JP2000138362A - 半導体光集積回路装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体光集積回路装置及びその製造方法Info
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Abstract
し、不所望な波長のASE光を抑制し、且つ、戻り光に
よる光増幅器のパワー変動も抑制した高感度な光増幅器
集積型受光装置を実現する。 【解決手段】 光増幅器1、回折格子装荷型方向性結合
器2、光吸収器3、及び、回折格子装荷型方向性結合器
4を、光検出器5の前段に、前記の順で直列に配置す
る。
Description
置及びその製造方法に関するものであり、特に、波長多
重(WDM)通信方式において受光装置として用いる高
感度な半導体光集積回路装置及びその製造方法に関する
ものである。
波長の異なる複数の信号光を多重化して一本の光ファイ
バで同時に伝送させる波長多重通信システムの導入が検
討されており、この波長多重通信システムを含めた光伝
送システムにおいては、光ファイバを伝送されてきた光
信号を受光素子で受信して電気信号に変換する際に、受
光感度を増加させるために、受光素子の前段に光増幅器
を挿入して受信信号を増幅する方法がある。
Erドープファイバを用いた光ファイバ増幅器や、半導
体増幅器の使用が可能であるが、増幅に伴って生じる所
望の波長近傍以外の光、即ち、ASEノイズ(Ampl
ified Spontaneous Emissio
n noise)が受信感度の劣化を誘発することが問
題となる。
には、波長フィルタを光増幅器と受光素子との間に挿入
することにより不所望なASEノイズを遮断して受信感
度の劣化を抑制すれば良いが、これらの素子によるシス
テムのサイズをコンパクトにするためには、これらの素
子を全て半導体によってモノリシックに集積化すること
が不可欠となる。
る場合に用いる波長フィルタとしては、多層膜によるD
BR(分布ブラッグ反射器)型フィルタや、回折格子に
よるDBR型フィルタが考えられ、また、波長多重通信
システムに適用するためには、波長フィルタ部は透過波
長の選択、即ち、チューニングができる機構を有するこ
とが望ましい。
光素子とともに、光導波路型素子、面型素子を組み合わ
せてモノリシックに集積化することで、高感度な受信シ
ステムを構築することが可能になる。
受光素子を光路上に一直線に配列して集積化した場合に
は、DBR型フィルタからの反射光が光増幅器に帰還
し、光増幅器の利得に揺らぎが生じ、それによって出力
光パワーが揺らぐという問題がある。
は、DBR型フィルタをλ/4型にしなくてはならない
が、このλ/4型フィルタの場合には、光透過スペクト
ルにおけるストップバンドの光しか抑制できないという
問題があり、また、透過帯域が狭いという問題がある。
トのないDBR型フィルタを用い、DBR型フィルタか
ら反射或いは回折された光が光増幅器に戻らないよう
に、反射或いは回折する方向を傾けて受光素子に結合す
ることも試みられているが(必要ならば、例えば、特願
昭58−123150号参照)、この場合には、回折格
子の上下両側に回折が生ずるのでパワーロスが生ずると
いう問題があり、さらには、受光素子を同一基板上に集
積化することが困難であるという問題がある。
SE光を抑制し、且つ、戻り光による光増幅器のパワー
変動も抑制した高感度な光増幅器集積型受光装置を実現
することを目的とする。
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。なお、図1は本
発明の半導体光集積回路装置の光軸に沿った概略的断面
図である。 図1参照 (1)本発明は、半導体光集積回路装置において、光増
幅器1、回折格子装荷型方向性結合器2、光吸収器3、
及び、回折格子装荷型方向性結合器4を、光検出器5の
前段に、前記の順で直列に配置することを特徴とする。
向性結合器(VCF:Vertical Couple
d Filter)2、即ち、回折格子12を設けて光
結合特性に波長選択性を設けた方向性結合器(GAC
D:Grating Assisted Codire
ctional Coupler)、光吸収器3、及
び、回折格子装荷型方向性結合器4を、光検出器5の前
段に直列に配置することによって、光検出器5の動作に
影響を与えないように不所望なASE光を吸収する光吸
収器3を設けることができ、且つ、それによって、戻り
光による光増幅器1のパワー変動を抑制することができ
るので、信号光を高感度に受信することができる。
て、光増幅器1を構成する光増幅層6、光吸収器3を構
成する光吸収層7、及び、光検出器5を構成する受光層
8のバンドギャップが、回折格子装荷型方向性結合器
2,4を構成する光導波路9,10のバンドギャップよ
り小さいことを特徴とする。
ことによって、光導波路9,10における増幅信号光の
吸収損失を低減することができる。
(2)において、回折格子装荷型方向性結合器2,4を
構成する光導波路9,10と、この光導波路9,10と
ともに方向性結合器を構成する光導波路層11との間隔
が、光増幅層6、光吸収層7、及び、受光層8と光導波
路層11との間隔より狭いことを特徴とする。
て、回折格子装荷型方向性結合器2,4以外の領域にお
ける光導波路層11との光結合を防止することができ、
光導波路層11に不所望な光が導波することを防止した
り、或いは、光導波路層11を導波する増幅信号光の不
所望な吸収を防止することができる。
(3)のいずれかにおいて、一対の回折格子装荷型方向
性結合器2,4の透過帯域の中心波長を互いにずらすこ
とを特徴とする。
合器2,4の透過帯域の中心波長を互いにずらすことに
よって、全体の透過波長帯域を狭帯域化することがで
き、波長多重通信システムにおけるクロストークを防止
することができる。
(3)のいずれかにおいて、1対の回折格子装荷型方向
性結合器2,4に制御電極14,15を設け、波長選択
性を付与することを特徴とする。
合器2,4に制御電極14,15を設けることによっ
て、全体の透過波長帯域及び中心透過波長を任意に設定
することができる。
て、1対の回折格子装荷型方向性結合器2,4の動作を
互いに非対称にすることを特徴とする。
合器2,4に、例えば、非対称に電流注入を行なって非
対称動作させることによって、全体の透過波長帯域を狭
帯域化し、且つ、中心透過波長を任意に設定することが
できる。
格子装荷型方向性結合器2、光吸収器3、及び、回折格
子装荷型方向性結合器4を、光検出器5の前段に、前記
の順で直列に配置した半導体光集積回路装置の製造方法
において、光軸に沿って間隔が周期的に異なる開口部を
有する選択成長マスクを用いて分離クラッド層17を成
長することによって、回折格子装荷型方向性結合器2,
4を構成する光導波路9,10と、この光導波路9,1
0とともに方向性結合器を構成する光導波路層11との
間隔を、光増幅器1を構成する光増幅層6、光吸収器3
を構成する光吸収層7、及び、光検出器5を構成する受
光層8と光導波路層11との間隔より狭くしたことを特
徴とする。
有する選択成長マスクを用いて分離クラッド層17を成
長することによって、分離クラッド層17の層厚を周期
的に変化させることができ、それによって、上記の間隔
の関係に設定することができる。
て、回折格子装荷型方向性結合器2,4を構成する光導
波路9,10、光増幅層6、光吸収層7、及び、受光層
8を選択成長マスクを用いて同時に成長させることによ
って、光増幅層6、光吸収層7、及び、受光層8のバン
ドギャップを、回折格子装荷型方向性結合器2,4を構
成する光導波路9,10のバンドギャップより小さくし
たことを特徴とする。
有する選択成長マスクを用いて回折格子装荷型方向性結
合器2,4を構成する光導波路9,10、光増幅層6、
光吸収層7、及び、受光層8を成長することによって、
各層のバンドギャップを上記の関係に設定することがで
きる。
本発明の第1の実施の形態の光増幅器集積型受光装置の
製造工程を説明する。なお、図4(f)は、平面図であ
り、その他の図は、図4(f)におけるA−A′を結ぶ
一点鎖線に沿った位置における概略的断面図である。 図2(a)参照 まず、n型InP基板21上に、MOVPE法(有機金
属気相成長法)によって、例えば、厚さが80nmで、
組成波長が1.15μmのi型InGaAsP層22を
設ける。
光法等を用いて、例えば、周期Λが38μmで、領域長
が300μmの回折格子パターンを有するレジストパタ
ーン23を2か所に形成し、このレジストパターン23
をマスクとして、エタンガス或いはメタンガスを反応ガ
スとした反応性イオンエッチングを施すことによってi
型InGaAsP層22からなる埋込回折格子層24,
25を形成する。
OVPE法によって、全面にn型InP層26を成長さ
せて表面を平坦にしたのち、例えば、厚さが200nm
で、組成波長が1.57μmのi型InGaAsP層2
7、及び、厚さが、例えば、500nmのp型InPク
ラッド層28を順次成長させる。この場合、n型InP
層26とn型InP基板21とが、n側クラッド層とな
る。
することによって、例えば、各長さが200μmで、そ
れらの間隔が600μmのSiO2 マスク29を形成
し、このSiO2 マスク29をマスクとしてエッチング
することによって、露出しているp型InPクラッド層
28及びi型InGaAsP層27を選択的に除去す
る。この結果、SiO2 マスク29の下に残存するi型
InGaAsP層27が、夫々、領域長が200μmで
組成波長が1.57μmの受光層30、領域長が200
μmで組成波長が1.57μmの光吸収層31、及び、
領域長が200μmで組成波長が1.57μmの光増幅
活性層32となる。
として用いて、再び、MOVPE法によって、例えば、
厚さが300μmで組成波長が1.3μmのi型InG
aAsP層を成長させて領域長が600μmの光導波路
層33,34を形成したのち、引き続いて、p型InP
クラッド層35を成長させる。
面にSiO2 膜を堆積させ、受光層30、光吸収層3
1、及び、光増幅活性層32に対応する領域における間
隔が狭く、且つ、埋込回折格子層24,25に対応する
領域における間隔が広く、両者を結ぶ領域における間隔
がテーパ状の開口部38を形成してSiO 2 マスク37
とする。
MOVPE法によって、残存するp型InPクラッド層
28と選択成長させたp型InPクラッド層35とが一
体化したp型InPクラッド層36上に、p型InPク
ラッド層39、p型光導波路層40となるp型InGa
AsP層、及び、p型InPクラッド層41を順次選択
成長させる。
層39のp型InPクラッド層36と合わせた厚さが、
受光層30、光吸収層31、及び、光増幅活性層32に
対応する領域上で、例えば、1.5μmとなり、埋込回
折格子層24,25に対応する領域上で、例えば、1.
0μmとなる様に、SiO2 マスク37の開口部38の
間隔を設定する。
回折格子層24,25に対応する領域上で、例えば、厚
さが150nmで、組成波長が1.1μmになるように
成長させると、受光層30、光吸収層31、及び、光増
幅活性層32に対応する領域上での厚さはより厚く、且
つ、組成波長はより長波長化する。また、p型InPク
ラッド層41は、受光層30、光吸収層31、及び、光
増幅活性層32に対応する領域上で2μmの厚さになる
ように成長させる。
Λと相まって、埋込回折格子24,25上での層厚によ
って規定される光導波路層33,34の伝播定数β
1 と、埋込回折格子24,25上での層厚によって規定
されるp型光導波路層40の伝播定数β2 との関係を、
β1 −β2 =2π/Λの関係に設定することができ、そ
れによって、埋込回折格子24,25の周期Λにマッチ
ングする波長の光のみを選択的に結合する1対の回折格
子装荷型方向性結合器を構成することができる。
iO2 膜を堆積させ、受光層30及び光増幅活性層32
に対応する領域を露出させる様にエッチングしてSiO
2 マスク(図示せず)を形成したのち、このSiO2 マ
スクを用いてエッチングすることによって、露出してい
るp型InPクラッド層41を選択的に除去する。
p側電極42,43を形成するとともに、n型InP基
板21の裏面にp側電極42,43に夫々対向するn側
電極44,45を形成したのち、端面に多層誘電体膜か
らなる無反射膜46,47を形成することによって、半
導体光集積回路装置の基本構成が完成する。
体光集積回路装置の動作を説明すると、光増幅活性層3
2側の端面から信号光を入射し、p側電極42とn側電
極44との間に順バイアスを印加することによって信号
光を増幅する。
子層24を設けた回折格子装荷型方向性結合器におい
て、埋込回折格子層24にマッチングにする波長の光の
みがp型光導波路層40側に導かれ、マッチングしない
波長の光、即ち、ASE光はそのまま光導波路層33を
通過し、光吸収層31において吸収され、除去される。
なお、光導波路層33及びp型光導波路層40のバンド
ギャップは、光増幅活性層32のバンドギャップより大
きいので、光導波路層33及びp型光導波路層40にお
いて信号光が吸収されることがない。
号光は、光吸収層31の対応する領域においてはp型I
nPクラッド層36とp型InPクラッド層39を足し
た厚さが厚いので光吸収層31において吸収されること
なく、埋込回折格子層25を設けた回折格子装荷型方向
性結合器へ導かれ、埋込回折格子層25にマッチングに
する波長の光のみが光導波路層34に戻される。なお、
この第1の実施の形態においては、埋込回折格子層24
と埋込回折格子層25の周期Λを同じにしているので、
両方の回折格子装荷型方向性結合器において選択される
波長帯域は変化しない。
は、p側電極43とn側電極45との間に逆バイアスが
印加された受光層30において検出されて、電気信号と
して取り出される。
いては、光増幅活性層32によって構成される光増幅装
置と光吸収層31によって構成される光吸収器との間、
及び、光吸収器と受光層30によって構成される光検出
器との間に、夫々、回折格子装荷型方向性結合器を設け
ているので、増幅した信号光を減衰させることなく、A
SE光のみを選択的に吸収除去することができ、ASE
光による受信感度の低下を防止することができる。
端面で反射した戻り光も吸収するので、戻り光による光
増幅器のパワー変動を抑制することができ、増幅動作を
安定化することができる。
せる際に、周期的に間隔が変化する開口部38を有する
SiO2 マスク37を用いた選択成長法を用いているの
で、埋込回折格子層24,25に対応する領域上の厚さ
を、受光層30、光吸収層31、及び、光増幅活性層3
2に対応する領域上の厚さよりも自動的に薄く形成する
ことができ、それによって、受光層30、光吸収層3
1、及び、光増幅活性層32に対応する領域におけるp
型光導波路層40との間の不所望な光結合を防止するこ
とができる。
層25の周期Λは、互いに異なるように設定しても良い
ものであり、それによって、波長選択性或いは波長帯域
を狭くすることができ、波長多重通信方式におけるクロ
ストークを防止することができる。
の形態を説明するが、この第2の実施の形態は、1対の
回折格子装荷型方向性結合器に制御電極48,49を設
けた以外は、上記の第1の実施の形態と全く同様である
ので、製造工程の説明は省略する。 図6参照 この第2の実施の形態においては、制御電極48,49
に順バイアスを印加し、電流注入によって回折格子装荷
型方向性結合器において選択される中心波長をチューニ
ングにすることができ、ある程度の波長帯域において、
任意の波長の信号光に対応した光増幅器集積型受光装置
として動作させることができる。
する電圧を非対称にすることによって、1対の回折格子
装荷型方向性結合器において選択される中心波長を互い
にずらすことができ、それによっても、透過帯域幅を可
変にすることでき、波長多重通信方式におけるクロスト
ークを防止することができる。
の形態を説明するが、この第3の実施の形態は、上記の
第1の実施の形態の半導体光集積回路装置における信号
光の流れを上下逆転したものである。 図7参照 まず、上記の第1の実施の形態と同様に、n型InP基
板21上に、MOVPE法(有機金属気相成長法)によ
って、例えば、厚さが80nmで、組成波長が1.15
μmのi型InGaAsP層を設けたのち、全面にフォ
トレジストを塗布し、二光束干渉露光法等を用いて、例
えば、周期Λが38μmで、領域長が300μmの回折
格子パターンを有するレジストパターンを2か所に形成
し、このレジストパターンをマスクとして、エタンガス
或いはメタンガスを反応ガスとした反応性イオンエッチ
ングを施すことによって埋込回折格子層24,25を形
成する。
再び、MOVPE法によって、全面にn型InP層26
を成長させて表面を平坦にしたのち、例えば、厚さが1
50nmで、組成波長が1.1μmのn型InGaAs
P層からなるn型光導波路層50、及び、厚さが、例え
ば、500nmのn型InPクラッド層51を順次成長
させる。
ちエッチングすることによって、図4(f)に示した開
口部を有するSiO2 マスクを形成し、このSiO2 マ
スクを選択成長マスクとして、MOVPE法によって、
n型InPクラッド層52、i型InGaAsP層、p
型InPクラッド層41、及び、p型InGaAsPコ
ンタクト層53を順次選択成長させる。
型InPクラッド層36と合わせた厚さが、受光層3
0、光吸収層31、及び、光増幅活性層32を形成する
領域上で、例えば、1.5μmとなり、埋込回折格子層
24,25に対応する領域上で、例えば、1.0μmと
なる様に、SiO2 マスクの開口部の間隔を設定するも
のであり、この開口部の間隔によって、各領域の組成波
長及び膜厚を任意に制御することができる。
0、光吸収層31、及び、光増幅活性層32となる領域
で、例えば、組成波長が1.57μmで厚さが300n
mとなり、埋込回折格子層24,25に対応する領域に
おいて、例えば、組成波長が1.4μmで厚さが150
nmとなる。また、p型InPクラッド層41は、受光
層30、光吸収層31、及び、光増幅活性層32に対応
する領域上で2μmの厚さになるように成長させる。
Λと相まって、埋込回折格子24,25上での層厚によ
って規定される光導波路層33,34の伝播定数β
3 と、埋込回折格子24,25上での層厚によって規定
されるn型光導波路層50の伝播定数β4 との関係を、
β3 −β4 =2π/Λの関係に設定することができ、そ
れによって、埋込回折格子24,25の周期Λにマッチ
ングする波長の光のみを選択的に結合する一対の回折格
子装荷型方向性結合器を構成することができる。
53上にp側電極42,43を形成するとともに、n型
InP基板21の裏面にp側電極42,43に夫々対向
するn側電極44,45を形成したのち、両側の端面に
多層誘電体膜からなる無反射膜46,47を形成するこ
とによって、半導体光集積回路装置の基本構成が完成す
る。
埋込回折格子層25の周期Λは、互いに異なるように設
定しても良いものであり、それによって、波長選択性或
いは波長帯域を狭くすることができ、波長多重通信方式
におけるクロストークを防止することができる。
集積回路装置の動作は、上記の第1の実施の形態の半導
体光集積回路装置の動作と実質的に同様であるので説明
は省略する。
は、受光層30、光吸収層31、光増幅活性層32、及
び、光導波路層33,34を、一度の選択成長工程にお
いて単一のi型InGaAsP層から形成しているの
で、製造工程が簡素化され、それによって、半導体光集
積回路装置の低コスト化が可能になる。
の形態を説明するが、この第4の実施の形態は、1対の
回折格子装荷型方向性結合器に制御電極48,49を設
けた以外は、上記の第3の実施の形態の半導体光集積回
路装置と全く同様であるので、製造工程の説明は省略す
る。 図8参照 この第4の実施の形態においても、制御電極48,49
に順バイアスを印加し、電流注入によって回折格子装荷
型方向性結合器において選択される中心波長をチューニ
ングにすることができ、ある程度の波長帯域において、
任意の波長の信号光に対応した光増幅器集積型受光装置
として動作させることができる。
電極49に印加する電圧を非対称にすることによって、
1対の回折格子装荷型方向性結合器において選択される
中心波長を互いにずらすことができ、それによっても、
透過帯域幅を可変にすることでき、波長多重通信方式に
おけるクロストークを防止することができる。
たが、本発明は各実施の形態に記載した構成に限られる
ものではなく、各種の変更が可能である。例えば、上記
の各実施の形態においては、1対の回折格子装荷型方向
性結合器を構成する回折格子を埋込回折格子層24,2
5を利用して構成しているが、この様な回折格子に限ら
れるものではなく、光導波路層33,34、或いは、n
型光導波路層50に直接レリーフ型として形成しても良
く、設ける位置としては光導波路層33,34、或い
は、n型光導波路層50の上下の何方側の面に設けても
良いものである。
は、信号光の導波方向に垂直な方向の断面構造を示して
しないが、ストライプ状にメサエッチングしたのち、F
eドープInP高抵抗層を成長させて埋込導波路構造に
しても良いし、或いは、ストライプ状にメサエッチング
したのち、ポリイミド等で被覆して埋込導波路構造にし
ても良いし、さらには、リッジ型導波路構造にしても良
く、特定のストライプ構造に限定されないものである。
は、受光層30、光吸収層31、及び、光増幅活性層3
2としてバルクのi型InGaAsP層を用いている
が、多重量子井戸(MQW)構造を用いても良いもので
ある。
増幅器、光吸収器、及び、光検出器を構成する領域の長
さを200μmとして、その間に設ける回折格子装荷型
方向性結合器を構成する領域の長さを600μmとして
いるが、各領域の長さは適宜変更しても良いものであ
り、特に、回折格子装荷型方向性結合器を構成する領域
の長さは方向性結合器の結合効率や吸収損失等の特性を
損なわない範囲で適宜変更しても良いものである。
おいては、受光層30、光吸収層31、及び、光増幅活
性層32を組成波長が1.57μmのi型InGaAs
P層22から形成しているが、各層のバンドギャップを
最適化するために、夫々、異なった組成のInGaAs
P層から構成しても良いものである。
おいては、p型InPクラッド層39の厚さを周期的に
変化させるために、間隔が周期的に変化する開口部38
を有するSiO2 マスク37を用いた選択成長法によっ
てp型InPクラッド層39を成長しているが、選択成
長法に限られるものではなく、例えば、p型InPクラ
ッド層36を厚く成長させて、選択エッチングを用いる
ことによってp型InPクラッド層39と同様の形状の
段差を形成しても良いものである。
は、両側の端面に無反射膜46,47を設けているだけ
であるが、さらなる反射率の低減のために、光増幅活性
層32側の端面或いは受光層30側の端面を低屈折率の
半導体層、したがって、通常はバンドギャップの大きな
半導体層、例えば、上記の各実施の形態の場合にはi型
InP層によって埋め込んで窓構造にしても良い。
めに、光増幅活性層32側の端面或いは受光層30側の
端面を、光軸に対して傾斜させて傾斜端面構造を採用し
ても良いものであり、特に、端面をn型InP基板11
の主面に対して垂直性を保つ方向に傾斜させた方が、製
造工程が簡単になる。
造、或いは、傾斜端面構造を夫々単独で、或いは、2つ
または3つ組み合わせて用いることによって、端面での
反射を防止することができ、それによって、戻り光によ
る光増幅器のパワー変動を抑制することができる。
の形態に記載された数値に限られるものではなく、対象
となる信号光の波長に応じて適宜変更すれば良いもので
あり、さらには、InGaAsP/InP系に限られる
ものではなく、GaAs/AlGaAs系等の他の化合
物半導体を用いて形成しても良いものである。
の間、及び、光吸収器と光検出器との間に回折格子装荷
型方向性結合器を挿入しているので、増幅した信号光を
特段減衰することなく不所望なASE光を選択的に光吸
収器で吸収することができ、また、戻り光も吸収するこ
とができるので、光増幅器のパワー変動を抑制し、高感
度な光増幅器集積型受光装置を構成することができ、波
長多重光通信システムの実用化に寄与するところが大き
い。
程の説明図である。
での製造工程の説明図である。
での製造工程の説明図である。
程の説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 光増幅器、回折格子装荷型方向性結合
器、光吸収器、及び、回折格子装荷型方向性結合器を、
光検出器の前段に、前記の順で直列に配置することを特
徴とする半導体光集積回路装置。 - 【請求項2】 上記光増幅器を構成する光増幅層、上記
光吸収器を構成する光吸収層、及び、上記光検出器を構
成する受光層のバンドギャップが、上記回折格子装荷型
方向性結合器を構成する光導波路のバンドギャップより
小さいことを特徴とする請求項1記載の半導体光集積回
路装置。 - 【請求項3】 上記回折格子装荷型方向性結合器を構成
する光導波路と、前記光導波路とともに方向性結合器を
構成する光導波路層との間隔が、上記光増幅層、光吸収
層、及び、受光層と前記光導波路層との間隔より狭いこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の半導体光集積
回路装置。 - 【請求項4】 上記一対の回折格子装荷型方向性結合器
の透過帯域の中心波長を、互いにずらすことを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体光集積
回路装置。 - 【請求項5】 上記1対の回折格子装荷型方向性結合器
に制御電極を設け、波長選択性を付与することを特徴と
する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体光集
積回路装置。 - 【請求項6】 上記1対の回折格子装荷型方向性結合器
の動作を、互いに非対称にすることを特徴とする請求項
5記載の半導体光集積回路装置。 - 【請求項7】 光増幅器、回折格子装荷型方向性結合
器、光吸収器、及び、回折格子装荷型方向性結合器を、
光検出器の前段に、前記の順で直列に配置した半導体光
集積回路装置の製造方法において、光軸に沿って間隔が
周期的に異なる開口部を有する選択成長マスクを用いて
分離クラッド層を成長することによって、前記回折格子
装荷型方向性結合器を構成する光導波路と、前記光導波
路とともに方向性結合器を構成する光導波路層との間隔
を、前記光増幅器を構成する光増幅層、前記光吸収器を
構成する光吸収層、及び、前記光検出器を構成する受光
層と前記光導波路層との間隔より狭くしたことを特徴と
する半導体光集積回路装置の製造方法。 - 【請求項8】 上記回折格子装荷型方向性結合器を構成
する光導波路、光増幅層、光吸収層、及び、受光層を、
上記選択成長マスクを用いて同時に成長させることによ
って、前記光増幅層、光吸収層、及び、受光層のバンド
ギャップを、前記回折格子装荷型方向性結合器を構成す
る光導波路のバンドギャップより小さくしたことを特徴
とする請求項7記載の半導体光集積回路装置の製造方
法。
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JP31278698A JP3887738B2 (ja) | 1998-11-04 | 1998-11-04 | 半導体光集積回路装置及びその製造方法 |
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JP2000138362A true JP2000138362A (ja) | 2000-05-16 |
JP3887738B2 JP3887738B2 (ja) | 2007-02-28 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112913158A (zh) * | 2018-10-31 | 2021-06-04 | 华为技术有限公司 | 光电探测器芯片、光接收及收发组件、光模块及通讯设备 |
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-
1998
- 1998-11-04 JP JP31278698A patent/JP3887738B2/ja not_active Expired - Fee Related
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