JP2000136128A - エストラジオール含有貼付剤 - Google Patents
エストラジオール含有貼付剤Info
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- A61K9/703—Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms characterised by shape or structure; Details concerning release liner or backing; Refillable patches; User-activated patches
- A61K9/7038—Transdermal patches of the drug-in-adhesive type, i.e. comprising drug in the skin-adhesive layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エストラジオールを長時間にわたって特定の
放出率で放出することができ、しかも長時間にわたって
粘着力を維持することが可能なエストラジオール含有貼
付剤を提供する。 【解決手段】 水温32±0.5℃における3時間後の
エストラジオールの放出率を10〜32%とする。エス
トラジール含有貼付剤は、エストラジオール、熱可塑性
弾性体、粘着付与剤ならびに軟化剤および/または吸収
促進剤を含有することが好ましい。貼付12時間後の粘
着力に対する貼付24時間後の粘着力を90%以上とす
る。
放出率で放出することができ、しかも長時間にわたって
粘着力を維持することが可能なエストラジオール含有貼
付剤を提供する。 【解決手段】 水温32±0.5℃における3時間後の
エストラジオールの放出率を10〜32%とする。エス
トラジール含有貼付剤は、エストラジオール、熱可塑性
弾性体、粘着付与剤ならびに軟化剤および/または吸収
促進剤を含有することが好ましい。貼付12時間後の粘
着力に対する貼付24時間後の粘着力を90%以上とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬物放出率および
ヒト皮膚に対する粘着力が優れ、更年期障害または卵巣
欠落症状等の治療に有用なエストラジオール含有貼付剤
に関する。
ヒト皮膚に対する粘着力が優れ、更年期障害または卵巣
欠落症状等の治療に有用なエストラジオール含有貼付剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】女性の更年期障害または月経異常などの
治療法として、エストロゲン補充療法、漢方療法、向精
神薬療法、対処療法などが施されているが、近年、エス
トロゲン補充療法が盛んに行われている。このエストロ
ゲン補充療法は、エストロゲン低下に起因する更年期に
おける急激なホルモン環境の変化を調節することによ
り、更年期障害特有の身体的・心理的な変調を補正する
ことを目的とした治療方法である。
治療法として、エストロゲン補充療法、漢方療法、向精
神薬療法、対処療法などが施されているが、近年、エス
トロゲン補充療法が盛んに行われている。このエストロ
ゲン補充療法は、エストロゲン低下に起因する更年期に
おける急激なホルモン環境の変化を調節することによ
り、更年期障害特有の身体的・心理的な変調を補正する
ことを目的とした治療方法である。
【0003】エストロゲン補充療法によって、短期的に
は、エストロゲン欠乏に基づく更年期症状の改善効果が
得られ、長期的には、脂質代謝、骨代謝等に対する作用
から冠動脈疾患及び骨粗しょう症の予防効果が得られ
る。そのため、エストロゲン補充療法は、一般的な疾病
治療法としても普及している。卵巣から産生・分泌され
るエストロゲンのうち、生理活性がもっとも高いものは
エストラジオール(17β−エストラジオール)である
が、天然型エストロゲンを経口投与すると、肝臓での初
回通過効果を受けて、大部分がエストロン及びその抱合
体に代謝される。そのため、充分な治療効果を得るため
にはかなりの高用量の投与が必要となり、肝臓に対する
負担が大きくなり、蛋白合成などに影響を与えることが
知られている。本出願人は、先に、国際公開番号WO9
1/17752号公報において、吸水高分子を必須成分
として配合することにより、発赤やかぶれなどの副作用
を緩和させることを目的とした貼付剤、特開平5−14
8145号公報において、ポリエチレングリコ−ル、脂
肪酸エステルおよび吸水高分子を必須成分とし、貼付時
の発汗などによるムレ、薬物の刺激などによる発赤、気
触れの低減を目的とした貼付剤を提案している。
は、エストロゲン欠乏に基づく更年期症状の改善効果が
得られ、長期的には、脂質代謝、骨代謝等に対する作用
から冠動脈疾患及び骨粗しょう症の予防効果が得られ
る。そのため、エストロゲン補充療法は、一般的な疾病
治療法としても普及している。卵巣から産生・分泌され
るエストロゲンのうち、生理活性がもっとも高いものは
エストラジオール(17β−エストラジオール)である
が、天然型エストロゲンを経口投与すると、肝臓での初
回通過効果を受けて、大部分がエストロン及びその抱合
体に代謝される。そのため、充分な治療効果を得るため
にはかなりの高用量の投与が必要となり、肝臓に対する
負担が大きくなり、蛋白合成などに影響を与えることが
知られている。本出願人は、先に、国際公開番号WO9
1/17752号公報において、吸水高分子を必須成分
として配合することにより、発赤やかぶれなどの副作用
を緩和させることを目的とした貼付剤、特開平5−14
8145号公報において、ポリエチレングリコ−ル、脂
肪酸エステルおよび吸水高分子を必須成分とし、貼付時
の発汗などによるムレ、薬物の刺激などによる発赤、気
触れの低減を目的とした貼付剤を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
先行技術は、副作用における緩和を図る目的で吸水高分
子を使用しているため、皮膚に長時間貼付すると、皮膚
が完全に密封された状態となり、皮膚より放出される汗
をもれなく吸収して、粘着力が低下し、容易に剥がれや
すくなる。したがって、長時間にわたる貼付維持に問題
があり、しかも一定の量を長時間にわたって基剤から放
出することができず、皮膚から吸収させるという貼付剤
本来の利点を生かすことができない等の問題を有してい
た。
先行技術は、副作用における緩和を図る目的で吸水高分
子を使用しているため、皮膚に長時間貼付すると、皮膚
が完全に密封された状態となり、皮膚より放出される汗
をもれなく吸収して、粘着力が低下し、容易に剥がれや
すくなる。したがって、長時間にわたる貼付維持に問題
があり、しかも一定の量を長時間にわたって基剤から放
出することができず、皮膚から吸収させるという貼付剤
本来の利点を生かすことができない等の問題を有してい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果、特定の基剤成分
を使用し、また、その配合を特定の割合とすることによ
り、エストラジオールの放出率を特定の範囲内に制御す
ることができ、しかも長時間にわたって粘着力を維持す
ることができる貼付剤を得ることができることを見出
し、本発明を完成させた。
題を解決するために検討を重ねた結果、特定の基剤成分
を使用し、また、その配合を特定の割合とすることによ
り、エストラジオールの放出率を特定の範囲内に制御す
ることができ、しかも長時間にわたって粘着力を維持す
ることができる貼付剤を得ることができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、水温32±0.5℃
における3時間後のエストラジオールの放出率が10〜
32%の範囲内であることを特徴とするエストラジオー
ル含有貼付剤、エストラジオール、熱可塑性弾性体、粘
着付与剤ならびに軟化剤および/または吸収促進剤を含
有することを特徴とする前記エストラジオール含有貼付
剤、熱可塑性弾性体が、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体およびポリイソブチレンであること
を特徴とする前記エストラジオール含有貼付剤、エスト
ラジオール0.5〜3重量%、スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体15〜24重量%、ポリイソ
ブチレン5.1〜25重量%、粘着付与剤26〜40重
量%ならびに軟化剤15〜30重量%および/または吸
収促進剤0.5〜8重量%を含有することを特徴とする
前記エストラジオール含有貼付剤、および貼付12時間
後の粘着力に対して、貼付24時間後の粘着力が90%
以上であることを特徴とする前記エストラジオール含有
貼付剤である。
における3時間後のエストラジオールの放出率が10〜
32%の範囲内であることを特徴とするエストラジオー
ル含有貼付剤、エストラジオール、熱可塑性弾性体、粘
着付与剤ならびに軟化剤および/または吸収促進剤を含
有することを特徴とする前記エストラジオール含有貼付
剤、熱可塑性弾性体が、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体およびポリイソブチレンであること
を特徴とする前記エストラジオール含有貼付剤、エスト
ラジオール0.5〜3重量%、スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体15〜24重量%、ポリイソ
ブチレン5.1〜25重量%、粘着付与剤26〜40重
量%ならびに軟化剤15〜30重量%および/または吸
収促進剤0.5〜8重量%を含有することを特徴とする
前記エストラジオール含有貼付剤、および貼付12時間
後の粘着力に対して、貼付24時間後の粘着力が90%
以上であることを特徴とする前記エストラジオール含有
貼付剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明のエストラジオール含有貼付剤は、エスト
ラジオール、熱可塑性弾性体、粘着付与剤ならびに軟化
剤および/または吸収促進剤を含有するものであること
が好ましい。
する。本発明のエストラジオール含有貼付剤は、エスト
ラジオール、熱可塑性弾性体、粘着付与剤ならびに軟化
剤および/または吸収促進剤を含有するものであること
が好ましい。
【0008】本発明の貼付剤において薬効成分として用
いられるエストラジオールは、一般名エストラ−1、
3、5(10)トリエン−3、17βジオ−ルと呼ばれ
るものである。エストラジオールの配合量は、薬効成分
を含む全基剤中、0.5〜3重量%とすることが好まし
い。配合量が、0.5重量%未満となると充分な治療効
果が期待できず、また、3重量%を超えても、治療効果
は変わらないため、コスト高につながる。
いられるエストラジオールは、一般名エストラ−1、
3、5(10)トリエン−3、17βジオ−ルと呼ばれ
るものである。エストラジオールの配合量は、薬効成分
を含む全基剤中、0.5〜3重量%とすることが好まし
い。配合量が、0.5重量%未満となると充分な治療効
果が期待できず、また、3重量%を超えても、治療効果
は変わらないため、コスト高につながる。
【0009】本発明の貼付剤において基剤成分として使
用される熱可塑性弾性体としては、特に限定されない
が、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(以下、SIS基剤と略記する)、ポリイソブ
チレン等を好適に用いることができる。SIS基剤とし
ては、例えば、シェル化学社製のSIS基剤(商品名:
カリフレックスTR−1107、カリフレックスTR−
1111)、日本合成ゴム社製のSIS基剤(商品名:
JSR5000、JSR5100)、日本ゼオン社製の
SIS基剤(商品名:クインタック3421)等から1
種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
SIS基剤の配合量は、薬効成分を含む全基剤中、15
〜24重量%とすることが好ましい。配合量が15重量
%未満となると凝集力が不十分となり、24重量%を超
えると製剤における柔軟性が劣り、付着性に問題が生じ
る。
用される熱可塑性弾性体としては、特に限定されない
が、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体(以下、SIS基剤と略記する)、ポリイソブ
チレン等を好適に用いることができる。SIS基剤とし
ては、例えば、シェル化学社製のSIS基剤(商品名:
カリフレックスTR−1107、カリフレックスTR−
1111)、日本合成ゴム社製のSIS基剤(商品名:
JSR5000、JSR5100)、日本ゼオン社製の
SIS基剤(商品名:クインタック3421)等から1
種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
SIS基剤の配合量は、薬効成分を含む全基剤中、15
〜24重量%とすることが好ましい。配合量が15重量
%未満となると凝集力が不十分となり、24重量%を超
えると製剤における柔軟性が劣り、付着性に問題が生じ
る。
【0010】SIS基剤は、単独で使用することもでき
るが、ポリイソブチレンと併用して用いることが好まし
い。ポリイソブチレンとしては、特に限定されず、例え
ば、日本石油化学社製のポリイソブチレン(商品名:T
ETRAX3T、4T、5T、6T、HIMOL4H、
5H、5.5H、6H)、BASF社製のポリイソブチ
レン(商品名:Oppanol B10、12、12S
F、15、15SF、30SF、50、50SF、8
0、100、120、150、200)、エクソン社製
のポリイソブチレン(VISTANEX LM−MS、
LM−MH、LM−H、MM L−80、MM L−10
0、MM L−120、MM L−140)等から1種ま
たは2種以上を適宜選択して用いることができる。
るが、ポリイソブチレンと併用して用いることが好まし
い。ポリイソブチレンとしては、特に限定されず、例え
ば、日本石油化学社製のポリイソブチレン(商品名:T
ETRAX3T、4T、5T、6T、HIMOL4H、
5H、5.5H、6H)、BASF社製のポリイソブチ
レン(商品名:Oppanol B10、12、12S
F、15、15SF、30SF、50、50SF、8
0、100、120、150、200)、エクソン社製
のポリイソブチレン(VISTANEX LM−MS、
LM−MH、LM−H、MM L−80、MM L−10
0、MM L−120、MM L−140)等から1種ま
たは2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0011】ポリイソブチレンを使用する場合の配合量
は、薬効成分を含む基剤成分中、5.1〜25重量%と
することが好ましく、10〜20重量%とすることがよ
り好ましい。SIS基剤にポリイソブチレンを5.1〜
25重量%の範囲内で配合することにより、粘着剤の保
存持における凝集力(ダレ、舌出し)を防ぐことができ
る。なお、ポリイソブチレンは、低分子量〜高分子量の
種々の分子量のポリイソブチレンを意味し、それぞれ分
子量の異なるポリイソブチレンを2種以上配合して用い
る場合も包含する。
は、薬効成分を含む基剤成分中、5.1〜25重量%と
することが好ましく、10〜20重量%とすることがよ
り好ましい。SIS基剤にポリイソブチレンを5.1〜
25重量%の範囲内で配合することにより、粘着剤の保
存持における凝集力(ダレ、舌出し)を防ぐことができ
る。なお、ポリイソブチレンは、低分子量〜高分子量の
種々の分子量のポリイソブチレンを意味し、それぞれ分
子量の異なるポリイソブチレンを2種以上配合して用い
る場合も包含する。
【0012】本発明の貼付剤において基剤成分として使
用される粘着付与剤としては、特に限定されず、例え
ば、脂環族飽和炭化水素樹脂(例えば、商品名:アルコ
ンP−100等:荒川化学社製)、ロジンエステル(例
えば、商品名:KE−311、KE−100:荒川化学
社製)、水素添加ロジンエステル(例えば、商品名:フ
ォ−ラル105等:ハーキュリーズ社製)、水素脂環族
系炭化水素(例えば、商品名:エスコレッツ5300
等:エクソン社製)、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フ
ェノ−ル樹脂等から1種または2種以上を適宜選択して
用いることができる。粘着付与剤の配合量は、粘着力、
皮膚損傷および皮膚刺激等のバランスを考慮して、薬効
成分を含む全基剤中、26〜40重量%とすることが好
ましい。配合量が26重量%未満となると充分な粘着力
を維持することができず、40重量%を超えると、粘着
力が強くなりすぎて皮膚損傷や皮膚刺激などが生じやす
くなる。
用される粘着付与剤としては、特に限定されず、例え
ば、脂環族飽和炭化水素樹脂(例えば、商品名:アルコ
ンP−100等:荒川化学社製)、ロジンエステル(例
えば、商品名:KE−311、KE−100:荒川化学
社製)、水素添加ロジンエステル(例えば、商品名:フ
ォ−ラル105等:ハーキュリーズ社製)、水素脂環族
系炭化水素(例えば、商品名:エスコレッツ5300
等:エクソン社製)、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フ
ェノ−ル樹脂等から1種または2種以上を適宜選択して
用いることができる。粘着付与剤の配合量は、粘着力、
皮膚損傷および皮膚刺激等のバランスを考慮して、薬効
成分を含む全基剤中、26〜40重量%とすることが好
ましい。配合量が26重量%未満となると充分な粘着力
を維持することができず、40重量%を超えると、粘着
力が強くなりすぎて皮膚損傷や皮膚刺激などが生じやす
くなる。
【0013】本発明の貼付剤の基剤成分として使用され
る軟化剤としては、特に限定されず、流動パラフィン、
ポリブテン、液状ポリイソブチレン、動植物油等から1
種または2種以上を適時選択して用いることができる。
これらの中でも、特に、SIS基剤との相溶性が良いと
いう点から流動パラフィンが好ましい。軟化剤の配合量
は、薬効成分を含む全基剤中、15〜30重量%とする
ことが好ましい。15重量%未満となると、粘着剤の柔
軟性が乏しくなり、粘着性も低下する。また、30重量
%を超えると、粘着剤が柔らかくなり凝集力を生じるの
で好ましくない。
る軟化剤としては、特に限定されず、流動パラフィン、
ポリブテン、液状ポリイソブチレン、動植物油等から1
種または2種以上を適時選択して用いることができる。
これらの中でも、特に、SIS基剤との相溶性が良いと
いう点から流動パラフィンが好ましい。軟化剤の配合量
は、薬効成分を含む全基剤中、15〜30重量%とする
ことが好ましい。15重量%未満となると、粘着剤の柔
軟性が乏しくなり、粘着性も低下する。また、30重量
%を超えると、粘着剤が柔らかくなり凝集力を生じるの
で好ましくない。
【0014】本発明の貼付剤において基剤成分として使
用される吸収促進剤としては、特に限定されず、クロタ
ミトン、L−メント−ル、ハッカ油、ピロチオデカン等
から1種または2種以上を適時選択して用いることがで
きる。これらの中でも、クロタミトン、ピロチオデカン
が好ましい。吸収促進剤を使用する場合のその配合量
は、薬効成分を含む全基剤中、0.5〜8重量%とする
ことが好ましい。0.5重量%未満となるとエストラジ
オールの十分な吸収促進効果は得られない。また、8重
量%を超えてもそれ以上の吸収促進効果は望めず、基剤
における粘着力の低下または膏体のダレなどに影響を及
ぼすので好ましくない。なお、上記の軟化剤および吸収
促進剤は、いずれか一方を用いても、両者を併用しても
よい。
用される吸収促進剤としては、特に限定されず、クロタ
ミトン、L−メント−ル、ハッカ油、ピロチオデカン等
から1種または2種以上を適時選択して用いることがで
きる。これらの中でも、クロタミトン、ピロチオデカン
が好ましい。吸収促進剤を使用する場合のその配合量
は、薬効成分を含む全基剤中、0.5〜8重量%とする
ことが好ましい。0.5重量%未満となるとエストラジ
オールの十分な吸収促進効果は得られない。また、8重
量%を超えてもそれ以上の吸収促進効果は望めず、基剤
における粘着力の低下または膏体のダレなどに影響を及
ぼすので好ましくない。なお、上記の軟化剤および吸収
促進剤は、いずれか一方を用いても、両者を併用しても
よい。
【0015】本発明のエストラジオール含有貼付剤に
は、上記必須成分に加え、製剤の安定化等を向上させる
ために抗酸化剤を配合することが望ましい。抗酸化剤と
しては、ブチルヒドロキシトルエンなどが好ましく、そ
の配合量は、薬効成分を含む全基剤中2重量%以下とす
ることが好ましい。また、任意成分として、公知の充填
剤やその他の使用可能な添加物、あるいはエストラジオ
ール以外の薬効成分等を適宜、適量配合することもでき
る。
は、上記必須成分に加え、製剤の安定化等を向上させる
ために抗酸化剤を配合することが望ましい。抗酸化剤と
しては、ブチルヒドロキシトルエンなどが好ましく、そ
の配合量は、薬効成分を含む全基剤中2重量%以下とす
ることが好ましい。また、任意成分として、公知の充填
剤やその他の使用可能な添加物、あるいはエストラジオ
ール以外の薬効成分等を適宜、適量配合することもでき
る。
【0016】本発明の貼付剤における支持体としては、
薬物の放出に影響を与えず、柔軟性に優れるものが望ま
しく、非伸縮性または伸縮性のポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、
酢酸ビニル等のフィルムまたは織布およびこれらの複合
体などを使用することができる。これらの中でも破断強
度(縦方向)が25〜35kgf/mm2で、2%(縦
方向)モジュラスが7.5〜9.5kgf/mm2の範
囲にあるポリエチレンテレフタレ−トフイルムを単独で
用いるか、またはそれを軟質フイルムとの複合体とした
ものを用いることが好ましい。
薬物の放出に影響を与えず、柔軟性に優れるものが望ま
しく、非伸縮性または伸縮性のポリエステル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、
酢酸ビニル等のフィルムまたは織布およびこれらの複合
体などを使用することができる。これらの中でも破断強
度(縦方向)が25〜35kgf/mm2で、2%(縦
方向)モジュラスが7.5〜9.5kgf/mm2の範
囲にあるポリエチレンテレフタレ−トフイルムを単独で
用いるか、またはそれを軟質フイルムとの複合体とした
ものを用いることが好ましい。
【0017】次に、本発明のエストラジオール含有の貼
付剤の製造方法は特に限定されず、公知のいずれの製造
方法によっても製造することができるが、以下に、1の
好適製造例を説明する。SIS基剤および/またはポリ
イソブチレン、粘着付与剤および軟化剤からなる基剤成
分を加熱溶解した後、またはこれらの基剤成分をトルエ
ン、ヘキサン等の安価な溶解剤に溶解した後、エストラ
ジオール、抗酸化剤を加え、均一に混合する。次いで、
これを支持体に展膏した後、ライナ−で覆い、所望の形
状に切断し製品とするか、または一旦剥離処理の施され
たフイルムに展膏した後、適当な支持体に圧着転写し、
製品としてもよい。
付剤の製造方法は特に限定されず、公知のいずれの製造
方法によっても製造することができるが、以下に、1の
好適製造例を説明する。SIS基剤および/またはポリ
イソブチレン、粘着付与剤および軟化剤からなる基剤成
分を加熱溶解した後、またはこれらの基剤成分をトルエ
ン、ヘキサン等の安価な溶解剤に溶解した後、エストラ
ジオール、抗酸化剤を加え、均一に混合する。次いで、
これを支持体に展膏した後、ライナ−で覆い、所望の形
状に切断し製品とするか、または一旦剥離処理の施され
たフイルムに展膏した後、適当な支持体に圧着転写し、
製品としてもよい。
【0018】本発明の貼付剤は、下記に説明する薬物放
出試験において、水温32±0.5℃における3時間後
の放出率が、薬物全含量の10〜32%の範囲であり、
18〜30%の範囲がより好ましい。3時間後の放出率
が10%未満となると、安定した薬理効果が望めず、3
2%を超えると短時間に放出されることになり、長時間
にわたる一定した薬物供給が望めなくなる。また、本発
明の貼付剤は、長時間にわたり、ヒト皮膚に貼着するこ
とができ、容易に剥離されないので、一定量の薬物を確
実に供給することが可能である。
出試験において、水温32±0.5℃における3時間後
の放出率が、薬物全含量の10〜32%の範囲であり、
18〜30%の範囲がより好ましい。3時間後の放出率
が10%未満となると、安定した薬理効果が望めず、3
2%を超えると短時間に放出されることになり、長時間
にわたる一定した薬物供給が望めなくなる。また、本発
明の貼付剤は、長時間にわたり、ヒト皮膚に貼着するこ
とができ、容易に剥離されないので、一定量の薬物を確
実に供給することが可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。尚、実施例、比較例、試験例における数値は、
特に断らない限り、「重量%」を意味するものとする。
明する。尚、実施例、比較例、試験例における数値は、
特に断らない限り、「重量%」を意味するものとする。
【0020】(エストラジオール含有貼付剤の製造方
法)SIS基剤および/またはポリイソブチレン、粘着
付与剤および軟化剤からなる基剤成分を加熱溶解した
後、またはこれらの基剤成分をトルエン、ヘキサン等の
溶解剤に溶解した後、エストラジオール、吸収促進剤
(クロタミトン)を加え、均一に混合する。これを支持
体に展膏後、ライナ−で覆い所望の形状に切断し、製品
を得る。なお、軟化剤と吸収促進剤は、いずれか一方を
用いても両者を併用してもよい。
法)SIS基剤および/またはポリイソブチレン、粘着
付与剤および軟化剤からなる基剤成分を加熱溶解した
後、またはこれらの基剤成分をトルエン、ヘキサン等の
溶解剤に溶解した後、エストラジオール、吸収促進剤
(クロタミトン)を加え、均一に混合する。これを支持
体に展膏後、ライナ−で覆い所望の形状に切断し、製品
を得る。なお、軟化剤と吸収促進剤は、いずれか一方を
用いても両者を併用してもよい。
【0021】 (実施例1) SIS基剤 17.0 ポリイソブチレン 14.9 脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名:アルコンP−100) 35.0 流動パラフィン 30.0 ブチルヒドロキシトルエン 0.1 エストラジオール 3.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0022】 (実施例2) SIS基剤 24.0 ポリイソブチレン 11.0 脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名:アルコンP−100) 33.0 流動パラフィン 25.0 クロタミトン 5.0 エストラジオール 2.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0023】 (実施例3) SIS基剤 20.0 ポリイソブチレン 15.0 水添ロジングリセリンエステル 26.0 流動パラフィン 30.0 ブチルヒドロキシトルエン 0.5 クロタミトン 8.0 エストラジオール 0.5 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0024】 (実施例4) SIS基剤 15.0 ポリイソブチレン 25.0 ロジンエステル(商品名:KE−311) 40.0 流動パラフィン 15.0 ブチルヒドロキシトルエン 0.3 ピロチオデカン 2.7 エストラジオール 2.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0025】 (実施例5) SIS基剤 17.0 ポリイソブチレン 14.0 水素脂環族系炭化水素(商品名:エスコレッツ5300) 35.0 流動パラフィン 27.0 ブチルヒドロキシトルエン 1.5 クロタミトン 4.5 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0026】 (実施例6) SIS基剤 20.5 ポリイソブチレン 5.5 水添ロジンエステル(商品名:フォ−ラル105) 37.5 流動パラフィン 29.0 ブチルヒドロキシトルエン 1.0 クロタミトン 6.0 エストラジオール 0.5 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0027】 (実施例7) SIS基剤 20.5 ポリイソブチレン 13.0 ロジンエステル(商品名:KE−100) 36.0 流動パラフィン 22.5 ブチルヒドロキシトルエン 2.0 クロタミトン 5.0 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0028】 (実施例8) SIS基剤 24.0 ポリイソブチレン 11.0 脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名:アルコンP−100) 33.0 流動パラフィン 26.0 クロタミトン 5.0 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0029】 (実施例9) SIS基剤 24.5 ポリイソブチレン 5.0 流動パラフィン 37.5 ブチルヒドロキシトルエン 2.0 クロタミトン 5.0 ロジンエステル(商品名:KE−311) 25.0 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0030】 (比較例1) SIS基剤 22.0 ポリイソブチレン 5.0 ロジンエステル(商品名:KE−311) 25.0 流動パラフィン 35.0 ブチルヒドロキシトルエン 2.0 クロタミトン 5.0 吸水性高分子(商品名:サンウエットIM−1000MPS) 5.0 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0031】 (比較例2) SIS基剤 22.0 ポリイソブチレン 5.0 流動パラフィン 32.0 ポリエチレングリコ−ル300 3.0 オレイン酸エチル 7.0 吸水性高分子(商品名:サンウエットIM−1000MPS) 5.0 ロジンエステル(商品名:KE−311) 25.0 エストラジオール 1.0 この処方により、上記の貼付剤の製造方法に基づいて、
エストラジオール含有貼付剤を得た。
エストラジオール含有貼付剤を得た。
【0032】(試験例1:放出試験)実施例4、5、7
〜9および比較例1〜2で得られた各エストラジオール
含有貼付剤を、10cm2の放出面積となるように調整
したものをサンプルとして用い、放出試験を行った。
〜9および比較例1〜2で得られた各エストラジオール
含有貼付剤を、10cm2の放出面積となるように調整
したものをサンプルとして用い、放出試験を行った。
【0033】・試験方法 各サンプルの支持体側を、回転シリンダ−の中央部にシ
リコン粘着剤を用いて固定し、ライナ−を剥がす。試験
液として、脱気した水900mlを用い、水温(液温)
を32±0.5℃に保ち、シリンダ−の下端と容器底の
内側との距離を12±2mmの位置になるように固定
し、毎分50回転で下記溶出試験法に従い、試験を行
う。
リコン粘着剤を用いて固定し、ライナ−を剥がす。試験
液として、脱気した水900mlを用い、水温(液温)
を32±0.5℃に保ち、シリンダ−の下端と容器底の
内側との距離を12±2mmの位置になるように固定
し、毎分50回転で下記溶出試験法に従い、試験を行
う。
【0034】試験開始3時間後に、シリンダ−の中間
で、容器壁から10mm以上離れた位置から試験液10
mmを採取し、試料溶液とする。採取後に、あらかじめ
32±0.5℃に加温した水10mlを、試験液に直ち
に加えて、補充する。別に、エストラジオール標準品約
0.02gを精密に秤量し、エタノ−ル(99.5)を加
えて溶解して50mlとし、この液5mlに水を加えて
100mlとする。この液2mlに水を加えて50ml
とし、標準溶液とする。試料溶液および標準溶液50μ
Lについて、下記の条件で液体クロマトグラフ法により
試験を行う。
で、容器壁から10mm以上離れた位置から試験液10
mmを採取し、試料溶液とする。採取後に、あらかじめ
32±0.5℃に加温した水10mlを、試験液に直ち
に加えて、補充する。別に、エストラジオール標準品約
0.02gを精密に秤量し、エタノ−ル(99.5)を加
えて溶解して50mlとし、この液5mlに水を加えて
100mlとする。この液2mlに水を加えて50ml
とし、標準溶液とする。試料溶液および標準溶液50μ
Lについて、下記の条件で液体クロマトグラフ法により
試験を行う。
【0035】・操作条件 検出器:蛍光光度計 カラム:ステンレス管に5〜10μmの液体クロマトグ
ラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填 カラム温度:40℃付近の一定温度 移動相:水/アセトニトリル混液(11:9) 液量:エストラジオールの保持時間が約1分になるよう
に調整 カラムの選定:エストラジオール約0.02gを秤量
し、エタノ−ル(99.5)に溶かして50mlとし、
この液5mlに水を加えて、100mlとする。また、
ナフタレン約0.028gをエタノ−ル(99.5)に
溶解し、50mlとし、この液10mlに水を加えて1
00mlとする。これらの液2mlずつに、水を加えて
50mlとする。この液50μLについて、上記の条件
で操作すると、エストラジオール、ナフタレンの順に溶
出する。なお、3時間後のエストラジオールの放出率
(%)は、下記の式にて算出する。
ラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填 カラム温度:40℃付近の一定温度 移動相:水/アセトニトリル混液(11:9) 液量:エストラジオールの保持時間が約1分になるよう
に調整 カラムの選定:エストラジオール約0.02gを秤量
し、エタノ−ル(99.5)に溶かして50mlとし、
この液5mlに水を加えて、100mlとする。また、
ナフタレン約0.028gをエタノ−ル(99.5)に
溶解し、50mlとし、この液10mlに水を加えて1
00mlとする。これらの液2mlずつに、水を加えて
50mlとする。この液50μLについて、上記の条件
で操作すると、エストラジオール、ナフタレンの順に溶
出する。なお、3時間後のエストラジオールの放出率
(%)は、下記の式にて算出する。
【0036】
【数1】3時間後のエストラジオールの放出率(%)=
WS×(HT3/HS)×5
WS×(HT3/HS)×5
【0037】上記式中、WSは、エストラジオール標準
品の採取料(mg)を表し、HT3は、3時間後におけ
る試料溶液のピ−クの高さを表し、HSは、標準溶液の
ピ−クの高さを表す。3時間後の放出試験結果を下記表
1に示す。
品の採取料(mg)を表し、HT3は、3時間後におけ
る試料溶液のピ−クの高さを表し、HSは、標準溶液の
ピ−クの高さを表す。3時間後の放出試験結果を下記表
1に示す。
【0038】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−− 例 放出率 −−−−−−−−−−−−−−− 実施例4 21.9% 実施例5 32.0% 実施例7 26.3% 実施例8 24.2% 実施例9 10.1% 比較例1 8.2% 比較例2 9.1% −−−−−−−−−−−−−−−
【0039】表1に示される結果から明らかなように、
本発明の貼付剤(実施例4、5、7〜9)の放出率は、
比較例1、2の貼付剤に比べて非常に高く、10〜32
%の範囲内であった。
本発明の貼付剤(実施例4、5、7〜9)の放出率は、
比較例1、2の貼付剤に比べて非常に高く、10〜32
%の範囲内であった。
【0040】(試験例2:粘着力試験)実施例6〜9お
よび比較例1〜2で得られた各貼付剤について、ヒト皮
膚に12時間および24時間貼付後、それぞれの貼付時
間に対する粘着力について試験した。なお、12時間の
粘着力を100%とし、24時間後の粘着力を%で示
す。粘着力試験方法については下記に説明する方法に準
じて行った。
よび比較例1〜2で得られた各貼付剤について、ヒト皮
膚に12時間および24時間貼付後、それぞれの貼付時
間に対する粘着力について試験した。なお、12時間の
粘着力を100%とし、24時間後の粘着力を%で示
す。粘着力試験方法については下記に説明する方法に準
じて行った。
【0041】・粘着力試験方法 デジタルバネばかり(デジタルフォ−スゲ−ジ)を用い
て実験を行った。各貼付剤を2cm×2cmの小片に切
断し、ヒト前腕皮膚に貼付した。貼付12時間及び24
時間後の貼付剤の辺縁部をデジタルばかり接続したクリ
ップで挟んで固定した。デジタルバネばかりを一定速度
で上昇させ、貼付剤を、ヒト皮膚に対して90度を保ち
ながら一定時間剥がされないように維持させた後、剥離
し、その時の力を測定した。結果を下記表2に示す。
て実験を行った。各貼付剤を2cm×2cmの小片に切
断し、ヒト前腕皮膚に貼付した。貼付12時間及び24
時間後の貼付剤の辺縁部をデジタルばかり接続したクリ
ップで挟んで固定した。デジタルバネばかりを一定速度
で上昇させ、貼付剤を、ヒト皮膚に対して90度を保ち
ながら一定時間剥がされないように維持させた後、剥離
し、その時の力を測定した。結果を下記表2に示す。
【0042】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 例 12時間後の粘着力(%) 24時間後の粘着力(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例6 165(100) 149(90) 実施例7 175(100) 170(97) 実施例8 170(100) 164(96) 実施例9 168(100) 163(97) 比較例1 120(100) 78(65) 比較例2 112(100) 62(55) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0043】表2に示される結果から明らかなように、
本発明の貼付剤(実施例6〜9)は、24時間後の粘着
力が、12時間後の粘着力の90%以上であり、比較例
1、2の貼付剤に比べて非常に粘着力が高かった。
本発明の貼付剤(実施例6〜9)は、24時間後の粘着
力が、12時間後の粘着力の90%以上であり、比較例
1、2の貼付剤に比べて非常に粘着力が高かった。
【0044】
【発明の効果】本発明のエストラジオール含有貼付剤
は、長時間貼付した後も十分な粘着力を維持することが
でき、基剤からの薬物放出の制御に優れている。本発明
のエストラジオール含有貼付剤を用いると、エストラジ
オールが、皮膚から確実に経皮吸収され、一定の時間に
おいて一定の血清中薬物濃度を維持することができる。
したがって、本発明のエストラジオール含有貼付剤は、
女性の更年期障害等の治療のための医療用貼付製剤とし
ての使用が期待される。
は、長時間貼付した後も十分な粘着力を維持することが
でき、基剤からの薬物放出の制御に優れている。本発明
のエストラジオール含有貼付剤を用いると、エストラジ
オールが、皮膚から確実に経皮吸収され、一定の時間に
おいて一定の血清中薬物濃度を維持することができる。
したがって、本発明のエストラジオール含有貼付剤は、
女性の更年期障害等の治療のための医療用貼付製剤とし
ての使用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C076 AA74 BB31 CC18 CC30 DD34 DD37 EE03 EE04 EE48 EE49 FF31 4C086 AA01 AA02 DA09 MA03 MA05 MA32 NA11 NA12 ZA81 ZC11
Claims (5)
- 【請求項1】 水温32±0.5℃における3時間後の
エストラジオールの放出率が10〜32%の範囲内であ
ることを特徴とするエストラジオール含有貼付剤。 - 【請求項2】 エストラジオール、熱可塑性弾性体、粘
着付与剤ならびに軟化剤および/または吸収促進剤を含
有することを特徴とする請求項1記載のエストラジオー
ル含有貼付剤。 - 【請求項3】 熱可塑性弾性体が、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体およびポリイソブチレン
であることを特徴とする請求項2記載のエストラジオー
ル含有貼付剤。 - 【請求項4】 エストラジオール0.5〜3重量%、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体15〜
24重量%、ポリイソブチレン5.1〜25重量%、粘
着付与剤26〜40重量%ならびに軟化剤15〜30重
量%および/または吸収促進剤0.5〜8重量%を含有
することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
エストラジオール含有貼付剤。 - 【請求項5】 貼付12時間後の粘着力に対して、貼付
24時間後の粘着力が90%以上であることを特徴とす
る請求項1〜4のいずれかに記載のエストラジオール含
有貼付剤。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10308119A JP2000136128A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | エストラジオール含有貼付剤 |
PCT/JP1999/005920 WO2000025792A1 (fr) | 1998-10-29 | 1999-10-26 | Preparation adhesive contenant de l'oestradiol |
AU62307/99A AU6230799A (en) | 1998-10-29 | 1999-10-26 | Estradiol-containing adhesive preparation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10308119A JP2000136128A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | エストラジオール含有貼付剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000136128A true JP2000136128A (ja) | 2000-05-16 |
Family
ID=17977114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10308119A Pending JP2000136128A (ja) | 1998-10-29 | 1998-10-29 | エストラジオール含有貼付剤 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000136128A (ja) |
AU (1) | AU6230799A (ja) |
WO (1) | WO2000025792A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007520480A (ja) * | 2004-01-14 | 2007-07-26 | ラヴィファーム・ラボラトリーズ・インク | 少なくとも一つの脂肪酸を含むジヒドロピリジンタイプのカルシウムアンタゴニスト用の経皮的デリバリー器具 |
US9526736B2 (en) | 2006-10-26 | 2016-12-27 | Lts Lohmann Therapie-Systeme Ag | Transdermal therapeutic system comprising norelgestromin for contraception and hormone replacement |
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JP4820495B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2011-11-24 | 株式会社トクホン | プラスター剤 |
AU2003254834B2 (en) | 2002-08-09 | 2009-02-19 | Fuso Pharmaceutical Industries, Ltd. | Female hormone-containing patch |
JP5027373B2 (ja) * | 2002-08-09 | 2012-09-19 | 帝國製薬株式会社 | エストラジオール含有貼付剤 |
US7785622B2 (en) | 2002-09-13 | 2010-08-31 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | Adhesive patch for fentanyl administration |
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JPH05271056A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-19 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 微粉体制御型経皮投与製剤 |
WO1996015776A1 (fr) * | 1994-11-18 | 1996-05-30 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | Timbre absorbable par voie percutanee |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3496169B2 (ja) * | 1994-10-17 | 2004-02-09 | 大協薬品工業株式会社 | 硬膏剤及びその製造法 |
JP4346696B2 (ja) * | 1996-05-28 | 2009-10-21 | 久光製薬株式会社 | 経皮治療用装置 |
-
1998
- 1998-10-29 JP JP10308119A patent/JP2000136128A/ja active Pending
-
1999
- 1999-10-26 AU AU62307/99A patent/AU6230799A/en not_active Abandoned
- 1999-10-26 WO PCT/JP1999/005920 patent/WO2000025792A1/ja active Application Filing
Patent Citations (2)
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JPH05271056A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-19 | Hisamitsu Pharmaceut Co Inc | 微粉体制御型経皮投与製剤 |
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US9526736B2 (en) | 2006-10-26 | 2016-12-27 | Lts Lohmann Therapie-Systeme Ag | Transdermal therapeutic system comprising norelgestromin for contraception and hormone replacement |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2000025792A1 (fr) | 2000-05-11 |
AU6230799A (en) | 2000-05-22 |
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