JP2000138736A - 通信装置 - Google Patents

通信装置

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JP2000138736A
JP2000138736A JP10311910A JP31191098A JP2000138736A JP 2000138736 A JP2000138736 A JP 2000138736A JP 10311910 A JP10311910 A JP 10311910A JP 31191098 A JP31191098 A JP 31191098A JP 2000138736 A JP2000138736 A JP 2000138736A
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ringing
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Masatoshi Yoshiyama
雅俊 霊山
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザーの使いやすさを低下させることな
く、鳴動時の音声検出の精度を向上させ得る通信装置を
提供する。 【解決手段】 着信時に外部音声の検出によって回線を
自動的に閉結可能な通信装置において、着信信号に基づ
く鳴動音を出力するスピーカ12と、スピーカ12に近
接して設置される第一のマイクロホン14と、これらか
ら離して設置される第二のマイクロホン16と、第一の
マイクロホン14にて検出された音声信号レベルを第二
のマイクロホン16にて検出された音声信号レベルから
減算する減算手段30と、第一及び第二のマイクロホン
14,16から減算手段30への出力の少なくとも一方
の音声信号レベルを調整するレベル調整手段26と、鳴
動開始後に減算手段30から得られた出力に基づいて、
該出力が実質的に零となるようにレベル調整手段26の
調整量を決定し、レベル調整後の減算手段30の出力に
基づいて回線の閉結制御を行う制御手段38と、を含む
ことを特徴とする通信装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声検出により回
線を閉結可能な通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、着信時の回線閉結操作を音声
検出によって行うことができる電話機が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、着信時は、鳴
動音が妨げとなって、鳴動音以外の音声を正確に検出し
にくい。このため、鳴動音より小さい音量を音声検出の
ための基準レベルとすると、鳴動音によって回線が誤閉
結されてしまう場合が生じる。特に、コードレス電話機
の子機の場合は、スピーカとマイクロホンが構造上近接
せざるを得ないことから、鳴動音による誤閉結が生じや
すい。
【0004】この問題を解決するため、周期的に繰り返
される鳴動音のインターバルでのみ音声検出を行う方法
も提案されているが、この方法では、発声のタイミング
がずれると回線が閉結されないため、ユーザーにとって
使いにくくなる。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ユーザーの使いやすさを低下させ
ることなく、着信時のどのタイミングで音声応答しても
確実に回線閉結がなされるように、鳴動時の音声検出の
精度を向上させ得る通信装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、着信時に外部音声の検出に
よって回線を自動的に閉結可能な通信装置において、着
信信号に基づく鳴動音を出力するスピーカと、前記スピ
ーカに近接して設置される第一のマイクロホンと、前記
スピーカ及び前記第一のマイクロホンから離して設置さ
れる第二のマイクロホンと、前記第一のマイクロホンに
て検出された音声信号レベルを、前記第二のマイクロホ
ンにて検出された音声信号レベルから減算して結果を出
力する減算手段と、前記第一及び第二のマイクロホンか
ら前記減算手段への出力の少なくとも一方の音声信号レ
ベルを調整するレベル調整手段と、鳴動開始後に前記減
算手段から得られた出力に基づいて、該出力が実質的に
零となるように前記レベル調整手段の調整量を決定し、
レベル調整後の前記減算手段の出力に基づいて前記回線
の閉結制御を行う制御手段と、を含むことを特徴とす
る。
【0007】請求項1記載の発明によれば、使いやすさ
を低下させずに、鳴動時の音声検出の精度を向上させる
ことができる。つまり、スピーカに近い第一のマイクロ
ホンは、専ら鳴動音を検出し、スピーカから遠い第二の
マイクロホンは、鳴動音とその他の外部音声を検出す
る。そして、第二のマイクロホンの検出結果から、減算
手段によって第一のマイクロホンの検出結果が減算され
ることから、鳴動音が除去される。特に、鳴動開始後に
減算手段から得られる出力に基づいて、この出力が実質
的に零になるように、第一及び第二のマイクロホンの検
出結果の少なくとも一方がレベル調整されることから、
その後に得られた減算結果においては、鳴動音がほぼ完
全に取り除かれる。鳴動開始と同時に応答音声が発せら
れることは、極めて稀だからである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の通
信装置において、前記レベル調整手段は、前記第一のマ
イクロホンから前記減算手段への出力経路上に設けられ
た減衰器であること、を特徴とする。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の通信装置において、前記レベル調整手段は、前記第
二のマイクロホンから前記減算手段への出力経路上に設
けられた増幅器であること、を特徴とする。
【0010】このように、鳴動音が大きく検出される方
を、小さく検出される方に合わせて減衰したり、逆に、
小さく検出される方を大きく検出される方に合わせて増
幅したりすることにより、簡単な構成で、鳴動音を除去
するためのレベル調整を行うことが可能となる。
【0011】請求項4記載の発明は、着信時に外部音声
の検出によって回線を自動的に閉結可能な通信装置にお
いて、着信信号に基づいて鳴動音用の音声信号を生成す
る鳴動音生成手段と、前記鳴動音用の音声信号に基づい
て鳴動音を出力するスピーカと、前記外部音声を検出す
るマイクロホンと、前記鳴動音用の音声信号のレベル
を、前記マイクロホンにて検出された音声信号レベルか
ら減算して結果を出力する減算手段と、前記鳴動音生成
手段及び前記マイクロホンから前記減算手段への出力の
少なくとも一方の音声信号レベルを調整するレベル調整
手段と、鳴動開始後に前記減算手段から得られた出力に
基づいて、該出力が実質的に零となるように前記レベル
調整手段の調整量を決定し、レベル調整後の前記減算手
段の出力に基づいて前記回線の閉結制御を行う制御手段
と、を含むことを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明によれば、マイクロホ
ンにて検出された外部音声から鳴動音を除去することに
より、使いやすさを低下させずに、鳴動時の音声検出の
精度を向上させることができる。また、鳴動音生成手段
にて生成された音声信号を利用することから、マイクロ
ホンを2つ設ける必要がない。そのため、装置の構成を
簡略化して、コストを低下させることが可能となる。
【0013】特に、鳴動開始後に減算手段から得られる
出力に基づいて、この出力が実質的に零になるように、
マイクロホンで検出される音声信号及び鳴動音用の音声
信号の少なくとも一方がレベル調整されることから、そ
の後に得られた減算結果においては、鳴動音がほぼ完全
に取り除かれる。鳴動開始と同時に応答音声が発せられ
ることは、極めて稀だからである。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載の通
信装置において、前記レベル調整手段は、前記鳴動音生
成手段から前記減算手段への出力経路上に設けられた減
衰器であること、を特徴とする。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項4記
載の通信装置において、前記レベル調整手段は、前記マ
イクロホンから前記減算手段への出力経路上に設けられ
た増幅器であること、を特徴とする。
【0016】このように、鳴動音の音声信号レベルが高
い方を低い方に合わせて減衰したり、逆に、低い方を高
い方に合わせて増幅したりすることにより、簡単な構成
で、鳴動音を除去するためのレベル調整を行うことが可
能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。
【0018】図1及び図2は、本発明にかかる通信装置
の例としての親子電話機を示すブロック図である。特
に、図1は、コードレスの子機10の構成例を示し、図
2は、親子電話機全体及び親機の構成例を示す。
【0019】図1において、アンテナを備える無線送受
信部22は、親機50(図2参照)との間で信号の送受
信を行う。キー入力部24は、テンキー及び機能キーを
含み、電話番号等を手動入力可能とする。制御部38
は、子機10の全体を制御する。また、この制御部38
は、親機50から送出された着信信号に基づいて、子機
10を鳴動させるための鳴動音用の音声信号を生成す
る。この音声信号は、増幅器34にて増幅された後、ス
ピーカ12にて鳴動音として出力される。
【0020】スピーカ12は、また、子機10がオンフ
ック状態で電話回線(図2参照)に閉結されたときに、
無線送受信部22から出力された音声信号を音声として
出力する。
【0021】ミキシング部36は、無線送受信部22及
び制御部38からスピーカ12に送出された音声信号を
合成する。
【0022】第一のマイクロホン14及び第二のマイク
ロホン16は、外部音声を検出する。特に、第一のマイ
クロホン14は、鳴動音を主として検出するため、スピ
ーカ12に近接させて設置される。一方、第二のマイク
ロホン16は、鳴動音その他の外部音声を広く検出する
と共に、通話用に使用されることを目的とする。このた
め、第二のマイクロホン16は、スピーカ12及び第一
のマイクロホン14からできるだけ遠ざけて設置され
る。
【0023】減算器30は、第一のマイクロホン14に
て検出された音声信号レベルを、第二のマイクロホン1
6にて検出された音声信号レベルから減算する。減算処
理の結果は、制御部38に向けて出力される。
【0024】減衰器26は、第一のマイクロホン14に
て検出された音声信号を、所定のレベルまで減衰させ
る。ここでの減衰量は、鳴動音しか検出されないタイミ
ング、例えば鳴動開始直後に減算器30から得られた出
力に基づいて、制御部38が、その都度決定する。より
具体的には、減衰量決定の基準とされる減算器30の出
力が、鳴動音だけ検出される時において実質的に零とな
る減衰量に設定される。これにより、減衰量調整後は、
第一のマイクロホン14から減算器30に入力される鳴
動音のレベルと、第二のマイクロホン16から減算器3
0に入力される鳴動音のレベルとが、ほぼ等しくなる。
よって、減算器30において、鳴動音分の検出音量をほ
ぼ確実に除去することが可能となる。
【0025】なお、鳴動開始と同時に応答音声が検出さ
れることはほとんどないことから、応答音声まで除去す
るような減衰量に設定されることはない。
【0026】また、減算器30として、本実施形態では
OPアンプを使用する。
【0027】増幅器28は、第二のマイクロホン16か
ら無線送受信部22に向けて出力された音声信号を増幅
する。
【0028】スイッチ32は、制御部38の制御に従っ
て、第二のマイクロホン16から制御部38への出力経
路の切り替えを行う。具体的には、スイッチ32は、鳴
動時に減算器30側にセットされ、通話開始時に増幅器
28側にセットされる。これにより、通話時に、通話音
声が減算処理されることが防止される。
【0029】レシーバ18は、オフフック時に、無線送
受信部22にて受信された電話回線からの音声信号を、
音声として出力する。
【0030】一方、図2において、親機50は、ハンド
セット54と、無線送受信部56と、NCU58と、ス
ピーチネットワーク部60と、DSP62と、制御部6
4と、キー入力部66と、を有する。
【0031】ハンドセット54には、図示しないフック
スイッチが設けられており、コードを介してスピーチネ
ットワーク60に接続される。そして、着信時にこのハ
ンドセット54が取り上げられてオフフック状態となる
ことにより、親機50が電話回線に閉結される。
【0032】無線送受信部56は、アンテナを備えて、
子機10との間で信号の送受信を行う。NCU58は、
電話回線に接続されて、回線の閉結開放処理を行うと共
に、閉結時に図示しない交換機との間で信号の送受信を
行う。スピーチネットワーク部60は、NCU58、ハ
ンドセット54,無線送受信部56及びDSP62から
出力された信号の送出先決定制御を行う。DSP62
は、アナログ音声信号のディジタル化処理を行う。キー
入力部66は、テンキーや機能キーを含み、電話番号そ
の他の指示を手入力可能とする。制御部64は、親機5
0の全体を制御する。
【0033】なお、本実施形態において、子機10の減
衰器26がレベル調整手段に相当し、減算器30が減算
手段に相当する。そして、子機10の制御部38及び親
機50の制御部64が制御手段に相当し、特に、子機1
0の制御部38は、鳴動音生成手段を兼ねる。
【0034】図3は、子機10の制御部38に組み込ま
れた、音声検出による回線閉結処理プログラムの例を示
すフローチャートである。
【0035】同図に示すように、まず、無線送受信部2
2にて親機50からの着信信号を受信すると(S1:Y
ES)、制御部38にて鳴動音用の音声信号が生成さ
れ、スピーカ12にて鳴動音として出力される(S
2)。次いで、制御部38の指示に基づいて、スイッチ
32が減算器30側にセットされる(S3)。
【0036】ここで、減算器30から何らかの出力、例
えば鳴動音に対応した出力が得られると(S4:YE
S)、この出力に基づいて、制御部38にて、減衰器2
6における減衰量が決定され、調整が行われる(S
5)。より具体的には、前述の通り、S4で得られた減
算器30からの出力が実質的に零になるような減衰量に
決定される。これにより、第二のマイクロホン16にて
検出された音声信号レベルから、第一のマイクロホン1
4にて検出された鳴動音の音声信号レベルを除去して、
正確な音声検出を行うことが可能となる。すなわち、鳴
動音が出力されるタイミングで発せられる音声を正確に
検出することができる。
【0037】減衰量の調整(S5)後に、減算器30か
ら零以上の出力が得られると(S6:YES)、親機5
0からのスキャン信号を待って(S7)スキャン信号を
受信すると(S7:YES)、音声が検出された旨の信
号が、無線送受信部22を介して親機50に送信される
(S8)。なお、ここでスキャン信号とは、子機10で
音声検出があったか否かをスキャンするために、鳴動中
に親機50から定期的に送出される特定周波数の信号を
いう。音声検出の場合は、この信号を受信してはじめ
て、親機50に対する子機10からの信号送信が可能と
なる。
【0038】子機10からの信号に基づいて、親機50
が子機10と電話回線を閉結すると(S9)、制御部3
8の指示に基づき、子機10の鳴動音が停止する(S1
0)。次いで、スイッチ32が増幅器28側に切り替え
られる(S11)。これにより、第二のマイクロホン1
6にて検出された通話音声を、減算処理しないで、親機
50に送信することが可能となる。このため、通話音声
が不明瞭になることを防止することができる。
【0039】なお、S4,S6,S7の各ステップにお
ける判断が否定的である場合(S4:NO、S6:N
O、S7:NO)は、まず、親機50からの着信信号が
継続しているかが判断され(S12,S13,S1
4)、継続していれば(S12:YES,S13:YE
S,S14:YES)直前の各ステップ(S4,S6,
S7)に戻る。一方、着信信号が継続していなければ
(S12:NO、S13:NO、S14:NO)、子機
10の鳴動を停止(S15)して、S1に戻る。
【0040】図4は、親機50の制御部64に組み込ま
れた、音声検出による回線閉結処理プログラムの例を示
すフローチャートである。
【0041】同図に示すように、親機50が、電話回線
を通じて着信信号を受信すると(S20:YES)、制
御部64にて鳴動音用の音声信号が生成され、スピーカ
68にて鳴動音として出力される(S21)。併せて、
制御部64の指示に基づいて、着信信号が無線送受信部
56を通じて子機10に送信される(S21)。これに
より、子機10の鳴動開始が可能となる。
【0042】次に、制御部64の指示により、親機50
から子機10に対して、スキャン信号が送信され(S2
2)、子機10における音声検出状況が確認される(S
23)。親機50がスキャン信号に応答する子機10か
らの信号を受信すると(S23:YES)、制御部64
の制御に基づいて、親機50の鳴動及び子機10への着
信信号の発信が停止される(S24)。そして、NCU
58、スピーチネットワーク部60、無線送受信部56
を介して、子機10が電話回線に閉結される(S2
5)。
【0043】S23にて子機10からの応答信号を親機
50が受信しない場合において(S23:NO)、着信
状態が継続している場合には(S26:YES)、S2
2に戻る。着信状態が継続していない場合(S26:N
O)には、制御部64の制御に基づいて、親機50の鳴
動が停止すると共に、子機10への着信信号の送信が停
止される(S27)。そして、S20に戻る。
【0044】このような構成を有することから、本実施
形態では、次のような作用効果が生じる。まず、子機1
0において、鳴動音が音声検出の際にキャンセルされる
ことから、鳴動中の音声検出の精度を向上させることが
できる。これにより、使いやすさを低下させることな
く、鳴動音による誤閉結を防止することが可能となる。
特に、鳴動開始後に減算器30にて得られた出力に基づ
いて減衰器26の減衰量が決定されることから、第一及
び第二のマイクロホン14,16にて検出される音声信
号レベルの変動に関わらず、常に鳴動音をほぼ確実に除
去することが可能となる。つまり、子機10の設置姿勢
に音声検出の精度が影響されなくなる。また、第一のマ
イクロホン14から減算器30への出力経路上に設けら
れた減衰器26によってレベル調整が行われることか
ら、鳴動時における音声検出の精度が高い子機10を、
簡単な構成で実現することができる。
【0045】図5は、本実施形態にかかる親子電話機の
コードレス子機の他の構成例を示すブロック図である。
同図において、図1に示す子機10の構成要素と同一の
要素に付いては、同一の符号を付して、説明を省略す
る。
【0046】図5において、マイクロホン70は、外部
音声を検出し、増幅器72は、マイクロホン70から無
線送受信部22への出力信号を増幅する。スイッチ76
は、制御部38の制御に基づいて、マイクロホン70か
らの出力信号の送出先を切り替える。減衰器74は、制
御部38にて生成され減算器78に向けて出力された鳴
動音用の音声信号レベルを、所定レベルまで減衰させ
る。この減衰器74における減衰量は、鳴動開始後に減
算器78にて得られた出力に基づいて、鳴動音だけ検出
される時にこの出力が実質的に零になるように、制御部
38にて決定される。減算器78は、減衰器74の出力
から、マイクロホン70にて検出された音声信号レベル
を減算処理する。
【0047】そして、制御部38には、図2に示すと同
様のプログラムが組み込まれており、親機50の制御部
64には、図3に示すと同様のプログラムが組み込まれ
ているものとする。
【0048】このような構成によっても、子機10'の
鳴動中の音声検出の精度を向上させることができる。特
に、この場合には、外部音声を検出するためのマイクロ
ホンが一つで良いことから、子機10'の構成をより簡
略化できる。また、制御部38から減衰器74に向かう
音声信号レベルが、常に一定であることから、制御部3
8における減衰量を比較的簡単に算出できる。この場
合、減衰量を鳴動音の信号レベルにおいて決めることが
できるので、より正確な鳴動音量分の減衰が可能とな
る。
【0049】なお、本変形例においては、スピーカ12
から出力される鳴動音の波形と同じ波形を有するアナロ
グ信号が、鳴動音用の音声信号として制御部38から出
力されている。
【0050】図6及び図7は、図5に示された変形例の
さらに他の変形例を示すブロック図である。具体的に
は、図6に示された変形例では、制御部38から出力さ
れた鳴動音用の音声信号が、ミキシング部36及び増幅
器34を経て減衰器74に入力される。また、図7に示
された変形例では、制御部38から出力された鳴動音用
の音声信号は、ミキシング部36を経て減衰器74に入
力される。その他の構成は、図5と同じであるため、詳
しい説明を省略する。このような構成によっても、図5
に示された変形例と同様の作用効果を達成することがで
きる。
【0051】なお、本発明の実施の形態は、上述の例に
限られず、種々の変形が可能である。例えば、図1にお
いて、減衰器26を省略して、あるいは減衰器26と併
用して、第二のマイクロホン16から減算器30への出
力経路上に増幅器を設けて、レベル調整を行ってもよ
い。同様に、図5〜図7において、減衰器74を省略又
はこれと併用して、スイッチ76から減算器78への出
力経路上に増幅器を設けてもよい。さらに、図5におけ
る制御部38から、鳴動音用の音声信号としてディジタ
ル的な信号を出力し、減算処理をディジタル的に行うこ
とも可能である。
【0052】あるいは、図1及び図5〜図7に示す子機
の構成を、親機に適用することもできる。この場合に
は、親機及び子機の双方において、精度の高い音声検出
に基づく回線の自動閉結が可能となり、ユーザーの使い
やすさが向上する。
【0053】また、音声検出による回線の自動閉結機能
を備える限り、通常の電話機や通話機能付きファクシミ
リ装置等、コードレス親子電話機以外の通信装置に本発
明を適用することも可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の通
信装置によれば、スピーカに近い第一のマイクロホン
と、スピーカから遠い第二のマイクロホンがあり、減算
手段によって第二のマイクロホンの検出結果から第一の
マイクロホンの検出結果が減算されることから、鳴動音
が除去される。このため、使いやすさを低下させずに、
着信時のどのタイミングで音声応答しても確実に回線閉
結がなされるように、鳴動時の音声検出の精度を向上さ
せ得る通信装置を得ることができる。
【0055】請求項2又は請求項3記載の通信装置によ
れば、簡単な構成で、鳴動音を除去するためのレベル調
整を行うことが可能となる。
【0056】請求項4記載の通信装置によれば、マイク
ロホンにて検出された外部音声から鳴動音を除去するこ
とにより、使いやすさを低下させずに、鳴動時の音声検
出の精度を向上させることができる。又、鳴動音生成手
段にて生成された音声信号を利用することから、マイク
ロホンを2つ設ける必要がなく、装置の構成を簡略化し
て、コストの低下を図ることが可能となる。
【0057】請求項5又は請求項6記載の通信装置によ
れば、簡単な構成で、鳴動音を除去するためのレベル調
整を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる通信装置の例としての親子電話
機を示すブロック図であり、特に子機の構成例を示す。
【図2】本発明にかかる通信装置の例としての親子電話
機を示すブロック図であり、特に全体及び親機の構成例
を示す。
【図3】子機の制御部に組み込まれた、音声検出による
回線閉結処理プログラムの例を示すフローチャートであ
る。
【図4】親機の制御部に組み込まれた、音声検出による
回線閉結処理プログラムの例を示すフローチャートであ
る。
【図5】本実施形態にかかる親子電話機の子機の変形例
を示すブロック図である。
【図6】図5に示された変形例のさらに他の変形例を示
すブロック図である。
【図7】図5に示された変形例のさらに他の変形例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
12 スピーカ 14 第一のマイクロホン 16 第二のマイクロホン 30 減算器(減算手段) 26 減衰器(レベル調整手段) 38 制御部(制御手段、鳴動音生成手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着信時に外部音声の検出によって回線を
    自動的に閉結可能な通信装置において、 着信信号に基づく鳴動音を出力するスピーカと、 前記スピーカに近接して設置される第一のマイクロホン
    と、 前記スピーカ及び前記第一のマイクロホンから離して設
    置される第二のマイクロホンと、 前記第一のマイクロホンにて検出された音声信号レベル
    を、前記第二のマイクロホンにて検出された音声信号レ
    ベルから減算して結果を出力する減算手段と、 前記第一及び第二のマイクロホンから前記減算手段への
    出力の少なくとも一方の音声信号レベルを調整するレベ
    ル調整手段と、 鳴動開始後に前記減算手段から得られた出力に基づい
    て、該出力が実質的に零となるように前記レベル調整手
    段の調整量を決定し、レベル調整後の前記減算手段の出
    力に基づいて前記回線の閉結制御を行う制御手段と、を
    含むことを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の通信装置において、 前記レベル調整手段は、前記第一のマイクロホンから前
    記減算手段への出力経路上に設けられた減衰器であるこ
    と、を特徴とする通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の通信装置において、 前記レベル調整手段は、前記第二のマイクロホンから前
    記減算手段への出力経路上に設けられた増幅器であるこ
    と、を特徴とする通信装置。
  4. 【請求項4】 着信時に外部音声の検出によって回線を
    自動的に閉結可能な通信装置において、 着信信号に基づいて鳴動音用の音声信号を生成する鳴動
    音生成手段と、 前記鳴動音用の音声信号に基づいて鳴動音を出力するス
    ピーカと、 前記外部音声を検出するマイクロホンと、 前記鳴動音用の音声信号のレベルを、前記マイクロホン
    にて検出された音声信号レベルから減算して結果を出力
    する減算手段と、 前記鳴動音生成手段及び前記マイクロホンから前記減算
    手段への出力の少なくとも一方の音声信号レベルを調整
    するレベル調整手段と、 鳴動開始後に前記減算手段から得られた出力に基づい
    て、該出力が実質的に零となるように前記レベル調整手
    段の調整量を決定し、レベル調整後の前記減算手段の出
    力に基づいて前記回線の閉結制御を行う制御手段と、を
    含むことを特徴とする通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の通信装置において、 前記レベル調整手段は、前記鳴動音生成手段から前記減
    算手段への出力経路上に設けられた減衰器であること、
    を特徴とする通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の通信装置において、 前記レベル調整手段は、前記マイクロホンから前記減算
    手段への出力経路上に設けられた増幅器であること、を
    特徴とする通信装置。
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