JP3680511B2 - 半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路(IC)を搭載し、パッケージ化する際に用いられる半導体集積回路接続用基板(インターポーザー)を構成する接着剤組成物ならびに接着剤シートに関する。さらに詳しくは、ボールグリッドアレイ(BGA)、ランドグリッドアレイ(LGA)方式の表面実装パッケージに用いられる半導体集積回路接続用基板を構成する絶縁層および導体パターンからなる配線基板層と、たとえば金属補強板(スティフナー)等の導体パターンが形成されていない層の間を接着し、半田耐熱性、サーマルサイクル性等の信頼性に優れた接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体集積回路(IC)パッケージとして、デュアルインラインパッケージ(DIP)、スモールアウトラインパッケージ(SOP)、クアッドフラットパッケージ(QFP)等のパッケージ形態が用いられてきた。しかし、ICの多ピン化とパッケージの小型化に伴って、最もピン数の多くできるQFPにおいても限界に近づいている。これは特にプリント基板に実装する際に、外部端子(リード)間の狭ピッチ化による取扱い性の困難化とプリント基板上の半田の印刷精度が得にくいことによる。そこで近年、多ピン化、小型化の手段としてBGA方式、LGA方式、PGA方式等が実用化されてきた。中でも、BGA方式はプラスチック材料の利用による低コスト化、、軽量化、薄型化が図れるだけでなく、表面実装可能なことから高く注目されている。
【0003】
図1にBGA方式の例を示す。BGA方式は、ICを接続した半導体集積回路接続基板の外部接続端子としてICのピン数にほぼ対応する半田ボールを格子状(エリアアレイ)に有することを特徴としている。プリント基板への接続は、半田ボール面をすでに半田が印刷してあるプリント基板の導体パターン上に一致するように乗せて、リフローで半田を溶解する一括リフローにより行われる。 パッケージとしての特徴は、従来のQFP等周辺に接続端子を配列したICパッケージに比べて、パッケージ裏面に接続端子を配列する点であり、より多くの接続端子を少ないスペースに広い間隔で配列できるところにある。このため、実装面では、低実装面積化と高実装効率化が図れる。
【0004】
この機能をさらに進めたものに、チップスケールパッケージ(CSP)があり、その類似性からマイクロBGAと称されている。本発明は、これらのBGA構造を有するCSPにも適用できる。
【0005】
一方、BGAパッケージには以下の課題がある。(a)半田ボール面の平面性、(b)耐リフロー性、(c)放熱性、(c)サーマルサイクル性である。
【0006】
これらを改善する方法として、半導体集積回路接続用基板に補強(平面性維持)、放熱、電磁的シールドを目的とする金属板等の材料を積層する方法が一般的に用いられている。特に、ICを接続するための絶縁層および導体パターンからなる配線基板層にTABテープやフレキシブル基板を用いた場合に重要になる。
【0007】
このため、半導体集積回路接続用基板は、図2に例示するように、ICを接続するための絶縁体層11および導体パターン13からなる配線基板層、補強板(スティフナー)、放熱板(ヒートスプレッター)、シールド板等の導体パターンが形成されていない層15、およびこれらを積層するための接着剤層14をそれぞれ少なくとも1層以上有する構造となっている。これらの半導体集積回路接続用基板は、あらかじめ配線基板層または導体が形成されいない層のいずれかに接着剤組成物を半硬化状態で積層あるいは塗布・乾燥した中間製品を作成しておき、パッケージ組立工程で貼り合わせ、加熱硬化させて作成される。
【0008】
最終的に、接着剤層14は、パッケージ内部に残留する。以上の点から接着剤層14に要求される特性として、(a)耐リフロー性、(b)温度サイクルやリフローの際に、配線基板層と補強板等の異種材料間で発生する応力吸収(低応力性)、(c)易加工性、(d)配線上に積層する場合の絶縁性などが挙げられる。
【0009】
中でも、重要な要求項目は耐リフロー性と耐サーマルサイクル性である。
【0010】
耐リフロー性は、半田浴浸漬、不活性ガスの飽和蒸気による加熱(ベーパーフェイズ法)や赤外線リフローなどパッケージ全体が210〜270℃の高温に加熱される実装方式において、接着剤層が剥離しパッケージの信頼性を低下するというものである。リフロー工程における剥離の発生は、接着剤層を硬化してから実装工程の間までに吸湿された水分が加熱時に爆発的に水蒸気化、膨張することに起因するといわれており、その対策として後硬化したパッケージを完全に乾燥し密封した容器に収納して出荷する方法が用いられている。
【0011】
耐サーマルサイクル性は、BGAなどピン数の多いパッケージは動作時100℃を越える高温になるため要求される特性であり、線膨張係数の異なる材料間を接続する接着剤には発生応力を緩和する目的で、低弾性率化が要求されている。
【0012】
このようなことから、接着剤の改良も種々検討されたいる。例えば、耐サーマルサイクル性に優れた接着剤層として、低弾性率の熱可塑性樹脂あるいはシリコーンエラストマー(特公平6−50448号公報)などが提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに乾燥パッケージを容器に封入する方法は製造工程および製品の取扱いが煩雑にあるうえ、製品価格がきわめて高価になる欠点がある。
【0014】
また、種々提案された接着剤も耐サーマルサイクル性は優れるものの、耐リフロー性を満足するものではなかった。
【0015】
本発明の目的は、かかるリフロー工程に生じる問題点を解消し、信頼性が高く、耐リフロー性およびサーマルサイクル性に優れた半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シートを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
すなわち、絶縁体層および導体パターンからなる配線基板、導体パターンが形成されていない層および接着剤層をそれぞれ少なくとも1層以上有する半導体集積回路用基板の接着剤層を形成する半導体集積回路用接着剤組成物であって、該接着剤組成物がエポキシ樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)を含有し、前記エポキシ樹脂(A)が、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂(a)を必須成分として含有することを特徴とする半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体接着剤シートである。
【0017】
【化2】
(ただし、R1〜R4は各々水素原子、C1〜C4の低級アルキル基またはハロゲン原子を示す。)
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を詳述する。
【0019】
本発明における、エポキシ樹脂(A)は、下記式(1)
【化3】
(ただし、R1〜R4は各々水素原子、C1〜C4の低級アルキル基またはハロゲン原子を示す。)
で表されるエポキシ樹脂(b)を必須成分として含有することが重要である。エポキシ樹脂(b)を含有しない場合は、リフロー工程における剥離防止効果は発揮されない。
【0020】
上記式(1)で表される骨格を有するエポキシ樹脂において、R1〜R4の好ましい具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。
【0021】
上記式(I)で表されるエポキシ樹脂の好ましい具体例としては、EXA−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、ZX−1257(東都化成(株)製)などが挙げられる。
【0022】
本発明において、エポキシ樹脂(A)は上記のエポキシ樹脂(a)とともに該エポキシ樹脂(a)以外の他のエポキシ樹脂をも併用して含有することができる。併用できる他のエポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAやレゾルシンなどから合成される各種ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂およびハロゲン化エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0023】
エポキシ樹脂(A)中に含有されるエポキシ樹脂(a)の割合に関しては特に制限がなく、必須成分としてエポキシ樹脂(a)が含有されれば本発明の効果は発揮されるが、より十分な効果を発揮させるためには、エポキシ樹脂(a)をエポキシ樹脂(A)中に通常20重量%以上、好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上含有せしめる必要がある。
【0024】
本発明におけるエポキシ樹脂(A)の配合量は、接着剤組成物中5〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは20〜60重量%である。
【0025】
本発明における熱可塑性樹脂(B)は、接着剤層に可撓性を与えるものであれば特に限定されないが、その具体例としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム−スチレン樹脂(ABS)、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン−エチレン樹脂(SEBS)、アクリル、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン等が挙げられる。また、これらの熱可塑性樹脂は耐熱性向上のため、前述のエポキシ樹脂(A)と反応可能な官能基を有することが好ましい。具体的には、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、メチロール基、イソシアネート基、ビニル基、シラノール基等が挙げられる。
【0026】
中でも、接着性、可撓性、熱応力緩和性の点で、ブタジエンを必須共重合成分とする共重合体が好ましく用いられる。特に、金属との接着性、耐薬品性等の観点からアクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、スチレン−ブタジエン−エチレン樹脂(SEBS)、スチレン−ブタジエン樹脂(SBS)等は好ましい。さらにブタジエンを必須共重合成分としかつカルボキシル基を有する共重合体は好ましく、具体例としてはNBR(NBR−C)およびSEBS(SEBS−C)が挙げられる。
【0027】
本発明において、接着剤層に無機質充填剤(C)を添加することにより、耐リフロー性、耐サーマルサイクル性を一層向上することができる。無機質充填剤(C)の具体例としては、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネート水和物、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、タルク、アルミニウム、金、銀、ニッケル、鉄が挙げられる。中でも、分散性の点から、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカが好ましく、その平均粒径は0.1〜20μmのものが好ましく用いられる。
【0028】
無機質充填剤(C)の配合量は、接着剤組成物中1〜90重量%、好ましくは5〜70重量%、さらに好ましくは10〜50重量%である。
【0029】
本発明において、接着剤層にフェノール樹脂(D)を添加することにより、耐リフロー性および絶縁信頼性を一層向上させることができる。フェノール樹脂(D)の具体例としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型樹脂や各種レゾール樹脂などが挙げられる。
【0030】
フェノール樹脂の配合割合は、通常エポキシ樹脂1当量に対してフェノール性水酸基0.5〜10.0当量、好ましくは0.7〜7.0当量となる範囲であることが望ましい。
【0031】
本発明の接着剤層にエポキシ樹脂(A)の単独反応、エポキシ樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)やフェノール樹脂(D)との反応を促進させる硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は硬化反応を促進するものならば特に限定されず、その具体例としては、たとえば、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールおよび2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールおよび1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセンー7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウムおよびトリ(アセチルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物、およびトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィンおよびトリ(ノニルフェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物が挙げられる。
【0032】
なお、これらの硬化促進剤は、用途によって2種類以上を併用してもよく、その添加量は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0033】
本発明の半導体装置用接着剤シートとは、本発明の半導体装置用接着剤組成物を接着剤層とし、かつ少なくとも1層以上の剥離可能な保護フィルム層を有する構成のものをいう。たとえば、保護フィルム層/接着剤層の2層構成、あるいは保護フィルム層/接着剤層/保護フィルム層の3層構成がこれに該当する。接着剤層の厚みは、応力緩和および取扱いの点から10μm以上、好ましくは30μm以上、さらに好ましくは50μm以上である。
【0034】
ここでいう保護フィルム層とは、絶縁体層および導体パターンからなる配線基板層(TABテープ等)あるいは導体パターンが形成されていない層(スティフナー、ヒートスプレッター等)に接着剤層を貼り合わせる前に、接着剤層の形態および機能を損なうことなく剥離できれば特に限定されず、その具体例としてはポリエステル、ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリビニルブチオラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート等のプラスチックフィルム、これらにシリコーンあるいはフッ素化合物等の離型剤のコーティング処理を施したフィルムおよびこれらのフィルムをラミネートした紙、離型性のある樹脂を含浸あるいはコーティング処理した紙等が挙げられる。保護フィルムの厚みは、耐熱性の点から20μm以上、好ましくは25μm以上、さらに好ましくは35μm以上である。
【0035】
接着剤層の両面に保護フィルム層を有する場合は、それぞれの保護フィルム層の接着剤層に対する剥離力をF1、F2(F1>F2)としたとき、F1−F2は好ましくは5N/m以上、さらに好ましくは10N/m以上が必要である。
【0036】
F1−F2が5N/mより小さい場合は、剥離面がいずれの保護フィルム側になるかが安定せず、使用上問題となるので好ましくない。また、剥離力F1、F2はいずれも1〜200N/m、好ましくは3〜150N/m、さらに好ましくは3〜100N/mである。1N/mより低い場合は保護フィルムの脱落が生じ、200N/mを越えると剥離が困難になり好ましくない。
【0037】
次に、半導体装置用接着剤シートの製造方法について説明する。本発明の接着剤組成物を溶剤に溶解した塗料を、離型性を有するポリエステルフィルム上に塗布、乾燥する。接着剤層の膜厚は10〜100μmとなるように塗布することが好ましい。乾燥条件は、100〜200℃、1〜5分である。溶剤は特に限定されないが、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系、メチルエチルケトン、メチルエチルイソブチルケトン等のケトン系、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロドリン等の非プロトン系極性溶剤単独あるいは混合物が好適である。
【0038】
塗工、乾燥した接着剤層上にさらに剥離力の弱い離型性を有するポリエステルあるいはポリオレフィン系の保護フィルムをラミネートして、本発明の接着剤シートを得る。図4に本発明の接着剤シートの構成を示す。さらに接着剤厚みを増す場合は、該接着剤シートを複数回積層すればよく、場合によってはラミネート後に、例えば40〜100℃で1〜200時間程度エージングして硬化度を調整してもよい。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
【0040】
[実施例1〜3、比較例1]
下記熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂およびその他添加剤を、それぞれ表1に示した組成比となるように配合し、濃度28重量%となるようにDMF/モノクロルベンゼン/MIBK混合溶媒に40℃で撹拌、溶解して接着剤溶液を作成した。
【0041】
A.エポキシ樹脂
1.o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200)
2.ZXー1257(東都化成(株)製) (エポキシ当量:257)
B.熱可塑性樹脂
SEBS−C(旭化成(株)製、MX−073)
C.無機質充填剤
水酸化アルミニウム(平均粒径:2μm)
D.フェノール樹脂
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量:107)
E.添加剤
1.4,4’−ジアミノジフェニルスルホン
2.2−ヘプタデシルイミダゾール
これらの接着剤溶液をバーコータで、厚さ25μmのシリコート処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム1に、約50μmの乾燥厚さとなるように塗布し、100℃、1分および150℃で5分間乾燥し接着剤シートを作成した。一方、ポリエチレンテレフタレート1より剥離力の低いポリエチレンテレフタレートフィルム2に、接着剤溶液を同様に約50μmとなるように塗布・乾燥した後、先の接着剤シートと接着剤面どうしをラミネートして厚さ100μmの接着剤シートを作成した。
【0042】
[接着力]
ポリイミドフィルム(75μm:宇部興産(株)製「ユーピレックス75S」)上に接着剤シートを40℃、1MPaの条件でラミネートした。その後、25μm厚のSUS304を先のポリイミドフィルム上にラミネートした接着剤シート面に130℃、1MPaの条件でさらにラミネートした後、エアオーブン中で、100℃、1時間、150℃、1時間の順次加熱処理を行い、評価用サンプルを作成した。
【0043】
ポリイミドフィルムを5mm幅にスリットした後、5mm幅のポリイミドフィルムを90°方向に50mm/minの速度で剥離し、その際の接着力を測定した。
【0044】
[耐リフロー性]
導体幅100μm、導体間距離100μmの模擬パターンを形成した30mm角の半導体接続用基板に、50μm厚の接着剤シートを40℃、1MPaの条件でラミネートした後、接着剤シート上に30mm角の0.25mm厚SUS304を150℃、75MPaの条件で圧着した。その後、150℃、2時間の条件で硬化し耐リフロー性評価用サンプルを作成した。
【0045】
30mm□サンプル20個を85℃/85%RHの条件下、12時間吸湿させた後、Max.230℃、10秒のIRリフローにかけ、その剥離状態を超音波探傷機により観察した。
【0046】
[サーマルサイクル性]
耐リフロー性評価用サンプルと同じ方法で作成した30mm角のサンプル10個を、ー20℃〜100℃、最低および最高温度で各1時間保持の条件でサイクル処理し、超音波探傷機を用いて内部剥離を観察した。
【0047】
【表1】
【0048】
表1の結果から明らかなように、本発明により得られた半導体装置用接着剤組成物は、接着力が高く耐リフロー性、サーマルサイクル性に優れることが分かる。 一方、本発明の熱硬化型接着剤を用いていない比較例1は、接着性が低いばかりか耐リフロー性においても劣っている。
【0049】
【発明の効果】
本発明は耐リフロー性、サーマルサイクル性に優れた熱硬化型の半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シートを工業的に提供するものであり、本発明の半導体装置用接着剤組成物によって表面実装用の半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置用接着剤組成物および半導体接着剤シートを用いたBGA型半導体装置の一態様の断面図。
【図2】本発明の半導体装置用接着剤組成物を用いた半導体集積回路接続前の半導体集積回路接続用基板の一態様。
【図3】半導体集積回路接続用基板を構成するパターンテープ(TABテープ)の一態様の斜視図。
【図4】本発明の半導体装置用接着剤シートの一態様の断面図。
【符号の説明】
1.半導体集積回路
2.金バンプ
3,11,17. 可撓性を有する絶縁性フィルム
4,12,18. 配線基板層を構成する接着剤層
5,13,21. 半導体集積回路接続用の導体
6,14,23. 本発明の接着剤組成物より構成される接着剤層
7,15. 導体パターンが形成されていない層
8,16. ソルダーレジスト
9. 半田ボール
10. 封止樹脂
19. スプロケット孔
20. デバイス孔
22. 半田ボール接続用の導体部
24. 本発明の接着剤シートを構成する保護フィルム層
Claims (7)
- 熱可塑性樹脂(B)がブタジエンを必須共重合成分とする熱可塑性樹脂(B’)を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤組成物。
- 熱可塑性樹脂(B)がブタジエンを必須共重合成分とする熱可塑性樹脂(B’)であって、かつカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂(B”)であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤組成物。
- 接着剤層が無機質充填剤(C)を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤組成物。
- 無機質充填剤(C)が水酸化アルミニウム粉末(C’)を含有することを特徴とする請求項4記載の半導体装置用接着剤組成物。
- 請求項1〜5のいずれか記載の半導体装置用接着剤組成物を接着剤層とし、かつ少なくとも1層以上の剥離可能な保護フィルム層を有する半導体装置用接着剤シート。
- 接着剤層の両面に保護フィルム層を有し、それぞれの保護フィルム層の接着剤層に対する剥離力をF1、F2(F1>F2)としたとき、F1−F2≧5N/mであることを特徴とする請求項6記載の半導体装置用接着剤シート。
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