JP2002025450A - Ac面放電型プラズマディスプレイパネル用基板、ac面放電型プラズマディスプレイパネル及びac面放電型プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

Ac面放電型プラズマディスプレイパネル用基板、ac面放電型プラズマディスプレイパネル及びac面放電型プラズマディスプレイ装置

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JP2002025450A
JP2002025450A JP2000211162A JP2000211162A JP2002025450A JP 2002025450 A JP2002025450 A JP 2002025450A JP 2000211162 A JP2000211162 A JP 2000211162A JP 2000211162 A JP2000211162 A JP 2000211162A JP 2002025450 A JP2002025450 A JP 2002025450A
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JP
Japan
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discharge
substrate
electrode
dielectric
plasma display
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JP2000211162A
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English (en)
Inventor
Keisuke Jo
啓介 城
Katsumi Kunii
勝美 国井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤放電や放電漏れ防止のための誘電体凸部の
形成領域を最適化し、高精細化に伴い生じ得る隔壁頂部
の欠損をも防止する。 【解決手段】 前面基板のX電極及びY電極より成る1
対の放電維持電極を被覆する誘電体の放電空間側表面の
内で、第1母電極3Xの上方に該る第1部分P1、第1
母電極3Xの端部3XEの直上部分から第2方向D2へ
向けて第1距離d1だけ突出した第2部分P2、第2母
電極3Yの上方に該る第3部分P3、第2母電極3Yの
端部3YEの直上部分から第2距離d2だけ突出した第
4部分P4、及びX電極及びY電極上の両部分P1、P
3を繋げる部分に該当し且つ背面基板の各隔壁頂部に対
向する位置に該る第5部分P5の上に、誘電体凸部5を
第1方向D1に沿って形成する。そして、誘電体凸部5
を黒色に着色する。更に、誘電体凸部5を被覆する様に
保護膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC面放電型プラ
ズマディスプレイパネル(以下、単にPDPと称する)
及びAC面放電型PDP用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AC面放電型PDPにおいては、近年の
高精細化に伴い、放電セルの微細化が進んでいる。この
様な放電セルの微細化に伴い隣接する放電維持電極間距
離が短くなってくると、表示ラインと直交する方向に隣
接し合った両放電セルの各々に属する隣り合う2本の放
電維持電極間で放電する現象(誤放電)が起こり易くな
ると言う問題点が生ずる。
【0003】そこで、この問題点を防止する1つの従来
技術として、カソード膜(MgOより成る保護膜)上に
誤放電を抑制できる不活性膜を形成する方法が報告され
ている。しかし、この方法では、不活性膜の材料となる
TiO2もしくはAl2O3を蒸着リフトオフ法で形成
するため、勢い材料コストや工数が増加してしまうと言
う問題点がある。このため、本方法は誤放電防止のため
の有効な解決策であるとは言い難い。
【0004】又、背面基板側の隔壁の頂部に大きな凹凸
がある場合には、当該隔壁頂部と前面基板側のカソード
膜との間に必要以上の大きな隙間部分が生じ、この隙間
部分を介して発光に寄与しない放電漏れが生じるという
問題点もある。
【0005】そこで、表示ラインと直交する方向に隣接
し合った2本の放電維持電極間で生ずる誤放電と、隔壁
頂部とカソード膜との間の隙間部分を介して生ずる放電
漏れとを同時に解決するための第2の従来技術が、例え
ば特開平11−297215号公報に提案されるに至っ
ている。この従来技術の特徴に基づいて描いた前面基板
側の構成を、図5の上面図及び図5中の線IP−IIP
に関する縦断面図である図6に示す。
【0006】両図5、6に示す通り、共に前面ガラス基
板1上を表示ライン方向に延在して形成された透明電極
2と母電極3とを有するX電極及びY電極とから成る1
対の放電維持電極を被覆する透明な(第1)誘電体4の
放電空間側の表面の内で、背面基板側の隔壁(図示せ
ず)と対向する部分、母電極3の上方部分及び異なる対
に属する隣り合う両母電極3間部分の上方部分上に、第
2誘電体ないしは誘電体凸部5Pを設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5及
び図6に例示した第2従来技術では、次の様な問題点が
ある。
【0008】先ず、誘電体凸部5Pの内で表示ライン方
向に沿って延在した部分5P1の断面形状は実際には蒲
鉾形の様になるため、同部分5P1の頂部の高さは大き
く成りがちであると共に、同部分5P1の高さは不均一
に成らざるを得ないと言う問題点がある。このため、カ
ソード膜6の表面に不均一な凹凸が生じ、同膜6の平坦
性が損なわれる。
【0009】次に、高精細化に伴う隔壁頂部(黒色部
分)の細線化に起因して、パネル組み立て時の隔壁頂部
とカソード膜6との接触(干渉)によって隔壁頂部の黒
色部分が欠落してしまい、画素欠陥(コントラスト低
下)を著しく際立たせてしまうと言う問題点も浮上して
いる。しかるに、図5及び図6に例示した第2従来技術
ではこの新たな問題点に対する有効な解決策を何ら提示
してはいないのである。
【0010】この発明は、この様な懸案事項を克服すべ
く成されたものであり、カソード膜の表面に生じる凹凸
の程度をより小さく抑えつつ(均一化)、上記誤放電と
上記放電漏れとを有効に防止できる、高精細化への対処
が可能なAC面放電型PDPとそのための基板とを得る
ことを、その第1主目的としている。
【0011】更に本発明は、画素欠陥(コントラスト低
下)を著しく際立たせてしまうこと無く、高精細化への
対処が可能なAC面放電型PDPとそのための基板とを
得ることを、その第2主目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
表示面側の第1基板と、表示ラインに平行な第1方向と
同一平面内で直交する第2方向に延在した複数の隔壁を
有する第2基板とを互いに貼り合わせることで形成され
且つ隣り合う隔壁同士で区画された放電空間を有するA
C面放電型プラズマディスプレイパネルに用いられる前
記第1基板としての基板であって、透明な基板本体と、
前記基板本体の前記放電空間側の表面上に前記第1方向
に沿って形成された複数の放電維持電極対と、前記複数
の放電維持電極対を被覆する様に前記基板本体の前記放
電空間側表面上に形成された透明な誘電体とを備えてお
り、前記複数の放電維持電極対の各対は、前記基板本体
の前記放電空間側表面上に前記第1方向に沿って延在す
る様に形成された第1透明電極と、前記第1透明電極の
内で隣の放電維持電極対に面した端部上に前記第1方向
に沿って延在する様に形成された第1母電極とを有する
第1放電維持電極と、前記基板本体の前記放電空間側表
面上に前記第1方向に沿って延在し且つ放電ギャップを
介して前記第1透明電極に対面する様に形成された第2
透明電極と、前記第2透明電極の内で隣の放電維持電極
対に面した端部上に前記第1方向に沿って延在する様に
形成された第2母電極とを有する第2放電維持電極とか
ら成っており、前記複数の放電維持電極対の各対毎に、
前記誘電体の前記放電空間側の表面の内で、当該放電維
持電極対の前記第1母電極の上方に該当する第1部分、
前記第1母電極の内で当該放電維持電極対に隣り合う一
方の放電維持電極対に面した側の端部の直上部分から前
記一方の放電維持電極対側へ向けて第1距離だけ突出し
た第2部分、前記第2母電極の上方に該当する第3部
分、前記第2母電極の内で当該放電維持電極対に隣り合
う他方の放電維持電極対に面した側の端部の直上部分か
ら前記他方の放電維持電極対側へ向けて第2距離だけ突
出した第4部分、及び前記第1部分と前記第3部分との
間に位置して前記第1部分と前記第3部分とを繋げる部
分に該当し且つ前記複数の隔壁の各隔壁の頂部に対向す
る位置に該当する第5部分の上に、誘電体凸部が前記第
1方向に沿って形成されており、前記第1距離と前記第
2距離との和は、隣り合う放電維持電極対の各々に属す
る隣り合う2つの母電極間の距離よりも短く、前記AC
面放電型プラズマディスプレイパネル用基板は、前記誘
電体凸部の各々を被覆する様に前記誘電体の前記放電空
間側表面上に形成された保護膜を更に備えることを特徴
とする。
【0013】請求項2に係る発明は、請求項1記載のA
C面放電型プラズマディスプレイパネル用基板であっ
て、前記誘電体凸部の各々の前記第2部分は、前記第2
方向に隣り合う一方の誘電体凸部の前記第4部分と、当
該第2部分と当該第4部分との間であって且つ各隔壁頂
部に対向する位置に形成された連結用の誘電体凸部を介
して一体的に繋がっていることを特徴とする。
【0014】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
記載のAC面放電型プラズマディスプレイパネル用基板
であって、前記誘電体凸部は白色を除く有色体であるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項4に係る発明は、請求項1又は2に
記載のAC面放電型プラズマディスプレイパネル用基板
であって、前記誘電体凸部は無色透明体又は白色に着色
された有色体の何れか一方であることを特徴とする。
【0016】請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の
何れかに記載のAC面放電型プラズマディスプレイパネ
ル用基板であって、前記誘電体凸部は酸化鉛を主成分と
することを特徴とする。
【0017】請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の
何れかに記載の前記AC面放電型プラズマディスプレイ
パネル用基板を表示面側基板として有することを特徴と
する。
【0018】請求項7に係る発明は、請求項6記載の前
記AC面放電型プラズマディスプレイパネルを有するこ
とを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、実施の
形態1に係る反射形又は透過形のAC面放電型PDPの
表示面側基板に該当する前面基板ないしは前面パネルの
構成を、表示ラインに平行な第1方向D1と同一平面内
で直交する第2方向D2に沿って一列に並んだ3つの任
意の放電セルの部分を中心に描くことで、模式的に示し
た平面図である。又、図2及び図3は、それぞれ図1中
の線I−II及び線III−IVに関する縦断面図に相
当している。
【0020】本発明では、AC面放電型PDPの前面基
板の構成に特徴があるので、背面基板ないしは背面パネ
ルの構成は、それが第2方向D2に沿って延在したスト
ライプ状の複数の隔壁(その頂部は後述するカソード膜
と接触(干渉)する)を有している限りにおいては、如
何なる構造を有していても良い。例えば、反射形AC面
放電型PDPの背面基板の構成の一例として、背面ガラ
ス基板(背面用基板本体)と、背面ガラス基板上に第2
方向D2に沿って延在する様に形成された書き込み電極
と、書き込み電極(その取り出し端部を除く)を被覆す
る様に背面ガラス基板上に形成された誘電体層乃至はグ
レーズ層と、書き込み電極を挟み込む様に誘電体層上に
形成された上記複数の隔壁と、隣り合う隔壁間の誘電体
層上と隣り合う各隔壁の側壁上に順次に塗布されたR
(赤)、G(緑)、B(青)色の蛍光体層とを備えるも
のを挙げることができる。
【0021】次に、本実施の形態の前面基板の構成につ
いて説明する。本実施の形態の特徴部分は、図1乃至図
3の各図に示す様に、あたかもローマ数字のII字型の
形状より成る部分が第1方向D1に繋がって延びて成る
誘電体凸部5が、間隔5Gを保って第2方向D2に沿っ
て、各放電維持電極対毎に、誘電体4の放電空間側表面
上に形成されている点にある。その詳細は次の通りであ
る。
【0022】前面基板の透明な基板本体を成す前面ガラ
ス基板1の放電空間側表面(非表示面)には、第1方向
D1に沿って延在した複数の放電維持電極対が形成され
ており、更に、前面ガラス基板1の放電空間側表面上に
は、複数の放電維持電極対を被覆する様に(但し、各対
の取り出し端部は除く)、所定の厚みを有する透明な誘
電体4が形成されている。
【0023】ここで、複数の放電維持電極対の各対は、
放電ギャップDGを保ちつつ互いに第1方向D1に沿っ
て延在する、X電極(第1放電維持電極)とY電極(第
2放電維持電極)とより成る。そして、X電極は、
(i)前面ガラス基板1の放電空間側表面上に第1方向
D1に沿って延在する様に形成された、ITO膜に代表
される透明導電膜より成る第1透明電極2Xと、(i
i)第1透明電極2Xの内で隣の上側に位置する放電維
持電極対に面した端部2XE上に第1方向D1に沿って
延在する様に形成された第1母電極3Xとを有してい
る。又、Y電極は、(i)前面ガラス基板1の放電空間
側表面上に第1方向D1に沿って延在し且つ放電ギャッ
プDGを介して第1透明電極2Xに対面する様に形成さ
れた、透明導電膜より成る第2透明電極2Yと、(i
i)第2透明電極2Yの内で隣の下側に位置する放電維
持電極対に面した端部2YE上に第1方向D1に沿って
延在する様に形成された第2母電極3Yとを有してい
る。
【0024】更に、各放電維持電極対毎に、各放電維持
電極対の直上方及びその両近傍に該る誘電体4の放電空
間側表面の部分上に、記述した誘電体凸部5が配設され
ている。即ち、誘電体4の放電空間側表面上に位置する
誘電体凸部5は、(i)当該誘電体凸部5が属する放電
維持電極対の第1母電極3Xの直上方に該当する第1部
分P1と、(ii)第1母電極3Xの内で当該放電維持
電極対に隣り合う一方の放電維持電極対に面した側の端
部3XEの直上部分から上記一方の放電維持電極対側へ
向けて第1距離d1だけ突出した第2部分P2と、(i
ii)第2母電極3Yの直上方に該当する第3部分P3
と、(iv)第2母電極3Yの内で当該放電維持電極対
に隣り合う他方の放電維持電極対に面した側の端部3Y
Eの直上部分から上記他方の放電維持電極対側へ向けて
第2距離d2だけ突出した第4部分P4と、(v)第1
部分P1と第3部分P3との間に位置して(両透明電極
2X、2Yと放電ギャップDGとの直上方部分に相当)
両部分P1、P3を互いに繋げる部分に該当し、しかも
背面基板の各隔壁頂部に対向し得る位置に位置する第5
部分P5とから成る。従って、表示面側から本PDPを
眺めたときには、誘電体凸部5の第5部分P5の直下に
各隔壁頂部が位置することになる。
【0025】尚、第1部分P1及び第3部分P3は、そ
れぞれ、透明電極2X、2Yの開口幅を出来る限り大き
い値に確保するという観点から見れば第1母電極3X及
び第2母電極3Yの直上方にのみ位置しているべきであ
ると言えるが、実際の製造では、場合によっては各部分
P1、P3が若干量だけ透明電極2X、2Y側にはみだ
す可能性も有り得る。
【0026】ここで、第1距離d1及び第2距離d2
は、隣り合う放電維持電極対の各々に属する隣り合う2
つの母電極3Y、3X間の距離BGよりも共に短く、し
かも、(d1+5G+d2)=BGの関係が成立してい
る。
【0027】尚、第1距離d1及び第2距離d2の値
は、それぞれ異なる対に属する隣り合う母電極3Y、3
X間に誤放電が生じない様に設定されている。好ましく
は、d1=d2と設定するのが良い。
【0028】又、誘電体凸部5の第5部分P5の厚み
は、後述する保護膜の表面近傍で生ずる面放電が隔壁を
介して第1方向D1に隣接する放電空間側に漏れない様
に設定されている。加えて、第5部分P5の第1方向D
1に関する幅は、隔壁頂部の第1方向D1に関する幅と
同等又はそれよりも若干大きな値に設定されている。
【0029】更に誘電体4の放電空間側表面上には、誘
電体凸部5の各々を被覆する様に、例えばMgO膜より
成る保護膜ないしはカソード膜6が形成されている。従
って、隣り合う誘電体凸部5の間隔5Gで与えられるギ
ャップ部分を埋める保護膜6の部分には凹部6Sが生
じ、しかも、この凹部6Sの内で各隔壁に対向する部分
は隔壁頂部とは接触することは無く、第1方向D1に互
いに隣接し合う両放電空間を繋げる空間を形成する。
【0030】本PDPの構造によれば、以下の利点が得
られる。 1) 異なる対に属する隣り合う母電極3Y、3X間に
生じ得る誤放電と、隔壁頂部と保護膜6との間の隙間部
分を介して生ずる放電漏れとを抑止し得る。尚、この効
果は現象としては確認可能であるが、その理論的根拠は
未だ正確には把握しきれてはいない。従って、誘電体凸
部5の材料として、どのような誘電体を選定しても上記
効果が得られるものでは無いと、考える。 2) 維持放電には寄与しない部分である、第2方向D
2に隣接し合う放電維持電極対間部分に位置する、誘電
体凸部5の第2部分P2と第4部分P4との形状は、従
来技術の様な蒲鉾型とはならず、両部分P2、P4の高
さないしは厚みは第2方向D2に関して略均一化され
る。従って、保護膜6の表面の凹凸の度合いをより小さ
くして、保護膜6の表面の平坦化の実現を可能とするこ
とができる。 3) PDPの排気工程時において、既述した凹部6S
を放電空間内の空気の排気経路及び放電空間内に充填す
べき放電ガスの導入経路として利用することができ、こ
れにより排気効率及び放電ガス導入効率の向上を図り得
る。
【0031】
【実施例】次に、図1の誘電体凸部5の形成方法につい
て説明する。
【0032】(1) 先ず、スクリーン印刷機を用いて
誘電体凸部5を形成する場合を説明する。この方法で
は、予めスクリーン版に誘電体凸部5の形状に対応した
所定のパターンとなる開口を設けておき、このスクリー
ン版を用いて所定の材料を誘電体4の放電空間側表面上
に転写(塗布)することで、誘電体凸部5を形成する。
既述した通り、誘電体凸部5の主成分を形成すべき材料
はどの様なものであっても良いわけでは無く、隣り合う
母電極3Y、3X間に生じ得る誤放電及び既述した放電
漏れを確実に防止できるものでなければならない。斯か
る観点から、本願発明者は、誘電体凸部5の主成分を成
すべき最適な材料の選択を検討した。その結果、一例と
して、酸化鉛が誘電体凸部5の主成分として最適である
ことを見出した。勿論、誘電体凸部5の主成分はこの酸
化鉛に限定されるものでは無く、その他のものでも良い
(この点は他の形成方法でも同様である)。以下に、酸
化鉛を主成分として用いてスクリーン印刷を行うときの
条件を示す。
【0033】<スクリーン版の一例> 1.版開口幅:100ミクロン〜600ミクロンの格子
状 2.版乳剤厚:6ミクロン〜10ミクロン <ペースト材料の一例> 1.主成分:酸化鉛 2.ペースト粘度:30Pa・s〜100Pa・s 3,主材料固形分比:30%〜50% 4.樹脂:エチルセルロース 5.溶剤:テルピネオール
【0034】(2) 次に、ドライエッチング法により
誘電体凸部5を形成する場合を説明する。この方法で
は、誘電体4の放電空間側表面上にスクリーン印刷や一
括塗布装置等を用いて形成した誘電体ガラスペースト
(乾燥膜)(例えば、その主成分は酸化鉛)の上にドラ
イフィルムレジスト(DFR)等を形成した上で、ドラ
イフィルムレジスト(DFR)等に対してフォトリソグ
ラフィ法を適用することにより、誘電体凸部5の形状に
対応した所定のパターンを形成する。そして、このパタ
ーンをマスクとしてサンドブラストを行うことにより、
誘電体凸部5を形成する。
【0035】(3) 第3の形成方法としては、フォト
リソグラフィ法(露光・現像)を用いることができる。
即ち、主成分となる材料(例えば酸化鉛)にメチルアク
リレート等の感光性樹脂や溶剤等を混練してペースト状
にしたものを誘電体4の放電空間側表面上に塗布形成
し、誘電体凸部5の形状に対応した所定のパターンが形
成されたガラスマスクを用いたフォトリソグラフィ法
(露光・現像)を行うことで、誘電体凸部5を形成す
る。
【0036】尚、上記した3つの誘電体凸部形成方法の
各々は、以下に示す変形例にも基本的に適用可能であ
る。
【0037】(変形例) (1) 本変形例1は、実施の形態1で述べた誘電体凸
部5の変形に該当しており、各放電維持電極対毎に設け
られていた誘電体凸部5の形状を格子状に一体的に形成
した点に特徴を有する。
【0038】図4は、図1に対応して描かれた平面図で
あり、本変形例に係る反射形又は透過形のAC面放電型
PDPの前面基板の構成を模式的に示している。ここで
両図4、1に示された誘電体凸部5の構成を比較する
と、その相違点は連結用部分P6が追加されている点に
ある。即ち、誘電体凸部5の各第2部分P2は、第2方
向D2に間隔5Gを介して隣り合う誘電体凸部5の第4
部分P4と、誘電体凸部5の連結用部分P6を介して一
体的に繋がっている。そして、各連結用部分P6は、そ
れに対応する第2部分P2と当該第2部分P2に間隔5
Gを介して隣り合う第4部分との間であって、且つ、各
隔壁頂部に対向する位置に形成されている。
【0039】本変形例によれば、実施の形態1で述べた
利点3)は得られず、しかも、利点2)も減少せざるを
得ないことになるが、反面、後述する変形例2を本変形
例に適用したときの利点(コントラスト向上)は、変形
例2を実施の形態1に適用したときの利点(コントラス
ト向上)よりも優ると言える。
【0040】(2) 本変形例2は、実施の形態1又は
変形例1で述べた誘電体凸部5の変形に該当している。
即ち、本変形例では、白色を除く有色体の顔料ないしは
着色剤を誘電体凸部5の主成分に含ませることによっ
て、誘電体凸部5を白色を除く有色体に形成する。例え
ば、黒色顔料を添加して誘電体凸部5を黒色に着色す
る。
【0041】これにより、隔壁頂部に黒色部分を形成し
なくても、誘電体凸部5自体によってコントラスト比の
向上を図ることができる。このことは、隔壁頂部を白色
部分のみで形成し得ることを意味するので、その結果、
隔壁と保護膜との接触時に隔壁の頂部に欠損が生じて
も、当該欠損はパネルのコントラストに悪影響を何ら及
ぼさないという利点をもたらす。この利点は、パネルの
高精細化への対処にとって極めて有益な利点である。
【0042】(3) 本変形例3は、実施の形態1又は
変形例1で述べた誘電体凸部5の変形に該当している。
即ち、本変形例では、光透過率確保の為に、誘電体凸部
5を無色透明体あるいは白色体にする。
【0043】これにより、誘電体凸部を母電極の上方及
びその近傍に設けたことによる透明電極に於ける透過率
の低下を補充して、誘電体凸部を設けないときに得られ
る光透過率と同レベル程度にまで光透過率を確保できる
という利点が得られる。
【0044】(付記)実施の形態1及びその変形例で説
明した反射形又は透過形のAC面放電型PDPをその駆
動回路等と共に所定の筐体内に配設することにより、カ
ラーテレビジョンやコンピュータのモニタ等のAC面放
電型プラズマディスプレイ装置を構成することができ
る。
【0045】
【発明の効果】請求項1、6及び7に係る発明によれ
ば、誘電体凸部を設けたことにより表示ラインと直交す
る方向に隣接し合った放電セル間での誤放電や隔壁を介
して隣接し合った放電セル間での放電漏れを防止しつ
つ、誘電体凸部を設ける領域を当該誤放電を防止するの
に必要な範囲内に限定したので、誘電体凸部の高さを出
来る限り低く抑え且つ誘電体凸部の高さを均一化するこ
とが可能となり、誘電体上に形成される保護膜の平坦化
に寄与し得るという効果が得られる。しかも、本発明に
よれば、保護膜中、隣り合った誘電体凸部の間であって
且つ隔壁頂部に対向する部分の上方部分に凹部が生じる
ので、この凹部をパネル製作時の排気用・放電ガス導入
用経路として利用することで、排気効率・放電ガス導入
効率の向上を図ることもできる。
【0046】請求項2、6及び7に係る発明によれば、
格子状の誘電体凸部を設けているので、誤放電や放電漏
れを防止しつつ、隣り合った隔壁間に位置する誘電体凸
部の高さを出来る限り低く抑え且つ誘電体凸部の高さを
均一化することが可能になるという効果が得られる。
【0047】請求項3、6及び7に係る発明によれば、
誘電体凸部自体がコントラスト向上に寄与することにな
るので、従来コントラスト向上のために隔壁の頂部に設
けていた黒色部分を不要とすることができる。この結
果、隔壁を白色部分のみから構成することが可能となる
ので、隔壁と保護膜との接触時に隔壁の頂部に欠損が生
じても、当該欠損はパネルのコントラストに悪影響を何
ら及ぼさないことになるという効果が得られる。
【0048】請求項4、6及び7に係る発明によれば、
各放電セルで生じた蛍光を誘電体凸部の透過をも介して
パネルの表示面へ伝搬させることが可能となるので、こ
の点を以て誘電体凸部を母電極の上方及びその近傍に設
けたことによる透明電極に於ける透過率の低下を補充し
て、誘電体凸部を設けないときに得られる光透過率と同
レベル程度にまで光透過率を確保できるという効果が得
られる。
【0049】請求項5、6及び7に係る発明によれば、
少なくとも請求項1で述べた誘電体凸部自体が有する効
果を確実に実現することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るPDPの前面基
板の構成を示す平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係るPDPの前面基
板の構成を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係るPDPの前面基
板の構成を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の変形例に係るPDP
の前面基板の構成を示す平面図である。
【図5】 従来のPDPの前面基板の構成を示す平面図
である。
【図6】 従来のPDPの前面基板の構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 前面ガラス基板、2X 第1透明電極、2Y 第2
透明電極、3X 第1母電極、3Y 第2母電極、4
誘電体、5 誘電体凸部、6 保護膜、D1第1方向、
D2 第2方向、d1 第1距離、d2 第2距離、P
1 第1部分、P2 第2部分、P3 第3部分、P4
第4部分、P5 第5部分、5G誘電体凸部間距離。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示面側の第1基板と、表示ラインに平
    行な第1方向と同一平面内で直交する第2方向に延在し
    た複数の隔壁を有する第2基板とを互いに貼り合わせる
    ことで形成され且つ隣り合う隔壁同士で区画された放電
    空間を有するAC面放電型プラズマディスプレイパネル
    に用いられる前記第1基板としての基板であって、 透明な基板本体と、 前記基板本体の前記放電空間側の表面上に前記第1方向
    に沿って形成された複数の放電維持電極対と、 前記複数の放電維持電極対を被覆する様に前記基板本体
    の前記放電空間側表面上に形成された透明な誘電体とを
    備えており、 前記複数の放電維持電極対の各対は、 前記基板本体の前記放電空間側表面上に前記第1方向に
    沿って延在する様に形成された第1透明電極と、前記第
    1透明電極の内で隣の放電維持電極対に面した端部上に
    前記第1方向に沿って延在する様に形成された第1母電
    極とを有する第1放電維持電極と、 前記基板本体の前記放電空間側表面上に前記第1方向に
    沿って延在し且つ放電ギャップを介して前記第1透明電
    極に対面する様に形成された第2透明電極と、前記第2
    透明電極の内で隣の放電維持電極対に面した端部上に前
    記第1方向に沿って延在する様に形成された第2母電極
    とを有する第2放電維持電極とから成っており、 前記複数の放電維持電極対の各対毎に、前記誘電体の前
    記放電空間側の表面の内で、当該放電維持電極対の前記
    第1母電極の上方に該当する第1部分、前記第1母電極
    の内で当該放電維持電極対に隣り合う一方の放電維持電
    極対に面した側の端部の直上部分から前記一方の放電維
    持電極対側へ向けて第1距離だけ突出した第2部分、前
    記第2母電極の上方に該当する第3部分、前記第2母電
    極の内で当該放電維持電極対に隣り合う他方の放電維持
    電極対に面した側の端部の直上部分から前記他方の放電
    維持電極対側へ向けて第2距離だけ突出した第4部分、
    及び前記第1部分と前記第3部分との間に位置して前記
    第1部分と前記第3部分とを繋げる部分に該当し且つ前
    記複数の隔壁の各隔壁の頂部に対向する位置に該当する
    第5部分の上に、誘電体凸部が前記第1方向に沿って形
    成されており、 前記第1距離と前記第2距離との和は、隣り合う放電維
    持電極対の各々に属する隣り合う2つの母電極間の距離
    よりも短く、 前記AC面放電型プラズマディスプレイパネル用基板
    は、 前記誘電体凸部の各々を被覆する様に前記誘電体の前記
    放電空間側表面上に形成された保護膜を更に備えること
    を特徴とする、AC面放電型プラズマディスプレイパネ
    ル用基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のAC面放電型プラズマデ
    ィスプレイパネル用基板であって、 前記誘電体凸部の各々の前記第2部分は、前記第2方向
    に隣り合う一方の誘電体凸部の前記第4部分と、当該第
    2部分と当該第4部分との間であって且つ各隔壁頂部に
    対向する位置に形成された連結用の誘電体凸部を介して
    一体的に繋がっていることを特徴とする、AC面放電型
    プラズマディスプレイパネル用基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のAC面放電型プ
    ラズマディスプレイパネル用基板であって、 前記誘電体凸部は白色を除く有色体であることを特徴と
    する、AC面放電型プラズマディスプレイパネル用基
    板。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のAC面放電型プ
    ラズマディスプレイパネル用基板であって、 前記誘電体凸部は無色透明体又は白色に着色された有色
    体の何れか一方であることを特徴とする、AC面放電型
    プラズマディスプレイパネル用基板。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載のAC面
    放電型プラズマディスプレイパネル用基板であって、 前記誘電体凸部は酸化鉛を主成分とすることを特徴とす
    る、AC面放電型プラズマディスプレイパネル用基板。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の前記A
    C面放電型プラズマディスプレイパネル用基板を表示面
    側基板として有することを特徴とする、AC面放電型プ
    ラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の前記AC面放電型プラズ
    マディスプレイパネルを有することを特徴とする、AC
    面放電型プラズマディスプレイ装置。
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