JPH07170590A - ヘッドホン - Google Patents

ヘッドホン

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JPH07170590A
JPH07170590A JP28127594A JP28127594A JPH07170590A JP H07170590 A JPH07170590 A JP H07170590A JP 28127594 A JP28127594 A JP 28127594A JP 28127594 A JP28127594 A JP 28127594A JP H07170590 A JPH07170590 A JP H07170590A
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Japan
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duct
sound
acoustic
driver unit
housing
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JP28127594A
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Akira Yamagishi
亮 山岸
Yoshiyuki Kanbe
義幸 掃部
Tsutomu Kakiuchi
勉 垣内
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の音響変換器を用いても、従来のヘッドホ
ンとは異なって、低音域の充実した再生音を極めて容易
に得られるようにする。 【構成】音響変換器7と、この音響変換器7が取付けら
れる筐体20とから成り、上記音響変換器7の後面より
出る音を外部に放出するダクト22を上記筐体20に設
け、このダクト22にコード21を挿通させて上記筐体
20の外部に導出させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低音域における周波数
特性が改善されたヘッドホンに関する。
【背景技術とその問題点】従来のオープンエア型ヘッド
ホンの低音域再生限界は、主として振動系のコンプライ
アンスCmd(ステイフネスSの逆数)と振動系の等価質
量Md とで決まり、図1に示す如く、周波数がf0 以下
の低音域におけるレスポンスが低下していた。このf0
は、ほぼ、
【数1】 で与えられ、f0 を低くするには振動系のコンプライア
ンスCmd(cm/dyne)を高くするか、等価質量Md (g
r)を重くする必要がある。しかし、コンプライアンス
mdを高くするには限度があり、また振動系の等価質量
d を重くすると感度の低下や高音域における音響特性
の劣化等を招くので、等価質量Md を重くするにも自ら
限界がある。
【0002】それに、周知の如く、この低音共振周波数
0 は小口径のヘッドホン程大きくなる傾向にあるか
ら、小口径のインナーイヤー型ヘッドホン(すなわちイ
ヤホン)等では、低音域の再生音が聞きとりにくいとい
う欠点があった。
【0003】例えば図2に示す従来のイヤホンは、円筒
状のマグネット1と、このマグネット1を両面から挟ん
だ円筒状のヨーク2及びプレート3とから磁気回路を形
成し、その磁気ギャップ4内に挿入されるボイスコイル
5に結合された振動板6を前面に組込んで、音響変換器
としてのドライバーユニット7を構成し、このドライバ
ーユニット7の外周部を筐体8に取付けている。そし
て、ドライバーユニット7の中央の貫通孔9には吸音材
10を詰め、透孔11の背面には制動層12を設け、ま
た筐体8には幾つかの透孔13を設けて、周波数特性を
コントロールしている。そして、ドライバーユニット7
に接続されるコードは、これらの透孔13のうちの何れ
か1つを通して筐体20の外部から内部へと導かれる。
【0004】従って、上述の構成を音響等価回路で示す
と図3のようになる。ここで、Md、Cmd及びRd は夫
々振動系の等価質量、コンプライアンス及び音響抵抗で
あり、Vs は信号源、Ra は上記吸音材10及び制動層
12による音響抵抗であり、並列回路を構成しているR
b 及びCb は夫々筐体8の透孔13による音響抵抗と、
筐体8の後部空間(すなわちバックキャビティ)による
コンプライアンスである。
【0005】なお、この図3において、符号Gで囲んだ
cup 、Ccup 及びRcup は夫々イヤホンを耳穴に挿着
した時に耳穴によって形成されるカップラーの等価質
量、コンプライアンス及び音響抵抗である。
【0006】ところが、筐体8の透孔13による音響抵
抗Rb はRa に比べて無視できる程小さく、またCb
殆ど無視できるから、並列回路をなすこれらRb 及びC
b の効果は少なく、図3における音響等価回路はほぼM
d 、Cmd、Rd 及びRa の直列共振回路となる。従っ
て、前記の通り低音共振周波数f0 は、ほぼ、
【数2】 で与えられて低くならず、図1に示す如く、Ra が小さ
いとf0 付近で特性に山が生じて、その付近の音だけが
強調されて響く音になる。一方、Ra が大きいとf0
りも高い周波数から特性が低下して来て、低音の再生が
充分でなくなる。
【0007】
【発明の目的】本発明は以上の実情に鑑みなされたもの
で、その目的は、従来から用いられているドライバーユ
ニット(すなわち音響変換器)の構造を特に変えること
なく、この音響変換器の背面側の音響等価回路を変える
ことによって、低音域におけるレスポンスを改善するこ
とであり、換言すれば、小口径で大口径級の低音域レス
ポンスを得ることができるヘッドホンを提供することに
ある。
【0008】
【実施例】以下において、本発明をインナーイヤー型ヘ
ッドホン(すなわちイヤホン)に適用した一実施例を図
面に基づいて説明する。
【0009】図4に示す如く、本発明の一実施例による
イヤホンには、前記図2に示したのと同一の音響変換器
(すなわちドライバーユニット)7が使用されているの
で、前記のものと同一の部分には同一符号を付してその
説明を省略する。なおこの実施例において、ドライバー
ユニット7の背面の透孔11及び中央の貫通孔9には、
抵抗成分がほぼゼロに等しいナイロンメッシュ等の布や
ウレタンなどの制動材(すなわち吸音材)などを設けて
もよい。
【0010】筐体20は、コード21に関係する部分以
外は後方に円錐形状に絞られた形状に形成され、その後
端部には、夫々上下方向に延びる円筒形のダクト22が
形成されている。なお、ダクト22は上方に突出したダ
クト上部22aと下方に突出したダクト下部22bとを
それぞれ具備している。また、ダクト上部22aの形状
は逆U字形となっていて、その開口24は下向きであ
る。またダクト下部22bは単に下方に延びているだけ
であるから、その開口32は同様に下向きである。従っ
て、これらの開口24、32からごみやほこりが筐体2
0の内部に侵入することが殆どなく、さらには戸外で使
用する場合に雨水などの水滴が筐体20の内部に侵入す
ることも殆どない。なお、ダクト下部22bには、必要
に応じて可撓性のジョイント25が嵌入され、このジョ
イント25を介しコード21が筐体20内に導入されて
いる。そして、ドライバーユニット7の後面から出る音
はダクト上部22aを通って外部に放出されると共にダ
クト下部22b及びジョイント25の内周面とコード2
1の外周面との間を通って外部に放出されるようになっ
ている。なお、ダクト上部22a及びダクト下部22b
の長さは、それらの内径(すなわち開口24の直径)よ
りも充分に大きく選定されている。
【0011】筐体20の側面には複数個の透孔26が形
成され、これらの透孔26の内側面にはウレタン等から
成る制動板27が設けられている。そして、筐体20の
前部にはドライバーユニット7の前面を覆うゆるやかに
湾曲した円板形状の各種の保護板が取付けられている。
すなわち、これらの保護板は内側から順次、比較的大き
な孔径のメッシュのパンチングメタルから成りかつ外部
から加わる圧力等からドライバーユニット7を機械的に
保護する保護板28、その外側の基布から成る防塵用の
保護板29及び小孔径のメッシュのパンチングメタルか
ら成る耳穴用の保護板30から構成されている。
【0012】以上のように構成された本発明の一実施例
によるイヤホンの音響等価回路を示すと、図5のように
なる。ここで、Md 、Cmd及びRd は夫々前記図3の場
合と同様にドライバーユニット7の振動系に関するもの
である。またRa はドライバーユニット7の透孔11及
び中央の貫通孔9による音響抵抗でほぼRa ≒0であ
る。またCb は筐体20を円錐形状に形成したことに基
づくバックキャビティによるコンプライアンス、Rb
制動板27による音響抵抗、Ld 及びR′d はダクト2
2によるインダクタンス(等価質量)及び音響抵抗で、
R′d は非常に小さい。従って、本発明によるイヤホン
の場合には、振動系の等価質量Md にダクト22の等価
質量Ld が追加されている。このために、イヤホンの背
面側の制動はLd 、Cb 及びRb の並列共振回路とな
り、これが前記Md 、Cmd及びRd の直列共振回路に加
えられることになる。
【0013】上述の通りであるから、このイヤホンの音
響等価回路全体としての低音共振周波数は、図6に示す
如く、インダクタンス(等価質量)Ld 分によって、ド
ライバーユニット7自体の低音共振周波数f0 よりも低
いf′0 に下げられるから、音域、特に低音域を広げる
ことができる。また図6に示す如く、Ld に並列に入る
抵抗分Rb を小さくするとf′0 は上昇し、一方、Rb
を大きくすると中域が落ち込む。従ってLd に対してR
b を適当に選ぶことによって、音域を広げると共に低音
域から高音域まで平坦化したり、音域を広げた状態で高
音域を増強したり、或いは所望の周波数特性を得るよう
にしたりすることができる。また高域に関しては、Rb
を大にすると聴感上ヘッドホン再生において必要な高域
のレベルが向上する。
【0014】図7は、図2に示した従来のイヤホンにお
ける音圧−周波数特性Aと、これと同一のドライバーユ
ニットを使用し、図4に示すようなダクト22を設けた
本発明によるイヤホンにおける音圧−周波数特性Bとの
比較を示したものである。この図7より明らかなよう
に、f0 が220Hzから150Hzに下がっているこ
とが分かる。またヘッドホンの再生において必要な4k
Hz近辺の高域のレベルが上昇することも分かる。なお
図2及び図4共にドライバーユニットはφ16口径のも
のである。
【0015】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成であるから、
音響変換器の後面より出る音を外部に放出するために筐
体に設けられたダクトによるインダクタンス分が音響変
換器の音響等価回路に加えられ、このために、本発明に
よるヘッドホンの音響等価回路全体としての低音共振周
波数が上記インダクタンス分によって音響変換器自体の
低音共振周波数よりも低い値に下げられる。従って、本
発明によれば、低音域におけるレスポンスが改善され、
このため、同一サイズの音響変換器を用いたヘッドホン
であっても、従来のものとは異なって低音域の充実した
再生音を得ることができる。そして、低音域について述
べれば、小口径でも大口径級のレスポンスが得られて極
めて有利である。
【0016】また、本発明においては、音響変換器の後
面より出る音を外部に放出するために筐体に設けられた
ダクトにコードを挿通させて筐体の外部に導出させるよ
うにしたので、低音域におけるレスポンスを効果的に改
善し得る割りにはその構造が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のオープンエア型ヘッドホンの音圧特性図
である。
【図2】従来のイヤホンの中心縦断面図である。
【図3】図2に示す従来のイヤホンの音響等価回路図で
ある。
【図4】(a)は本発明の一実施例によるイヤホンの中
心縦断面図で、(b)は図4の(a)に示すイヤホンの
外観斜視図である。
【図5】図4に示すイヤホンの音響等価回路図である。
【図6】図4に示すイヤホンの音圧特性図である。
【図7】図2に示す従来のイヤホンと本発明の一実施例
による図4に示すイヤホンとの音圧−周波数特比較図で
ある。
【符号の説明】
1 マグネット 2 ヨーク 3 プレート 4 磁気ギャップ 5 ボイスコイル 6 振動板 7 ドライバーユニット(音響変換器) 20 筐体 22 ダクト 22a ダクト上部 22b ダクト下部 24 開口 26 透孔 27 制動板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響変換器と、この音響変換器が取付けら
    れる筐体とから成り、 上記音響変換器の後面より出る音を外部に放出するダク
    トを上記筐体に設け、 このダクトにコードを挿通させて上記筐体の外部に導出
    させたことを特徴とするヘッドホン。
JP6281275A 1994-10-20 1994-10-20 インナーイヤー型ヘッドホン Expired - Lifetime JP2867898B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009164942A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 M I Labs:Kk ヘッドフォン
JP5997806B1 (ja) * 2015-06-10 2016-09-28 株式会社トクミ 電気音響変換器
CN107613418A (zh) * 2016-07-11 2018-01-19 Jvc 建伍株式会社 耳机

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