JP2000141394A - 合成樹脂の型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡 成形品 - Google Patents

合成樹脂の型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡 成形品

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JP2000141394A
JP2000141394A JP10327278A JP32727898A JP2000141394A JP 2000141394 A JP2000141394 A JP 2000141394A JP 10327278 A JP10327278 A JP 10327278A JP 32727898 A JP32727898 A JP 32727898A JP 2000141394 A JP2000141394 A JP 2000141394A
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の外観の美麗性を向上しつつ、成形品
内部の融着率を調整可能とし、生産性と商品価値を両立
させ得る合成樹脂の型内発泡成形方法及び型内発泡成形
品を提供する。 【解決手段】 1組の成形型としてのコア型2とキャビ
ティ型3との背面側に、成形空間4とは独立な表面加熱
用蒸気室としての第1蒸気室31と第2蒸気室32とを
それぞれ形成し、コア型2とキャビティ型3のうちの、
成形品の目立たない部分を成形する成形部にのみ、第1
蒸気室31と第2蒸気室32とは独立に成形空間4に対
して蒸気を通すための蒸気供給側と蒸気排出側の通気孔
14、15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性合成樹脂
からなる原料ビーズを用いた合成樹脂の型内発泡成形方
法及び型内発泡成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズを
用いて成形品を製作する型内発泡成形装置として、コア
型及びキャビティ型と、両型間に形成される成形空間内
に原料ビーズを充填するための充填手段と、成形空間内
に充填した原料ビーズに対して蒸気を通し、原料ビーズ
を加熱、発泡融着させる蒸気供給手段と、コア型及びキ
ャビティ型の背面に対して冷却水を噴霧して成形品を冷
却する冷却手段とを備え、コア型の背面側及びキャビテ
ィ型の背面側にチャンバーをそれぞれ形成するととも
に、コア型及びキャビティ型にチャンバーと成形空間と
を連通するコアベントやコアベントホールなどの通気孔
を形成し、該チャンバーを、原料ビーズの充填時には、
原料ビーズとともに成形空間内に供給される空気の排出
空間として機能させ、加熱、発泡融着時には、成形空間
に蒸気を供給するための蒸気室として機能させ、冷却時
にはコア型背面及びキャビティ型背面に対して冷却水を
噴霧するための冷却室として機能させるように構成した
ものが実用化されている。
【0003】また、前記蒸気供給手段は、例えば2つの
チャンバーに対してそれぞれ接続した蒸気供給管及びド
レン管と、蒸気供給管及びドレン管の途中部に介装した
制御弁とを有し、次のように原料ビーズを加熱、発泡融
着している。先ず、ドレン管を開放した状態で、蒸気供
給管から両蒸気室に対して蒸気を供給することで、2つ
の蒸気室内の空気を排出する。次に、一方の蒸気室に蒸
気を供給して、他方の蒸気室から排出することで、成形
空間内に蒸気を通して、成形空間内の空気を排出すると
ともに、原料ビーズ及び金型を予熱する。次に、ドレン
管を閉鎖した状態で、両蒸気室に蒸気を供給して、原料
ビーズを加熱、発泡融着している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の成形技術では、
蒸気室から成形空間内へ蒸気を通して原料ビーズを同じ
加熱条件で加熱、発泡融着させる関係上、このようにし
て得られる成形品(以下、等加熱成形品と称する)にお
いては、ビーズの融着率に依存して表面性が変化する。
具体的には、融着率が低くなると表面性が悪化し、融着
率を高くなると表面性が良好になる。一方、等加熱成形
品におけるビーズの融着率は、高く設定するほど成形品
の機械的強度などの物性が向上するが、加熱、発泡融着
時間及び冷却時間が長くなり、成形のサイクルタイムが
全体的に長くなって生産性が低下するという問題があ
る。
【0005】このようなことから前述の成形技術では、
成形品におけるビーズの融着率を、例えば40%〜80
%に設定し、表面性を良好にして外観の美麗性を確保す
るとともに、融着率を十分に確保して機械的強度を確保
するようにしているが、機械的強度に対する要求の低い
成形品においても、外観の美麗性を確保するため、ある
程度融着率を高く設定する必要あり、その分成形のサイ
クルタイムが長くなって、生産性が低下するという問題
がある。尚、ここで使用する融着率とは、成形品を割っ
てみて、その破断面におけるビーズの状態を評価したも
のであり、具体的にはビーズ自体が破損することなく、
ビーズの表面に沿って割れているものを融着していない
とみなし、ビーズ自体が破損して割れているものを融着
しているとみなして、ビーズ自体が破損しているものの
割合を測定して求めたものである。
【0006】また、従来の成形技術では、コア型及びキ
ャビティ型に形成したコアベントやコアベントホールな
どの通気孔に対応する位置に跡が残り、外観の美麗性を
低下させる要因になるとともに、外面に対して印刷等を
施す場合には通気孔の跡が邪魔になって綺麗に印刷でき
ないという問題があった。しかも、冷却工程において、
コア型及びキャビティ型の背面側から冷却水を噴霧する
と、通気孔を通って成形空間内に冷却水が侵入し、成形
品の含水率が高くなるという問題もある。また、成形品
に冷却水が直接的に接触するので、衛生的な成形品を得
るためには、冷却水を清浄な状態に管理する必要があっ
た。
【0007】本発明の目的は、成形品の外観の美麗性を
向上しつつ、成形品内部の融着率を調整可能とし、生産
性と商品価値を両立させ得る合成樹脂の型内発泡成形方
法及び型内発泡成形品を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る合成樹脂
の型内発泡成形装置は、1組の成形型の背面側に、成形
空間とは独立な表面加熱用蒸気室をそれぞれ形成し、前
記成形型のうちの、成形品の目立たない部分を成形する
成形部にのみ、表面加熱用蒸気室とは独立に成形空間に
対して蒸気を通すための蒸気供給側と蒸気排出側の通気
孔を設けたものである。
【0009】この成形装置においては、成形型の背面側
の2つの表面加熱用蒸気室が成形空間とは独立な空間に
構成され、それぞれの加熱条件を独立に調整できるの
で、2つの表面加熱用蒸気室に供給する蒸気により、1
組の成形型の温度をそれぞれ独立に調整して、成形型に
密着する成形品の表面性を調整でき、また成形空間に供
給する蒸気により、成形空間内に充填された原料ビーズ
を加熱、発泡融着して、表面性とは独立に原料ビーズの
融着率を調整できることになる。このため、成形品内部
の融着率を低く抑えて、成形のサイクルタイムを短縮し
つつ、表面美麗な成形品を製作することが可能となり、
生産性と商品価値の両立を図ることが可能となる。
【0010】また、成形空間に対して蒸気を供給するた
め、成形型に蒸気供給側と蒸気排出側の通気孔を設ける
ことになるが、この通気孔は、成形型のうちの、成形品
の目立たない部分を成形する成形部にのみ形成するの
で、通気孔の跡が成形品の外観の美麗性を低下させるこ
ともない。しかも、通気孔は表面加熱用蒸気室には開口
していないので、冷却時に表面加熱用蒸気室に噴霧した
冷却水が成形品に接することを防止して、冷却水が接す
ることによる成形品の含水率の上昇を防止できる。ま
た、冷却水が成形品に直接的に接触しないので、冷却水
を清浄な状態に高度に管理しなくても、衛生的な成形品
を得ることが可能となる。
【0011】請求項2記載の成形装置は、請求項1記載
の成形装置において、前記両成形型の合わせ目付近に通
気孔を設けたものである。両成形型の合わせ目は、通
常、成形品の外縁部に形成されるので、このような部位
に通気孔を形成すると、成形空間内に対してバランス良
く蒸気を供給することが可能となる。
【0012】請求項3記載の成形装置は、請求項1又は
2記載の成形装置において、前記通気孔を原料ビーズの
充填機付近とエジェクターピン付近の少なくとも一方に
形成したものである。成形品の表面には、充填機やエジ
ェクターピンの端面の跡が必ず形成されるので、通気孔
を充填機やエジェクターピン付近に形成することで、通
気孔の跡が目立たなくなるようにして、成形品の外観低
下を防止できる。
【0013】請求項4記載の成形装置は、請求項1〜3
のいずれか1項記載の成形装置において、前記蒸気供給
側の通気孔及び蒸気排出側の通気孔にそれぞれ連通する
独立な1組の内部加熱用蒸気室を設けたものである。通
気孔に対してそれぞれ独立な配管を接続して、蒸気の供
給、排出を行ってもよいが、成形空間内にバランス良く
蒸気を通すためには、通気孔を多数設ける必要があるの
で、内部加熱用蒸気室を設け、配管を介することなく内
部加熱用蒸気室を各通気孔に連通させることが好まし
い。
【0014】請求項5記載の成形装置は、請求項1〜4
のいずれか1項記載の成形装置において、前記両成形型
の合わせ目を含まない位置に内部加熱用蒸気室を形成し
たものである。内部加熱用蒸気室を両成形型の合わせ目
を含むように形成すると、合わせ目部分から成形空間内
に侵入する蒸気により合わせ目部分が磨耗するので、こ
れを防止するため、合わせ目を含まない位置に内部加熱
用蒸気室を形成することが好ましい。
【0015】請求項6記載の成形装置は、請求項1〜5
のいずれか1項記載の成形装置において、前記成形型
に、通気孔を有する通気孔形成部材を交換可能に組み付
けたものである。蒸気の流通により、通気孔の内壁が磨
耗するので、通気孔形成部材を成形型に交換可能に組み
付け、定期的に交換することが好ましい。
【0016】請求項7に係る合成樹脂の型内発泡成形方
法は、請求項1〜6のいずれか1項記載の合成樹脂の型
内発泡成形装置を用い、成形空間内に、熱可塑性合成樹
脂からなる原料ビーズを充填した状態で、表面加熱用蒸
気室の加熱条件と、成形空間の加熱条件とを独立に制御
して、成形品の表面性を維持しつつ内部の融着率を任意
にコントロールしながら、成形空間内に充填された原料
ビーズを加熱、発泡融着させるものである。
【0017】この成形方法においては、成形空間内と1
組の表面加熱用蒸気室内の加熱条件をそれぞれを独立に
制御するので、2つの表面加熱用蒸気室に供給する蒸気
により、1組の成形型の温度をそれぞれ独立に調整し
て、成形型に密着する成形品の表面性を調整でき、また
成形空間に供給する蒸気により、成形空間内に充填され
た原料ビーズを加熱、発泡融着して、表面性とは独立に
原料ビーズの融着率を調整できることになる。このた
め、成形品内部の融着率を低く抑えて、成形のサイクル
タイムを短縮しつつ、表面美麗な成形品を製作すること
が可能となり、生産性と商品価値の両立を図ることが可
能となる。
【0018】請求項8記載の成形方法は、請求項7記載
の成形方法において、請求項4記載の合成樹脂の型内発
泡成形装置を用い、前記1組の表面加熱用蒸気室及び1
組の内部加熱用蒸気室の4つの蒸気室の加熱条件をそれ
ぞれ独立に制御しながら、成形品の表面性を維持しつつ
内部の融着率を任意にコントロールするものである。1
組の表面加熱用蒸気室の加熱条件は同時に制御してもよ
いが、独立に制御することで、成形品の一方の成形型側
の表面と他方の成形型側の表面の表面性を独立に制御で
きるので好ましい。
【0019】請求項9記載の成形方法は、請求項7又は
8記載の成形方法において、加熱条件として蒸気圧力と
時間を制御するものである。加熱条件としては蒸気温度
を制御することも可能であるが、蒸気圧力と時間とを制
御する場合には、工場で使用されている既設の蒸気設備
をそのまま利用でき、制御のための付帯設備を安価に構
成できるので好ましい。
【0020】請求項10に係る型内発泡成形品は、熱可
塑性合成樹脂からなる原料ビーズを用いて成形され、成
形品の目立つ位置に通気孔の跡の無い表面美麗なもので
ある。このようなコアベント及びコアベントホールの跡
の無い表面美麗な成形品は、外面に対して綺麗な印刷が
可能なので好ましい。また、このような成形品は、請求
項7〜9のいずれか1項記載の成形方法により容易に製
作することが可能である。
【0021】請求項11記載の型内発泡成形品は、請求
項10記載の成形品において、内部の融着率が、表面と
内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品
であって表面性を同じに設定した等加熱成形品よりも低
いものである。このような成形品は、表面性を同じに設
定した等加熱成形品よりも内部の融着率が低いことか
ら、成形時における加熱、発泡融着時間及び冷却時間を
短縮でき、成形のためのサイクルタイムを短縮して生産
性を向上できる。また、内部の融着率を低くしつつ表面
性を十分に確保でき、商品価値が低下することもないの
で、生産性と商品価値の両立を図ることが可能となる。
【0022】請求項12記載の型内発泡成形品は、請求
項7記載の成形品において、内部の融着率が、表面と内
部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品で
あって表面性を同じに設定した等加熱成形品よりも高い
ものである。このような成形品は、表面性を同じに設定
した等加熱成形品よりも内部の融着率が高いことから、
成形品の機械的強度が高くなり、成形品の表面性をさほ
ど必要とせず、強度のみを必要とする場合に最適であ
る。つまり、このような成形品は、表面性を同じに設定
した等加熱成形品よりも内部の融着率が高いことから、
成形品の機械的強度が高くなり、請求項1記載のようの
成形方法で製作する場合には、加熱工程ではキャビティ
型とコア型とで形成される成形空間のみ加熱蒸気圧力を
高くすればよいので、等加熱成形品を成形する場合と比
べて蒸気使用量が少なくなって、省エネ化を図ることが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1、図2に示すよう
に、型内発泡成形装置1は、対向配置された1組の成形
型としてのコア型2及びキャビティ型3と、コア型2と
キャビティ型3とで形成される成形空間4内に空気の流
れに乗せて原料ビーズ5を充填するためのビーズ充填手
段と、成形空間4内に充填された原料ビーズ5を蒸気に
より加熱、発泡融着させる蒸気供給手段と、成形品を冷
却するための冷却手段とを備えている。
【0024】コア型2及びキャビティ型3は、枠状フレ
ーム10と裏板11とを有するハウジング12にそれぞ
れ取り付けられ、コア型2及びキャビティ型3の背面側
には1組の表面加熱用蒸気室としての第1蒸気室31及
び第2蒸気室32がそれぞれ形成されている。また、コ
ア型2及びキャビティ型3には従来の成形装置とは異な
り、蒸気室31、32と成形空間4とを連通するコアベ
ントやコアベントホールなどの通気孔が形成されておら
ず、第1蒸気室31と第2蒸気室32と成形空間4とは
独立な空間に構成されている。この蒸気室31、32
は、冷却手段による成形品の冷却時には、コア型2及び
キャビティ型3に対して背面側から冷却水を噴霧するた
めの冷却室として機能する。
【0025】成形空間4内に蒸気を供給するため、コア
型2及びキャビティ型3の外縁部にはフランジ部2a、
3aが形成され、コア型2の外縁近傍部の一方の対向辺
には溝部13がそれぞれ形成されている。この溝部13
の開口はフランジ部2aで閉鎖されて、溝部13とフラ
ンジ部2aとで独立な2つの蒸気室33、34が形成さ
れ、これら蒸気室33、34と成形空間4とはコア型2
に形成した通気孔14、15を介して連通されている。
【0026】通気孔14、15は、コア型2に直接的に
形成してもよいが、蒸気が流通することにより内面が磨
耗することが考えられるので、図3に示すように、コア
型2に貫通孔17を形成し、この貫通孔2に通気孔形成
部材18を交換可能に装着して形成することが好まし
い。通気孔形成部材18に形成する通気孔14、15と
しては、図4(a)に示すように、複数の丸孔を形成し
てもよいし、図4(b)に示すように、複数のスリット
状の長孔を形成してもよい。キャビティ型3には充填器
20及び離型ピン21に対応する位置に複数の略筒状の
外装部材16が固定され、充填器20及び離型ピン21
は外装部材16に内嵌状に設けられ、充填器20及び離
型ピン21と外装部材16間には成形空間4内に開口す
る蒸気室35、36がそれぞれ形成されている。
【0027】本実施例の蒸気供給手段では、基本的に
は、蒸気室33から成形空間4内に蒸気を供給するとき
には、成形空間4を通過した蒸気を蒸気室34からドレ
ンとして排出し、蒸気室34から成形空間4内に蒸気を
供給するときには、成形空間4を通過した蒸気を蒸気室
33からドレンとして排出することで、成形空間4内に
充填された原料ビーズ5に蒸気を通すことになる。ま
た、成形空間4のうちの充填器20や離型ピン21付近
においては、通気抵抗が大きいことから蒸気が回り込み
難いので、補助的に蒸気室35、36から成形空間4内
に蒸気を供給して、成形空間4内の原料ビーズ5全体に
対して一様に蒸気が行き渡るように構成されている。
【0028】但し、成形空間4内の原料ビーズ5全体に
対して一様に蒸気が行き渡るように構成されていれば、
全ての充填器20や離型ピン21の外側に蒸気室35、
36を形成する必要はないし、蒸気室35、36の一方
或いは両方を省略することも可能で、蒸気室35、36
は成形する成形品の形状などに応じて適宜に設けること
になる。また、蒸気室33、34に関しても、成形空間
4内に充填した原料ビーズ5全体に対して一様に蒸気が
行き渡るように構成されていれば、任意の形状に構成す
ることが可能で、例えば蒸気室33、34を形成した対
向壁から、それに隣接する壁部側へ蒸気室33、34を
延長させて略コ字状に形成してもよい。また、蒸気室3
3、34を複数組設けて成形空間4に対してよりきめ細
かく蒸気を供給できるようにしてもよい。更に、蒸気室
33、34は、蒸気室35、36から成形空間4に供給
される蒸気の排出専用の蒸気室として用いてもよく、蒸
気室33、34を2つに分けないで、1つの蒸気室をコ
ア型2の外縁部に沿って環状に形成してもよい。尚、図
1においては、充填器20や離型ピン21をキャビティ
型3側に形成し、蒸気室33、34をコア型2側に形成
したが、成形品の外面側(キャビティ型3側)が外部に
露出する場合には、充填器20や離型ピン21をコア型
2側に形成することが、また成形品の内面側が外部に露
出する場合には、蒸気室33、34をキャビティ型3側
に形成することが、成形品の美麗性を向上させる上で好
ましい。
【0029】ビーズ充填手段では、コア型2とキャビテ
ィ型3とを型閉めした状態で、充填器20から成形空間
4内に空気の流れに乗せて原料ビーズ5を供給しなが
ら、成形空間4内に流入した空気を通気孔14、15か
ら蒸気室33、34へ排出することで、成形空間4内に
原料ビーズ5を充填するように構成されている。但し、
ビーズ5の充填時には、コア型2とキャビティ型3とを
完全に型閉めしないで、例えば成形品の底厚の10%程
度のクラッキング隙間をあけて型閉めした状態で、クラ
ッキング隙間を介して成形空間4を大気開放し、このク
ラッキング隙間を介してビーズ充填時の空気を成形空間
4外へ排出してもよい。
【0030】蒸気室31〜36は蒸気弁SV1〜SV6
を介して圧力制御可能に蒸気供給管22にそれぞれ接続
され、蒸気室31〜34はドレン弁DV1〜DV4を介
してドレン管23にぞれぞれ接続されている。第1及び
第2蒸気室31、32にはコア型2とキャビティ型3の
背面に対して冷却水を噴霧する複数のノズル24を備え
たノズルユニット25がそれぞれ設けられ、両ノズルユ
ニット25は冷却水弁CV1、CV2を介して冷却水供
給管26に接続されている。
【0031】原料ビーズ5の素材としては、製作する成
形品の使用条件などに応じた物性の素材を選択すること
になるが、ポリスチレン系合成樹脂材料や、ポリエチレ
ンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系合成樹脂材
料や、これらの合成樹脂材料の共重合体などを採用でき
る。原料ビーズ5の発泡倍率は、原料ビーズ5の素材に
もよるが、3〜150倍の範囲内が好ましい。具体的に
は、ポリスチレン系合成樹脂材料からなる原料ビーズに
おいては3〜100倍、好ましくは3〜80倍、ポリオ
レフィン系合成樹脂材料からなる原料ビーズにおいて
は、3〜90倍、好ましくは3〜60倍のものが好適に
利用できる。また、粒径は1〜10mmの範囲のものが
好適に利用できる。
【0032】次に、前記成形装置1を用いた成形品の成
形方法について説明する。成形方法は、成形空間4に原
料ビーズ5を充填する充填工程と、成形空間4に充填さ
れた原料ビーズ5を加熱、発泡融着させる加熱工程と、
成形された成形品を冷却する冷却工程の3つの工程に分
かれている。先ず、原料ビーズ5の充填工程について説
明する。この工程では、コア型2とキャビティ型3とを
型閉めするとともにドレン弁DV3、DV4を開け、充
填器20から成形空間4に対して原料ビーズ5を空気の
流れに乗せて供給しながら、成形空間4内に供給される
空気を通気孔14、15及び蒸気室33、34を介して
成形空間4外に排出し、成形空間4内に原料ビーズ5を
充填する。但し、コア型2とキャビティ型3を完全に閉
めないで、例えば成形品の底肉厚の10%程度のクラッ
キング隙間を開けておき、該クラッキング隙間を介して
成形空間4内の空気を排出してもよい。
【0033】次に、成形空間4に充填された原料ビーズ
5の蒸気による加熱工程について説明する。先ず、ドレ
ン弁DV1、DV2を開けた状態で蒸気弁SV1、SV
2を開け、蒸気室31、32に対して蒸気を流す事で、
蒸気室31、32の空気を蒸気で置換する。但し、この
工程は、充填工程内で行ってもよい。次に、ドレン弁D
V1、DV2を閉じるとともに、蒸気室31、32内が
予め設定した蒸気圧になるように蒸気弁SV1、SV2
を制御しながら、蒸気室31、32に予め設定した加熱
時間だけ蒸気を供給し、コア型2及びキャビティ型3を
加熱して、コア型2及びキャビティ型3に接触する原料
ビーズ5を発泡融着させ、成形品の表面部を成形する。
【0034】一方、成形空間4内に充填された原料ビー
ズ5を加熱するための工程を並行して行うが、この工程
は大きく3つに分かれている。第1工程では、ドレン弁
DV4を開けるとともにドレン弁DV3を閉め、蒸気弁
SV3、SV5、SV6を開けるとともに蒸気弁SV4
を閉めて、成形空間4内に蒸気を通して原料ビーズ5間
の空気を蒸気に置換する。第2工程では、第1工程とは
逆に、ドレン弁DV4を閉めるとともにドレン弁DV3
を開け、蒸気弁SV3を閉めるとともに蒸気弁SV4、
SV5、SV6を開けて、成形空間4内に蒸気を通して
原料ビーズ5間の空気を蒸気に置換する。但し、この第
2工程は省略してもよい。第3工程では、ドレン弁DV
3、DV4を閉めるとともに、成形空間4内が予め設定
した蒸気圧になるように蒸気弁SV3〜SV6を制御し
ながら、成形空間4に予め設定した加熱時間だけ蒸気を
供給し、原料ビーズ5を加熱、発泡融着させて、成形品
の内部を成形する。このように蒸気室31、32に供給
される蒸気と、成形空間4に供給される蒸気とにより、
成形品の表面部と成形品の内部とを独立に加熱できるの
で、成形品の表面性と、成形品内部の融着率とを個別に
調整することが可能となる。
【0035】次の冷却工程では、冷却水弁CV1、CV
2を開けて、コア型2及びキャビティ型3に向けてノズ
ル24から冷却水を噴霧し、コア型2及びキャビティ型
3を介して成形空間4内の成形品を冷却する。尚、コア
型2及びキャビティ型3にはコアベントやコアベントホ
ールなどの通気孔が形成されていないので、成形品は冷
却水に接することなく冷却される。このため、成形品の
含水率は、成形空間4内でドレン化した蒸気だけであ
り、その量は従来の成形方法と比較して1/5〜1/1
0にする事ができる。冷却後は、金型を開けて離型ピン
21を用いて成形品を金型から取り出す。この成形方法
では、加熱工程において、成形品の表面部の加熱と内部
の加熱とを独立に行えるので、例えば機械的強度に対す
る要求の低い成形品においては、表面性を十分に確保し
つつ、成形品内部の融着率を低くして成形のサイクルタ
イムを短縮することが可能となり、商品価値と生産性の
両立を図ることが可能となる。
【0036】このようにして成形した成形品において
は、成形品の内面側には通気孔14、15の跡が形成さ
れるが、外面側は、通気孔14、15やコアベント及び
コアベントホールの跡の無い表面美麗な成形品となる。
しかも表面性に関しては、従来の成形技術により製作し
た等加熱成形品と同等に設定しつつ、内部の融着率に関
しては、該表面性の等加熱成形品よりも低く設定した
り、高く設定した成形品となる。つまり、従来の成形方
法では、原料ビーズの加熱、発泡融着時に、原料ビーズ
の表面と内部とが同じ加熱条件で加熱される関係上、成
形品内部の融着率を低く設定すると、図5(a)に示す
ように、成形品内部のビーズ5Aの境界部に隙間6が形
成されるとともに成形品の表面部に窪み7が形成される
が、本発明の成形方法では、表面と内部とを独立に加熱
できるので、内部の融着率のみを低く設定することで、
図5(b)に示すように、成形品内部のビーズ5Aの境
界部には隙間6が形成されるものの、成形品の表面のビ
ーズ5Bの境界部には窪み7がほとんど形成されていな
い、表面が平滑で美麗な成形品を実現できる。また、内
部の融着率を低く設定した場合には、表面性に対する要
求が高く、機械的強度があまり要求されないような成形
品、例えばコンクリート表面化粧型枠、容器の蓋や断熱
材などの成形品として好適に利用でき、内部の融着率を
高くした場合には、表面性はあまり要求されないが、機
械的強度に対する要求の高い成形品や繰り返し使用に耐
える成形品、例えば自動車用の各種部材や通い函などの
成形品として好適に利用できる。
【0037】次に、前記成形方法の評価試験及びそれに
より製作した成形品の品質評価試験について説明する。
ポリプロピレン製の原料ビーズを用いて、表1に示す加
熱条件で成形し、その表面性と成形品内部の融着率を測
定した。但し、表面性は、図5(a)に示す窪み7の出
現度に応じて5段階評価したもので、数値が高くなるほ
ど窪み7の出現度が少なく、表面性が良好であることを
示す。また融着率は、成形品を割ってみて、その破断面
におけるビーズの状態を評価したものであり、具体的に
はビーズ自体が破損することなく、ビーズの表面に沿っ
て割れているものを融着していないとみなし、ビーズが
破損して割れているものを融着しているとみなして、破
損して割れているビーズの割合を測定した。
【0038】
【表1】
【0039】この結果より、蒸気室31、32の加熱条
件と蒸気室33、34の加熱条件とを制御することで、
成形品の表面性と内部の融着度合いを個別に制御できる
事が分かる。従来の成形方法では、表1のケースB、F
に相当する品質の成形品しか製造することができなかっ
たが、本発明では表面性と融着率とを色々に組合せたケ
ースA〜Iの成形品を製作でき、成形の自由度が大幅に
拡大する。例えば、ケースD、Gに示すように、内部の
融着率を低くしつつ、表面性が良好な成形品を製作でき
る。このような成形品は、内部の融着率が低いことから
機械的強度は低下するが、加熱、発泡融着時間及び冷却
時間を短縮でき、表面性を良好に維持しつつ生産性を向
上できるので、コンクリート表面化粧型枠、容器の蓋や
断熱材などのように、機械的強度の要求されないような
成形品として好適に利用できる。従来の成形方法により
このような成形品を製作する場合には、評価3以上の表
面性を良品とするならば、ケースFに示されるように、
成形のサイクルタイムは250秒以上必要であったが、
本発明の成形方法では、ケ一スD、E、G、Hに見られ
るように、150秒、220秒、170秒、230秒の
サイクルタイムでそれぞれ成形できるので、生産性を向
上できる。また、必要以上の加熱を行わないので、エネ
ルギーコストを下げることも可能となる。
【0040】また、ケースCに示すように、内部の融着
率を高く設定しつつ、表面性を多少低く設定した成形品
を製作できる。このような成形品は、内部の融着率が高
いことから機械的強度は高くなるが、発泡融着時間及び
冷却時間を短縮できるとともに蒸気室31、32の蒸気
圧力を低く設定でき、機械的強度を十分に高めつつ生産
性の向上及び省エネ化が図れるので、自動車用の各種部
材や通い函などのように、表面性はあまり要求されない
が機械的強度が要求される成形品として好適に利用でき
る。従来の成形方法によりこのような成形品を製作する
場合には、融着率80を良品とするならば、ケースFに
示されるように、成形のサイクルタイムは250秒以上
必要であったが、本発明の成形方法では、ケ一スCに見
られるように、240秒のサイクルタイムで成形できる
ので、生産性を向上できる。また、蒸気室31、32の
蒸気圧力に関しては、ケースFは3.5kg/cm2
あるのに対し、ケースCでは3.0kg/cm2 に設定
できるので、蒸気室31、32の蒸気圧力を低くしてエ
ネルギーコストを低減できることが判る。
【0041】
【発明の効果】請求項1に係る合成樹脂の型内発泡成形
装置によれば、成形型の背面側の2つの表面加熱用蒸気
室と成形空間とを独立な空間に構成することで、表面性
と原料ビーズの融着率とを独立に調整できることにな
る。このため、成形品内部の融着率を低く抑えて、成形
のサイクルタイムを短縮しつつ、表面美麗な成形品を製
作することが可能となり、生産性と商品価値の両立を図
ることが可能となる。また、成形品の目立たない部分に
通気孔の跡が形成されるので、成形品の外観の美麗性を
低下させることもない。しかも、通気孔は表面加熱用蒸
気室には開口していないので、冷却時に表面加熱用蒸気
室に噴霧した冷却水が成形品に接することを防止して、
冷却水が接することによる成形品の含水率の上昇を防止
できる。また、冷却水が成形品に直接的に接触しないの
で、冷却水を清浄な状態に高度に管理しなくても、衛生
的な成形品を得ることが可能となる。
【0042】請求項2記載のように、両成形型の合わせ
目付近に通気孔を設けると、成形空間内に対してバラン
ス良く一様に蒸気を供給することが可能となる。請求項
3記載のように、通気孔を原料ビーズの充填機付近とエ
ジェクターピン付近の少なくとも一方に形成すると、通
気孔の跡が目立たないようにして、成形品の外観低下を
防止できる。
【0043】請求項4記載のように、蒸気供給側の通気
孔及び蒸気排出側の通気孔にそれぞれ連通する独立な1
組の内部加熱用蒸気室を設けると、成形空間内にバラン
ス良く蒸気を通すことが可能となり、成形品の各部にお
ける密度を一様に設定できるので好ましい。請求項5記
載のように、両成形型の合わせ目を含まない位置に内部
加熱用蒸気室を形成すると、合わせ目部分から成形空間
内に侵入する蒸気により合わせ目部分が磨耗することを
防止できる。請求項6記載のように、成形型に、通気孔
を有する通気孔形成部材を交換可能に組み付けると、通
気孔を流通する蒸気により、成形型自体が磨耗すること
を防止できる。
【0044】請求項7に係る合成樹脂の型内発泡成形方
法によれば、成形空間内と1組の表面加熱用蒸気室内の
加熱条件をそれぞれを独立に制御するので、表面性とは
独立に原料ビーズの融着率を調整できることになる。こ
のため、成形品内部の融着率を低く抑えて、成形のサイ
クルタイムを短縮しつつ、表面美麗な成形品を製作する
ことが可能となり、生産性と商品価値の両立を図ること
が可能となる。
【0045】請求項8記載のように、請求項4記載の合
成樹脂の型内発泡成形装置を用い、1組の表面加熱用蒸
気室及び1組の内部加熱用蒸気室の4つの蒸気室の加熱
条件をそれぞれ独立に制御しながら、成形品の表面性を
維持しつつ内部の融着率を任意にコントロールすると、
成形品の一方の成形型側の表面と他方の成形型側の表面
の表面性を独立に調整できるので、成形品の表面性に対
する設計自由度が拡大する。
【0046】請求項9記載のように、加熱条件として蒸
気圧力と時間を制御すると、新たな制御系を構築する必
要がない。請求項10に係る型内発泡成形品によれば、
熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズを用いて成形さ
れ、成形品の目立つ位置に通気孔の跡の無い表面美麗な
成形品なので、成形品の商品価値が高くなり、成形品の
利用範囲が拡大するとともに、印刷を施す場合でも綺麗
に印刷することが可能となる。
【0047】請求項11記載のように、内部の融着率
が、表面と内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等
加熱成形品であって表面性を同じに設定した等加熱成形
品よりも低いと、成形時における加熱、発泡融着時間及
び冷却時間を短縮でき、成形のためのサイクルタイムを
短縮して生産性を向上できる。また、内部の融着率を低
くしつつ表面性を十分に確保でき、商品価値が低下する
こともないので、生産性と商品価値の両立を図ることが
可能となる。
【0048】請求項12記載のように、内部の融着率
が、表面と内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等
加熱成形品であって表面性を同じに設定した等加熱成形
品よりも高く設定した成形品は、成形品の表面性をさほ
ど必要とせず、強度のみを必要とするような成形品とし
て最適である。つまり、このような成形品は、表面性を
同じに設定した等加熱成形品よりも内部の融着率が高い
ことから、成形品の機械的強度が高くなり、請求項7記
載のような成形方法で製作する場合には、加熱工程では
キャビティ型とコア型とで形成される成形空間のみ加熱
蒸気圧力を高くすればよいので、等加熱成形品を成形す
る場合と比べて蒸気使用量が少なくなって、省エネ化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 型内発泡成形装置の全体構成図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 通気孔付近の縦断面図
【図4】 コアベントの平面図
【図5】 成形品の表面性と内部融着率の説明図
【符号の説明】
1 型内発泡成形装置 2 コア型 2a フランジ部 3 キャビ
ティ型 3a フランジ部 4 成形空
間 5 原料ビーズ 5A ビーズ 5B ビーズ 6 隙間 7 窪み 10 枠状フレーム 11 裏板 12 ハウジング 13 溝部 14 通気孔 15 通気孔 16 外装部材 17 貫通孔 18 通気孔形成部材 20 充填器 21 離型ピ
ン 22 蒸気供給管 23 ドレン
管 24 ノズル 25 ノズル
ユニット 26 冷却水供給管 31 第1蒸気室 32 第2蒸
気室 33 蒸気室 34 蒸気室 35 蒸気室 36 蒸気室 SV1 蒸気弁 SV2 蒸気弁 SV3 蒸気弁 SV4 蒸気弁 SV5 蒸気弁 SV6 蒸気弁 DV1 ドレン弁 DV2 ドレン
弁 DV3 ドレン弁 DV4 ドレン
弁 CV1 冷却水弁 CV2 冷却水
フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA03 AA13 AB02 AG20 AR02 AR11 CA01 CA24 CB01 CK41 CN01 CN05 CN13 CN15 CN25 4F212 AA03 AA13 AB02 AG20 AR02 AR11 UA01 UB01 UL03 UN08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1組の成形型の背面側に、成形空間とは
    独立な表面加熱用蒸気室をそれぞれ形成し、 前記成形型のうちの、成形品の目立たない部分を成形す
    る成形部にのみ、表面加熱用蒸気室とは独立に成形空間
    に対して蒸気を通すための蒸気供給側と蒸気排出側の通
    気孔を設けた、 ことを特徴とする合成樹脂の型内発泡成形装置。
  2. 【請求項2】 前記両成形型の合わせ目付近に通気孔を
    設けた請求項1記載の合成樹脂の型内発泡成形装置。
  3. 【請求項3】 前記通気孔を原料ビーズの充填機付近と
    エジェクターピン付近の少なくとも一方に形成した請求
    項1又は2記載の合成樹脂の型内発泡成形装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸気供給側の通気孔及び蒸気排出側
    の通気孔にそれぞれ連通する独立な1組の内部加熱用蒸
    気室を設けた請求項1〜3のいずれか1項記載の合成樹
    脂の型内発泡成形装置。
  5. 【請求項5】 前記両成形型の合わせ目を含まない位置
    に内部加熱用蒸気室を形成した請求項4記載の合成樹脂
    の型内発泡成形装置。
  6. 【請求項6】 前記成形型に、通気孔を有する通気孔形
    成部材を交換可能に組み付けた請求項1〜5のいずれか
    1項記載の合成樹脂の型内発泡成形装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の合成
    樹脂の型内発泡成形装置を用い、 成形空間内に、熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズを
    充填した状態で、表面加熱用蒸気室の加熱条件と、成形
    空間の加熱条件とを独立に制御して、成形品の表面性を
    維持しつつ内部の融着率を任意にコントロールしなが
    ら、成形空間内に充填された原料ビーズを加熱、発泡融
    着させることを特徴とする型内発泡成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の合成樹脂の型内発泡成形
    装置を用い、前記1組の表面加熱用蒸気室及び1組の内
    部加熱用蒸気室の4つの蒸気室の加熱条件をそれぞれ独
    立に制御しながら、成形品の表面性を維持しつつ内部の
    融着率を任意にコントロールする請求項7記載の合成樹
    脂の成形方法。
  9. 【請求項9】 加熱条件として蒸気圧力と時間を制御す
    る請求項7又は8記載の合成樹脂の型内発泡成形方法。
  10. 【請求項10】 熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズ
    を用いて成形され、成形品の目立つ位置に通気孔の跡の
    無い表面美麗な型内発泡成形品。
  11. 【請求項11】 内部の融着率が、表面と内部とを同じ
    加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であって表面
    性を同じに設定した等加熱成形品よりも低い請求項10
    記載の型内発泡成形品。
  12. 【請求項12】 内部の融着率が、表面と内部とを同じ
    加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であって表面
    性を同じに設定した等加熱成形品よりも高い請求項10
    記載の型内発泡成形品。
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