JP2000128676A - 水産加工廃棄物のコンポスト化処理方法 - Google Patents

水産加工廃棄物のコンポスト化処理方法

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JP2000128676A
JP2000128676A JP10305946A JP30594698A JP2000128676A JP 2000128676 A JP2000128676 A JP 2000128676A JP 10305946 A JP10305946 A JP 10305946A JP 30594698 A JP30594698 A JP 30594698A JP 2000128676 A JP2000128676 A JP 2000128676A
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fat
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難分解性の油脂を含有する水産加工廃棄物に
ついて、効果的なコンポスト化処理方法を提供する。 【解決手段】 水産加工廃棄物を、温度60℃乃至10
0℃の温水中で、20分乃至2時間加熱処理することに
より、前記水産加工廃棄物から油脂を分離する油脂分離
工程と、前記油脂を分離した固相分を液相分から分離し
て好気的条件下に保持し、微生物により有機物を分解、
減量させることにより、コンポストを生成するコンポス
ト化工程、の各工程からなることを特徴とする水産加工
廃棄物のコンポスト化処理方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水産加工場等で発
生する水産加工廃棄物を用いて、コンポストを生成する
ための処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水産加工業者が魚介類等の水産物を加工
することにより、頭、骨、内臓等の魚あらや、廃死魚な
ど、種々の水産加工廃棄物が発生する。フィッシュミー
ル工場を有しているような大規模な水産加工場では、こ
れらの水産加工廃棄物を飼料等に用いられるフィッシュ
ミール(魚粉)等に加工して、有効に利用することがで
きる。しかし、フィッシュミール工場を併設していない
小規模な水産加工場等では、水産加工廃棄物を有効に利
用することができず、廃棄物として処理しなければなら
なかった。
【0003】水産加工廃棄物以外の有機性廃棄物は、比
較的容易に発酵処理を行い、コンポスト化することがで
きるため、そのようにして処分することが一般的に行わ
れていた。しかし、上記水産加工廃棄物中には、魚油
(油脂)が多く含まれているため、他の有機性廃棄物と
は異なり、効果的にコンポスト化することが難しかっ
た。そのため、そのまま埋立て、投棄等により廃棄処分
とするか、焼却等の方法により処分するしかその方法が
なく、水産加工廃棄物を効果的にコンポスト化する方法
の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水産加工廃棄物をコン
ポスト化する場合の一番の問題点は、コンポスト発酵菌
による魚油の分解性が悪いことであった。したがって、
魚油を分離することなく、他の有機性廃棄物と同様にコ
ンポスト化すると、処理後のコンポスト中に魚油が残留
してしまうこととなっていた。
【0005】通常、水産加工廃棄物をコンポスト化する
場合には、処理後のコンポストの一部を発酵床として利
用し、新たに水産加工廃棄物を当該発酵床と攪拌混合す
ることにより、コンポスト化のための処理を連続的に行
なっている。そのため、上記処理を継続して行うと、処
理を行っている発酵床中に、大量に魚油が蓄積してしま
うことになる。このように魚油が蓄積されていくと、処
理中の発酵床に粘性を与えるとともに、水産加工廃棄物
の表面部に魚油の皮膜が形成され、魚油と水産加工廃棄
物が粒状の塊(ダマ)となってしまう。そのため、魚油
の皮膜により被覆された水産加工廃棄物への酸素供給阻
害が生じるために、発酵床の切り返し回数を増加させて
も、水産加工廃棄物中の有機物処理が効果的に行われな
い状態になり、生成されるコンポストの質が低下する原
因となっていた。
【0006】本発明は、上記の欠点を除くためになされ
たものであり、難分解性の油脂を含有する水産加工廃棄
物を効果的にコンポスト化処理する方法を提供すること
をその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】要するに、本発明は、水
産加工廃棄物を温水中で加熱処理することにより、前記
水産加工廃棄物から油脂を分離する油脂分離工程と、前
記油脂を分離した固相分を液相分から分離して好気的条
件下に保持し、微生物により有機物を分解、減量させる
ことにより、コンポストを生成するコンポスト化工程、
の各工程からなることを特徴とする水産加工廃棄物のコ
ンポスト化処理方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】特に、本発明において、前記油脂分離工程
での加熱処理を、温度60℃乃至100℃の温水中で、
20分乃至2時間行うこととすると、非常に好適であ
る。
【0009】すなわち、本発明は、油脂分離処理を施し
た水産加工廃棄物の固相分のみをコンポスト化すること
により、水産加工廃棄物を原料として、簡易かつ効率的
に、良質のコンポストを生成することを可能とするもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る水産加工廃棄物のコ
ンポスト化処理方法の実施形態の一例について、添付図
面等に基づいて詳細に説明する。なお、水産加工廃棄物
(以下、単に「廃棄物」という)は、水産物の加工等に
より生じる、廃死魚や、魚介類の頭、骨、内臓等の廃棄
物であり、特にその種類等は問わないものである。
【0011】◎水産加工廃棄物のコンポスト化処理方法
の構成 本発明は、水産加工廃棄物からコンポストを生成するた
めのコンポスト化処理方法であり、油脂分離工程と、コ
ンポスト化工程の主要2工程から構成されている。以
下、各工程について説明する。
【0012】(油脂分離工程)本工程は、コンポスト化
工程の前処理として、廃棄物に含有されている難分解性
の油脂(魚油)の抽出を行う工程である。油脂の抽出
は、多数の孔部が穿設された容器等に投入した廃棄物
を、温度60℃乃至100℃の適量の温水中に浸漬し、
20分乃至2時間加熱処理することにより行う。加熱さ
れた混合液は、油相、液相、固相の3相に分離されるた
め、容易に油脂を除去することができる。なお、廃棄物
中の骨、内蔵等を細かく粉砕して上記の処理を行うこと
により、効率的に油脂の抽出を行うことができる。
【0013】上記加熱温度の上限値は、加熱液の沸騰す
る可能性が生じる100℃を限度とし、また、下限値
は、油脂の抽出が不十分となる60℃を限度とするもの
である。さらに、抽出時間は、あまりに短時間であると
抽出が不十分となり、長時間すぎると抽出成分がなくな
り、加熱処理の効果が得られなくなることを勘案して、
20分乃至2時間の範囲とすることが適切である。した
がって、加熱温度、および加熱時間は、魚介類の種類、
量、および廃棄物の粉砕の程度等についての各種条件を
考慮して、上記範囲内で適切に設定することが必要とな
る。なお、上記範囲内において、特に80℃乃至90℃
の温度条件下で、45分乃至1時間30分程度加熱する
と、非常に効果的に油脂の抽出を行うことができる。
【0014】また、抽出した油脂は、回収することによ
り、魚油としてマーガリンなどの食品用の原材料等とし
て再利用することができる。液相中の煮汁についても、
エキス分を抽出して、調味料の原材料や液肥化すること
により再利用することができる。特に、液肥は、煮汁に
アルカリ化合物を添加して中和するとともに、煮汁中に
含まれる油脂を鹸化することにより、効率的に生成する
ことができる。
【0015】(2)コンポスト化工程 コンポスト化工程は、上記油脂分離工程において油脂を
分離した廃棄物の固相分(以下、「固形分」という)を
液相分と分離し、好気的条件下に保持することにより、
微生物を用いて上記固形分中の有機物を分解、減量さ
せ、コンポストを生成するための工程である。通常、コ
ンポスト化工程は、一次発酵工程と二次発酵工程の2段
階で行われるため、以下にそれらの各工程について説明
する。 a)一次発酵工程 一次発酵工程は、油脂分離工程において分離した固形分
を主成分とした材料を発酵処理装置に供給し、当該材料
を好気的条件下で保持することにより、微生物を用いて
上記固形分中の有機物を分解させ、減量化を図る工程で
ある。
【0016】(発酵処理装置)まず、一次発酵工程の内
容について説明する前に、当該一次発酵工程で使用する
発酵処理装置について簡単に説明する。なお、その説明
に際し、異なる実施形態において同一の役割を果たす部
材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0017】発酵処理装置は、内部に廃棄物を貯留し、
一次発酵が終了するまで、後述する発酵槽の内部を発酵
に好適な条件に保つことができるものであれば、どのよ
うな種類の装置を用いてもよい。したがって、横型攪拌
方式発酵槽、竪型攪拌方式発酵槽等、その攪拌方式は問
わず、また、発酵槽の大きさ、容量等も問わない。
【0018】図1に示すように、後述する実施例1で使
用した発酵処理装置Aは、その内部に円柱形状の発酵槽
12を有する枠体11と、当該発酵槽12の底部に設け
られている底板13の中央部に軸支されている回転軸1
4と、当該回転軸14の軸方向と直交する方向に複数設
けられている回転翼15からなる、単槽の竪型攪拌式発
酵槽である。底板13の下部位置には、駆動手段である
モータ18が配設されており、当該モータ18は回転軸
14の下端に接続されている。また、その一端が温風送
風装置(図示せず)に連通している温風送気管19が、
枠体11の側面下部を貫通して、底板13の下部位置に
配設されている。円盤形状の底板13には、その全面に
複数の孔部13aが穿孔されており、温風送気管19か
ら送風される温風を底部から発酵槽12内に供給し、発
酵槽12内の温度調節を行うことができるようになって
いる。
【0019】さらに、枠体11の上部には、廃棄物を投
入するための投入口20を開閉するための蓋16、およ
び、発酵槽12内に空気を取り入れるための空気取入管
17が設けられている。なお、上記発酵処理装置Aは回
分式であり、処理が終了する毎に、内容物(減量した固
形分)の入れ替えを行うことになる。
【0020】図2に示すように、実施例2で使用した発
酵処理装置Bについても、基本的な構成は、発酵処理装
置Aと同様である。異なる点は、温風送気管19が存在
せず、その代わりとして、発酵槽12の外壁12aに、
ヒータ21が配設されている。したがって、発酵槽12
内は、当該ヒータ21により直接加熱されることによ
り、温度調節が行われることになっている。
【0021】(一次発酵工程)一次発酵は、有機性廃棄
物を発酵させるために従来から用いられている方法によ
り行うことができるが、その一実施例について簡単に説
明する。まず、一番最初に一次発酵を行う場合には、処
理対象である固形分と副資材を、発酵槽12に投入して
発酵床とする。上記副資材は、固形分の円滑な発酵を図
るために加えるものであり、発酵促進剤(米糠、澱粉
等)や水分調整材(籾殻、おがくず、セルロース、ゼオ
ライト、パーライト等)及びpH調整材(石灰、炭酸ソ
ーダ、消石灰等)等の添加物を材料とするものであり、
必要に応じて、発酵菌である好気性微生物を添加するも
のである。
【0022】二度目の一次発酵工程からは、一次発酵が
終了した発酵床の一部(通常は50%程度)を発酵槽1
2内に残し、その中に新規の固形分を投入して、最初の
一次発酵と同様の手順により、その処理を行うことがで
きる。なお、上記副資材を用いずに、他の場所等から有
効な発酵床を入手し、固形分中に混合することも可能で
ある。
【0023】次に、発酵槽12内を好気的状態に保ち、
微生物を増殖させることにより、固形物中の有機物の分
解を促進させる。そのために、攪拌翼15を回転させる
ことにより、連続的又は間欠的に上記発酵床を攪拌し、
発酵床に酸素供給を行う。なお、発酵熱により、発酵槽
12内は温度上昇が生じるが、適宜、温風送風装置から
の送風量の調節や、ヒータ21による加熱を行い、発酵
槽12内の温度を適温に調節する必要がある。発酵槽1
2内の温度条件は、使用する好気性細菌の種類によって
も異なるが、後述する実施例に示すように、約30℃か
ら45℃の間に保つことが、微生物の活動上好適であ
る。従って、夏期等の気温が高い時期には、温風送風装
置からの送風を停止、又は温風とせずに送風して上記の
温度範囲に保つ必要がある。
【0024】上記工程中において、発酵槽12内の水分
率が30%以下になると、固形分中の有機物が未分解で
あっても一次発酵が進まなくなるため、発酵槽12内の
水分率を30%以上に保つことが非常に重要であり、必
要により加湿空気を供給又は水を添加するなどにより、
水分率を保つことが行われる。上記工程は、発酵床から
腐敗性のガスが発生しない状態となる程度まで行うこと
になるが、通常は約5日から10日程度で終了する。な
お、一次発酵に要する時間は、気温等の外部条件や廃棄
物の種類、量等の内部条件により異なることは言うまで
もない。
【0025】b)二次発酵工程 二次発酵工程は、一次発酵工程により、有機物が分解、
減量した固形分をさらに発酵させ、生物学的に分解困難
であり、かつ安定な性状を有する腐植質のコンポストと
するための工程である。
【0026】二次発酵についても、従来から用いられて
いる方法により行うことができる。例えば、一次発酵工
程後の発酵処理装置に、更に、加湿空気を供給すること
により、水分率の調整を行った上記減量した固形分の二
次発酵を行うことができる。上記二次発酵は、処理が終
了した固形分をコンポストとして使用した場合に、根腐
れ等が生じない状態にまで発酵を行わせる必要があり、
通常は約5日から10日程度で終了する。上記のよう
に、二次発酵は、一次発酵で使用した発酵処理装置を用
いて継続的に行うことが一般的である。しかし、二次発
酵に用いられる発酵処理装置を、一次発酵で用いられる
発酵処理装置とは別に設けることもできる。その際、二
次発酵で用いられる発酵処理装置は、その形状、種類等
について特に制限はなく、二次発酵が終了するまで、発
酵槽の内部を発酵に好適な条件に保つことができるもの
であれば、どのような種類の装置を用いてもよい。
【0027】◎水産加工廃棄物のコンポスト化処理方法
の作用 本発明は上記のように構成されており、以下にその作用
について説明する。
【0028】本発明のコンポスト化処理方法によると、
まず油脂分離工程において、廃棄物を適量の温水中に浸
漬し、適切な加熱処理を行うことにより、容易に、廃棄
物を油相、液相、固相に分離することができるため、可
消化有機物を多く含んだ固形分のみをコンポスト化工程
に用いることが可能となる。また、このようにして得ら
れた、油脂および煮汁を、それぞれ、食品用等の原材料
や、調味料等の原材料および液肥として再利用すること
ができる。
【0029】油脂分離工程により分離した固形分は、難
分解の油脂が除去されているため、コンポスト化工程に
おいて、有用微生物による分解、減量が、効率的に進行
することになる。また、コンポスト化処理工程を継続的
に行っても、発酵床中に油脂が蓄積されることがない。
そのため、油脂と固形分が粒状の塊となることがなく、
固形分への酸素供給阻害が生じることがないことから、
短期間で、良質なコンポストが生成される。
【0030】
【実施例】以下、本発明のコンポスト化処理方法を用い
て、水産加工廃棄物をコンポスト化した場合の実施例に
ついて説明する。
【0031】◎実施例1 本実施例は、本発明の方法により、魚あらを用いてコン
ポストを生成した場合について示したものである。水産
加工廃棄物として魚あら130kg(水分率60〜70
%)を用い、当該魚あらを300リットル、90℃の温
水中で1時間加熱処理することにより、油脂分離処理を
行った。分離された固形分(80.0kg)を、図1に示
す上記発酵処理装置A(800φ×1000H(mm)(有
効容量 380リットル))、に投入し、副資材とし
て、好気性微生物資材(商品名:キラ菌、吉良微生物研
究所製)および籾殻を混合した。混合重量比率は、固形
分と副資材の比率を同量の1対1とした。
【0032】固形分中の有機物の発酵、分解を十分に行
わせるため、温風送風装置による温風通気加熱を気温の
低下する朝夕各1時間と極力抑えて過度の乾燥を防止
し、昼間は発酵熱により、発酵槽12内温度を30〜4
5℃とするとともに、適宜水を加えて発酵槽12内の水
分率を30%以上に維持させた(発酵槽12内の初期水
分率は50〜60%とした)。また、一次発酵中は、蓋
16を解放状態として、発酵槽12内に空気を流通さ
せ、併せて連続攪拌することにより、発酵床に酸素供給
を行った。以上の条件下で、一次発酵が終息するまで、
発酵処理装置Aの運転を行った。
【0033】その後、二次発酵を行った結果、良好なコ
ンポストを生成することができた。上記の実験の結果か
ら、当該条件下で廃棄物は良好に発酵処理され、効果的
に品質の良いコンポストが生成された。
【0034】◎実施例2 本実施例では、上記図2に示す発酵処理装置B(800
φ×1000H(mm)(有効容量 380リットル))
を用い一次発酵を行った場合の、固形分の減量について
示したものである。実施例1においては、温風通気加熱
により発酵槽12内の温度保持を行ったが、発酵槽12
内の水分損失が非常に激しい結果となった。そのため、
発酵に必要な条件である発酵槽12内の水分率を30%
以上に保つためには、適宜、発酵槽12内に水を供給し
なければならず、作業が非常に煩雑であった。そこで、
本実施例では、発酵槽12本体をヒータ21により直接
加熱して温度調節を行い、一次発酵を行わせることとし
た。なお、その他の発酵処理装置Bの運転条件は、実施
例1の場合と同様である。
【0035】一次発酵のための供試材料には、予め油脂
分離処理を施した(油脂分離量10.6kg)魚あらの固
形分(53.0kg)を使用した。発酵床を形成する副
資材には、実施例1と同様の微生物資材及び籾殻を使用
し、混合重量比率は、供試材料と副資材の比率を同量の
1対1とした。
【0036】一次発酵の結果、最終的な有機物滅少率
は、油脂分離処理を施さなかった場合には12.5%で
あったのに対し、油脂分離処理を施した上記場合には1
5.0%(8.0kg)となり、有機物減少率は大きく
なった。これは難分解性の油脂が除去されて、固形分中
の可消化有機物の割合が大きくなったためである。
【0037】上記のとおり、油脂分離処理を行った場合
と、油脂分離処理を行わなかった場合の有機物減少率の
差は約2.5%である。しかし、上記結果は、一次発酵
処理を1度だけ行った場合であるため、その結果を単純
に比較することはできない。つまり、発酵処理を継続的
に行う場合であっても、油脂分離処理を行うことによ
り、発酵床中に油脂が蓄積されることがなく、油脂と固
形分が粒状の塊となることがない。そのため、固形分へ
の酸素供給阻害が生じることがなく、分解、減量の作業
性が向上することから、良質なコンポストが生成される
ことになる。したがって、本発明を実施した場合には、
非常に効果が高いといえる。
【0038】なお、上記の説明では、本発明に係る水産
加工廃棄物のコンポスト化処理方法について、好適な実
施形態および実施例を説明した。しかし、本発明は、上
記の実施形態および実施例に限定されるものではなく、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが
可能である。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明を用いるこ
とにより、水産加工廃棄物から、簡易な方法によりコン
ポストを生成することが可能となり、水産加工廃棄物を
効率的に有効利用することができる。また、水産加工物
中に含まれる油脂(油相)、煮汁(液相)、固形分(固
相)の分離を容易に行うことができるため、油脂および
煮汁の有効利用も可能となるという、副次的な効果も有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発酵処理装置の第1実施形態を示す図であり、
(a)は平面図、(b)は側断面図である。
【図2】発酵処理装置の第2実施形態を示す側断面図で
ある。
【符号の説明】
A,B 発酵処理装置 11 枠体 12 発酵槽 12a 外壁 13 底板 13a 孔部 14 回転軸 15 攪拌翼 16 蓋 17 空気取入管 18 モータ 19 温風送気管 20 投入口 21 ヒータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水産加工廃棄物を温水中で加熱処理する
    ことにより、前記水産加工廃棄物から油脂を分離する油
    脂分離工程と、 前記油脂を分離した固相分を液相分から分離して好気的
    条件下に保持し、微生物により有機物を分解、減量させ
    ることにより、コンポストを生成するコンポスト化工
    程、 の各工程からなることを特徴とする水産加工廃棄物のコ
    ンポスト化処理方法。
  2. 【請求項2】 前記油脂分離工程での加熱処理を、温度
    60℃乃至100℃の温水中で、20分乃至2時間行う
    ことを特徴とする水産加工廃棄物のコンポスト化処理方
    法。
JP10305946A 1998-10-27 1998-10-27 水産加工廃棄物のコンポスト化処理方法 Pending JP2000128676A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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