JP2001079869A - ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法 - Google Patents

ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法

Info

Publication number
JP2001079869A
JP2001079869A JP26472399A JP26472399A JP2001079869A JP 2001079869 A JP2001079869 A JP 2001079869A JP 26472399 A JP26472399 A JP 26472399A JP 26472399 A JP26472399 A JP 26472399A JP 2001079869 A JP2001079869 A JP 2001079869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
molding
molded product
core
vent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26472399A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Samejima
昌彦 鮫島
Yoshiyuki Kobayashi
喜幸 小林
Kenji Yamaguchi
健二 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP26472399A priority Critical patent/JP2001079869A/ja
Publication of JP2001079869A publication Critical patent/JP2001079869A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】コアベントやコアベントホールなどの通気孔を
成形型の表面から無くした新規な発泡成形装置の実用化
を図るものであり、特に成形品の離型不良を防止し得る
ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内
発泡成形方法を提供するする。 【解決手段】 成形品外面の目立つ場所を成形する成形
部に、コアベント及びコアベントホールなどの通気孔が
存在しないコア型2とキャビティ型3を備え、コア型2
とキャビティ型3の少なくとも一方に、成形空間4内に
開口する成形品離型用のガス孔45を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
合成樹脂からなる予備発泡ビーズを用いた型内発泡成形
装置及び型内発泡成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂からなる予備発泡ビー
ズを用いて成形品を製作する型内発泡成形装置として、
コア型及びキャビティ型と、両型間に形成される成形空
間内に予備発泡ビーズを充填するための充填手段と、成
形空間内に充填した予備発泡ビーズに対して蒸気を通
し、予備発泡ビーズを加熱、発泡融着させる蒸気供給手
段と、コア型及びキャビティ型の背面に対して冷却水を
噴霧して成形品を冷却する冷却手段とを備え、コア型の
背面側及びキャビティ型の背面側にチャンバをそれぞれ
形成するとともに、コア型及びキャビティ型にチャンバ
と成形空間とを連通するコアベントやコアベントホール
などの通気孔を形成し、該チャンバを、予備発泡ビーズ
の充填時には、予備発泡ビーズとともに成形空間内に供
給される空気の排出空間として機能させ、加熱、発泡融
着時には、成形空間に蒸気を供給するためのチャンバと
して機能させ、冷却時にはコア型背面及びキャビティ型
背面に対して冷却水を噴霧するための冷却室として機能
させるように構成したものが実用化されている。
【0003】また、前記蒸気供給手段は、例えば2つの
チャンバに対してそれぞれ接続した蒸気供給管及びドレ
ン管と、蒸気供給管及びドレン管の途中部に介装した制
御弁とを有し、次のように予備発泡ビーズを加熱、発泡
融着している。先ず、ドレン管を開放した状態で、蒸気
供給管から両チャンバに対して蒸気を供給することで、
2つのチャンバ内の空気を排出する。次に、一方のチャ
ンバに蒸気を供給して、他方のチャンバから排出するこ
とで、成形空間内に蒸気を通して、成形空間内の空気を
排出するとともに、予備発泡ビーズ及び金型を予熱す
る。次に、ドレン管を閉鎖した状態で、両チャンバに蒸
気を供給して、予備発泡ビーズを加熱、発泡融着してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記発泡成形方法は、
現在最も主流の成形方法であるが、この成形方法におい
ても、次のような課題を有している。 (1)成形型に多数の通気孔を透設したことによる成形
型の強度低下を補うため、アルミニウム合金型材からな
る成形型の肉厚を例えば8〜12mmと厚肉に設定する
必要があるが、このように構成すると、成形型の熱容量
が大きくなり、加熱冷却の熱効率が低下したり、昇温、
降温の速度が遅くなることから、制御精度が低くなるな
どの不具合がある。 (2)一般的な1対の成形型において2000〜400
0個の通気孔が設けられているので、孔あけ作業が煩雑
で加工コストが高くなるうえ、コアベントは成形型に形
成した取付孔に対して手作業で取付けるため、その作業
が煩雑であり、しかも型表面の損傷が避けられず、余分
な手直し作業も必要である。
【0005】(3)コアベントやコアベントホールなど
の通気孔にスケールなどの目詰まりが生じて、加熱不
良、離型不良、冷却不良が生じるので、コアベントの取
り替えまたは定期的な高圧洗浄水による洗浄などのメン
テナンス作業が必要である。 (4)発泡成形品の表面に通気孔の跡が付くので、成形
品の外観の美麗性を低下させる要因になるとともに、外
面に対して印刷等を施す場合には通気孔の跡が邪魔にな
って綺麗に印刷できない。 (5)成形後、チャンバ内に冷却水を噴霧して発泡成形
品を冷却するため、通気孔を通じて水分が成形空間内に
浸透し、成形品の内部にまで6〜10%程度含水するこ
とになり、乾燥工程が必要であった。また、成形品に冷
却水が直接的に接触するので、衛生的な成形品を得るた
めには、冷却水を清浄な状態に管理する必要がある。
【0006】(6)チャンバから成形空間内へ蒸気を通
して予備発泡ビーズを同じ加熱条件で加熱し、発泡融着
させる関係上、このようにして得られる成形品(以下、
等加熱成形品と称する)においては、ビーズの融着率に
依存して表面性が変化する。具体的には、融着率が低く
なると表面性が悪化し、融着率が高くなると表面性が良
好になる。一方、等加熱成形品におけるビーズの融着率
は、高く設定するほど成形品の機械的強度などの物性が
向上するが、加熱、発泡融着時間及び冷却時間が長くな
り、成形のサイクルタイムが全体的に長くなって生産性
が低下するという問題がある。
【0007】また、このようなことから前述の成形技術
では、成形品におけるビーズの融着率を、例えば40%
〜80%に設定し、表面性を良好にして外観の美麗性を
確保するとともに、融着率を十分に確保して機械的強度
を確保するようにしているが、機械的強度に対する要求
の低い成形品においても、外観の美麗性を確保するた
め、ある程度融着率を高く設定する必要あり、その分成
形のサイクルタイムが長くなって、生産性が低下すると
いう問題がある。尚、ここで使用する融着率とは、成形
品を割ってみて、その破断面におけるビーズの状態を評
価したものであり、具体的にはビーズ自体が破損するこ
となく、ビーズの表面に沿って割れているものを融着し
ていないとみなし、ビーズ自体が破損して割れているも
のを融着しているとみなして、ビーズ自体が破損してい
るものの割合を測定して求めたものである。
【0008】このように、前記発泡成形方法において
は、コアベントやコアベントホールなどの通気孔を活用
して蒸気や空気などの用役流体を成形空間内に供給し、
あるいは成形空間から排出することで、発泡成形品を得
るように構成されているが、通気孔を設けるが故、前述
のような多数の問題が発生しているのが実状である。
【0009】本発明者らは、これらの課題を根本的に解
決すべく、通気孔の無い成形型を用いた発泡成形方法の
実用化について鋭意検討し、種々の試験を行った。成形
型から通気孔を無くするとはいっても、成形空間に対し
て蒸気や空気などの用役流体を供給或いは排出するため
のコアベントやコアベントホールに代わる通路は必須で
あるので、このような通路を何処に、どの様に形成する
かが問題であり、またこの様な通路に対してどの様なタ
イミングで、またどの様な条件で用役流体を供給するの
かなど、解決しなければならない課題が山積されてい
る。
【0010】このような課題の1つとして、成形型から
の成形品の離型不良の課題がある。即ち、成形品を離型
する際には、コア型とキャビティ型とを型開きした状態
で、エジェクタピンを有する成形型側に成形品を残置さ
せる必要があるが、通気孔を有しないこの新しい成形方
法では、通気孔を利用してコア型側とキャビティ型側と
に差圧を生じさせることができず、エジェクタピンを有
する成形型側に安定的に成形品を残置できないという問
題がある。特に、ポリオレフィン系合成樹脂からなる予
備発泡ビーズを用いた場合は、ポリスチレン系合成樹脂
からなる予備発泡ビーズを用いた場合よりも、素材自体
が軟質で柔軟性に富むことから、成形品が成形型に密着
し、離型不良の問題が発生し易い。
【0011】本発明の目的は、コアベントやコアベント
ホールなどの通気孔を成形型の表面から無くした新規な
発泡成形装置の実用化を図るものであり、このような新
規な発泡成形技術における課題の1つであるところの、
成形品の離型不良を防止し得るポリオレフィン系合成樹
脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
るポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置は、成
形品外面の目立つ場所を成形する成形部に、コアベント
及びコアベントホールなどの通気孔が存在しないコア型
とキャビティ型を備え、コア型とキャビティ型の少なく
とも一方に、成形空間内に開口する成形品離型用のガス
孔を形成したものである。
【0013】この成形装置においては、成形品外面の目
立つ場所を成形する成形部に通気孔を形成しないので、
成形品表面に形成される通気孔の跡は、成形品表面の目
立たない場所に配置されることになり、成形品表面の美
麗性を向上できる。また、この成形装置においては、通
気孔を完全あるいは略完全になくして、コア型の背面側
のチャンバと、キャビティ型の背面側のチャンバと、成
形空間とに対してそれぞれ個別に用役流体を制御するこ
とも可能である。この場合には、例えば用役流体として
蒸気を制御して、それぞれの空間の加熱条件を独立に調
整すると、両チャンバに供給する蒸気により、成形空間
内に充填された予備発泡ビーズのコア型及びキャビティ
型に接する表面性をそれぞれ調整でき、また成形空間に
供給する蒸気により、成形空間内に充填された予備発泡
ビーズを加熱、発泡融着して、表面性とは独立に予備発
泡ビーズの融着率を調整できることになる。このため、
成形品内部の融着率を低く抑えて、成形のサイクルタイ
ムを短縮しつつ、表面美麗な成形品を製作することが可
能となり、生産性と商品価値の両立を図ることが可能と
なる。
【0014】更に、コア型とキャビティ型の少なくとも
一方に成形空間内に開口するガス孔を形成しているの
で、成形品の離型性を向上できる。つまり、前述のよう
に通気孔の個数を少なく設定すると、成形品表面の美麗
性は向上するが、その反面、離型時にコア型側とキャビ
ティ型側とに通気孔を利用して差圧を十分に生じさせる
ことが困難になる。特にポリオレフィン系樹脂からなる
予備発泡ビーズを用いた場合には、ポリスチレン系樹脂
を用いた場合よりも素材自体が柔軟性に富むことから離
型性が低下する。本発明では、コア型とキャビティ型の
少なくとも一方に成形空間内に開口するガス孔を形成し
ているので、成形品の離型のため型開きするときに、ガ
ス孔内を加圧あるいは減圧し、成形品におけるコア型側
とキャビティ型側とに差圧を生じさせることが可能とな
り、所望の成形型側に成形品を残置させることが可能と
なる。このため、エジェクタピンを設けた成形型側に成
形品を残置させ、エジェクタピンにより成形品を確実に
離型することが可能となる。
【0015】請求項2記載のように、通気孔をコア型及
びキャビティ型から完全に省略してもよい。この場合に
は、コア型の背面側のチャンバと、キャビティ型の背面
側のチャンバと、成形空間との3つの空間の加熱条件を
より厳密に設定できるとともに、通気孔の跡の無い美麗
な表面の成形品が得られるので好ましい。しかも、通気
孔が無いことから、冷却時に両チャンバに噴霧した冷却
水が成形品に接することを防止して、冷却水が接するこ
とによる成形品の含水率の上昇を防止できる。また、冷
却水が成形品に直接的に接触しないので、冷却水を清浄
な状態に高度に管理しなくても、衛生的な成形品を得る
ことが可能となる。
【0016】尚、コア型及び/又はキャビティ型に形成
したガス孔は、コアベントやコアベントホールなどの通
気孔と同様に、成形品の表面に跡を残すので、該跡が成
形品の目立たない位置になるように形成することが好ま
しい。例えば、請求項3記載のように、前記ガス孔を予
備発泡ビーズの充填器付近とエジェクタピン付近の少な
くとも一方に形成することが好ましい。
【0017】請求項4に係るポリオレフィン系合成樹脂
の型内発泡成形装置は、成形品外面の目立つ場所を成形
する成形部に、コアベント及びコアベントホールなどの
通気孔が存在しないコア型とキャビティ型を備え、コア
型とキャビティ型のうちのエジェクタピンを設けた成形
型に、成形空間内に突出して成形品に係合し、型開き時
に該成形型に成形品を残置させる係合ピンであって、エ
ジェクタピンによる成形品の離型操作力により成形品か
ら離脱可能な係合ピンを設けたものである。
【0018】この成形装置においては、請求項1に係る
成形装置と同様に、成形品外面の目立つ場所を成形する
成形部に通気孔を形成しないので、成形品表面の美麗性
を向上でき、また通気孔を完全あるいは略完全になくし
て、コア型の背面側のチャンバと、キャビティ型の背面
側のチャンバと、成形空間とに対してそれぞれ個別に用
役流体を制御できる。加えて、コア型とキャビティ型の
少なくとも一方に成形空間内に突出する係合ピンを設け
ているので、成形品の離型のため型開きするときに、成
形品と係合ピンとの係合により、エジェクタピンを有す
る成形型側に成形品を残置させることが可能となり、エ
ジェクタピンにより成形品を確実に離型することが可能
となる。特に、ポリオレフィン系樹脂からなる予備発泡
ビーズを用いた場合には、ポリスチレン系樹脂を用いた
場合よりも素材自体が柔軟性に富むことから離型性が低
下するので好適である。
【0019】請求項5記載の成形装置は、前記係合ピン
をエジェクタピン付近に設けたものである。つまり、係
合ピンをエジェクタピンから離間した位置に設けると、
成形品が弾性変形してエジェクタピンの離型操作力を係
合ピンに対して十分に作用させることができないので、
係合ピンをエジェクタピン付近に設けることが好まし
い。特に、ポリオレフィン系樹脂からなる予備発泡ビー
ズを用いた成形品は、前述のようにポリスチレン系樹脂
を用いた成形品よりも素材自体が柔軟性に富むことから
弾性変形し易いので、このように構成することが好まし
い。
【0020】請求項6記載の成形装置は、前記係合ピン
として、先端側へ行くにしたがって大径となる逆テーパ
ピンを用いたものである。このような係合ピンを用いる
と、係合ピンを抜き取った後に形成される孔を小さくで
きるので、成形品表面の美麗性の低下を抑制できる。ま
た、抜き取り時に該孔が徐々に押し広げられて成形品か
ら抜き取られることになるので、成形品の孔付近が破損
することを防止できる。更に、このような係合ピンは、
安価に且つ精度良く製作できるので好ましい。
【0021】本発明に係るポリオレフィン系合成樹脂の
型内発泡成形方法は、請求項1〜3のいずれか1項記載
の型内発泡成形装置を用い、成形空間内で成形した成形
品を離型するため、コア型とキャビティ型を型開きする
ときに、ガス孔内のガス圧を調整して、成形品のコア型
側とキャビティ型側とに差圧を設け、この差圧により成
形品をエジェクタピンを有する成形型に残すものであ
る。この成形方法においては、ガス孔内を加圧あるいは
減圧して、成形品におけるコア型側とキャビティ型側と
に差圧を生じさせ、エジェクタピンを設けた成形型側に
成形品を残置できるので、エジェクタピンにより成形品
を確実に離型することが可能となる。
【0022】ガス孔は、請求項8記載のように、エジェ
クタピンを有する成形型に形成してもよいし、請求項9
記載のように、エジェクタピンを有さない成形型に形成
してもよい。エジェクタピンを有する成形型に形成する
場合にはガス孔の内圧を減圧し、エジェクタピンを有さ
ない成形型に形成する場合にはガス孔の内圧を加圧し
て、エジェクタピンを設けた成形型側に成形品を残置さ
せることになる。また、両成形型にガス孔を形成し、エ
ジェクタピンを有する成形型側のガス孔の内圧を減圧す
るとともに、エジェクタピンを有さない成形型側のガス
孔の内圧を加圧してもよい。本発明に係るポリオレフィ
ン系合成樹脂の型内発泡成形方法は、請求項10記載の
ように、成形型の型開閉方向における成形空間の深さを
100mm以上に設定した場合に特に有効である。即
ち、深さが100mm以上の成形空間にて成形される成
形品は、成形品と成形型との接触面のうちの型開閉方向
の接触面が大きくなり、このような接触面は剪断方向へ
の力により離型する必要があることから離型し難いの
で、ガス孔を形成することによるメリットを有効に発揮
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。本発明は、以下に説明
する新規な型内発泡成形装置に、成形品の離型を補助す
る離型補助手段を設けたもので、先ず型内発泡成形装置
の構成について説明する。 <型内発泡成形装置>図1、図2に示すように、型内発
泡成形装置1は、対向配置された1組の成形型としての
コア型2及びキャビティ型3と、コア型2とキャビティ
型3とで形成される成形空間4内に空気の流れに乗せて
予備発泡ビーズ5を充填するためのビーズ充填手段と、
成形空間4内を減圧する減圧手段と、成形空間4内へ圧
縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、成形空間4内に
充填された予備発泡ビーズ5を蒸気により加熱し、発泡
融着させる蒸気供給手段とを備えている。
【0024】予備発泡ビーズ5の素材としては、ポリエ
チレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などのポリオレフ
ィン系合成樹脂材料や、これらの合成樹脂材料の共重合
体などを採用できる。具体的には、エチレンプロピレン
ランダムポリプロピレン樹脂、エチレンプロピレンブロ
ックポリプロピレン樹脂、ホモポリプロピレンエチレン
プロピレンブテンランダムターポリマー、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、架橋低密度ポリエチレン
(架橋LDPE)などを好適に利用できる。このような
ポリオレフィン系樹脂の予備発泡ビーズは、素材自体が
軟らかく、しかもガス透過性が高いことから、同一発泡
倍率のポリスチレン系樹脂からなる予備発泡ビーズより
も格段に粒子形状が変形しやすいので、離型不良が発生
し易く、本発明を適用するのに好適である。
【0025】予備発泡ビーズ5の発泡倍率は、その素材
にもよるが、3〜150倍の範囲内が好ましい。具体的
には、ポリスチレン系合成樹脂材料からなる予備発泡ビ
ーズにおいては3〜100倍、好ましくは3〜80倍、
ポリオレフィン系合成樹脂材料からなる予備発泡ビーズ
においては、3〜90倍、好ましくは3〜60倍のもの
が好適に利用できる。また、粒径は1〜10mm、好ま
しくは2.0〜8mmの範囲のものが好適に利用でき
る。特にポリオレフィン系合成樹脂材料の予備発泡ビー
ズは、素材自体が軟らかく、しかもガス透過性が高いこ
とから、同一発泡倍率のポリスチレン系合成樹脂材料か
らなる予備発泡ビーズよりも格段に粒子形状が変形しや
すので、特に充填性の改善効果を発揮する上で好まし
い。
【0026】より具体的には、ポリオレフィン系合成樹
脂材料として例えばポリプロピレン系樹脂からなる予備
発泡ビーズを用いる場合には、次のようにその物性を設
定することになる。予備発泡ビーズのセル径は、100
μm未満の場合には、成形時に表面伸びが悪く、ヒケ易
く、表面外観の見栄えが劣るという問題があり、900
μmを越える場合には、セル径が不均一になり易く、セ
ル径が大きいため表面のきめが粗く、表面外観が劣ると
いう問題があるので、100〜900μmの範囲内、よ
り好ましくは150〜700μm、特に好ましくは17
0〜550μmに設定することになる。発泡倍率は、特
に制限はないが5〜60倍(発泡ビーズの嵩倍率)程度
が好ましい。
【0027】DSC2’ndピーク比は、8%〜60%
に設定することが好ましい。DSC2’ndピーク比と
は、基材樹脂を加熱したときに、基材樹脂の結晶融点に
起因して形成される、低温側と高温側の2つのDSC
(示差走査熱量測定)のピークの合計面積に対する高温
側ピークの面積の割合であり、このDSC2’ndピー
ク比が、8%未満の場合には、成形時の加熱条件幅が狭
く、成形体が収縮し易く、ヒケ易い。また、60%を越
えると、加熱条件を大幅にアップする必要があり、成形
機の大型化が必要であり、且つ省エネルギーという観点
からもマイナスとなるので8〜60%、より好ましくは
10〜50%、特に好ましくは15〜40%に設定する
ことになる。
【0028】独立気泡率は、65%未満の場合には、成
形時の加熱圧をアップしてなんとかビーズ同士を融着さ
せたとしても、成形体の収縮、ヒケが大きくなり易く、
目標の品質の成形体が得られ難くなるので、65%以
上、より好ましくは75%以上、特に好ましくは85%
以上に設定することになる。
【0029】コア型2及びキャビティ型3は、枠状フレ
ーム10と裏板11とを有するハウジング12にそれぞ
れ取り付けられ、コア型2及びキャビティ型3の背面側
には第1チャンバ13及び第2チャンバ14がそれぞれ
形成されている。コア型2及びキャビティ型3には、従
来の成形装置とは異なり、コアベントやコアベントホー
ルなどの通気孔が形成されておらず、成形空間4と両チ
ャンバ13、14とは独立な空間に構成されている。但
し、このように成形空間4と両チャンバ13、14とを
完全に気密状に隔絶することが最も好ましいが、成形空
間4と両チャンバ13、14を連通する従来のベントホ
ールを少数設けた場合でも、これらの空間を独立に制御
するように構成したものは本発明の範疇である。
【0030】第1チャンバ13及び第2チャンバ14は
用役弁SV1、SV2及び切替弁SWV1、SWV2を
介して蒸気供給管15及び空気供給管16にそれぞれ接
続されるとともに、ドレン弁DV1、DV2及び切替弁
SWV3、SWV4を介してドレン管17及び真空ポン
プ19が介装された減圧管18にそれぞれ接続されてい
る。また、第1及び第2チャンバ13、14にはコア型
2とキャビティ型3の背面に対して冷却水を噴霧する複
数のノズル20を備えたノズルユニット21がそれぞれ
設けられ、両ノズルユニット21は冷却水弁CV1、C
V2を介して冷却水供給管22に接続されている。
【0031】本発明に係る型内発泡成形装置の第1の特
徴とする構成は、コア型2及びキャビティ型3のうち
の、成形品の目立たない部分を成形する成形部に成形空
間4に開口する第1開口部30を形成し、この第1開口
部30を外部の用役配管15〜18にそれぞれ連通する
連通路を設け、用役弁SV3〜SV6及びドレン弁DV
3、DV4と、切替弁SWV1〜SWV4の操作によ
り、複数の第1開口部30から成形空間4に対して蒸気
や圧縮空気などの用役流体をチャンバ13、14とは独
立に供給或いは排出できるように構成した点にある。
【0032】第1開口部30の形成位置は、基本的に
は、コア型2とキャビティ型3との合わせ目或いはその
付近に形成する場合と、充填器23やエジェクタピン2
4などの付属部品における成形空間4に露出する部分の
付近に形成する場合と、両者の組合せの3通りに大別で
きる。先ず、第1開口部30をコア型2とキャビティ型
3との合わせ目或いはその付近に形成したものについ
て、3つのタイプを例示しながら説明する。
【0033】(1)第1のタイプの型内発泡成形装置1
は、図1、図2に示すように、コア型2とキャビティ型
3との合わせ目部分に沿って成形空間4に開口するスリ
ット状の第1開口部30a、30bを配置するととも
に、該第1開口部30a、30bと外部の用役配管15
〜18とを連通する連通路として、型間通路31a、3
1b及び内部配管32a、32bを設けたものであり、
コア型2及びキャビティ型3には、従来のようなベント
ホールが設けられておらず、型閉されたときには、成形
空間4は両チャンバ13、14と気密に隔離されると同
時に、コア型2及びキャビティ型3間に外部の用役配管
15〜18に通じる第1開口部30a、30bが形成さ
れるように構成したものである。
【0034】このように構成すると、予備発泡ビーズ5
に対する予熱排気工程及び融着加熱工程を、従来のベン
トホールに代えてこの第1開口部30a、30bを用い
て、以下の要領で行うことが可能となる。すなわち、予
熱排気工程においては、第1開口部30a又は第1開口
部30bから減圧排気して成形空間4内を直接に減圧し
た後、予熱用蒸気を同様に直接に供給すればよく、また
融着加熱工程では、同様に第1開口部30a又は第1開
口部30bから融着温度の蒸気を成形空間4内の予備発
泡ビーズ5に直接に供給すればよいことになる。この場
合、第1開口部30a、30bに対する予備発泡ビーズ
5の目詰まりを防止するには、第1開口部30a、30
bの成形空間4側の開口幅を、充填する予備発泡ビーズ
5の外径寸法である1〜10mmφ以下に形成する必要
があり、また、はみ出しやバリ跡などの発生を少なく
し、発泡成形体の仕上がりを良好にするには、可及的に
開口幅を狭くする方が好ましいが、開口幅を狭くすると
用役流体の通過抵抗が大きくなるので、開口幅は、0.
1〜1.5mmに設定するのが適当である。
【0035】また、本発明において、前記第1開口部3
0a、30bは、コア型2とキャビティ型3との合わせ
目で凹部の谷部分に沿って設けるのが適当である。この
場合、スリット状の第1開口部30a、30bは、発泡
成形体の外周囲の凸角稜線部に相当するので、わずかな
バリなどが残ったとしても外観を損なうことが少ないか
らである。また、内部配管32a、32bとしては、4
〜15mmφの銅パイプを利用するのが適当である。な
お、図1では、第1開口部30aと型間通路31aと内
部配管32aからなる一連の連通路と、第1開口部30
bと型間通路31bと内部配管32bからなる一連の連
通路との2個の組合せが示されているが、本発明ではこ
の形態に限定されるものではなく、得られる発泡成形体
の形状、サイズに応じて、3個以上の組合せも可能であ
るし、また単数個で実施することも可能である。
【0036】また、前記第1開口部30を複数個設けた
場合には、例えば1対の第1開口部30a、30bを設
けた場合には、図2に例示するように、成形空間4の対
向する両端部の対辺に位置する成形型2、3間の合わせ
目に向かい合わせに配置するのが好ましい。第1開口部
30a、30bの長さを特に限定するものではないが、
このよにすれば、一方の第1開口部から成形空間4を通
過して他方の第1開口部に向けて、蒸気などの用役流体
を供給可能とした用役操作を採用することができ、特
に、成形空間4内に充填した予備発泡ビーズ5間の空気
を蒸気で置換する操作や、予備発泡ビーズ5の加熱操作
が迅速に行うことができるようになるなどの利点が得ら
れるので好ましい。
【0037】この第1のタイプの利点を整理して示すと
次の通りである。 [1]成形型2、3から従来のような多数のコアベント取
付孔を取り除くことができるので、強度低下の恐れがな
く、従来の肉厚8〜12mmのアルミニウム合金型材を
肉厚4〜8mmに低減でき、その結果、熱容量が小さく
なって加熱冷却の熱効率が向上し、温度制御の精度も向
上し、材料コストも低減できる。 [2]コアベント取付孔の孔明け作業やコアベント自体の
取付作業が不要となって、加工コストか大幅に削減で
き、成形型2、3の製作コストが低減できる。
【0038】[3]また、目詰まりに基づく加熱不良、離
型不良、冷却不良が発生せず、コアベントの取替えまた
は定期的な高圧洗浄水による洗浄などのメンテナンス作
業が全く不要となる。 [4]製品の表面にコアベント、ベントホールの跡が付か
ないので、外観品質が向上し、表面印刷、シールラベル
の貼付などの工程の障害が解消される。 [5]冷却工程で用いられる冷却水が成形空間内に侵入し
なくなるので、成形品の水分が従来の6〜10%程度か
ら0.5〜4%程度にまで低下するから、乾燥工程が不
要となり、サイクル時間短縮に大いに寄与する。
【0039】[6]本発明の最大の利点は、従来の成形型
では実現のできなかった用役操作が可能になるという点
である。なんとなれば、従来、予備発泡ビーズに蒸気な
どの用役流体を作用させるには、用役配管から供給され
た用役流体が、いずれかのチャンバに作用した後、ベン
トホールを経由して予備発泡ビーズに作用を及ぼすとい
うものであったが、本発明では、チャンバ13、14と
成形空間4の用役通路とを分離、独立させ、加圧空気、
蒸気、減圧空気、冷却水などの用役流体は、第1開口部
30a、30bを通じて成形空間4内に直接に作用させ
ることになるので、用役操作の自由度が拡張されたこと
になる。
【0040】例えば、成形空間4内を減圧にしたい場
合、従来の成形型では、両方のチャンバも減圧にする必
要があったが、本発明では、チャンバ容積の1/10オ
ーダの容積である成形空間4のみを対象にして減圧操作
を行うことが可能となった。したがって、従来、レスポ
ンスが迅速に行われるから、その操作性が大幅に改善さ
れるなどのメリットが得られるのである。
【0041】また、チャンバ13、14が成形空間4と
は独立な空間に構成され、それぞれの加熱条件を独立に
調整できるので、2つのチャンバ13、14に供給する
蒸気により、1組の成形型2、3の温度をそれぞれ独立
に調整して、成形型2、3に密着する成形品の表面性を
調整でき、また成形空間4に供給する蒸気により、成形
空間4内に充填された予備発泡ビーズ5を加熱し、発泡
融着して、表面性とは独立に予備発泡ビーズ5の融着率
を調整できることになる。このため、成形品内部の融着
率を低く抑えて、成形のサイクルタイムを短縮しつつ、
表面美麗な成形品を製作することが可能となり、生産性
と商品価値の両立を図ることが可能となる。
【0042】(2)第2のタイプの型内発泡成形装置1
Aは、図3に示すように、スリット状の第1開口部30
a、30bを外部の用役配管15〜18に連通する連通
路として、型閉時に、成形空間4側から外部に向けて成
形型2、3の合わせ目部分に沿って形成される型間通路
33a、33bと、枠状フレーム10同士の合わせ目部
分で包囲された状態で形成される型間空間34a、34
bとを備えたものである。それ以外の構成は、前記型内
発泡成形装置1と同様なので、同一部材には、同一符号
を付してその詳細な説明を省略する。
【0043】つまり、この型内発泡成形装置1Aにおい
ては成形型2、3には、従来のようなベントホールが設
けられておらず、型閉されたときには、成形空間4は両
チャンバ13、14と気密に隔離された状態に形成され
るとともに、第1開口部30a、30bと、これら第1
開口部30a、30bを用役配管15〜18に連通する
連通路、即ち型間通路33a、33bおよび型間空間3
4a、34bが、先の第1のタイプの型内発泡成形装置
1とは異なった形態で、成形空間4側から両成形型2、
3及び枠状フレーム10の合わせ目に沿って外部に向け
て形成されるのである。
【0044】この図3に示す発泡成形装置1Aにおいて
は、型内発泡成形装置1と同様に、発泡成形時に用役流
体を操作できるので、前述した[1]〜[6]の全ての利点を
享受できるうえ、製作時に配管工事が必要である独立し
た内部配管32a、32bが不要であるから、発泡成形
装置の製作コストが抑えられ、メンテナンスも不要とな
る利点が得られるのである。
【0045】(3)第3のタイプの型内発泡成形装置1
Bは、図4、図5に示すように、コア型2とキャビティ
型3の合わせ目付近におきてコア型2に成形空間4内に
開口する第1開口部30c、30dを形成し、第1開口
部30c、30dを外部の用役配管15〜18に連通す
る連通路として、第1開口部30c、30dを取り囲む
ようにコア型2の内側に固定した通路形成部材38によ
り形成される連通空間39a、39bと、連通空間39
a、39bを外部の用役配管15〜18に連通する内部
配管40a、40bとを備え、連通空間39a、39b
及び内部配管40a、40bを介して第1開口部30
c、30dに対して個別に用役流体を供給或いは排出で
きるように構成したものである。それ以外の構成は、前
記型内発泡成形装置1と同様なので、同一部材には、同
一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0046】つまり、この型内発泡成形装置1Bにおい
て成形型2、3には、従来のように成形空間4とチャン
バ12、13とを連通するベントホールが設けられてお
らず、成形型を閉じたときには、成形空間4は、チャン
バ12、13と気密に隔離された状態に形成されるとと
もに、第1開口部30c、30dと、これら第1開口部
30c、30dを用役配管15〜18に連通する連通
路、即ち連通空間39a、39bおよび内部配管40
a、40bが、先の2つの事例とは異なった形態で形成
されるのである。
【0047】第1開口部30c、30dは、コア型2に
直接的に貫通孔やスリットを形成してもよいが、蒸気が
流通することにより内面が磨耗することが考えられるの
で、従来の成形装置と同様に、第1開口部30c、30
dに対応させてコアベント取付孔を形成して、コアベン
トを着脱自在に組付けることが好ましい。
【0048】この図4、図5に示す発泡成形装置1Bに
おいては、型内発泡成形装置1と同様に、発泡成形時に
用役流体を操作できるので、前述した[5][6]の利点を享
受できる。また、成形空間4と連通空間39a、39b
とを連通するコアベントを設けることから、前述した
[1]〜[4]の利点に対しては多少不利になるが、従来のよ
うにコアベントを成形型の全面に一様に形成するわけで
はないので、コアベントの個数を格段に少なくすること
が可能となる。また、蒸気による第1開口部30c、3
0dの磨耗にも容易に対応できるので、より現実的な設
計のものとなる。なお、この第3のタイプの発泡成形装
置1Bにおいても、第2のタイプの発泡成形装置1Aと
同様に左右の枠状フレーム10の合わせ目間に型間空間
を形成し、内部配管32a、32bを省略することも可
能である。尚、図4にしめす事例では、第1開口部30
c、30dをコア型2側に形成したが、成形品の内面側
(コア型2側)が外部に露出する場合には、第1開口部
30c、30dをキャビティ型3側に形成することが、
成形品の美麗性を向上させる上で好ましい。
【0049】次に、第1開口部30を充填器23やエジ
ェクタピン24などの付属部品付近に形成する場合につ
いて説明する。付属部品付近に第1開口部30を形成す
る場合には、図1、図3、図4に示すように、キャビテ
ィ型3のうちの充填器23及びエジェクタピン24に対
応する位置に略筒状の外装部材41を固定し、充填器2
3及びエジェクタピン24を外装部材41に内嵌状に設
け、充填器23及びエジェクタピン24と外装部材41
間に用役配管15〜18に個別に連通する連通路42、
43を形成し、連通路42、43の先端部に成形空間4
に開口する第1開口部30e、30fを夫々形成し、連
通路42、43に用役弁SV5、SV6を介して用役配
管15〜18を接続し、前記第1開口部30a〜30d
の場合と同様に、所要の蒸気、加圧空気の供給あるいは
減圧操作などを行うことになる。この場合、先の第1開
口部30a〜30dを併設せず、第1開口部30e、3
0fを単独に設けた形態であっても本発明の目的を達成
することが可能であるが、前記第1開口部30a〜30
dと併設する形態が好ましい。
【0050】このように充填器23及びエジェクタピン
24の先端付近に配設した第1開口部30e、30f
と、先に説明した第1開口部30a〜30dとを図1、
図3、図4のように併設して、それぞれの第1開口部3
0から外部の用役配管15〜18に連通する個別の通路
を設けてもよい。この場合には、成形空間4の対向する
両端部分と成形空間4の中央部分の少なくとも3か所に
用役流体を供給可能な第1開口部30が設けられるの
で、品質要求に応じた用役流体の供給が可能になるう
え、用役流体の供給、停止など制御操作の自由度が増加
するから、発泡成形体の種類、形状などに対応した最適
の用役操作が行えるという利点が得られる。
【0051】但し、この図1、図3、図4による事例で
は、充填器23及びエジェクタピン24の先端部付近に
第1開口部30e、30fを配設したが、本発明は、こ
の形態に限定されるものではなく、成形型に取り付けら
れるその他の付属部品、例えば、冷却水配管金具などを
利用することも可能である。また、成形空間4内の予備
発泡ビーズ5全体に対して一様に蒸気が行き渡るように
構成されていれば、全ての充填器23やエジェクタピン
24の外側に連通路42、43を形成する必要はない
し、第1開口部30e、30fの一方或いは両方を省略
することも可能で、第1開口部30e、30fは成形す
る成形品の形状などに応じて適宜に設けることになる。
また、第1開口部30a〜30dを第1開口部30e、
30fから成形空間4に供給される蒸気の排出専用の開
口部として用いてもよい。尚、図1、図3、図4におい
ては、充填器23やエジェクタピン24をキャビティ型
3側に形成したが、成形品の外面側(キャビティ型3
側)が外部に露出する場合には、充填器23やエジェク
タピン24をコア型2側に形成することが、成形品の美
麗性を向上させる上で好ましい。
【0052】本発明に係る型内発泡成形装置の第2の特
徴は、前記成形型2、3に成形空間4内において用役流
体の流通が不均一になる部分に第2開口部50を設け、
この第2開口部50と外部の用役配管15〜18とを連
通する連通路を設けて、用役流体を供給或いは排出でき
るように構成した点にある。用役流体の流通が不均一に
なる部分としては、例えば図6〜図8に示すように、成
形型2、3に袋状凹部51、52を形成した場合におけ
る袋状凹部51、52の奥部や、図8に示すように、成
形型2、3の中央部などが考えられるが、これ以外の部
分であってもよい。
【0053】また、第2開口部50は、従来のコアベン
トに類似したポイント状であっても、ある程度長さのあ
るスリット状のものでも採用可能であるが、いずれの場
合でも、予備発泡ビーズ5によって開口が目詰まりをお
こさないようにするには、その成形空間4側の開口幅
を、充填する予備発泡ビーズ5の外径寸法以下に設定し
ておく必要がある。
【0054】(1) 袋状凹部51、52に第2開口部
50を形成する場合には、図6に示す型内発泡成形装置
1Cのように、袋状凹部51、52の奥端部に開口する
第2開口部50a、50bを形成し、第2開口部50a
を内部配管53を介して内部配管32aに連通させると
ともに、第2開口部50bを独立な内部配管54及び用
役弁SV7を介して用役配管15〜18に連通すること
になる。但し、第2開口部50a、50bは、最終的に
用役配管15〜18に連通されていれば、内部配管32
a、32bを経由してもよいし、経由しないで用役配管
15〜18に連通させてもよい。
【0055】このように前記成形空間4内において、用
役流体の流通が不均一になる袋状凹部51、52の奥端
部に、それぞれ個別に外部の用役配管15〜18に連通
する第2開口部50a、50bを形成しているので、第
2開口部50a、50bを介して成形空間4内に必要に
応じて、蒸気の供給、圧縮空気の供給、真空減圧のため
の排気、あるいは成形空間4内の圧力調整、ドレンの排
出などの用役操作を、先の第1開口部30a、30bの
場合と同様に、個別に行うことができるから、前記用役
流体の不均一を解消することが可態となるのである。
【0056】このような型内発泡成形装置1Cにおいて
は、その構成から容易に理解できるように、予備発泡ビ
ーズ5を成形空間4内に充填した後、減圧排気してか
ら、加熱用蒸気で加熱し、発泡、融着させ、冷却固化さ
せて、所定の発泡合成樹脂などからなる発泡成形体とし
て取り出すという発泡成形方法において、従来のベント
ホールに代えて前記第1開口部30a、30bおよび第
2開口部50a、50bを用いて、以下に述べるように
行うことが可能となるのである。
【0057】例えば、減圧排気に際しては、第1開口部
30a、30bの一方またはその両方から減圧排気して
成形空間4内を直接に減圧した後、予熱用蒸気を同様に
直接に供給すればよく、このときに必要に応じて、第2
開口部50a、50bを利用して、袋状凹部51、52
における用役流体の不均一を解消するようにすればよ
い。
【0058】また、加熱、融着に際しては、同様に第1
開口部30a、30bの一方またはその両方から、融着
温度の蒸気をチャンバ4内の予備発泡ビーズ5に直接に
供給すればよく、同様に、第2開口部50a、50bを
利用して、袋状凹部51、52に対して蒸気を供給し、
第1開口部30a、30bからの蒸気では熱が到達しに
くいこの部分を加熱することができる。この場合、必要
があれば、チャンバ13、14から所要の蒸気を供給し
て、成形型2、3全体を背面から加熱するようにできる
のはいうまでもない。
【0059】また、図3に示す発泡成形装置1Aにおい
て、第2開口部50a、50bを形成する場合には、例
えば図7に示す型内発泡成形装置1Dのように、第2開
口部50a、50bと型間空間34aとを連通する内部
配管55を設けることになる。但し、内部配管55の少
なくとも一方を、用役配管15〜18に図示外の用役弁
を介して個別に連通させてもよい。
【0060】この実施形態では、先に述べた利点のほ
か、発泡成形時の加熱あるいは冷却に際して、比較的熱
容量が大きい成形型2、3の部分である型間通路33
a、33b及び型間空間34a、34bの周辺部を効率
よく加熱または冷却することができるから、成形操作時
間を短縮できるという顕著な利点も得られる。
【0061】(2) 成形型2、3の中央部における用
役流体の流通の不均一を防止するためには、図8に示す
型内発泡成形装置1Eのように、流通が不均一になる部
分に第2開口部50cを形成し、内部配管56を介して
型間空間34a、34bに連通させたり、内部配管32
a、32bに連通させたり、用役弁を介装させて用役配
管15〜18に連通させたりすることになる。
【0062】用役流体の流通の不均一は、用役流体の供
給或いは排出のための開口部30、50間の間隔が10
0mm以上になった場合に発生し易いので、例えば図2
に示すように、成形空間4を挟んで対向する外周端部の
位置に1対の第1開口部30a、30bを配設し、その
第1開口部30a、30bの対向間隔が100mm以上
の場合に、図8に示すように、第1開口部30a、30
bの中間位置に第2開口部50cを形成することが考え
られる。また、第1開口部30と第2開口部間50及び
第2開口部50相互間の距離が100mm以下になるよ
う第2開口部50を形成することが好ましい。
【0063】この実施形態によれば、成形空間4を挟ん
で1対の第1開口部30a、30bを対向させているの
で、一方の第1開口部から成形空間を通過して他方の第
1開口部に向けて、蒸気などの用役流体を供給可能とし
た用役操作を,採用することができ、特に、成形空間4
内に充填した予備発泡ビーズ5間の空気を蒸気で置換す
る操作や、予備発泡ビーズ5の加熱操作が迅速に行うこ
とができるようになるなどの利点が得られるので好まし
い。
【0064】さらに、最大100mm間隔に、所要個数
の第2開口部50が設けてあるので、成形空間4内の用
役流体の流通に偏りや速度むらが生じないよう、用役流
体の流通がスムースになるよう補足することができる利
点がある。このことから、成形空間4の中央平坦部が厚
さの割に長さの長い形状、例えば、長さ/厚さ比が20
以上になるような場合でも、中央平坦部の密度むら、発
泡むらなどを抑制できるようになるのである。
【0065】<離型補助手段>次に、成形品の離型を補
助するための離型補助手段について説明する。 (第1実施例)図1、図3、図5に示すように、コア型
2には成形空間4に開口する1乃至複数のガス孔45が
形成されている。このガス孔45は、用役弁SV8及び
切替弁SWV1を介して圧縮空気供給管16に接続さ
れ、成形品を離型するため、コア型2とキャビティ型3
とを型開きする際に、ガス孔45に対して圧縮空気を供
給することで、成形品のコア型2側とキャビティ型3側
とに差圧を発生させて、成形品がキャビティ型3側に確
実に残置されるように構成されている。つまり、型開き
した状態で、エジェクタピン24により成形品を離型で
きるように、エジェクタピン24を有する成形型、つま
り図1、図3、図5においてはキャビティ型3に成形品
が残置されるように構成されている。このようなガス孔
45を形成すると、仕切壁を有するような複雑な形状の
成形品や、型開閉方向における深さHが100mm以上や
200mm以上の成形空間4にて成形した成形品であって
も、容易に且つ確実に成形品を離型することが可能とな
る。
【0066】ガス孔45は、丸孔でもよいし、細長いス
リット状や小判型の孔でもよく、任意の形状を採りう
る。また、ガス孔45の形成位置は任意に設定可能であ
るが、成形品に対してバランスよく圧が作用し、しかも
成形品の外観を極力損ねない位置に形成することが好ま
しい。更に、個数も任意に設定可能であるが、多すぎる
とコアベントやコアベントホールなどの通気孔を省略す
ることによるメリットが少なくなるので、極力少なくす
ることが好ましく、開口面積も同様の理由から極力小さ
くすることが好ましい。具体的には、ガス孔45の個数
は、成形品形状や成形品サイズにもよるが、成形品1ヶ
当たり2〜10箇所設けることが好ましい。また、各ガ
ス孔1個当たりの開口面積は、0.05cm2(根拠:キ
リ穴程度)〜2.00cm2(根拠:コアベント程度)に
設定することが好ましい。
【0067】圧縮空気の圧力は、0.30kg/cm2以下
の場合には、ガス孔45の個数や開口面積を増やす必要
があり、成形型から通気孔を省略するメリットがなくな
り、5.00kg/cm2以上の場合には、成形機及び成形
品が破損するので、0.50〜3.00kg/cm2に設定
することが好ましい。但し、圧縮空気に代えて、窒素な
どの無機ガスをガス孔45に対して供給してもよい。
【0068】図1、図3、図5に示す第1開口部30
a,30b又は第1開口部30c,30dは、それに圧縮
空気を作用させたときに、成形品をキャビティ型3側へ
押しつける方向に開口しているので、ガス孔45ととも
に第1開口部30a,30b又は第1開口部30c,30
dに対して圧縮空気を作用させて、コア型2からの成形
品の剥離を促進してもよい。つまり、第1開口部30a
〜30dは成形品の外周部に対応する位置に開口してい
るので、成形品の外周部に圧力を作用させて、より効果
的に成形品をキャビティ型3側に残置させることが可能
となる。
【0069】尚、本実施例では、コア型2側にガス孔4
5を形成したが、キャビティ型3側にガス孔を設けるこ
とも可能である。この場合には、このガス孔を真空ポン
プ19に連通させ、型開きするときにこのガス孔内を減
圧して、成形品をキャビティ型3型に引きつけること
で、キャビティ型3に対して成形品が残置されることに
なる。つまり、エジェクタピン24を有さない成形型の
ガス孔内を加圧し、エジェクタピン24を有する成形型
のガス孔内を減圧して、成形品のコア型2側とキャビテ
ィ型3側とに差圧を付与してあれば、加圧又は減圧のみ
で差圧を付与してもよいし、加圧と減圧を併用して差圧
を付与してもよい。
【0070】このようなことから、第1開口部30e,
30fを減圧用のガス孔として活用することも可能であ
る。この場合には、連通路42,43を図示外の用役弁
を介して真空ポンプ19に連通させ、型開きに際して連
通路42,43を減圧し、第1開口部30e,30fを
介して成形品のキャビティ型3側を減圧することにな
る。また、予備発泡ビーズ5を充填するための充填器2
3の周囲に連通路42を形成しない場合には、充填器2
3の内部通路(図示略)を活用して、成形品のキャビテ
ィ型3側を減圧することも可能である。
【0071】更に、図6、図7に示す型内発泡成形装置
1C、1Dにおいては、第2開口部50aと第2開口部
50bのいずれか一方をガス孔として活用することが可
能である。第2開口部50aをガス孔として活用する場
合には、この第2開口部50bに圧縮空気を供給し、第
2開口部50bをガス孔として活用する場合には、第2
開口部50b内を減圧することになる。この場合には、
袋状凹部51で成形される突部や壁部とコア型2との密
着部分を効果的に剥離させて、成形品をキャビティ型3
側に残置させることが可能となる。
【0072】更にまた、図8に示す型内発泡成形装置1
Eにおいては、第2開口部50cをガス孔として活用し
てもよい。ただし、図8の第2開口部50cは、コア型
2側に形成されているので、第2開口部50c内を加圧
することになるが、キャビティ型3側に形成する場合に
は減圧することになる。
【0073】また、図9に示すように、コア型2とキャ
ビティ型3にガス孔45を形成し、このガス孔45を電
磁弁等の弁体46により開閉操作可能に構成し、型開き
に際して、第1チャンバ13に圧縮空気を作用させ、第
2チャンバ14を減圧するとともに、弁体46によりガ
ス孔45を開放して、第1及び第2チャンバ13、14
と成形空間4とを連通させ、成形品のコア型2側とキャ
ビティ型3側とに差圧を生じさせて、成形品をキャビテ
ィ型3側に残置させてもよい。この場合には、ガス孔4
5内を加圧あるいは減圧するための配管を省略できるの
で好ましい。
【0074】(第2実施例)この第2実施例の離型補助
手段について説明すると、図10に示すように、キャビ
ティ型3のうちのエジェクタピン24付近にはネジ孔4
7が形成され、ネジ孔47には成形空間4内に突出する
係合ピン48が固定されている。係合ピン48の基端部
にはネジ孔47に螺合するネジ部48aが形成され、係
合ピン48の先端部には先端側ほど大径となる円錐台状
の頭部48bが形成されている。但し、本実施例では、
キャビティ型3側に係合ピン48を設けたが、コア型2
側にエジェクタピン24を設ける場合には、コア型2側
に係合ピン48を固定することになる。
【0075】この離型補助手段では、係合ピン48の頭
部48bが成形空間4内に配置されており、この頭部4
8bは成形空間4内にて成形される成形品に埋設状に配
置されるので、成形型2,3を型開きするときには、係
合ピン48の頭部48bが成形品に係合して、成形品が
キャビティ型3側に残置されることになる。こうしてキ
ャビティ型3側に残置された成形品をエジェクタピン2
4で押しだし操作して、成形品を成形型2,3から確実
に離型することが可能となる。
【0076】係合ピン48は、キャビティ型3から成形
品を離型するときに、エジェクタピンによる離型操作力
が、係合ピン48と成形品間に対して十分に作用するよ
うに、エジェクタピン24に対して接近配置させること
が好ましい。具体的には、係合ピン48とエジェクタピ
ン24間の距離L1は、5〜100mm、好ましくは5
〜50mmに設定されている。また、各エジェクタピン
24の周辺に配置する係合ピン48の個数は、成形品の
サイズや形状に応じて適宜に設定することになるが、1
本のエジェクタピン24に対して複数個の係合ピン48
を設ける場合には、エジェクタピン24による離型操作
力が係合ピン48と成形品間に対して一様に作用するよ
うに、各係合ピン48とエジェクタピン24との距離を
一定に設定するとともに、円周一定間隔おきに係合ピン
48を配置することが好ましい。
【0077】係合ピン48の頭部48bの側面のなす角
度θは、型開き時における成形品との係合力を十分に確
保するとともに、キャビティ型3からの成形品の離型時
には、エジェクタピン24により容易に離型できるよう
に、10〜30°に設定することが好ましい。また、成
形空間内に配置される頭部の長さL2は、成形品の厚さ
Tの20〜30%に設定することが好ましい。頭部48
bの基端部の直径Dは、成形品から係合ピン48を抜き
取った後に形成される孔が極力小さくなるように、でき
るだけ小さく設定することが好ましく、5〜10mmに
設定されている。
【0078】尚、本実施例では逆テーパ状の頭部を有す
る係合ピンを用いたが、図12に示す係合ピン48Aの
ように球状の頭部を有するものや、図13に示す係合ピ
ン48Bのように,扁平な円板状のものを採用すること
も可能である。
【0079】次に、前記図1に示す発泡成形装置1を用
いた成形品の成形方法について説明する。成形方法は、
成形空間4に予備発泡ビーズ5を充填する充填工程と、
成形空間4に充填された予備発泡ビーズ5を加熱、発泡
融着させる加熱工程と、成形された成形品を冷却する冷
却工程の3つの工程に分かれている。
【0080】先ず、予備発泡ビーズ5の充填工程につい
て説明する。この工程では、コア型2とキャビティ型3
とを型閉めするとともにドレン弁DV3、DV4を開
け、充填器23から成形空間4に対して予備発泡ビーズ
5を空気の流れに乗せて供給しながら、成形空間4内に
供給される空気を第1開口部30a、30bを介して成
形空間4外に排出し、成形空間4内に予備発泡ビーズ5
を充填する。尚、予備発泡ビーズ5として、成形前にビ
ーズに対して大気圧以上の空気を圧入し、発泡力を付加
したビーズ、所謂成含ビーズを用いることもの可能であ
る。
【0081】具体的な充填方法としては、次に示すよう
な、クラッキング充填法、加圧充填法、圧縮充填法など
を採用できる。 [1]クラッキング充填法では、充填時に、コア型2とキ
ャビティ型3とを完全に型閉めせず(クラッキング)、
例えば成形品の底肉厚の10%だけ開けておき、コア型
2とキャビティ型3間の隙間から充填時に使用する空気
を排出しながら予備発泡ビーズ5を充填することにな
る。 [2]加圧充填法では、予備発泡ビーズ5を収容した原料
タンク内を0.2〜1.5kg/cm2程度に加圧し、成形空
間4内を大気圧に開放した状態で、原料タンクと成形空
間4との差圧を利用して、成形空間4内に予備発泡ビー
ズ5を搬送して充填することになる。 [3]圧縮充填法では、原料タンク内の圧力pを加圧充填
法よりも高めの1.0〜5.0kg/cm2程度に加圧し、成
形空間4の内圧p1との差圧(p−p1)を変化させ
て、予備発泡ビーズ5を搬送して充填することになる。
【0082】次に、成形空間4に充填された予備発泡ビ
ーズ5の蒸気による加熱工程について説明する。先ず、
ドレン弁DV1、DV2を開けた状態で用役弁SV1、
SV2を開け、チャンバ31、32に対して蒸気を流す
事で、チャンバ31、32の空気を蒸気で置換する。但
し、この工程は、充填工程内で行ってもよい。
【0083】次に、ドレン弁DV1、DV2を閉じると
ともに、チャンバ31、32内が予め設定した蒸気圧に
なるように用役弁SV1、SV2を制御しながら、チャ
ンバ31、32に予め設定した加熱時間だけ蒸気を供給
し、コア型2及びキャビティ型3を加熱して、コア型2
及びキャビティ型3に接触する予備発泡ビーズ5を発泡
融着させ、成形品の表面部を成形する。一方、成形空間
4内に充填された予備発泡ビーズ5を加熱するための工
程を並行して行うが、この工程は大きく3つに分かれて
いる。
【0084】第1工程では、ドレン弁DV4を開けると
ともにドレン弁DV3を閉め、用役弁SV3、SV5、
SV6を開けるとともに用役弁SV4を閉めて、成形空
間4内に蒸気を通して予備発泡ビーズ5間の空気を蒸気
に置換する。第2工程では、第1工程とは逆に、ドレン
弁DV4を閉めるとともにドレン弁DV3を開け、用役
弁SV3を閉めるとともに用役弁SV4、SV5、SV
6を開けて、成形空間4内に蒸気を通して予備発泡ビー
ズ5間の空気を蒸気に置換する。但し、この第2工程は
省略してもよい。
【0085】第3工程では、ドレン弁DV3、DV4を
閉めるとともに、成形空間4内が予め設定した蒸気圧に
なるように用役弁SV3〜SV6を制御しながら、成形
空間4に予め設定した加熱時間だけ蒸気を供給し、予備
発泡ビーズ5を加熱、発泡融着させて、成形品の内部を
成形する。このようにチャンバ31、32に供給される
蒸気と、成形空間4に供給される蒸気とにより、成形品
の表面部と成形品の内部とを独立に加熱できるので、成
形品の表面性と、成形品内部の融着率とを個別に調整す
ることが可能となる。
【0086】次の冷却工程では、冷却水弁CV1、CV
2を開けて、コア型2及びキャビティ型3に向けてノズ
ル24から冷却水を噴霧し、コア型2及びキャビティ型
3を介して成形空間4内の成形品を冷却する。尚、コア
型2及びキャビティ型3にはコアベントやコアベントホ
ールなどの通気孔が形成されていないので、成形品は冷
却水に接することなく冷却される。このため、成形品の
含水率は、成形空間4内でドレン化した蒸気だけであ
り、その量は従来の成形方法と比較して1/5〜1/1
0にする事ができる。冷却後は、ガス孔45に対して圧
縮空気を供給しながら成形型2、3を開け、成形品をキ
ャビティ型3側に残置させた状態とし、エジェクタピン
24を用いて成形品を成形型から取り出す。但し、前述
したようにガス孔45とともに、第1開口部30a,3
0bに圧縮空気を供給したり、第1開口部30c,30
d内を減圧し、成形品をキャビティ型3側に残置させて
もよい。このように構成することで、エジェクタピンを
設けた成形型側に成形品を確実に残置させることが可能
となり、成形品の離型不良を効果的に防止できる。
【0087】この成形方法では、加熱工程において、成
形品の表面部の加熱と内部の加熱とを独立に行えるの
で、例えば機械的強度に対する要求の低い成形品におい
ては、表面性を十分に確保しつつ、成形品内部の融着率
を低くして成形のサイクルタイムを短縮することが可能
となり、商品価値と生産性の両立を図ることが可能とな
る。
【0088】このようにして成形した成形品において
は、外面にコアベント及びコアベントホールの跡の無い
表面美麗な成形品となる。しかも表面性に関しては、従
来の成形技術により製作した等加熱成形品と同等に設定
しつつ、内部の融着率に関しては、該表面性の等加熱成
形品よりも低く設定したり、高く設定した成形品とな
る。つまり、従来の成形方法では、予備発泡ビーズの加
熱、発泡融着時に、予備発泡ビーズの表面と内部とが同
じ加熱条件で加熱される関係上、成形品内部の融着率を
低く設定すると、図14(a)に示すように、成形品内
部のビーズ5Aの境界部に隙間が形成されるとともに成
形品の表面部に窪み7が形成されるが、本発明の成形方
法では、表面と内部とを独立に加熱できるので、内部の
融着率のみを低く設定することで、図14(b)に示す
ように、成形品内部のビーズ5Aの境界部には隙間6が
形成されるものの、成形品の表面のビーズ5Bの境界部
には窪み7がほとんど形成されていない、表面が平滑で
美麗な成形品を実現できる。また、内部の融着率を低く
設定した場合には、表面性に対する要求が高く、機械的
強度があまり要求されないような成形品、例えばコンク
リート表面化粧型枠、容器の蓋や断熱材などの成形品と
して好適に利用でき、内部の融着率を高くした場合に
は、表面性はあまり要求されないが、機械的強度に対す
る要求の高い成形品や繰り返し使用に耐える成形品、例
えば自動車用の各種部材や通い函などの成形品として好
適に利用できる。本発明は、例えばカップ麺の容器のよ
うな小さく単純な形状をした成形品よりも、比較的大き
い、複雑な形状をした成形品において、効果を発揮し、
有用なものである。特に、肉厚部と薄肉部とを共に有す
るような、成形品に対して有益である。
【0089】次に、前記成形方法の評価試験及びそれに
より製作した成形品の品質評価試験について説明する。
ポリプロピレン製の予備発泡ビーズを用いて、表1に示
す加熱条件で成形し、その表面性と成形品内部の融着率
を測定した。但し、表面性は、図14(a)に示す窪み
7の出現度に応じて5段階評価したもので、数値が高く
なるほど窪み7の出現度が少なく、表面性が良好である
ことを示す。また融着率は、成形品を割ってみて、その
破断面におけるビーズの状態を評価したものであり、具
体的にはビーズ自体が破損することなく、ビーズの表面
に沿って割れているものを融着していないとみなし、ビ
ーズが破損して割れているものを融着しているとみなし
て、破損して割れているビーズの割合を測定した。
【0090】
【表1】
【0091】この結果より、チャンバ13、14の加熱
条件と第1開口部30a、30bからの蒸気による成形
空間4の加熱条件とを制御することで、成形品の表面性
と内部の融着度合いを個別に制御できる事が分かる。従
来の成形方法では、表1のケースB、Fに相当する品質
の成形品しか製造することができなかったが、本発明で
は表面性と融着率とを色々に組合せたケースA〜Iの成
形品を製作でき、成形の自由度が大幅に拡大する。
【0092】例えば、ケースD、Gに示すように、内部
の融着率を低くしつつ、表面性が良好な成形品を製作で
きる。このような成形品は、内部の融着率が低いことか
ら機械的強度は低下するが、加熱、発泡融着時間及び冷
却時間を短縮でき、表面性を良好に維持しつつ生産性を
向上できるので、コンクリート表面化粧型枠、容器の蓋
や断熱材などのように、機械的強度の要求されないよう
な成形品として好適に利用できる。従来の成形方法によ
りこのような成形品を製作する場合には、評価3以上の
表面性を良品とするならば、ケースFに示されるよう
に、成形のサイクルタイムは250秒以上必要であった
が、本発明の成形方法では、ケ一スD、E、G、Hに見
られるように、150秒、220秒、170秒、230
秒のサイクルタイムでそれぞれ成形できるので、生産性
を向上できる。また、必要以上の加熱を行わないので、
エネルギーコストを下げることも可能となる。
【0093】また、ケースCに示すように、内部の融着
率を高く設定しつつ、表面性を多少低く設定した成形品
を製作できる。このような成形品は、内部の融着率が高
いことから機械的強度は高くなるが、発泡融着時間及び
冷却時間を短縮できるとともに第1開口部30a、30
bにおける蒸気圧力を低く設定でき、機械的強度を十分
に高めつつ生産性の向上及び省エネ化が図れるので、自
動車用の各種部材や通い函などのように、表面性はあま
り要求されないが機械的強度が要求される成形品として
好適に利用できる。従来の成形方法によりこのような成
形品を製作する場合には、融着率80を良品とするなら
ば、ケースFに示されるように、成形のサイクルタイム
は250秒以上必要であったが、本発明の成形方法で
は、ケ一スCに見られるように、240秒のサイクルタ
イムで成形できるので、生産性を向上できる。また、チ
ャンバ13、14の蒸気圧力に関しては、ケースFは
3.5kg/cm2であるのに対し、ケースCでは3.0kg/c
m2に設定できるので、チャンバ13、14の蒸気圧力を
低くしてエネルギーコストを低減できることが判る。
【0094】次に、成形品の離型性の評価試験について
説明する。予備発泡ビーズとして、嵩密度54.0g/
Lで発泡倍率17倍のポリプロピレン製のビーズを用い
た。また、成形装置として、図1に示す型内発泡成形装
置1を基本構成とし、容量12.45L、長さ1159
mm、幅147mm、高さ114mm、の自動車用バンパの芯
材を成形可能な成形空間を有し、2本の充填器23と6
本のエジェクタピン24を備え、これらの外周部に連通
路42,43をそれぞれ形成して、各連通路42,43
の第1開口部30e,30fをガス孔として兼用すると
ともに、コア型2に直径8mmの4つのガス孔45を形成
した成形装置を用いた。そして、表2に示すように、コ
ア型側とキャビティ型側のガス孔45及び第1開口部3
1a,30bに作用させるガス圧を変化させ、コア型とキ
ャビティ型とを型開きしたときのエジェクタピンを有す
るキャビティ型への成形品の残置状況を調べた。
【0095】
【表2】
【0096】表2に示すように、実施例1〜6において
は、成形品のコア型側とキャビティ型側とに差圧を付与
した状態で型開きしていることから、比較例よりも成形
品を安定的にキャビティ型側へ残置されていることが判
る。また、実施例1〜6においても、実施例3,5のよ
うに差圧が小さい場合には、キャビティ型側への成形品
の残置状況はやや不安定になるので、ある程度の差圧を
付与することが好ましいことが判る。但し、差圧は、予
備発泡ビーズの発泡倍率、加熱温度、冷却時間などの成
形条件、成形品形状や成形品サイズにより変化するの
で、これらの諸条件を考慮して設定することになる。
【0097】
【発明の効果】請求項1に係る合成樹脂の型内発泡成形
装置によれば、成形品外面の目立つ場所を成形する成形
部に通気孔を形成しないので、成形品表面に形成される
通気孔の跡は、成形品表面の目立たない場所に配置され
ることになり、成形品表面の美麗性を向上できる。しか
も、通気孔を完全あるいは略完全になくして、コア型の
背面側のチャンバと、キャビティ型の背面側のチャンバ
と、成形空間とに対してそれぞれ個別に用役流体を制御
することも可能なので、これら3つの空間の加熱条件を
それぞれ独立に調整して、例えば成形品内部の融着率を
低く抑えて、成形のサイクルタイムを短縮しつつ、表面
美麗な成形品を製作することが可能となり、生産性と商
品価値の両立を図ることが可能となる。また、コア型と
キャビティ型の少なくとも一方に成形空間内に開口する
ガス孔を形成し、ガス孔の内圧を制御することで、エジ
ェクタピンを設けた成形型側に成形品を残置させ、エジ
ェクタピンにより成形品を確実に離型することが可能と
なる。
【0098】請求項2記載のように、通気孔をコア型及
びキャビティ型から完全に省略すると、コア型の背面側
のチャンバと、キャビティ型の背面側のチャンバと、成
形空間との3つの空間の加熱条件をより厳密に設定でき
るとともに、通気孔の跡の無い美麗な表面の成形品が得
られるので好ましい。しかも、通気孔が無いことから、
冷却時に両チャンバに噴霧した冷却水が成形品に接する
ことを防止できるので、成形品の含水率を低減できると
ともに、成形品の衛生管理が容易になる。
【0099】請求項3記載のように、ガス孔を予備発泡
ビーズの充填器付近とエジェクタピン付近の少なくとも
一方に形成すると、成形品表面に形成されるガス孔の跡
が成形品の目立たない配置されるので、成形品表面の美
麗性を向上する上で好ましい。
【0100】請求項4に係る合成樹脂の型内発泡成形装
置によれば、請求項1に係る成形装置と同様に、成形品
表面の美麗性を向上できること、成形品内部の融着率を
低く抑えて、成形のサイクルタイムを短縮しつつ、表面
美麗な成形品を製作することが可能となり、生産性と商
品価値の両立を図ることが可能となること、などの効果
が得られる。加えて、コア型とキャビティ型の少なくと
も一方に成形空間内に突出する係合ピンを設けているの
で、成形品の離型のため型開きするときに、エジェクタ
ピンを有する成形型側に成形品を残置させ、エジェクタ
ピンにより成形品を確実に離型することが可能となる。
【0101】請求項5記載のように、係合ピンをエジェ
クタピン付近に設けると、エジェクタピンの離型操作力
を係合ピンに対して十分に作用させることが可能とな
り、成形品を係合ピンから確実に離脱させることが可能
となる。
【0102】請求項6記載のように、係合ピンとして、
先端側へ行くにしたがって大径となる逆テーパピンを用
いると、係合ピンを抜き取った後に形成される孔を小さ
くできるので、成形品表面の美麗性の低下を抑制でき
る。また、抜き取り時に該孔が徐々に押し広げられて成
形品から抜き取られることになるので、成形品の孔付近
が破損することを防止できる。更に、このような係合ピ
ンは、安価に且つ精度良く製作できるので好ましい。
【0103】本発明に係るポリオレフィン系合成樹脂の
型内発泡成形方法によれば、ガス孔内を加圧あるいは減
圧して、成形品におけるコア型側とキャビティ型側とに
差圧を生じさせ、エジェクタピンを設けた成形型側に成
形品を残置できるので、エジェクタピンにより成形品を
確実に離型することが可能となる。また、請求項10記
載のように、成形型の型開閉方向における成形空間の深
さを100mm以上に設定した場合でも、容易に且つ確
実に成形品を離型することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 型内発泡成形装置の全体構成図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 他の構成の型内発泡成形装置の全体構成図
【図4】 他の構成の型内発泡成形装置の全体構成図
【図5】 図4のV−V線断面図
【図6】 他の構成の型内発泡成形装置の全体構成図
【図7】 他の構成の型内発泡成形装置の全体構成図
【図8】 他の構成の型内発泡成形装置の全体構成図
【図9】 他の構成の型内発泡成形装置の説明図
【図10】 第2実施例に係る離型補助手段の説明図
【図11】 係合ピンの側面図
【図12】 他の構成の係合ピンの側面図
【図13】 他の構成の係合ピンの側面図
【図14】 成形品の表面性と内部融着率の説明図
【符号の説明】
1 型内発泡成形装置 2 コア型 3 キャビティ型 4 成形空間 5 予備発泡ビーズ 10 枠状フレーム 11 裏板 12 ハウジング 13 第1チャンバ 14 第2チャンバ 15 蒸気供給管 16 空気供給管 17 ドレン管 18 減圧管 19 真空ポンプ 20 ノズル 21 ノズルユニット 22 冷却水供給管 23 充填器 24 エジェクタピン SV1、SV2 用役弁 SWV1、SWV2 切替弁 DV1、DV2 ドレン弁 SWV3、SWV4 切替弁 CV1、CV2 冷却水弁 30 第1開口部 30a 第1開口部 30b 第1開口部 31a 型間通路 31b 型間通路 32a 内部配管 32b 内部配管 1A 型内発泡成形装置 33a 型間通路 33b 型間通路 34a 型間空間 34b 型間空間 1B 型内発泡成形装置 30c 第1開口部 30d 第1開口部 38 通路形成部材 39a 連通空間 39b 連通空間 40a 内部配管 40b 内部配管 30e 第1開口部 30f 第1開口部 41 外装部材 42 連通路 43 連通路 45 ガス孔 46 弁体 47 ネジ孔 48 係合ピン 48a ネジ部 48b 頭部 48A 係合ピン 48B 係合ピン 50 第2開口部 50a 第2開口部 50b 第2開口部 51 袋状凹部 52 袋状凹部 54 内部配管 55 内部配管 1C 型内発泡成形装置 SV7 用役弁 50c 第2開口部 56 内部配管

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品外面の目立つ場所を成形する成形
    部に、コアベント及びコアベントホールなどの通気孔が
    存在しないコア型とキャビティ型を備え、コア型とキャ
    ビティ型の少なくとも一方に、成形空間内に開口する成
    形品離型用のガス孔を形成したことを特徴とするポリオ
    レフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置。
  2. 【請求項2】 前記通気孔をコア型及びキャビティ型か
    ら完全に省略した請求項1記載のポリオレフィン系合成
    樹脂の型内発泡成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス孔を予備発泡ビーズの充填器付
    近とエジェクタピン付近の少なくとも一方に形成した請
    求項1又は2記載のポリオレフィン系合成樹脂の型内発
    泡成形装置。
  4. 【請求項4】 成形品外面の目立つ場所を成形する成形
    部に、コアベント及びコアベントホールなどの通気孔が
    存在しないコア型とキャビティ型を備え、コア型とキャ
    ビティ型のうちのエジェクタピンを設けた成形型に、成
    形空間内に突出して成形品に係合し、型開き時に該成形
    型に成形品を残置させる係合ピンであって、エジェクタ
    ピンによる成形品の離型操作力により成形品から離脱可
    能な係合ピンを設けたことを特徴とするポリオレフィン
    系合成樹脂の型内発泡成形装置。
  5. 【請求項5】 前記係合ピンをエジェクタピン付近に設
    けた請求項4記載のポリオレフィン系合成樹脂の型内発
    泡成形装置。
  6. 【請求項6】 前記係合ピンとして、先端側へ行くにし
    たがって大径となる逆テーパピンを用いた請求項4又は
    5記載のポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1項記載の型内
    発泡成形装置を用い、成形空間内で成形した成形品を離
    型するため、コア型とキャビティ型を型開きするとき
    に、ガス孔内のガス圧を調整して、成形品のコア型側と
    キャビティ型側とに差圧を設け、この差圧により成形品
    をエジェクタピンを有する成形型に残すことを特徴とす
    るポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形方法。
  8. 【請求項8】 前記ガス孔をエジェクタピンを有する成
    形型側に形成し、型開きするときに該ガス孔内を減圧す
    る請求項7記載のポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡
    成形方法。
  9. 【請求項9】 前記ガス孔をエジェクタピンを有さない
    成形型に形成し、型開きするときに該ガス孔内を加圧す
    る請求項7又は8記載のポリオレフィン系合成樹脂の型
    内発泡成形方法。
  10. 【請求項10】 前記成形型の型開閉方向における成形
    空間の深さを100mm以上に設定した請求項7〜9の
    いずれか1項記載のポリオレフィン系合成樹脂の型内発
    泡成形方法。
JP26472399A 1999-09-20 1999-09-20 ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法 Pending JP2001079869A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26472399A JP2001079869A (ja) 1999-09-20 1999-09-20 ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26472399A JP2001079869A (ja) 1999-09-20 1999-09-20 ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001079869A true JP2001079869A (ja) 2001-03-27

Family

ID=17407296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26472399A Pending JP2001079869A (ja) 1999-09-20 1999-09-20 ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001079869A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010167686A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sekisui Plastics Co Ltd 成形用金型及び該金型を用いて成形された成形品
JP2013202889A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡樹脂成形型および発泡樹脂成形品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010167686A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sekisui Plastics Co Ltd 成形用金型及び該金型を用いて成形された成形品
JP2013202889A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡樹脂成形型および発泡樹脂成形品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1999051414A1 (fr) Machine et procede de moulage interne de mousse a base de resine synthetique
EP1114708A1 (en) Material bead charging method, synthetic resin mold foam forming method using this method, and mold foam formed product obtained by this method
JP3928318B2 (ja) ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形方法
JP2001096559A (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法
EP1114709A1 (en) Device and method for synthetic resin internal die foam molding and internal die foam molded product obtained by these device and method
JP2001079869A (ja) ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法
JP4090105B2 (ja) 発泡成形方法
JP2003001378A (ja) 金型装置
JP2001079870A (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法及び成形品
JP2001079871A (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法
JP4120068B2 (ja) 合成樹脂の型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡 成形品
JP2001088157A (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法
JP2001113552A (ja) ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形装置及び型内発泡成形方法
JP4196020B2 (ja) 型内発泡成形金型、型内発泡成形方法、及び型内発泡成形体
JP3888005B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法及び型内発泡成形装置
JP2000296531A (ja) 型内発泡成形品
JP3189305B2 (ja) 発泡合成樹脂成形品の成形方法
JP4168565B2 (ja) 型内発泡成形品及びその成形方法
JPH0263718A (ja) ブロー成形方法
JP3888006B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法
JP5192169B2 (ja) 型内発泡成形体の製造方法
JP3918376B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂の型内発泡成形方法
JP2001212841A (ja) ポリオレフィン系合成樹脂の型内発泡成形方法及び型内発泡成形装置
JP2001277276A (ja) 表皮付き型内発泡成形体の製造に使用する中型及び金型
JPH11309733A (ja) 原料ビーズの充填方法