JP2000130521A - 内接噛合歯車機構の内歯歯車用ピン保持リングの製造方法 - Google Patents
内接噛合歯車機構の内歯歯車用ピン保持リングの製造方法Info
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- JP2000130521A JP2000130521A JP30824198A JP30824198A JP2000130521A JP 2000130521 A JP2000130521 A JP 2000130521A JP 30824198 A JP30824198 A JP 30824198A JP 30824198 A JP30824198 A JP 30824198A JP 2000130521 A JP2000130521 A JP 2000130521A
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Abstract
する。 【解決手段】 内周に半円状のピン保持孔を有するピン
保持リングと、各ピン保持孔に回転可能に嵌合されたピ
ンとから内歯歯車が構成され、該内歯歯車に外歯歯車が
内接噛合された内接歯車機構の前記ピン保持リングの製
造方法であって、ピン保持リング基材151の内径φD
Aを仕上径まで加工する前に、リング基材に対してピン
保持孔113aを全円孔として切削加工し、該ピン保持
孔113aの内面をローラバニッシング加工により表面
仕上げした後、ピン保持リングの内径を仕上径まで拡大
加工して、半円状のピン保持孔を有するピン保持リング
を得る。こうすることで、ピン保持孔とピンの間を流体
潤滑に近い状態で潤滑できる。
Description
ン(径の大きいローラの概念も含む)によって構成され
ており、その内歯歯車に対して外歯歯車を内接噛合させ
た内接噛合歯車機構において、前記ピンを保持するため
の内歯歯車用ピン保持リングの製造方法に関する。
1軸と、該第1軸の回転によって回転する偏心体と、該
偏心体にベアリングを介して取り付けられ偏心回転が可
能とされた複数の外歯歯車と、該外歯歯車に外ピンで構
成される内歯を介して内接噛合する内歯歯車と、前記外
歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみを取り出す内ピンを
介して連結された第2軸と、を備えた複列式内接噛合遊
星歯車構造が広く知られている。
す。この従来例は、前記第1軸を入力軸とすると共に、
第2軸を出力軸とし、且つ内歯歯車を固定することによ
って上記構造を「減速機」に適用したものである。
0°)をもって偏心体3a、3bが嵌合されている。こ
の偏心体3a、3bは、それぞれ入力軸1(中心O1)
に対して偏心量eだけ偏心している(中心O2)。それ
ぞれの偏心体3a、3bにはベアリング4a、4bを介
して2枚の外歯歯車5a、5bが複列に取り付けられて
いる。この外歯歯車5a、5bには内ローラ孔6a、6
bが複数設けられ、内ピン7及び内ローラ8が嵌入され
ている。
主に伝達容量の増大、強度の維持、回転バランスの保持
を図るためである。
イド歯形や円弧歯形の外歯9が設けられている。この外
歯9はケーシング12に固定された内歯歯車20と内接
噛合している。内歯歯車20は、内周に軸線方向に沿っ
た複数の半円状のピン保持孔13を有するピン保持リン
グ10と、前記ピン保持孔13に回転しやすく遊嵌され
且つピン保持孔13から露出した部分で円弧状歯形を形
成する外ピン11とから構成されている。
7は、出力軸2付近のフランジ部に固着又は嵌入されて
いる。
が1回転する。この偏心体3a,3bの1回転により、
外歯歯車5a、5bは入力軸1の周りで揺動回転を行お
うとするが、内歯歯車20によってその自転が拘束され
るため、外歯歯車5a、5bは、この内歯歯車20に内
接しながらほとんど揺動のみを行うことになる。
N、内歯歯車20の歯数をN+1とした場合、その歯数
差Nは1である。そのため、入力軸1の1回転毎に外歯
歯車5a、5bは、ケーシング12に固定された内歯歯
車20に対して1歯分だけずれる(自転する)ことにな
る。これは入力軸1の1回転が外歯歯車5a、5bの−
1/Nの回転に減速されたことを意味する。
孔6a、6b及び内ピン7(内ローラ8)の隙間によっ
てその揺動成分が吸収され、自転成分のみが該内ピン7
を介して出力軸2へと伝達される。
は逆回転を表す)の減速が達成される。
種々の減速機あるいは増速機に適用されている。例え
ば、上記構造においては、第1軸を入力軸、第2軸を出
力軸とすると共に、内歯歯車を固定するようにしていた
が、第1軸を入力軸、内歯歯車を出力軸とすると共に、
第2軸を固定することによっても、減速機を構成するこ
とが可能である。更に、これらの構造において、入、出
力軸を逆転させることにより、「増速機」を構成するこ
ともできる。
を小型化、高負荷能力化するためには、噛み合い部や摺
動部を持つ部品のうち、内歯歯車20は高力特性を有
し、外歯歯車5a、5b、外ピン11、内ローラ8、内
ピン7、軸受4a、4b、偏心体3a、3bは高力特性
と高硬度特性を有するように作らなければならない。そ
こで、通常は、そのような特性を持つ金属材料で上記の
部品を製作している。
属材料は、通常比較的高い摩擦係数を持つため、これら
の金属材料を使用した摺動接触面は、油やグリースで潤
滑しておく必要があり、潤滑は接触面に油膜を形成して
行うことから、そのための隙間を伝動機構の接触面同士
の間に作っておく必要がある。この隙間は、動力伝達時
の弾性変形や部品の加工誤差を吸収するためにも必要な
ものである。
作ることになり、一方側の回転がすぐに他方側の回転と
なって現れなくなくなってしまう。このような応答の遅
れを以下、角度バックラッシュということにする。この
ような角度バックラッシュは伝動機構が制御機構として
使用されたときには制御精度を低下させるものとなって
しまう。このような角度バックラッシュを無くすには隙
間を小さくしなければならず、このことは潤滑油保持の
面から見て潤滑性能を低下させるものとなるから好まし
いものとは言えず、結局、角度バックラッシュの低減と
潤滑性能向上とは相反するものとなっている。特に制御
機構は頻繁に起動、停止を繰り返すものであるから、接
触面での摩擦が小さいものが望ましいが、その反面にお
いて摩擦を低減させるためには、潤滑が避けられない技
術的事項となっているので、結局角度バックラッシュの
低減は非常に困難な技術的事項となっていると言える。
皮膜を形成し、摺動部分の摩擦係数を低下させることも
公知である。この化成処理皮膜はそれ自体が低摩擦係数
ではなく、微小な凹凸に多量の潤滑油を保持しているた
めに低摩擦係数となるものである。
知の化成処理皮膜を形成することも考えられるが、化成
処理皮膜はそれ自体摩耗しやすく、皮膜が短時間ではが
れてしまう欠点がある。
さくし、且つ潤滑油の保持を長期に亘って維持できるよ
うにした接触面の構造及びその製造方法を提供すること
を目的にして、特願昭60−271649号(特公平2
−36825号公報、特許1623717号)で歯形の
研削目の歯筋方向及び該研削目の歯筋方向と交差する方
向に凹凸面が形成された接触面と、この凹凸の高さより
も低い膜厚で前記接触面に形成された化成処理皮膜とか
らなる接触面を提案した。
の方法はいずれも、外歯歯車と内歯歯車との歯形の接触
面の摩擦係数を小さくすることにより高効率、長寿命を
達成しようとするものであり、ピン保持孔に対するピン
の滑り回転を良くする(流体潤滑させる)という発想を
持つものではなかった。
ブローチ加工、もしくはギヤシェーパ加工、特に精度を
必要とする場合は、図11に示すような小径砥石40を
用いた内径研削加工によって加工しているのみであっ
た。
る切削は、加工の最終工程までが切削(素材の剪断加
工)によるので、図12に示すように、ピン保持孔13
の周方向の粗さは、ブローチの摩耗状態と加工条件によ
る切れ味によっても異なるが、おおよそ5μm程度が限
界であった。同様に、ギヤシェーパ加工した場合でも、
図13に示すように、ピン保持孔13の周方向粗さは、
おおよそ1〜2μm程度が限界であった。更に、これら
の加工品を図11に示すように研削加工した場合にも、
加工の最終工程が素材の剪断加工によることには変わり
がないので、ピン保持孔13の周方向粗さは、1〜2μ
mが限界であった。
20の噛み合いに伴ってピン保持孔13内で外ピン11
が滑り回転するときの摩擦損失が大きくなり、それが、
特に起動時の効率を低下させたり、部品寿命を短くした
り、騒音を増大させたりする要因になっていた。
内における外ピンの滑り回転を良くし、ピンとピン保持
孔間の摩擦損失を低減することにより、効率の向上、長
寿命化、低騒音化を図ることのできる内接噛合歯車機構
の内歯歯車用ピン保持リングの製造方法を提供すること
を目的とする。
歯歯車の動力伝達特性を考察し、外歯歯車の歯形と内歯
歯車の歯形(ピン)との噛み合いはほとんどが転がり接
触であるが、ピン(外ピン)とピン保持孔の間は滑り接
触であることに着目し、ピンとピン保持孔との間の潤滑
を、より流体潤滑に近づけることにより、高効率と長寿
命と低騒音とを低コストで実現するようにしたものであ
る。
に沿った複数の半円状のピン保持孔を有するピン保持リ
ングと、前記各ピン保持孔に回転可能に嵌合され且つ前
記ピン保持孔から露出した部分で円弧状歯形を形成する
ピンとから内歯歯車が構成されており、該内歯歯車に、
前記円弧状歯形に対応する歯形を有した外歯歯車が内接
噛合された内接噛合歯車機構の前記内歯歯車用のピン保
持リングの製造方法において、前記ピン保持孔を切削加
工する工程と、該ピン保持孔の内面をローラバニッシン
グ加工により塑性加工仕上げする工程とを含むことによ
り、上記課題を解決したものである。
らかな表面をもつ転圧ローラをピン保持孔の内面に押し
付けながら回転させ、ピン保持孔の内面に塑性変形と加
工硬化を生じさせながら、ピン保持孔の内面を滑らかな
仕上面に加工する方法である。
より、ピン保持孔の内面の凹凸の高さを0.5μm未満
にすることができると共に、ピン保持孔の表面の金属組
織を緻密にすることができて、結果的に、高効率と長寿
命を実現することができる。
ーチ加工における打抜き工具の最終段に径が大きめの鏡
面部分を形成しておき、この大きめの径とされた鏡面の
最終段にてピン保持孔の内面をつぶすようにして塑性加
工する方法も考えられるが、この方法では前記打抜き工
具を軸方向に移動するときに内面を軸方向に沿って加工
するだけなため、十分な効果が得られないことが確認さ
れている。本発明では切削の後、ローラバニシングにて
鏡面加工しているため、良好な鏡面が得られる。
の内面を仕上げするために、ローラバニッシング加工に
よって「半円状の」内面を仕上げしようとした場合、こ
の加工法は切削加工と異なり、該半円状の内面を正確な
芯を出しながら加工することが極めて難しいといる問題
がある。そのため、表面粗さの点では滑らかさを確保で
きても、そのままではこの種の内接噛合歯車機構のピン
保持孔に要求される正確な(寸法の)半円に仕上げるこ
とはできない。
向に沿った複数の半円状のピン保持孔を有するピン保持
リングと、前記各ピン保持孔に回転可能に嵌合され且つ
前記ピン保持孔から露出した部分で円弧状歯形を形成す
るピンとから内歯歯車が構成されており、該内歯歯車
に、前記円弧状歯形に対応する歯形を有した外歯歯車が
内接噛合された内接噛合歯車機構の前記内歯歯車用のピ
ン保持リングの製造方法において、前記ピン保持孔を全
円孔として包含し得る内径(零を含む)のピン保持リン
グ基材に対して前記ピン保持孔を全円孔として切削加工
する工程と、該切削加工工程後に各ピン保持孔の内面を
ローラバニッシング加工により塑性加工仕上げする工程
と、該塑性加工仕上げ工程後に前記ピン保持リングの内
径を仕上径まで拡大加工することにより、全円孔として
内面仕上げした前記各ピン保持孔のリング内周側部分を
開口して、前記半円状のピン保持孔とする工程とを含む
ことにより、上記課題を解決した。
た複数の半円状のピン保持孔を有するピン保持リング
と、前記各ピン保持孔に回転可能に嵌合され且つ前記ピ
ン保持孔から露出した部分で円弧状歯形を形成するピン
とから内歯歯車が構成されており、該内歯歯車に、前記
円弧状歯形に対応する歯形を有した外歯歯車が内接噛合
された内接噛合歯車機構の前記内歯歯車用のピン保持リ
ングの製造方法において、前記ピン保持リングの内周側
に開口した半円状のピン保持孔を切削加工する工程と、
該切削工程後にピン保持リングの内周に、自身の外周に
ピン保持孔に対する半円孔が形成された円形のガイドを
嵌めることで、該ガイドの外周に形成した半円孔とピン
保持リング側の半円状のピン保持孔とで全円孔を構成す
る工程と、該ガイド嵌合工程後に前記ガイド及びピン保
持リングの合体によってできる前記全円孔の内面をロー
ラバニッシング加工により塑性加工仕上げする工程と、
該塑性加工仕上げ工程後に前記ガイドをピン保持リング
から取り外す工程とを含むことにより、上記課題を解決
した。
かにおいて、更に、前記ピン保持リングの塑性加工仕上
げが終了した後に、前記ピン保持孔の内面に対して化成
処理皮膜を形成する工程を含むことにより、上記課題を
解決したものである。
基づいて説明する。
け上の構成は、図9、図10に示したものとほとんど変
わらず、変わる点は、内歯歯車20を構成しているピン
保持リング10の細部の構成と、その製造方法である。
そこで、まず、ピン保持リング110、210(本案の
ピン保持リングは、従来のピン保持リングの符号と下2
桁が同一の符号で示す)の製造方法についての実施形態
を説明する。
場合、噛み合い部分や摺動接触面は高強度部材で高精度
に加工されていなければならないため、内歯歯車20の
ピン保持リング110、210は、一般にはJIS G
5501で規定されるねずみ鋳鉄やJIS G5502
で規定される球状黒鉛鋳鉄、あるいはJIS H530
2で規定されるアルミ合金ダイカストで製作される。
法を述べる。
すように、ピン保持リング基材151に適当数のボルト
孔152を明ける。次いで、図2に示すように、多数の
ピン保持孔113aをピッチ円(直径がφPCDの円)
上に全円孔としてドリル等で切削加工する。ドリル加工
後に、リーマ加工またはファインボーリング加工を行う
のがよい。ここでは、ピン保持リング基材151の内径
φDAは、仕上径φDB(図5)よりも小径に設定され
ており、ピン保持孔113aを全円孔として加工した場
合にも、十分な肉厚t(例えば2mm以上)を有するよ
うに設定されている。極端な場合は中心に孔がない(内
径φDA=0)ピン保持リング基材を使用してもよい。
ン保持孔113aの内面を、図3及び図4に示すよう
に、ローラバニッシング加工により仕上げる。具体的に
は、滑らかな表面をもつテーパ状の転圧ローラ155
を、テーパ状のマンドレル156でピン保持孔113a
に押し込み、その状態で回転させることにより、ピン保
持孔113aの内面に材料の降伏点を超える圧力を加え
て、塑性変形と加工硬化を生じさせながら、ピン保持孔
113aの内面を滑らかな仕上面に塑性加工する。
ーラ155のテーパは互いに逆方向とされ、それぞれの
軸心CL1とCL2は平行ではなく、(転圧ローラ15
5の最外周ラインがピン保持孔131aと平行となるよ
うに)転圧ローラ155の軸心CL2が若干傾けられて
いる。
に、ピン保持リング基材151の内径をφDAから仕上
径φDBに加工することにより、全円孔として内面仕上
げした各ピン保持孔113aのリング内周側部分を開口
して、半円状のピン保持孔113を有したピン保持リン
グ110を得る。
されたピン保持孔113の内面の周方向表面粗さを、図
6に示すように、容易に0.1〜0.5μm(もしくは
<0.1μm)にすることができ、しかも正確な寸法の
半円を得ることができる。従って、このピン保持リング
110を組み込んで、図9、図10のような内接噛合遊
星歯車機構を製作した場合、ピン11とピン保持孔11
3との間に、流体潤滑状態を形成することができ、ピン
11の滑り回転を良くすることができる。
り接触を維持できるようになり、高効率、長寿命、低騒
音の内接噛合歯車機構を低コストで得ることができる。
歯形形状については、トロコイド歯形以外に円弧状歯形
であってもよい。
製造方法を述べる。
すように、ピン保持リング基材251に適当数のボルト
孔252を明けると共に、該リング基材251の内径を
仕上径φDBに加工し、このピン保持リング基材251
に対して、半円状のピン保持孔213aを、ピン保持リ
ング基材251の内周からブローチ加工、ギヤシェーパ
加工、ないしは研削加工によって加工する。
持リング基材251の内周に円形のガイド255を嵌め
る。このガイド255には自身の外周にピン保持孔23
1aに対応する半円孔256が形成されており、該ガイ
ド255の外周に形成した半円孔256とピン保持リン
グ基材251側の半円状のピン保持孔213aとで全円
孔257を構成する。
ン保持リング基材251の合体によってできる全円孔2
57に対して、図3、図4と同様のローラバニッシング
加工を施すことにより、全円孔257の内面を仕上げ
る。
ガイド255をピン保持リング基材251から取り外す
ことにより、半円状のピン保持孔213を有したピン保
持リング210を得る。
持孔213の表面粗さと正確な半円寸法を得ることがで
き、内接噛合遊星歯車機構に組み込んだ際に同様の効果
を奏する。
リング110、210の全体、あるいはピン保持孔11
3、213部分のみに燐酸塩皮膜(化成処理皮膜)を形
成してもよい。そうすると、表面粗さは若干荒れてくる
(悪くなる)が、燐酸塩の性質により多量の油滑油を保
持することができ、焼き付きにくくすることができる。
また、化成処理段階において、ピン保持孔113、21
3の表面が平滑なので、凹凸部分での燐酸塩の成長がな
くなり、薄い皮膜による初期焼き付き防止と表面粗さの
改善による流体潤滑の確保の両立が可能になる。
ピン保持孔とピンの間に流体潤滑状態を作り出すことが
できるので、ピンの滑り回転を良くすることができる。
特に、同じ油温であれば、高い荷重までピンとピン保持
孔の間に油膜を確保することができ、同じ荷重であれ
ば、高温領域までピンとピン保持孔の間に油膜を確保す
ることができる。従って、摺動部分の損失が小さくなる
ことから、停止状態からの起動効率と運転状態での動的
効率の両方を向上させることができる。また、効率が上
がるので、温度上昇が少なくなり、減速機等のコンパク
ト化が可能になる。さらに、潤滑の改善により、部品寿
命が延びると共に、騒音を減らすことができる上、角度
バックラシュを小さくすることもできる。また、ピン保
持孔の仕上げ精度を上げるという簡単な構成で、コンパ
クト性を維持しながら、大出力化を達成することができ
る。また、化成処理皮膜を施した場合は、初期の焼き付
き防止と表面粗さ改善による流体潤滑の確保の両立が可
能になる。
方法の説明に使用するピン保持リング基材の平面図
ピン保持孔を形成した状態を示す平面図
ッシング加工を施している状態を示す側断面図
によって完成した、半円状のピン保持孔を有するピン保
持リングの平面図
の表面粗さを示す図
方法の説明に使用するピン保持リング基材の加工後の平
面図
ことで、ローラバニッシング加工の可能な全円孔状のピ
ン保持孔を形成した状態を示す平面図
示す内接噛合遊星歯車機構の断面図
周方向の表面粗さを示す図
向の表面粗さを示す図
孔 151,251…ピン保持リング基材 255…ガイド 256…半円孔 257…全円孔
Claims (4)
- 【請求項1】内周に軸線方向に沿った複数の半円状のピ
ン保持孔を有するピン保持リングと、前記各ピン保持孔
に回転可能に嵌合され且つ前記ピン保持孔から露出した
部分で円弧状歯形を形成するピンとから内歯歯車が構成
されており、該内歯歯車に、前記円弧状歯形に対応する
歯形を有した外歯歯車が内接噛合された内接噛合歯車機
構の前記内歯歯車用のピン保持リングの製造方法におい
て、 前記ピン保持孔を切削加工する工程と、 該ピン保持孔の内面をローラバニッシング加工により塑
性加工仕上げする工程と、 を含むことを特徴とする内接噛合歯車機構の内歯歯車用
ピン保持リングの製造方法。 - 【請求項2】内周に軸線方向に沿った複数の半円状のピ
ン保持孔を有するピン保持リングと、前記各ピン保持孔
に回転可能に嵌合され且つ前記ピン保持孔から露出した
部分で円弧状歯形を形成するピンとから内歯歯車が構成
されており、該内歯歯車に、前記円弧状歯形に対応する
歯形を有した外歯歯車が内接噛合された内接噛合歯車機
構の前記内歯歯車用のピン保持リングの製造方法におい
て、 前記ピン保持孔を全円孔として包含し得る内径のピン保
持リング基材に対して前記ピン保持孔を全円孔として切
削加工する工程と、 該切削加工工程後に各ピン保持孔の内面をローラバニッ
シング加工により塑性加工仕上げする工程と、 該塑性加工仕上げ工程後に前記ピン保持リングの内径を
仕上径まで拡大加工することにより、全円孔として内面
仕上げした前記各ピン保持孔のリング内周側部分を開口
して、前記半円状のピン保持孔とする工程と、を含むこ
とを特徴とする内接歯車機構の内歯噛合歯車用ピン保持
リングの製造方法。 - 【請求項3】内周に軸線方向に沿った複数の半円状のピ
ン保持孔を有するピン保持リングと、前記各ピン保持孔
に回転可能に嵌合され且つ前記ピン保持孔から露出した
部分で円弧状歯形を形成するピンとから内歯歯車が構成
されており、該内歯歯車に、前記円弧状歯形に対応する
歯形を有した外歯歯車が内接噛合された内接噛合歯車機
構の前記内歯歯車用のピン保持リングの製造方法におい
て、 前記ピン保持リングの内周側に開口した半円状のピン保
持孔を切削加工する工程と、 該切削工程後にピン保持リングの内周に、自身の外周に
ピン保持孔に対する半円孔が形成された円形のガイドを
嵌めることで、該ガイドの外周に形成した半円孔とピン
保持リング側の半円状のピン保持孔とで全円孔を構成す
る工程と、 該ガイド嵌合工程後に前記ガイド及びピン保持リングの
合体によってできる前記全円孔の内面をローラバニッシ
ング加工により塑性加工仕上げする工程と、 該塑性加工仕上げ工程後に前記ガイドをピン保持リング
から取り外す工程と、 を含むことを特徴とする内接歯車機構の内歯噛合歯車用
ピン保持リングの製造方法。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、更に、 前記ピン保持リングの塑性加工仕上げが終了した後に、
前記ピン保持孔の内面に対して化成処理皮膜を形成する
工程を含むことを特徴とする内接歯車機構の内歯歯車用
ピン保持リングの製造方法。
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