JPH11262085A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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Publication number
JPH11262085A
JPH11262085A JP5996398A JP5996398A JPH11262085A JP H11262085 A JPH11262085 A JP H11262085A JP 5996398 A JP5996398 A JP 5996398A JP 5996398 A JP5996398 A JP 5996398A JP H11262085 A JPH11262085 A JP H11262085A
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JP
Japan
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speaker
diaphragm
air
cone paper
edge
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Application number
JP5996398A
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English (en)
Inventor
Masao Fujihira
正男 藤平
Akira Yamagishi
亮 山岸
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカの最低共振周波数f0 での共振鋭度
0 を下げ、最低共振周波数f0 を低域側に拡大したス
ピーカ装置を得る。 【解決手段】 スピーカ3の振動板10をフィックスエ
ッジ型の上側コーン紙25aと上エッジ9a並びに下側
コーン紙25bと下エッジ9bからなる二重構造として
空気通路26を作り上エッジ9a又は下エッジ9bに透
孔21,29を穿ち、上側コーン紙25a又は下側コー
ン紙25bに透孔24,28を穿って、上記透孔21,
24,28,29を通じて空気通路26内に空気を流出
入させて振動板10の等価抵抗を増加させて最低共振周
波数f0 での共振鋭度Q0 の上昇を抑えて、高質な低域
を再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型軽量なスピーカ
装置に係わり、特に1つのスピーカを用いて小型軽量な
スピーカ装置の揺動を抑え、最低共振周波数の上昇及び
共振鋭度の上昇の少ない小型スピーカ装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からスピーカ装置の低域再生限界を
伸ばすための有効な手段として例えば、スピーカを設け
たバッフル板に開口及びダクトを設け、スピーカの振動
板の背面から出た音の位相を反転して、ダクトを介して
開口から外部に放射させて、スピーカの振動板から前面
に出る音波を強め、低音域を歪まない様にしたバスレフ
レックス型(位相反転型)のスピーカ装置は良く知られ
ている。
【0003】この様な位相反転型スピーカ装置は図6
(A)に示す様にスピーカボックス1の前面に設けたバ
ッフル板2に穿ったスピーカ放音孔2aに対向してスピ
ーカ3を固定している。
【0004】このスピーカ3は例えば、図6(A)に示
す如く、リング状マグネット4と、このリング状マグネ
ット4を挟むように取付けられたプレート5及びヨーク
6とを設け、プレート5の内周側とヨーク6のセンター
ポール6aの外径との間に磁気空隙7を形成する。また
プレート5にはスピーカ3のフレーム8が取付けられ、
フレーム8の外周部にはエッジ9が設けられ、このエッ
ジ9によってコーン型の振動板10の外周部が保持され
ている。
【0005】一方、振動板10の内周部にボイスコイル
ボビン11が取付けられており、このボイスコイルボビ
ン11にはボイスコイル12が巻装され、ボイスコイル
12はプレート5及びヨーク6のセンターポール6aに
よって形成された磁気空隙7内に挿入する様になされて
いる。17はこのボイスコイル12をこの磁気空隙7内
に保持するためのダンパである。
【0006】またスピーカボックス1の外部の所定位置
に設けられた入力端子13aよりの音響信号を接続線1
4aを介してスピーカ3の端子15に供給し、端子15
よりの音響信号を錦糸線16を介してボイスコイル12
に供給している。
【0007】また、バッフル板2のスピーカ放音孔2a
と同一面に開口18aを有するダクト18を設け、スピ
ーカ3の振動板10の背面から出た音の位相を反転し
て、このダクト18からスピーカボックス1の外に放射
し、この振動板10の前面からでる音の低音域を広げて
いる。
【0008】上述の如き、位相反転型のスピーカ装置で
の電気的な等価回路は図6(B)の様に表わすことが出
来る。
【0009】図6(A)及び図6(B)で、S0 はスピ
ーカ3の支持系のスチフネス、M0はスピーカ3の支持
系の等価質量、Rms0 はスピーカ支持系の機械抵抗、R
m0はスピーカの空気負荷の機械抵抗、R0 はスピーカの
等価機械抵抗でRm0+Rms0=R0 で表せる。SC はス
ピーカボックス1内のスチフネス、RD はダクト18部
分の空気負荷の機械抵抗、MD はダクト18部分の空気
質量である。
【0010】上述の様に位相反転型のスピーカ装置とす
ることで、密閉型に比べて低音再生限界を低くすること
が出来て、スピーカ3の最低共振周波数f0 の約80%
程度まで低域再生範囲を拡げることが出来るとされてい
る。
【0011】この様なスピーカ装置では図6(A)でス
ピーカ3の振動板10の振動による音放射力F1 はスピ
ーカ3の等価質量M0 にスピーカの振動板10に働く加
速度α0 の積、即ち、F1 =M0 α0 で表せる。同様に
ダクト18の開口18aよりの空気の放射力はダクト1
8部分の空気質量MD と開口18aよりの空気の放射の
加速度αD の積、即ちFD =MD ・αD で表せる。この
様な音放射力F1 に対し、振動板10の背面側からスピ
ーカボックス1内に向かう反作用力−F1 =M0 α0
びに−FD =MD αD も、スピーカ装置が小型軽量でス
ピーカボックス1の容積が小さくなれば顕著になり、振
動板10の振動によってスピーカボックス1内の空気は
圧縮及び膨張を繰返し、この空気は振動板10を元の位
置に戻そうとする力となって働くためスピーカボックス
1を揺動させ、低音再生が阻害される問題があった。
【0012】この様な問題を解決するために本出願人は
先に図7に示す様なスピーカ装置を提案した、図7で図
6との対応部分には同一符号を付して示す。
【0013】図7に於いて、スピーカボックス1は合成
樹脂で箱形にバッフル板2と一体に成型される。バッフ
ル板2の上側に穿設されたスピーカ放音孔2aに対向し
て、図6(A)で詳記したと同様構成のスピーカ3を固
定する。バッフル板2の下側に配された第1のダクト1
8及び開口18aはバッフル板2の成型時に一体に成型
される。
【0014】又、後面板1Bの上部にはバッフル板2に
穿ったスピーカ放音孔2aと対向する位置にスピーカ放
音孔2bを穿ち、第2のスピーカ3bを、好ましくはス
ピーカ3と背面同志が対向する様に、且つスピーカ放音
孔2bと対向する様に後面板1Bに固定すると共に第1
のダクト18よりダクト径の大きい第2のダクト18b
を第1のダクト18の所定長さ内でオーバラップし、且
つ同心円状断面が形成される様に後面板1Bと一体に植
立させ、第2のダクト18bの開口18cを通して第1
のダクト18の開口18aに放射する空気の等価質量M
D 及び等価抵抗RD を大きくする様に構成させている。
【0015】更に、第1及び第2のスピーカ3及び3b
には後面板1Bに配設した入力端子13a及び13b並
びに接続線14a及び14bを介して同一入力の音響信
号が供給されている。
【0016】上記した図7のスピーカ装置によれば第1
及び第2のスピーカ3及び3bの放射力F1 及びF2
反作用力−F1 及び−F2 及び第1及び第2のダクト1
8及び18b間のダクト放射力FD1及びFD2/2+FD2
/2の反作用力−FD1及び−FD2/2+(−FD2/2)
は夫々相殺されるので第1及び第2のスピーカ3及び3
bの放射力F1 及びF2 の反作用力−F1 及び−F2
1 ≒F2 とすれば互に相殺することが出来る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】然し、上記した構成で
はスピーカボックス1内に一対の略同一構造のスピーカ
3及び3bを必要とし、スピーカボックス1の小型化を
図り難くなるだけでなく高価となる問題があった。
【0018】更に、従来の小型スピーカでは振動板を駆
動する磁気回路のマグネットが非常に小さく、スピーカ
の音圧を高くするために口径の小さなボイスコイルボビ
ンにボイスコイルを巻回しているためスピーカの最低共
振周波数(以下f0 と記す)の共振鋭度(以下Q0 と記
す)が大きくなる。
【0019】又、この様なQ0 の大きい小型スピーカを
小さな容積のスピーカボックス内に配設した場合は低域
の再生拡大が出来ず、f0 でのQ0 は更に大きくなるた
め低音域での音質が著しく劣化する問題があった。
【0020】一般には非常に小型のスピーカでは振動板
の抄紙時に同時にエッジを作製するフィックスエッジが
多用されているが、この様な小型スピーカのフィックス
エッジは硬く、ボイスコイルも軽量であるためにスピー
カのf0 を下げることも難しくなる問題があった。
【0021】更に、スピーカの振動系を等しく作った2
つのスピーカではf0 の高い方がQ0 はf0 に比例して
大きくなるため低域の再生には不向きになる弊害があっ
た。
【0022】本発明は叙上の問題点を解消したスピーカ
装置を提供しようとするものであり、発明が解決しよう
とする課題はフィックスエッジの様な廉価な振動板を用
いたスピーカを1個用いてQ0 を小さくし、スピーカの
0 を低域側に遷移させて低域の拡大と良質な低域放射
を行なうと共に軽量なスピーカボックスの振動を防止可
能なスピーカ装置を得ようとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカ装置は
2枚のフィックスエッジ型のコーン紙を厚み方向に所定
の間隔を置いて一体化した振動板と、この振動板のフィ
ックスエッジの上側又は下側のいずれかに穿った開口
と、振動板のコーン紙の下側又は上側のいずれかに穿っ
た開口とを有するスピーカをスピーカボックス内に配設
して成るものである。
【0024】本発明のスピーカ装置によれば2枚のフィ
ックスエッジを有するコーン紙のエッジに開口を穿っ
て、振動板のf0 の上昇を抑制し、2枚のコーン紙の間
を通過する空気の抵抗を増大させることでf0 を下げ、
振動板の下側に配設した空間部の磁気空隙中に空気を強
制的に通過させることで空気の抵抗を増大させf0 に於
けるQ0 を小さくし、更に小型軽量なスピーカの揺動を
抑えて低域の拡大と良質な低音を放射させることが出来
るものが得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスピーカ装置に用
いる小型のスピーカを図1によって説明する。尚図6及
び図7で示したスピーカとの対応部分には同一符号を付
して示している。
【0026】図1(A)は本例のスピーカ装置の平面
図、図1(B)は側断面図を示し、3は全体として本例
の小型スピーカを示し、ヨーク6は純鉄等の板材から成
る円盤状部と、この円盤状部の中心位置に立設された円
柱状のセンタポール6aと、このセンタポール6aと同
心円状に円盤状部に形成された段部から成るマグネット
ガイド部6bが一体に形成されている。
【0027】上述のヨーク6の円盤状部上にフェライト
等の厚み方向に着磁されたリング状のマグネット4を接
着剤を介して接着させる。リング状のマグネット4の内
径はヨーク6の円盤状部に形成されたマグネットガイド
部6bの段部に嵌合されて、位置決めされる。
【0028】このマグネット4にプレート5を接合す
る。この場合はギャップガイドをセンタポール6aに差
し込んだままにして置き、マグネット4の上面に接着剤
を塗布し、プレート5の内径をギャップガイドの外径に
挿入して接着固定する。プレート5は純鉄等を円盤状と
なし、中心部に透孔が穿たれた打抜板材で透孔の内径周
縁とセンタポール6aの外径間に形成される磁気空隙部
7内にボイスコイル12が配設される。
【0029】プレート5には鋼材等で漏斗状に形成され
たフレーム8を固定することで磁気回路の金物部分が構
成され、磁気空隙7の下方にはセンタポール6aの外周
とマグネット4の内径で囲まれた第2の空間部20bが
形成される。
【0030】上述の磁気回路の磁気空隙7内には円筒状
のボイスコイルボビン11に巻回したボイスコイル12
を挿入し、上下方向に振動可能に波形のコルゲーション
を有する気密性又は通気性のあるダンパ17を介してボ
イスコイルボビン11を保持する。
【0031】ダンパ17の内径部はボイスコイルボビン
11の中間部に接着剤を介して接合され、外径部はフレ
ーム8の底面部の外周に接合されている。更に、2枚の
紙等から成るフィックスエッジ型のコーン紙(エッジ及
びコーン紙を一体に抄紙したもの)25a及び25bを
厚み方向に空気通路26が形成出来る様に上側コーン紙
25aと上エッジ9aの内側と、下側コーン紙25bと
下エッジ9bの内側間に間隔Dの隙間を設けて抄造或い
は貼合せて振動板10を構成させる。
【0032】又、図1の振動板10では上エッジ9aの
山の中心位置に複数の透孔21を穿つ、図1(A)では
上側コーン25aの中心から12等分する位置に12個
の比較的大きな複数の透孔21を穿つことで、エッジの
スチフネスを大きくしスピーカの最低共振周波数f0
上昇を防いでいる。
【0033】更に、下側コーン紙25bのボイスコイル
ボビン11の上部外径部に接合される内径近傍に図1
(A)に破線で示す様に複数の透孔24を下側コーン紙
25bの中心から等分する位置に穿つ、図1(A)では
下側コーン紙の中心から12等分する位置に12個の透
孔24が穿たれている。
【0034】この様に上側及び下側コーン紙25a,2
5bと上及び下エッジ9a,9bで一体形成された振動
板10の内径はボイスコイルボビン11の上部外径部に
接着剤等を介して接合され、振動板10の最大直径部を
フレーム8の上部開口周辺部にリング状のガスケット1
9を介して固定する。
【0035】ボイスコイルボビン11の上端、或いは振
動板10の傾斜部にはドーム状にアルミニウム等の気密
性の高い材料で貼り合せ部23と共に形成されたキャッ
プ22がボイスコイルボビン11の上端を気密に覆う様
に接着剤を介して接合される。
【0036】更に、錦糸線16はボイスコイル12に接
続され、フレーム8に取り付けられた入力端子15を介
して音声信号がボイスコイル12に供給される。
【0037】上述の様に小型のスピーカを組立てること
で、振動板10とプレート5の上面との間の第1の空間
部20aと上述の第2の空間部20bとが形成される。
【0038】図2は図1(A)及び図1(B)に示した
スピーカ3を図7と同一構成の位相反転型ダクト18及
び18bを有するスピーカボックス1内に配設した場合
のスピーカ装置の側断面図を示すものである。
【0039】上述のスピーカボックス1はABS樹脂等
で容積が1〜3リットル程度の小型軽量なものであり、
スピーカ3の口径も直径8φcm以下のものを考えた場
合に音響信号を端子13aからボイスコイル12に供給
して、スピーカ3を駆動すれば振動板10にはF1 方向
の駆動力F1 =M0 α0 及び反作用力−F1 =M0 α0
が働く。
【0040】一方、上側コーン紙25aの上ダンパ9a
に穿った複数の透孔21,21‥‥の数をnとすると、
これら複数の透孔21及び上側コーン紙25a及び下側
コーン紙25b間の空気通路26並びに下側コーン紙2
5bに穿った複数の透孔24,24‥‥を通過する空気
は振動板10が振動することで振動板10の下側に形成
される第1及び第2の空間部20a及び20bの容積内
の空気の圧力は変動する。
【0041】第1及び第2の空間部20a及び20b内
に流入する空気によって上エッジ9aに穿った透孔21
及び下側コーン紙25bに穿った透孔24では夫々作用
力FD /n及びこの作用力に対する反作用力−FD /n
を生ずる。
【0042】従って、この様なFD /n+FD /n+‥
‥=F1 になる様に釣り合わせれば図7で説明した様に
2個のスピーカ3及び3bを用いて反作用力−F1 及び
−F2 を相殺すると同様に−F1 の反作用力と−(FD
/n+FD /n+‥‥)の反作用力を相殺することが出
来る。
【0043】又、図2の場合は第1のダクト18及び第
2のダクト18bを用いて、第1のダクト18の開口1
8aのダクト放射力FD1(又は−FD1)に対し第2のダ
クト18bの開口18cのダクト放射力FD2/2+FD2
/2{又は−FD2/2+(−FD2/2)}をFD1≒FD2
/2+FD2/2とすることで互いに相殺して支え合って
いるので、スピーカボックス1を揺動させない為の条件
としては上記したF1≒FD /n+FD /nを満足させ
ればよいことになる。
【0044】更に、一般的にスピーカ3の振動系の低域
特性はf0 に於けるQ0 によって定まることはよく知ら
れている。
【0045】今、スピーカの振動系の実効質量をM0
振動支持部分のスチフネスをS0 、出力アンプの内部抵
抗をR0 、ボイスコイルの抵抗をRv、ボイスコイルの
長さをLv(cm)、振動系の機械抵抗をRm、スピー
カボックスの内容積のスチフネスをSc、スピーカボッ
クス内の抵抗をRa、磁束をBgとするとQ0 は次の
(1)式で表すことができる。 上述の(1)式からも明らかな様に振動板10を駆動し
た場合に上エッジ9aに穿った複数の透孔21を介して
上側コーン紙25a及び下側コーン紙25b間の空気通
路26と下側コーン紙25bの透孔24を通過する空気
により空気抵抗Rmが増加し、(1)式の分母は大きく
なって、Q0 の値を下げる様に働くことは明らかであ
る。
【0046】従って、Q0 の低下に伴ってf0 の高域側
への遷移が防止出来て低減が増大し、良質な低域放射可
能なスピーカ装置が得られる。
【0047】図1及び図2で説明したスピーカ3ではダ
ンパ17が気密性であれば、例えば振動板10が図2で
−F1 方向の駆動力を受ければスピーカボックス1内に
はスピーカボックス1外に比べれば容積が小さく振動板
10によって圧縮された状態と成り上側エッジ9aに穿
った透孔21に吸い込まれた空気の流れ26は上側及び
下側コーン紙25a,25bの間の空気通路26を介し
下側コーン紙25bに穿った透孔24から第1の空間部
20aに流れ込み、ダンパ17が気密性であるから、フ
レーム8に穿った窓孔を介してスピーカボックス1内に
拡散される。
【0048】又、ダンパ17が通気性であれば第1の空
間部20aに流入した空気はダンパ17を通過して磁気
空隙7から第2の空間部20bに入り込み、この磁気空
隙7のギャップによって振動系の等価抵抗R02は空気通
路の等価抵抗RO1に更に付加される様に成りf0 を更に
低域に遷移可能と成る。
【0049】図1及び図2に示すスピーカ3の構成では
上側コーン紙25aの上エッジ9aに透孔21を穿ち、
下側コーン紙25bの内周部近傍に透孔24を穿った場
合のスピーカ装置について詳記したが、図3に示す様に
構成させることも出来る。
【0050】図3の場合は上側コーン紙25aの上エッ
ジ9aに複数の透孔21を穿つと共に上側コーン紙25
aの内周部近傍に複数の透孔28‥‥を穿つ様に成した
場合である。
【0051】この場合、上側コーン紙25aの内径中心
を中心にn等配角度位置に複数の透孔28が穿たれ、こ
れら透孔28はキャップ22の貼り合せ部23の内径内
に配設される様にキャップ22の大きさが選択されて、
上側コーン紙25a上に接着剤を介して接合される。
【0052】図3の構成で、ダンパ17を通気性のある
材料を選択した場合に、このスピーカ3を図2と同様の
スピーカボックス1内に取り付けて、振動板10を−F
1 方向に駆動させた時の空気の流れ27は矢印で示す様
に透孔21に吸入されたスピーカボックス1外の空気は
振動板10を構成する上側コーン紙25aと下側コーン
紙25b間の空気通路26を通って上側コーン25aの
上側に穿った透孔28からキャップ22で覆われたボイ
スコイルボビン11内に入り込みボイスコイルボビン1
1の内径とセンタポール6aの外径間の隙間を介して第
2の空間部20bに入り込み、第2の空間部20bに入
り込んだ空気はボイスコイル12の外径とプレート5に
穿った透孔の内径間の隙間を介して第1の空間部20a
に放出され、フレーム8の窓孔を介してスピーカボック
ス1内の容積の空気と混合される。
【0053】又、振動板10のF1 方向の駆動に対して
は上述とは逆に上側コーン紙25aの上エッジ9aに穿
った透孔21から空気を吐き出すことになり、等価質量
は空気通路27及びセンタポール6aの外径とボイスコ
イルボビン11の内径間の隙間及びボイスコイル12の
外径とプレート5の内径間の隙間で夫々加算され、f0
に於けるQ0 を小さくする効果がより増大する。
【0054】又、ダンパ17を気密性にした場合にはダ
ンパ17とプレート5間の第3の空間部31及び第2の
空間部20bの圧力はスピーカボックス1内の圧力より
も更に小さくなるので振動板10の反作用力−F1 を透
孔21部分でキャンセルさせる反作用力FD /nをより
大きくすることが出来る。
【0055】更に、気密性ダンパ17を用いて、このダ
ンパ17に複数の透孔30を穿った場合はダンパ中の空
気のスチフネスS0 を小さく出来るのでスピーカの共振
時のインピーダンスを下げることが出来る。又、この透
孔30部分で生ずる空気の放射力−FD3がFD に付加さ
れて、音圧レベルを上げることが出来る。
【0056】図4は本発明の更に他の形態例を示すスピ
ーカの側断面図である。
【0057】図4の場合はフィックスエッジ構成の下側
コーン紙25bの下エッジ9bに透孔29を穿ったもの
で他の構成は図3と全く同一であり、ダンパ17も3つ
の構成(気密性、通気性、気密性で透孔30有り)をと
り得る。
【0058】図4でダンパ17が気密性があれば例えば
振動板10の−F1 方向の駆動に対してスピーカボック
ス1内の空気は下エッジ9bの透孔29→空気通路26
→キャップ22内→ボイスコイルボビン11内→第2の
空間部20a→ボイスコイル12とプレート5の磁気空
隙部7→ダンパ17とプレート5間の磁気空隙部7の経
路で入り込み、反対のF1 方向では逆方向に透孔29か
らスピーカボックス1内に排出される。
【0059】又、ダンパ17が通気性又は気密ダンパに
透孔30が穿たれていればスピーカボックス1内の空気
が振動板10の駆動に応じて圧縮及び膨張を繰り返した
時に空気通路26内に空気が循環することでスピーカの
振動系に等価抵抗R0 を付加可能である。又、透孔28
及び29部分でスピーカ3の作用力に対する反作用力−
1 を相殺又は減衰可能な作用力FD /nを生じさせる
ことが出来る。
【0060】図5は本発明の実施の形態の更に他の側断
面図を示すものである。図5のスピーカ3の構成では図
4と同様の構成で、下側コーン紙25bのエッジ9bに
複数の透孔29を穿つと共に上側コーン紙25aの内径
部近傍に複数の透孔28を穿つが、キャップ22の貼合
せ部23の外径より大きな直径位置に透孔28を穿つ様
にした場合である。
【0061】この場合の例えば振動板10の−F1 方向
の駆動に対し、上側コーン紙25aの複数の透孔28か
ら空気通路に入り込んだ空気は下側コーン紙25bのエ
ッジ9bに穿った複数の透孔29からスピーカボックス
1内に吐き出され、F1 方向の駆動に対しては上述の動
作と反対に透孔28からスピーカボックス1内の空気を
吐き出す様に成る。
【0062】尚、図5の構成のスピーカ3に限定される
ものではないが、図5のA部拡大図に示す様に上側コー
ン紙25a及び上エッジ9a並びに下側コーン紙25b
及び下エッジ9bをフィックスエッジ型振動板10とし
て抄紙する際に振動板10のf0 を下げるためにコーン
紙部分からエッジに至る部分で厚みを薄くし、抄き分け
る様に構成させるを可とする。
【0063】
【発明の効果】本発明のスピーカによればフィックスエ
ッジのコーン紙を2重構造とし、上又は下エッジと上側
又は下側コーン紙の内径部近傍に透孔を穿っただけで、
スピーカの最低共振周波数f0 に於ける共振鋭度Q0
小さく出来、低域共振周波数f0 を低域側に遷移可能と
なる。又、振動板の駆動時の作用力に対する反作用力を
相殺又は減衰させて、小型軽量なスピーカ装置を揺動さ
せずに低域を拡大して放音可能なスピーカ装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカの平面及び側断面図である。
【図2】本発明のスピーカ装置の側断面図である。
【図3】本発明の他のスピーカ装置の側断面図である。
【図4】本発明の更に他のスピーカ装置の側断面図
(I)である。
【図5】本発明の更に他のスピーカ装置の側断面図(I
I)である。
【図6】従来のスピーカ装置の断面図及びその電気的等
価回路図である。
【図7】従来のスピーカ装置の構成を示す他の側断面図
である。
【符号の説明】
1‥‥スピーカボックス、3,3b‥‥スピーカ、9
a,9b‥‥上下エッジ、10‥‥振動板、18,18
b‥‥ダクト、21,24,28,29‥‥透孔、25
a‥‥上側コーン紙、25b‥‥下側コーン紙、26‥
‥空気通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のフィックスエッジ型のコーン紙を
    厚み方向に所定の間隔を置いて一体化した振動板と、 上記振動板のフィックスエッジの上側又は下側のいずれ
    かに穿った開口と、上記振動板のコーン紙の下側又は上
    側のいずれかに穿った開口とを有するスピーカをスピー
    カボックス内に配設して成ることを特徴とするスピーカ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記スピーカに用いるキャップは気密性
    であり、前記振動板の下部に形成される空間部に空気が
    循環する様に構成させて成ることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記スピーカに用いるダンパを気密性又
    は通気性と成したことを特徴とする請求項2記載のスピ
    ーカ装置。
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