JP2000129633A - 橋梁床版の架設工法 - Google Patents

橋梁床版の架設工法

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JP2000129633A
JP2000129633A JP10308761A JP30876198A JP2000129633A JP 2000129633 A JP2000129633 A JP 2000129633A JP 10308761 A JP10308761 A JP 10308761A JP 30876198 A JP30876198 A JP 30876198A JP 2000129633 A JP2000129633 A JP 2000129633A
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steel
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Shigeo Tanabe
重男 田辺
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Hazama Ando Corp
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Hazama Gumi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工現場の周辺の製作ヤードを必要とせず、
また固定支保工や架設ビーム支保工も必要とせず、床版
のスパンを比較的長くすることが可能で、橋体の完成後
に型枠の撤去が不要な橋梁床版の架設工法を提供するこ
と。 【解決手段】 支間に鋼管12を架設し、管体上に吊り
梁16を管体軸方向に交差する方向で、且つその端部1
6aが管体上から外側に突出するように配置し、吊り梁
に吊り鋼棒21a,21bを係止して、張出し部分11
aを含む床版11のための埋め込み底型枠18を吊り鋼
棒により懸吊し、両端部の鋼管には外側に縦材19を固
定し、縦材に係止した留め鋼棒23を延長して埋め込み
側面型枠17a,17bを支持し、型枠内に補強筋を配
筋した後に、コンクリートを打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁床版の架設工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】支間が10〜30m程度の橋梁の架設方
法としては、大きく分けて以下の〜の工法がある。
【0003】支間に固定支保工または架設ビーム支保
工を設置し、これら何れかの支保工上に型枠を組み立て
て、施工現場で型枠内にコンクリートを打設する工法。
◆ ポストテンションT桁を大型クレーンまたは送り出し
架設ガーダーを用いて支間に架設する工法。◆ プレテンション床版橋をクレーンにて支間に架設する
工法。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空床
版橋の建設場所が急峻な地形である場合には、上記固定
支保工は設置するのが困難であり、実際の施工には適用
することができない。また、中空床版橋の桁下高さが高
い場合には、膨大な数量の固定支保工が必要となるた
め、施工コストが高くなるという欠点がある。一方、架
設ビーム支保工を用いる工法では、床版の完成後に、床
版の下から架設ビームを引き出して撤去しなければなら
ず、この撤去作業が技術的に難しく、かつ作業が非常に
危険である。
【0005】次に、上記ポストテンションT桁による床
版の架設工法では、ポストテンションT桁を製作するた
めのヤードを必要とするが、施工現場の地形によっては
ヤードを確保できないことがある。また、床版橋の美観
を重視する場合には、T桁は適用困難である。
【0006】さらに、プレテンション床版による架設工
法では、プレキャスト工場にて製作したプレテンション
床版を施工現場まで搬入するための搬入道路を必要とす
るため、この搬入道路が確保できない場合には適用不可
能であり、またプレテンション床版の搬入時に公道を通
過する場合、プレテンション床版は最長24mであり、
これ以上長いスパンの床版橋には適用できない。
【0007】したがって、本発明は、上記従来工法の問
題点を解決せんとしたものであり、その課題は、施工現
場の周辺の製作ヤードを必要とせず、また固定支保工や
架設ビーム支保工も必要とせず、床版のスパンを比較的
長くすることが可能で、橋体の完成後に型枠の撤去が不
要な橋梁床版の架設工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、支間に管体
を架設し、該管体上に軸部材を管体軸方向に交差する方
向で、且つその端部が管体上から外側に突出するように
配置し、該軸部材に吊り部材を係止して、張出し部分を
含む床版のための底型枠としての埋め込み型枠を該吊り
部材により懸吊し、両端部の管体には外側に縦材を固定
し、該縦材に係止した留め材を延長して側面型枠として
の埋め込み型枠を支持し、該型枠内に鉄筋又は鉄骨等の
補強筋を配筋した後に、コンクリートを打設することを
特徴とする橋梁床版の架設工法を提供する。本発明の橋
梁床版の架設工法において、鋼管はリブ付鋼管を用いる
ことが好ましい。また前記軸部材及び縦材は、それぞれ
吊り部材及び留め材を介して底型枠及び側面型枠を支持
し、型枠内に打設されるコンクリートの重量や側圧を支
持することができる強度を備える部材であれば良く、例
えば、H形鋼、I形鋼、L形鋼、溝形鋼又は鋼管などの
鋼材を使用することが好ましい。さらに前記吊り部材及
び前記留め材は、前記軸部材及び縦材と同様に、コンク
リートの重量や側圧を支持することができる強度を備え
る部材であれば良く、例えば、鋼棒又はワイヤーロープ
などのように比較的細く且つ加工性の良い部材を使用す
ることが好ましい。
【0009】また本発明では、支間に管体を架設し、該
管体に吊り部材を係止して、該吊り部材により底型枠及
び側面型枠としての埋め込み型枠を支持し、該型枠内に
鉄筋又は鉄骨等の補強筋を配筋した後に、コンクリート
を打設することを特徴とする橋梁床版の架設工法を提供
する。
【0010】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。図1は本発
明を適用する中空床版橋であって、左半分は中空床版橋
中間部分の断面図であり、右半分は中空床版橋支点部分
の断面図であり、図2は本発明の工法における型枠組み
立て後の状況を示しており、左半分は中空床版橋中間部
分の断面図であり、右半分は中空床版橋支点部分の断面
図であり、図3は図2における橋軸方向の断面図であ
る。
【0011】図1〜図5を参照し、張出し部を有する中
空床版橋を例示して、本発明の床版架設工法について説
明する。最初に、橋台14又は橋脚(図示せず)の上に
仮支承15を載置し、この仮支承15を介して橋台14
間、橋脚間(図示せず)あるいは橋台橋脚間(図示せ
ず)に、クレーン等の揚重機を用いて複数の鋼管12を
架設する。
【0012】次に、鋼管12の上に複数の吊り梁16を
それぞれ所定間隔で設置する。この吊り梁16は橋軸直
角方向、すなわち鋼管軸直交方向に延びるように、且つ
各吊り梁16の先端16aが両側の鋼管12上から外側
に突出するように配置し、各吊り梁16に吊り鋼棒21
a,21bの上端を固定し、この吊り鋼棒21a,21
bの下端に埋め込み底型枠17b,18を固定する。こ
こで、吊り梁16は、図5(1)に示したように、吊り
鋼棒21a,21bをウエッブで挟持するように一対の
溝形鋼16a,16aを対向配置し、この溝形鋼16
a,16aをボルトや溶接(図示せず)により連結し、
フランジ上に突き出た吊り鋼棒21a,21bを固定金
物16b,16cで固定してなる。
【0013】また、前記吊り梁16や前記埋め込み底型
枠17b,18の設置工程の前又は後に、埋め込み側面
型枠17a,17cを固定する。すなわち、図4に示し
たように、鋼棒やワイヤー等からなる固定具20を鋼管
12に巻き付けて、鋼管12の外側に配置した縦材19
に固定具20の両端を貫通させて、ここを固定金物24
で固定する。そして、縦材19には留め鋼棒23a,2
3bの一端を貫通させて固定金物24で固定し、鋼管1
2に固定した縦材19を介して留め鋼棒23a,23b
で埋め込み側面型枠17a,17cを支持する。
【0014】以上のように、埋め込み底型枠17b,1
8や埋め込み側面型枠17a,17cを組み立てた後
に、これら型枠17b,18,17a,17c内に鉄筋
又は鉄骨等の補強筋を配筋してコンクリートを打設す
る。そして、コンクリートが硬化したら、床版11の端
部から仮支承15を外して本支承13を挿入すれば中空
床版の架設工程は完了する。
【0015】なお、図5(2)に示したように、前記吊
り梁16としての溝形鋼16a,16aが、床版の表面
コンクリート31から突出する場合には、この溝形鋼1
6a,16aの周りの表面コンクリート31に切欠き3
1aを設け、ここで溝形鋼16a,16aを切断し、こ
の切欠き31aをモルタルで埋め戻す。また橋台や橋脚
の支承13の上に載置される鋼管12の両端部12'に
は、コンクリート打設時にコンクリートを充填する。
【0016】上述したように、本発明の工法では、吊り
梁16の先端16aを鋼管12上から外側に突出させ、
この吊り梁16の突出端から吊り鋼棒21a,21bを
介して埋め込み底型枠17bを懸吊すると共に、鋼管1
2の外側に縦材19を配置してこの縦材19から留め鋼
棒23a,23bを介して埋め込み側面型枠17a,1
7cを支持したので、型枠の納まりが複雑で施工が煩雑
になりがちな床版張出し部も、支保工無し、脱型作業無
しで簡略に施工することができる。
【0017】次に、図1〜図4とは異なる工法につい
て、張出し部の無い中空床版橋40を例示し、図6〜図
8を参照して説明する。最初に、上記工法と同様に複数
の鋼管12を橋台14等の支間に架設する。次に、鋼棒
やワイヤー等からなる吊り部材32を鋼管12に巻き付
けて、両端を下方に延ばして埋め込み底型枠18に連結
し、これにより埋め込み底型枠18を懸吊する。また両
端の鋼管12には、さらに吊り部材33を巻き付けて、
両端を側方に延ばして埋め込み側面型枠34に連結し、
これにより埋め込み側面型枠34を支持する。
【0018】以上のように、埋め込み底型枠18や埋め
込み側面型枠34を組み立てた後、これら型枠18,3
4内に鉄筋又は鉄骨等の補強筋を配筋してコンクリート
を打設し、コンクリートが硬化したら、仮支承15を外
して本支承13を設置すれば中空床版の架設工程は完了
する。なお、鋼管12の両端部には、コンクリート打設
時にコンクリートを充填する。
【0019】
【本発明の効果】本発明の請求項1に記載の工法では、
支間に架設した管体上に軸部材を配置すると共に、両端
部の管体には縦材を固定し、これらの軸部材や縦材から
それぞれ吊り部材や留め材を延ばして型枠を支持するの
で、従来工法のように固定支保工や架設ビーム支保工を
必要とせず、したがって、これら支保工の設置や撤去の
手間を省くことができて工期短縮が図れる。また型枠と
して埋め込み型枠を用いるので、橋体完成時の型枠解体
作業を省くことができて、工期短縮が図れる。さらに、
前記軸部材をその端部が管体上から外側に突出するよう
に配置し、この突出部分によって埋め込み底型枠を懸吊
したので、床版張出し部の施工が容易になった。
【0020】本発明の請求項2に記載の工法では、管体
から吊り部材を延ばして埋め込み底型枠及び側面型枠を
支持するので、支保工の設置や撤去の手間を省くことが
できて、且つ橋体完成時の型枠解体作業を省くことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する中空床版橋であって、左半分
は中空床版橋中間部分の断面図であり、右半分は中空床
版橋支点部分の断面図である。
【図2】本発明の工法における型枠組み立て後の状況を
示しており、左半分は中空床版橋中間部分の断面図であ
り、右半分は中空床版橋支点部分の断面図である。
【図3】図2における橋軸方向の断面図である。
【図4】図2における縦材周辺を拡大して示した断面図
である。
【図5】図2における吊り梁を拡大して示した断面図で
あって、(1)では表面コンクリートに埋設された吊り
梁を示しており、(2)では表面コンクリートから一部
分が突出した吊り梁を示している。
【図6】本発明を適用する張出し部無しの中空床版橋で
あって、左半分は中間部分の断面図であり、右半分は支
点部分の断面図である。
【図7】図6の中空床版橋における型枠組み立て後の状
況を示しており、左半分は中空床版橋中間部分の断面図
であり、右半分は中空床版橋支点部分の断面図である。
【図8】図7における橋軸方向の断面図である。
【符号の説明】
10,40 床版橋 11 床版 11a 床版張出し部分 12 管体(鋼管) 16 吊り梁(軸部材) 16a 吊り梁端部(軸部材の端部) 17a,17b 埋め込み側面型枠(埋め込み型枠) 18 埋め込み底型枠(埋め込み型枠) 19 縦材 21a,21b 吊り鋼棒(吊り部材) 23 留め鋼棒(留め部材) 32,33 吊り部材 34 埋め込み側面型枠(埋め込み型枠)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支間に管体を架設し、該管体上に軸部材
    を管体軸方向に交差する方向で、且つその端部が管体上
    から外側に突出するように配置し、該軸部材に吊り部材
    を係止して、張出し部分を含む床版のための底型枠とし
    ての埋め込み型枠を該吊り部材により懸吊し、両端部の
    管体には外側に縦材を固定し、該縦材に係止した留め材
    を延長して側面型枠としての埋め込み型枠を支持し、該
    型枠内に鉄筋又は鉄骨等の補強筋を配筋した後に、コン
    クリートを打設することを特徴とする橋梁床版の架設工
    法。
  2. 【請求項2】 支間に管体を架設し、該管体に吊り部材
    を係止して、該吊り部材により底型枠及び側面型枠とし
    ての埋め込み型枠を支持し、該型枠内に鉄筋又は鉄骨等
    の補強筋を配筋した後に、コンクリートを打設すること
    を特徴とする橋梁床版の架設工法。
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