JP2000130451A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
置において、環体を変形させずに簡単に着脱できるよう
にすること 【解決手段】シールリング40のリップ42が接触させ
られる環体50を、例えば軸受内輪などの第1部材20
に対してすきまばめあるいは中間ばめ状態で嵌合させる
ようにしながら、第1部材20と環体50との相対変位
を結合手段60〜62、71〜76でもって阻止するよ
うにしている。
Description
る。この密封装置は、例えば圧延ロール支持用軸受の少
なくとも軸方向一端側に装着されて使用される。
軸受の軸方向両端には、例えば内部に潤滑剤を密封する
とともに、外部から圧延ロールを冷却する水などが侵入
するのを防止するために密封装置が装着されている。
説明する。この図14には、密封装置を転がり軸受の内
・外輪間に装着した状態を示している。図中、80は軸
受内輪、81は軸受外輪、82は密封装置としてのシー
ルリング、83はシール保持環である。
L字形の環状芯金84の内周に主リップ85および補助
リップ86を被着した構成になっている。主リップ85
は、その外周にガータスプリングと呼ばれる弾性リング
87が嵌着され、この弾性リング87の緊縛力でもって
軸受内輪80などの外周面に圧接させられている。一方
の補助リップ86は、軸受内輪80に対して微小隙間を
介して対向させられている。
シールリング82は、主リップ85を軸受内輪80に対
して圧接させているために、使用経過に伴い軸受内輪8
0の外周面が徐々に摩耗することになって、ここの密封
性が低下する傾向となる。
されていて、この主リップ85に対して外部の水が直接
的にかかるようになっているために、前述したように軸
受内輪80の摩耗が原因となる密封性が低下すると、前
記水が軸受内部へ侵入しやすくなり、軸受内部の潤滑剤
を劣化させることになりやすい。
した図14に示すシールリング82に、スリンガーと呼
ばれる環体90を組み合わせて、密封装置を構成したも
のがある。
に形成されている。この環体90の円筒部91が軸受内
輪80の外周面に対して圧入により嵌合されており、環
状板部92がシールリング90の主リップ85および補
助リップ86を外部から隠蔽するようになっている。
リング82の主リップ85が圧接させられるようになっ
ている。
環体90の円筒部91において主リップ85の接触部位
が摩耗することになるので、この環体90を交換すれば
よくなる。しかも、そのような摩耗が発生しても、環体
90の環状板部92の存在によって主リップ85側に外
部の水が直接かからないようになっているから、密封性
は比較的良好に保たれると言える。
は、環体90を軸受内輪80に対して圧入嵌合すること
により装着しているために、その着脱作業がかなり面倒
であることが指摘される。しかも、このような環体90
の交換時には、問題とならないが、単にメインテナンス
の目的で環体90を取り外すような場合には、無理抜き
する必要があるために、環状板部92が変形するなど、
再利用できないことが指摘される。
リングに環体を組み合わせてなる密封装置において、環
体を変形させずに簡単に着脱できるようにすることを目
的としている。
密封装置は、同心状に配設される2つの部材間に設けら
れて両部材間の対向空間を軸方向で仕切るもので、第1
部材に中間ばめあるいはすきまばめ状態で嵌合される環
体と、第2部材側に取り外し可能な状態で一体的に取り
付けられかつ前記環体に対して接触させられるリップを
有するシールリングとを備え、前記環体が第1部材に対
して結合手段を介して相対変位を阻止する状態で取り付
けられている。
請求項1の結合手段を、環体と第1部材との嵌合部に当
該両者に摩擦抵抗を付与する状態で介装される摩擦抵抗
付与部材としている。
請求項1の結合手段を、環体と第1部材との嵌合部に当
該両者に軸方向で引っ掛かる状態で介装されて当該両者
の軸方向変位を阻止する抜け止め部材としている。
請求項1の結合手段を、環体と第1部材とに軸方向から
係合する状態に振り分けて設けられて当該両者の相対回
転を阻止する凹部および凸部としている。
請求項1の結合手段を、環体と第1部材との嵌合部に当
該両者間に摩擦抵抗を付与する状態で介装される摩擦抵
抗付与部材と、環体と第1部材との嵌合部に当該両者に
軸方向で引っ掛かる状態で介装されて当該両者の軸方向
変位を阻止する抜け止め部材と、環体と第1部材とに軸
方向から係合する状態に振り分けて設けられて当該両者
の相対回転を阻止する凹凸とのうち、少なくともいずれ
か2つとしている。
請求項2または5の摩擦抵抗付与部材を、環体と第1部
材とのいずれか一方に設けられる周溝に嵌着されて残り
他方に対して圧接されるOリングとしている。
請求項3または5の抜け止め部材を、環体と第1部材と
に軸方向位置が一致する関係で設けられる周溝間に対し
て、前記環体に周溝に連接する状態で設けられる開口か
ら、挿入される可撓性棒体としている。
請求項4または5の凹部を、環体において当該環体の嵌
合方向先端側に設けられ、前記凸部は、第1部材におい
て前記環体の凹部に対応して設けられるものとしてい
る。
請求項1の環体を、円筒部と、その軸方向一端に径方向
に延出する形態で連接されかつ周縁部分がシールリング
あるいは第2部材に対して微小隙間を介して対向させら
れる環状板部とを有するものとしている。
記請求項9において、シールリングのリップを、環体の
円筒部に対して接触するラジアルリップと、環体の環状
板部に対して接触するサイドリップとを含むものとして
いる。
グのリップが接触させられる環体を、例えば軸受内輪な
どの第1部材に対して抵抗少なく嵌合させることを可能
にしている。この状態では、第1部材と環体とが相対変
位可能になってしまうので、それらを結合手段でもって
相対変位させないようにしている。なお、ここでの相対
変位とは、軸方向の動きあるい回転方向の動きを意味し
ている。
間ばめ状態で第1部材に対して嵌合するようにしている
ので、従来例のような圧入に比べて、環体の脱着作業が
簡単に行えるようになるとともに、環体を取り外すとき
に無理抜きしなくて済むので環体の変形を回避できるよ
うになり、再利用が可能となる。
抗でもって第1部材と環体との相対変位を規制するよう
にしており、請求項3や請求項7では、軸方向の引っ掛
かりでもって第1部材と環体との軸方向の動きを阻止す
るようにしており、請求項4や請求項8では、回転方向
の引っ掛かりでもって第1部材と環体との相対回転を阻
止するようにしている。さらに、請求項5では、請求項
2ないし4の少なくともいずれか2つでもって第1部材
と環体との相対変位を規制するようにしている。なお、
請求項6では、Oリングが、環体と第1部材との嵌合面
をシールするようになる。
ルリングのリップを外部から隠蔽するような形状にして
いるから、密封性が一層高められる。
リップとして、請求項9の環体における円筒部に対して
接触するラジアルリップと、請求項9の環体における環
状板部に対して接触するサイドリップとを含むものとし
ているから、密封性がより一層高められる。
態に基づいて説明する。
1および図2に示すような圧延ロール支持軸受の軸方向
両端に装着して使用する場合を例に挙げる。
って、その使用対象となる圧延ロール支持部について簡
単に説明する。
ルチョック、3は圧延ロール支持軸受としてのラジアル
タイプの転がり軸受、4,5は転がり軸受3の内輪押さ
え部材、6,7は転がり軸受3の外輪押さえ部材、8〜
12は一対の内輪押さえ部材4,5と一対の外輪押さえ
部材6,7とのそれぞれの対向隙間に配設されるシール
である。
円錐ころ軸受とされており、2つの内輪20と、3つの
外輪21と、複数の円錐ころ22と、4つの保持器23
とを備えている。このうち、2つの内輪20,20の各
一方軸端に張り出し部24,24が形成されていて、そ
れにより、すべての内輪20を合わせた軸方向幅が、す
べての外輪21を合わせた軸方向の幅よりも大きく設定
されている。
却するために圧延ロール1に対して水をかけるようにな
っているので、この水が転がり軸受3に対して直接的に
かからないように、転がり軸受3の外部に複数のシール
8〜12を設けている。しかし、この水は、これら複数
のシール8〜12を通過することがあるので、転がり軸
受3内部への水の侵入を防止するために、転がり軸受3
の軸方向両端に密封装置30を装着するようにしてい
る。
置30をシール保持環13を介して外輪21の側方に隣
接する状態に内輪20の張り出し部24の外周に配設す
るようになっている。
半分の縦断側面図である。この実施形態1での密封装置
30は、シールリング40と、スリンガーと呼ばれる環
体50とを組み合わせた構成になっている。
L字形の環状芯金41の内周に主リップ42および補助
リップ43を被着した構成になっている。主リップ42
は、その外周にガータスプリングと呼ばれる弾性リング
44が嵌着され、この弾性リング44の緊縛力でもって
環体50の外周面に圧接させられる。一方の補助リップ
43は、環体50に対して微小隙間を介して対向させら
れる。
であり、その軸方向一端には、径方向外向きに立ち上が
る立ち上がり部51が設けられている。この立ち上がり
部51は、シールリング40の補助リップ43との間で
ラビリンス密封部を形成するためのものである。この環
体50は、例えば炭素鋼(JIS規格S45C)などの
金属材を、板金、切削してから、焼入れ硬化するととも
にクロームメッキして製作される。
ール保持環13を介してロールチョック11の内周面に
対して嵌合されるとともに、転がり軸受3の外輪21の
側方に隣接配置される。なお、シールリング40は、シ
ール保持環13の内周面に圧入嵌合により取り外し可能
な状態で一体的に取り付けられている。
の内輪20の張り出し部24に対して、すきまばめある
いは中間ばめとなる状態で嵌合することにより、抵抗少
なく着脱できるようになっている。このため、環体50
が内輪20に対して軸方向に抜け出しやすくかつ周方向
に回転しやすい状態になってしまうので、下記するよう
に環体50を内輪20に対して軸方向抜け出しおよび周
方向回転を阻止する状態に結合するように対処してい
る。
には、摩擦抵抗付与部材としてのOリング60と、抜け
止め部材としての可撓性棒体61と、ピン62とが設け
られている。可撓性棒体61は、巻径が微小とされた金
属製のコイルスプリングからなる。ピン62は、例えば
炭素鋼(JIS規格S45C)などの金属材からなり、
例えば焼入れ硬化が施されている。
し部24の外周面において軸方向ほぼ中央位置に設けら
れる第1の周溝71に対して嵌着されていて、その外周
部分が環体50の内周面に対して圧接させられている。
これにより、Oリング60が環体50に対して摩擦抵抗
を付与するとともに、環体50と内輪20との間を密封
するようになる。
出し部24の外周面において軸端側に設けられる第2の
周溝72と、環体50の内周面において第2の周溝72
に対応する位置に設けられる周溝73とで形成する環状
空間に、図4に示すように、内輪20の張り出し部24
の外端側において第2の周溝72に連接して設けられる
切欠き74から挿入されていて、内輪20と環体50と
に対して軸方向に引っ掛かるようになっている。これに
より、内輪20に対して環体50が軸方向へ抜け出すの
を阻止するようになる。
部24の基端側において円周方向の例えば1カ所に径方
向に沿って設けられる穴75に上端が突出する状態で嵌
着されていて、その突出部分が、環体50の内端の内周
面において円周の例えば1カ所に軸方向に沿って端縁側
へ開放する状態に設けられている凹部76に対して係合
されている。このようなピン62と凹部76との係合に
より、内輪20に対して環体50が回転することを阻止
するようになる。
して軸方向抜け出しおよび周方向回転を阻止する状態に
結合している。
手順について説明する。
グ60とピン62とを装着しておき、この内輪20に対
して環体50を嵌合する。この嵌合は、すきまばめある
いは中間ばめであるので、環体50の装着を比較的抵抗
少なく行える。この環体50の嵌合の最終段階で、環体
50の内端の凹部76をピン62に軸方向から係合す
る。これにより、環体50が内輪20に対して回転不可
能となる。引き続いて、内輪20の切欠き74から内輪
20の周溝72と環体50の周溝73との間に形成され
る環状空間に対して、可撓性棒体61の一端を差し入
れ、これを周方向一方に徐々に押し込む。この実施形態
では、最後に可撓性棒体61の一端の凸部を他端の中空
部に差し込んでつなげるようになっている。これによ
り、環体50が内輪20に対して軸方向に抜け止めされ
る。
めに、ピン62の外径寸法よりも凹部76の周方向の幅
寸法を大きく設定しているとともに、可撓性棒体61の
外径寸法よりも、2つの周溝72、73とで形成する環
状空間の内径寸法を大きく設定している。この場合、環
体50が軸方向ならびに周方向に遊びを持つために、が
たつきやすい状態であると言えるが、Oリング60で環
体50に対して摩擦抵抗を付与しているので、前記遊び
が吸収されることになってがたつきを阻止できるように
なっている。
切欠き74から手あるいはスパナなどの工具を入れて、
可撓性棒体61の両端を引き離してから、この可撓性棒
体61を引き抜く。続いて、環体50を引き抜けばよ
い。この状態では、環体50はOリング60の摩擦抵抗
だけで内輪20に嵌合されているので、その引き抜きは
従来例の圧入に比べて抵抗少なく簡単に行える。そのた
め、環体50が変形することがなくなる。
用経過に伴いシールリング40の主リップ42との摺接
によって環体50の外周面の摩耗が進行することは避け
られないが、この環体50を交換するときの脱着作業が
簡単に行えるようになる。また、上述したような環体5
0の摩耗とは別に、メインテナンスのために軸受内部を
点検するために、密封装置30を取り外す場合にあって
も、環体50を内輪20から変形させずに簡単に取り外
すことができるから、当該環体50を再利用することが
できる。
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
り、図3に対応する図である。この実施形態2では、シ
ールリング40にサイドリップ44を設けるとともに、
内輪押さえ部材13,14において内端側の外径を大き
く設定し、この内輪押さえ部材13,14の内端部端面
に対して前述のサイドリップ44を接触させるようにし
ている。この場合、もし万が一、転がり軸受3の外部の
シール22〜26を水が通過したときでも、この水をシ
ールリング40の主リップ42側へ到達させにくくする
ことができる。
り、図3に対応する図である。この実施形態3では、環
体50の上半分断面をほぼ逆向きL字形に形成してい
る。そして、環体50の径方向外向きに立ち上がる環状
板部52の外周縁をシールリング40の環状芯金41の
外端部に対して微小隙間を介して対向させている。この
場合、上記実施形態2と同様に、もし万が一、転がり軸
受3の外部のシール8〜12を水が通過したときでも、
この水をシールリング40の主リップ42側へ到達させ
にくくすることができる。
り、図3に対応する図である。この実施形態4は、上記
実施形態2でのシールリング40と、上記実施形態3で
の環体50とを組み合わせた構成になっている。但し、
この実施形態4では、シールリング40のサイドリップ
45を環体50の環状板部52の内面に対して接触させ
るようにしている。この場合、上記実施形態2,3より
もさらに密封性が向上する。
り、図3に対応する図である。この実施形態5は、上記
実施形態4の構成を前提としたもので、環体50の環状
板部52の外面に、サイドリップ53を設けた構成にな
っている。そして、この実施形態5では、上記実施形態
2のように内輪押さえ部材4,5において内端側の外径
を大きく設定し、この内輪押さえ部材4,5の内端部端
面に対して前述のサイドリップ53を接触させるように
している。この場合、上記実施形態2〜4よりもさらに
密封性が向上する。
形態6にかかり、図9は、図3の一部に対応する図、図
10は、図9の要部の上面図である。この実施形態6で
は、上記各実施形態でのピン62を無くして、その代わ
りに、内輪20の張り出し部24においてその基端側段
差部に凸状隆起部62Aを設けている。つまり、この凸
状隆起部62Aが、環体50の凹部76に対して係合さ
れる。この場合、ピン62を用いる各実施形態に比べて
部品点数および組み込み工数を削減できるから、製作コ
ストの低減に貢献できるようになる。
施形態7にかかり、図11は、図3の一部に対応する
図、図12は、図11の要部の上面図である。この実施
形態7では、上記実施形態6と同様に、上記各実施形態
でのピン62および環体50の凹部76を無くして、そ
の代わりに、環体50の内端の円周例えば1カ所に凸部
62Bを設け、さらに、内輪20の本体部分において張
り出し部24側に開放する凹部76Aを設けている。つ
まり、この環体50の凸部62Bが、内輪20の凹部7
6Aに対して係合される。この場合も、上記実施形態6
と同様に、ピン62を用いる各実施形態に比べて部品点
数および組み込み工数を削減できるから、製作コストの
低減に貢献できるようになる。
かり、図3の一部に対応する図である。この実施形態8
は、上記実施形態3,4,5の変形例であり、シールリ
ング40の環状芯金41の軸方向幅寸法を短くする一方
で、環体50の環状板部52の外径寸法を長くし、この
環状板部52の外周縁をシール保持環13の内周面に対
して、また、環状板部52の外周側内面をシールリング
40の環状芯金41の外端部に対して、それぞれ微小隙
間を介して対向させるようにしている。
40のリップ形状や数については、図示しないが変更す
ることができる。
13については、その内端側に径方向内向きの鍔部を設
けているが、この鍔部を除去してもよい。その場合、軸
方向寸法を縮幅できるようになる。
を転がり軸受3の内輪20に対して相対変位を阻止する
状態で取り付けるために、Oリング60と、可撓性棒体
61と、ピン62および凹部76の組み合わせとを用い
ているが、密封装置30の設置形態に応じて、これらの
うちの少なくともいずれか1つのみを用いるようにした
り、あるいは少なくとも2つを用いるようにしたりする
ことができる。具体的に数例を挙げる。内輪押さえ部
材4,5で環体50を軸方向に受けるような形態で使用
する場合には、内輪押さえ部材4,5でもって環体50
の軸方向抜け出しが阻止されるので、ピン62および凹
部76の組み合わせあるいはOリング60のいずれか一
方だけを用いて回り止めすればよい。内輪押さえ部材
4,5で環体50を軸方向から押圧するような形態で使
用する場合には、内輪押さえ部材4,5でもって環体5
0が回り止めならびに軸方向抜け出しが阻止されるの
で、Oリング60だけを用いればよい。つまり、Oリン
グ60だけを用いる場合、環体50に対するしめしろを
調節することにより、その摩擦抵抗でもって環体50の
軸方向変位および周方向変位をある程度阻止することが
可能になるから、密封装置の設置形態によっては十分使
用可能なものとなる。この場合、Oリング60が柔軟性
を有するものであるから、環体50の取り外しは従来例
のような金属どうしの圧入に比べると、簡単になる。さ
らに、内輪押さえ部材4,5で環体50を軸方向に受け
ない場合には、環体50の内周面と内輪20の外周面の
両方に対向して周溝を形成し、Oリング60を両周溝内
に嵌入すれば、環体50の軸方向抜け出しを阻止するこ
とができる。
対して抵抗少なく嵌合できるようにしながらも、環体を
結合手段でもって第1部材に対して軸方向や周方向に相
対変位するのを阻止するようにしているから、環体の着
脱を従来例のような圧入に比べて簡単にしかも変形させ
ずに行うことができるうえ、使用状態では環体とシール
リングのリップとの接触部による密封作用を良好に発揮
させることができて、環体を再利用できるようになる。
脱性を良好とするために摩擦抵抗の付与を比較的小さく
設定すると、第1部材に対する環体の相対変位の阻止作
用が若干弱くなる。しかし、それでも本発明にかかる密
封装置の設置形態によっては十分使用可能なものとな
る。なお、請求項6の発明では、摩擦抵抗付与部材とし
てOリングを用いているから、前記効果に加えて、環体
と第1部材との嵌合部分を密封できるようになってここ
からの水などの侵入を防止できるようになる。
単に着脱できるようになるとともに、第1部材に対する
環体の軸方向変位の阻止作用を強くできるものの、第1
部材に対する環体の周方向変位の阻止作用が若干弱くな
る。しかし、それでも、本発明にかかる密封装置の設置
形態によっては十分使用可能なものとなる。
単に着脱できるようになるとともに、第1部材に対する
環体の周方向変位の阻止作用を強くできるものの、第1
部材に対する環体の軸方向変位の阻止作用が若干弱くな
る。しかし、それでも、本発明にかかる密封装置の設置
形態によっては十分使用可能なものとなる。
少なくともいずれか2つでもって第1部材と環体との相
対変位を規制するようにしている。
ルリングのリップを外部から隠蔽できる形状にしている
から、密封性が一層高められることになる。
ップとして、請求項9の環体における円筒部に対して接
触するラジアルリップと、請求項9の環体における環状
板部に対して接触するサイドリップとを含むものとして
いるから、密封性がさらに一層高められることになる。
支持部の上半分を示す縦断側面図
分の縦断側面図
側面図
開図
側面図
側面図
側面図
側面図
の縦断側面図
部の縦断側面図
部の縦断側面図
Claims (10)
- 【請求項1】 同心状に配設される2つの部材間に設け
られて両部材間の対向空間を軸方向で仕切る密封装置で
あって、 第1部材に中間ばめあるいはすきまばめ状態で嵌合され
る環体と、第2部材側に取り外し可能な状態で一体的に
取り付けられかつ前記環体に対して接触させられるリッ
プを有するシールリングとを備え、 前記環体が第1部材に対して結合手段を介して相対変位
を阻止する状態で取り付けられている、ことを特徴とす
る密封装置。 - 【請求項2】 請求項1の密封装置において、前記結合
手段は、環体と第1部材との嵌合部に当該両者に摩擦抵
抗を付与する状態で介装される摩擦抵抗付与部材からな
る、ことを特徴とする密封装置。 - 【請求項3】 請求項1の密封装置において、前記結合
手段は、環体と第1部材との嵌合部に当該両者に軸方向
で引っ掛かる状態で介装されて当該両者の軸方向変位を
阻止する抜け止め部材からなる、ことを特徴とする密封
装置。 - 【請求項4】 請求項1の密封装置において、前記結合
手段は、環体と第1部材とに軸方向から係合する状態に
振り分けて設けられて当該両者の相対回転を阻止する凹
部および凸部からなる、ことを特徴とする密封装置。 - 【請求項5】 請求項1の密封装置において、前記結合
手段は、環体と第1部材との嵌合部に当該両者間に摩擦
抵抗を付与する状態で介装される摩擦抵抗付与部材と、
環体と第1部材との嵌合部に当該両者に軸方向で引っ掛
かる状態で介装されて当該両者の軸方向変位を阻止する
抜け止め部材と、環体と第1部材とに軸方向から係合す
る状態に振り分けて設けられて当該両者の相対回転を阻
止する凹凸とのうち、少なくともいずれか2つからな
る、ことを特徴とする密封装置。 - 【請求項6】 請求項2または5の密封装置において、
前記摩擦抵抗付与部材は、環体と第1部材とのいずれか
一方に設けられる周溝に嵌着されて残り他方に対して圧
接されるOリングからなる、ことを特徴とする密封装
置。 - 【請求項7】 請求項3または5の密封装置において、
前記抜け止め部材は、環体と第1部材とに軸方向位置が
一致する関係で設けられる周溝間に対して、前記環体に
周溝に連接する状態で設けられる開口から、挿入される
可撓性棒体からなる、ことを特徴とする密封装置。 - 【請求項8】 請求項4または5の密封装置において、
前記凹部は、環体において当該環体の嵌合方向先端側に
設けられ、前記凸部は、第1部材において前記環体の凹
部に対応して設けられるものである、ことを特徴とする
密封装置。 - 【請求項9】 請求項1の密封装置において、前記環体
は、円筒部と、その軸方向一端に径方向に延出する形態
で連接されかつ周縁部分がシールリングあるいは第2部
材に対して微小隙間を介して対向させられる環状板部と
を有する、ことを特徴とする密封装置。 - 【請求項10】 請求項9の密封装置において、前記シ
ールリングのリップは、環体の円筒部に対して接触する
ラジアルリップと、環体の環状板部に対して接触するサ
イドリップとを含む、ことを特徴とする密封装置。
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