JP2000131491A - 輸送用容器 - Google Patents

輸送用容器

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JP2000131491A
JP2000131491A JP10301826A JP30182698A JP2000131491A JP 2000131491 A JP2000131491 A JP 2000131491A JP 10301826 A JP10301826 A JP 10301826A JP 30182698 A JP30182698 A JP 30182698A JP 2000131491 A JP2000131491 A JP 2000131491A
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lid
inner cylinder
flange
transport container
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JP10301826A
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Michio Yokozeki
道夫 横関
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TRANS NUCLEAR KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射性物質の遮蔽性能及び密封性能が従来の
輸送用容器と同等であると共に、製造が容易で製造コス
トを低減できると共に、収納効率を高めることができ、
結果として小型化及び軽量化を図ることができる輸送用
容器を提供する。 【解決手段】 輸送用容器は、角筒状の内筒1と、角筒
状の外筒10と、蓋20とを有する。内筒1は矩形の側
板2と底板3とをその側縁及び底縁で相互に溶接するこ
とにより角筒状に組み立てられており、外筒10は矩形
の側板11と底板12とをその側縁及び底縁でボルト1
3により締結して角筒状に組み立てられている。外筒1
0は放射線を遮蔽する材料及び厚さを有する。また、内
筒1の蓋側端縁には、外方に突出するフランジ4が溶接
により固定されており、このフランジ4と外筒10の蓋
側端縁とをボルト15により締結して内筒と外筒とが相
互に固定されている。蓋20は内筒1のフランジ4にボ
ルト21により固定されている。そして、外筒10の底
板12及びフランジ4には、夫々底部衝撃吸収体30及
び蓋部衝撃吸収体32が固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核燃料物質等を運搬
する場合のように ガンマ線又は中性子等を遮蔽して運
搬する必要がある場合に使用される輸送用容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】核燃料物質等の輸送容器には、落下等に
耐える構造強度、崩壊熱の除去及び火災時に耐える除熱
性能、放射性物質を輸送容器外に漏洩させない密封性
能、ガンマ線及び中性子の線量当量率を抑える遮蔽性能
等が要求される。
【0003】輸送容器は通常、底と一体型の胴(以下、
本体胴と称す)及び蓋から構成されている。高放射能量
の収納物を収納する輸送容器は、本体胴及び蓋が数百m
mの厚さを持つ鋼等のガンマ線遮蔽体からなり、その外
部にレジン等による中性子遮蔽体が設置されている。ま
た、除熱性能のため、ガンマ線遮蔽体外部に伝熱用又は
放熱用のフィンが設けられている。なお、除染性及び2
次ガンマ線の防止のために、外面に鋼板からなる外筒が
設けられている場合もある。更に、外部には落下時の衝
撃を吸収するための衝撃吸収カバーが設けられている。
密封機能を担保するため、本体胴及び蓋の内面は継目が
無いように仕上げられ、本体胴及び蓋の間にはガスケッ
トが設けられ、蓋は胴にボルトで締結されている。
【0004】第1の従来技術においては、遮蔽性能及び
密封性能を両立させるために、底、胴及び蓋のガンマ線
遮蔽体は夫々円盤状、中空円筒状及び円盤状の鍛造材で
製造され、底は胴に溶接されて本体胴として製造されて
いる。炭素鋼等を材料として使用した場合には、本体胴
及び蓋の内面及び締結部はステンレス鋼オーバーレイ等
で防錆加工が行われ、外面は塗装等が行われている。本
体胴の外側に、中性子遮蔽体、フィン及び外筒が設置さ
れている。
【0005】一方、輸送用容器の遮蔽体の材質を鍛造材
の代わりに鋳造材を使用した従来技術がある。この従来
技術においては、内筒と外筒の間に鉛等を鋳造し、一体
型の本体胴を製造する場合(第2の従来技術)と、鋳鋼
等で胴及び底が一体となった本体胴を製造する製法(第
3の従来技術)とがある。第2の従来技術の胴形状は中
空円筒となり、断面形状は円形に限定される。第3の従
来技術では箱形の本体胴を製造することが可能である。
また、第3の従来技術では放熱性及び衝撃吸収性を合わ
せもつ外部フィンを本体胴に一体型で設置することも可
能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の輸送用容器には、以下に示す問題点がある。即
ち、本体胴の材料は鍛造又は鋳造で製造されるが、本体
胴は数十トンの重量を有するため、製造施設も大規模な
ものが必要となる。また、使用材料は、鍛造または鋳造
可能なものに限定され、断面形状は、第3の従来技術を
除き、円形に限定される。仮に直方体の核燃料物質等を
収納する場合、断面形状が円形の場合、輸送容器内部に
空間が生じ、輸送容器の寸法及び重量増となる。また、
多数個の核燃料物質等を収納する場合でも、それらの配
列に外接する円を基にして断面形状が決定されるため、
やはり輸送容器内部に空間が生じる。なお、第3の従来
技術においても、断面形状は四角等の単純なものに限ら
れる。
【0007】第1の従来技術では、ガンマ線遮蔽体が厚
肉であるため、溶接が困難であり、本体胴の溶接部は胴
及び底の接合部分程度に限定されている。
【0008】また、輸送容器の内面は防錆のため、ステ
ンレス鋼オーバーレイ加工等が行われており、工期及び
コストがかかるという難点がある。
【0009】更に、内部の中空等による遮蔽欠陥が無い
ことを担保するため、鍛造後に超音波探傷等の検査が必
要である。なお、胴及び底の溶接部分には、溶接後に超
音波探傷又はX線探傷検査等が行われる。また、中性子
遮蔽体、フィン及び外筒の施工は、円形筒の本体胴が加
工された後、本体胴周囲に施工するため、ハンドリング
が難しく、工期及びコストがかかるという欠点がある。
一方、第2の従来技術では、内筒及び外筒を製造した
後、その間にガンマ線遮蔽体を鋳こみ、一体化している
ため、鋳造材と内筒又は外筒との間の密着性を確保する
ための処置が煩雑である。また、第2の従来技術では、
内面の断面形状は円形に限定される。更に、内部の鋳造
欠陥を検査するために、超音波探傷又はX線探傷検査等
が行われる。
【0010】また、第3の従来技術では、本体胴が一体
型で鋳造されるものの、内面及び本体胴、蓋の締結部表
面に鋳造巣が生じて、密封性が損なわれることがないよ
うに、製造技術上、精細な技術を使用する必要がある。
この第3の従来技術では、断面形状を四角等とすること
も可能であるが、鋳造欠陥の問題からあまり複雑な形状
には対応できない。また、ガンマ線遮蔽体の材質が鋳造
可能なものに限定される。更に、引け巣等の鋳造欠陥が
あると、遮蔽性能が落ちる。更に、鋳造後、寸法精度及
び表面粗度等を担保するために、内面等を機械加工する
必要がある。また、鋳造後、遮蔽欠陥を検査するため、
超音波探傷又はX線探傷検査等の検査が必要である。更
に、中性子遮蔽体及びフィン等の施工は、本体胴が加工
された後、本体胴の周囲に施工するため、ハンドリング
が困難であり、工期及びコストがかかる。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、放射性物質の遮蔽性能及び密封性能が従来
の輸送用容器と同等であると共に、製造が容易で製造コ
ストを低減できると共に、収納効率を高めることがで
き、結果として小型化及び軽量化を図ることができる輸
送用容器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る輸送用容器
は、角筒状の内筒と、角筒状の外筒と、蓋とを有し、前
記内筒は矩形の側板と底板とをその側縁及び底縁で相互
に溶接することにより角筒状に組み立てられており、前
記外筒は矩形の側板と底板とをその側縁及び底縁で機械
的に締結することにより角筒状に組み立てられているこ
とを特徴とする。
【0013】この輸送用容器において、前記外筒は放射
線を遮蔽する材料及び厚さを有し、放射線遮蔽材として
機能する。また、前記内筒の蓋側端縁には、フランジが
溶接により固定されており、このフランジと前記外筒の
蓋側端縁とを機械的に締結することにより内筒と外筒と
が相互に固定されていることが好ましい。更に、前記外
筒の底板及び前記フランジには、夫々底部衝撃吸収体及
び蓋部衝撃吸収体を固定することができる。更にまた、
前記蓋は内筒の前記フランジに機械的に締結することに
より固定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の
実施例に係る輸送用容器を示す側面断面図、図2はその
外観上面図、図3はその横断面図、図4は内筒の側面断
面図、図5は内筒の上面図、図6は輸送用容器全体の外
観側面図である。なお、図2は図1の蓋部衝撃吸収体3
2を取り外したときに容器の上方から容器を見たときの
容器上面図であり、図1の左側の部分は図2のA−A線
断面図、右側部分は図2のA−A´線断面図である。ま
た、図6の左側部分は図2の矢印B方向から見た外観図
であり、右側部分は図2の矢印C方向から見た外観図で
ある。
【0015】これらの図に示すように、輸送容器の内筒
1は、長方形の4枚の側板2をその側縁で溶接により相
互に接合して角筒状に組立、更にこの角筒の底縁に正方
形の底板3を溶接により接合して有底角筒状に組み立て
られている。そして、この内筒1の下端(側板2におけ
る底板3の反対側の端部)に、フランジ4が溶接により
固定されている。このフランジ4は内筒の内面から外方
に突出するだけの幅を有する。なお、符号5はこれらの
溶接部を示す。また、内筒1を構成する側板2及び底板
3は防錆の材料、例えばステンレス鋼製である。更に、
底板3は正方形に限らず、長方形又は多角形等の他の方
形にしてもよい。
【0016】そして、外筒10はこの内筒1を取り囲む
ように設けられている。即ち、外筒10は内筒1の側板
2に重なるように外板11が配置され、内筒1の底板3
に重なるように底板12が配置されている。これらの外
筒10の側板11及び底板12は内筒1の側板2及び底
板3と同様に長方形又は正方形をなす板材であるが、こ
の側板11同士及び側板11と底板12とはボルト13
により締結されて固定されている。この外筒10を構成
する側板11及び底板12は例えば炭素鋼板であり、内
筒よりも極めて厚い素材で構成されている。
【0017】内筒1のフランジ4はその上面の外縁部に
段差6を有し、外筒10の側板11の下端面にも段差1
4が形成されていて、この外筒10の段差14をフラン
ジ4の段差6に嵌合することにより、外筒10が内筒1
を覆うようにしてフランジ4上に嵌め込まれている。そ
して、このフランジ4と外筒10の側板11の下端面と
がボルト15により固定されている。
【0018】また、フランジ4には、容器の輸送中の
み、正方形の板材である蓋20が嵌合されており、蓋2
0とフランジ4とはボルト21を締結することにより固
定されている。なお、図5に示すように、フランジ4と
蓋20との間には、放射性物質の通過を阻止するガスケ
ット22が配置されている。
【0019】更に、底部衝撃吸収体30が外筒10の底
板12及び側板11の下端部を覆うようにして配置され
ており、この底部衝撃吸収体30と外筒底板12とがボ
ルト31により固定されている。また、蓋20及び外筒
側板11の上端部を覆うようにして蓋部衝撃吸収体32
が配置されており、この蓋部衝撃吸収体32はボルト3
3によりフランジ4に固定されている。
【0020】なお、外筒10の側板11には輸送容器を
移載する際に懸架するために使用するトラニオン39が
設けられている。
【0021】次に、上述の如く構成された輸送用容器の
動作について説明する。本実施例においては、外筒10
及び内筒1を組み立てた後、放射性物質を内筒1内に収
納し、その後、蓋20をボルト21によりフランジ4に
固定し、更に、蓋部衝撃吸収体32をボルト33により
フランジ4に固定する。これにより、放射性物質が輸送
用容器内に密封され、運搬が可能になる。内筒1は溶接
により組み立てられているので、放射性物質を密閉する
作用を有する。この場合に、内筒1をステンレス鋼によ
り成形することにより、収納物に付随する水に対する耐
食性が優れたものとなる。一方、外筒10は内筒よりも
厚く成形されており、 ガンマ線等の遮蔽材として機能
する。放射性物質は内筒1により密封されているので、
外筒10は遮蔽材としてのみ機能すればよく、密封性を
有する必要はない。従ってボルトにより組み立てること
ができる。遮蔽材として機能する外筒10は厚くする必
要があるが、このような厚い素材を溶接により組み立て
ることは困難である。しかし、本実施例においては、外
筒10をボルトにより固定するので、組立が極めて容易
である。一方、内筒1は密閉材としてのみ機能すればよ
いので、薄い素材を使用することができる。このため、
内筒1は溶接により組み立てることが容易である。
【0022】以上のように、本実施例においては、輸送
用容器の内筒1が溶接により組み立てられており、外筒
10がボルトにより組み立てられているので、輸送用容
器の製造が簡略化され、容易である。また、組立前の側
板及び底板を購入する段階で、欠陥検査が行われたもの
を購入すればよいため、製造後の検査は溶接部に限ら
れ、材料検査の手間が少ない。また、寸法精度及び表面
精度を組立前に制御するため、製造工程が簡略化され、
その製造コストを著しく低減することができる。しか
も、輸送用容器の製造に際し、鍛造及び鋳造等の大規模
な設備は不要であると共に、従来、鍛造及び鋳造により
製造することができなかった材料も使用することができ
る。
【0023】そして、本実施例のように、内筒にステン
レス鋼を使用すれば、耐食性が高く、容器内面の防錆加
工が不要である。従来の鋳造品又は鍛造品の場合は、ス
テンレス鋼をオーバーレイ加工する必要があるが、この
加工は極めて煩雑であり、コストが高い。しかし、本実
施例においては、容易に耐食性を高めることができる。
【0024】また、本発明においては、内筒1及び外筒
10からなる本体胴が角筒状をなしている。このため、
放射性物質等の収納物を高効率で収納することができ
る。図7及び8に示すように、直方体状をなした収納物
100を収納する場合、従来の放射性物質の輸送容器1
01は、鍛造により製造されているので、図7に示すよ
うに、輸送容器101は円筒状をなし、その横断面はリ
ング状をなしている。このため、従来の輸送容器101
は、直方体状の収納物100を収納した場合に、無駄な
空間が発生している。これに対し、本実施例の輸送容器
102は、図8に示すように、角筒状をなしているの
で、収納物100との間に無駄な空間がない。このた
め、全体でみた場合に、輸送容器を小型化することがで
き、従って、軽量化することができる。
【0025】図9はこの本発明の輸送容器の断面が角筒
状をなすことによる効果を示す図である。図9(a)に
示すように、従来の円筒状の輸送容器111に円柱状の
収納物110を9本収納する場合、図9(b)に示すよ
うに、本発明の角筒状の輸送容器112においては、隙
間なくこの9本の収納物110を収納することができ、
従って輸送容器の大きさを小型化することができる。ま
た、図9(c)に示すように、従来の円筒状の輸送容器
113内に10本の円柱状の収納物110を収納する場
合も、図9(d)に示すように、本発明の6角形の断面
を有する輸送容器114を使用すれば、密に収納物を配
置することができ、輸送容器全体の大きさを小型化する
ことができる。更に、図9(e)、(f)に示すよう
に、角柱状の収納物115を収納する場合も、円柱状の
輸送容器116の場合は、無駄な空間が多いのに対し、
角筒状の輸送容器117の場合は、この収納物115を
効率的に収納することができる。
【0026】また、本発明においては、内筒1及び外筒
10からなる本体胴を側板を溶接又はボルトにより固定
することにより組み立てるので、図10に示すように、
その厚さ、特に外筒10の厚さを周方向に異ならせるこ
とができる。収納物が直方体であって均一線源の場合に
は、線源周囲の線量率は角部で低く、側面で高くなる。
従来の鍛造により製造した輸送容器の場合には、図7に
示すように、均一な厚さの円筒状にせざるを得なかった
が、本発明においては、上述の如く、厚さを局部的に異
ならせることができるので、 ガンマ線及び中性子の遮
蔽効果が大きいことが必要な部分(側部)で厚く、遮蔽
効果が少なくてもよい部分(角部)で薄くすることがで
き、最適な遮蔽設計を容易に行うことができる。従っ
て、輸送容器の性能を向上させることができると共に、
重量の低減が可能である。更に、本実施例においては、
図3に示すように、遮蔽体である外筒10の側板11同
士が段差にはめ込むようにして連結され、図1に示すよ
うに、側板11と底板12とが同様に段差にはめ込むよ
うにして連結されている。このように、遮蔽体である外
筒10は構成部材を段差を利用したいわゆるほぞ組みで
連結しているので、構成部材間に万一隙間が生じた場合
にも、ストリーミング等によりこの部分の線量率が増加
することが防止される。また、この締結部に衝撃荷重が
印加された場合に、ボルトがこの衝撃荷重を直接受けて
剪断が生じる可能性がある。しかし、段差を設けておく
ことにより、衝撃荷重は段差の部分で受けられるので、
ボルトに剪断荷重が印加することが防止される。
【0027】更にまた、図11に示すように、側板11
同士をボルトにより固定する部分において、側板11と
側板11との間に銅等の軟らかい金属からなる金属パッ
キング15を介装することが好ましい。また、この金属
パッキング15の外側部分にシリコン等のシール材16
を被着し、ボルト13の頭部をシリコン等のシール材1
7で被覆することが好ましい。このように、金属パッキ
ング15及びシリコンシール16,17を設けることに
より、汚染環境下での遮蔽体締結部からの放射性物質の
侵入を防止することができる。また、この金属パッキン
グ及びシリコンシールにより、表面に付着した放射性物
質を高圧水等で除去する際にも、内部への水分の侵入を
確実に防止することができると共に、除熱性及び衝撃吸
収性を持たせることができる。
【0028】更にまた、内筒1と外筒10とは上記実施
例では、フランジ4にて連結固定しており、これによ
り、構造を単純化することができるが、衝撃荷重に対す
る強度及び内圧が高くなった場合に対する強度の向上の
ために、側面又は底部に締結部を設けたり、熱伝達促進
のために、側面又は底部における内筒と外筒との間に伝
熱媒体を介在させることができる。
【0029】更にまた、底部衝撃吸収体30及び蓋部衝
撃吸収体32に加えて、外筒10自体を衝撃吸収物質で
構成することにより、外筒10にこれらの機能を持たせ
ることも可能である。
【0030】一方、収納物からの発熱量が高い場合、輸
送容器には放熱性が要求される。この場合は、図12に
示すように、内筒1と外筒10との間に銅材等からなる
伝熱板40を介在させることが好ましい。内筒1と外筒
10との間の隙間の空気中を熱が伝わる場合に比して、
この伝熱板40を介して熱が直接伝達されるため、伝熱
性能が向上する。
【0031】また、外筒10の外面に放熱フィンを取り
付けてもよい。これにより、外筒10から外部へ熱が放
散されやすくなり、放熱効果が促進される。
【0032】更に、収納される放射性物質から ガンマ
線だけではなく、中性子線が放出される虞がある場合
は、図13に示すように、 ガンマ線の遮蔽体である外
筒50の外側に中性子遮蔽体としてレジン材51を配置
し、このレジン材51の更に外側に外部遮蔽体52を設
けることができる。このレジン遮蔽材51は比重が小さ
くて中性子を遮蔽することができるものであり、外部遮
蔽体52は比重が大きくて2次 ガンマ線を遮蔽するも
のである。
【0033】そして、図14に示すように、この中性子
線用の輸送容器の外面に、放熱フィン53を設けること
もできる。
【0034】更に、図15に示すように、遮蔽体として
機能する外筒50の外側にハニカム構造体のような衝撃
吸収体54を配置してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鍛造及び鋳造設備が不要で、製造が容易であると共に、
工程が簡略化され、製造コストが低い輸送用容器を得る
ことができる。また、本発明の輸送用容器は、側面が円
筒ではなく、角筒状をなしているので、収納物を隙間の
ような無駄な空間が少なく、高効率で収納することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る輸送用容器を示す側面断
面図であり、左側の部分は図2のA−A線断面図、右側
部分は図2のA−A´線断面図である。
【図2】その外観上面図であり、図1の蓋部衝撃吸収体
32を取り外したときに容器の上方から容器を見たとき
の容器下面図である。
【図3】その横断面図である。
【図4】内筒の側面断面図である。
【図5】内筒の上面図である。
【図6】輸送用容器全体の外観側面図であり、左側部分
は図2の矢印B方向から見た外観図であり、右側部分は
図2の矢印C方向から見た外観図である。
【図7】角形断面の収納物を円形断面の輸送用容器に収
納する場合を示す断面図である。
【図8】角形断面の収納物を角形断面の輸送用容器に収
納する場合を示す断面図である。
【図9】多数の収納物を輸送容器内に配置する態様を示
す断面図である。
【図10】輸送用容器の厚さを異ならせた場合の変形例
を示す断面図である。
【図11】側板間のシール構造を示す図である。
【図12】高発熱量の収納物を収納するのに適した輸送
用容器を示す断面図である。
【図13】レジン材付き遮蔽体を示す図である。
【図14】放熱フィン及びレジン材付き遮蔽体を示す図
である。
【図15】衝撃吸収体付き遮蔽体を示す図である。
【符号の説明】
1;内筒 2;側板 3;底板 4;フランジ 5;溶接部 6;段差 10;外筒 11;側板 12;底板 13;ボルト 20;蓋 30,32;衝撃吸収体 39;トラニオン 40;伝熱板 41;放熱フィン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 5/12 G21F 5/00 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角筒状の内筒と、角筒状の外筒と、蓋と
    を有し、前記内筒は矩形の側板と底板とをその側縁及び
    底縁で相互に溶接することにより角筒状に組み立てられ
    ており、前記外筒は矩形の側板と底板とをその側縁及び
    底縁で機械的に締結することにより角筒状に組み立てら
    れていることを特徴とする輸送用容器。
  2. 【請求項2】 前記外筒は放射線を遮蔽する材料及び厚
    さを有することを特徴とする請求項1に記載の輸送用容
    器。
  3. 【請求項3】 前記内筒の蓋側端縁には、フランジが溶
    接により固定されており、このフランジと前記外筒の蓋
    側端縁とを機械的に締結することにより内筒と外筒とが
    相互に固定されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の輸送用容器。
  4. 【請求項4】 前記外筒の底板には、底部衝撃吸収体が
    固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の輸送用容器。
  5. 【請求項5】 前記蓋は内筒の前記フランジに機械的に
    締結することにより固定されていることを特徴とする請
    求項3に記載の輸送用容器。
  6. 【請求項6】 前記フランジには、蓋部衝撃吸収体が固
    定されていることを特徴とする請求項3に記載の輸送用
    容器。
JP10301826A 1998-10-23 1998-10-23 輸送用容器 Pending JP2000131491A (ja)

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JP10301826A JP2000131491A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 輸送用容器

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