JP2000131588A - レンズ鏡筒 - Google Patents
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Abstract
ンズ鏡筒において、カムフォロワとカム溝の嵌合外れを
防止できるレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】本レンズ鏡筒においては、回動可能に支持
されるカム枠M11の内周部に2群枠22が嵌入されて
いる。カム枠M11にはカム溝11gが設けられ、2群
枠22には上記カム溝11gに嵌入するカムフォロワ3
2が固着されている。カムフォロワ32は円錐状摺動面
32aの最大径部にカム溝11gと当接するエッヂ部3
2bを有している。進退駆動時、カムフォロワ32の摺
動面32aがカム溝11gに圧接した場合、上記エッヂ
部32bがカム溝11gの摺動面に食い込むように作用
し、カム枠M11や2群枠22の枠部が変形、または、
変形しようとしてもカム溝11gとカムフォロワ32と
の嵌合外れが防止できる。
Description
な複数の鏡枠を有するレンズ鏡筒に関する。
筒において、円筒状の鏡枠を進退駆動するものとして、
光軸に対して斜行するカム溝とそのカム溝に摺動自在に
嵌入するカムフォロアを組み合わせた機構が一般的に利
用されている。上述のカム溝に嵌入するカムフォロアの
摺接構造としては、従来からカム摺動面上をカムフォロ
アの摺動面の全面が単に摺接して駆動されるような構造
が採られていた。
カムとカムフォロアを適用するレンズ鏡筒等において
は、近年の製品の小型化や軽量化の要求から鏡枠の大き
さが小さくなり、また、鏡枠の厚さ自体もも薄くなる傾
向にある。したがって、鏡枠自体が変形しやすくなって
おり、カムフォロワに力が掛かった場合に鏡枠が変形し
てカムとカムフォロアとの係合が外れてしまうおそれが
あった。
なされたものであり、カムフォロワを適用した枠進退機
構を有するレンズ鏡筒において、カムフォロワの嵌合部
分での外れが発生しにくく、しかも、枠の小型化が可能
であって、スムーズな進退駆動が可能なレンズ鏡筒を提
供することを目的とする。
レンズ鏡筒は、カム溝を有する枠と、上記カム溝のカム
面と摺動する摺動面に形成されたエッジ部を有するカム
フォロアとを有し、上記枠に対してカムフォロワは、カ
ム溝を介して相対駆動される。
ム溝を有する第一の枠と、上記カム溝のカム面と摺動す
る摺動面に形成されたエッジ部を有するカムフォロア
と、上記カムフォロアの軸部が固着され、上記第一の枠
と相対移動する第二の枠とを有し、上記第二の枠は、上
記第一の枠に対してカム溝とカムフォロワを介して相対
駆動される。
ム溝を有する第一の枠と、上記カム溝のカム面と摺動す
る摺動面に形成されたエッジ部を有するカムフォロア
と、上記カムフォロアの軸部が固着され、上記第一の枠
と相対移動する第二の枠とを有し、上記カムフォロアが
傾こうとした時に上記エッジ部が上記カム面に食い込む
ように作用し、互いの嵌合の外れが防止される。
基づいて説明する。図1,2は、本発明の一実施の形態
であるレンズ鏡筒50の分解斜視図である。図3,4
は、上記レンズ鏡筒1の各状態での縦断面図であって、
図3は、沈胴状態を示し、図4は、上半部が撮影準備状
態およびワイド状態を、下半部がテレ状態を示す。な
お、図1,2の分解斜視図における各部材は、形状を明
らかにするために必ずしも組み立て状態時の回転方向の
姿勢では示されていない。
から撮影準備位置間、すなわち、沈胴駆動領域の進退駆
動を行う沈胴駆動系50Aと、図2に示す各レンズ群枠
の繰り出し駆動を行うレンズ群駆動系50Bと、レンズ
群枠部50Cとからなる。
に、主にカメラ本体に固定支持され、ヘリコイド駆動ギ
ヤ7および駆動リング3を有する固定枠1と、沈胴位置
と撮影準備位置間を進退し、上記撮影準備位置でワイド
位置からテレ位置間を回動する回転枠2と、後述する移
動枠5に回動自在に支持されるヘリコイドリング4と、
上記回転枠2と共に沈胴位置と撮影可能位置間を直進移
動する移動枠5とからなる。
て詳細に説明すると、上記固定枠1は、カメラ本体51
(図3参照)に固着して支持されており、その外周部に
貫通する移動枠突起挿通用直進溝1dが設けられ、内周
部にヘイコイド雌ネジ1a、および、直進溝1bが設け
られている。さらに、先端部に設けられている駆動リン
グ支持部1cには、駆動リング3が回動駆動可能に装着
され、当て板6により、上記駆動リング3のスラスト位
置が規制される。また、外周部に軸方向に沿う長尺ギヤ
形状のヘリコイドリング駆動ギヤ7が回転可能に支持さ
れ、その歯部は、固定枠内周部に露出している。なお、
上記直進溝1b、および、後述する各直進溝は、撮影光
学系の光軸Oに平行に設けられる溝とする。
いズーム駆動系に噛合して駆動されるズームギヤ3aお
よび図示しないファインダ駆動系に噛合して駆動される
ファインダギヤ3bとが設けられ、内周部に切り欠き状
の凹部3cが設けられている。
ある直進溝2aと、内周前方(被写体側)端部に内周溝
2bが設けられ、外周部に突起2cが設けられている。
なお、上記直進溝2aは、その溝幅が光軸中心に向けて
拡大する溝形状を有している。この直進溝2aには、後
述するカム枠M11に固着されるテーパ状カムフォロワ
17が摺動可能に嵌合する。
にヘリコイド雄ネジ4aと駆動ギヤ4bとが設けられて
いる。
駆動用突起5aと、直進ガイド用突起5b,5cと、突
起5dと、上記突起5cと突起5bおよび各突起5c間
を結ぶリング状のリブ部と上記突起5dの間に形成され
る周方向ガイド5eと、先端に突起5fとが設けられ、
内周部に3組の複列の直進溝5gが設けられている。さ
らに、内外周を貫通する3つの谷状溝であるカム溝5h
が設けられている。なお、上記カム溝5hは、光軸Oに
対して斜行する斜行溝部を有し、その溝幅が光軸中心に
向けて縮小する溝形状を有しており、このカム溝5hに
は、後述するカム枠M11に支持されたテーパ状カムフ
ォロワ18が摺動(転動)可能に嵌合する。
Aにおいて、上記移動枠5にはその周方向ガイド5eに
上記ヘリコイドリング4が嵌入し、軸方向位置が規制さ
れた状態で回動自在に保持され、さらに、内周部には後
述するレンズ群駆動系50Bおよび各レンズ群枠部50
Cが回動,進退自在に組み込まれる。その移動枠5は、
回転枠2の内周部に嵌入されるが、その嵌入状態で突起
5fが内周溝2bと係合するので、回転枠2に対して軸
方向位置が規制された状態で回動自在に支持されること
になる。
突起2c,5c,5bを直進溝1bおよび1dに嵌入さ
せた状態で固定枠1に直進可能状態で挿入される。その
とき、ヘリコイドリング4のヘリコイド雄ネジ4aを固
定枠1のヘリコイド雌ネジ1aに、また、駆動ギヤ4b
をヘリコイドリング駆動ギヤ7にそれぞれ噛合させる。
の組み付け状態において、移動枠5と回転枠2がフィル
ム面側の沈胴位置にあるときに(図3参照)、ヘリコイ
ドリング駆動ギヤ7を時計回り(被写体側から見て)B
1 方向に回転させると、ヘリコイドリング4が反時計回
りC1 方向に回動する。その回動によって移動枠5と回
転枠2がD1 方向(被写体側方向)に一体的に撮影準備
位置まで繰り出される(図4の上半部分参照)。
転枠2は、その突起2cが固定枠1の直進溝1bから外
れ、駆動リングの凹部3c側に嵌合する。この状態でズ
ーム駆動系により駆動リング3をE0 方向に回動駆動さ
せると、回転枠2が回動し、撮影準備位置から同方向に
僅か回動してワイド位置へ到達し、さらに、同方向に回
動するとテレ位置へズーム駆動される。
1 方向に回転駆動することによって、回転枠2がズーム
位置から撮影準備位置へ回動し、さらに、ヘリコイドリ
ング駆動ギヤ7を上述とは逆方向のB0 方向に回転駆動
することによって、回転枠2および移動枠5を沈胴位置
に繰り込むことができる。
説明する。レンズ群駆動系50Bは、図2に示すよう
に、主に可動フレア絞り15を支持する枠部材であり、
移動枠5内に嵌入して進退駆動され、回転枠2と共に回
転する樹脂製の第一の枠であるカム枠M11と、カム枠
M11と共に回転し、2群枠22を介して進退駆動され
るカム枠F12と、キー押さえ14が固着され、レンズ
群枠を直進ガイドするキーリング13と、カム枠M11
に支持され、直進移動する絞り部材である可動フレア絞
り15とからなる。
材について詳細に説明する。上記カム枠M11は、上記
移動枠5の内周に回動かつ進退可能に嵌入する部材であ
り、外周部には、可動フレア絞りの先端凸部15cが摺
動する摺動面としての外周面11aと、段差面としての
段差側面11bと、段差周面11cと、所定幅の端部外
周面11a′と、段差周面11cの周方向に隣接する周
方向傾斜面11dとが設けられている。
中心に向けて径が増大するテーパ状の摺動面をもつ3つ
のカムフォロワ17がその軸部17aを圧入して固着保
持されいる。また、上記カムフォロワ17の軸部17a
に回転自在に支持され、光軸中心に向けて径が縮小する
テーパ状の3つのカムフォロワ18も配設されている。
また、内周部には、フィルム面側端部に設けられる内周
溝11eと、3つの直進溝11fと、光軸Oに対し傾斜
する斜行溝部を有する3つの2群カム溝11gとが設け
られている。
側端部に上記外周面11aより一段低く形成される面で
あって、可動フレア絞り15の腕部の先端凸部15cが
摺接する摺動面である。なお、上記段差周面11cの軸
方向の幅は、先端凸部15cが周方向に摺動できるよう
に先端凸部15cの軸方向の幅よりも僅かに大きいもの
とする。
差周面11cの周方向に設けられる上記外周面11aと
同一径の面であって、可動フレア絞り15の先端凸部1
5cが摺接する所定幅の摺接面である。
内周に進退可能に嵌合する部材であって、外周部には3
つの突起12aが設けられ、内周部には光軸Oに対し傾
斜する斜行溝部を有する各3つの1群カム溝12b,2
群カム溝12cと、1つの3群カム溝12dとが設けら
れている。
であって、中央部に設けられるフレア絞り開口部となる
開口15aと、装着前の自由状態で光軸Oに平行な方向
から多少内側に向けて延出する弾性変形可能な部分であ
って、その先端部に周方向に突状の先端凸部15cを有
する3つの腕部15bとが設けられている。組み付け状
態において、上記先端凸部15cは、上記腕部15bが
弾性変形してカム枠M11の外周部11a、または、段
差周面11cに所定付勢力で当接するものとする。
進ガイドするための薄板状部材であって、ビス孔13a
と、位置決め孔13bと、外周に設けられる3つの複列
突起13dと、複列突起13dの間の溝13eと、2つ
の切り欠き13cと、光軸方向に延出する直進キー13
fとが設けられている。
トされた弾性変形可能な部材であり、外周に沿って設け
られる鍔14aと、2つのビス用ネジ孔14bと、上記
各ネジ孔の側方に設けられ、位置決め孔13bに嵌入可
能な位置決めピン14cと、爪状係止部14eを持つ2
つの押さえピン14dとが設けられている。
50Bにおいて、まず、カム枠M11には、その内周の
直進溝11fに突起12aを嵌合させた状態でカム枠F
12が進退摺動自在に嵌入され、さらに、カム枠M11
およびカム枠F12内周部には、後述する各レンズ群枠
が進退自在に組み込まれる。
は、沈胴駆動系50Aの移動枠5の内周部に回動自在に
嵌入され、カム枠Mのカムフォロワ18がカム溝5hに
摺動自在に嵌入する。さらに、カムフォロワ18が嵌入
する軸部17aを持つカムフォロワ17は、移動枠5を
挿通して、回転枠2の直進溝2aに摺動自在に嵌入す
る。したがって、回転枠2の回動に伴いカム枠M11が
共に回動しながら、移動枠5のカム溝5hによって光軸
方向へ進退駆動する。
鍔14aをカム枠M11の内周溝11eに嵌入される。
そのキー押さえ14にキーリング13が位置決めピン1
4cと位置決め孔13bで位置決めされた状態で取り付
けられ、ビス16により固着状態とする。したがって、
キーリング13は、カム枠M11に対してフィルム側端
部に軸方向位置が規制された状態で回動自在に支持され
る。
3dが直進進退する移動枠5の複列の直進溝5gに摺動
自在に嵌入されるので、回動することなく直進駆動され
る。さらに、キーリング13の直進キー13fが後述す
る2群レンズ枠22の直進ガイド孔22cに摺動自在に
嵌入されるので、上記2群枠22、および、2群枠に支
持される1群枠21,3群枠23が直進ガイドされる。
上記キーリングの凹部13eをフィルム面側から挿通
し、先端凸部15cが上記カム枠M11の外周面11
a、または、段差周面11cに摺接可能な状態で取り付
けられる。
明する。レンズ群枠部50Cは、カム枠M11,カム枠
F12に内蔵され、直進移動する各レンズ群保持枠で構
成され、上記カム枠F12を介して進退駆動され、1群
レンズ41を保持する1群枠21と、上記キーリング1
3を介して直進ガイドされ、上記カム枠M11によって
進退駆動される第二の枠である2群枠22と、カム枠F
12を介して進退駆動される可動フォロワ28と、可動
フォロワ28を介して進退駆動され、3群レンズ43を
保持する3群枠23と、2群枠22に保持されてフォー
カシング駆動系(図示せず)により直進駆動され、2群
レンズ42を保持するフォーカシング枠29(図3,4
参照)とからなる。
属製のカムフォロワ32,33が固着され、先端部に3
つの突起22bが設けられている。内周部には、キーリ
ングの直進キー13fが嵌入する直進ガイド孔22c
と、光軸O方向に沿う軸孔22d,切り欠き22eと、
光軸O方向に沿って固着支持されたガイド軸27と、シ
ャッタ44が装着される開口22aが設けられている。
ンズ41を保持しており、外周部に3つのカムフォロワ
31と、内周部に直進溝21bが設けられている。
退位置を規制する部材であり、2群枠22のガイド軸2
7の摺動自在に嵌入する軸孔28aと、カムフォロワ2
8bと、3群枠23を係止するための係止爪28cとが
設けられている。
方向に摺動自在に支持される部材であって、固着支持さ
れるガイド軸24,25と、可動フォロワの係止爪28
cとの被係止部23bが設けられ、開口部に3群レンズ
43が保持されている。
を保持し、上記2群枠22に進退可能に支持され、図示
しないフォーカシング駆動系によって進退駆動される
(図3,4参照)。
0Cにおいては、2群枠22には、被写体側外周の突起
22bを1群枠の直進溝21bに摺動自在に嵌入させて
1群枠21が装着される。また、軸孔22d,切り欠き
22eに3群枠のガイド軸24,25を摺動自在に嵌入
させて3群枠23が装着される。なお、ガイド軸24に
は圧縮バネ26が挿入されており、常時、3群枠23
は、フィルム面方向への付勢力を受けている。
7に軸孔28aを摺動自在に嵌入させて可動フォロワ2
8が装着される。上記3群枠23がカメラ本体51の当
接力を受けない状態では、可動フォロワ28の係止爪2
8cが3群枠23の被係止部23bに係合することによ
って、3群枠23の位置決めがなされる。
ンズ群駆動系50Bのカム枠M11およびカム枠F12
に直進進退可能状態で組み込まれる。また、直進ガイド
されるキーリング13の直進キー13fが2群枠22の
直進ガイド孔22cに摺動自在に嵌入しているので、2
群枠22と共に、1,3群枠21,23および可動フォ
ロワ28も直進進退可能に支持される。
ム枠Fの1群カム溝12bに嵌入し、2群枠のカムフォ
ロワ32および33は、カム枠Mの2群カム溝11gと
カム枠Fの2群カム溝12cにそれぞれ嵌入する。さら
に、可動フォロワのカムフォロワ28bは、カム枠Fの
3群カム溝12dに嵌入する。
材等の進退位置としては、2群枠22は、カム枠M11
の2群カム溝11gで位置決めされ、カム枠F12は、
2群枠22とカム枠F12の2群カム溝12cによって
位置決めされる。さらに、可動フォロワ28がカム枠F
の3群カム溝12dによって位置決めされ、3群枠23
は、上記可動フォロワ28の係止部28cを介して位置
決めされる。
れるカムフォロワ32と、カムフォロワ32が摺動自在
に嵌入するカム枠M11のカム溝11gの形状とその摺
動動作について詳細に説明する。図5は、上記カムフォ
ロワ32の正面図であり、図6は、2群枠22に固着さ
れたカムフォロワ32とカム枠M11のカム溝11gと
の嵌合状態を示す縦断面図である。
部側に向けて広がるテーパ角θ1 をもつ円錐形状の摺接
面32aと、上記摺接面の軸側の最大径部、すなわち、
カム溝から離脱する方向の端部に設けられるエッヂ部3
2bと、Vカット溝で形成される部分であって、上記エ
ッヂ部32bを形成するための逃げ角θ2 を持つ逃げ面
32cと、圧入装着の座部32dと、2群枠22の軸穴
22fに圧入される軸部32eと、軸部32eよりもわ
ずかに小径であり、圧入のガイドとなる導入部32fと
を有している。
傾斜面は、カムフォロワ32の摺接面32aのテーパ角
θ1 に対応した台形状面である。そして、カムフォロワ
32の摺接面32aが嵌入した状態では、図6に示すよ
うにカム溝11gの摺動傾斜面が摺接面32aの接触長
さより長く、エッヂ部32bがカム溝11gの摺動傾斜
面内に位置するような状態で嵌合してる。
溝11gに嵌入したカムフォロワ32を介して、2群枠
22に伝達され、進退駆動される。その駆動動作中、カ
ム枠M11のカム溝11gの傾斜面とカムフォロワ32
の摺接面32aとの当接面には押圧による反力が発生す
る。
は、互いに外,内方向に変形しようとする。前述したよ
うに従来の鏡枠のカム溝,カムフォロワの構造であれ
ば、上記の変形により上記鏡枠のカム溝,カムフォロワ
の嵌合が外れてしまう危険性がある。しかし、上述した
カム溝11gとカムフォロワ32との組み合わせの場
合、図6に示すように摺接面32aの下方端のエッヂ部
32bがカム溝11gの摺動傾斜面上で当接しているこ
とから、樹脂製のカム溝11gの摺動傾斜面に食い込ん
で行くように作用する。その食い込み作用によってカム
溝11gとカムフォロワの摺接面32aが離れようとす
る状態が規制され、その嵌合が外れてしまうことが防止
される。
50の沈胴,繰り出し動作について説明する。レンズ鏡
筒50が沈胴状態にあるときは、図3に示すように回転
枠2等すべての部材は、固定枠1内部に沈胴した状態に
保持されている。このとき、3群枠23と可動フレア絞
り15は、カメラ本体51のアパーチャ51a近傍に設
けられた突起51bで押圧され、収納位置にある。な
お、この状態では可動フレア絞り15の先端凸部15c
は、カム枠M11の外周面11a上を摺接しており、前
方に移動している。
態に駆動するには、ヘリコイドリング駆動ギヤ7をB1
方向に回転させ、ヘリコイドリング4をC1 方向に回動
させる。その回動により回転枠2と移動枠5が直進溝1
bにガイドされながら一体的にD1 方向に移動し、沈胴
位置から撮影準備位置まで繰り出される(図4上半部分
参照)。この状態では、移動枠5は、直進溝1d,1b
に係合した状態のままであるが、回転枠2は、その突起
2cが直進溝1bから解放され、駆動リング3の凹部3
cに係合し、駆動リング3によって回動可能な状態とな
る。
によって駆動リング3をE0 方向に僅かな角度だけ回動
させると、レンズ鏡筒50は図4の上半部分に示すワイ
ド状態となる。
イド状態への駆動過程で1群枠21,2群枠22は、回
転枠2,移動枠5と共に繰り出される。3群枠23は、
圧縮バネ26の付勢力でカム枠M11および2群枠22
から相対的に後方へ離間し、可動フォロワ28の係止爪
28cが3群枠23の被係止部23bと係合する位置で
あるワイド対応位置に相対的に後退する。
は、カム枠M11に対して後退する3群枠23に押圧さ
れ、同様に相対的に後退する。そのとき、腕部15bの
先端凸部15cは、カム枠M11の端部外周面11a′
上に到達し、さらに、カム枠M11が僅かワイド位置ま
でE0 方向に回動すると、連続傾斜面11dを摺動降下
して段差周面11c上に達する。この状態での可動フレ
ア絞り15は、カム枠M11に対して所定の相対位置に
あり、正常なフレア絞りとして機能する。
への駆動は、駆動リング3をE0 方向に回動駆動し、回
転枠2を同方向に回動させることによって行われる(図
4の下半部参照)。すなわち、回転枠2のE0 方向への
回動に伴って、カム枠M11が回動し、移動枠5のカム
溝5hに沿って繰り出される。また、カム枠F12も直
進溝11fによりカム枠M11と共に回動し、その繰り
出し位置は、カム溝12cの嵌入する2群枠22のカム
フォロワ33を介して位置決めされる。
より直進ガイドされた状態でカムフォロワ32が嵌入す
るカム枠M11の2群カム溝11gによりテレ対応位置
に繰り出される。また、1群枠21は、カムフォロワ3
1が嵌入するカム枠F12の1群カム溝12bにより同
様にテレ対応位置に繰り出される。さらに、3群枠23
は、可動フォロワ28がカム枠F12の3群カム溝12
dにより位置決めされ、その可動フォロワ28の係止爪
28bにより同様にテレ対応位置に位置決めされる。
11が回動,進退駆動する間、可動フレア絞り15は、
キーリング13の溝13eによって回動することなく保
持され、その先端凸部15cが段差側面11bとキーリ
ング13の溝13eの側面とで挟まれた状態で段差周面
11c上を摺接する。したがって、可動フレア絞り15
は、カム枠M11に対して所定の離間位置に確実に保持
され、正常なフレア絞りとして機能する。
影準備状態さらに沈胴状態に駆動する場合は、駆動リン
グ3を、一旦、E1 方向に回動させて撮影準備状態とす
る。その状態で1群枠21,2群枠22は、移動枠5内
に繰り込まれている。3群枠23は、カム枠M11に対
して相対的にまだ後退した位置にある(図4の上半部分
参照)。また、可動フレア絞り15の腕部の先端凸部1
5cは、カム枠M11がE1 方向に回動するので、段差
周面11c上から連続傾斜面11dを摺動して端部外周
面11a′上に位置する。
0 方向に回転駆動して、ヘリコイドリング4をC0 方向
に回動させると、移動枠5と共に回転枠2がD0 方向に
後退し、回転枠2の突起2cの駆動リング3に対する係
合が解放される。さらに、ヘリコイドリング4の回転を
続行すると、回転枠2が移動枠5とともにD0 方向に移
動し、固定枠1内に収納される沈胴位置まで繰り込まれ
る(図3参照)。
絞り15は、カメラ本体51の突起51bに押圧されて
圧縮バネ26の付勢力に抗して相対的に前進する。そし
て、3群枠23は、2群枠22の内部に収納される(図
3参照)。一方、可動フレア絞り15もカム枠M11に
対して相対的に光軸方向に前進し、腕部の先端凸部15
cがカム枠M11の端部外周面11a′から外周面11
a上を前方に摺動し、収納状態となる(図3参照)。
ズ鏡筒50においては、カム枠M11と2群枠22との
回動,進退駆動構造としてカム溝とカムフォロワを用い
た駆動機構を適用する。その駆動機構では、図6に示す
ようにカムフォロワ32の摺動面32aの端部の最大径
部にエッヂ32bを設け、そのエッヂ32bをカム溝1
1gの摺動面上に当接させている。
動作中にカム溝11gと摺動面32aの嵌合部に圧接力
が作用して、カム枠M11、または、2群枠22が変
形、または、変形しようとしても、上記エッヂ部32b
がカム枠M11のカム溝11gの摺動面に食い込むよう
に作用する。
は、2群枠22の枠部の厚みが薄く形成された場合であ
っても、上述の食い込み作用によって、カム溝11gと
カムフォロワ32の嵌合の外れが確実に防止され、良好
な2群枠22の進退駆動が実現できる。
の変形例として、図7の斜視図に示すカムフォロワ62
も提案できる。このカムフォロワ62は、摺動面62a
が円錐面の一部で形成され、その側面がカット面62f
である。また、記カムフォロワ32と同様にエッヂ部6
2bと逃げ面62cと圧入用軸部62eも設けられてお
り、前記カムフォロワ32と同様の効果が得られる。
2およびカム溝11gの他の変形例として、図8のカム
フォロワ72およびカム溝73aが提案できる。このカ
ムフォロワ72は、円筒面の摺動面72aと72dと、
摺動面72aと72dの中間位置に設けられるVカット
部72cによって形成されるエッヂ部72bと、鏡枠7
4に圧入される軸部72eを有している。また、カム溝
73aは、鏡枠73の設けられる平行溝である。その嵌
合状態ではカム溝73aの摺動面内にカムフォロワ72
のエッヂ部72bが位置する。
中にカムフォロワ72のエッヂ部72bがカム溝73a
の摺動面に食い込むように作用するので、鏡枠73と鏡
枠74とが変形、または、変形しようとしても、上述の
食い込みによりカムフォロワ72の嵌合の外れが防止さ
れ、良好な進退駆動が実現できる。
上記摺動面72aよりその外径を僅かに小さくすること
により上述の効果は、さらに向上する。
ム面と摺動嵌合する円錐面を有し、この円錐の最大径部
が上記カム面に摺接するカムフォロアと、を有すること
を特徴とするレンズ鏡筒を提供できる。
と、枠のカム溝に嵌合するカムフォロワの摺動面端にカ
ム溝の摺動面上に当接するエッヂ部を設けていることか
ら、回動、あるいは、進退動作中、上記エッヂ部がカム
溝の摺動面に食い込むように作用する。したがって、上
記枠の枠厚みが薄く、回動,進退動作で変形、または、
変形しようとした場合であっても、上記食い込み作用に
よりカムフォロワとカム溝との嵌合の外れが確実に防止
でき、良好な枠の駆動が実現できる。
する沈胴駆動系の分解斜視図。
レンズ群駆動系およびレンズ群枠部の分解斜視図。
り、沈胴状態を示す。
り、上半部が撮影準備状態およびワイド状態を、下半部
がテレ状態を示す。
に固着されるカムフォロワの正面図。
Mと2群枠とのカム溝とカムフォロワの嵌合状態での断
面図。
のカムフォロワの変形例の斜視図。
Mのカム溝と2群枠のカムフォロワの別の変形例の嵌合
状態での断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 カム溝を有する枠と、 上記カム溝のカム面と摺動する摺動面に形成されたエッ
ジ部を有するカムフォロアと、 を有することを特徴としたレンズ鏡筒。 - 【請求項2】 カム溝を有する第一の枠と、 上記カム溝のカム面と摺動する摺動面に形成されたエッ
ジ部を有するカムフォロアと、 上記カムフォロアが固着され、上記第一の枠と相対移動
する第二の枠と、 を有することを特徴としたレンズ鏡筒。 - 【請求項3】カム溝を有する第一の枠と、 上記カム溝のカム面と摺動する摺動面に形成されたエッ
ジ部を有するカムフォロアと、 上記カムフォロアが固着され、上記第一の枠と相対移動
する第二の枠と、 を有し、上記カムフォロアが傾こうとした時に上記エッ
ジ部が上記カム面に食い込むように作用し、互いの嵌合
が外れることが防止されることを特徴としたレンズ鏡
筒。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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US09/421,825 US6198578B1 (en) | 1998-10-23 | 1999-10-20 | Cam follower and lens barrel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302917A JP2000131588A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | レンズ鏡筒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000131588A true JP2000131588A (ja) | 2000-05-12 |
JP2000131588A5 JP2000131588A5 (ja) | 2005-10-20 |
Family
ID=17914681
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000131588A (ja) |
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- 1998-10-23 JP JP10302917A patent/JP2000131588A/ja active Pending
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