JP2000138203A - X線マスク用カセット、x線マスク製造装置及び製造方法 - Google Patents

X線マスク用カセット、x線マスク製造装置及び製造方法

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JP2000138203A
JP2000138203A JP31006298A JP31006298A JP2000138203A JP 2000138203 A JP2000138203 A JP 2000138203A JP 31006298 A JP31006298 A JP 31006298A JP 31006298 A JP31006298 A JP 31006298A JP 2000138203 A JP2000138203 A JP 2000138203A
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ray
mask
cassette
film
transmission film
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Shinji Sugihara
真児 杉原
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Toshiba Corp
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  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線マスクのX線吸収体加工において、バッ
クエッチング先行プロセスにおけるX線透過膜の破砕に
よるエッチング装置の汚損を低減し、X線マスク製造の
歩留まりを向上すること。 【解決手段】 X線吸収体エッチング工程に、X線透過
膜を冷却するための気体導入路7を内部に備えたX線マ
スク用カセット5を用いる。X線透過膜の破砕によるエ
ッチング装置の汚損を低減し、X線マスク製造の歩留ま
りを向上する事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線リソグラフィ
用露光マスクの製造装置に関し、さらに、X線マスク用
カセット及びX線マスクの製造方法する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスのパターンサイズは年々
微細化の一途をたどっている。パターンサイズの微細化
にともない、回路パターンを露光基板上に転写するリソ
グラフィ技術には、さらなる高精度化が要求されてい
る。これまで長年にわたって用いられてきた光リソグラ
フィ技術では、露光光源の短波長化、露光装置の高NA
化、位相シフトマスクや超解像技術の導入などによって
パターンサイズ0.15μm以下のデバイス適用への展
望が開かれている。
【0003】しかし光リソグラフィー技術には、長期安
定性に優れた光学系の確立、レンズ収差の抑制、短波長
用レジストの開発、位相シフトマスクの欠陥検査・修正
技術の確立など、今後克服すべき課題は多い。
【0004】一方、光リソグラフィーに代わる技術とし
て位置づけられる電子ビーム直接描画技術では、キャラ
クタープロジェクション、マルチカラムなどによる描画
速度の高速化が計られてはいるものの、現段階では描画
精度、スループットの両方を満足することは容易ではな
い。
【0005】その他に、光リソグラフィーの次世代候補
として考えられている技術にX線リソグラフィーがあ
る。X線は従来の露光光源に比べて波長が極めて短いた
め、回折の影響が小さく、解像性に優れている。また、
光源として発散の小さい放射光を用いることにより光リ
ソグラフィーの課題の一つである焦点深度を大きくする
ことができ、比較的厚膜のレジストを使用することが可
能である。
【0006】しかし、X線は多くの材料に対して屈折率
が1に近く屈折光学系を構築できないために、現段階で
は実用技術として等倍転写が主流となっている。等倍転
写による場合、原板であるマスクのX線吸収体パターン
には素子パターンと同サイズのパターンを形成すること
が必須であり、極めて高精度の加工が要求される。
【0007】現在、等倍X線マスクの形状は、図1に示
すように、マスクフレーム4及びマスク支持体3で保持
された厚さ1〜2μmのX線透過膜2上に厚さ0.3〜
0.5μmのX線吸収体パターン1を配した構造が主流
である。この様な構造であるため、X線吸収体膜やX線
透過膜の膜応力の分布によりX線透過膜に伸縮が生じ、
結果として素子パターンが動いて位置歪が発生するとい
う問題がある。
【0008】X線吸収体の製造方法は大きく分けて、マ
スク支持体に開口部を設けるバックエッチング工程をX
線吸収体エッチング後に行うバックエッチング後行プロ
セスと、エッチング前に行うバックエッチング先行プロ
セスの2つに分類出来る。バックエッチング先行プロセ
スは、バックエッチングによるX線透過膜の応力開放に
よる位置歪みがX線吸収体加工前に生じるので、X線透
過膜の応力分布に起因する歪みを無視出来るという利点
があり、広く用いられている。
【0009】しかしバックエッチング先行プロセスでは
薄膜上でプロセスを行うために、X線吸収体エッチング
工程において、プロセス中に発生する熱の逃げ道が限定
され、被エッチング面の温度の均一性を確保する事が難
しいという問題がある。
【0010】薄膜上の温度制御法としては、X線透過膜
の裏面に近接・離間した位置にヒートシンクを配置し、
間隙に冷却ガスを流す事により行う方法が考案されてい
るが、薄膜であるX線透過膜とヒートシンクを近接位置
に置く必要があるため、搬送中の事故などによりX線透
過膜が接触し、X線透過膜を破損する恐れがある。この
場合、マスクを破壊してしまうのみならず、飛散した薄
膜が装置内部を汚染し、生産に多大な支障を来たすこと
も考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、X線
マスクのX線吸収体加工において、バックエッチング先
行プロセスにおけるX線透過膜の破砕によるエッチング
装置の汚損を低減し、X線マスクの歩留まりを向上する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ため、本発明は、マスク支持体と、該マスク支持体に支
持されたX線透過膜と、該X線透過膜上に形成されたX
線吸収体からなるX線マスクを保持するX線マスク用カ
セットであって、該X線マスクを固定する保持手段と、
該X線透過膜と近接・離間させた位置に配置されるヒー
トシンク部と、流体を該X線透過膜と該ヒートシンク部
の間隙に導入するための導入路を有することを特徴とす
るX線マスク用カセットを提供する。
【0013】また本発明は、マスク支持体と、該マスク
支持体に支持されたX線透過膜と、前記マスク支持体と
反対側の前記X線透過膜上に形成されたX線吸収体パタ
ーンからなるX線マスクを製造するX線マスク製造装置
であって、前記マスク支持体の開口部に前記X線透過膜
が露出され、当該X線透過膜上に形成されたX線吸収体
膜を請求項1に記載のX線マスク用カセットを用いて所
望のパターンにエッチング加工する手段と、前記X線マ
スク用カセットを搬送および格納する手段とを有するこ
とを特徴とするX線マスク製造装置を提供する。
【0014】さらに本発明は、マスク支持体と、該マス
ク支持体に支持されたX線透過膜と、前記マスク支持体
と反対側の前記X線透過膜上に形成されたX線吸収体パ
ターンからなるX線マスクを製造するX線マスク製造方
法であって、前記X線透過膜とその支持用部材を含む積
層体において前記支持用部材をエッチングすることによ
り、前記X線透過膜を露出する開口部を形成して前記マ
スク支持体を形成する工程と、前記X線透過膜上に形成
されたX線吸収体膜を請求項1に記載のX線マスク用カ
セットを用いて所望のパターンにエッチング加工して前
記X線吸収体パターンを形成する工程とを有することを
特徴とするX線マスク製造方法を提供する。
【0015】このように、本発明は、バックエッチング
先行プロセスによるX線マスク製造において、X線吸収
体エッチング工程に、X線透過膜を冷却あるいは加熱す
るための流体導入路を内部に備えたX線マスク用カセッ
トを用いる。
【0016】本発明により、X線透過膜の裏面が物理的
に保護され、あるいは複雑な形状のマスクを直接搬送し
なくとも良いため、X線マスクの搬送が容易になる。ま
た、マスクの着脱を装置外で行うため、X線透過膜が着
脱時に破損したとしても装置を汚染しない。したがっ
て、搬送中のマスク破損やそれに伴う装置汚損の発生率
を抑える事ができる。また、異なる外形のX線マスクが
存在した場合に、それぞれの外形に適合したマスクカセ
ットを用意することにより、装置に特別な改造を行うこ
となく、それぞれのマスクのエッチングを行うことが出
来る。これらの効果により、X線マスク製造において、
歩留りが向上し、生産コストを削減する事が可能とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図2に本実施例に
使用したX線吸収体エッチング装置のX線マスクカセッ
トの概要を表す断面図を、図3、図4に本実施例におい
て使用したマグネトロンRIE装置の概要を表す断面図
を示す。
【0018】X線マスク5はカセット6の3個所に設置
されたクランプ10により外力を極力抑えた状態に保持
される。マスク5を装着するとX線透過膜とマスクカセ
ットのヒートシンク部が0.5mmという近接・離間し
た間隙になるように設計されている。マスクカセット6
にはX線透過膜とヒートシンクの熱伝導を促す目的でそ
の間隙に冷却用ガスを供給するガス流路7と、カセット
外部からガスを供給、あるいは排気するガス導入口9が
設けられている。
【0019】マスク5のフレームが当たる部分には冷却
用ガスをマスクカセット内部に封じるためにOリング8
を設けている。マスクカセット下部にはカセットとカセ
ットホルダ16との熱交換を効率よく行うために凹部が
形成されていて、ホルダ16との熱的接触を高めるため
の冷却用ガス流路が設けてある。カセットホルダ16に
は冷却あるいは加熱手段が備えてあり、これによってカ
セットのヒートシンクの温度を調節することができる。
【0020】あらかじめX線マスクはマスクカセット6
に装着し、クランプピン10により固定する。その後、
マスクカセット6は、手動あるいは電動手段によってロ
ードロック室11へ搬入し、エッチング室12への搬送
に先立って予備排気を行う。カセット6の搬送を行うた
めには、カセット下部に、複数の関節を持つ搬送用ロボ
ット13のアーム15の先端に設けられたカセット保持
治具14を挿入し、下から支える形でカセット6を保持
し、アーム15を移動させる。この時、ロードロック室
11に設けられたセンサーにより、X線透過膜とマスク
カセット6の間隔を測定し、X線透過膜の破壊の有無
や、間隔の狂いを検知する。
【0021】次にエッチング室12に設けたカセットホ
ルダ16への搬送を説明する。まず、上下動ピン17を
下げた状態でマスクカセット6をカセットホルダー16
上の所定の位置に搬送し、上下動ピン17を上げてマス
クカセット6を上下動ピン17で支え、その後ロボット
アーム15を予備室11に待避させ、上下動ピン17を
下ろす。こうして一連の搬送動作が完了する。そしてマ
スクカセットの冷却用ガス導入口9にピン状のコネクタ
18を挿入し、冷却用ガスとしてHeを導入し、所望の
圧力となるように流量調整する。その後、エッチング用
ガスをエッチング室に導入し、所望の圧力でエッチング
を行う。この時、エッチング用ガスと冷却用ガスの圧力
を測定、調整を行い、X線透過膜の破損を防止する。
【0022】試料として用いたX線マスク基板は、X線
吸収体としてW膜を形成し、この上にCr膜を形成し、
EB描画により形成したレジストパターンをマスクにC
rをエッチング加工したものである。エッチング方法は
マグネトロンRIEを用い、エッチングガスはSF
スを使用した。SFガス流量は50sccm、圧力は
0.5Pa、電極への印加高周波電力を500W、プロ
セス中の基板温度を−20℃、冷却用Heの圧力は13
3Paとした。
【0023】上記の工程により、搬送中のX線マスクの
破損によるエッチング装置の汚損の頻度を低減させ、か
つ高精度のX線吸収体の形成ができた。
【0024】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。エッチングはマグネトロンRIEに限
らず、ECR、ICP、NLD、ヘリコンなどを用いる
事ができる。熱伝導用ガスはHeに限らず、N、A
r、あるいはSFなどのエッチングに使用するガス
や、あるいは液体などを用いる事ができる。また、カセ
ットのヒートシンク部を熱伝導用ガスとは別の冷媒で冷
却し、カセットにその冷媒用の流路および導入口を新た
に設けることができる。X線透過膜とヒートシンク部の
間隔は熱伝導が効率的に行われる範囲に自由に設定出来
る。カセットへのマスクの保持はクランプに限らず、磁
気、静電気力などを利用することが出来る。
【0025】(実施形態2)特に記載のない事項は実施
形態1に準ずるものとする。
【0026】図5に本実施例で用いたエッチング装置の
概要を表す断面図を示す。エッチング装置はエッチング
室12、搬送室19、ロードロック室11の3室で構成
し、それぞれ独立に真空排気手段を有する。ロードロッ
ク室11には、マスクカセット6を複数搭載可能なカセ
ットチェンジャー20と、カセットチェンジャー20を
上下動させるリフター21を設けている。搬送ロボット
13は搬送室19に設置し、ロードロック室11とエッ
チング室12の間のカセット搬送を行う。ロボットアー
ム15とカセットチェンジャー20間のカセット受け渡
しは、所望のカセットがカセット保持治具14よりやや
下方に設定される位置にカセットチェンジャー20をリ
フター21により上動あるいは下動させ、カセット保持
治具14をカセット下部に挿入し、カセットチェンジャ
ー20を下げ、あるいは上げることにより行う。
【0027】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。エッチング室あるいはロードロック室
は1室に限らず、単一の装置に複数設ける事が出来る。
カセットチェンジャーはロードロック室に固定しなくて
も良く、ロードロック室から装置外に取り出せるように
しても良い。
【0028】(実施形態3)特に記載の無い条件は、実
施形態1に準ずるものとする。
【0029】図6に本実施例に使用したX線吸収体エッ
チング装置のX線マスクカセットの概要を表す断面図を
示す。X線マスクはカセットの3個所に設置されたクラ
ンプ10より外力を極力抑えた状態に保持される。マス
クフレーム上のマスク支持体が存在しない部分には、A
からなる補正板22をマスク搭載後にカセット
に配置、固定した。
【0030】X線マスクは複雑な形状をしており、マス
ク支持体の周辺部の段差の影響により、エッチング中に
形成されるマスク直上の電界が周辺部で乱れ、不均一に
なる。このように不均一な電界分布は、試料に入射する
イオンの入射角度やエネルギーを乱すため、エッチング
レートや形状の面内均一性を阻害する大きな要因とな
る。上述の補正板22は、この現象を防ぐことを目的に
カセットに装着したものである。
【0031】上記のマスクカセットを用いることによ
り、エッチングの面内分布を緩和させ、加工精度におい
て面内均一性に優れたX線吸収体パターンの形成ができ
た。
【0032】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。補正板の材質はAlに限定され
ない。
【0033】(実施形態4)特に記載がない条件は実施
形態3に準ずる。
【0034】図7に本実施例に使用したX線吸収体エッ
チング装置のX線マスクカセットの概要を表す断面図を
示す。試料として用いるX線マスクはフレームの厚さが
中心から外周へ向かって薄くなる構造である。この様な
構造は、X線マスクをX線ステッパに搭載して被露光基
板上に近接露光を行う際に、ダストによってX線透過膜
が破壊することを防ぐためのものである。このような形
状のマスクに対応するために、マスクカセットに設置す
る補助板22の内面の形状を、図7に示すようにマスク
支持体周辺部の形状とほぼ同様に設計し、マスク上面の
凹凸をを極力低減させるような構造とした。
【0035】(実施形態5)特に記載の無い条件は、実
施形態1に準ずるものとする。
【0036】図8にマスクカセットの保持方法を表す断
面図を示す。
【0037】ロボットアームに設けられたカセット保持
治具15は複数の爪23を持ち、カセット6の下部に設
けた専用の穴24に爪23をかけることによりカセット
6を保持し、上から釣り上げるような形で搬送を行う。
エッチング室のカセットホルダーには、爪23を着脱す
る時にそのストロークを確保するための溝25が設けて
ある。
【0038】(実施形態6)図9、図10は本発明の実
施形態に関するX線マスクの製造過程を模式化したもの
である。
【0039】始めに、図9(a)に示すごとく、X線支
持体3上に、X線透過膜2、アライメント光反射防止膜
26、X線吸収体膜1、エッチングマスク膜27を順次
形成する。まず、LPCVD装置にマスク支持体として
厚さ600μm、面方位(100)の両面研磨した3イ
ンチSi基板を設置し、SiH、C、HCl、
の混合ガスを用い、基板温度1100℃において、
X線透過膜としてSiC膜を1μm堆積させた。
【0040】次に、マグネトロンスパッタリング装置を
用い、X線透過膜上にアライメント光反射防止膜として
Al膜を、X線吸収体膜としてW膜を、それぞれ
100および500nm堆積させた。X線吸収体膜の成
膜条件は、印加rf電力を500Wとし、ガス圧力を
2.1Paとした。
【0041】ここで、マスク支持体の反り量から求めた
成膜後のX線吸収体膜の応力は、引っ張り方向で平均3
5MPaであった。この応力を補正するために、X線吸
収体膜全面にエネルギー180keV、ドーズ量3×1
15atoms/cmでArのイオン注入を行い、
最終的にX線吸収体膜の応力を約5MPaに調整した。
応力調整後、マグネトロンスパッタリング装置によっ
て、X線吸収体膜上にエッチングマスク膜としてCr膜
を50nm堆積させた。
【0042】次に、図9(b)に示すごとく、マスク支
持体3を、石英ガラスからなる厚さ4mm、外径100
mm、内径52mmのマスクフレーム4に直接接合法に
より接合した。
【0043】次に、図9(c)に示すごとく、X線支持
体3を温度95℃の水酸化カリウムによりウェットエッ
チングし、X線支持体3に30mm□の開口部を形成し
た。
【0044】次に、図9(d)に示すごとく、エッチン
グマスク膜27上にレジストパターン28を形成する。
レジストには膜厚300nmのZEP−520を使用
し、回転塗布を行った後、N2雰囲気中で170℃に加
熱してレジスト中の溶媒を揮発させた。その後、このレ
ジスト上に電子ビーム描画装置により加速電圧50k
V、ドーズ量90μC/cmで所望のパターンの描画
を行い、次いで専用現像液ZEP−RDによる現像を行
い、レジストパターンを形成した。
【0045】次に、マグネトロンRIE装置を用い、C
およびOによる混合ガスにより、レジストパター
ン28をマスクとしてエッチングマスク膜27をエッチ
ングした。次いで、Oガスを用いたCDEによりレジ
ストパターン28の除去を行った。これにより、図10
(e)に示すようにエッチングマスクパターンが形成さ
れる。
【0046】次に図10(f)に示すごとくエッチング
マスク27を用いてSFガスを用いたドライエッチン
グによりX線吸収体膜1をエッチング加工した。本実施
例では、実施例2に示した構成のエッチング装置を用い
た。試料はマスクカセットにより保持し、カセットチェ
ンジャーに載置する。その際、カセットチェンジャー
は、ロードロック室と装置外部を連結する試料搬入口付
近に設けられたカセット交換位置に移動し、カセットの
チェンジャーへの載置を容易にする。カセットチェンジ
ャーは自動搬送機構によってカセット交換位置からロー
ドロック室へ移動し、装置内部におけるカセットの搬送
はロボットアームによって行う。エッチング条件は、S
ガス流量を50sccm、圧力を0.5Pa、電極
への印加高周波電力を500W、冷却用Heの圧力を1
33Pa、温度を−20℃とした。
【0047】最後に、図10(g)に示すごとく、スパ
ッタリング装置を用い、X線透過膜2の裏面に、反射防
止膜29としてAl膜を100nm形成した。
【0048】以上の工程により製造したX線マスクを用
いて、X線露光用ステッパによる露光を行った。露光中
のX線透過膜と半導体基板の間隔を15μmと設定し、
レジストとして化学増幅型レジストSAL606を厚さ
0.25μmで使用した。レジスト塗布後、露光前加熱
を130℃で2分間行い、ステッパーにて露光量210
0mAsで露光し、露光後加熱を120℃で1分間行っ
た。その後、3分間の現像を行い、X線露光工程が完了
した。この基板を寸法SEMで観察したところ、0.0
8μmラインアンドスペースパターンが良好に解像して
いることを確認した。以上の結果、半導体回路パターン
の形成を良好に行うことが出来た。
【0049】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。X線透過膜はSiCに限らず、Si
N、SiCN、ダイアモンドなどを用いることが出来
る。X線吸収体はWに限らず、Ta、Cu、Ni、W、
Ge、Re、Auやその化合物などを用いることが出来
る。エッチングマスクはCrに限らず、Al、I
TO、Cr化合物、Al化合物などを用いることが出来
る。反射防止膜もAlに限らず、ITO、Cr化
合物、Al化合物などを用いることが出来る。
【0050】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によると、X
線マスクのX線吸収体加工において、バックエッチング
先行プロセスにおけるX線透過膜の破砕によるエッチン
グ装置の汚損を低減し、X線マスク製造の歩留まりを向
上する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線マスクの断面図。
【図2】本発明の実施形態1に係るマスクカセットの断
面図。
【図3】本発明の実施形態1に係るエッチング装置の概
略図。
【図4】本発明の実施形態1に係るマスクカセットの搬
送・装着を示す断面図。
【図5】本発明の実施形態2に係るエッチング装置の概
略図。
【図6】本発明の実施形態3に係るマスクカセットの断
面図。
【図7】本発明の実施形態4に係るマスクカセットの断
面図。
【図8】本発明の実施形態5に係るマスクカセットの保
持方法を示す概略図。
【図9】本発明の実施形態6に係るX線マスクの製造過
程を示す工程断面図。
【図10】図9に続くX線マスクの製造過程を示す工程
断面図。
【符号の説明】
1 X線吸収体 2 X線透過膜 3 マスク支持体 4 マスクフレーム 5 X線マスク 6 マスクカセット 7 気体流路 8 Oリング 9 気体導入口 10 クランプ 11 予備室 12 エッチング室 13 搬送ロボット 14 カセット保持治具 15 ロボットアーム 16 カセットホルダ 17 上下動ピン 18 コネクタ 19 搬送室 20 カセットチェンジャー 21 リフタ 22 補助板 23 保持用爪 24 保持用穴 25 溝 26 反射防止膜 27 エッチングマスク 28 レジストパターン 29 反射防止膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク支持体と、該マスク支持体に支持
    されたX線透過膜と、該X線透過膜上に形成されたX線
    吸収体からなるX線マスクを保持するX線マスク用カセ
    ットであって、該X線マスクを固定する保持手段と、該
    X線透過膜と近接・離間させた位置に配置されるヒート
    シンク部と、流体を該X線透過膜と該ヒートシンク部の
    間隙に導入するための導入路を有することを特徴とする
    X線マスク用カセット。
  2. 【請求項2】 マスク支持体と、該マスク支持体に支持
    されたX線透過膜と、前記マスク支持体と反対側の前記
    X線透過膜上に形成されたX線吸収体パターンからなる
    X線マスクを製造するX線マスク製造装置であって、前
    記マスク支持体の開口部に前記X線透過膜が露出され、
    当該X線透過膜上に形成されたX線吸収体膜を請求項1
    に記載のX線マスク用カセットを用いて所望のパターン
    にエッチング加工する手段と、前記X線マスク用カセッ
    トを搬送および格納する手段とを有することを特徴とす
    るX線マスク製造装置。
  3. 【請求項3】 マスク支持体と、該マスク支持体に支持
    されたX線透過膜と、前記マスク支持体と反対側の前記
    X線透過膜上に形成されたX線吸収体パターンからなる
    X線マスクを製造するX線マスク製造方法であって、前
    記X線透過膜とその支持用部材を含む積層体において前
    記支持用部材をエッチングすることにより、前記X線透
    過膜を露出する開口部を形成して前記マスク支持体を形
    成する工程と、前記X線透過膜上に形成されたX線吸収
    体膜を請求項1に記載のX線マスク用カセットを用いて
    所望のパターンにエッチング加工して前記X線吸収体パ
    ターンを形成する工程とを有することを特徴とするX線
    マスク製造方法。
JP31006298A 1998-10-30 1998-10-30 X線マスク用カセット、x線マスク製造装置及び製造方法 Pending JP2000138203A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008177553A (ja) * 2006-12-20 2008-07-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
US7763114B2 (en) 2005-12-28 2010-07-27 3M Innovative Properties Company Rotatable aperture mask assembly and deposition system
JP2017063195A (ja) * 2016-09-21 2017-03-30 芝浦メカトロニクス株式会社 プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

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