JP2000145916A - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

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JP2000145916A
JP2000145916A JP10323781A JP32378198A JP2000145916A JP 2000145916 A JP2000145916 A JP 2000145916A JP 10323781 A JP10323781 A JP 10323781A JP 32378198 A JP32378198 A JP 32378198A JP 2000145916 A JP2000145916 A JP 2000145916A
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JP
Japan
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seal member
nut
axial direction
screw shaft
ball screw
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JP10323781A
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Ryuji Takeda
竜治 武田
Tetsuhiro Nishide
哲弘 西出
Hiroshi Niwa
宏 丹羽
Mitsuaki Honma
光明 本間
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THK Co Ltd
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THK Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール部材のねじ軸への接触圧を簡単に調節
することができるシール部材を備えるボールねじを提供
する。 【解決手段】 ナット1の両端に形成された嵌合部1b
にシール部材2を嵌め込む。シール部材2の外径がナッ
ト1の軸線方向内側に向って徐々に小さくなるテーパに
形成され、嵌合部1bの内径がナット1の軸線方向内側
に向かって徐々に小さくなるテーパに形成される。シー
ル部材2をナット1の軸線方向に移動させると、嵌合部
1からシール部材2に加わる押圧力を調節でき、シール
部材2の締め代を無段階に調節することができる。した
がって、部品の変更等することなく、シール部材2をナ
ット1の軸線方向に移動させるだけで、簡単にシール部
材2のねじ軸への接触圧を調節できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナットの両端にシ
ール部材が設けられたボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボールねじのシール部材として、
ナットの両端に装着され、ナット内部を密封するシール
部材が知られている(実開平6−6795号公報参
照)。このシール部材はリング形状をなし、ナットの両
端に形成された嵌合部に嵌め込まれる。シール部材の内
周面には、ねじ軸のボール転走溝に嵌合する突部が形成
される。また、シール部材にはナットの軸線方向に延び
るスリットが形成され、シール部材が複数に分割され
る。シール部材の外周には、スプリングが装着され、分
割された部分がシール部材の中心線に向って押圧され
る。これにより、シール部材は、締め代をもった状態
で、ねじ軸へ圧力を加えるようにボールねじの外周面に
密着される。このように、ナットの両端にシール部材を
装着することでナット内部が密封される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シール部材にあっては、シール部材のねじ軸への接触圧
力は、シール部材の締め代及びスプリングのばね力によ
って一定の値に定められる。このため、接触圧力を調節
する場合、スプリングのばね定数を変更するか、シール
部材の締め代を変更する等、部品を変更する必要があ
り、簡単に調節することができなかった。
【0004】そこで、本発明は、シール部材のねじ軸へ
の接触圧を簡単に調節することができるシール部材を備
えるボールねじを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより、
本発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0006】上記課題を解決するために、請求項1の発
明は、外周にボール転走溝を有するねじ軸と、前記ボー
ル転走溝に沿って転走可能な複数のボールと、前記複数
のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナット(1,
6)と、前記ナット(1,6)の両端に形成された嵌合
部(1b,6b)に嵌め込まれるシール部材(2,7)
とを備えるボールねじにおいて、前記シール部材(2,
7)の外径が前記ナット(1,6)の軸線方向内側に向
って徐々に小さくなるテーパに形成され、前記嵌合部
(1b,6b)の内径が前記ナット(1,6)の軸線方
向内側に向かって徐々に小さくなるテーパに形成される
ことを特徴とするボールねじにより、上述した課題を解
決する。
【0007】この発明によれば、シール部材(2,7)
の外径がナット(1,6)の軸線方向内側に向って徐々
に小さくなるテーパに形成され、嵌合部(1b,6b)
の内径がナット(1,6)の軸線方向内側に向って徐々
に小さくなるテーパに形成されるので、シール部材
(2,7)をナット(1,6)の軸線方向に移動させる
と、嵌合部(1b,6b)からシール部材(2,7)に
加わる押圧力を調節でき、シール部材(2,7)の締め
代を無段階に調節することができる。したがって、部品
の変更等することなく、シール部材(2,7)をナット
(1,6)の軸線方向に移動させるだけで、簡単にシー
ル部材(2,7)のねじ軸への接触圧を調節できる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載のボール
ねじにおいて、前記シール部材を前記ナットの軸線方向
の所定位置に押えるシール部材押え(4,8)を設ける
ことを特徴とする。
【0009】この発明によれば、シール部材(2,7)
をナット(1,6)の軸線方向の所定位置に押えるシー
ル部材押え(4,8)を設けたので、ナット(1,6)
の軸線方向に移動させて所定の接触圧を得たシール部材
(2,7)をナット(1,6)の軸線方向の一定位置に
保ち、所定の接触圧を保つことができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載のボールねじにおいて、前記シール部材(7)には、
前記シール部材(7)の軸線方向外側を向く端面(7
c)からシール部材(2)の途中まで延びるスリット
(9…)が形成されることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、スリット(9…)の脇
に形成される面(10)のねじ軸と接するエッジで異物
を掻き揚げ、ナット(1)の外部に排出することができ
る。また、シール部材(7)のねじ軸への接触圧を調節
することで、エッジのねじ軸への接触圧を調節でき、異
物を確実に掻き揚げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の第1実
施形態におけるボールねじのボールねじナット1及びシ
ール部材2を示したものである。周知のようにボールね
じは、外周面に螺旋状のボール転走溝を有するねじ軸
(図示せず)と、内周面に前記ボール転走溝と対向する
螺旋状のボール転走溝1aを有するナット1と、ナット
1のボール転走溝とねじ軸のボール転走溝の間に配列収
納された複数のボール(図示せず)とを備える。ねじ軸
を回転させると、ボールは、ねじ軸のボール転走溝とナ
ット1のボール転走溝との間を転走する。このねじ軸の
回転によって、ナット1は、ねじ軸に沿って直線運動す
る。
【0013】ナット1の軸線方向の両端には、シール部
材2が嵌め込まれる嵌合部1bが形成される。この嵌合
部1bの内径は、ナット1の軸線方向内側に向かって徐
々に小さくなるテーパに形成される。
【0014】嵌合部1bには略リング状のシール部材2
が嵌め込まれる。このシール部材2は、略合成樹脂を射
出成形若しくは切削加工等して製造される。シール部材
2の内周には、ねじ軸のボール転走溝に嵌合する螺旋状
の突部2a(図4参照)が形成される。図1に示すよう
に、シール部材2の外径は、ナット1の軸線方向内側に
向って徐々に小さくなるテーパに形成される。ここで、
シール部材2の外径のテーパと、嵌合部1bの内径のテ
ーパとは等しい傾斜角に設定される。
【0015】図1に示すように、シール部材2は、ナッ
ト1の軸線方向の所定位置にシール部材押え4で押えら
れる。シール部材押え4は、シール部材2の軸線方向外
側を向く端面2cを押える薄板状のリング10と、この
リング10を、ナット1に固定する止めねじ5とからな
る。リング10の外周付近には周方向に、例えば、2等
分してねじ挿入孔4aが開けられ(図2参照)、それぞ
れに小径の止めねじ5が挿入される。リング10は、嵌
合部1bの軸線方向外側に内径を大きくして形成された
リング挿入穴1cに嵌め込まれる。このリング挿入穴1
cの底面1dには、止めねじ5と螺合し、ナット1の軸
線方向に延びる雌ねじが形成される。止めねじ5でリン
グ10をナット1に固定すると、リング10がシール部
材2の軸線方向外側の端面2cを押える。また、止めね
じ5を回し、リング10をナット1の軸線方向に移動す
ることで、シール部材2をナット1の軸線方向に移動す
ることもできる。なお、ねじ挿入孔4a、及び止めねじ
5の個数は適時変更可能である。
【0016】シール部材2のボールねじへの装着につい
て説明する。まず、シール部材2を、内径を拡開させた
状態でねじ軸に装着し、ナット1の嵌合部1bに嵌め込
む。そして、シール部材押え4によってシール部材2を
押える。嵌合部1bの内径、及びシール部材2の外径は
テーパに形成されているので、シール部材2をナット1
の軸線方向内側に移動させることでシール部材2が内径
側に押圧される。シール部材2は柔らかい弾性を有する
ので、嵌合部1bからの押圧力によって締め代が調節さ
れ、シール部材2のねじ軸への接触圧が無段階に調節さ
れる。所定の接触圧が得られると、シール部材2はリン
グ10によってナット1内の所定位置に押えられる。
【0017】シール部材2とねじ軸との接触によりシー
ル部材2が摩耗し、当初得ていた接触圧が低下した場合
は、再び止めねじ5を回し、シール部材2をナット1の
軸線方向内側に更に押し込む。これにより、シール部材
2の締め代が再度調整され、元の接触圧に戻すことがで
きる。
【0018】なお、シール部材2にはねじ軸のボール転
走溝に嵌合する突部2aが形成されるので、シール部材
2は回転しながらナット1の軸線方向に移動する。ま
た、シール部材2は、シール部材2を取り囲む嵌合部1
bによって、内径側に押圧されると共にナット1の軸線
方向外側にも押圧される。一方、シール部材2には、リ
ング10からシール部材2の軸線方向外側に働く押圧力
に負けない圧力が加えられる。このため、シール部材2
の軸線方向外側にのみリング10を設けることでシール
部材2はナット1内の所定位置に保たれる。
【0019】図3及び図4は、本発明の第2実施形態に
おけるボールねじのボールねじナット6及びシール部材
7を示したものである。この実施の形態においても、ナ
ット6の軸線方向の両端には、シール部材7が嵌め込ま
れる嵌合部6bが形成される。この嵌合部6bの内径
は、ナット6の軸線方向内側に向かって徐々に小さくな
るテーパに形成される。シール部材7の外径は、ナット
6の軸線方向内側に向って徐々に小さくなるテーパに形
成される。シール部材7の外径のテーパと、嵌合部6b
の内径のテーパとは等しい傾斜角に設定される。
【0020】シール部材7は、ナット1の軸線方向の所
定位置に止め輪8で押えられる。止め輪8は、嵌合部6
bに形成した溝に嵌め込まれ、シール部材7の軸線方向
の移動を防ぐ。止め輪8でシール部材2をナット1内の
所定位置に押えると、嵌合部6bからの押圧力によって
シール部材7の締め代が調節され、シール部材7のねじ
軸への所定の接触圧が得られる。
【0021】図5及び図6は、シール部材7を示したも
のである。シール部材7には、ねじ軸の略半径方向に延
び、シール部材7の内周から外周まで貫通する異物除去
用スリット9…が開けられる。この異物除去用スリット
9…は、例えば、周方向に8等分するように8個所形成
され、ねじ軸の半径方向に対して、ねじ軸の回転方向F
に角度Θ1傾けて形成される。このように、異物除去用
スリット9…を傾けることで、異物除去用スリット9…
の対向面のうちの一方が、異物を掻き揚げるエッジを有
するスクレーパ面11として機能する。なお、異物除去
用スリット9…の個数は、適時変更可能である。
【0022】図6に示すように、異物除去用スリット9
は、ナット1の軸線方向外側を向く端面7cから前記シ
ール部材7の途中まで開けられる。この異物除去用スリ
ット9…は、スクレーパ面11によって掻き揚げられた
異物をナット1の軸線方向外側に移動させるようナット
1の軸線Xの方向に対して角度Θ2傾けて開けられる。
【0023】シール部材7の異物の掻き揚げについて説
明する。図5中F方向にねじ軸を回転させると、シール
部材7のスクレーパ面11のエッジがねじ軸の外周面に
接しながら摺動する。このため、スクレーパ面11のエ
ッジで、ねじ軸の外周面に付着した異物が掻き揚げられ
る。掻き揚げられた異物はスクレーパ面11上にすくい
上げられる。スクレーパ面11は異物をナット1の軸線
方向外側に移動させるよう傾けられるので、すくい上げ
られた異物はナット1の外部に排出される。
【0024】上述のように、シール部材7は止め輪8に
よってナット1内の所定位置に押えられ、シール部材7
のねじ軸への接触圧が調節されるので、スクレーパ面1
1のエッジを最適な接触圧でねじ軸の外周に密着させる
ことができ、確実にスクレーパ作用を発揮させることが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シール部材の外径をナットの軸線方向内側に向って徐々
に小さくなるテーパに形成し、シール部材が嵌め込まれ
る嵌合部の内径をナットの軸線方向内側に向かって徐々
に小さくなるテーパに形成したので、シール部材をナッ
トの軸線方向に移動させることで、嵌合部からシール部
材に加わる押圧力を調節でき、シール部材の締め代を無
段階に調節することができる。したがって、部品の変更
等することなく、シール部材をナットの軸線方向に移動
させるだけで、簡単にシール部材のねじ軸への接触圧を
調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるボールねじの
ナット及びシール部材の平面図。
【図2】上記図1の側面図。
【図3】本発明の第2の実施形態におけるボールねじの
ナット及びシール部材の平面図。
【図4】上記図3の側面図。
【図5】シール部材の正面図。
【図6】シール部材の断面図。
【符号の説明】
1,6 ナット 1b,6b 嵌合部 2,7 シール部材 4 シール部材押え 7c 軸線方向外側を向く端面 8 止め輪(シール部材押え) 9 異物除去用スリット(スリット) 10 リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 宏 東京都品川区西五反田3丁目11番6号 テ イエチケー株式会社内 (72)発明者 本間 光明 東京都品川区西五反田3丁目11番6号 テ イエチケー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周にボール転走溝を有するねじ軸と、
    前記ボール転走溝に沿って転走可能な複数のボールと、
    前記複数のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナッ
    トと、前記ナットの両端に形成された嵌合部に嵌め込ま
    れるシール部材とを備えるボールねじにおいて、 前記シール部材の外径が前記ナットの軸線方向内側に向
    って徐々に小さくなるテーパに形成され、前記嵌合部の
    内径が前記ナットの軸線方向内側に向かって徐々に小さ
    くなるテーパに形成されることを特徴とするボールね
    じ。
  2. 【請求項2】 前記シール部材を前記ナットの軸線方向
    の所定位置に押えるシール部材押えを設けることを特徴
    とする請求項1に記載のボールねじ。
  3. 【請求項3】 前記シール部材には、前記シール部材の
    軸線方向外側を向く端面からシール部材の途中まで延び
    るスリットが形成されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のボールねじ。
JP10323781A 1998-11-13 1998-11-13 ボールねじ Withdrawn JP2000145916A (ja)

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Cited By (4)

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Effective date: 20060207