JP2000143704A - キトオリゴ糖誘導体 - Google Patents

キトオリゴ糖誘導体

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JP2000143704A
JP2000143704A JP10344902A JP34490298A JP2000143704A JP 2000143704 A JP2000143704 A JP 2000143704A JP 10344902 A JP10344902 A JP 10344902A JP 34490298 A JP34490298 A JP 34490298A JP 2000143704 A JP2000143704 A JP 2000143704A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof

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Abstract

(57)【要約】 【課題】キトオリゴ糖の新規な誘導体を提供する。 【解決手段】下記式(1) 【化1】 〔式中、m=1〜20、n=1〜20、m+n=2〜2
1、かつ、m/n=5〜0.05、Rは飽和または不飽
和の炭素数3〜24の脂肪族アシル基を示す。〕で表さ
れるオリゴ糖。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キトオリゴ糖誘導
体に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】キチンから得られる、N−ア
セチルグルコサミンのオリゴマーであるキトオリゴ糖
は、生分解性であり生体適合性が良好であるため注目さ
れている。
【0003】しかしながら、キトオリゴ糖は水溶性が高
いため、その用途は限られたものであった。
【0004】本発明は、生体及び環境に優しいキトオリ
ゴ糖の新規な誘導体を製造し、その新たな用途を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(1)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、m=1〜20、n=1〜20、m
+n=2〜21、かつ、m/n=5〜0.05、Rは飽
和または不飽和の炭素数3〜24の脂肪族アシル基を示
す。〕で表されるオリゴ糖に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】Rで表される飽和または不飽和の
脂肪酸としては、アクリロイル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイ
ル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ラウロ
イル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、オ
レオイル、アイコサノイル、ドコサノイル、テトラコサ
ノイルなどの直鎖または分枝状の飽和または不飽和の炭
素数3〜24、好ましくは炭素数6〜18の脂肪族アシ
ル基が例示される。好ましいアシル基としては、オクタ
ノイル、デカノイル、ラウロイル、ミリストイル、パル
ミトイル、ステアロイル、オレオイルが挙げられる。
【0009】mは、m=1〜20、好ましくはm=1〜
9である。
【0010】nは、n=1〜20、好ましくはn=1〜
9である。
【0011】m+nは、m+n=2〜21、好ましくは
m+n=2〜10である。
【0012】m/n=5〜0.05、好ましくは1〜
0.2である。
【0013】本発明の化合物の製造は、キチンを脱アセ
チル化してキトサンとし、これを加水分解することによ
り、キトオリゴ糖を得、さらにこのキトオリゴ糖を溶媒
の存在下または非存在下にアセチル化剤及びR−O−R
またはR−Clで表されるアシル化剤と反応させること
により得ることができる。Rが高級脂肪酸のアシル基で
ある場合には、RーClの酸クロライドが、反応性の点
から好ましい。
【0014】溶媒は、オリゴ糖を溶解、分散する極性溶
媒が好ましく、例えばジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキサイド、酢酸、ピリジ
ン、アセトニトリル、ジオキサン、モルホリンなどが挙
げられる。これらの溶媒に、ピリジン、トリエチルアミ
ンなどの塩基の共存下、アシル化剤を滴下すればよい。
アシル化剤は、グルコサミン残基1モルに対し、0.1
〜1モル程度使用する。また塩基はアシル化剤1モルに
対し1モルから過剰量使用する。酸クロライドを用いる
場合には、塩素系溶剤で希釈するのが好ましい。反応は
0〜40℃の温度下に1〜3時間行う。
【0015】本発明のオリゴ糖は、単一化合物として分
離精製することもできるが、例えば界面活性剤として用
いる場合、重合度、アシル化剤の数及び位置等を完全に
一致させるために多大な労力を要するため、複数の類似
化合物の混合物として用いるのが実用的である。
【0016】アシル化反応は、反応性の劣るR基を先に
導入してからアセチル化を行うのがよい。反応は、Rー
Cl、R−O−Rなどのアシル化剤を加えた後、アセチ
ルクロライド、無水酢酸などのアセチル化剤を順次加え
て反応させればよい。
【0017】アセチル化反応は、溶媒として50%メタ
ノール等の含水アルコールを用い、酢酸ナトリウムの存
在下に無水酢酸を反応させると、溶媒のオリゴ糖溶解度
が高いため、完全に残りのアミノ基をアセチル化するこ
とができる。
【0018】本発明の化合物は、ノニオン界面活性剤と
して使用でき、特に低毒性であり、共存イオン、pHの
影響を受けにくいため、幅広い用途が期待できる。具体
的には、食品、医薬品、トイレタリー製品、化粧品、農
薬などの気泡安定剤、乳化剤、分散剤、洗浄剤として期
待できる。例えば、化粧品としては、バニシングクリー
ム、コールドクリーム、エモリエントクリーム、クレン
ジングクリーム、マッサージクリーム、モイスチャーク
リーム、ハンドクリームなどの水中油型及び油中水型の
各種クリームが挙げられる。
【0019】
【発明の効果】本発明のオリゴ糖は、長鎖疎水基と糖に
基づく親水基を合わせ持つため、界面活性剤として有用
である。
【0020】本発明のオリゴ糖は、飽和または不飽和の
脂肪酸、グルコサミン、酢酸から構成されているため生
分解性であり、環境にも優しいものである。
【0021】本発明のオリゴ糖からなる界面活性剤は、
ノニオンタイプの界面活性剤であるため、pH、イオン
強度、共存イオン等によりその性能は影響されない。
【0022】導入される脂肪酸の炭素数が多くなると、
ミセル化する傾向が強くなり、乳化する能力が高く、炭
素数が少なくなると、膜透過性も上がり、微細な組織に
も行きわたりやすくなる。これらのことから用途に合わ
せて導入脂肪酸を選択すればよい。また、同一分子中に
異種脂肪酸を混合したり、導入脂肪酸の異なるオリゴ糖
を混合して使用することも可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0024】実施例1 キトオリゴ糖8量体塩酸塩(グルコサミン8量体の塩酸
塩、3.5g)をジメチルホルムアミド(DMF)105m
Lに分散する。この分散液にトリエチルアミン(10.5mL)
を加えた後、無水酢酸(0.7mL)を添加し、5〜6時間放
置すると、オリゴ糖は溶媒によく分散、膨潤する。これ
にラウロイルクロライド(1.4mL)を含むクロロホルム(2
8mL)を1mL/minの速度で加える。約3時間経過したとこ
ろで無水酢酸3.5mLを加え1時間撹拌して反応を終え
る。反応終了後、反応液の揮発成分を減圧下でできるだ
け除き、さらにエーテル抽出を行い、完全に除く。エー
テル不溶解分を水に溶解分散させ、遠心分離することに
より水不要成分を得る。水可溶成分は、イオン交換樹脂
により脱イオン処理の後、凍結乾燥する。
【0025】生成物の収量、ラウロイル化グルコサミン
成分(m)、アセチル化グルコサミン成分(n)を以下
に示す。
【0026】 実施例2 キトオリゴ糖8量体塩酸塩(グルコサミン8量体の塩酸
塩、3g)をメタノール180mLに分散させ、トリエ
チルアミン6mLを加える。塩化ステアロイル1.5mLを含
むクロロホルム(45mL)を0.5mL/2minの速度でオリゴ
糖分散液に加える。2時間以上経過したところで反応液
に水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性とし、減
圧濃縮することにより揮発成分を除去すると、不溶解成
分が析出する。この不溶解成分(部分ステアロイル化オ
リゴ糖)を遠心分離または濾過により分離、水洗浄す
る。得られた不溶解成分を50%メタノール200mL
に分散させ、酢酸6mLで酸性とした後、無水酢酸3m
Lを加えて残りのN−アセチル化を行う。反応液を減圧
濃縮、イオン交換樹脂により脱イオン処理の後、凍結乾
燥する。
【0027】生成物は、収量(3.98g)、m(2.
8)、n(5.2)である。
【0028】実施例3 キトオリゴ糖塩酸塩(5、6量体等量混合物の塩酸塩、
3g)を50%メタノール150mLに溶解し、1M酢
酸ナトリウム20mL及び無水酪酸0.5mLを加え5時
間撹拌する。さらに無水酢酸2.5mLを加えることに
より完全N−アシル化体とする。反応液を減圧濃縮、イ
オン交換樹脂により脱イオン処理の後、凍結乾燥する。
【0029】生成物は、収量(2.65g)、m(1.
1)、n(4.4)である。
【0030】応用例1 水中分散型乳化剤としてバニシングクリーム(表1)、
油中分散型乳化剤としてコールドクリーム(表2)の配
合例を示す。
【0031】
【表1】 実施例1の水可溶性オリゴ糖 3.2g ステアリン酸 13.5g プロピレングリコール 25.0g グリセリン 5.0g 水酸化ナトリウム 0.5g 精製水 残量香料、着色料、保存料 適量 合計 100.0g
【0032】
【表2】 実施例2のオリゴ糖 6.5g パラフィン 5.0g ラノリン 10.0g 流動パラフィン 20.0g ミリスチン酸イソプロピル 10.0g 精製水 残量香料、着色料、保存料 適量 合計 100.0g

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) 【化1】 〔式中、m=1〜20、n=1〜20、m+n=2〜2
    1、かつ、m/n=5〜0.05、Rは飽和または不飽
    和の炭素数3〜24の脂肪族アシル基を示す。〕で表さ
    れるオリゴ糖。
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