JPH0954192A - 放射性物質の輸送兼貯蔵用容器 - Google Patents

放射性物質の輸送兼貯蔵用容器

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JPH0954192A
JPH0954192A JP7205810A JP20581095A JPH0954192A JP H0954192 A JPH0954192 A JP H0954192A JP 7205810 A JP7205810 A JP 7205810A JP 20581095 A JP20581095 A JP 20581095A JP H0954192 A JPH0954192 A JP H0954192A
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JP
Japan
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container body
container
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transportation
storage
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Withdrawn
Application number
JP7205810A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Yanai
▲廣▼明 谷内
Kenichi Mantani
健一 萬谷
Hiroshi Akamatsu
博史 赤松
Kenji Tamai
健司 玉井
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コスト的に優れる多層構造のメリットを
活かしつつ容器本体の伝熱性能を高めるとともに、輸送
や貯蔵の安全性を高めた放射性物質の輸送兼貯蔵用容器
を提供する。 【解決手段】 金属板材を筒状に形成し且つ積層してな
る容器本体1を備える放射性物質の輸送兼貯蔵用容器に
おいて、容器本体1の最内層4を構成する板材が完全溶
込み溶接によって筒状に形成される一方、内層4と外層
5の間に軟質で且つ熱伝導性に優れる材料11を介在せし
めてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済核燃料等の
放射性物質の輸送兼貯蔵用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等から出る使用済核燃料等
の放射性物質を輸送兼貯蔵するための容器として、容器
本体が、金属板材を筒状に形成すると共に積層した構造
からなる容器が、例えば特公平 6−103359号公報、実公
昭62− 36159号公報等に提案されている。
【0003】特公平 6−103359号公報に提案のものは、
同公報の図2及び図3に示されているように、横断面が
多角形の貯蔵容器(キャスク)であって、横断面が多角
形のキャスク内部を画定する壁組立体と、壁組立体の底
部に取付けられた底板と、壁組立体の頂部に着脱自在に
装着される蓋とを有し、前記壁組立体が、3枚の金属板
を積層構造とする内部壁組立体(容器本体)と、その外
側の中性子遮蔽層を含む外部壁組立体とで構成され、容
器本体を低炭素鋼板材で所定厚さに構成することによっ
て放射性物質から放射されるガンマ線を遮蔽し、外部壁
組立体を構成する中性子遮蔽材によって中性子を遮蔽す
るとともに、中性子遮蔽層を周方向に所定間隔で分割す
るように容器本体の外面に放射状に設けた伝熱リブによ
って、容器本体内で発生する放射性物質の崩壊熱等を効
率的に外へ放熱するようになっている。
【0004】また、実公昭62− 36159号公報に提案のも
のは、胴壁(容器本体)が放射線遮蔽に有効な質量を持
つ板材を周部に円筒状に積層して構成され、さらにこの
胴壁の外面上に断熱兼緩衝材と放熱及び緩衝のためのフ
ィンを設けて構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
提案されているような、容器本体を金属板材を溶接接合
して筒状に形成したものは、鍛造により一体に金属筒体
を製造するよりは製造が比較的容易でコスト的にメリッ
トがある反面、特公平 6−103359号公報に提案のもの
は、金属板材を筒状に構成して容器本体を形成する際
に、金属板材の側縁部を部分溶込み溶接によって溶接接
合しており、接合部の強度が必ずしも充分とは言えな
い。また、容器本体を複数の金属板材を積層して形成し
ているため、板材間の密着性が必ずしも充分ではなく、
放熱性能の劣化が懸念される。特に、内部に使用済核燃
料を貯蔵する場合、発熱量が高いと燃料温度が異常に高
くなる心配がある。
【0006】また、実公昭62− 36159号公報に提案のも
のは、上記板材間の密着性が必ずしも充分でないことを
配慮はしているものの、その手段は、内部発熱による内
層の膨張を利用して密着性を高めるものであり、横断面
が多角形の場合には適用が難しく確実性が乏しい。
【0007】本発明は、上記の問題を改善するためにな
したものであって、その目的は、製造コスト的に優れる
多層構造のメリットを活かしつつ容器本体の伝熱性能を
高めるとともに、輸送や貯蔵の安全を高めた放射性物質
の輸送兼貯蔵用容器を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る放射性物質の輸送兼貯蔵用容器は、
金属板材を筒状に形成し且つ積層してなる容器本体を備
える放射性物質の輸送兼貯蔵用容器において、容器本体
の少なくとも最内層を構成する板材が完全溶込み溶接に
よって筒状に形成される一方、積層する板材間に軟質で
且つ熱伝導性に優れる材料を介在せしめたものである。
【0009】そして、上記放射性物質の輸送兼貯蔵用容
器においては、軟質で且つ熱伝導性に優れる材料が銅材
又はアルミ材であってもよい。
【0010】上記の構成では、容器本体の少なくとも最
内層を構成する板材が完全溶込み溶接によって筒状に形
成されているので、容器本体の強度が向上し圧力容器と
しての機能をはたし輸送や貯蔵の安全が図れるととも
に、積層する板材間には軟質で且つ熱伝導性に優れる材
料が介在されているので、板材間が前記材料を介して密
着状態となり、放射性物質の崩壊熱を容器本体の外側へ
と伝熱できると共に全体として温度分布の均一化が図れ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る放射性物質
の輸送兼貯蔵用容器の正断面図、図2は、図1の横断面
図、図3は、図2のX部拡大断面図である。図におい
て、1は容器本体、2は外胴、3は中性子遮蔽層を表
す。
【0012】容器本体1は、内層4と外層5の2重構造
で横断面が4角形のもので、内層4と外層5の総厚さが
ガンマ線遮蔽能をはたす厚さに構成されている。内層4
は4枚の鋼板(例えば厚さ 100mm)の4隅を夫々溶接接
合したもので、その溶接部6は完全溶込み溶接によって
施工され、この後、内層4の上下開口部の一方には内層
4と同材質の底板7が、他方にトラニオン8を有するフ
ランジ板9が夫々完全溶込み溶接によって溶接施工(溶
接部10)される。また、外層5は、内層4の外周面に薄
い(例えば厚さ3mm 前後)銅板11を被覆した後、その銅
板11の外側に4枚の鋼板(例えば厚さ 200mm)を内層4
の外面にボルト12により固定して設けられる。このよう
にボルト12を締めることにより、あるいは溶接の場合に
は鋼板の縮みにより、銅板11は内層4と外層5で締めつ
けられ密着状態となる。さらに、外層5の下開口部には
外層5と同材質の底板13がボルト14により固定して設け
られている。このように、内層4を構成する鋼板が完全
溶込み溶接によって筒状に形成されているので、容器本
体1の強度が向上し圧力容器としての機能をはたし輸送
や貯蔵の安全が図れる。また、内層4と外層5の間には
銅板11が介在しており、この軟質の銅板11を介して内層
4の外面と外層5の内面が密着状態となることから、内
層4と外層5の間の熱伝達性能が向上し、容器本体1内
に収納する放射性物質の崩壊熱を容器本体1の外側へと
効率よく伝熱できる。
【0013】外胴2は、4枚の鋼板(例えば厚さ20mm)
の4隅を夫々溶接接合して筒状に形成したものである。
そして、その内面と上記容器本体1の外面との間には、
銅製のL字形の熱良導体15が取付けられ、その取付け手
段は、辺部16をその裏面が容器本体1の外面に密着する
ようにボルト17により、辺部18をその先端部が外胴2の
内面に溶接により夫々行われている。これにより、容器
本体1の熱は、熱良導体15を通って外胴2へ効率良く伝
熱されると共に外胴2より外部へ放熱される。また、前
述のように熱良導体15を取付けることで、容器本体1と
外胴2の間には辺部18により仕切られた空間19が形成さ
れる。なお、熱良導体15はアルミ製であってもよい。
【0014】中性子遮蔽層3は、中性子の遮蔽に必要な
厚さの樹脂製のブロック体であって、その断面形状は上
記空間19の断面形状に沿う形状に形成されるとともに、
その長さは空間19の長さにほぼ等しく形成され、空間19
内に挿入される。なお、この中性子遮蔽層3のブロック
体は、長手方向に所定長さで分割されてあってもよく、
この場合には個々の長さが短くなることから、取扱いが
容易となり施工がし易い利点がある。
【0015】上記の如く構成された外胴2の下開口部に
は、底板13を覆うように保護底20が溶接固定して取付け
られ、またフランジ板9の上開口部には、内層4と同材
質あるいはステンレス鋼などの内蓋21及びその外側に外
蓋(保護カバー)22が取付けられている。
【0016】上記構成の本発明に係る放射性物質の輸送
兼貯蔵用容器においては、容器本体1は内層4と外層5
の2層構造で、内層4は鋼板を完全溶込み溶接により、
外層5はボルト12により夫々筒状に形成するので製造が
比較的容易でコスト的にメリットがあり、しかも、内層
4は鋼板を完全溶込み溶接により製造しているので、容
器本体1の強度が向上し圧力容器としての機能をはたし
輸送や貯蔵の安全を図ることができる。また、内層4と
外層5の間には銅板11が介在されており、容器本体1内
に収納する放射性物質の崩壊熱を容器本体1の外側へと
効率よく伝熱できると共に全体として温度分布の均一化
が図れる。またさらに、容器本体1の熱は、熱良導体15
を通って外胴2へ効率良く伝熱されると共に外胴2より
外部へ放熱される。
【0017】なお、上記実施形態においては、内層4と
外層5を夫々4枚の鋼板を用いた場合を例に説明した
が、本発明は、この例に限定されるものではなく、例え
ば、コの字形に形成したものを向かい合わせて突き合わ
せ溶接してもよい。この場合、内層4は完全溶込み溶接
を用い、外層5は完全溶込み溶接でもよいが、部分溶込
み溶接やそれ以外の部分溶接を用いてもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
性物質の輸送兼貯蔵用容器であれば、製造コスト的に優
れる多層構造のメリットを活かしつつ容器本体の伝熱性
能を高めることができるとともに、最内層を完全溶込み
溶接しているので強度が向上し圧力容器としての機能を
はたし輸送や貯蔵の安全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性物質の輸送兼貯蔵用容器の
正断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】図2のX部拡大断面図である。
【符号の説明】
1:容器本体 2:外胴
3:中性子遮蔽層 4:内層 5:外層
6,10:溶接部 7,13:底板 8:トラニオン
9:フランジ板 11:銅板 12,14,17:ボルト 1
5:L字形の熱良導体 16,18:辺部 19:空間 2
0:保護底 21:内蓋 22:外蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉井 健司 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板材を筒状に形成し且つ積層してな
    る容器本体を備える放射性物質の輸送兼貯蔵用容器にお
    いて、容器本体の少なくとも最内層を構成する板材が完
    全溶込み溶接によって筒状に形成される一方、積層する
    板材間に軟質で且つ熱伝導性に優れる材料を介在せしめ
    たことを特徴とする放射性物質の輸送兼貯蔵用容器。
  2. 【請求項2】 軟質で且つ熱伝導性に優れる材料が、銅
    材又はアルミ材である請求項1記載の放射性物質の輸送
    兼貯蔵用容器。
JP7205810A 1995-08-11 1995-08-11 放射性物質の輸送兼貯蔵用容器 Withdrawn JPH0954192A (ja)

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JP7205810A JPH0954192A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 放射性物質の輸送兼貯蔵用容器

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JP7205810A JPH0954192A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 放射性物質の輸送兼貯蔵用容器

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JPH0954192A true JPH0954192A (ja) 1997-02-25

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ID=16513078

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JP7205810A Withdrawn JPH0954192A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 放射性物質の輸送兼貯蔵用容器

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002059904A1 (en) * 2001-01-25 2002-08-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Cask and production method for cask
JP2007240173A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Kobe Steel Ltd 放射性物質の輸送・貯蔵容器
JP2008076270A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Kobe Steel Ltd 放射性物質の輸送兼貯蔵容器

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Effective date: 20021105