JP2000144103A - 摩擦材用長状体及び摩擦材 - Google Patents

摩擦材用長状体及び摩擦材

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JP2000144103A
JP2000144103A JP10322392A JP32239298A JP2000144103A JP 2000144103 A JP2000144103 A JP 2000144103A JP 10322392 A JP10322392 A JP 10322392A JP 32239298 A JP32239298 A JP 32239298A JP 2000144103 A JP2000144103 A JP 2000144103A
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Eiji Shinya
英治 新矢
Shinichi Adachi
伸一 足立
Koji Sakane
講二 坂根
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TOA KASEIHIN KK
Otsuka Chemical Co Ltd
Soshin Lining Co Ltd
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TOA KASEIHIN KK
Otsuka Chemical Co Ltd
Soshin Lining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程が単純で、歩留まり良く製造でき、
しかも、物性の安定した摩擦材を製造できる摩擦材用長
状体を提供することを第一の課題とする。また、製造工
程が単純で、歩留まり良く製造でき、しかも、安定した
物性を発揮する摩擦材を提供することを第2の課題とす
る。 【解決手段】 本発明にかかる摩擦材用長状体は、少な
くとも熱硬化性樹脂、繊維状補強材、摩擦調整材及びエ
ラストマーが混練されてなり、常温静置状態で実質的に
流動性を示さず、押し出し成形可能な可塑性に調整され
た未硬化の摩擦材組成物が、補強用繊維を主成分とする
芯材に押し出し被覆されてなることを特徴とする。本発
明にかかる摩擦材は、請求項1記載の摩擦材用長状体を
配列させ、加圧加熱硬化させてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦材の前加工品
である摩擦材用長状体及び摩擦材に関し、自動車及び産
業用機器等のクラッチフェーシング材及びブレーキ材等
の製造に好適な摩擦用長状体及び摩擦材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、摩擦材、例えばクラッチフェーシ
ング用摩擦材は、熱硬化性樹脂、繊維状補強材、摩擦調
整材、エラストマーを含有した紐状、帯状等の摩擦材用
長状体を調製し、該摩擦材用長状体を同心円状に巻いて
予備成型し、次いで熱圧成型した後にアフターキュア
ー、研磨等の仕上げ処理を行って製造されるのが一般的
である(特開昭55−86925公報等)。そして、かか
る摩擦材の製造に用いられる前記摩擦材用長状体には、
摩擦材の強度を高めるべく、ガラス繊維、アラミド繊維
等の紐状体が芯材として埋設されている。
【0003】即ち、クラッチフェーシング用摩擦材は、
摺動による回転破壊を防止するため、芯材が中心軸方向
に埋設された長状体により製造され、これにより、高い
回転破壊強度が付与されている。
【0004】そして、従来、芯材の埋設された長状体を
製造する場合には、いわゆる湿式法という方法が採用さ
れている。
【0005】即ち、ガラスヤーンやガラスロービング単
独の又はガラス繊維とアラミド等の他の繊維とを混合し
た混繊の紐状体を製造し、該紐状体を芯材としてその周
囲に摩擦調整材を付着させた後、浸漬浴中の溶剤に溶か
された液状フェノールに浸漬し、次いで乾燥させる方法
や、予め種々の摩擦調整材やエラストマーを配合した溶
剤に溶解された液状フェノール樹脂に芯材を浸漬し、次
いで乾燥させる方法である。
【0006】
【発明が解決しようとうする課題】しかしながら、上記
従来の湿式法は、摩擦調整材等が芯材に付着することな
く脱落、離散したり、液だれ等が発生するため、歩留ま
りの悪いものであった。また、溶剤を大量に使用するこ
とから、摩擦材用配合物を溶剤に溶解する工程、溶剤を
乾燥させる工程を必要とするため、製造ラインが複雑と
なるものであった。しかも、揮発溶剤の大量の使用は、
作業環境の悪化を招く恐れもある。
【0007】また、かかる湿式法によって製造された前
記長状体は、芯材を連続して浸漬すると、液状フェノー
ル樹脂に配合された摩擦調整材等毎に芯材に対する付着
力の差がある場合には、付着力の大きなものから優先的
に付着し、時間とともに浸漬浴中の摩擦調整材の濃度が
変化することもあり、配合比率や分散状況が部位によっ
て異なるものとなる場合もあった。
【0008】従って、上記湿式法によって製造された長
状体からなる摩擦材は、常に安定した物性を発揮し得な
い虞もあった。
【0009】さらに、浸漬が不十分であったり、液だれ
等があった場合には、芯材を被う摩擦材用組成物の層が
薄くなりすぎて、摩擦材の摩擦係数が減少するのみなら
ず、アブレーシブ性が大きくなる虞もある。さらにま
た、前記湿式法により製造された前記長状体は、一定長
さあたりの重量にばらつきがあるので、摩擦材の重量を
一定とするために巻取りの長さを一定重量となるよう異
なる長さとしたり、通常の研磨工程に加えて重量調整の
ための研磨工程を設けるといった煩雑な工程を要すると
いう欠点を有していた。
【0010】そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑
みなされたもので、製造工程が単純で、歩留まり良く製
造でき、しかも、物性の安定した摩擦材を製造できる摩
擦材用長状体を提供することを第一の課題とする。ま
た、製造工程が単純で、歩留まり良く製造でき、しか
も、安定した物性を発揮する摩擦材を提供することを第
2の課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み、鋭意検討した結果、以下の手段により上記課題を
解決することに成功し本発明を完成させた。
【0012】即ち、本発明は、上記課題を解決するため
になされたもので、本発明にかかる摩擦材用長状体は、
少なくとも熱硬化性樹脂、繊維状補強材、摩擦調整材及
びエラストマーが混練されてなり、常温静置状態で実質
的に流動性を示さず、押し出し成形可能な可塑性に調整
された未硬化の摩擦材組成物が、補強用繊維を主成分と
する芯材に押し出し被覆されてなることを特徴とする
(請求項1)。
【0013】また、本発明にかかる摩擦材は、請求項1
記載の摩擦材用長状体を配列させ、加圧加熱硬化させて
なることを特徴とする(請求項2)。
【0014】本発明の摩擦材用長状体は、原材料を混練
し芯材に押し出し被覆するという極めて簡便な工程で製
造することができる。
【0015】また、摩擦材組成物は、熱硬化性樹脂、繊
維状補強材、摩擦調整材及びエラストマー等の各配合物
が混練されてなるので、所定の配合比率の配合物が略均
一に分散した摩擦材組成物となる。しかも、前記摩擦材
組成物は、常温静置状態で実質的に流動性を示さず、押
し出し成形可能な可塑性に調整されてなるので、芯材を
被覆した際の被覆厚及び被覆量を略均一とすることも可
能となる。
【0016】さらに、本発明で用いる摩擦材組成物は、
常温静置状態において実質的に流動性を示さない組成物
であるので、被覆した後、液だれが発生する可能性も少
なく、ロスが少なくなり、又、摩擦材用組成物の層が薄
くなりすぎる虞もなく、被覆する摩擦材組成物層の厚さ
を適宜調整することもできる。
【0017】本発明の摩擦材組成物は、所定の成形温度
において押出成形可能な可塑性を有している。ここで押
出成形可能な可塑性とは、押出成形機による押出成形が
可能な可塑性を有することを意味し、より具体的には、
JIS K 2207に準じて荷重200gで行う針入
度試験における針入度が、押出成形時の温度において、
30以上、好ましくは40以上、特に好ましくは60以
上であるような可塑性を意味する。
【0018】また、本発明の摩擦材は、長状体が配列さ
れてなるため、芯材は、摩擦材の内部に埋設されること
になるので、製造された摩擦材は、高強度なものとな
る。
【0019】本発明に使用される熱硬化性樹脂として
は、特に限定されるものではなく、粒状、粉状、塊状、
液状等のフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂等を例示できる。
【0020】また、繊維状補強材も特に限定されず、ワ
ラストナイト、チタン酸カリウム繊維、ロックウール、
エトリンガイト、炭素繊維、ガラス繊維、石コウ繊維、
アラミド繊維等を例示できるが、アブレーシブ性の点か
らモース硬度5以下の繊維状補強材が好ましい。例え
ば、ワラストナイト、チタン酸カリウム繊維、エトリン
ガイト、石コウ繊維が好適である。摩擦調整材として
は、硫酸バリウム、グラファイト、カーボンブラック、
ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、
タルク、珪藻土、アンチゴライト、セピオライト、モン
モリロナイト、ゼオライト等の無機粉体、鉄、銅、黄
銅、青銅、亜鉛、アルミニウム等の金属及び合金粉体、
カシューダスト、アクリル樹脂、木粉等の有機粉体を例
示できる。これらの繊維状補強材や摩擦調整材は、アミ
ノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリ
ング剤、アルコキシシラン系カップリング剤等のシラン
系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アル
ミニウム系カップリング剤、シリコーン系カップリング
剤等の各種の表面処理剤で表面処理されたものであって
もよい。
【0021】さらに、エラストマーとしては、各種の天
然又は合成ゴム及び熱可塑性エラストマーを使用できる
が、特に好ましいものとしてはNR(天然ゴム)、NB
R(ニトリルゴム)、BR(ブタジエンゴム)、SBR
(スチレン・ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴ
ム)、IR(ポリイソプレンゴム)、ACM(アクリル
ゴム)、ハイスチレンゴム、EPDM(スチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合体)を例示できる。
【0022】本発明においては、熱硬化性樹脂、繊維状
補強材、摩擦調整材、エラストマーが配合され、さらに
混練されて未硬化の摩擦材組成物が調製される。ここ
で、配合比率は特に限定されるものではないが、熱硬化
性樹脂 10〜30重量部、繊維状補強材20〜70重
量部、摩擦調整材10〜50重量部、エラストマー10
〜45重量部の配合比率が好ましい。熱硬化性樹脂の量
を10〜30重量部配合することにより硬化後の機械的
強度を確保したまま摩擦摩耗特性を向上させることがで
きる。繊維状補強材を20重量部以上配合することによ
り摩擦摩耗特性及び機械的強度を向上させることができ
る。また、繊維状補強材の配合量を70重量部以下とす
ることで、他成分を必要量配合することができる。摩擦
調整材を10重量部以上配合することで所望の摩擦摩耗
特性を発現させることができる。また摩擦調整材の配合
量を50重量部以下とすることで、他成分を必要量配合
することができる。エラストマーを10重量部以上配合
することで、適度な押し出し性を有する摩擦材組成物に
調製することができる。またエラストマーの配合量を4
5重量部以下とすることで耐熱性及び機械的強度を向上
させることができる。
【0023】本発明に使用される補強用繊維を主成分と
する芯材としては、従来湿式法で用いられている紐状体
と同様のものが使用でき、例えば銅線や黄銅線等の金属
線やガラス繊維等の無機繊維又はアラミド繊維、炭素繊
維等の有機繊維からなるフィラメント糸、紡績糸及びこ
れらを芯糸として上記無機繊維や有機繊維のステープル
やフィラメントがサヤ状又はコイル状に巻かれてなるコ
アヤーン等を例示できる。また、紡績糸としては単独紡
績糸及び混合紡績糸を例示できる。これらの補強用繊維
を主成分とする芯材は、アミノシラン系カップリング
剤、エポキシシラン系カップリング剤、アルコキシシラ
ン系カップリング剤等のシラン系カップリング剤、チタ
ネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング
剤等の各種の表面処理剤で表面処理されたものを使用し
てもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる摩擦材用長
状体および摩擦材についてより詳しく説明する。本発明
にかかる摩擦材用長状体は、通常、図1に示す如く、繊
維補強材、摩擦調整材、エラストマーが略均一に分散し
た摩擦材組成物2が芯材の周囲を被覆した状態となって
いる。ここで、芯材には、短繊維又は長繊維からなる糸
状体、紐状体の他、図3に示す如く、織物、編物、不織
布等が長板状に形成され又は割裂された帯状体も含まれ
る。尚、図3は、前記帯状体を芯材として用いた摩擦材
用長状体である。また、本発明にかかる摩擦材は、例え
ば前記長状体が同心円状等に配列された後に加圧加熱硬
化されて円盤状に形成されており、この場合、芯材は、
同心円状等に巻かれて連続した状態で内部に埋設されて
いる。
【0025】摩擦材用長状体を製造する場合は、熱硬化
性樹脂、繊維状補強材、摩擦調整材、エラストマーを混
練し、常温静置状態で実質的に流動性を示さず押し出し
成形可能な可塑性の未硬化の摩擦材組成物を調製した
後、該摩擦材組成物を、補強用繊維を主成分とする芯材
に押し出し被覆して摩擦材用長状体とする。
【0026】さらに、摩擦材を製造する場合は、製造さ
れた上記摩擦材用長状体を例えば同心円状に巻き取って
予備成形体を製造し、該予備成形体をプレスで加熱硬化
させて摩擦材とする。あるいは、製造された上記摩擦材
用長状体を管状の中空芯に巻き付け、電磁波を照射して
加熱硬化させた後、このものを所定厚にスライスして摩
擦材とする。
【0027】より詳しく説明すると、まず予め配合され
た熱硬化性樹脂、繊維状補強材、摩擦調整材、エラスト
マーを混練する。
【0028】混練は、通常、ニーダー、コニーダー、ミ
キサー、ロール等により実施される。ここで、混練する
際の温度は、用いる熱硬化性樹脂の溶融温度以上、硬化
温度未満が好ましく、混練により発生する摩擦熱を利用
してもよく、外部から加熱してもよい。通常、本発明で
用いる摩擦材組成物は、混練による発熱量が極めて大で
あるので、冷却水等を用いて冷却しながら混練するのが
望ましい。具体的な混練温度としては、例えば熱硬化性
樹脂がフェノール樹脂の場合、50℃〜140℃、エポ
キシ樹脂の場合50〜180℃、メラミン樹脂の場合、
50〜130℃、ユリア樹脂の場合50〜140℃をそ
れぞれ例示できる。尚、混練は、摩擦材組成物が十分均
質となるまで行う。
【0029】混練された摩擦材組成物は、混練機等から
排出されて、バケットコンベア等の搬送手段により押し
出し機に搬送される。そして、押し出し機に搬送された
摩擦材組成物は、押し出し機に投入される。尚、押し出
し機には、通常スクリュウー押し出し機等が用いられ
る。スクリュウー押し出し機を使用した場合、投入され
た摩擦材組成物はスクリュウーの回転に伴って前方(押
し出し方向)に移動する。
【0030】スクリュウー押し出し機の押し出し口に
は、クロスヘッド(マンドレルに芯線導入孔を貫通させ
たもの)等が取り付けられており、一般に電線を被覆す
る方法と同じ方法により、摩擦材組成物を押し出し口か
ら押し出しつつ芯材を被覆して摩擦材用長状体とする。
被覆厚は、押出速度と引取速度の制御により適宜調整で
きる。
【0031】次に、円盤状の摩擦材を製造する場合、ク
ラッチフェーシングの製造で一般的に行われている方法
により、前記摩擦材用長状体を同心円状に巻き取って予
備成形体を円盤状に形成し、該予備成形体を温度90〜
190℃、好ましくは120〜180℃、面圧力50〜
250kg/cm2の条件でプレスにより加圧・加熱硬
化させる。
【0032】さらに、90〜250℃、好ましくは15
0〜250℃で1〜24時間アフターキュアーを行って
硬化熟成させて摩擦材とする。得られた摩擦材は、必要
に応じて研磨工程等の後、加工を施してもよい。尚、上
記実施形態においては、摩擦材として円盤状のものを例
に取り説明したが、本発明にかかる摩擦材は、円盤状の
ものに限定されるものではなく、例えば図2に示す如
く、同長の長状体を平行に複数本配列して、略矩形に形
成されてなるもの等であっても良い。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について、より具体的
に説明する。熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂(商品
名「PR−12687」、住友デュレズ(株)製)、繊
維状補強材としてチタン酸カリウム繊維(商品名「TISM
O-D」、大塚化学(株)製)、エラストマーとしてニト
リルゴム(NBR)(商品名「Nipol 100
1」、日本ゼオン(株)製)、摩擦調整材としてアンチ
ゴライト(商品名「RF−80」、ユタカ産業(株)社
製)・硫酸バリウム(商品名「C−300」、竹原化学
工業(株)社製)・硫黄・亜鉛華、その他、加硫促進
剤、可塑剤、加工助剤を夫々下記配合割合で加圧型ニー
ダーに投入し、90〜100℃の温度を維持しつつ、十
分混練して未硬化の摩擦材組成物を調製した。得られた
摩擦材組成物について、JIS K 2207に準じて
荷重200gで針入度試験を行い針入度を測定した。そ
の結果60℃で90分加温した際の針入度は50、70
℃で90分加温した際の針入度は70、80℃で90分
加温した際の針入度は80、90℃で90分加温した際
の針入度は75、100℃で90分加温した際の針入度
は45、110℃で90分加温した際の針入度は25で
あった。
【0034】 配合割合 ニトリルゴム(NBR) 26.1 重量% フェノール樹脂 19.3 重量% チタン酸カリウム繊維 19.3 重量% アンチゴライト 14.5 重量% 硫酸バリウム 14.5 重量% 硫黄 0.4 重量% 亜鉛華 1.4 重量% 加硫促進剤 0.4 重量% 可塑剤 2.9 重量% 加工助剤 1.2 重量% 計 100.0 重量%
【0035】調製された未硬化の摩擦材組成物をバケッ
トコンベアにより先端にクロスヘッドが取り付けられた
フィールドルーダーに搬送した。搬送された摩擦材組成
物を、温度約90℃でフィールドルーダーのスクリュウ
ーの回転により先端方向に押し出し、先端のクロスヘッ
ドにより芯材に押し出し被覆して本発明の摩擦材用長状
体を得た。尚、芯材には、真鍮線の回りにガラス繊維を
サヤ状に巻いたコアヤーンを用いた。
【0036】さらに、得られた摩擦材用長状体を同心円
状に配列して予備成形体とした。そして、該予備成形体
を金型温度165℃、金型面圧100kg/cm2 の条
件で20分間圧力プレスを行った。さらに、熟成温度1
80℃で7時間アフターキュアーを行い、本発明の摩擦
材を得た。
【0037】
【発明の効果】如上のように、本発明にかかる摩擦材用
長状体にあっては、従来の湿式法による摩擦材用長状体
に比較して、製造工程が簡単であり、またロスの多い浸
漬工程を省略できるので歩留まり良く製造することがで
きるという利点を有する。
【0038】また、芯材は、一定の配合比率で摩擦調整
材等の配合物が略均一に分散した摩擦材組成物に被覆さ
れることになるので、製造された摩擦材が安定した物性
を発揮しうるという利点を有する。
【0039】さらに、従来の如く浸漬が不十分であった
り液だれが生じたりする可能性が少ないので、摩擦材用
組成物が薄くなりすぎる虞も無く、被覆する摩擦材組成
物の厚さを一定の厚さに適宜調整することもできる。ま
た、本発明にかかる摩擦材用長状体は、芯材を被覆する
摩擦材組成物の被覆厚及び被覆量を略均一とすることも
可能となるので、摩擦材用長状体は一定長さあたりの重
量が略均一なものとなり得るという利点を有するもので
ある。従って、一定長の摩擦材用長状体を用いることに
より一定重量の摩擦材が得られ、計量工程や重量調整の
ための研磨工程が不要となるという利点を有している。
【0040】また、本発明にかかる摩擦材は、請求項1
記載の摩擦材用長状体を用いるので、製造工程が単純
で、歩留まり良く摩擦材を製造することができ、さら
に、摩擦調整材等の配合物の配合比率が略一定で、各配
合物が略均一に分散しているので、安定した物性を発揮
することができる。
【0041】しかも、長状体が配列されてなるので、芯
材は摩擦材内部に埋設されることになり、高強度な摩擦
材となる。従って、製造された摩擦材は、クラッチフェ
ーシング材に用いた場合には、摺動特性に優れたものと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の摩擦材用長状体の一実施形態を示す
一部破断を含む斜視図
【図2】 本発明の摩擦材用長状体を用いた摩擦材(同
長の長状体を平行に複数本配列して、略矩形に形成した
摩擦材)の他の実施形態を示す一部破断を含む斜視図
【図3】 本発明の摩擦材用長状体の他の実施形態(織
物を長板状に割裂してなる帯状体を芯材として用いたも
の)を示す一部破断を含む斜視図
【符号の説明】
1…芯材、2…摩擦材組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新矢 英治 大阪府貝塚市浦田170番地 双伸ライニン グ株式会社内 (72)発明者 足立 伸一 京都府宇治市槇島町十一 126番地39 東 亜化成品株式会社内 (72)発明者 坂根 講二 大阪市中央区大手通3丁目2番21号 大塚 化学株式会社大阪支店内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも熱硬化性樹脂、繊維状補強
    材、摩擦調整材及びエラストマーが混練されてなり、常
    温静置状態で実質的に流動性を示さず、押し出し成形可
    能な可塑性に調整された未硬化の摩擦材組成物が、補強
    用繊維を主成分とする芯材に押し出し被覆されてなるこ
    とを特徴とする摩擦材用長状体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の摩擦材用長状体を配列さ
    せ、加圧加熱硬化させてなることを特徴とする摩擦材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100503035B1 (ko) * 2002-06-20 2005-07-22 주식회사 파루 폴리스티렌 황산염을 포함한 손세정제
JP2021075712A (ja) * 2019-11-06 2021-05-20 晋江凱燕新材料科技有限公司 環境保全型摩擦材及びその製品

Cited By (3)

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