JP2000149796A - プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマディスプレイパネル

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JP2000149796A
JP2000149796A JP31305298A JP31305298A JP2000149796A JP 2000149796 A JP2000149796 A JP 2000149796A JP 31305298 A JP31305298 A JP 31305298A JP 31305298 A JP31305298 A JP 31305298A JP 2000149796 A JP2000149796 A JP 2000149796A
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barrier rib
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Shinichiro Nagano
眞一郎 永野
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電空間内にバリアリブの折損片を有さない
PDPを、対を成す前面パネル及び背面パネルの組み合
わせの管理をすることなく製造する。 【解決手段】 工程FS1において前面パネルを製造
し、工程FS2において背面パネルを製造する。工程F
S3において、前面パネルのカソード膜の表面の凹凸形
状と同様の表面形状を有するマスターパネルを準備す
る。工程FS41においてマスターパネルと背面パネル
とで以て仮組みを行うことにより、工程FS43におい
てバリアリブの折損が生じる可能性が高い箇所に予めに
折損を発生させる。工程FS42において、背面パネル
の表面上に付着したバリアリブの折損片の除去する。工
程FS43において、前面パネルと当該クリーニングさ
れた背面パネルとを貼り合わせる。工程FS44におい
て、前面パネルと背面パネルとの間の空間を真空排気し
た後に、放電用ガスを封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプラズマディスプ
レイパネル(以下、「PDP」とも呼ぶ)の構造及びそ
の製造方法に関するものであり、特に、PDPのバリア
リブの折損に起因する放電発光の不都合(以下、「画素
欠陥」と呼ぶ)の発生を低減するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、一般的な従来の交流面放電型プ
ラズマディスプレイパネル(以下、「AC−PDP」と
も呼ぶ)の構造を示す分解斜視図である。
【0003】図9に示すように、従来のAC−PDP1
51(以下、単に「PDP151」とも呼ぶ)では、前
面パネル151Fと背面パネル151Rとがカソード膜
104とバリアリブ107の頂部とが当接するように配
置されて、放電空間151Sを形成している。前面パネ
ル151Fと背面パネル151Rとは、図示しない周縁
部において封着されており、放電空間151S内にNe
−Xe混合ガスやHe−Xe混合ガス等の放電用ガスが
封入されている。
【0004】前面パネル151Fにおいて、表示面を成
す前面ガラス基板105の放電空間151S側の表面上
に複数の透明電極101が互いに平行にストライプ状に
形成されている。当該透明電極101は隣接する2本が
対を成し、かかる一対の透明電極101で以て1本の走
査線を形成している。図9に示すように、n番目の走査
線を成す2本の(1対の)透明電極101をそれぞれ
「放電維持電極Xn」,「放電維持電極Yn」とも呼
ぶ。また、図9に示すように、透明電極101の放電空
間151S側の表面上に、透明電極101の導電性を補
って同電極101に電圧を供給するための金属材料から
成るバス電極102が形成される場合には、上記透明電
極101と当該バス電極102とを総称して「放電維持
電極Xn又はYn」とも呼ぶ。なお、バス電極102
は、透明電極101に沿うように、透明電極101上の
一部であって隣接する走査線の側に形成されている。更
に、透明電極101及びバス電極102を被覆するよう
に、前面ガラス基板105の上記表面の全面に亘って誘
電体層103が形成されており、当該誘電体層103の
放電空間151S側の表面上に、放電の際にカソードと
して機能するMgO蒸着膜ないしはカソード膜104が
形成されている。
【0005】他方、背面パネル151Rにおいて、背面
ガラス基板109の放電空間151S側の表面上に、放
電維持電極Xn及びYnと直交する方向に書き込み電極
106が延長形成されており、当該書き込み電極106
を覆うように背面ガラス基板109の上記表面の全面に
亘って誘電体より成るグレーズ層110が形成されてい
る。そして、隣接する書き込み電極106間の領域に位
置するグレーズ層110の放電空間151S側の表面上
にバリアリブ107が形成されている。更に、隣接する
バリアリブ107の対面する壁面上及び当該隣接するバ
リアリブ107に挟まれたグレーズ層110の上記表面
上に蛍光体層が形成されており、かかる蛍光体層はそれ
ぞれが赤色,緑色,青色の各蛍光色を発する蛍光体層1
08R,108G,108B(これらを総称して「蛍光
体層108」とも呼ぶ)より成る。
【0006】PDP151では、一対の放電維持電極X
nとYnとによって構成されるn番目の走査線と書き込
み電極106とが立体交差する各点が1個の放電セルな
いしは画素を形成しており、当該画素がマトリクス状に
多数配列されてPDP151の画面を構成している。
【0007】図9のPDP151は以下のように製造さ
れる。即ち、前面パネル151Fと背面パネル151R
とをそれぞれ別途に製造して準備する。そして、両パネ
ル151F,151Rの貼り合わせ工程において、透明
電極101及びバス電極102と書き込み電極106と
が垂直になるように両パネル151F,151Rを配置
して、アライメント処理を行う。その後に、カソード膜
104の表面とバリアリブ107の頂部とを当接させ、
かかる状態を保持したまま低誘電ガラスペーストで以て
周縁部を封着する。そして、両パネル151F,151
R間の内部を真空排気した後に放電用ガスを封入するこ
とによって、PDP151が完成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】既述のように、図9の
PDP151の製造方法では、貼り合わせ工程におい
て、バリアリブ107とカソード膜104とが当接する
ように配置されて、前面パネル151Fと背面パネル1
51Rとが貼り合わされる。このため、図9中の矢印A
1の方向からPDP151を見た図に相当する図10に
示すように、前面パネル151Fの製造工程において異
物121が混入し、且つ、異物121の位置とバリアリ
ブ107の配置位置とが合致した場合には、異物121
によってバリアリブ107が折損してしまうという問題
点(問題点(i))がある。特に、貼り合わされた両パ
ネル151F,151R間の内部を真空排気する際に
は、外気との圧力差に起因してバリアリブ107の頂部
とカソード膜104の表面との間には大きな押圧がかか
るため、小さな異物であってもバリアリブ107の折損
が生じうる。なお、図10では、バリアリブ107上に
形成された蛍光体108を伴ったバリアリブ折損片(以
下、単に「折損片」とも呼ぶ)123を図示しており、
符号122はバリアリブ107が折損した痕(以下、
「折損痕」と呼ぶ)122を示している。
【0009】なお、図10では前面パネル151F側に
異物が混入した状態を図示しているが、背面パネル15
1Rのバリアリブ107(の頂部)にも異物は混入しう
る。
【0010】折損したバリアリブ107は、以下
(a),(b)の作用によって放電発光時の画素欠陥を
引き起こすという問題点(問題点(ii))を惹起して
しまう。即ち、 (a)折損したバリアリブ107は隣接する放電空間1
51Sを区画する機能が低下しているので、当該バリア
リブ107Aないしは折損痕122を介して隣接する両
放電空間151Sでの放電の相互干渉が強くなってしま
う。
【0011】(b)折損片123が、放電空間151S
内において物理的あるいは電気的な障害物として作用す
る。
【0012】かかる画素欠陥の発生を抑制するために
は、折損片123を生じさせない、即ち、異物121の
混入を防止するという対策が考えられる。しかしなが
ら、PDPのような大面積の構造物に対して異物の混入
を全く無くすることは非常に困難である。
【0013】しかも、バリアリブ107の折損は、図1
0の異物121以外によっても生じうる。例えばバリア
リブ107の構成材料自体や製造方法に起因してバリア
リブ107の頂部に突起が形成される場合があり、同様
に、前面パネル151F側の誘電体層103やカソード
膜104についてもその表面に突起が形成される場合が
ある。このような突起に起因するバリアリブの折損を抑
制するためには、かかる突起を研磨して除去することが
考えられる。しかしながら、大面積の前面パネル又は背
面パネルの全面に亘って高い精度で研磨する必要があ
り、しかも、それを達成できずに局所的に突出した部分
が存在する場合には、そのような部分においてバリアリ
ブ107の折損が発生してしまう。
【0014】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、バリアリブの折損が生じた場合であっても
放電空間内にその折損片が残留しないPDPの製造方法
を提供することを第1の目的とする。
【0015】更に、そのような製造方法によって製造さ
れて、バリアリブの折損片に起因する画素欠陥を有さな
いPDPを提供することを第2の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法は、
第1基板の表面上に形成された下地パターンを有する第
1パネルと、第2基板の表面上に形成されたバリアリブ
を有し、前記第1パネルの前記下地パターンが形成され
た側の表面と前記バリアリブの頂部とが当接するように
配置されて、且つ、その周縁部において前記第1パネル
と封着されて放電空間を形成する第2パネルとを備える
プラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記
第1及び第2パネルを準備する工程と、前記第1パネル
の前記表面の凹凸形状に相当する形状の表面を有する第
3パネルを準備する工程と、前記第2パネルの前記バリ
アリブと前記第3パネルの前記表面とを対面させて位置
合わせを行い、所定の圧力で以て前記バリアリブの前記
頂部と前記第3パネルの前記表面とを当接させ、その後
に前記第2パネルと前記第3パネルとを引き離す工程
と、前記第2パネルの前記バリアリブが形成された側の
表面をクリーニングする工程と、前記第1パネルと、前
記第3パネルから引き離された前記第2パネルとを対面
させて位置合わせを行い、前記第1パネルの前記表面と
前記バリアリブの前記頂部とを当接させて、前記周縁部
において封着する工程とを備えることを特徴とする。
【0017】(2)請求項2に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネルの製造方法は、請求項1に記載の
プラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記
所定の圧力は、前記第1パネルと前記第2パネルとの封
着工程以降に前記第2パネルの前記表面と前記バリアリ
ブの前記頂部との間に作用する圧力に相当することを特
徴とする。
【0018】(3)請求項3に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネルの製造方法は、請求項1又は2に
記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法であっ
て、前記第1パネルの下地パターンは複数の構成要素か
ら成り、前記第3パネルは、それぞれが前記複数の構成
要素毎に基づく表面形状を有する複数のパネルの内で選
択された所定のパネルであることを特徴とする。
【0019】(4)請求項4に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネルの製造方法は、請求項1乃至3の
いずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方
法であって、前記第3パネルは、前記第1パネルの所定
の製造条件に基づいてグループ化された複数の前記第1
パネルの内から選択されることを特徴とする。
【0020】(5)請求項5に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネルは、請求項1乃至4のいずれかに
記載の前記プラズマディスプレイパネルの製造方法によ
り製造されることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を説明する
前に、その前提となる技術について説明し、その後に、
この前提技術と比較する形で本発明の実施の形態を説明
する。
【0022】(前提技術)図1は、前提技術としてのA
C−PDP251(以下、単に「PDP251」とも呼
ぶ)の構造を示す縦断面図である。なお、前提技術に係
るPDP251の構造は基本的に図9又は図10の従来
のAC−PDP151と同様であるので、当該PDP2
51の説明において図9又は図10中の同等の構成要素
には同図9又は図10中の符号を用い、その詳細な説明
はAC−PDP151の説明を援用するに留める。
【0023】図1に示すように、PDP251では、異
物121によってバリアリブ107及び蛍光体層108
に折損が生じた場合であっても(図1中の折損痕122
を有するバリアリブ107参照)、従来のPDP151
とは異なり、放電空間151S内にバリアリブの折損片
123が存在しない。このため、バリアリブの折損片1
23に起因する画素欠陥が発生することがない。以下
に、かかる効果を発揮しうる、前提技術としての製造方
法を説明する。
【0024】前提技術としてのPDP251の製造方法
では、従来の製造方法における前面パネル151Fと背
面パネル151Rとの貼り合わせ工程前に、以下の製造
工程〜が実施される。即ち、 まず、後の貼り合わせ工程において組み合わされる予
定の前面パネル151Fと背面パネル151Rとを準備
して、両パネル151F,151Rを用いて貼り合わせ
工程と同様のアライメントを行う。
【0025】上記工程に引き続いて、前面パネル1
51Fのカソード膜104の表面(以下、「前面パネル
151Fの表面」とも表現する)と背面パネル151R
のバリアリブ107の頂部とを当接させて、後の貼り合
わせ工程以降(完成したPDPも含む)において当該当
接箇所に作用する押圧が生じるように、両パネル151
F,151R間に圧力を加える。かかる加圧によって、
上記当接部分の内で例えば図1の異物121によって一
点集中的な押圧が加えられる部分のバリアリブ107に
積極的に折損を生じさせる。その後に、両パネル151
F,151Rとを一旦引き離す。
【0026】上記工程の後に、上記工程で生じた
バリアリブの折損片123(図10参照)を前面パネル
151Fの表面又は背面パネル151Rのバリアリブ1
07が形成されている側の表面(以下、「背面パネル1
51Rの表面」とも表現する)から除去する(クリーニ
ング工程)。
【0027】このように、前提技術に係る製造方法によ
れば、上記製造工程〜(以下、「仮組み工程」とも
呼ぶ)において予めに発生させた折損片123をクリー
ニング工程において除去した後に、当該1組を成す両
パネル151F,151Rを貼り合わせるため、図1に
示すように、放電空間151S内に折損片123(図1
0参照)を有することがない。その結果として、折損片
123に起因する画素欠陥が大幅に抑制されたPDP2
51を得ることができる(問題点(i)及び(ii)の
解決)。
【0028】なお、以上の説明では、図1に示すよう
に、異物121に起因するバリアリブ107の折損を一
例として挙げたが、例えば構成材料自体や製造方法に起
因して形成された、前面パネル151F上のカソード膜
104や誘電体層103の表面の突起ないしは凸部ある
いはバリアリブ107の頂部の突起によっても、バリア
リブ107の折損は生じうる。むしろ、実際に生じるバ
リアリブ107の折損は、上述の異物121の場合より
も、上述のカソード膜104等に形成される突起ないし
は凸部による折損の方が多い。かかる場合であっても、
前提技術としての製造工程〜はバリアリブの折損片
の除去に非常に有効である。
【0029】なお、以下の説明において、上述の工程
〜より成る仮組み工程に対して、最終的に前面パネル
151Fと背面パネル151Rとに対してアライメント
を実行し、両パネル151F,151Rを貼り合わせる
(封着する)という従来の貼り合わせ工程を「本組み工
程」とも呼ぶ。
【0030】また、仮組み工程及びクリーニング工程
は、本組み工程に先駆けて行われ、バリアリブ107の
内で本組み工程以降に折損が生じる確率が高い箇所ない
し折損が生じ易い箇所を本組み工程前に積極的に除去す
る工程であるため、仮組み工程及びクリーニング工程を
「(バリアリブ107の)折損の先取り処理」と表現し
ても良い。
【0031】さて、前提技術としての製造方法では、仮
組み工程において組み合わされた前面パネル151F及
び背面パネル151Rを記録・管理しておき、その後の
本組み工程において、その組合わせを再現しなければな
らない。このため、従来の製造方法と比較して、そのよ
うな生産管理を新たに行う必要性が生じる(問題点(i
ii))。
【0032】更に、仮組み工程から本組み工程に至るま
での間の製造工程中に前面パネル151F又は背面パネ
ル151Rの一方に不都合が発生すると、残る他方のパ
ネル151R又は151Fを本組み工程に投入できない
という事態が起こりうる(問題点(iv))。
【0033】かかる問題点(iii)及び(iv)を解
決しうる対策の一例として、上述の仮組み工程におい
て、平滑な表面を有する基板を準備して、前面パネル1
51Fの代わりにこれを用いることが考えられる。詳細
には、仮組み工程において、背面パネル151Fのバリ
アリブ107の頂部と上記平滑基板の平滑な表面とを当
接させて配置し、背面パネル151Rと上記平滑基板と
の間に上述の所定の圧力を加えることによって、バリア
リブ107の内で折損し易い箇所で積極的に折損を生じ
させる。そして、背面パネル151Rと上記平滑基板と
を引き離した後に、背面パネル151Rの表面上に残っ
ているバリアリブの折損片を除去すれば、上述の問題点
(iii)及び(iv)を解決することができる。
【0034】しかしながら、既述のように、本組み工程
において発生しうるバリアリブ107の折損の大部分は
前面パネル151Fのカソード膜104の表面における
凸部と当接する箇所において発生するため、仮組み工程
において平滑基板を用いた場合のバリアリブ107の折
損箇所と、本組み工程において実際に生じる折損箇所と
は必ずしも一致しない。このため、既述の前面パネル1
51Fと背面パネル151Rとで以て行われる仮組み工
程と比較して、バリアリブ107の折損の先取り処理に
よる上述の効果が十分に発揮されない場合がある。
【0035】そこで、本発明では、上述の折損の先取り
処理による効果を発揮することにより上記の問題点
(i)及び(ii)が解決され、且つ、それと同時に上
記の問題点(iii)及び(iv)をも解決しうるPD
Pの製造方法を提供する。以下に、本発明に係る実施の
形態1乃至3を説明する。
【0036】(実施の形態1)図2は、実施の形態1に
係るAC−PDP51(以下、単に「PDP51」とも
呼ぶ)の構造を模式的に示す縦断面図である。なお、本
PDP51は、後述するバリアリブ7に特徴があり、そ
の他の構成要素は基本的には図1の前提技術としてのP
DP251あるいは図9の従来のPDP151と同様で
ある。このため、以下の説明では、図2と共に図1並び
に図9及び図10を参照しつつ説明をする。なお、図2
は、図9において従来のPDP151を矢印A2の方向
から見た図に相当する。
【0037】図2に示すように、PDP51は、前面パ
ネル(第1パネル)51Fと背面パネル(第2パネル)
51Rとがカソード膜4の表面とバリアリブ7の頂部と
が当接するように配置されて、放電空間51S(図9の
放電空間151Sに相当)を形成している。前面パネル
51Fと背面パネル51Rとは、図示しない周縁部にお
いて封着されており、放電空間51S内にNe−Xe混
合ガスやHe−Xe混合ガス等の放電用ガスが封入され
ている。
【0038】前面パネル51FはPDP51の表示面を
成す前面ガラス基板(第1基板)5を備え、前面ガラス
基板5の放電空間51S側の表面5S1上に複数の透明
電極1がストライプ状に(紙面に垂直な方向に)延長形
成されている。更に、各透明電極1の放電空間51S側
の表面上に、透明電極1に沿うようにバス電極2が延長
形成されている。なお、一対を成す透明電極1上のそれ
ぞれに形成された一対のバス電極2は、図2に示すよう
に、透明電極1の上記表面上であって互いに最も離れた
位置に形成されている。そして、透明電極1及びバス電
極2を被覆するように前面ガラス基板5の表面5S1の
全面に亘って誘電体層3が形成され、当該誘電体層3の
放電空間51S側の表面上にカソード膜4が形成されて
いる。なお、図2では、前面パネル51Fのカソード膜
4の放電空間51S側の表面(以下、「前面パネル51
Fの表面」とも表現する)であってバス電極2の上方に
位置する部分(以下、「(バス電極2の)投影部」のよ
うに表現する)に凸部51Tを有する形態を図示してい
る。
【0039】他方、背面パネル51Rは背面ガラス基板
(第2基板)9を備え、当該背面ガラス基板9の放電空
間51S側の表面9S1上に透明電極1及びバス電極2
と垂直を成すように複数の書き込み電極6が、図9の従
来のPDP151と同様に、ストライプ状に(紙面に平
行な方向に)延長形成されている(図9の書き込み電極
106に相当)。そして、当該書き込み電極6及び上記
表面9S1を全面的に被覆するように誘電体より成るグ
レーズ層10が形成されている。かかるグレーズ層10
は、書き込み電極6を成す部材(例えばAg)が、後述
の蛍光体層8の形成時に同層8側へ拡散するのを防止す
る機能を有すると共に、PDP51の駆動時に蛍光体層
8から発せられる可視光線の内の背面ガラス基板9側へ
放射される光線を、前面ガラス基板5側へ反射させる機
能を有する。
【0040】そして、図9の従来のPDP151と同様
に、隣接する書き込み電極6間の各々の領域上に位置す
るグレーズ層10の放電空間51S側の表面上に、書き
込み電極6と平行にバリアリブ7が延長形成されている
(図9のバリアリブ107に相当)。更に、図9の従来
のPDP151と同様に、隣接したバリアリブ7の対面
する壁面と、グレーズ層10の放電空間51S側の表面
であってバリアリブ7が形成されていない領域とで以て
構成されるU字型溝の表面上に蛍光体層8が形成されて
いる。かかる蛍光体層8として、各U字型溝毎に赤
(R),緑(G),青(B)用の蛍光体層が形成され
る。
【0041】特に、図2に示すように、PDP51で
は、上記凸部51Tとバリアリブ7とがなす複数の接点
の内、バリアリブ7の側の物理的強度がとりわけ弱い接
点においてバリアリブ7及び蛍光体8が折損しており、
しかも、かかる部分の折損痕222に対応する折損片を
放電空間51S中に有さない。従って、実施の形態1に
係るPDP51によれば、従来のPDP151のように
バリアリブ107の折損片123に起因する画素欠陥が
発生しないという効果を奏する。
【0042】以下に、PDP51の製造方法を図2を参
照しつつ、図3のフローチャートに従って説明する。こ
のとき、種々の構造を有する前面パネル51F,52
F,53F(それぞれ図9の前面パネル151Fを基本
構造とする)を模式的に示す縦断面図である図4〜図6
のそれぞれをも参照しつつ説明をする(但し、図4の前
面パネル51Fは既述の図2中の前面パネルに相当す
る)。なお、図4〜図6の各図中には、主要な構成要素
の長さ寸法(単位:μm)の一例を記載している。
【0043】(前面パネル製造工程FS1)本工程FS
1では、まず前面ガラス基板5を準備し(前面ガラス基
板準備工程FS11)、当該前面ガラス基板5の表面5
S1上に互いに平行を成すストライプ状の複数の透明電
極1(厚さ0.1μm)を形成する(透明電極形成工程
FS12)。そして、対を成す2本の透明電極1の各々
の表面上であって互いに最も離れた位置に、換言すれ
ば、隣接する走査線の側に、透明電極1の形成方向に沿
って例えば幅65μm,厚さ6μmのバス電極2を形成
する(バス電極形成工程FS13)。
【0044】このとき、図4に示す矩形の断面を有する
バス電極2は、例えば前面ガラス基板5の表面5S1の
全面を被覆するように金属層を形成し、当該金属層を写
真製版法を用いてパターニングする方法により形成され
る。あるいは、バス電極2のパターンが反転されたパタ
ーンを有するフィルムレジストを形成して、同レジスト
の開口部ないしは溝部にバス電極2の原材料である導電
ペーストを刷り込むという方法によっても形成可能であ
る。なお、バス電極をスクリーン印刷法を用いて形成す
るときには、図5及び図6に示すバス電極22(幅13
0μm,厚さ6μm)のように、その断面は略半楕円状
ないしは丸み形状になる。
【0045】その後、図4に示すように、透明電極1及
びバス電極2を被覆するように前面ガラス基板5の表面
5S1の全面に亘って、当該表面5S1からの厚さが3
0μmの誘電体層3を例えばスクリーン印刷法を用いて
形成する(誘電体層形成工程FS14)。引き続いて、
例えば真空蒸着法によって、誘電体層3の露出している
表面上にカソード膜4を形成する(カソード膜形成工程
FS15)。なお、前面パネル52F,53Fのそれぞ
れでは、工程FS14及びFS15において上記の誘電
体層3及びカソード膜4に相当する誘電体層32,33
及びカソード膜42,43を形成する。
【0046】なお、図6に示す前面パネル53Fでは、
誘電体層形成工程FS14の前に、前面ガラス基板5の
表面5S1上に隣接走査線間境界位置を挟んで、外光を
吸収させるためのブラックストライプ12(幅300μ
m,厚さ4μm)が透明電極1と平行に延長形成され
る。
【0047】ここで、図4〜図6の前面パネル51F,
52F,53Fのカソード膜4,42,43の各表面の
凹凸形状を考察する。なお、以下の説明において、カソ
ード膜4,42,43のそれぞれの露出している表面を
「前面パネル51F,52F,53Fの表面」とも表現
する。
【0048】前面パネル51F,52F,53Fでは、
それぞれの前面ガラス基板5の表面5S1上にバス電極
2,22,23やブラックストライプ12より成る、最
大で6μmの表面凹凸形状パターン(以下、「下地パタ
ーン」とも呼ぶ)が形成されている。かかる下地パター
ン上に誘電体層3,32,33を形成した場合には、図
4〜図6に示すように、誘電体層3,32,33の各表
面3S1,32S1,33S1のそれぞれは下地パター
ンに対応した表面凹凸形状を有する。このとき、誘電体
層3,32,33の原材料である誘電体ペーストの印刷
・乾燥時における当該印刷された誘電体ペーストの流動
あるいは上記印刷されたペーストの焼成時において原材
料中のガラス成分が軟化する際の流動によって、誘電体
層3,32,33の表面凹凸形状は最終的に1〜2μm
程度に緩和される。
【0049】また、誘電体層3,32,33の各表面3
S1,32S1,33S1内での凸部形状は、上述の誘
電体ペーストの流動性に起因して丸みを帯びている。か
かる丸み形状の曲率は、下地パターンが図4のバス電極
2のように幅の狭いパターンの場合には大きく、図6の
ブラックストライプ12のように幅の広いパターンの場
合には小さい。更に、図5のバス電極22のように下地
パターン自体の断面が丸みを帯びている場合には、上記
曲率は大きくなる。
【0050】他方、カソード膜4,42,43は一般的
に真空蒸着法により形成される薄膜であるので各々の厚
さは非常に薄く、このため、誘電体層3,32,33の
表面3S1,32S1,33S1の表面凹凸形状は、そ
のままカソード膜4,42,43の表面、即ち、前面パ
ネル51F,52F,53Fの表面の凹凸形状となる。
【0051】なお、透明電極1の厚さは0.1μmであ
り、バス電極2,22やブラックストライプ12のそれ
と比較して非常に薄いため、誘電体層3,32,33の
表面3S1,32S1,33S1の表面形状に殆ど影響
を及ぼさない。このため、以下の説明では、前面ガラス
基板5の表面5S1上に形成されていても、透明電極1
のように誘電体層3ないしはカソード膜4の表面形状に
及ぼす影響が小さい構成要素を、上記の「下地パター
ン」には含めないものとする。
【0052】(背面パネル製造工程FS2)本工程FS
2では、まず背面ガラス基板9を準備し(背面ガラス基
板準備工程FS21)、例えばAgペーストをスクリー
ン印刷することによって、ガラス基板9の表面9S1上
に互いに平行を成すストライプ状の複数の書き込み電極
6を形成する(書き込み電極形成工程FS22)。そし
て、当該書き込み電極6を被覆するように背面ガラス基
板9の上記表面9S1の全面に亘って低融点ガラスペー
ストを塗布して、これを焼成することによってグレーズ
層10を形成する(グレーズ層形成工程FS23)。そ
の後、グレーズ層10の露出している表面上であって、
隣接する書き込み電極6の間の領域に相当する部分に、
書き込み電極6の形成方向に沿ってバリアリブ7(高さ
100μm〜200μm)を形成する(バリアリブ形成
工程FS24)。かかるバリアリブ7は、低融点ガラス
ペーストをスクリーン印刷法によりパターン印刷して、
その低融点ガラスペーストを焼成することによって形成
される。あるいは、グレーズ層10の露出している表面
の全面に亘って塗布された低融点ガラスペーストをサン
ドブラスト法を用いてパターニングして焼成形成しても
良く、又、その他の従来の製造方法を用いて形成しても
良い。そして、隣接するバリアリブ7の対面する壁面と
露出しているグレーズ層10の表面とで構成されるU字
型溝の表面上に、例えば所定の発光色の蛍光体ペースト
をスクリーン印刷し、これを焼成して蛍光体層8を形成
する(蛍光体層形成工程FS25)。かかる蛍光体層8
は、各U字型溝毎に赤(R),緑(G),青(B)用の
蛍光体層として形成される。
【0053】(マスターパネル準備工程FS3)次に、
実施の形態1に係る製造方法に特徴であるマスターパネ
ル準備工程FS3では、前面パネル51F,52F又は
53Fと同等の構造を有する、マスターパネル(第3パ
ネル)を準備する。ここでは、前面パネルとして図4の
前面パネル51Fを用いて説明する。
【0054】さて、バス電極2等の下地パターンは所定
の設計に従って形成されるため、同一の設計下で製造さ
れる複数の前面パネル51Fの間では、当該下地パター
ンに起因する前面パネル51Fの表面の凹凸形状ないし
は凸部は製造公差の範囲内において同一の位置に現れ
る。かかる事実によれば、所定の基板の表面上に前面パ
ネル51Fと同一の下地パターンを形成するときには、
前面パネル51Fの表面凹凸形状と同一の表面形状を有
するマスターパネルを製作することが可能である。
【0055】そこで、図4の前面パネル51Fに対して
マスターパネル51Mを準備する。図7に示す当該マス
ターパネル51Mは前面ガラス基板5(図2参照)に相
当するガラス基板5Mを備え、当該ガラス基板5Mの表
面5MS1上に、既述の前面パネル製造工程FS1中の
工程FS11〜FS14によって製造された、それぞれ
が図2中の透明電極1,バス電極2及び誘電体層3に相
当する透明電極1M,バス電極2M及び誘電体層3Mを
有する。更に、当該マスターパネル51Mは前面ガラス
基板5上に形成され、後述のアセンブリ工程FS4中の
本組み工程FS43においてアライメント処理時に使用
される、各種パターンの位置基準となる構造物(例えば
アライメント・マーク)を有している(ただし、図7中
には図示せず)。即ち、このマスターパネル51Mは、
カソード膜4を除く前面パネル51Fの各種パターンが
全て形成されている。
【0056】なお、後述のように、かかるマスター基板
51Mの誘電体層3Mの表面上に、カソード膜4(図2
参照)に相当するカソード膜が更に形成されたものをマ
スター基板として用いても良い。また、後述のアセンブ
リ工程FS4中でのアライメントは上記各種パターンの
位置基準となる構造物として例えばガラス基板5,9,
5M等のエッジ部を基準にして実施することも可能であ
るため、マスターパネルは少なくとも前面パネル51F
の(カソード膜4の)表面形状に相当する表面形状を有
するパネルであれば、以下のアセンブリ工程FS4中の
仮組み工程FS41において適用可能である。
【0057】(アセンブリ工程FS4)本アセンブリ工
程FS4は、仮組み工程FS41,クリーニング工程F
S42,本組み工程FS43及び排気・ガス封入工程F
S44から成る。
【0058】(仮組み工程FS41)本工程FS41で
は、工程FS2で製造された背面パネル51Rと工程F
S3で準備されたマスターパネル51Mとを用いて、予
備的な組立工程である仮組み工程を実施する。詳細に
は、まず、マスターパネル51Mの誘電体層3Mの表面
(以下、「マスターパネル51Mの表面」とも呼ぶ)と
背面パネル51Rのバリアリブ7の頂部とが対面し、且
つ、互いのガラス基板5M,9が平行になるように配置
する。このとき、例えばマスターパネル51Mを所定の
作業ステージ上に固定する。なお、この段階において両
者51M,51Rは未だ接触していないものとする。
【0059】そして、マスターパネル51M及び背面パ
ネル51Rの双方の上記位置基準となる構造物を用い
て、両パネル51M,51Rのアライメント処理を実行
する。その後に、誘電体層3Mの表面とバリアリブ7の
頂部とを当接させる。マスターパネル51Mの表面は前
面パネル51Fの表面凹凸形状に相当する表面形状を有
するので、かかる当接によって、後述の本組み工程FS
43における、前面パネル51Fの下地パターンに対応
するカソード膜4の表面凸部51T(図2参照)と背面
パネル51Rのバリアリブ7の頂部との当接状態を実現
することができる。かかる点に鑑みれば、マスターパネ
ル51Mの誘電体層3Mの表面上に、前面パネル51F
のカソード膜4に相当するカソード膜が更に形成された
ものをマスターパネルとして用いても良いことは言うま
でもない。
【0060】そして、かかる状態にあるマスターパネル
51Mと背面パネル51Rとの間に所定の圧力を加え
て、誘電体層3Mの表面とバリアリブ7の頂部との間に
後述の本組み工程FS43(なしは封着工程)以降に上
記表面と上記頂部との間に作用する圧力に相当する圧力
を与える。この加圧によって、誘電体層3Mの凸部の丸
み形状の頂部によってもたらされる一点集中的な押圧が
バリアリブ7の頂部にかかるので、両者の当接部分の内
でバリアリブ7の物理的に脆い部分に折損が生じる。こ
のとき、上記丸み形状の頂部とバリアリブの頂部との接
触面積が小さいほど、即ち、上記丸み形状の曲率が大き
いほど又はバリアリブの頂部が周辺近傍よりも突出して
いるほど、上記一点集中的な押圧は大きくなり、バリア
リブの折損が生じ易い。
【0061】従って、上述の加圧によって、後述の本組
み工程FS43においてバリアリブ7の折損が生じる可
能性がある箇所の大部分を積極的に折損させることがで
きる(折損の先取り処理)。例えば図8において、マス
ターパネル51Mの表面の凸部51MTとバリアリブ7
とがなす複数の接点の内、バリアリブ7の側の物理的強
度がとりわけ弱い接点においてバリアリブ7の頂部の部
分(及び当該部分上の蛍光体層8)を折損片223とし
て、崩落させることができる。なお、折損痕222は折
損片223の崩落により生じたものである。
【0062】そして、上述の加圧後に、マスターパネル
51Mと背面パネル51Rとを引き離す。
【0063】(クリーニング工程FS42)仮組み工程
FS41の後に、背面パネル51Rのバリアリブ7側の
表面(以下、「背面パネル51Rの表面」とも表現す
る)上に付着している折損片223を、例えば真空吸引
法や振動法を用いて本工程FS42において除去する
(クリーニングする)。クリーニングされた背面パネル
51Rは、次の本組み工程FS43に投入される。
【0064】他方、マスターパネル51Mの誘電体層3
Mの表面も、例えば超音波エアーブローや真空吸引法を
用いてクリーニングされて、別の背面パネル51Rに対
する仮組み工程FS41において再び使用される。
【0065】(本組み工程FS43)本組み工程FS4
3では、まず、工程FS42でクリーニングされた背面
パネル51Rと、工程FS1で製造された前面パネル5
1Fとの内の少なくとの一方の周縁部に封着用ガラスペ
ーストを塗布する。その後、上述の仮組み工程FS41
におけるアライメント処理と同様に、前面パネル51F
と背面パネル51Rとのアライメント処理を行う。即
ち、前面パネル51Fと背面パネル51Rとを両者のガ
ラス基板5,9が平行になるように、且つ、カソード膜
4とバリアリブ7とが対面するように配置し、前面パネ
ル51F及び背面パネル51Rの基準位置となる構造物
とによって、両者の相対位置を決める。そして、カソー
ド膜4の表面とバリアリブ7の頂部とを当接させ、かか
る状態を保ったまま加熱処理を施す。かかる加熱によっ
て上記封着用ガラスペーストを溶融させて、両パネル5
1F,51Rを封着する。
【0066】また、本工程FS43では、背面パネル5
1Rの背面ガラス基板9を厚み方向に貫通するように予
めに形成された排気口に対して、背面ガラス基板9の表
面9S2(図2参照)上に、次の排気・ガス封入工程F
S44において使用するチップ管を封着用ガラスペース
トで以て接合する。
【0067】(排気・ガス封入工程FS44)本工程F
S44では、前工程FS43で背面パネル51Rに接合
されたチップ管を排気装置に接続して、両パネル51
F,51Rが対向することによって形成された空間(後
の放電空間51Sに相当)を真空排気する。このとき、
放電空間51S内を加熱して脱ガス処理を行いながら真
空排気する。そして、真空排気処理の終了後に、上記チ
ップ管を経由して放電空間51S内に放電用ガスである
例えばNe−Xe混合ガスを所定の圧力になるように封
入し、上記チップ管をできるだけ背面パネル51Rに近
い位置でチップオフして、図2のAC−PDP51が完
成する。
【0068】本実施の形態1に係るPDP51の製造方
法によれば、仮組み工程FS41及びクリーニング工程
FS42においてバリアリブ7の折損が生じ易い箇所の
大部分を予めに積極的に折損させて、除去することがで
きる。このため、PDP51では、従来のPDP151
のように放電空間151S内に残存する折損片123に
起因した画素欠陥が発生することがない(問題点(i)
及び(ii)の解決)。
【0069】特に、仮組み工程FS41では、工程FS
3で準備されたマスターパネル51Mを用いてバリアリ
ブ7の折損の先取り処理を行うので、前提技術としての
製造方法のように仮組み工程における前面パネルFと背
面パネルとの組み合わせを本組み工程においても再現さ
せる必要性が全く無い。従って、本実施の形態1に係る
製造方法によれば、前提技術としての製造方法とは異な
り、上述の組み合わせの再現に必要な生産管理をするこ
となく、上述の折損の先取り処理による効果を得ること
ができる(問題点(iii)の解決)。更に、上述の生
産管理が不要となるため、製造工程中に前面パネル51
F又は背面パネル51Rの一方に不都合が生じても、P
DPの製造に支障を来すことがない(問題点(iv)の
解決)。
【0070】(実施の形態2)実施の形態1では、マス
ターパネル51Mとして、前面ガラスパネル51Fと同
一設計を有し、同一製造プロセスを経た1種類のマスタ
ー基板のみを使用している。このため、実施の形態1の
製造方法は、下地パターンを成す構成要素の内で図4中
のバス電極2又は図5中のバス電極22のような特定の
1種類の構成要素の上方ないしは投影部に必ず表面凹凸
形状の最頂部が存在しうる前面パネルの場合に、特に有
効である。
【0071】実施の形態2では、下地パターンが複数の
構成要素によって形成されており、且つ、製造公差の範
囲内においてその複数の構成要素の内のいずれの要素の
上方ないしは投影部も前面パネルの表面凹凸形状の最頂
部になりうる場合に、特に有用なマスターパネルの構造
及びそれを用いた仮組み工程を説明する。ここでは、そ
のような前面パネルの一例として図6の前面パネル53
Fを挙げて説明をする。図6の前面パネル53Fでは、
カソード膜43の表面においてバス電極22の投影部分
又はブラックストライプ12の投影部のいずれもが製造
公差の範囲内で最頂部となり得る。
【0072】前面パネル53Fと背面パネル51Rとか
ら成るAC−PDPの製造方法では、マスターパネル準
備工程FS3において、マスター基板51Mとして下地
パターンを成す複数の構成要素毎の複数種類のマスター
パネルを準備する。具体的には、前面パネル53Fに対
しては、バス電極22の投影部に表面凹凸の最頂部を有
するマスターパネルaと、ブラックストライプ12の投
影部にそれを有するマスターパネルbとの2種類のマス
ターパネルを準備する。
【0073】このとき、マスターパネルaとしては、例
えば以下のマスターパネルa1,a2又はa3が考えら
れる。即ち、マスターパネルa1:前面パネル53Fか
らブラックストライプ12が除去された構造(即ち、図
5の前面パネル52F)に対応するマスターパネル、マ
スターパネルa2:前面パネル53Fの構造であって、
特にバス電極22の厚さを意図的に厚く形成したマスタ
ーパネル、マスターパネルa3:既述の工程FS1にお
いて製造された多数の前面パネル53Fの内でバス電極
22の投影部の凸部がブラックストライプ12の投影部
の凸部よりも、とりわけ突出して完成した前面パネル5
3Fをマスターパネルとして用いる。
【0074】他方、マスターパネルbとしては、例えば
上記のマスターパネルa1,a2又はa3のそれぞれに
おいてバス電極22とブラックストライプ12との相対
関係が逆転した、マスターパネルb1,b2又はb3が
考えられる。即ち、マスターパネルb1:前面パネル5
3Fからバス電極23が除去された構造に対応するマス
ターパネル、マスターパネルb2:前面パネル53Fの
構造であって、特にブラックストライプ12の厚さを意
図的に厚く形成したマスターパネル、マスターパネルb
3:既述の工程FS1において製造された多数の前面パ
ネル53Fの内でブラックストライプ12の投影部の凸
部がバス電極22の投影部の凸部よりも、とりわけ突出
して完成した前面パネル53Fをマスターパネルとして
用いる。
【0075】実施の形態2に係る仮組み工程では、1枚
の背面パネル51Rに対して2種類のマスターパネルa
及びbを用いて仮組み工程FS41を実施する。例え
ば、まず当該背面パネル51Rとマスターパネルaとで
仮組み工程を行い、次にかかるマスターパネルaとの仮
組み工程が終了した背面パネル51Rとマスターパネル
bとで仮組み工程を行う。勿論、1枚の背面パネル51
Rに対して、マスターパネルbとの仮組み工程の後にマ
スターパネルaとの仮組み工程を行っても良い。かかる
2回の仮組み工程を行う場合には、マスターパネルaに
よってバス電極22の投影部の凸部に起因したバリアリ
ブ7の欠損を積極的に除去することができ、且つ、マス
ターパネルbによってブラックストライプ12の投影部
の凸部に起因した欠損を積極的に除去することができ
る。このため、実施の形態2に係る製造方法によれば、
バス電極22又はブラックストライプ12のいずれの投
影部が前面パネル53Fの表面の最頂部になった場合に
も対応可能である。従って、1種類のマスターパネルの
みで仮組み工程FS41を実施する場合と比較して、本
組み工程FS43におけるバリアリブの折損の発生を一
層に低減することができる。
【0076】(実施の形態3)実施の形態2の製造方法
では、2種類のマスターパネルa及びbを用いてバリア
リブ7の折損の先取り処理を行う。このため、本来、本
組み工程FS43においてバス電極22又はブラックス
トライプ12のいずれか一方の投影部の凸部のみに起因
してバリアリブ7の折損が発生する場合であっても、バ
リアリブ7の折損の先取り処理を実施する必要性の低い
箇所、即ち、バス電極22又はブラックストライプ12
の他方の投影部にも折損を生じさせることになる。
【0077】かかる事態を回避するための一つの対策と
して、マスターパネル準備工程FS3において前面パネ
ル53Fの表面凹凸形状に応じて上記マスターパネルa
又はbを選択し、選択されたマスターパネルa又はbと
背面パネル51Rで以て仮組み工程FS41を実施する
方法が挙げられる。しかしながら、製造された前面パネ
ル53の表面形状を逐一に検査してマスターパネルの選
択を行う場合には、そのような検査工程が新たに必要と
なるばかりか、その検査工程に膨大な時間を費やすこと
になってしまう。
【0078】そこで、実施の形態3では、簡便な方法で
以て、先取り処理の必要性が低いバリアリブ7の折損を
回避しうる製造方法を説明する。
【0079】さて、一般的に、前面パネル53Fの表面
凹凸形状、即ち、バス電極22又はブラックストライプ
12のいずれが他方より高くなるかは製造条件(材料や
製造装置の設定条件等を含む概念とする)に依存する。
例えばバス電極22又はブラックストライプ12をスク
リーン印刷法により直接に前面ガラス基板上にパターン
転写して形成する場合には、バス電極22又はブラック
ストライプ12の仕上がり精度は、バス電極22又はブ
ラックストライプ12の原材料ペーストやスクリーン版
等の材料・資材のロット番号毎に(製造公差内で)異な
る。このため、ロット番号まで管理された材料や資材は
仕上がり精度に影響を及ぼす支配的なないしは重要な製
造条件と捉えることができる。
【0080】更に、スクリーン版は使用するにつれてそ
の張力が変化するため、前面ガラス基板5上への転写パ
ターンが局所的に所定の位置からずれる場合が生じう
る。また、印刷機の稼動条件ないしは設定条件が変わっ
た場合にも転写パターンのズレは生じうる。このため、
転写パターンのズレ量は被印刷面内で(製造公差内で)
分布を有することになる。このように、製造装置の設定
条件も上記仕上がり精度に影響を及ぼす重要な製造条件
であると言える。
【0081】かかる点に鑑みると、前面パネルの表面の
(面内分布をも含めた)凹凸形状は、上述の製造条件が
同一に設定されたグループ毎に体系化が可能であり、そ
のようなグループ内の複数の前面パネルはその個々間で
は製造条件が揃っているので、各前面パネルの表面凹凸
形状に非常に良い一致を見ることができる。例えば上記
グループ化をバス電極22又はブラックストライプ12
のパターン形成ロットにおいて、原材料ペースト又はス
クリーン版のロット番号を同一にするときには、そのグ
ループ内では上記転写パターンの厚み及び面内分布に高
い同一性が確保される。このとき、特に上記原材料ペー
スト及びスクリーン版の双方のロット番号を同一にし、
且つ、印刷機等の設定条件をも同一にする(揃える)と
きには、より高い同一性を得ることができる。
【0082】そこで、実施の形態3に係るマスターパネ
ル準備工程では、所定の製造条件が同一、例えば工程F
S1において原材料ペースト等の材料・資材が同一のロ
ット番号又は(及び)印刷機等の製造装置の設定条件が
同一のロット番号である複数の前面パネルで以て1つの
グループを形成する。そして、かかるグループにおける
前面パネルの表面形状の特徴に応じた1種類のマスター
パネルを選択し、選択されたマスターパネルと背面パネ
ル51Rとを用いて仮組み工程FS41を行う。これに
より、必要性の低い折損の先取り処理を回避して、極め
て有用な仮組み工程を実行可能である。
【0083】このとき、実施の形態3に係るマスターパ
ネルとして上記グループ化された複数の前面パネルの内
の1枚の前面パネルを使用すれば、多種多様なマスター
パネルを実際に製造して準備する工程を無くすることが
可能である。このため、マスターパネル準備工程FS3
を非常に簡略化することができるという利点がある。勿
論、かかる場合であっても、マスターパネルとして使用
した前面パネル自体も当然に本組み工程に投入すること
ができるため、上記グループ内の前面パネルの個数が減
ることはない。
【0084】また、上記のグループ化を以下の観点に基
づいて行っても良い。即ち、前面ガラス基板5の端から
端までの上記転写パターン自身のトータルピッチ寸法
は、上述の印刷時の材料・資材や製造装置の設定条件の
他に、例えば誘電体層形成工程FS13等での熱処理
(焼成)時のアニーリング効果による熱収縮量にも依存
する。また、前面ガラス基板5として使用されるガラス
板はその熱収縮を十分に収束させておくための前処理と
してのアニール処理が施されるが、上記トータルピッチ
寸法は当該アニール処理時における熱収縮量にも依存す
る。このように、製造工程中の各熱処理工程におけるロ
ット番号(製造装置の設定条件と捉えても良い)も上記
仕上がり精度に影響を及ぼす重要な製造条件であると言
える。
【0085】このため、上記グループ化を誘電体層形成
工程FS13等での熱処理(焼成)が同一のロット又は
上述の前処理としてのガラス板のアニール処理が同一の
ロットで以て構成しても良い。このとき、かかる熱処理
及びアニール処理が共に同一のロット番号でグループ化
をするときには、ガラス基板の熱収縮の観点から当該グ
ループ内では上記転写パターンの厚み及び面内分布に非
常に高い同一性が実現される。そして、かかるグループ
における前面パネルの表面形状の特徴に応じた1種類の
マスターパネルを選択し、当該選択されたマスターパネ
ルと背面パネル51Rとを用いて仮組み工程FS41を
行うことによっても上述の効果を奏する。
【0086】以上のように、上記グループ化には多種多
様なパターンが考えられる。特に、できるだけ多くの製
造条件が同一になるようにグループ化を実施するときに
は、既述の効果をより確実に得ることができる。
【0087】なお、以上の実施の形態1乃至3のそれぞ
れに係る製造方法、特にマスターパネル準備工程FS3
及びアセンブリ工程FS4は、前面パネルと背面パネル
とがバリアリブを介して貼り合わされたDC型PDPに
対しても適用可能である。
【0088】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、第
1パネルと第2パネルとによる封着工程ないしは組立工
程の前に第2パネルと第3パネルとを位置合わせして所
定の圧力で以て当接させるという予備的な組立工程を行
う。このため、当該予備的な組立工程において、第1パ
ネルと第2パネルとによる組立工程でバリアリブの折損
を生じる確率が高い部分に予めに折損を生じさせて、か
かる折損片を除去する。従って、請求項1に係る発明に
よりPDPを製造するときには、従来のPDPとは異な
り、バリアリブの折損片に起因する画素欠陥の発生が大
幅に低減されたPDPを提供することができる。
【0089】特に、請求項1に係る発明によれば、第2
パネルと第3パネルとで以て上記の予備的な組立工程を
行うので、前提技術に係る製造方法において必要とされ
る、予備的な組立工程で組み合わされた第1パネルと第
2パネルとをそれ以降の工程においても所定の1組とし
て記録・管理するという生産管理を無くすることができ
る。このため、前提技術に係る製造方法よりも製造コス
トを削減することができるという利点がある。加えて、
前提技術に係る製造方法のように予備的な組立工程で組
み合わされた第1又は第2パネルの一方に不都合が生じ
て、他方のパネルの組立工程への投入が不可能になると
いう事態が生じ得ない。
【0090】(2)請求項2に係る発明によれば、第2
パネルと第3パネルとによる予備的な組立工程時におい
て、上記第1パネルと第2パネルとの封着工程以降(完
成したPDPの状態を含む)における第1及び第2パネ
ルの状態を作り出す。このため、上記予備的な組立工程
時において、上記封着工程以降で実際に生じる可能性が
高いバリアリブの折損の大部分を除去することができ
る。
【0091】(3)請求項3に係る発明によれば、1枚
の第2パネルに対して準備された複数種類の第3パネル
の全パネルで以て上記予備的な組立工程を行うときに
は、例えば下地パターンを成す複数の構成要素の上方な
いしは投影部の各凸部のいずれもが製造公差の範囲内で
第1パネルの表面形状の最頂部となりうる場合であって
も、上記予備的な組立工程においてバリアリブの折損を
生じうる確率の高い部分を予めに除去することが可能で
ある。このため、請求項3に係る発明によりPDPを製
造するときには、請求項1又は2に係る発明により製造
されるPDPと比較して、バリアリブの折損片に起因す
る画素欠陥の発生が一層に低減されたPDPを提供する
ことができる。
【0092】特に、第1パネルの下地パターンを成す複
数の構成要素のいずれの投影部の凸部が製造公差の範囲
内で最頂部となりうるかを一定程度に把握しうるときに
は、上記複数種類のパネルで構成される第3パネルの内
から選択される最も少ない枚数の第3パネルで以て、上
記予備的な組立工程を実施すれば、必要性の低いバリア
リブの折損を回避することができる。
【0093】(4)請求項4に係る発明によれば、例え
ば上記下地パターンを成す複数の構成要素の内の一の要
素の製造ロット(製造条件)が同一である複数の第1パ
ネルで以て所定のグループを構成するときには、当該複
数の第1パネルのそれぞれは、その表面内においてほぼ
同一の位置に最頂部となる凸部を有する。このため、上
記グループ化された複数の第1パネルの内から第3パネ
ルを選択するときには、第1パネルと第2パネルとの組
立工程において生じうるバリアリブの折損を非常に忠実
に先取りすることができる。このため、請求項4に係る
発明によりPDPを製造するときには、請求項1乃至3
のいずれかに係る発明により製造されるPDPと比較し
て、バリアリブに起因する画素欠陥の削減が格段に推進
されたPDPを提供することができる。
【0094】特に、請求項4に係る発明によれば、第3
パネル自体を製造する工程を必要としないという利点が
ある。勿論、第3パネルとして使用された第1パネルも
第2パネルとの組立工程に投入することができるので、
第1パネルの個数を減じることは無い。
【0095】(5)請求項5に係る発明によれば、上記
(1)乃至(4)のいずれかの効果が発揮されて、バリ
アリブの折損に起因する画素欠陥が大幅に除去されたP
DPを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の前提技術としてのPDPの縦断面
図である。
【図2】 実施の形態1に係るPDPの縦断面図であ
る。
【図3】 実施の形態1に係るPDPの製造方法を示す
フローチャートである。
【図4】 前面パネルの構造を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図5】 前面パネルの構造を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図6】 前面パネルの構造を模式的に示す縦断面図で
ある。
【図7】 実施の形態1に係るマスターパネルの構造を
模式的に示す縦断面図である。
【図8】 実施の形態1に係るPDPの製造工程におけ
るマスターパネル及び背面パネルの縦断面図である。
【図9】 AC−PDPの分解斜視図である。
【図10】 異物によるバリアリブの欠損を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1,1M 透明電極、2,2M バス電極、3,3M,
32,33 誘電体層、4,42,43 カソード膜、
5 前面ガラス基板(第1基板)、5M ガラス基板、
5S1,5MS1 表面、6 書き込み電極、7 バリ
アリブ、8 蛍光体層、9 背面ガラス基板(第2基
板)、9S1,9S2 表面、10 グレーズ層、12
ブラックストライプ、51 AC−PDP、51F,
52F,53F 前面パネル(第1パネル),51R
背面パネル(第2パネル)、51Mマスターパネル(第
3パネル),51S 放電空間、51T,51MT 凸
部、FS1〜FS4,FS11〜FS15,FS21〜
FS25,FS41〜FS44 工程。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1基板の表面上に形成された下地パタ
    ーンを有する第1パネルと、第2基板の表面上に形成さ
    れたバリアリブを有し、前記第1パネルの前記下地パタ
    ーンが形成された側の表面と前記バリアリブの頂部とが
    当接するように配置されて、且つ、その周縁部において
    前記第1パネルと封着されて放電空間を形成する第2パ
    ネルとを備えるプラズマディスプレイパネルの製造方法
    であって、 前記第1及び第2パネルを準備する工程と、 前記第1パネルの前記表面の凹凸形状に相当する形状の
    表面を有する第3パネルを準備する工程と、 前記第2パネルの前記バリアリブと前記第3パネルの前
    記表面とを対面させて位置合わせを行い、所定の圧力で
    以て前記バリアリブの前記頂部と前記第3パネルの前記
    表面とを当接させ、その後に前記第2パネルと前記第3
    パネルとを引き離す工程と、 前記第2パネルの前記バリアリブが形成された側の表面
    をクリーニングする工程と、 前記第1パネルと、前記第3パネルから引き離された前
    記第2パネルとを対面させて位置合わせを行い、前記第
    1パネルの前記表面と前記バリアリブの前記頂部とを当
    接させて、前記周縁部において封着する工程とを備える
    ことを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラズマディスプレイ
    パネルの製造方法であって、 前記所定の圧力は、前記第1パネルと前記第2パネルと
    の封着工程以降に前記第2パネルの前記表面と前記バリ
    アリブの前記頂部との間に作用する圧力に相当すること
    を特徴とする、 プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラズマディス
    プレイパネルの製造方法であって、 前記第1パネルの下地パターンは複数の構成要素から成
    り、 前記第3パネルは、それぞれが前記複数の構成要素毎に
    基づく表面形状を有する複数のパネルの内で選択された
    所定のパネルであることを特徴とする、プラズマディス
    プレイパネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネルの製造方法であって、 前記第3パネルは、前記第1パネルの所定の製造条件に
    基づいてグループ化された複数の前記第1パネルの内か
    ら選択されることを特徴とする、プラズマディスプレイ
    パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の前記
    プラズマディスプレイパネルの製造方法により製造され
    ることを特徴とする、プラズマディスプレイパネル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007335138A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法

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JP2007335138A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法

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