JP2000133810A - 薄膜トランジスタの製造方法及びアニール装置 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法及びアニール装置

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JP2000133810A JP10306203A JP30620398A JP2000133810A JP 2000133810 A JP2000133810 A JP 2000133810A JP 10306203 A JP10306203 A JP 10306203A JP 30620398 A JP30620398 A JP 30620398A JP 2000133810 A JP2000133810 A JP 2000133810A
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film transistor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜トランジスタの活性層に用いる半導体薄
膜の高品質化を達成する。 【解決手段】 薄膜トランジスタを製造する為、まず成
膜工程を行ない、互いに直交する長手方向及び幅方向に
広がる絶縁基板0の表面に半導体薄膜を形成する。次に
アニール工程を行ない、外部からエネルギーを加えて半
導体薄膜を改質する。この後加工工程を行ない、改質さ
れた半導体薄膜を活性層として薄膜トランジスタを形成
する。アニール工程では、絶縁基板0の幅方向に沿って
矩形状に整形された比較的高エネルギーのレーザ光50
を間欠的なタイミングで半導体薄膜に照射する一方、上
下一対のアークランプ61,62を用いて絶縁基板0の
幅方向に沿って線状に形成された比較的低エネルギーの
ランプ光をレーザ光50の照射タイミングにほぼ同期し
て間欠的に半導体薄膜に照射し、且つ照射タイミングに
合わせて絶縁基板0を長手方向に移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタの
製造方法及びアニール装置に関する。特に、液晶などを
電気光学物質に用いた表示装置のスイッチング素子とし
て形成される多結晶シリコン薄膜トランジスタの製造技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置のスイッチング素子として
広く用いられている薄膜トランジスタの内、多結晶シリ
コンを活性層とした薄膜トランジスタは、同一基板上に
スイッチング素子の他周辺の駆動回路を内蔵できる。
又、多結晶シリコン薄膜トランジスタは微細化が可能な
為、画素構造を高開口率化できる。これらの理由によ
り、多結晶シリコン薄膜トランジスタは高精細な表示装
置用の素子として注目されている。近年、多結晶シリコ
ン薄膜トランジスタを600℃以下の低温プロセスで作
成する技術が盛んに研究されている。所謂低温プロセス
により高価な耐熱性の基板を用いる必要がなくなり、デ
ィスプレイの低コスト化及び大型化に寄与できる。特に
近年では、画素のスイッチング素子や周辺の駆動回路に
加え、中央演算素子(CPU)に代表される高度な機能
素子を基板上に集積化させる要求が高まっている。これ
を実現する為、単結晶シリコンに近い高品質の多結晶シ
リコン薄膜を形成する技術が待望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の低温プロセスで
は、基板上に非晶質シリコンを成膜した後、長尺状若し
くは線状に整形したエキシマレーザビームあるいは電子
ビームを走査して基板表面を照射し、非晶質シリコンを
多結晶シリコンに転換する。あるいは、大面積の矩形状
に整形されたエキシマレーザビームを基板に一括照射し
て非晶質シリコンを多結晶シリコンに転換する。レーザ
ビームや電子ビームなどの高エネルギービームを照射す
ることにより、非晶質シリコンは基板にダメージを与え
ることなく急激に加熱され溶融状態となる。この後冷却
過程でシリコンの結晶化が起こり、ある程度の粒径を有
する多結晶の集合が得られる。しかし、従来用いていた
エネルギービームのパルス継続時間は20nsないし2
00nsと非常に短い。この為、非晶質シリコンが溶融
して再凝固するまでの時間も極めて短い為、溶融状態の
シリコンは実際には急冷されて多結晶シリコンとなる。
溶融シリコンが急冷される過程で結晶核の発生密度が高
くなる。この結果、得られる多結晶シリコンの結晶粒径
が小さくなる。粒径の小さい多結晶シリコンを活性層と
して作成した薄膜トランジスタは移動度が小さく、Nチ
ャネル型のMOSトランジスタで高々80cm2 /Vs
程度である。
【0004】従って、高機能な回路を画素用のスイッチ
ング素子と同一基板上に集積化する為には、薄膜トラン
ジスタ素子の性能を大幅に改善する必要がある。この
為、例えば基板を400℃程度に加熱した状態でレーザ
ビームを照射する技術が提案されている。予め基板を加
熱することでレーザビーム照射後の再結晶化速度(冷却
速度)を遅くし、結晶粒径を増大させる。しかしこの方
法ではガラス基板を用いた場合耐熱性の限界から加熱温
度は450℃程度が上限となり、シリコンの融点である
1400℃よりもはるかに低い。従って、基板加熱の方
法を採用しても、現実にはレーザビームを照射した後多
結晶シリコンは急冷状態となる為、単結晶シリコンに近
い大粒径の多結晶シリコンを得ることは困難である。
【0005】更に有力な技術として、レーザアニールと
ランプアニールを併用する方法が例えば特開平1−19
6116号公報に開示されている。ランプアニールで基
板を加熱しながらレーザビームをシリコン薄膜に照射す
る。しかし、この方法は単一の光源を用いてランプアニ
ールを行なっているので、結晶粒径を増大させる為に必
要な温度まで基板を加熱させるには、極めて強力な光エ
ネルギーが必要である。逆に、強力なランプで基板温度
を上昇させようとすると、大熱量を投入する必要があ
り、基板面内で温度分布が急激に変化することから、ガ
ラス基板が湾曲若しくは収縮してしまう。ガラス基板の
湾曲や収縮を避ける為には、基板の搬送速度を下げて温
度変化を小さくすることが考えられる。しかし、基板搬
送速度を遅くすると、アニール装置のタクトタイムが長
くなり、スループットが落ちるという問題がある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上述した従来の技術の課題
を解決する為に、本発明は大面積の基板上に単結晶に近
い結晶性を持つ半導体薄膜をスループットよく形成する
ことを目的とする。この目的を達成する為に以下の手段
を講じた。即ち、本発明に係る薄膜トランジスタの製造
方法は、基本的に、互いに直交する長手方向及び幅方向
に広がる絶縁基板の表面に半導体薄膜を形成する成膜工
程と、外部からエネルギーを加えて該半導体薄膜を改質
するアニール工程と、改質された該半導体薄膜を活性層
として薄膜トランジスタを形成する加工工程とを含んで
いる。特徴事項として、前記アニール工程は、該絶縁基
板の幅方向に沿って矩形状又は線状に整形された比較的
高いエネルギーのビームを間欠的なタイミングで該半導
体薄膜に照射する一方、複数の光源を用いて該絶縁基板
の幅方向に沿って矩形状又は線状に形成された比較的低
エネルギーのランプ光を該ビームの照射タイミングにほ
ぼ同期して間欠的に該半導体薄膜に照射し、且つ該照射
タイミングに合わせて該絶縁基板を長手方向に移送す
る。
【0007】好ましくは、前記アニール工程は、該絶縁
基板の表面から半導体薄膜に該ビームを照射する一方、
複数の光源を用いて該絶縁基板の表面及び裏面から同時
にランプ光を照射する。あるいは、前記アニール工程
は、該絶縁基板の表面から半導体薄膜に該ビームを照射
する一方、複数の光源を用いて該絶縁基板の裏面からラ
ンプ光を照射する様にしてもよい。好ましくは、前記ア
ニール工程は、該絶縁基板の長手方向に沿って配列した
複数の光源のランプ光出力を制御して該半導体薄膜に長
手方向に沿った温度勾配を付ける。好ましくは、前記ア
ニール工程は、該ビーム及びランプ光の照射の前後で赤
外線加熱器を用いて該絶縁基板の徐熱徐冷を行なう。
【0008】本発明は上述した薄膜トランジスタの製造
方法に使用可能なアニール装置を包含している。本アニ
ール装置は、互いに直交する長手方向及び幅方向に広が
る絶縁基板の表面に形成された半導体薄膜の熱処理を行
なうものであり、基本的にレーザ光源と、複数のランプ
光源と、移送手段とを備えている。該レーザ光源は該絶
縁基板の幅方向に沿って矩形状又は線状に整形された比
較的高エネルギーのレーザ光を間欠的なタイミングで該
半導体薄膜に照射する。該複数のランプ光源は、該絶縁
基板の幅方向に沿って矩形状又は線状に形成され比較的
低エネルギーを有する複数のランプ光を該レーザ光の照
射タイミングにほぼ同期して間欠的に該半導体薄膜に照
射する。該移送手段は、該レーザ光及びランプ光の照射
タイミングに合わせて該絶縁基板を長手方向に搬送す
る。
【0009】本発明によれば複数のランプ光源を用いて
基板を加熱しており、ガラスなどの基板材料にダメージ
を与えることなく短時間で基板温度を上昇可能である。
複数の光源を用いたランプアニールに同期してレーザビ
ームを照射することで、シリコンの溶融温度を遙かに超
えて加熱することが可能になる。ランプ光の作用により
高い温度から徐冷することで結晶化工程が進行する。結
果として再結晶化時間が長くなる為結晶成長距離即ち結
晶粒径を大きくすることが可能になる。又、複数のラン
プ光源の出力を制御することで、溶融した半導体薄膜内
で温度勾配を付けることができる。この結果、温度勾配
の方向に沿って結晶粒が成長し、結晶粒径の増大化が図
れ、又結晶方位も一定方向に揃えることが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係るアニール
装置の第一実施形態を示す模式的な斜視図である。本ア
ニール装置は基本的にELA(Excimer Las
er Anneal)とRTA(Rapid Thrm
al Anneal)を併用した構成になっている。R
TAは波長が240ないし400nmの紫外光を瞬間的
(例えば約1秒)にガラスなどからなる絶縁基板0に照
射することにより、基板自体にダメージを与えることな
く高温熱処理を可能にする技術である。図示する様に、
絶縁基板0は赤外線ランプなどからなる赤外線加熱器7
1ないし73が配されたZone1ないしZone3で
段階的に予備加熱(徐熱)される。この絶縁基板0を所
定速度で移送し、上下をキセノンアークランプ61,6
2で挟まれたRTAユニットに送り込む。各アークラン
プ61,62は反射板82でカバーされているととも
に、その近傍には制御用の放射温度計83が配されてい
る。RTAユニット通過後、絶縁基板0はやはり赤外線
加熱器74が配された冷却用のZone4に搬送され、
ここで徐冷される。一方、ELAはエキシマレーザ光源
51を用いており、例えば矩形に整形されたレーザ光5
0をパルスとして間欠的に発生する。レーザ光50はミ
ラー52により反射され、絶縁基板0に照射される。
【0011】係る構成を有するアニール装置は、互いに
直交する長手方向及び幅方向に広がる絶縁基板0の表面
に予め形成された半導体薄膜の熱処理に用いられる。
尚、図では絶縁基板0の長手方向が矢印で示す基板進行
方向と一致している。前述した様に、本アニール装置は
基本的にレーザ光源51と、複数のランプ光源(アーク
ランプ61,62)と、移送手段とを備えている。レー
ザ光源51は絶縁基板0の幅方向に沿って矩形状に整形
された比較的高エネルギーのレーザ光50を間欠的なタ
イミングで半導体薄膜に照射する。上下一対のアークラ
ンプ61,62は絶縁基板0の幅方向に沿って線状(長
尺状)に形成された比較的低エネルギーを有する2本の
ランプ光をレーザ光50の照射タイミングにほぼ同期し
て間欠的に半導体薄膜に照射する。移送手段は、レーザ
光50及びランプ光の照射タイミングに合わせて絶縁基
板0を長手方向(基板進行方向)に移送する。又、レー
ザ光50及びランプ光の照射の前後で絶縁基板0の徐熱
徐冷を行なう為、赤外線加熱器71ないし74が移送手
段に沿って配列されている。
【0012】図2は、図1に示したアニール装置を用い
て半導体薄膜の結晶化処理を行なう場合の工程図を表わ
している。前述した様に、RTAは波長240ないし4
00nmの紫外線を瞬間的(約1秒)にガラスなどから
なる絶縁基板0に照射することにより、絶縁基板0にダ
メージを与えることなく高温熱処理(500℃以上)を
可能にする技術である。RTAのプロセス温度はRTA
ユニット内のキセノンアークランプ61,62のパワ
ー、予備加熱用の赤外線加熱器71ないし73の出力、
絶縁基板0の搬送速度の3つのパラメータで決まる。
【0013】(a)に示す様に、絶縁基板0は図の右側
から左側に搬送され、まず赤外線加熱器71ないし73
で400℃ないし500℃に予備加熱される。3段目の
赤外線加熱器73を通過直後、基板0はキセノンアーク
ランプ61,62で上下を挟まれた構造のRTAユニッ
ト中に搬送され、ここで600℃ないし900℃まで加
熱される。アークランプ61,62の出力は上下共1な
いし15kW、基板0の搬送速度は5〜100mm/s
ecである。プロセス温度はRTAユニットの直前又は
直後に配置された放射温度計で測定する。RTAユニッ
ト通過直後、基板0の上方(表面)から矩形状の例えば
100×200mm2 の照射領域を持つエキシマレーザ
光50が照射される。この結果、予め絶縁基板0の表面
に成膜されていた非晶質半導体薄膜4がレーザ光50の
照射領域で多結晶半導体薄膜5に転換される。レーザの
発信周波数は1ないし300Hzである。レーザ光50
の波長はXeClレーザ光源を用いた場合308nmで
あり、KrFレーザ光源を用いた場合243nmとな
る。照射エネルギーは非晶質半導体薄膜4の膜厚に依存
するが、400ないし1000mJ/cm2 程度であ
る。レーザアニール(ELA)はRTAユニットの直後
で行われる為、ガラス基板0は600℃以上に加熱され
た状態でレーザ結晶化工程に入る。この後、ガラス基板
0が急冷して収縮するのを避ける為、結晶化工程中もガ
ラス基板0は赤外線加熱器74で加熱され、基板0を搬
送しながら徐冷する構造となっている。結晶化工程中は
基板が600℃以上に加熱された状態であり、且つ冷却
速度は赤外線加熱器74の出力と搬送速度とで制御され
ている。レーザ照射後溶融した半導体薄膜が再結晶化す
る速度は遅い程結晶核の発生密度が小さくなり結晶成長
距離は長くなる。本アニール装置を用いることにより、
RTAで加熱された状態でレーザエネルギーを照射でき
る為、従来の基板加熱で到達する温度よりも遙かに高い
温度から徐冷しつつ結晶化工程が進行する。結果として
再結晶化時間が長くなる為結晶成長距離即ち結晶粒径を
大きくできる。
【0014】図2の(b)、(c)及び(d)に示す様
に、レーザ光50及びランプ光の照射タイミングに合わ
せて絶縁基板0を長手方向(基板進行方向)に移送する
ことにより、絶縁基板0の表面に形成された非晶質半導
体薄膜4の一部分を順次多結晶半導体薄膜5に転換して
いく。この様な走査を繰り返すことにより基板0の全面
に亘って非晶質半導体薄膜4を多結晶半導体薄膜5に転
換可能である。
【0015】図3は、図2に示した結晶化工程を平面図
により模式的に表わしたものである。この例では、10
0×200mm2 の照射領域を持つレーザビームを用い
て、幅寸法が300mmの絶縁基板0上に形成された非
晶質半導体薄膜4を多結晶半導体薄膜5に転換してい
る。まず(a)に示す様に、基板0の左半分からアニー
ルを開始し、(b)、(c)、(d)に示す様に右半分
に移行して、以下同様のステップを繰り返し(e)及び
(f)で示した様に基板0の全面を結晶化する。この場
合、RTAユニットのキセノンアークランプ61は、基
板0の横幅全長を照射する長さを確保すべきである。基
板0の一部のみを照射する長さ寸法のアークランプを用
いると、基板面内の温度勾配が大きくなり、ガラスの収
縮を招く恐れがある。
【0016】図4は、本発明に係るアニール装置の第二
実施形態を示す。基本的には先に説明した第一実施形態
と同様であり、対応する部分には対応する参照番号を付
して理解を容易にしている。図4は工程(a)ないし
(c)に示す様に、本アニール装置をやはり半導体薄膜
の結晶化に用いた例である。本実施形態では、面照射レ
ーザ光50の矩形状照射領域に合わせて、RTAユニッ
ト内のキセノンアークランプ62ないし65を配列する
ことにより、ランプ光の照射領域も全体として矩形とな
っている。これにより、レーザ光50の照射タイミング
に完全に同期して4本のアークランプ62ないし65を
用いたRTA工程を行なえる。本実施形態では、レーザ
光50を基板の表面から照射する一方、4本のアークラ
ンプ62ないし65は全て基板0の裏面側に配置してい
る。4本のアークランプ62ないし65の出力はそれぞ
れ独立に制御できる。本例ではガラス基板0に対する熱
衝撃を最小にし且つ基板進行方向に温度勾配をかけて結
晶成長を促す為、4本のアークランプ62ないし65の
内、4番目のアークランプ65を他のアークランプ62
ないし64よりも出力を10ないし50%落としてい
る。
【0017】図5は、本発明に係るアニール装置の第三
実施形態を示す模式的な斜視図である。基本的には先に
説明した第一実施形態と同様であり、対応する部分には
対応する参照番号を付して理解を容易にしている。本実
施形態では線状に整形されたレーザ光50を用いてい
る。これに対応して、レーザ光50の照射領域直前に位
置する第一のRTAユニットと、直後に位置する第二の
RTAユニットを設けている。第一のRTAユニットは
上下一対のアークランプ61,62からなり、第二のR
TAユニットも上下一対のアークランプ67,68から
なる。
【0018】図6は、図5に示したアニール装置を用い
て半導体薄膜の結晶化を行なっている状態を模式的に示
したものである。線状に整形されたレーザ光50は絶縁
基板0の幅方向に350mmの寸法を有し、長手方向
(基板進行方向)に3mm程度の寸法である。照射条件
は、X%のビームオーバーラップで発信周波数をYHz
とすると、基板0の搬送速度は(1−X/100)×3
mm×Y/sec=3Y(1−X/100)mm/se
cとなる。ここで、ビームオーバーラップは例えば90
%程度に設定される。即ち、間欠的に照射される線状レ
ーザビームの互いに隣り合う照射領域は90%の割合で
重なっている。一方レーザビームの発信周波数Yは1な
いし200Hz程度である。レーザ光50の照射エネル
ギーを300ないし1000mJ/cm2 程度に設定
し、RTAユニットの各キセノンアークランプの出力を
0.5ないし20kWとして上記計算式で設定された搬
送速度で基板0を移送させる。絶縁基板0は赤外線加熱
器71ないし73で500℃程度まで予備加熱され、更
に第一のRTAユニット(一対のアークランプ61,6
2)で600ないし900℃程度に加熱され、その直後
にレーザ光50の照射を受ける。レーザ光50の照射直
後における基板温度の急激な低下を防ぐ為、第二のRT
Aユニット(アークランプ67,68)で再び600な
いし900℃程度に加熱する。この後赤外線加熱器74
で徐冷しながら基板0を搬送する。係る構成により、絶
縁基板0の冷却速度を制御することが容易になる。
【0019】図7は、本発明に係るアニール装置の第四
実施形態を示す模式的な側面図である。図5及び図6に
示した第三実施形態と対応する部分には対応する参照番
号を付して理解を容易にしている。本実施形態では、線
状に整形されたレーザ光50の照射領域の直下に、第五
のアークランプ66が追加されている。係る構成によ
り、一層精密な温度制御が可能になり、得られる半導体
薄膜の結晶性が一段と向上する。この様にRTAユニッ
トの出力若しくは個々のキセノンアークランプの出力、
赤外線加熱器の出力、基板搬送速度などの各パラメータ
を制御することにより、絶縁基板0を構成するガラス板
の収縮などダメージを生ぜずに溶融半導体薄膜の冷却速
度を調整でき、大粒径の多結晶半導体薄膜を得ることが
可能になる。例えば、図6若しくは図7に示したアニー
ル装置で、第一のRTAユニット及び第二のRTAユニ
ットの間で処理温度に差を付けることにより、溶融状態
にある半導体薄膜に温度勾配をかけることが可能にな
る。この結果、温度勾配の方向に沿って結晶粒が成長
し、結晶粒径の増大が図れ、又結晶方位も一定方向に揃
えることが可能である。結晶粒径は半導体薄膜の膜厚に
よっても異なるが、1ないし10μm程度の多結晶シリ
コン結晶粒を得た。又、基板の処理速度も600×72
0mm2 程度の大型サイズの場合でも35枚/時間以上
と十分に速くできる。
【0020】図8は、本発明に係る薄膜トランジスタの
製造方法の第一実施例を示す工程図である。この実施例
で作成された多結晶シリコン薄膜トランジスタの移動度
はNチャネル型で130ないし300cm2 /Vs、P
チャネル型で60ないし150cm2 /Vsであり、従
来に比べ大幅に高移動度化が達成されている。なお、本
実施例では便宜上Nチャネル型の薄膜トランジスタの製
造方法を示すが、Pチャネル型でも不純物種(ドーパン
ト種)を変えるだけで全く同様である。ここでは、ボト
ムゲート構造の薄膜トランジスタの製造方法を示す。ま
ず(a)に示す様に、ガラスなどからなる絶縁基板0の
上にAl,Ta,Mo,W,Cr,Cu又はこれらの合
金を100乃至200nmの厚みで形成し、パタニング
してゲート電極1に加工する。
【0021】次いで(b)に示す様に、ゲート電極1の
上にゲート絶縁膜を形成する。本実施形態では、ゲート
絶縁膜はゲート窒化膜2(SiNx )/ゲート酸化膜3
(SiO2 )の二層構造を用いた。ゲート窒化膜2はS
iH4 ガスとNH3 ガスの混合物を原料気体として用
い、プラズマCVD法(PCVD法)で成膜した。な
お、プラズマCVDに代えて常圧CVDあるいは減圧C
VDを用いてもよい。本実施形態では、ゲート窒化膜2
を50nmの厚みで堆積した。ゲート窒化膜2の成膜に
連続して、ゲート酸化膜3を約200nmの厚みで成膜
する。更にゲート酸化膜3の上に連続的に非晶質シリコ
ンからなる半導体薄膜4を約30乃至80nmの厚みで
成膜した。二層構造のゲート絶縁膜と非晶質半導体薄膜
4は成膜チャンバの真空系を破らず連続成膜した。以上
の成膜でプラズマCVD法を用いた場合には、400乃
至450℃の温度で窒素雰囲気中1時間程度加熱処理を
行ない、非晶質半導体薄膜4に含有されていた水素を放
出する。所謂脱水素アニールを行なう。
【0022】ここで、薄膜トランジスタのVthを制御
する目的で、Vthイオンインプランテーションを必要
に応じて行なう。本例では、B+をドーズ量が1×10
12乃至6×1012/cm2 程度でイオン注入した。この
Vthイオンインプランテーションでは620nm幅に
整形されたイオンのラインビームを用いた。次いで、本
発明に従って、レーザ光50及び複数のランプ光を照射
し、非晶質半導体薄膜4を結晶化する。レーザ光50と
してはエキシマレーザビームを用いることができる。所
謂ELAとRTAの組み合わせは低温プロセスで半導体
薄膜を結晶化する為の有力な手段である。本実施例で
は、パルス状に励起され且つ矩形状又は線状に整形され
たレーザ光50を同じく矩形状又は線状に形成された複
数のランプ光と同時に非晶質半導体薄膜4に照射して結
晶化を行なう。
【0023】(c)に示す様に、前工程で結晶化された
多結晶半導体薄膜5の上に例えばプラズマCVD法でS
iO2 を約100nm乃至300nmの厚みで形成す
る。本例では、シランガスSH4 と酸素ガスをプラズマ
分解してSiO2 を堆積した。この様にして成膜された
SiO2 を所定の形状にパタニングしてエッチングスト
ッパー膜6に加工する。この場合、裏面露光技術を用い
てゲート電極1と整合する様にエッチングストッパー膜
6をパタニングしている。エッチングストッパー膜6の
直下に位置する多結晶半導体薄膜5の部分はチャネル領
域Chとして保護される。前述した様に、チャネル領域
Chには予めVthイオンインプランテーションにより
B+イオンが比較的低ドーズ量で注入されている。続い
て、エッチングストッパー膜6をマスクとしてイオンド
ーピングにより不純物(例えばP+イオン)を半導体薄
膜5に注入し、LDD領域を形成する。この時のドーズ
量は、例えば6×1012 乃至5×1013/cm2 であ
る。更にストッパー膜6及びその両側のLDD領域を被
覆する様にフォトレジストをパタニング形成した後、こ
れをマスクとして不純物(例えばP+イオン)を高濃度
で注入し、ソース領域S及びドレイン領域Dを形成す
る。不純物注入には、例えばイオンドーピング(イオン
シャワー)を用いることができる。これは質量分離を掛
けることなく電界加速で不純物を注入するものであり、
本実施例では1×1015/cm2 程度のドーズ量で不純
物を注入し、ソース領域S及びドレイン領域Dを形成し
た。なお、図示しないが、Pチャネルの薄膜トランジス
タを形成する場合には、Nチャネル型薄膜トランジスタ
の領域をフォトレジストで被覆した後、不純物をP+イ
オンからB+イオンに切り換えドーズ量1×1015/c
2 程度でイオンドーピングすればよい。なお、ここで
は質量分離型のイオンインプランテーション装置を用い
て不純物を注入してもよい。この後RTA60により、
多結晶半導体薄膜5に注入された不純物を活性化する。
場合によっては、エキシマレーザを用いたレーザ活性化
アニール(ELA)を行なっても良い。この後、半導体
薄膜5とエッチングストッパー膜6の不要な部分を同時に
パタニングし、素子領域毎に薄膜トランジスタを分離す
る。
【0024】最後に(d)に示す様に、SiO2 を約2
00nmの厚みで成膜し、層間絶縁膜7とする。層間絶
縁膜7の形成後、SiNx をプラズマCVD法で約20
0乃至400nm成膜し、パシベーション膜(キャップ
膜)8とする。この段階で窒素ガス又はフォーミングガ
ス中又は真空中雰囲気下で350℃程度の加熱処理を1
時間行ない、層間絶縁膜7に含まれる水素原子を半導体
薄膜5中に拡散させる。この後、コンタクトホールを開
口し、Mo,Alなどを200乃至400nmの厚みで
スパッタした後、所定の形状にパタニングして配線電極
9に加工する。更に、アクリル樹脂などからなる平坦化
層10を1μm程度の厚みで塗布した後コンタクトホー
ルを開口する。平坦化層10の上にITOやIXOなど
からなる透明導電膜をスパッタした後、所定の形状にパ
タニングして画素電極11に加工する。
【0025】図9は本発明に係る薄膜トランジスタの製
造方法の第二実施例を示す工程図である。この実施例で
作成された多結晶シリコン薄膜トランジスタの移動度
は、Nチャネル型で180ないし400cm2 /Vs、
Pチャネル型で90ないし220cm2 /Vsと従来に
比し大きくなっている。なお、第一実施例と異なり、本
実施例はトップゲート構造の薄膜トランジスタを作成し
ている。まず(a)に示す様に、絶縁基板0の上にバッ
ファ層となる二層の下地膜6a,6bをプラズマCVD
法により連続成膜する。一層目の下地膜6aはSiNx
からなり、その膜厚は100乃至200nmである。
又、二層目の下地膜6bはSiO2 からなり、その膜厚
は同じく100nm乃至200nmである。このSiO
2 からなる下地膜6bの上に非晶質シリコンからなる半
導体薄膜4を約30乃至80nmの厚みでプラズマCV
D法もしくはLPCVD法により成膜する。非晶質シリ
コンからなる半導体薄膜4の成膜にプラズマCVD法を
用いた場合には、膜中の水素を脱離させる為に、窒素雰
囲気中で400℃乃至450℃1時間程度のアニールを
行なう。次いで本発明に従って、レーザ光50及び複数
のランプ光を照射し、非晶質半導体薄膜4を結晶化す
る。レーザ光50としてはエキシマレーザビームを用い
ることができる。所謂ELAとRTAの組み合わせは低
温プロセスで半導体薄膜を結晶化する為の有力な手段で
ある。
【0026】続いて(b)に示す様に多結晶シリコンに
転換された半導体薄膜5をアイランド状にパタニングす
る。この上に、プラズマCVD法、常圧CVD法、減圧
CVD法、ECR−CVD法、スパッタ法などでSiO
2 を50乃至400nm成長させ、ゲート絶縁膜3とす
る。ここで必要ならば、前述した様にVthイオンイン
プランテーションを行ない、B+イオンを例えばドーズ
量0.5×1012乃至4×1012/cm2 程度で半導体
薄膜5に注入する。この場合の加速電圧は80KeV程
度である。なお、このVthイオンインプランテーショ
ンはゲート絶縁膜3の成膜前に行なってもよい。次いで
ゲート絶縁膜3の上にAl,Ti,Mo,W,Ta,ド
ープト多結晶シリコンなど、あるいはこれらの合金を2
00乃至800nmの厚みで成膜し、所定の形状にパタ
ニングしてゲート電極1に加工する。次いでP+イオン
を質量分離を用いたイオン注入法で半導体薄膜5に注入
し、LDD領域を設ける。このイオン注入はゲート電極
1をマスクとして絶縁基板0の全面に対して行なう。ド
ーズ量は6×1012乃至5×1013/cm2 である。な
お、ゲート電極1の直下に位置するチャネル領域Chは
保護されており、Vthイオンインプランテーションで
予め注入されたB+イオンがそのまま保持されている。
LDD領域に対するイオン注入後、ゲート電極1とその
周囲を被覆する様にレジストパタンを形成し、P+イオ
ンを質量非分離型のイオンシャワードーピング法で高濃
度に注入し、ソース領域S及びドレイン領域Dを形成す
る。この場合のドーズ量は例えば1×1015/cm2
度である。ドーピングガスには水素希釈の20%PH3
ガスを用いた。CMOS回路を形成する場合には、Pチ
ャネル薄膜トランジスタ用のレジストパタンを形成後、
ドーピングガスを5%乃至20%のB2 6 /H2 ガス
系に切り換え、ドーズ量1×1015乃至3×10 15/c
2 程度でイオン注入すればよい。なお、ソース領域S
及びドレイン領域Dの形成は質量分離型のイオン注入装
置を用いてもよい。この後、半導体薄膜5に注入された
ドーパントの活性化処理となる。この活性化処理は第一
実施例と同様に、RTA60を用いることができる。
【0027】最後に(c)に示す様に、ゲート電極1を
被覆する様にPSGなどからなる層間絶縁膜7を成膜す
る。この層間絶縁膜7の成膜後、SiNx をプラズマC
VD法で約200乃至400nm堆積しパシベーション
膜(キャップ膜)8とする。この段階で窒素ガス中35
0℃の温度下1時間程度アニールし、層間絶縁膜7に含
有された水素を半導体薄膜5中に拡散させる。この後コ
ンタクトホールを開口する。更にパシベーション膜8の
上にAl−Siなどをスパッタリングで成膜した後所定
の形状にパタニングして配線電極9に加工する。更にア
クリル樹脂などからなる平坦化層10を約1μmの厚み
で塗工後、これにコンタクトホールを開口する。平坦化
層10の上にITOやIXOなどからなる透明導電膜を
スパッタリングし、所定の形状にパタニングして画素電
極11に加工する。
【0028】第二の実施例では、第一の実施例で説明し
た方法と同様にして非晶質半導体薄膜を結晶化させる。
但し、本実施例の場合は第一の実施例と異なり、ゲート
電極のパタンが形成される前の段階で結晶化を行なう
為、ガラスなどからなる絶縁基板の収縮については第一
の実施例よりも許容度が大きい。この為第一の実施例よ
りも大出力でRTA処理を施すことが可能になる。処理
温度の上限は使用するガラス基板の耐熱性に依存する
が、ガラスの軟化点を超えた温度、具体的には800な
いし1000℃程度まで半導体薄膜を高温に加熱するこ
とができる。この様な高温処理が可能なのは、RTA処
理が実質1秒程度の短時間加熱工程であり、ガラス基板
に対する熱衝撃を小さくできることによる。この様に本
実施例では結晶化の処理温度を高くできることから、得
られる多結晶シリコンの結晶粒径も大きくなり、5ない
し20μmという巨大な結晶粒を得ることも容易であ
る。尚、第一及び第二の実施例では何れもレーザビーム
を用いて結晶化を行なっているが、これに代えて電子ビ
ームを用いてもよい。
【0029】図10は、第一実施例又は第二実施例に係
る薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型表
示装置の一例を示す。図示する様に、本表示装置は一対
の絶縁基板101,102と両者の間に保持された電気
光学物質103とを備えたパネル構造を有する。電気光
学物質103としては液晶材料が広く用いられている。
下側の絶縁基板101には画素アレイ部104と駆動回
路部とが集積形成されている。駆動回路部は垂直駆動回
路105と水平駆動回路106とに分かれている。ま
た、絶縁基板101の周辺部上端には外部接続用の端子
部107が形成されている。端子部107は配線108
を介して垂直駆動回路105及び水平駆動回路106に
接続している。画素アレイ部104には行状のゲート配
線109と列状の信号配線110が形成されている。両
配線の交差部には画素電極111とこれを駆動する薄膜
トランジスタ112が形成されている。薄膜トランジス
タ112のゲート電極は対応するゲート配線109に接
続され、ドレイン領域は対応する画素電極111に接続
され、ソース領域は対応する信号配線110に接続して
いる。ゲート配線109は垂直駆動回路105に接続す
る一方、信号配線110は水平駆動回路106に接続し
ている。画素電極111をスイッチング駆動する薄膜ト
ランジスタ112及び垂直駆動回路105と水平駆動回
路106に含まれる薄膜トランジスタは、本発明に従っ
て作成されたものであり、従来に比較して移動度が高く
なっている。従って、駆動回路ばかりでなく更に高性能
な処理回路を集積形成することも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ガ
ラス基板に熱的あるいは機械的なダメージを与えること
なく大粒径の多結晶半導体薄膜を大面積のガラス基板上
にスループット高く形成できる。従来のELAのみ、あ
るいはRTAのみ、更には単純なELAとRTAの組み
合わせだけでは得られない高品質の多結晶半導体薄膜が
形成できる。本発明で得られた多結晶半導体薄膜を活性
層とする薄膜トランジスタの移動度は300ないし40
0cm2 /Vsに達する。この様に高性能な薄膜トラン
ジスタを用いることにより、表示装置と同一基板上に高
機能の演算素子など周辺回路を内蔵させることが可能に
なり、所謂システム・オン・パネル化に向け本発明の効
果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアニール装置の第一実施形態を示
す模式的な斜視図である。
【図2】図1に示したアニール装置の使用方法を示す工
程図である。
【図3】図1に示したアニール装置の使用方法を示す工
程図である。
【図4】本発明に係るアニール装置の第二実施形態を示
す工程図である。
【図5】本発明に係るアニール装置の第三実施形態を示
す斜視図である。
【図6】本発明に係るアニール装置の第三実施形態の使
用方法を示す側面図である。
【図7】本発明に係るアニール装置の第四実施形態を示
す側面図である。
【図8】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第
一実施例を示す工程図である。
【図9】本発明に係る薄膜トランジスタの製造方法の第
二実施例を示す工程図である。
【図10】本発明に従って製造された薄膜トランジスタ
を集積形成した表示装置の一例を示す模式的な斜視図で
ある。
【符号の説明】
0・・・絶縁基板、4・・・非晶質半導体薄膜、5・・
・多結晶半導体薄膜、50・・・レーザ光、51・・・
レーザ光源、61・・・アークランプ、62・・・アー
クランプ、71・・・赤外線加熱器、72・・・赤外線
加熱器、73・・・赤外線加熱器、74・・・赤外線加
熱器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/268 H01L 21/26 F 21/324 29/78 616A Fターム(参考) 5F052 AA02 AA24 AA25 BB07 DA01 DA02 JA10 JB09 5F110 AA01 BB02 CC02 CC08 DD02 DD13 DD14 DD17 EE02 EE03 EE04 EE06 EE23 FF02 FF29 FF30 FF31 FF32 GG02 GG13 GG16 GG32 GG45 GG47 HJ13 HJ23 HL03 HL04 HM15 NN03 NN05 NN23 NN25 NN35 PP01 PP02 PP03 PP08 PP29 PP35 QQ23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する長手方向及び幅方向に広
    がる絶縁基板の表面に半導体薄膜を形成する成膜工程
    と、外部からエネルギーを加えて該半導体薄膜を改質す
    るアニール工程と、改質された該半導体薄膜を活性層と
    して薄膜トランジスタを形成する加工工程とを行なう薄
    膜トランジスタの製造方法であって、 前記アニール工程は、該絶縁基板の幅方向に沿って矩形
    状又は線状に整形された比較的高エネルギーのビームを
    間欠的なタイミングで該半導体薄膜に照射する一方、複
    数の光源を用いて該絶縁基板の幅方向に沿って矩形状又
    は線状に形成された比較的低エネルギーのランプ光を該
    ビームの照射タイミングにほぼ同期して間欠的に該半導
    体薄膜に照射し、且つ該照射タイミングに合わせて該絶
    縁基板を長手方向に移送する事を特徴とする薄膜トラン
    ジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アニール工程は、該絶縁基板の表面
    から半導体薄膜に該ビームを照射する一方、複数の光源
    を用いて該絶縁基板の表面及び裏面から同時にランプ光
    を照射することを特徴とする請求項1記載の薄膜トラン
    ジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アニール工程は、該絶縁基板の表面
    から半導体薄膜に該ビームを照射する一方、複数の光源
    を用いて該絶縁基板の裏面からランプ光を照射すること
    を特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記アニール工程は、該絶縁基板の長手
    方向に沿って配列した複数の光源のランプ光出力を制御
    して該半導体薄膜に長手方向に沿った温度勾配を付ける
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記アニール工程は、該ビーム及びラン
    プ光の照射の前後で赤外線加熱器を用いて該絶縁基板の
    徐熱徐冷を行なうことを特徴とする請求項1記載の薄膜
    トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 互いに直交する長手方向及び幅方向に広
    がる絶縁基板の表面に形成された半導体薄膜の熱処理を
    行なうアニール装置であって、 該絶縁基板の幅方向に沿って矩形状又は線状に整形され
    た比較的高エネルギーのレーザ光を間欠的なタイミング
    で該半導体薄膜に照射するレーザ光源と、 該絶縁基板の幅方向に沿って矩形状又は線状に形成され
    た比較的低エネルギーを有する複数のランプ光を該レー
    ザ光の照射タイミングにほぼ同期して間欠的に該半導体
    薄膜に照射する複数のランプ光源と、 該レーザ光及びランプ光の照射タイミングに合わせて該
    絶縁基板を長手方向に移送する手段とを備えたことを特
    徴とするアニール装置。
  7. 【請求項7】 該レーザ光及びランプ光の照射の前後で
    該絶縁基板の徐熱徐冷を行なう赤外線加熱器を備えてい
    ることを特徴とする請求項6記載のアニール装置。
  8. 【請求項8】 所定の間隙を介して互いに接合した一対
    の基板と、該間隙に保持された電気光学物質とを有し、
    一方の透明基板には対向電極を形成し、他方の絶縁基板
    には画素電極及びこれを駆動する薄膜トランジスタを形
    成し、該薄膜トランジスタを、半導体薄膜とその一面側
    にゲート絶縁膜を介して重ねられたゲート電極とで形成
    した表示装置の製造方法であって、 互いに直交する長手方向及び幅方向に広がる絶縁基板の
    表面に半導体薄膜を形成する成膜工程と、外部からエネ
    ルギーを加えて該半導体薄膜を改質するアニール工程
    と、改質された該半導体薄膜を活性層として薄膜トラン
    ジスタを形成する加工工程とを含み、 前記アニール工程は、該絶縁基板の幅方向に沿って矩形
    状又は線状に整形された比較的高エネルギーのビームを
    間欠的なタイミングで該半導体薄膜に照射する一方、複
    数の光源を用いて該絶縁基板の幅方向に沿って矩形状又
    は線状に形成された比較的低エネルギーのランプ光を該
    ビームの照射タイミングにほぼ同期して間欠的に該半導
    体薄膜に照射し、且つ該照射タイミングに合わせて該絶
    縁基板を長手方向に移送する事を特徴とする表示装置の
    製造方法。
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