JP2000143407A - カプセル化農薬製剤の製造方法 - Google Patents

カプセル化農薬製剤の製造方法

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JP2000143407A
JP2000143407A JP11233944A JP23394499A JP2000143407A JP 2000143407 A JP2000143407 A JP 2000143407A JP 11233944 A JP11233944 A JP 11233944A JP 23394499 A JP23394499 A JP 23394499A JP 2000143407 A JP2000143407 A JP 2000143407A
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acid
water
resin
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methyl
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JP11233944A
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English (en)
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Yasuyuki Watanabe
泰之 渡辺
Shoji Okuno
昌二 奥野
Kazuaki Tsukuda
和明 佃
Takashi Hirokawa
隆志 廣川
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳化剤を用いずに、粒径が容易に制御できる
新規なカプセル化農薬製剤の製造方法を提供すること。 【解決手段】 自己水分散性樹脂、農薬活性成分及び有
機溶剤を含有する溶液を水中に分散させるカプセル化農
薬製剤の製造方法。 【効果】 中和剤の量を変えることで、乳化剤を用いず
にカプセル化剤の粒径を容易に制御することができる。
また、粉体化することもでき、得られた粉体を農薬製剤
としてそのまま使用、あるいは、粉体を使用前に再び水
中に分散してマイクロカプセル化農薬製剤の水分散体と
して使用することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬活性成分がカ
プセル化されたカプセル化農薬製剤の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、農薬活性成分をマイクロカプセル
化したカプセル化農薬製剤は、徐放性を有することから
長期にわたり薬効が持続し、施用量の少量化、施用間隔
の長期化等に役立つことが見いだされている。さらに、
農薬をマイクロカプセル化することによって、薬害や臭
気の軽減等、他の効果も期待されている。
【0003】農薬活性成分をマイクロカプセル化したカ
プセル農薬の製法は数多く知られており、例えば、特開
平6−362号公報、特開平6−238159号公報、
特開平7−165505号公報、特開平8−53306
号公報、特開平9−249505号公報、特開平9−5
7091号公報には、ポリウレア、ポリウレタンを壁材
とする界面重合法によるカプセル化農薬製剤の製法が開
示されている。また、特開平5−155714号公報に
は、不飽和ポリエステルを壁材とするカプセル化農薬製
剤の製法が、特開平5−70663号公報には、アクリ
ル樹脂を壁材とするカプセル化農薬製剤の製法が、それ
ぞれ開示されている。
【0004】これらの方法はいずれも、樹脂と薬剤とを
水中に乳化分散させるか、あるいは、モノマーと薬剤と
を水中に乳化分散させた後、粒子界面あるいは粒子内部
で重合させてカプセル化農薬製剤を製造する方法であっ
て、これらの材料を水中に分散させるために乳化剤を必
須とする方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロカプセル化農
薬製剤の粒径は、水性媒体中への分散安定性、徐放性の
度合い等を調整する大きな因子となるため、容易に制御
できることが好ましい。従来、マイクロカプセル化農薬
製剤の粒径調整は、分散時に必須となる第三成分の乳化
剤を適宜選択して、親水性や親油性のバランス(HL
B)を調整することによってなされてきた。しかし、乳
化剤の選択は経験と勘によるところが大きく容易ではな
いため、粒径制御が容易なマイクロカプセル化農薬製剤
の製造方法の開発が望まれていた。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、乳化剤
を用いずに、粒径が容易に制御できる新規なカプセル化
農薬製剤の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、乳化剤を用いずに
マイクロカプセル化農薬製剤の粒径を容易に制御でき、
しかも、分散安定性に優れたマイクロカプセル化農薬製
剤の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、上記課題を解決する
ために、自己水分散性樹脂、農薬活性成分及び有機溶剤
を含有する溶液を水中に分散させることを特徴とするカ
プセル化農薬製剤の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法に用いる自己水
分散性樹脂とは、乳化剤を用いずに水に分散させること
ができる樹脂を総称しており、樹脂単独で水に分散させ
ると、かすかに濁った透明感のある状態になるものから
白く懸濁するものまでを含み、概ね、分散粒子の平均粒
径が10ナノメートル(nm)から100マイクロメー
トル(μm)となるように分散できるようなものをい
う。樹脂に水分散性を付与するためには、樹脂に、樹脂
が水に分散できる必要量のアニオン性基、カチオン性基
といったイオン性基を導入すればよい。ノニオン性基の
導入によっても自己水分散性を有する樹脂は得られる
が、本発明では粒径を容易に制御することを目的として
いることから、イオン性基を導入することが好ましく、
導入の容易さや分散安定性を考慮すると、アニオン性基
の導入が好ましい。
【0010】本発明で用いる自己水分散性樹脂は、自己
水分散性を有する樹脂であれば特に制限がなく、例え
ば、アクリル樹脂等の重合系樹脂、ポリエステル樹脂、
ウレタン樹脂の如き縮合系樹脂、などが挙げられる。
【0011】樹脂にアニオン性基を導入する方法は、公
知の方法を用いることができる。例えば、自己水分散性
樹脂としてアクリル樹脂を用いる場合、原料となる重合
性組成物の少なくとも一種に酸基を有する重合性モノマ
ーを用い、その他の重合性モノマーとともに公知の方法
で重合することによって、酸基を有するアクリル樹脂を
製造することができる。酸基を有するアクリル樹脂中の
酸基を塩基で必要量中和することによって、自己水分散
性樹脂を製造することができる。
【0012】アクリル樹脂の原料となる、酸基を有する
重合性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリ
ル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール
酸の如きカルボキシル基を有する重合性モノマー;スル
ホエチルメタクリレート、ブチルアクリルアミドスルホ
ン酸の如きスルホン酸基を有する重合性モノマー;ホス
ホエチルメタクリレートの如きホスホン基を有する重合
性モノマー、などが挙げられる。これらの中でもアクリ
ル酸及びメタクリル酸が好ましい。
【0013】また、アクリル樹脂の原料となる、酸基を
有する重合性モノマーと共重合し得る他の重合性モノマ
ーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メ
タ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ブトキシメチ
ル、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコー
ル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メ
タ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベン
ジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシプロピルの如き(メタ)アクリル酸エス
テル類;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−tert−ブチルスチレンの如きスチレン系モノマー
類;イタコン酸ベンジルの如きイタコン酸エステル類;
マレイン酸ジメチルの如き、マレイン酸エステル類;フ
マール酸ジメチルの如きフマール酸エステル類;酢酸ビ
ニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピ
オン酸ビニルの如きビニルエステル類;(メタ)アクリ
ロニトリルの如き、重合性ニトリル類;アリルアルコー
ル、などが挙げられる。
【0014】重合性組成物の重合方法は、塊状重合、溶
液重合など各種方法が利用できるが、重合後に水中に分
散させる際、適当な溶剤溶液とするので、該溶剤を溶媒
とする溶液重合を利用することが好ましい。これらの溶
剤は、重合性モノマーや重合体を溶解できるものであれ
ば特に限定されることはないが、例えば、トルエン、キ
シレン、ベンゼンの如き芳香族炭化水素類;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノンの如きケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルの
如きエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコールの如きアルコール類、あるいは、これらの
混合物などが挙げられる。これらの溶剤の中でも、転相
乳化が容易な、比較的親水性の高い溶剤の使用が好まし
い。また、転相乳化後に粉体化する場合は、脱溶剤が容
易な、低沸点溶剤の使用が好ましい。そのような溶剤と
しては、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルが
挙げられる。
【0015】溶液重合の際に用いられる重合開始剤は、
公知のラジカル重合開始剤を用いればよく、例えば、
2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の如き、アゾ系
重合開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオ
キシド、tert−ブチルペルオクトアートの如き、過
酸化物系重合開始剤などが挙げられる。
【0016】次に、自己水分散性樹脂としてポリエステ
ル樹脂を用いる場合、二塩基酸とジオール化合物とを、
化学量論的に酸基が多くなるようにして脱水縮合を行な
うことにより、酸基を有するポリエステルを製造するこ
とができる。酸基を有するポリエステル樹脂の酸基を塩
基で必要量中和することによって自己水分散性樹脂を製
造することができる。あるいは、二塩基酸とジオール化
合物とを、化学量論的に水酸基が多くなるようにして脱
水縮合を行ない、次に、酸無水物を付加することによっ
て酸基を有するポリエステルを製造した後、同様に、酸
基を有するポリエステル樹脂の酸基を塩基で必要量中和
することによっても自己水分散性樹脂を製造することが
できる。
【0017】ポリエステル樹脂の原料となる二塩基酸と
しては、例えば、こはく酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、ダイマー酸、テレフタル酸、テレフタ
ル酸ジメチル、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル
酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、などが挙げられ
る。
【0018】また、ポリエステル樹脂の原料となるジオ
ール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、プロピレングリコール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル
−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオールの如きアルキレンジオール;1,
4−シクロヘキサンジメタノールの如き脂環基を有する
ジオール;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
加物、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカーボネー
トジオール、ポリカプロラクトンジオール、などが挙げ
られる。
【0019】また、ポリエステル樹脂の原料となる酸無
水物としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン
酸、無水グルタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル
酸の如き二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピ
ロメリット酸の如き三塩基酸あるいは四塩基酸の無水
物、などが挙げられる。
【0020】二塩基酸とジオール化合物とを脱水縮合し
てポリエステルを製造する際、ゲル化しない程度の範囲
で、トリメリット酸、ピロメリット酸の如き3価以上の
多塩基酸、あるいはグリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールの如き3価以上の多価アルコ
ール化合物を併用することもできる。
【0021】また、脱水縮合時に、ジブチルすずオキサ
イドなどの公知慣用のエステル化触媒を使用することに
より、目的の反応をより円滑に遂行することができる。
【0022】次に、自己水分散性樹脂としてウレタン樹
脂を用いる場合、ジイソシアネート化合物と、ジオール
化合物と、酸基を有するジオール化合物とを縮合するこ
とによって、酸基を有するウレタン樹脂を製造すること
ができる。酸基を有するウレタン樹脂の酸基を塩基で必
要量中和することによって自己水分散性樹脂を製造する
ことができる。
【0023】ウレタン樹脂の原料となるジイソシアネー
ト化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フ
ェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,
3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ
ートジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジ
メトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシ
アネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートの如き
各種芳香族ジイソシアネート類;
【0024】1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイ
ソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3−シク
ロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、水素添加キシリレンジイソシアネート(水添
キシリレンジイソシアネート)、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの
如き、各種脂肪族ジイソシアネート類あるいは脂環式ジ
イソシアネート類などが挙げられる。
【0025】また、ウレタン樹脂の原料となるジオール
化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2
−プロパンジオール(1,2−プロピレングリコー
ル)、1,3−プロパンジオール(1,3−プロピレン
グリコール)、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール(1,4−ブチレングリコール)、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジオール又はシクロヘキ
サン−1,4−ジメタノールの如き各種ジオール類;
【0026】各種ジオール類と、コハク酸、アジピン
酸、グルタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水グル
タル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロイ
ソフタル酸の如き、二塩基酸や二塩基酸無水物、との縮
合物であるポリエステルジオール類;各種ジオール類を
開始剤として、γ−ブチロラクトンもしくはε−カプロ
ラクトンなどを開環重合して得られるポリエステルジオ
ール類;ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール
の如きポリ炭酸エステルジオール類;各種ジオール類の
1種又は2種以上を開始剤とする、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキ
シド又はテトラヒドロフランなどの単独又は2種以上の
開環重合物であるポリエーテルジオール類、などが挙げ
られる。
【0027】あるいは、これらジオールの共重合物も使
用することができる。これらのジオール化合物は単独で
用いてもよいし、2種類以上を併用することもできる。
【0028】また、ウレタン樹脂の原料となる酸基を有
するジオール化合物としては、例えば、2,2−ビス
(ヒドロキシメチル)プロピオン酸又は酒石酸、などが
挙げられる。
【0029】ウレタンプレポリマーがゲル化しないよう
な範囲において、平均官能度が2を超える、若干量のポ
リオール化合物を使用することもできる。また、平均官
能度が2を超える、若干量のポリイソシアネート化合物
を併用することもできる。
【0030】ジイソシアネート化合物と、ジオール化合
物と、酸基を有するジオール化合物との縮合反応は、粘
度が高くなることから溶液反応が好ましい。使用する溶
剤はイソシアネート基と反応しない溶剤であれば特に限
定されることはないが、得られるウレタン樹脂を良好に
溶解することができる比較的極性が高い溶剤が好まし
く、また、後工程で溶剤を除去することを考慮すると、
水よりも蒸気圧の高い溶剤が好ましい。そのような溶剤
としては、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル
などが挙げられる。
【0031】ウレタン縮合反応は、無触媒下で行なうこ
ともできるが、反応をより促進させ、短時間で目的とす
るウレタン樹脂を得るためには、公知慣用の有機金属触
媒を添加することが好ましい。
【0032】有機金属触媒としては、例えば、ナフテン
酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、塩化第一錫、塩化第二
錫、テトラ−n−ブチル錫、トリ−n−ブチル錫アセテ
ート、n−ブチル錫トリクロライド、トリメチル錫ハイ
ドロオキサイド、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫
アセテート、ジブチル錫ジラウレート又はオクテン酸
錫、などが挙げられる。
【0033】これらの酸基を導入した樹脂は、酸価が5
未満では水への分散安定性が乏しく、また、酸価が30
0を越えると樹脂そのものの合成が困難となることか
ら、酸価が5〜300(mg−KOH/樹脂1g)であ
ることが好ましい。また、該樹脂は、塩基で中和するこ
とによってアニオン性基を有する樹脂となるが、概ね、
酸価として5〜150の範囲で中和することによって自
己水分散性を有する樹脂となる。この時、中和度を変化
させて分散性を変えることによって、得られるカプセル
化剤の粒径を制御することができる。
【0034】中和に用いる塩基としては、例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムの如き各種アルカリ金属
の水酸化物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ト
リエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンの如き
各種アミン類;アンモニア水、などが挙げられる。
【0035】これらの自己水分散性樹脂は、上述したよ
うなアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂の
範囲に限定されることはない。また、導入するイオン性
基も、アニオン性基以外にもカチオン性基を導入するこ
とができるなど、樹脂単独で自己水分散性を有するもの
であれば、任意のものを使用することができる。
【0036】次に農薬活性成分について説明する。本発
明で用いられる農薬活性成分は、農作物などを害する
菌、線虫、ダニ、昆虫、鼠、その他の動植物あるいはウ
イルスの防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤、除草剤、害
虫を誘引、捕殺する誘引剤、害虫、鳥獣類を寄せ付けな
い忌避剤、及び農作物等の生理機能を増進又は抑制に用
いられる成長促進剤、発芽抑制剤、あるいはこれらの農
薬の効力を増進させるために添加する展着剤等が挙げら
れ、任意のものを使用することができる。
【0037】農薬活性成分がマイクロカプセル内にカプ
セル化されるためには、疎水性の農薬活性成分を使用す
ることが好ましい。ここでいう疎水性とは、使用する量
の農薬活性成分全てが転相後の水の総量に溶けない様な
程度の水への溶解性を称し、具体的には水に対する溶解
度が10%以下のものを言う。該農薬活性成分の大部分
をカプセル内に封じ込めるためには、農薬活性成分の水
に対する溶解度が1%以下であることがより好ましい。
【0038】このような農薬活性成分としては、殺虫剤
としては、例えば、 (1)3−メチル−1,5−ビス(2,4−キシリル)
−1,3,5−トリアザペンタ−1,4−ジエン(アミ
トラズ) (2)(RS)−3−アリル−2−メチル−4−オキソ
シクロペンタ−2−エニル(1RS)シス,トランス−
2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニ
ル)シクロプロパンカルボキシラート(アレスリン) (3)O,O−ジエチル−O−(5−フェニル−3−イ
ソキサゾリル)ホスフォロチオアート(イソキサチオ
ン) (4)O−エチル=O−2−イソプロポキシカルボニル
フェニル=イソプロピルフォスフォルアミドチオアート
(イソフェンホス) (5)O,O−ジエチル−S−2−(エチルチオ)エチ
ルホスフォロジチオアート(エチルチオメトン)
【0039】(6)2−(4−エトキシフェニル)−2
−メチルプロピル=3−フェノキシベンジル=エーテル
(エトフェンプロックス) (7)N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキ
シイミノ−2−(メチルチオ)アセトアミド(オキサミ
ル) (8)2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベン
ゾ[b]フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチ
ルカーバマート(カルボスルファン) (9)O,O−ジエチル=O−キノキサリン−2−イル
=チオホスファート(キナルホス) (10)6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカー
ボナート(キノキサリン系)
【0040】(11)トリクロロニトロメタン(クロル
ピクリン) (12)O,O−ジメチル−O−3,5,6−トリクロ
ロ−2−ピリジルホスフォロチオアート(クロルピリホ
スメチル) (13)1−[3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−
5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェニ
ル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(ク
ロルフルアズロン) (14)エチル=4,4’−ジクロロベンジル酸(クロ
ルベンジレート) (15)1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,
2,2−トリクロロエタノール(ケルセン)
【0041】(16)2−メトキシ−4H−1,3,2
−ベンゾジオキサホスフォリン−2−スルフィド(サリ
チオン) (17)パークロロ−1,1’−ビシクロペンタ−2,
4−ジエニル(ジエノクロル) (18)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル=(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシ
フェニル)シクロプロパンカルボキシラート(シクロプ
ロトリン) (19)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル=(Z)−(1RS,3RS)−3−(2−クロロ−
3,3,3−トリフルオロプロペニル)−2,2−ジメ
チルシクロプロパンカルボキシラート(シハロトリン) (20)(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フ
ェノキシベンジル=(1RS,3RS)−(1RS,3
SR)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシラート(シフルトリ
ン)
【0042】(21)1−(4−クロロフェニル)−3
−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(ジフルベン
ズロン) (22)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル=(1RS,3RS)−(1RS,3SR)−3−
(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシラート(シペルメトリン) (23)2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニ
ル)ビニルジメチルホスファート(ジメチルビンホス) (24)O−エチル=O−(4−メチルチオフェニル)
=S−プロピルジチオホスファート(スルプロホス) (25)(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル)
−6−ジエチルチオホスファート(ダイアジノン)
【0043】(26)3,7,9,13−テトラメチル
−5,11−ジオキサ−2,8,14−トリチア−4−
7−9−12−テトラアザペンタデカ−3,12−ジエ
ン−6,10−ジオン(チオジカルブ) (27)O,O−ジメチル−S−2−エチルチオエチル
ジチオホスファート(チオメトン) (28)(RS)−[O−1−(4−クロロフェニル)
ピラゾール−4−イル=O−エチル−S−プロピルチオ
ホスファート(ピラクロホス) (29)O,O−ジエチル−O−(2,3−ジヒドロ−
3−オキソ−2−フェニル−6−ピリダジニル)チオホ
スファート(ピリダフェンチオン) (30)イソプロピル=4,4’−ジブロモベンジル酸
(フェニソブロモレート)
【0044】(31)S−4−フェノキシブチル=ジメ
チルチオカーバマート(フェノチオカルブ) (32)(RS)−α−シアノ−フェノキシベンジル=
(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブ
タノアート(フェンバレレート) (33)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル=2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカル
ボキシラート(フェンプロパトリン) (34)2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピ
ル−5−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2
H−1,3,5−チアジアジン−4−オン(ブプロフェ
ジン) (35)(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジ
ル=(S)−2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)
−3−メチルブチラート(フルシトリネート)
【0045】(36)(RS)−α−シアノ−3−フェ
ノキシベンジル=N−(2−クロロ−α,α,α−トリ
フルオロ−4−メチルフェニル)−D−バリネート(フ
ルバリネート) (37)O−2,4−ジクロロフェニル−O−エチル−
S−プロピルジチオホスファート(プロチオホス) (38)O−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)=O
−エチル−S−プロピルチオホスファート(プロフェノ
ホス) (39)(4RS,5RS)−5−(4−クロロフェニ
ル)−N−シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソ−
1,3−チアゾリジン−3−カルボキサミド(ヘキシチ
アゾクス) (40)S,S’−2−ジメチルアミノトリメチレン=
ジ(ベンゼンチオスルフォナート)(ベンスルタップ)
【0046】(41)6,7,8,9,10,10−ヘ
キサクロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒド
ロ−6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエ
ピン−3−オキサイド(ベンゾエピン) (42)エチル−O−ベンゾイル−3−クロロ−2,6
−ジメトキシベンゾヒドロキシマート(ベンゾメート) (43)2,2−ジメチル−1,3−ベンゾジオキソル
−4−イル=メチルカーバマート(ベンダイオカルブ) (44)エチル=N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジ
メチルベンゾフラン−7−イル=オキシカルボニル(メ
チル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラニナ
ート(ベンフラカルブ) (45)S−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソベンズ−3−オキサゾリルメチル−O,O−ジエチル
ジチオホスファート(ホサロン)
【0047】(46)O,O−ジメチル−S−(N−メ
チル−n−フォルモイルカルバモイルメチル)ジチオホ
スファート(ホルモチオン) (47)(S)−1,2−ビス(エトキシカルボニル)
エチル−O,O−ジメチルジチオホスファート(マラソ
ン) (48)ジメチル(E)−1−メチル−2−(メチルカ
ルバモイル)−ビニルホスファート(モノクロトホス) (49)ビス[トリス(2−メチル−2−フェニルプロ
ピル)すず]オキサイド(酸化フェンブタスズ) (50)ジメチル−1,2−ジブロモ−2,2−ジクロ
ロエチルホスファート(BRP)
【0048】(51)4−クロロフェニル−4−クロロ
ベンゼンスルフォナート(CPCBS) (52)2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニ
ル)ビニル=ジエチルフォスファート(CVP) (53)O,O−ジメチル−O−4−シアノフェニルチ
オホスファート(CYAP) (54)ジメチル−2,2−ジクロロビニルホスファー
ト(DDVP) (55)O,O−ジメチル−S−[5−メトキシ−1,
3,4−チアジアゾル−2(3H)オニル−(3)−メ
チル]ジチオホスファート(DMTP)
【0049】(56)ジエチルジクロロフェニルチオホ
スファート(ECP) (57)O−エチル−O−4−ニトロフェニルチオノフ
ェニルホスフォナート(EPN) (58)O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニ
トロフェニルチオホスファート(MEP) (59)3,4−キシリル−N−メチルカーバマート
(MPMC) (60)O,O−ジメチル−O−[3−メチル−4−
(メチルチオ)フェニル]チオホスファート(MPP)
【0050】(61)1−ナフチル−メチルカーバマー
ト(NAC) (62)S−α−エトキシカルボニル−O,O−ジメチ
ルジチオホスファート(PAP) (63)2−イソプロポキシフェニル−N−メチルカー
バマート(PHC) (64)O,O−ジメチル−S−フタルイミドメチルジ
チオホスファート(PMP) (65)3,5−キシリル−n−メチルチオカーバマー
ト(XMC)
【0051】また、殺菌剤としては、例えば、 (66)ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イ
リデン−マロナート(イソプロチオラン) (67)3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソ
プロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カル
ボキサミド(イプロジオン) (68)5−エトキシ−3−トリクロロメチル−1,
2,4−チアジアゾール(エクロメゾール) (69)2−メトキシ−N−(2−オキソ−1,3−オ
キサゾリジン−3−イル)アセト−2’,6’−キシリ
ジド(オキサジキシル) (70)5,6−ジヒドロ−2−メチル−1,4−オキ
サチイン−3−カルボキシアニリド−4,4−ジオキサ
イド(オキシカルボキシン)
【0052】(71)2−(メトキシカルボニルアミ
ノ)−ベンズイミダゾール(カルベンダゾール) (72)N−(トリクロロメチルチオ)−テトラヒドロ
フタルイミド(キャプタン) (73)1,4−ジクロロ−2,5−ジメトキシベンゼ
ン(クロロネブ) (74)6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニ
ル)−3(2H)−ピリダジノン(ジクロメジン) (75)2,3−ジシアノ−1,4−ジチアアントラキ
ノン(ジチアノン)
【0053】(76)5−ブチル−2−ジメチルアミノ
−6−メチルピリミジン−4−オール(ジメチリモー
ル) (77)N−(ジクロロフルオロメチルチオ)−N’,
N’−ジメチル−N−フェニルスルファミド(スルフェ
ン酸系) (78)3,5−ジメチルテトラヒドロ−2H−1,
3,5−チアジアジン−2−チオン(ダゾメット) (79)2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール
(チアベンダゾール) (80)ビス(ジメチルカルバモイル)ジサルファイド
(チウラム)
【0054】(81)1,2−ビス(3−メトキシカル
ボニル)−2−チオウレイドベンゼン(チオファネート
メチル) (82)2,4−ジクロロ−6−(2−クロロアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン(トリアジン) (83)O−2,6−ジクロロ−4−メチルフェニル=
O,O−ジメチル=ジチオホスファート(トリクロホス
メチル) (84)5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4
−b]ベンゾチアゾール(トリシクラゾール) (85)(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオ
ロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキ
シ−エチリデン)−o−トルイジン(トリフルミゾー
ル)
【0055】(86)1,4−ビス(2,2,2−トリ
クロロ−1−ホルムアミドエチル)ピペラジン(トリホ
リン) (87)O−6−エトキシカルボニル−5−メチルピラ
ゾール[1,5−a]−ピリミジン−2−イル−O,O
−ジエチルジチオホスファート(ピラゾホス) (88)3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチ
ル−5−ビニル−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジ
オン(ビンクロゾリン) (89)2,4’−ジクロロ−α−(ピリミジン−5−
イル)ベンズヒドリルアルコール(フェナリモル) (90)2,3−ジクロロ−4−フルオロフェニルマレ
イミド(フルオルイミド)
【0056】(91)α,α,α−トリフルオロ−3’
−イソプロポキシ−o−トルアニリド(フルトラニル) (92)N−(3’,5’−ジクロロフェニル)−1,
2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシイ
ミド(プロシミドン) (93)メチル−1−ブチルカルバモイル−2−ベンズ
イミダゾールカーバマート(ベノミル) (94)イミノクタジンアルベシル酸塩(ベルクート) (95)1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペン
チル−3−フェニル尿素(ペンシクロン)
【0057】(96)2−(チオシアノメチルチオ)−
1,3−ベンゾチアゾール(ベンチアゾール) (97)メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−
(2,6−キシリル)−DL−アラニナート(メタラキ
シル) (98)3’−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニ
リド(メプロニル) (99)2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリン(CN
A) (100)ジニトロメチルヘプチルフェニルクロトナー
ト(DPC) (101)O−エチル−S,S−ジフェニルジチオホス
ファート(EDDP) (102)ペンタクロロニトロベンゼン(PCNB) (103)テトラクロロイソフタロニトリル(TPN)
【0058】また、除草剤としては、例えば、 (104)メチルスルファニルカーバマート(アシュラ
ム) (105)2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプ
ロピルアミノ−1,3,5−トリアジン(アトラジン) (106)O−メチル−O−(2−ニトロ−4−メチル
フェニル)−N−イソプロピルチオホスファート(アミ
プロホスメチル) (107)2−エチルアミノ−4−イソプロピルアミノ
−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(アメトリ
ン) (108)2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−
(メトキシメチル)アセトアニリド(アラクロール) (109)3−(5−tert−ブチル−3−イソキサ
ゾリル)−1,1−ジメチル尿素(イソウロン) (110)S−ベンジル=N−(1,2−ジメチルプロ
ピル)−N−エチルチオカーバマート(エスプロカル
ブ)
【0059】(111)1−(5−エチルスルフォニル
−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,3−
ジメチル尿素(エチジムロン) (112)5−tert−ブチル−3−(2,4−ジク
ロロ−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オ
キサジアゾリン−2−オン(オキサジアゾン) (113)3−(3,3−ジメチルウレイド)フェニル
=tert−ブチルカーバマート(カルブチレート) (114)2,4−ジクロロフェニル−3’−メトキシ
−4’−ニトロフェニルエーテル(クロメトキシニル) (115)(RS)−2−(2,4−ジクロロ−3−メ
チルフェニルオキシ)プロピオンアニリド(クロメプロ
ップ)
【0060】(116)2−(1−シアノ−1−メチル
エチルアミノ)−4−エチルアミノ−6−クロロ−1,
3,5−トリアジン(シアナジン) (117)S,S’−ジメチル−2−フルオロメチル−
4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−
3,5−ジカルボチオアート(ジチオピル) (118)N,N−ジメチル−2,2−ジフェニルアセ
トアミド(ジフェナミド) (119)2−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−
4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリ
アジン(ジメタメトリン) (120)2,4−ビス(エチルアミノ)−6−メチル
チオ−1,3,5−トリアジン(シメトリン)
【0061】(121)S−1−メチル−1−フェニル
エチル=ピペリジン−1−カルボチオアート(ジメピペ
ート) (122)1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−
(4−メチルフェニル)尿素(ダイムロン) (123)1,3−ジメチル−1−(5−トリフルオロ
メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)尿素
(チアザフルロン) (124)2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニ
ル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド(テニルク
ロール) (125)α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド
(ナプロアニリド)
【0062】(126)2−(α−ナフトキシ)−N,
N−ジエチルプロピオンアミド(ナプロパミド) (127)メチル=5−(2,4−ジクロロフェノキ
シ)−2−ニトロ安息香酸(ビフェノクス) (128)S−(2−メチルピペリジル−カルボニルメ
チル)−O,O−ジ−n−プロピルジチオホスファート
(ピペロホス) (129)2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)
−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]アセ
トフェノン(ピラゾキシフェン) (130)4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,
3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエン−スルフ
ォナート(ピラゾレート)
【0063】(131)O−3−tert−ブチルフェ
ニル−6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカー
バマート(ピリブチカルブ) (132)エチル=(RS)−2−[4−(6−クロロ
−1,3−ベンズオキサゾール−2−イルオキシ]プロ
ピオン酸(フェノキサプロップエチル) (133)S−エチル=2−メチル−4−クロロ−フェ
ノキシチオ酢酸(フェノチオール) (134)3−メトキシカルボニルアミノフェニル−N
−(3’−メチルフェニルカーバマート)(フェンメデ
ィファム) (135)2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−
(ブトキシメチル)アセトアニリド(ブタクロール)
【0064】(136)O−エチル−O−(3−メチル
−6−ニトロフェニル)−sec−ブチルホスフォロア
ミドチオアート(ブタミホス) (137)ブチル=(RS)−2−[4−(5−トリフ
ルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロ
ピオン酸(フルアジホップ) (138)2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−
(2−プロポキシエチル)アセトアニリド(プレチラク
ロール) (139)3,5−ジクロロ−N−(1,1−ジメチル
プロピニル)ベンズアミド(プロピザミド) (140)5−ブロモ−3−sec−ブチル−6−メチ
ルウラシル(ブロマシル)
【0065】(141)2,4−ビス(イソプロピルア
ミノ)−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(プ
ロメトリン) (142)N−ブチル−N−エチル−α、α、α−トリ
フルオロ−2,6−ジニトロ−p−トルイジン(ベスロ
ジン) (143)メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トル
アート(ベンスルフロンメチル) (144)3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾチア
ジアジノン−(4)−2,2−ジオキサイド(ベンタゾ
ン) (145)S−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエ
チルチオカーバマート(ベンチオカーブ)
【0066】(146)N−(1−エチルプロピル)−
3,4−ジメチル−2,6−ジニトロアニリン(ペンデ
ィメタリン) (147)1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−メ
チル−3−フェニル尿素(メチルダイムロン) (148)2−クロロ−6’−エチル−N−(2−メト
キシ−1−メチルエチル)アセト−o−トルイジン(メ
トラクロール) (149)4−アミノ−6−tert−ブチル−3−メ
チルチオ−1,2,4−トリアジン−5(4H)−オン
(メトリブジン) (150)2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N
−メチルアセトアニリド(メフェナセット)
【0067】(151)S−エチル=ヘキサヒドロ−1
H−アゼピン−1−カルボチオアート(モリネート) (152)3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メ
トキシ−1−メチル尿素(リニュロン) (153)3−シクロヘキシル−6,7−ジヒドロ−1
H−シクロペンタピリミジン2,4(3H,5H)−ジ
オン(レナシル) (154)2,4−ジクロロフェノキシ酢酸エチル
(2,4−PA) (155)2−クロロ−4,6−ビス(エチルアミノ)
−1,3,5−トリアジン(CAT)
【0068】(156)2,4,6−トリクロロフェニ
ル−4’−ニトロフェニルエーテル(CNP) (157)2,6−ジクロロベンゾニトリル(DBN) (158)2,6−ジクロロチオベンズアミド(DCB
N) (159)3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1
−ジメチル尿素(DCMU) (160)N−(4−クロロフェニル)−3,4,5,
6−テトラヒドロフタルイミドX(IPC)
【0069】(161)イソプロピル−N−(3−クロ
ロフェニル)カーバマート(IPC) (162)4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチル
フェニル−N−メチルカーバマート(MBPMC) (163)メチル−N−(3,4−ジクロロフェニル)
カーバマート(MCC) (164)エチル=2−メチル−クロロフェニルオキシ
ブタン酸(MCPB) (165)3,6−ジクロロ−o−アニシン酸(MDB
A) (166)5−アミノ−4−クロロ−2−フェニルピリ
ダジン−3(2H)−オン(PAC) (167)ジメチル=2,3,5,6−テトラクロロテ
レフタル酸(TCTP)
【0070】また、殺鼠剤としては、例えば、 (168)4−ヒドロキシ−3−(1,2,3,4−テ
トラヒドロ−1−ナフチル)−クマリン(クマリン系) (169)4−ヒドロキシ−3−(3−オキソ−1−フ
ェニルブチル)クマリン(クマリン系) (170)2−[2−(4−クロロフェニル)−2−フ
ェニルアセチル]インダン−1,3−ジオン(クロロフ
ァシノン) (171)2−(ジフェニルアセチル)インダン−1,
3−ジオン(ダイファシン系)などが挙げられる。
【0071】自己水分散性樹脂及び農薬活性成分を有機
溶剤に溶解し、水中に分散させることによって、自己水
分散性樹脂を壁材とする、農薬活性成分がカプセル化さ
れたカプセル化農薬製剤を製造することができる。
【0072】アニオン性樹脂、あるいはカチオン性樹脂
を中和することによって自己水分散性樹脂となるが、こ
の中和の工程は、農薬活性成分と混合する前、あるいは
混合した後のいずれに行ってもよい。すなわち、樹脂を
予め中和して自己水分散性樹脂とした後、農薬活性成分
と混合し、得られる溶液を水に分散してもよいし、樹脂
と農薬活性成分とを混合した後中和し、得られる溶液を
水に分散してもよい。あるいは、樹脂と農薬活性成分を
混合した溶液を、中和剤を含む水に分散してもよい。
【0073】例えば、自己水分散性樹脂としてアニオン
性樹脂を用いる場合、アニオン性樹脂を予め塩基で中和
しておき、これを農薬活性成分とともに有機溶剤に溶解
してから水に分散してもよいし、塩基で中和する前のア
ニオン性樹脂を農薬活性成分とともに有機溶剤に溶解
し、これに塩基を加えてから水に分散してもよい。ある
いは、塩基で中和する前のアニオン性樹脂を、農薬活性
成分とともに有機溶剤に溶解して有機溶剤溶液とした
後、塩基を含む水に分散してもよい。
【0074】水に分散させる際は、自己水分散性樹脂と
農薬活性成分との有機溶剤溶液を水に加える方法でもよ
いし、自己水分散性樹脂と農薬活性成分との有機溶剤溶
液に水を加える方法でもよい。また、中和剤を含む水に
分散させる際は、例えば、塩基を含む水に、アニオン性
樹脂と農薬活性成分の有機溶剤溶液を加える方法でもよ
いし、アニオン性樹脂と農薬活性成分の有機溶剤溶液
に、塩基を含む水を加える方法でもよい。さらにまた、
自己水分散性樹脂及び農薬活性成分の有機溶剤溶液と水
を、スタテイックミキサー等の瞬時に混合する装置を用
いて分散してもよい。一般に、有機溶剤溶液に水を加え
ていく方が良好なカプセル化剤が得られる。
【0075】ここでは、アニオン性樹脂を用いた場合に
ついて詳述したが、カチオン性樹脂を用いる場合は、塩
基の代わりに酸を用いることによって、同様に実施する
ことができる。
【0076】分散時に使用する撹拌装置は、公知慣用の
ものが使用可能であって、半月翼等の撹拌翼を用いて通
常の撹拌装置で撹拌しても、あるいは、乳化分散機等の
剪断力を与えるような分散機を用いてもよい。一般に、
サブミクロンオーダーの小粒径のカプセル化剤が所望の
ときは、高剪断力の乳化分散機等の使用が、また、ミク
ロンオーダーの比較的大粒子径のカプセル化剤が所望の
時は、緩やかに撹拌できる撹拌装置の使用が好ましい。
【0077】有機溶剤は、自己水分散性樹脂を溶解する
ものであれば特に限定されることはないが、安定に分散
できることから、水と比較的親和性の高い有機溶剤の使
用が好ましく、後工程で有機溶剤を除去する場合には、
水より蒸気圧の高い有機溶剤の使用がより好ましい。
【0078】そのような溶剤としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンの如きケトン系溶剤;ジエチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランの如きエー
テル系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコールの如きアルコール系溶剤;酢酸エチルの如きエ
ステル系溶剤;ジクロロメタンの如きハロゲン系溶剤、
などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いること
も、複数を混合して用いることもできる。
【0079】農薬活性成分が有機溶剤に溶解する場合、
自己水分散性樹脂と農薬活性成分とを有機溶剤に溶解し
て水に分散すればよいが、農薬活性成分が有機溶剤に溶
解しない場合には、農薬活性成分を有機溶剤中に微細に
分散した状態に粉砕した後、水中に分散させることによ
って、農薬活性成分がカプセル化されたカプセル化剤を
製造することができる。このような分散方法としては、
例えば、樹脂の有機溶剤溶液と農薬活性成分をサンドミ
ル、ボールミル、三本ロールミル等の分散機で有機溶媒
中に分散した後、水中に分散化する方法が挙げられる。
【0080】自己水分散性樹脂に予め架橋性官能基を導
入すること、及び/又は第三成分の架橋性化合物を加え
ることによって、壁材を架橋化することができる。例え
ば、第三成分として多官能グリシジル化合物を用い、自
己水分散性樹脂、農薬活性成分とともに水中に分散化
し、次いで熱を加えることによって、壁材が架橋化した
カプセル化剤を製造することができる。この場合、熱を
加える前に有機溶剤を除去した方が、カプセル化剤同士
の融着を防ぐことができることからより好ましい。ある
いは、自己水分散性樹脂として予めイソシアネート基が
導入されたウレタン樹脂を用い、農薬活性成分とともに
水中に分散化し、次いでポリアミン化合物を加えること
によって、壁材が架橋化したカプセル化剤を製造するこ
とができる。また、あるいは、自己水分散性樹脂として
予めイソシアネート基が導入されたウレタン樹脂を用
い、更に第三成分としてポリイソシアネート化合物を用
い、農薬活性成分とともに水中に分散化し、次いでポリ
アミン化合物を加えることによって、さらに壁材の架橋
密度を高めたカプセル化剤を製造することができる。こ
こに例示した架橋法は、ごく一部にしか過ぎず、公知の
水中で架橋する手法を使用することができる。
【0081】本発明により得られるカプセル化農薬製剤
は、初期には有機溶剤を含む水分散体として得られるも
のであるが、そのまま用いても、また、有機溶剤を減圧
留去して水分散体として用いても、あるいは、有機溶剤
や水を除去して粉体として用いても良い。例えば、有機
溶剤を含む水に分散しているカプセル化農薬製剤を、そ
のまま凍結乾燥法を用いて有機溶剤、水を除去すること
によって、粉体化することができる。また、有機溶剤を
含む水に分散しているカプセル化農薬製剤を、スプレー
ドライ法により粉体化することもできる。比較的粒径が
大きいカプセル化農薬製剤は、濾過を行いウェットケー
キとした後、公知慣用の方法で乾燥させることによっ
て、製造することができる。スプレードライ時、あるい
は、濾過時に、カプセル化農薬製剤同士の融着を防ぐた
めには、有機溶剤を減圧留去等により予め除去した後、
スプレードライあるいは濾過を行なうことが好ましい。
また、濾過前に逆中和を行うことにより、濾過時のカプ
セル化農薬製剤同士の融着を防止することもできる。濾
過前に逆中和を行なうことは、粒径が小さいカプセル化
農薬製剤の場合、凝集によって濾過が可能となるためよ
り好ましい。例えば、自己水分散性樹脂としてアニオン
性樹脂を用いる場合、酸を加えて逆中和すればよく、酸
としては、蟻酸、酢酸の如き有機酸;硫酸、硝酸、塩酸
の如き鉱酸、など任意のものを使用することができる。
ここでは、アニオン性樹脂を用いた場合について詳述し
たが、カチオン性樹脂を用いる場合、酸の代わりに塩基
を用いることによって、同様に実施することができる。
【0082】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例及び比較例に
より、更に具体的に説明するが本発明の範囲がこれによ
って限定されるものではない。また、以下の例におい
て、特に断りのない限り、部及び%は、すべて重量基準
であるものとする。
【0083】《カプセル化剤の粒径測定》カプセル化剤
の粒径は、平均粒径が2μm以上のものは、「コールタ
ーマルチサイザーII」[(株)日科機社販売の粒度分
布測定器]を、また、平均粒径が2μm未満のものは、
「マイクロトラック(MICROTRAC) 9230UPA−1
50」[(株)日機装社販売のレーザードップラー式粒
度分布計]を、それぞれ用いて測定した。
【0084】<参考例1>(アクリル樹脂の調製例
(1)) 温度計付き窒素導入管、撹拌装置及び還流冷却管を備え
た容量1Lの四つ口フラスコに、窒素ガス雰囲気中、メ
チルエチルケトン(以下、MEKと略す。)300部を
仕込み、加熱して80℃とし、次いで、メタクリル酸メ
チル201部、メタクリル酸−n−ブチル16部、スチ
レン60部、メタクリル酸23部及び「パーブチルO」
[日本油脂(株)製の過酸化物]6部からなる混合物
を、窒素雰囲気下で攪拌しながら約2時間に亘って滴下
した。滴下終了後、更に6時間撹拌を行なった後、更に
「パーブチルO」0.5部を加え、80℃に保持したま
ま更に8時間反応を続けた。反応終了後、不揮発分が5
0.3%、酸価が25.2(溶液酸価)のアクリル樹脂
のMEK溶液を得た。このもののガードナー粘度計によ
る粘度はZ2、ゲル・パーミネーション・クロマトグラ
フィー(GPC)測定による数平均分子量は1380
0、重量平均分子量は31300であった。以下、これ
を、アクリル樹脂(A−1)と略記する。
【0085】<参考例2>(アクリル樹脂の調製例
(2)) 参考例1において、メタクリル酸メチル114部、メタ
クリル酸−n−ブチル80部、スチレン60部、メタク
リル酸46部及び「パーブチルO」6部からなる混合物
を用いた以外は、参考例1と同様にして反応させて、不
揮発分が50.7%、かつ酸価が50.7(溶液酸価)
のアクリル樹脂のMEK溶液を得た。このもののガード
ナー粘度計による粘度はZ6、ゲル・パーミネーション
・クロマトグラフィー(GPC)測定による数平均分子
量は17300、重量平均分子量は38800であっ
た。以下、これを、アクリル樹脂(A−2)と略記す
る。
【0086】<参考例3>(ポリエステル樹脂の調製
例) 温度計付き窒素導入管、撹拌装置及び精溜管(未反応の
グリコールを系内に戻し、縮合水のみを系外に除くため
の装置)を備えた2Lの四つ口フラスコに、窒素ガス雰
囲気中、アジピン酸284部、テレフタル酸242部、
イソフタル酸42部、エチレングリコール148部、ネ
オペンチルグリコール241部、トリメチロールプロパ
ン12部及びジブチル錫オキサイド0.5部を仕込み、
180℃まで昇温した。撹拌しながら縮合水を系外に除
去しつつ、3時間かけて230℃まで昇温した。系がク
リアーになったことを確認した後、180℃に降温し、
新たにイソフタル酸200部を加えた。再び撹拌しなが
ら230℃に昇温すると、1時間後に系全体がクリアー
になった。精留管をデカンター(キシレンを還流しなが
ら縮合水を除く装置)に代えた後、キシレン30部を加
え、水とキシレンとを共沸させて縮合水を除きながら4
時間撹拌した。このときの酸価は33.6であった。次
いで、降温させつつMEK700部を加え、ポリエステ
ル樹脂のMEK溶液を得た。このものの乾燥固形分比は
60.0%、酸価(溶液酸価)は19.8であった。以
下、これをポリエステル樹脂(A−3)と略記する。
【0087】<参考例4>(ウレタン樹脂の調製例) 温度計付き窒素導入管、撹拌装置及び還流冷却管を備え
た容量2Lの四つ口フラスコに、窒素ガス雰囲気中、
「プラクセル212」[ダイセル化学工業(株)製のポ
リカプロラクトンジオール]625部及びイソホロンジ
イソシアネート333部を仕込み、110℃まで昇温し
て1時間撹拌した。次いで、反応溶液を80℃まで冷却
した後、2,2−ビス(ヒドロメチル)プロピオン酸6
7部を加え、30分間撹拌した後、酢酸エチル500部
及びジブチル錫ジラウレート0.05部を加え、さらに
6時間撹拌を行ない、ウレタン樹脂を得た。このものの
乾燥固形分比は65.6%、酸価は17.9であった。
以下、これをウレタン樹脂(A−4)と略記する。
【0088】<実施例1>(カプセル化剤の製造方法) アクリル樹脂(A−1)20部、ピリブチカルブ(例示
除草剤No.131)10部、及び0.5M水酸化ナト
リウム水溶液3.2部をホモミキサーで撹拌しながら水
を滴下した。約50部の水を加えて粘度が低下したこと
を確認した後、ロータリーエバポレータで溶媒(MEK
と水との混合物)を減圧除去し、粒径3.5μm、乾燥
固形分比約20%のカプセル化剤を得た。このものは製
造直後は分散安定性が良好であったが、1日後から沈殿
が生じ始め、3日後に系全体が結晶化して凝固した。
【0089】<実施例2〜9>(カプセル化剤の製造方
法) 実施例1で記載した樹脂、農薬活性成分、中和剤等の組
成を表1、2に記載した様に変更した以外は、実施例1
と同様の手法によってカプセル化剤を得た。表における
各成分の量は部で記した。また、表中、0.5M水酸化
ナトリウム水溶液を0.5MNaOH、トリエチルアミ
ンをTEA、ジメチルエタノールアミンをDMEAと略
記した。
【0090】分散安定性については、次のように評価を
行った。表中の記号はそれぞれ以下の通りとする。 ○:安定に分散する。 △:僅かに沈殿が生じる。 ×:多くの沈殿が生じる、及び/又は凝固する。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】<実施例10>(壁材が架橋化されたカプ
セル化剤の製造方法) ウレタン樹脂(A−4)15.2部、ジチオピル10
部、MEK10部及びトリエチルアミン0.16部をホ
モミキサーで撹拌しながら水を滴下した。約50部の水
を加えて粘度が低下したことを確認した後、ジエチレン
トリアミン0.3部を水10部に溶解した水溶液をゆっ
くりと加えた。次に、ロータリーエバポレータで溶媒
(MEKと水との混合物)を減圧除去することによっ
て、粒径4.0μm、乾燥固形分比約20%のカプセル
化剤を得た。このものは室温で1ヶ月放置しても、分散
安定性が良好であった。また、得られたカプセル化剤は
テトラヒドロフランに溶解せず、白濁したことから、壁
材が架橋したことが確認できた。
【0094】<実施例11>(カプセル化剤の粉体化) 実施例1で得たカプセル化剤の水分散体を濾過し、水洗
後、凍結乾燥機で2日間減圧乾燥させることによって、
粉末状のカプセル化剤を得た。このものは、水中に再び
分散させることが可能であった。
【0095】<実施例12>(カプセル化剤の粉体化) 実施例3で得たカプセル化剤の水分散体50部に水を5
0部加えた後、0.5M塩酸3.2部を加えてよく撹拌
し、濾過を行った。水洗後、凍結乾燥機で2日間減圧乾
燥させることによって、粉末状のカプセル化剤を得た。
【0096】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、中和剤の量
を変えることで、乳化剤を用いずにカプセル化剤の粒径
を容易に制御したマイクロカプセル化農薬製剤を得るこ
とができる。また、本発明のマイクロカプセル化農薬製
剤は、粉体化することもでき、得られた粉体を農薬製剤
としてそのまま使用、あるいは、粉体を使用前に再び水
中に分散してマイクロカプセル化農薬製剤の水分散体と
して使用することもできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己水分散性樹脂、農薬活性成分及び有
    機溶剤を含有する溶液を水中に分散させることを特徴と
    するカプセル化農薬製剤の製造方法。
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