JP2000150588A - 半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置 - Google Patents
半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置Info
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Abstract
びそれを構成する部品ならびに半導体装置を工業的に提
供し、表面実装用の半導体装置の信頼性を向上させる。 【解決手段】絶縁体層および導体パターンからなる配線
基板層、導体パターンが形成されていない層および接着
剤層をそれぞれ少なくとも1層以上有する半導体集積回
路接続用基板であって、該接着剤層を構成する接着剤組
成物がエポキシ樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)および
ハイドロタルサイト系化合物(C)を必須成分として含
有することを特徴とする半導体集積回路接続用基板およ
びそれを構成する部品ならびに半導体装置。
Description
(IC)を搭載し、パッケージ化する際に用いられる半
導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならび
に半導体装置に関する。さらに詳しくは、ボールグリッ
ドアレイ(BGA)、ランドグリッドアレイ(LGA)
方式の表面実装パッケージに用いられる半導体集積回路
接続用基板を構成する絶縁層および導体パターンからな
る配線基板層と、たとえば金属補強板(スティフナー、
ヒートスプレッター)間を接着するのに用いられる半田
耐熱性、耐湿性、サーマルサイクル性等の信頼性に優れ
た半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品な
らびに半導体装置に関する。
ジとして、デュアルインラインパッケージ(DIP)、
スモールアウトラインパッケージ(SOP)、クアッド
フラットパッケージ(QFP)等のパッケージ形態が用
いられてきた。しかし、ICの多ピン化とパッケージの
小型化に伴って、最もピン数の多くできるQFPにおい
ても限界に近づいている。これは特にプリント基板に実
装する際に、外部端子(リード)間の狭ピッチ化による
取扱い性の困難化とプリント基板上の半田の印刷精度が
得にくいことによる。そこで近年、多ピン化、小型化の
手段としてBGA方式、LGA方式、PGA方式等が実
用化されてきた。中でも、BGA方式はプラスチック材
料の利用による低コスト化、、軽量化、薄型化が図れる
だけでなく、表面実装可能なことから高く注目されてい
る。
は、ICを接続した半導体集積回路接続基板の外部接続
端子としてICのピン数にほぼ対応する半田ボールを格
子状(エリアアレイ)に有することを特徴としている。
プリント基板への接続は、半田ボール面をすでに半田が
印刷してあるプリント基板の導体パターン上に一致する
ように乗せて、リフローで半田を溶解する一括リフロー
により行われる。 パッケージとしての特徴は、従来の
QFP等周辺に接続端子を配列したICパッケージに比
べて、パッケージ裏面に接続端子を配列する点であり、
より多くの接続端子を少ないスペースに広い間隔で配列
できるところにある。このため、実装面では、低実装面
積化と高実装効率化が図れる。
ケールパッケージ(CSP)があり、その類似性からマ
イクロBGAと称されている。本発明は、これらのBG
A構造を有するCSPにも適用できる。
ある。(a)半田ボール面の平面性、(b)耐リフロー
性、(c)放熱性、(d)サーマルサイクル性、(e)
耐湿性である。
回路接続用基板に補強(平面性維持)、放熱、電磁的シ
ールドを目的とする金属板等の材料を積層する方法が一
般的に用いられている。特に、ICを接続するための絶
縁層および導体パターンからなる配線基板層にTABテ
ープやフレキシブル基板を用いた場合に重要になる。
図2に例示するように、ICを接続するための絶縁体層
11および導体パターン13からなる配線基板層、補強
板(スティフナー)、放熱板(ヒートスプレッター)、
シールド板等の導体パターンが形成されていない層1
5、およびこれらを積層するための接着剤層14をそれ
ぞれ少なくとも1層以上有する構造となっている。これ
らの半導体集積回路接続用基板は、あらかじめ配線基板
層または導体が形成されていない層のいずれかに接着剤
組成物を半硬化状態で積層した中間製品としての部品を
作成しておき、パッケージ組立工程で貼り合わせ、加熱
硬化させて作成される。
部に残留する。以上の点から接着剤層14に要求される
特性として、(a)耐リフロー性、(b)温度サイクル
やリフローの際に、配線基板層と補強板等の異種材料間
で発生する応力吸収(低応力性)、(c)易加工性、
(d)配線上に積層する場合の耐湿性などが挙げられ
る。
耐湿性と耐サーマルサイクル性である。耐リフロー性
は、半田浴浸漬、不活性ガスの飽和蒸気による加熱(ベ
ーパーフェイズ法)や赤外線リフローなどパッケージ全
体が210〜270℃の高温に加熱される実装工程にお
いて、接着剤層が剥離しパッケージの信頼性を低下する
というものである。リフロー工程における剥離の発生
は、接着剤層を硬化してから実装工程の間までに吸湿さ
れた水分が加熱時に爆発的に水蒸気化、膨張することに
起因するといわれており、その対策として後硬化したパ
ッケージを完全に乾燥し密封した容器に収納して出荷す
る方法が用いられている。
に長時間さらされた場合、半導体素子のアルミ配線やパ
ッドが腐食し信頼性が低下するというものである。この
原因としては接着剤中に含まれている不純物イオン、特
に塩素や臭素などのハロゲンイオンによるものであると
いわれており、その対策として原料の高純度化など、接
着剤中に含まれる不純物イオンを低減する方法が提案さ
れている。
数の多いパッケージは動作時100℃を越える高温にな
るため要求される特性であり、線膨張係数の異なる材料
間を接続する接着剤には発生応力を緩和する目的で、低
弾性率化が要求されている。
検討されている。例えば、耐サーマルサイクル性に優れ
た接着剤層として、低弾性率の熱可塑性樹脂あるいはシ
リコーンエラストマー(特公平6−50448号公
報)、耐湿性を向上する目的で接着剤層中の含有塩素イ
オン量を200ppm以下にする方法(特開平7−74
213号公報)などが提案されている。
ジを容器に封入する方法は製造工程および製品の取扱い
が煩雑にあるうえ、製品価格がきわめて高価になる欠点
がある。また、種々提案された接着剤も耐サーマルサイ
クル性や耐湿性において改善効果は見られるものの満足
できるものではなかった。
置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導
体装置を提供することにある。
くとも1層以上の保護フィルム層と接着剤層からなる積
層体を有する半導体装置用接着剤シートであって、前記
接着剤層がエポキシ樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)お
よびハイドロタルサイト系化合物(C)を含有する熱硬
化型の接着剤であることを特徴とする半導体集装置用接
着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置
である。
本発明における半導体用接着剤シートとは、スティフナ
ー、ヒートスプレッターや半導体素子を配線基板層(イ
ンターポーザー)に接続するものであり、それら被着体
の形状および材料は特に限定されない。
(A)、熱可塑性樹脂(B)およびハイドロタルサイト
系化合物(C)を含有する熱硬化型の接着剤であること
が重要である。
脂(A)は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
ものなら特に限定されず、これらの具体例としては、た
とえば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂などが挙げられる。
量は、接着剤組成物中5〜90重量%、好ましくは10
〜70重量%、さらに好ましくは20〜60重量%であ
る。
脂(B)は、接着剤層に可撓性を与えるものであれば特
に限定されないが、その具体例としては、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム−スチレン樹脂(ABS)、ポリブ
タジエン、スチレン−ブタジエン−エチレン樹脂(SE
BS)、アクリル、ポリビニルブチラール、ポリアミ
ド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリウレタン等が挙げられる。また、これ
らの熱可塑性樹脂は耐熱性向上のため、前述のエポキシ
樹脂(A)と反応可能な官能基を有することが好まし
い。具体的には、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ
基、水酸基、メチロール基、イソシアネート基、ビニル
基、シラノール基等が挙げられる。
点で、ブタジエンを必須共重合成分とする共重合体が好
ましく用いられる。特に、金属との接着性、耐薬品性等
の観点からアクリロニトリル−ブタジエン共重合体(N
BR)、スチレン−ブタジエン−エチレン樹脂(SEB
S)、スチレン−ブタジエン樹脂(SBS)等は好まし
い。さらにブタジエンを必須共重合成分としかつカルボ
キシル基を有する共重合体は好ましく用いられ、具体例
としてはカルボキシル基を有するNBR(NBR−C)
およびカルボキシル基を有するSEBS(SEBS−
C)が挙げられる。
ルサイト系化合物(C)は、下記式(I)または(I
I)で示される複合金属化合物である。
基、nは1〜3の整数、x、yおよびzは0<y/x≦
1、0≦z/y<1.5の関係にある0または正の数を
示す。) 上記式(I)において、官能基Aから生成しうるn価の
陰イオンAn-の好ましい具体例としては、F-、Clー、
Brー、Iー、OHー、HCO3 ー、CH3COOー、HCO
Oー、CO3 2-、SO4 2-、(COO-)2、酒石酸イオ
ン、クエン酸イオン、サリチル酸イオンなどが挙げられ
る。中でも、CO3 2-が特に好ましい。
イト系化合物(C)は、例えば、上記式(I)で表され
るハイドロタルサイト系化合物(C)を400〜900
℃で焼成処理することにより製造される。
合物(C)の好ましい具体例として、Mg4.5Al2(O
H)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13C
O3、Mg5Al1.5(OH)13CO3・3.5H2O、M
g5Al1.5(OH)13CO3、Mg6Al2(OH)16C
O3・4H2O、Mg0.65Al0.35O1.175、Mg0.7Al
0.3O1.15、Mg0.75Al0.25O1.125、Mg0.8Al0.2
O1.1などが挙げられる。
物(C)の添加量は全体の0.01〜15重量%、好ま
しくは0.02〜10重量%、特に好ましくは0.05
〜5重量%である。添加量が0.01重量%未満では耐
湿性の向上効果が不十分である。
(D)を添加することにより、耐リフロー性およびサー
マルサイクル性を一層向上させることができる。無機質
充填材(D)の具体例としては、たとえば結晶シリカ粉
末、溶融シリカ粉末、アルミナ、窒化珪素、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネ
ート水和物、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、三酸化アン
チモン、五酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化チ
タン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、タルク、ア
ルミニウム、金、銀、ニッケル、鉄などが挙げられる。
中でも、分散性の点から、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、溶融シリカが好ましく、その平均粒径は0.1〜2
0μmのものが好ましく用いられる。
〜90重量%、好ましくは5〜70重量%、特に好まし
くは8〜50重量%である。
用の硬化剤(E)を添加することにより、耐リフロー性
および耐湿性を一層向上させることができる。硬化剤
(E)としては、エポキシ樹脂のグリシジル基と反応し
架橋するものであれば特に限定されず、アミン系硬化
剤、フェノール系硬化剤および酸無水物系硬化剤などが
用いられる。中でも、耐リフロー性および耐湿性の点で
芳香族アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤が好ましく
用いられる。硬化剤(E)の具体例としては、たとえ
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、N−アミノエチルピペラジ
ン、メンセンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フ
ェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、フェノールノボラック樹脂、ク
レゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型樹脂や各
種レゾール樹脂などが挙げられる。
樹脂1当量に対してフェノール性水酸基0.5〜10.
0当量、好ましくは0.7〜7.0当量となる範囲であ
ることが望ましい。
単独反応、エポキシ樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)や
硬化剤(E)との反応を促進させる硬化促進剤を含有す
ることができる。硬化促進剤は硬化反応を促進するもの
ならば特に限定されず、その具体例としては、たとえ
ば、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フ
ェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダ
ゾールおよび2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミ
ダゾール化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチル
アミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノールおよび1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの3級
アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコ
ニウムテトラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセ
トナト)ジルコニウムおよびトリ(アセチルアセトナ
ト)アルミニウムなどの有機金属化合物、およびトリフ
ェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチル
ホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチル
フェニル)ホスフィンおよびトリ(ノニルフェニル)ホ
スフィンなどの有機ホスフィン化合物が挙げられる。
て2種類以上を併用してもよく、その添加量は、エポキ
シ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部
の範囲が好ましい。
規格により適宜選択できるが、5〜500μmが好まし
く、より好ましくは20〜200μmである。
う)とは、半導体集積回路接続用基板および半導体装置
を作成するために用いられる中間加工段階の材料であ
る。該部品は、絶縁体層および導体パターンからなる配
線基板層および/または導体パターンが形成されていな
い層、保護層を有する接着剤層をそれぞれ少なくとも1
層以上有する構成のものである。たとえば、絶縁体層お
よび導体パターンからなる配線基板層としてフレキシブ
ルプリント基板あるいはTABテープを用い、その片面
あるいは両面にシリコーン処理したポリエステル保護フ
ィルムを有するBステージの接着剤層を積層した接着剤
付き配線基板や、導体パターンが形成されていない層と
して銅、ステンレス、42アロイ等の金属板を用い、そ
の片面あるいは両面に上記と同様の保護フィルムを有す
るBステージの接着剤層を積層した接着剤付き金属板
(接着剤付きスティフナー等)が本発明の部品に該当す
る。絶縁体層および導体パターンからなる配線基板層お
よび導体パターンが形成されていない層をそれぞれ1層
以上有する場合でも、その最外層に保護フィルムを有す
るBステージの接着剤層を積層した、いわゆる接着剤付
き半導体集積回路接続用基板も本発明の部品に包含され
る。
から構成され、接着剤層を接着する前にその形態および
機能を損なうことなく剥離できれば特に限定されず、そ
の具体例としてはポリエステル、ポリオレフィン、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリビニルブチオ
ラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ
カーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメ
タクリレート等のプラスチックフィルム、これらにシリ
コーンあるいはフッ素化合物等の離型剤のコーティング
処理を施したフィルムおよびこれらのフィルムをラミネ
ートした紙、離型性のある樹脂を含浸あるいはコーティ
ング処理した紙等が挙げられる。保護フィルムの厚み
は、耐熱性の点から20μm以上、好ましくは25μm
以上、さらに好ましくは35μm以上である。
しくは1〜200N/m、さらに好ましくは3〜100
N/mである。1N/mより低い場合は、保護フィルム
が脱落しやすく、200N/mを越えると剥離が困難に
なるので好ましくない。
体集積回路接続用基板を用いたものをいい、例えば、B
GAタイプ、LGAタイプパッケージであれば特に形状
や構造は限定されない。半導体集積回路接続用基板とI
Cの接続方法は、TAB方式のギャングボンディングお
よびシングルポイントボンディング、リードフレームに
用いられるワイヤーボンディング、フリップチッップ実
装での樹脂封止、異方性導電フィルム接続等のいずれで
もよい。また、CSPと称されるパッケージも本発明の
半導体装置に含まれる。
パッケージの外部(プリント基板等)を接続するための
導体パターンを有する層であり、絶縁体層の片面または
両面に導体パターンが形成されているものである。
エステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルス
ルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリ
カーボネート、ポリアリレート等のプラスチックあるい
はエポキシ樹脂含浸ガラスクロス等の複合材料からな
る、厚さ10〜125μmの可撓性を有する絶縁性フィ
ルム、アルミナ、ジルコニア、ソーダガラス、石英ガラ
ス等のセラミック基板が好適であり、これから選ばれる
複数の層を積層して用いてもよい。また、必要に応じ
て、絶縁体層に加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、
物理的粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を
施すことができる。
ティブ法あるいはアディティブ法のいずれかで行われる
が、本発明ではいずれを用いてもよい。
等の金属板を絶縁性接着剤で接着するか、あるいは金属
板に絶縁体層の前駆体を積層し、加熱処理などにより絶
縁体層を形成する方法で作成した材料を、薬剤処理でエ
ッチィングすることによりパターン形成する。材料の具
体例としては、リジッドあるいはフレキシブルプリント
基板用銅貼り材料やTABテープなどが挙げられる。中
でも、少なくとも1層以上のポリイミドフィルムを絶縁
体層とし、銅箔を導体パターンとするフレキシブルプリ
ント基板用銅貼り材料やTABテープが好ましく用いら
れる。
ッキ、電解メッキ、スパッタリング等により直接導体パ
ターンを形成する。いずれの場合も、形成された導体に
腐食防止のため耐食性の高い金属がメッキされていても
よい。また、配線基板層には必要に応じてビアホールが
形成され、両面に形成された導体パターンがメッキによ
り接続されていてもよい。
(補強板あるいはスティフナーと称される)、外部とI
Cの電磁的なシールド、ICの放熱(ヒートスプレッタ
ー、ヒートシンクと称される)、半導体集積回路接続基
板への難燃性の付与、半導体集積回路接続用基板の形状
的による識別性の付与等の機能を担持するものである。
したがって、形状は層状だけでなく、たとえば放熱用と
してはフィン構造を有するものでもよい。上記の機能を
有するものであれば絶縁体、導電体のいずれであっても
よく、材料も特に限定されない。金属としては、銅、
鉄、アルミニウム、金、銀、ニッケル、チタン等、無機
材料としてはアルミナ、ジルコニア、ソーダーガラス、
石英ガラス、カーボン等、有機材料としてはポリイミド
系、ポリアミド系、ポリエステル系、ビニル系、フェノ
ール系、エポキシ系等のポリマー材料が挙げられる。ま
た、これらの組み合わせによる複合材料も使用できる。
例えば、ポリイミドフィルム上に薄い金属メッキをした
形状のもの、ポリマーにカーボンを練り込んで導電性を
もたせたもの、金属板に有機絶縁性ポリマーをコーティ
ングしたもの等が挙げられる。また、必要に応じて、絶
縁体層に加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的
粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を施すこ
とができる。
およびそれを構成する部品ならびに半導体装置の製造方
法の例について説明する。
る配線基板の作成:ポリイミドフィルム上に接着剤層お
よび保護層を積層した3層構造のTABテープを下記の
(a)〜(d)の工程により加工する。(a)スプロケ
ットおよびデバイス孔の穿孔、(b)銅箔との熱ラミネ
ート、(c)パターン形成(レジスト塗布、エッチィン
グ、レジスト除去)、(d)スズまたは金メッキ処理。
図3に得られたTABテープ(パターンテープ)の形状
を例示する。
の作成:厚さ0.05〜0.5mmの銅板あるいはステ
ンレス板などの金属板をアセトンにより脱脂する。
剤に溶解した塗料を、離型性を有するポリエステルフィ
ルム上に塗布、乾燥する。接着剤層の膜厚は10〜10
0μmとなるように塗布することが好ましい。乾燥条件
は、100〜200℃、1〜5分である。溶剤は特に限
定されないが、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等
の芳香族系、メチルエチルケトン、メチルエチルイソブ
チルケトン等のケトン系、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、Nメチルピロドリン等の非プロトン
系極性溶剤単独あるいは混合物が好適である。塗工、乾
燥した接着剤層上にさらに剥離力の弱い離型性を有する
ポリエステルあるいはポリオレフィン系の保護フィルム
をラミネートして接着剤シートを得る。さらに接着剤厚
みを増す場合は、該接着剤シートを複数回積層すればよ
く、場合によってはラミネート後に、例えば40〜10
0℃で1〜200時間程度エージングして硬化度を調整
してもよい。図6に本発明の半導体装置用接着剤シート
の構成を例示する。
(接着剤付き配線基板)の作成:上記(1)の配線基板
層に、上記(3)で作成した接着剤シートの片面の保護
フィルムを剥がした後にラミネートする。ラミネート面
は導体パターンがある面、またはない面のいずれでもよ
い。ラミネート温度20〜200℃、圧力0.1〜3M
Paが好適である。最後に半導体装置の形状によって、
適宜打ち抜き、切断加工が施される。図4に本発明の部
品を例示する。
(接着剤付きスティフナー)の作成:上記(2)金属板
に、上記(3)で作成した接着剤シートの片側の保護フ
ィルムを剥がした後にラミネートする。ラミネート温度
20〜200℃、圧力0.1〜3MPaが好適である。
また、(B)に上記(3)の塗料を直接塗布して乾燥さ
せ、保護フィルムをラミネートしてもよい。最後に半導
体装置の形状によって、適宜打ち抜き、切断加工が施さ
れる。図5に本発明の部品の例を示す。
護フィルムを剥がし、適当な形状に打ち抜いた金属板に
貼り合わせる。金属板は、たとえば外形が角型で中央に
配線基板のデバイス孔に合わせて、やはり角型の穴があ
る形状に打ち抜いたものが例示できる。貼り合わせ条件
は温度20〜200℃、圧力0.1〜3MPaが好適で
ある。最後に、熱風オーブン内で該接着剤の加熱硬化の
ため80〜200℃で15〜180分程度のポストキュ
アを行なう。
法 (5)の部品(接着剤付きスティフナー)を、金型で打
ち抜き、たとえば角型で中央にやはり角型の穴がある形
状の接着剤付きスティフナーとする。該接着剤付きステ
ィフナーから保護フィル ムを剥がし、上記(1)の
配線基板層の導体パターン面または裏面のポリイミドフ
ィルム面に、該接着剤付きスティフナーの中央の穴を、
配線基板のデバイス孔に一致させ貼り合わせる。貼り合
わせ条件は温度20〜200℃、圧力0.1〜3MPa
が好適である。最後に、熱風オーブン内で該接着剤の加
熱硬化のため80〜200℃で15〜180分程度のポ
ストキュアを行なう。以上述べた半導体集積回路接続用
基板の例を図2に示す。
集積回路接続用基板のインナーリード部を、ICの金バ
ンプに熱圧着(インナーリードボンディング)し、IC
を搭載する。次いで、封止樹脂による樹脂封止工程を経
て半導体装置を作成する。得られた半導体装置を、他の
部品を搭載したプリント回路基板等と半田ボールを介し
て接続し、電子機器への実装をする。また、あらかじめ
ICを上記(1)の配線基板に接続し、樹脂封止を行っ
た、いわゆるTCP型半導体装置を用いることもでき
る。図1に本発明の半導体装置の一態様の断面図を示
す。
説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例に限定
されない。
を、それぞれ表1に示した組成比となるように配合し、
濃度28重量%となるようにDMF/モノクロルベンゼ
ン/MIBK混合溶媒に40℃で撹拌、溶解して接着剤
溶液を作成した。
6) B.熱可塑性樹脂 SEBS−C(旭化成(株)製、MX−073) C.ハイドロタルサイト系化合物 Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O D.無機質充填材 水酸化アルミニウム E.硬化剤 4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
25μmのシリコート処理されたポリエチレンテレフタ
レートフィルムIに、約50μmの乾燥厚さとなるよう
に塗布し、100℃、1分および150℃で5分間乾燥
し接着剤シートを作成した。一方、ポリエチレンテレフ
タレートIより剥離力の低いポリエチレンテレフタレー
トフィルムIIに、接着剤溶液を同様に約50μmとなる
ように塗布・乾燥した後、先の接着剤シートと接着剤面
どうしをラミネートして厚さ100μmの接着剤シート
を作成した。このシートについて接着力を測定し、半導
体接続基板にこのシートを貼り付け半導体接続用基板の
部品を製造し、耐リフロー性、耐湿性およびサーマルサ
イクル性を測定した。測定方法は以下のとおり行った。
結果を表1に示す。
接着剤シートを用いて搭載した16pin DIPを封止材
(東レ:T−10)にて成形、ポストキュアし、121
℃/100%RHの耐湿性試験を行って累積故障率50
%になる時間を求めた。
間距離100μmの模擬パターンを形成した30mm角
の半導体接続用基板に、50μm厚の接着剤シートを4
0℃、1MPaの条件でラミネートした後、接着剤シー
ト上に30mm角の0.25mm厚SUS304を15
0℃、75MPaの条件で圧着した。その後、150
℃、2時間の条件で硬化し耐リフロー性評価用サンプル
を作成した。
%RHの条件下、12時間吸湿させた後、Max.23
0℃、10秒のIRリフローにかけ、その剥離状態を超
音波短傷機により観察した。
用サンプルと同じ方法で作成した30mm角のサンプル
10個を、−20℃〜100℃、最低および最高温度で
各30分保持の条件でサイクル処理し、超音波探傷機を
用いて内部剥離を観察した。
より得られた半導体集積回路接続用基板の部品は、耐リ
フロー性、耐湿性、サーマルサイクル性の全てに優れる
ことが分かる。一方、本発明の半導体集積回路接続用基
板の部品を用いていない比較例1は、耐湿性において極
端に劣っている。
型の半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品
ならびに半導体装置を工業的に実用化可能に得ることが
できた。さらに、表面実装用の半導体装置の信頼性を向
上させることができた。
よび半導体接着剤シートを用いたBGA型半導体装置の
一態様の概略断面図。
用いた半導体集積回路接続前の半導体集積回路接続用基
板の一態様の概略断面図。
テープ(TABテープ)の一態様の概略斜視図。
着剤付き配線基板)の一態様の概略断面図。
着剤付きスティフナー)の一態様の概略断面図。
断面図。
接着剤層 7,15 導体パターンが形成されていない層(スティ
フナー) 8,16 ソルダーレジスト 9 半田ボール 10 封止樹脂 19 スプロケット孔 20 デバイス孔 22 半田ボール接続用の導体部 24 本発明の接着剤シートを構成する保護フィルム層
Claims (7)
- 【請求項1】少なくとも1層以上の保護フィルム層と接
着剤層からなる積層体を有する半導体装置用接着剤シー
トであって、前記接着剤層がエポキシ樹脂(A)、熱可
塑性樹脂(B)およびハイドロタルサイト系化合物
(C)を含有する熱硬化型の接着剤であることを特徴と
する半導体集装置用接着剤シート。 - 【請求項2】熱可塑性樹脂(B)がブタジエンを必須共
重合成分とする熱可塑性樹脂(B’)を含有することを
特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤シート。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂(B)がブタジエンを必須共
重合成分とし、かつカルボキシル基を有する熱可塑性樹
脂(B”)を含有することを特徴とする請求項1記載の
半導体装置用接着剤シート。 - 【請求項4】無機質充填材(D)を含有することを特徴
とする請求項1記載の半導体装置用接着剤シート。 - 【請求項5】保護フィルム層、接着剤層、金属板の順に
積層された半導体装置用部品において、前記接着剤層が
請求項1記載の半導体装置用接着剤シートであることを
特徴とする半導体装置用部品。 - 【請求項6】保護フィルム、接着剤層、絶縁体層および
導体パターンからなる配線基板の順に積層された半導体
装置用部品において、前記接着剤層が請求項1記載の半
導体装置用接着剤シートであることを特徴とする半導体
装置用部品。 - 【請求項7】少なくとも1層以上の接着剤層を有する半
導体装置において、前記接着剤層が請求項1記載の半導
体接着剤シートであることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10319210A JP2000150588A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10319210A JP2000150588A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000150588A true JP2000150588A (ja) | 2000-05-30 |
JP2000150588A5 JP2000150588A5 (ja) | 2005-12-22 |
Family
ID=18107647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10319210A Pending JP2000150588A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた部品ならびに半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000150588A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008143128A1 (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 樹脂組成物及びそれを含む被膜形成材料 |
-
1998
- 1998-11-10 JP JP10319210A patent/JP2000150588A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008143128A1 (ja) * | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 樹脂組成物及びそれを含む被膜形成材料 |
JP5526778B2 (ja) * | 2007-05-18 | 2014-06-18 | 日立化成株式会社 | 樹脂組成物及びそれを含む被膜形成材料 |
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