に保持するためのダンパーである。
【0006】またスピーカボックス1の外部の所定位置
に設けられた入力端子13aよりの音響信号を接続線1
4aを介してスピーカ3の端子15に供給し、端子15
よりの音響信号を錦糸線16を介してボイスコイル12
に供給している。
【0007】また、バッフル板2のスピーカ取付孔2a
と同一面に開口18aを有するダクト18を設け、スピ
ーカ3の振動板10の背面から出た音の位相を反転し
て、このダクト18からスピーカボックス1の外に放射
し、この振動板10の前面からでる音の低音域を広げて
いる。
【0008】上述の如き、位相反転型のスピーカ装置で
の電気的な等価回路は図10Bの様に表わすことが出来
る。
【0009】図10A及び図10Bで、S0 はスピーカ
3の支持系のスチフネス、M0 はスピーカ3の支持系の
等価質量、Rms0 はスピーカ支持系の機械抵抗、Rm0
スピーカの空気負荷の機械抵抗、R0 はスピーカの等価
機械抵抗でRm0+Rms0 =R0 で表せる。SC はスピー
カボックス1内のスチフネス、MD はダクト18部分の
空気負荷の機械抵抗、RD はダクト18部分の空気質量
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に位相反転型
のスピーカ装置とすることで、密閉型に比べて低音再生
限界を低くすることが出来て、スピーカ3の低音共振周
波数f0 の約80%程度まで低域再生範囲を拡げること
が出来るとされている。
【0011】然し、図10Aの様にスピーカボックス1
の容積が極めて小さくなると低音再生出来る周波数範囲
の限界はスピーカの低音共振から、スピーカボックスの
容積に大きく支配される様になる。
【0012】今、図10Aに示す様なスピーカ3の振動
板10の振動による音放射力F1 はスピーカ3の等価質
量M0 にスピーカ3の振動板10の動く加速度α0
積、即ち、F1 =M0 α0 で表せる。この様な音放射力
1 に対し、振動板10の背面側からスピーカボックス
1内に向かう反作用力−F1 も、スピーカボックス1の
容積が小さくなれば顕著になり、振動板10の振動によ
ってスピーカボックス1内の空気は圧縮及び膨張を繰返
し、この空気は振動板10を元の位置に戻そうとする力
となって働く、即ち、図10Bのスピーカ3の支持系の
スチフネスS0 が大きくなり、そのスチフネスS0 の増
加分だけスピーカ3の低域共振周波数f0は上昇する。
これはスピーカボックス1のスチフネスSC に大きく影
響されていることになる。
【0013】即ち、スピーカボックス1内のスチフネス
C がスピーカ3の振動板10に影響を与えない場合に
比べれば、スピーカ3の低域再生周波数範囲は高域側に
移動することになる。
【0014】本発明は叙上の問題点を解消したスピーカ
装置を提供しようとするものであり、本発明が解決しよ
うとする課題は、例えば、スピーカボックス内に配設し
たスピーカが駆動された場合、スピーカボックス内の圧
力の変化を吸収する少なくとも1個の開口を有する音道
から成る密閉された容積空間を設けて等価質量を付加す
る様に成し、スピーカの支持系の実効質量に音道の等価
質量を加算し、スピーカの最低共振周波数を上昇させな
い様にしたスピーカ装置を提供しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカ装置は
スピーカボックス内に配された放音用のスピーカと、こ
のスピーカの後面に設けられた複数の隔壁部で仕切られ
た複数の音道を有し、この複数の音道をスピーカボック
スの適宜側板部に穿った開口に対し、直列又は/及び並
列的に連通させて、スピーカボックス内の音道の空気の
等価質量を制御して成るものである。
【0016】本発明のスピーカ装置によれば、スピーカ
3の振動板10の音放射力F1 に応じてスピーカボック
ス1内の開口から音道(ダクト)内に流れる空気はスピ
ーカの振動板10の音放射方向と同一となり、スピーカ
には大きな等価質量が付加されるためスピーカの最低共
振周波数を降下させることが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスピーカ装置を図
1乃至図9によって詳記する。
【0018】図1は本発明のスピーカ装置の断面図を示
すものであり、スピーカボックス1はABS等の合成樹
脂で略円筒状又は楕円筒状に形成され、紙面方向の下側
には略円板状又は楕円状の底板1Dが又、紙面と反対方
向の上側には略円板状又は楕円状の天板1Uが固定され
て密閉されたエンクロージャを構成している。
【0019】図1ではスピーカボックス1の左側にスピ
ーカ放音孔2aが穿たれ、図10A詳記したと同様の構
成のスピーカ3がスピーカ放音孔2aと対向して固定さ
れている。
【0020】底板1D又は天板1Uには略中心位置に円
形又は楕円形の開口20が穿たれている。
【0021】この開口20を囲繞する様に円筒状又は楕
円筒状の隔壁板21a,21b,21c,21d,21
eを底板1Dの上側から天板1Uの下側の高さに亘っ
て、開口20を中心に同心円状に各隔壁板間D1
2 ,D3 ,D4 ,D5 が同一寸法になる様に固定す
る。
【0022】第1の隔壁板21aの左側には天板1Uか
ら底板1Dに至るスリット状の開口22aが穿たれてい
る。
【0023】同様に第2の隔壁板21bの右側には同様
のスリット状の開口22bが穿たれている。
【0024】更に、第3乃至第5の隔壁板21c,21
d,21eの右側には開口22bと同様にスリット状の
開口22c,22d,22eが形成されている。
【0025】更に、第3乃至第5の隔壁板21c,21
d,21eの左側にはスピーカ3の後面及び側面に当た
らない様なスリット状の開口23a,23b,23cが
形成されている。
【0026】上述の構成で各々の隔壁板21aと21b
間、21bと21c間、21cと21d間、21dと2
1e間並びに21eとスピーカボックス1の内壁間には
幅D1 ,D2 ,D3 ,D4 ,D5 の第1〜第5の音道2
4a,24b,24c,24dのダクトが形成される。
【0027】これら各音道の等価質量をMD1 ,M
2 ,MD3 ,MD4 ,MD5 とすると、スピーカの3
の支持系の等価質量M0 に各音道の等価質量MD1 〜M
5 の並列回路が直列に接続された図9に示す電気的等
価回路と成る。
【0028】上述の構成では円筒状又は楕円筒状のスピ
ーカボックスについて説明したが、スピーカボックスは
直方体状、立方体状、球状であってもよく、これらの場
合、内部に設けられる隔壁板も夫々直方体状、立方体
状、球状に選択すればよい。
【0029】上述の構成で、今、スピーカ3の振動板1
0が音放射力F1 で示す方向に駆動されたとすると、ス
ピーカキャビネット1の例えば底板1D内に穿った開口
20では紙面と反対方向の矢印Aで示される方向から空
気を吸込み、第1の隔壁板21aの開口22aを介して
第1の音道24aに入り込んだ空気は第2の隔壁板21
b乃至第4の隔壁板21eに穿った開口22b,22
c,22d,22eを介して第2乃至第5の音道24
b,24c,24d,24eに並列的に矢印Bに示す様
に、各音道に沿って空気は分流する。
【0030】この結果、スピーカ3の後面及び側面に配
した開口23a,23b,23c,23dから吐出され
る空気はスピーカ3の音放射力F1 と同一方向のベクト
ルを有するものとなる。
【0031】勿論、スピーカ3の振動板10が音放射力
1 と反対の−F1 方向に動作した場合は、上述したと
逆の経路で第2乃至第5の音道24b〜24eと第1の
音道24aを介して底板1Dに穿った開口20から空気
が吐出される。即ち、スピーカ3の振動によるスピーカ
ボックス1内の圧力の変化を吸収する等価質量負荷MD
1 乃至MD5 のため、スピーカボックス1中の空気のス
チフネスScはスピーカ3の支持系に加算されず、ダク
トの等価質量がスピーカ3の振動系の等価質量に加算さ
れてスピーカの最低共振周波数f0 を低下させることが
出来る。
【0032】即ち、図10Bの従来の電気等価回路では
最低共振周波数f0 は次の(1)式で表せるが 図1の構成ではスピーカボックス1内の図9の破線で示
すスチフネスSC は略零とみなせるので最低共振周波数
0 は次の(2)式で表せる。 ここでMDBはMD1 〜MD5 の並列合成インダクタンス
である。従って、スピーカ3の最低共振周波数f0 はM
DBが増加した分とSC がなくなった分下げることが可能
と成る。
【0033】図2は本発明のスピーカ装置の他の構成を
示すものであり、図1との対応部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。
【0034】図2の場合は合成樹脂のスピーカボックス
21の底板1Dの略中心に三ヶ月形の開口20を穿ち、
同じく合成樹脂で成型した三ヶ月形で断面が筒状体から
成る隔壁板21aの右側にスリット状の開口22aを形
成する。
【0035】更に、第1の隔壁板21aを囲繞する様な
同じく断面が半円状の筒体より成る第2の隔壁板21b
を同心的に形成して第1の質量負荷となる第1の音道2
4aを第1の隔壁板21aと第2の隔壁板21b間に形
成する。
【0036】第2の隔壁板21bの左側にはスリット状
の開口22bが形成されている。第2の隔壁板21bを
囲繞する第3の隔壁板21cはスピーカ3の背面を覆う
様に断面が凹状に形成された凹部25を左側に有する楕
円状の筒体21cの右側には第3のスリット状の開口2
2cが形成されている。
【0037】従って、第2の隔壁板21bと第3の隔壁
板21c間に第2の質量負荷用の音道24bが構成さ
れ、第3の隔壁板21cとスピーカボックス1の内壁間
に第3の質量負荷用の音道24cが構成されて、第3の
音道24cはスピーカ3の背面に開口している。
【0038】上述の構成ではスピーカ3のF1 方向の駆
動に対して開口20から紙面の反対方向から矢印Aの様
に吸込まれた空気は開口22a→第1の音道24a→開
口22b→第2の音道24b→開口22c→第3の音道
24cの直列経路を経てスピーカ3の背面開口より、ス
ピーカ3の振動方向F1 と同一方向に空気を吐出す。即
ち、スピーカ3のF1 方向の駆動によってスピーカ3の
背面のスピーカボックス1内の膨張した空気の容積に対
応した空気が開口20を介してスピーカボックス1内に
送り込まれ、大きな等価質量がスピーカの支持系の等価
質量に付加される様になる。この場合は各音道の等価質
量MD1 ,MD2 ,MD3 はスピーカの支持系の等価質
量に直列的に加算される。
【0039】図3は本発明のスピーカ装置を示す図1及
び図2と同様の課題を達成するための更に他の構成を示
す断面図である。
【0040】図3に於いて、スピーカボックス1及びス
ピーカ3は図10Aで詳記したと同様のABS等の合成
樹脂製の箱型と成され、バッフル板2の上方に穿ったス
ピーカ放音孔2aに対向して図10Aの構成と同一のス
ピーカ3が取り付けられる。
【0041】更に、後面板1Bの下方にダクト用の開口
18aを穿つと共にダクト18をスピーカボックス1内
に延設させる。このダクト18の形成される位置は後面
板1B、位置でなく破線で示す様にスピーカボックス1
の左又は右側板1L又は1R或は底板1Dに開口18
a’を穿ってダクト18’をスピーカボックス1内に延
設させる様にしてもよい。
【0042】このダクト18又は18’の形成される空
間にスチフネスSC1 の極めて小さいキャビティ部19
を形成するために、底板1Dとの間に側断面が略くの字
状の傾斜部21a’と下方垂直部21a''で構成した第
1の隔壁板21aをスピーカボックス1の左右側板1L
及び1R間に、且つ後面板1Bに傾斜部21a’の一端
が接合される様に配設する。又、キャビティ部19とス
ピーカボックス1の底板1Dとの間には左右側板1L及
び1R間にスリット開口22が形成されている。
【0043】この第1の隔壁板21aと所定の間隔d1
を置いて、第2乃至第nの隔壁板を左右側板間に配設す
る。図3の例では、4個の第2乃至第5の隔壁板21
b,21c,21d,21eが配設される。
【0044】これら第2乃至第5の隔壁板21b,21
c,21d,21eは夫々傾斜部21b’,21c’,
21d’,21e’及びこれら傾斜部の下方に垂直に延
設された下方垂直部21b'',21c'',21d'',2
1e''並びに傾斜部の上方に垂直に延設された上方垂直
部21b''' ,21c''' ,21d''' ,21e'''よ
り構成される。
【0045】更に、スピーカ3の後方及び底部を囲む様
に同じく側断面が略くの字状の第6の隔壁板26をスピ
ーカボックス1の左右側板1L及び1R間に配設する。
この第6の隔壁板26aは一端がバッフル板2の内面に
接合され、この傾斜部26aの他端は上方に垂直に延設
された上方垂直部26cとより構成されている。
【0046】更に、第2乃至第6の隔壁板21a,21
b,21c,21d,21e,26の上部垂直部21
b''' ,21c''' ,21d''' ,21e''' ,26c
の上端とスピーカボックス1の天板1U内面との間に間
隔を置いて、スリット開口27を介してスピーカ3が収
納される第6の隔壁板26で囲繞される空間部28と連
通させている。
【0047】上述の構成でスピーカ3の収納された空間
部28内で、スピーカ3の振動板10が例えばスピーカ
放音孔2aの方向に矢印F1 で示すF1 =α0 0 の放
射力で放音された場合にスピーカボックス1内の空気の
スチフネスSC に変化がない様にする。この為に第1乃
至第6の隔壁板21a〜21e及び26で構成される隔
壁板間の間隔d1 ‥‥間の音道(ダクト)24a,24
b,24c,24d,24eで形成される空気は質量負
荷(等価質量MD1+MD2+MD3+MD4+MD5)として動
作する。
【0048】即ち、後面板1Bに設けたダクト18(1
8’)の開口18a(18a’)から矢印C方向に吸込
まれた空気はキャビティ部19内及び下方のスリット開
口22を通して等価質量MD1 ,MD2 ‥‥MD5 の隔
壁板間隔d1 ‥‥間に形成されたダクト24a,24
b,24c,24d,24e内に分流した後に、上方の
スリット開口27で合流して、スピーカ3が配設されて
いる空間部28内に流入するためスピーカボックス1内
は大きな容量負荷とならず、質量負荷となり、空気の圧
力の変化が無い様に或はスピーカボックス1内の容積の
空気の容積の変化が縮小する様になり、スピーカボック
ス1内の大きなスチフネス変化が無くなり、スピーカ3
の振動系がスピーカボックス内の大きなスチフネス変化
により影響を受けることがない。
【0049】上述の構成でスピーカ3の振動板10が矢
印F1 で示される方向と逆に−F1方向に動いた場合に
はスピーカボックス1内の空気の流れは上方のスリット
開口27→隔壁板間隔d1 ‥‥間の並列ダクト24a〜
24e→下側のスリット開口22→キャビティ部19→
ダクト18(18’)の経路を経て開口18a(18
a’)から放出されて、スピーカ3が内蔵されている空
間部28内のスチフネス変化は無くなるか減少して無視
される値となる。
【0050】従って、スピーカ3の等価質量M0 に隔壁
板間隔d1 ‥‥間のダクト24a〜24eの等価質量M
D1,MD2‥‥MD5が加算されて、スピーカ3の最低共振
周波数は下がり、低域再生はより有利になる。
【0051】又、隔壁板間隔d1 ‥‥間のダクト24a
〜24eの終端に小さな容積(スチフネスSC1 )のキ
ャビティ部19が有るため、隔壁板間隔d1 ‥‥間のダ
クト24a〜24eの等価質量MD1 〜MD5 とスチフ
ネスSC1 とで共振を生じ、このキャビティ部19のス
チフネスSC1 とダクトの共振による質量負荷がスピー
カ3の振動系の等価質量M0 に加算されて、スピーカの
最低共振周波数を下げる方向に動くことは明らかであ
る。この場合、キャビティ部19内のスチフネスとダク
ト18(18’)の低域共振周波数はダクト24a〜2
4eの低域共振周波数に比べて高くなり、図10Bで示
す位相反転型スピーカ装置に比べて低域共振周波数が逆
転することになる。
【0052】図4は図3と同様の本発明の更に他の構成
を示すものであり、図3で後面板1Bの下方に形成した
位相反転型のダクト18をバッフル板2側のスピーカ3
が配設された空間部28の下側に設け、且つ、スピーカ
ボックス1内に設けた第1〜第4の隔壁板30a,30
b,30c,30dの形状を側断面が略コ字状と成る様
に且つ、所定間隔d1 ‥‥になる様に、左右側板1L及
び1R間に形成したものであり、スピーカ3の下面と背
面の一部を覆って空間部28を形成する上方垂直部26
cと傾斜部26aから成る隔壁板26と第4の隔壁板3
0dを一体化して、キャビティ部19を形成している。
【0053】即ち、隔壁板26の上方垂直部26cの一
端と第4の隔壁板30dの上端水平部とを接合して一体
化して小さなスチフネスSC1 を有するキャビティ部1
9を形成し、バッフル板2に穿ったダクト用の開口18
aから等価質量MD 、等価抵抗RD のダクト18をキャ
ビティ19内に延設したものである。勿論、破線で示す
様にダクト18’及びダクト用の開口18a’を左右側
板1L又は1Rに形成する様にしてもよい。更にキャビ
ティ部19内のダクトは1本に限らず2本〜3本並設し
てもよい。
【0054】上述の構成のスピーカ装置であっても、ス
ピーカ3の振動板10がF1 方向の放射力で駆動された
場合に、スピーカボックス1内の空気はバッフル板2に
形成したダクト18(左右側板1L又は1Rのダクト1
8’)の開口18(18a’)から流入した空気はキャ
ビティ部19内のダクト18(18’)と第4の隔壁板
30dとの隙間を通ってバッフル板2と第4乃至第1の
隔壁板30d,30c,30b,30a間及び第1の隔
壁板30aとスピーカボックス1の底板1Dと後面板1
B間で形成された間隔d1 ‥‥のダクト24d,24
c,24b,24aのスリット開口31d,31c,3
1b,31aを介して流入し、スピーカ3の背面に開口
したスリット開口32d,32c,32b,32aを介
して振動板10の放射方向F1 と同一方向に吐出され
る。従って、スピーカ3の振動板10の等価質量M0
空気変動によって影響を受けることなく、隔壁板30
a,30b,30c,30d間のダクト24a,24
b,24c,24dの等価質量が付加されて、スピーカ
3の低域共振周波数上昇が抑制される。
【0055】図5及び図6も図3及び図4と同様の本発
明の更に他の構成を示すスピーカ装置を示すものであ
り、図5の場合はバッフル板2側に第1のダクト18と
開口18aを後面板1B側に第2のダクト18’と開口
18a’を形成すると共に第1のダクト18を小容積の
スチフネスSC1 を有する第1のキャビティ19内に延
設し、第2のダクト18’を小容積のスチフネスSC2
を有する第2のキャビティ19’内に延設させ、夫々の
キャビティ19及び19’を介して隔壁板33a,33
b,33cで間隔d1 のダクト24b,24cを隔壁板
33aとスピーカボックス1の後面板1B及び天板1U
間でダクト24aを構成させた場合である。
【0056】上述の構成に於いてもスピーカ3の振動板
10がF1 方向に駆動された場合には第1のダクト開口
18a→ダクト18→第1のキャビティ19→ダクト2
4c→ダクト24b→空間部28の経路で空気が吸込ま
れる。
【0057】同様に第2のダクト開口18a’→第2の
キャビティ19’→ダクト24a→空間部28の経路で
空気が吸込まれスピーカ3が配設されている空間部28
内での空気の圧力変化を無くしている。
【0058】スピーカ3の振動板10の−F1 方向の駆
動に対しては夫々第1及び第2のダクト18及び18’
より空気の圧力が吐出されて空間部28内の空気の圧力
変化を無い様に成されている。この構成の場合、スピー
カボックス1内の等価質量は並列動作する。
【0059】図6ではバッフル板2の略中央部に設けた
スピーカ3の背面に対向してダクト長を長くするために
同心円状に形成したダクト18を後面板1Bに形成し、
小径のダクトに対向してダクト開口18aを穿ち、大径
のダクトの略中間位置にスピーカボックス1の天板1U
及び底板1D側に向けて透孔35a及び35bを穿ち、
大径のダクトの終端部、即ちスピーカ3の背面と対向す
る位置を閉塞する。
【0060】上述の透孔35a及び35bを覆う様に左
右側板1L及び1R間に断面が略コ字状の隔壁板35a
及び35a’で第1及び第2のキャビティ19及び1
9’をダクト18の上下に形成する。
【0061】又、隔壁板35a及び35a’と同じく断
面が略コ字状の隔壁板35b及び35b’を左右側板1
L及び1R間に隔壁板35a及び35a’を囲繞する様
に略コ字状の形成してダクト36a及び36a’を構成
させる。
【0062】更に、隔壁板35b及び35b’と同じ様
に断面が略コ字状の隔壁板35c及び35c’を左右側
板1L及び1R間に隔壁板35b及び35b’を囲繞す
る様に略コ字状に形成して、ダクト36b及び36b’
を構成させる。
【0063】同様に断面コ字状の隔壁板35c及び35
c’とスピーカボックスの天板1U及び底板1D並びに
バッフル板2と後面板1Bによってダクト36c及び3
6c’をダクト18を中心に上下に形成する様になした
ものである。
【0064】尚、第1又は第2のキャビティ19又は1
9’に破線で示す様にキャビティ内に左又は右側板1L
又は1Rより第2のダクト18c’及びダクト開口18
a’を穿ってもよい。この場合は大径のダクト18に穿
った透孔35b又は35aのいずれか一方を穿設しなく
てもよい。
【0065】上述の構成でもスピーカ3の振動板F1
向の放射力に対し、ダクト18の開口18aからの矢印
Aの方向に吸込まれた空気は小径ダクト18を経て大径
ダクト18で矢印A1 及びB1 の様に上下に分流し、上
下に穿った透孔35a及び35bから上下の第1及び第
2のキャビティ19及び19’に矢印A2 及びB2 の様
に供給され、ダクト18の等価質量MD 及び等価抵抗R
D と第1及び第2のキャビティ19及び19′の容積で
定まるスチフネスSC1 及びSC2 によって並列共振を
生ずる。
【0066】透孔35a及び35bから吐出された空気
はダクト36a,36b,36c並びにダクト36
a’,36b’36c’に夫々並列的に分流し、矢印A
3 ,A4,A5 並びにB3 ,B4 ,B5 で示す様にスピ
ーカ3の背面に形成された開口部から矢印A3 ’,
4 ’,A5 ’並びにB3 ’,B4 ’,B5 ’の様にス
ピーカ3の背面の空気の膨張に対応した圧力変化分を補
償する。勿論−F1 方向のスピーカ3の背面に圧縮に対
応する圧力変化に対してもダクト18(18’)の開口
18a(18a’)から空気が吐出されて、スピーカ3
の振動系の低域共振周波数の上昇を抑制する。
【0067】又、第2又は第1のキャビティ19’又は
19に破線の様に第2のダクト18’を形成した場合
は、例えば図6の構成では下側のダクト18’から第2
のキャビティ19’内に吸込まれた空気は矢印B3 ,B
4 ,B5 に示す様にダクト36a’,36b’,36
c’に分流し、スピーカ3の下側に背面に矢印B3 ’,
4 ’,B5 ’の様に放出される。
【0068】上側は下側の透孔35bが塞がれているの
で透孔35aを介して第1のキャビティ19及びダクト
36a,36b,36cに分流してスピーカ3の背面に
放出される。
【0069】図7及び図8は本発明の更に他の形態例を
示すスピーカ装置を示すもので、図1乃至図6で詳記し
たと同様に等価質量が大きくなる様に質量を付加し、バ
ッフル構成とした質量負荷型のスピーカボックス1を構
成させると共に一対のスピーカ及び1対のダクトを用い
て小型軽量なスピーカボックス1の上下、左右、前後の
揺動を防止可能なスピーカ装置を得ようとする場合を示
すものである。
【0070】図7はスピーカボックス1の前後(又は左
右)の側板の上側に背面が互いに対向する様に第1及び
第2のスピーカ3a及び3bを放音孔2a及び2bに対
向配置したものであり、スピーカボックス1の空間部3
7内を断面が凸状の隔壁板38aで隔離する。この隔壁
板38aは図7の場合は前後のバッフル板2と後面板1
B間並びに紙面方向に配された左側板1L及び紙面の手
前側に配された右側板1R間に亘って配設されている。
【0071】スピーカボックス1内の空間部37を、隔
壁板38aで仕切られた第1及び第2の空間部37a及
び37b内には夫々一対のスピーカ3a及び3bと質量
負荷用の音道及びダクト開口が設けられている。
【0072】即ち、第1の空間部37aの容積は適宜選
択出来るが、容量負荷とならない様に小容積に選択し、
スピーカ3a及び3bの放射方向F1 及びF2 に対する
反作用力−F1 及び−F2 を互いに相殺或は減衰可能と
成される。第2の空間部37b内には隔壁板38aの頂
部中央に穿った透孔39を通して流入した空気が質量負
荷と成る様に音道40を構成させる。
【0073】この音道40を構成させるために左右側板
1L及び1R間に隔壁板38a及びバッフル板2の下面
及び底板1B並びに後面板の下面1Bの断面形状と相似
の隔壁板41を渦巻状に形成して、等価質量Mの大きい
音道40を形成する。又、この音道の終端は左右側板1
L及び1Rに穿設した一対のダクト開口18a’及び1
8a''に連通されている。
【0074】音道40の終端を図7の破線で示す様にバ
ッフル板2に穿った開口18aから第2の空間部37b
内に延設したダクト18に接合させる様にしてもよい。
【0075】上述の構成のスピーカ装置であってもスピ
ーカ3a及び3bの反作用力−F1と−F2 は互いにキ
ャンセルされ、音道40を介して左右側板に分岐してダ
クト開口18a’及び18a''から放出されるダクト放
射力の反作用力も互いにキャンセルされる。又、質量負
荷によってスピーカ3a及び3bの最低共振周波数の劣
化が抑制される。又、図7の破線の様にダクト18と質
量負荷の大きい音道を結合した場合にはダクト18の等
価質量MD に音道40の等価質量が加算され、より低域
の拡大が可能な位相反転型スピーカ装置が得られる。
【0076】図8に示す構成は図7に於いて、スピーカ
ボックスの空間部37を隔壁板38a及び第2の隔壁板
38bを介して第1乃至第3の空間部38a,38b,
38cを形成させたものであり、第2の空間部37bに
形成した音道40の終端の開口18a’及び18a''を
スピーカボックス1の左右側板1L及び1Rの外側に設
けたダクト41L及び41Rに連接し、ダクト41L及
び41Rの開口42L及び42Rを介して第3の空間部
37cに連通させ、第3の空間部37cのバッフル板2
に設けたダクト18の開口18aより位相反転出力を放
音させる様に成した場合である。
【0077】図8に示す構成によれば前後のスピーカ3
a及び3bの反作用力−F1 と−F 2 の相殺と同時に左
右側板の外側に配したダクト41L及び41Rからの放
射の反作用力も相殺され、小型軽量なスピーカ装置の前
後(左右)及び左右(前後)方向の揺動が抑えられるだ
けでなくダクト18からの放射低音を強力と成し、開口
及び音道の長いものが利用出来るので低域が拡大出来
て、更にスピーカ3a及び3bの最低共振周波数の上昇
が抑制可能なスピーカが得られる。
【0078】上記した各形態例に於けるスピーカ装置で
はスピーカボックス1内に容量負荷ではなく質量負荷と
しての等価質量MDB=MD1+MD2+MD3+MD5が図9の
電気的等価回路に示す様にスピーカ3の振動系の等価質
量M0 に付加されることになる。
【0079】上述の例えば図3で示すスピーカ3の駆動
力をFV0、支持系のスチフネスをS0 、支持系の実効質
量をM0 、等価機械抵抗をR0 とし、スピーカボックス
1内のスチフネスをSC とし、ダクト24a,24b,
24c,24d,24eの空気負荷の機械抵抗をR1
2 ,R3 ,R4 ,R5 とし、これらのダクトの空気質
量をMD1,MD2,MD3,MD4,MD5、ダクト18の開口
部18aの放射質量をMD 、放射抵抗をRD 、キャビテ
ィ部19のスチフネスをSC1 とすると、図3の電気的
等価回路は図9の様に表される。
【0080】即ち、スピーカボックス1内のスチフネス
C は破線で示す様に略無視出来ると共に隔壁板間に構
成されるダクト24a乃至24eの等価抵抗はダクト1
8の等価抵抗RD に直列的に加算され、RD +R1 +R
2 +R3 +R4 +R5 と表せる。又、ダクト24a乃至
24eの質量MD は MD ≒ρ×SP×L×SP/SD ‥‥(3) で表すことが出来る。(3)式でρは空気の密度、Lは
ダクト長、SPはスピーカ3の有効振動面積、SD はダ
クトの断面積である。
【0081】従って、図3の隔壁板間に構成された各ダ
クト24a〜24eでの空気質量M D1,MD2‥‥M
D5は、式(4)となる。
【0082】従って、等価的なダクトの空気質量は並列
的に加算されて、スピーカボックス1内のスチフネスS
C は無視出来て、質量負荷型のスピーカボックスが得ら
れる。更に、スピーカ3の振動板10のF1 方向の放射
力に対し、ダクト18を介して流入した空気が質量負荷
を構成する並列接続された等価質量MD1〜MD5を介して
スピーカ3の背面に供給され、振動板10の膨張による
スピーカボックス1内のスチフネスSC の変化に対応し
て変化するため、圧力変化を生ずることがなく、スピー
カ3の最低共振周波数の上昇を抑制可能なスピーカ装置
が得られる。
【0083】更に、一般にダイナミックスピーカの場
合、振動板10に加わる力F1 =Mαは次の式(5)で
定まる。
【0084】ここで、WEはスピーカに加わる音声信号
入力、Bgは磁気回路の磁気空隙の磁束密度、Vvはボ
イスコイルの有効体積、δはボイスコイルの材料の比抵
抗、Qはスピーカの最低共振周波数に於ける共振鋭度で
ある。
【0085】また、ダクトに加わる力FD =MD αD
上述の(3)式と次の(6)式から定められる。 SPαS =SD αD ‥‥(6)
【0086】従って、図7及び図8で示した構成のスピ
ーカ装置では両スピーカ3a及び3b及び音道(ダク
ト)40,41L,41Rに上述のWE,Bg,Vv,
δ,Q,PL,SD ,ρ,Lを適宜選択することで、一
対のスピーカ及び一対のダクト反作用力を互いに相殺さ
せる様に略等しくすることが種々条件で選択可能と成
る。
【0087】
【発明の効果】本発明のスピーカ装置によれば、小型軽
量なスピーカボックスを用いても、開口の大きい長い質
量負荷音道(ダクト)を使用出来るのでスピーカの最低
共振周波数が上昇しないものが得られ、スピーカ装置の
低域再生帯域を拡大出来るものが得られる。更に、一対
のスピーカ及びダクトを用いたスピーカ装置に於いて
は、スピーカ同志及びダクト同志で反作用力を相殺出来
て、軽量なスピーカボックスでも前後、左右に動き難
く、音質の大幅改善が可能で、音放射力を大きく、低音
を放射出来るものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置の構成を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のスピーカ装置の他の構成を示す断面図
である。
【図3】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(I)である。
【図4】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(II)である。
【図5】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(III )である。
【図6】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(IV)である。
【図7】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(V)である。
【図8】本発明のスピーカ装置の更に他の構成を示す断
面図(VI)である。
【図9】本発明のスピーカ装置の等価回路図である。
【図10】従来のスピーカ装置の断面及びその等価回路
図である。
【符号の説明】
1‥‥スピーカボックス、1U‥‥天板、1D‥‥底
板、1L‥‥左側板、1R‥‥右側板、1B‥‥後面
板、2‥‥バッフル板、18a,20‥‥開口、18,
24a〜24e,36a,36a’,36b,36
b’,36c,36c’,40,41L,41R‥‥音
道(ダクト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 明広 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内 (72)発明者 徳重 賢二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会 社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカボックス内に配された放音用の
    スピーカと、 上記スピーカの後面に設けられた複数の隔壁部で仕切ら
    れた複数の音道を有し、 上記複数の音道を上記スピーカボックスの適宜側板部に
    穿った開口に対し、直列又は/及び並列的に連通させ
    て、スピーカボックス内の音道の空気の等価質量を制御
    して成ることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の音道の終端部に小さいスチフ
    ネスを有する空間部を形成させて成ることを特徴とする
    請求項1記載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記スピーカボックスに複数の開口を設
    け、該スピーカボックス内の音道を複数に分割して成る
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスピーカ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記スピーカボックス内に配したスピー
    カは背面が対向する一対のスピーカであることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3記載のいずれか1項記載のス
    ピーカ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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