JPH0733570A - 油脂含有厨芥のコンポスト化方法及び装置 - Google Patents
油脂含有厨芥のコンポスト化方法及び装置Info
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- JPH0733570A JPH0733570A JP5173948A JP17394893A JPH0733570A JP H0733570 A JPH0733570 A JP H0733570A JP 5173948 A JP5173948 A JP 5173948A JP 17394893 A JP17394893 A JP 17394893A JP H0733570 A JPH0733570 A JP H0733570A
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- kitchen waste
- lecithin
- fermentation
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/20—Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】油脂を含有する厨芥を発酵し、コンポスト化す
る方法及び装置を提供する。 【構成】油脂含有厨芥をレシチン或は高級脂肪酸ナトリ
ウムの一方もしくは両方の存在下で好気的に発酵させコ
ンポスト化する。 【効果】油脂を含有する厨芥をコンポスト化することが
できた。
る方法及び装置を提供する。 【構成】油脂含有厨芥をレシチン或は高級脂肪酸ナトリ
ウムの一方もしくは両方の存在下で好気的に発酵させコ
ンポスト化する。 【効果】油脂を含有する厨芥をコンポスト化することが
できた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油脂を含有する厨芥を
好気的に発酵してコンポスト化する方法及び装置に関す
る。
好気的に発酵してコンポスト化する方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】厨芥を好気性微生物により好気発酵さ
せ、堆肥、いわゆるコンポストに転換させる方法が、焼
却や埋立てに変わる無公害的処理方法として注目されて
いる。
せ、堆肥、いわゆるコンポストに転換させる方法が、焼
却や埋立てに変わる無公害的処理方法として注目されて
いる。
【0003】厨芥をコンポスト化すれば、大巾に減量化
でき、さらに土壌に還元すれば公害の心配がない処理方
法になるばかりか地力の維持向上に大きな効果がある。
でき、さらに土壌に還元すれば公害の心配がない処理方
法になるばかりか地力の維持向上に大きな効果がある。
【0004】有機固形廃棄物のコンポスト化には、主と
して強制撹拌下で加熱しつつ酸素と接触させて発酵させ
る混合撹拌方法(以下撹拌式という)と、堆積して静置状
態で発酵する方法或は堆積して間歇的に混合いわゆる切
り返しを行う準静置状態で行う発酵方法(以下堆積式と
いう)とに分類される。
して強制撹拌下で加熱しつつ酸素と接触させて発酵させ
る混合撹拌方法(以下撹拌式という)と、堆積して静置状
態で発酵する方法或は堆積して間歇的に混合いわゆる切
り返しを行う準静置状態で行う発酵方法(以下堆積式と
いう)とに分類される。
【0005】前者の例として、(1)特開平1−226789
号公報「有機物高速発酵装置」,(2)特開昭61−2810
91号公報「有機廃棄物を急速発酵処理し堆肥化する方法
及びその装置」,(3)特開昭60−255686号公報「堆肥
製造方法」、等がある。
号公報「有機物高速発酵装置」,(2)特開昭61−2810
91号公報「有機廃棄物を急速発酵処理し堆肥化する方法
及びその装置」,(3)特開昭60−255686号公報「堆肥
製造方法」、等がある。
【0006】後者の例として、(4)特開昭54−101769
号公報「有機性固形廃棄物の好気性発酵分解処理方法及
び装置」,(5)実開昭58−87847 号公報「堆肥製造容
器」、等がある。
号公報「有機性固形廃棄物の好気性発酵分解処理方法及
び装置」,(5)実開昭58−87847 号公報「堆肥製造容
器」、等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし近年、食生活の
変化から油脂摂取量が急激に増加し外食産業だけでなく
家庭でも油脂に富む厨芥が一般的になっている。油脂分
が多い厨芥では、従来の撹拌式或は堆積式のコンポスト
化装置をそのまま用いても、コンポストに至らない事態
が起こった。
変化から油脂摂取量が急激に増加し外食産業だけでなく
家庭でも油脂に富む厨芥が一般的になっている。油脂分
が多い厨芥では、従来の撹拌式或は堆積式のコンポスト
化装置をそのまま用いても、コンポストに至らない事態
が起こった。
【0008】そこで、本発明の目的は、油脂を含有する
厨芥を発酵し、コンポスト化する方法及び装置を提供す
ることにある。
厨芥を発酵し、コンポスト化する方法及び装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、油脂を含有す
る厨芥にレシチン或は脂肪酸ナトリウムの一方もしくは
両方を添加し、発酵させてコンポスト化することを特徴
とする。
る厨芥にレシチン或は脂肪酸ナトリウムの一方もしくは
両方を添加し、発酵させてコンポスト化することを特徴
とする。
【0010】対象とする油脂の種類は、微生物分解性の
油脂成分であれば特に限定されるものではない。すなわ
ち、牛脂,豚脂,鶏脂,魚油等の動物性油脂,大豆油,
菜種油,綿実油,コーン油,オリーブ油,ひまわり油,
パーム油等の植物油、及び動植物油脂を加工した硬化
油,マーガリン,バター,ショートニング等に広く適用
できる。
油脂成分であれば特に限定されるものではない。すなわ
ち、牛脂,豚脂,鶏脂,魚油等の動物性油脂,大豆油,
菜種油,綿実油,コーン油,オリーブ油,ひまわり油,
パーム油等の植物油、及び動植物油脂を加工した硬化
油,マーガリン,バター,ショートニング等に広く適用
できる。
【0011】厨芥に含まれる油脂の含有量は、厨芥に対
し乾基準で20〜50重量%程度、比較的高い場合でも
100重量%程度であることが好ましい。
し乾基準で20〜50重量%程度、比較的高い場合でも
100重量%程度であることが好ましい。
【0012】発酵方式も特に限定されるものではなく、
撹拌式,堆積式の双方が用いられる。
撹拌式,堆積式の双方が用いられる。
【0013】油脂を含有する厨芥の破砕,種菌を含有す
る物質と厨芥との混合,厨芥或は厨芥と種菌含有物質と
の混合物に対するレシチン或は高級脂肪酸ナトリウムの
一方もしくは両方を含む物質の添加は、所定の順序或は
実質同時に行うことができる。
る物質と厨芥との混合,厨芥或は厨芥と種菌含有物質と
の混合物に対するレシチン或は高級脂肪酸ナトリウムの
一方もしくは両方を含む物質の添加は、所定の順序或は
実質同時に行うことができる。
【0014】さらに、該混合物の水分を調整する工程を
加えてもよい。該水分調整により前記混合物が40〜6
0重量%の含水率になるようにすることが望ましい。
加えてもよい。該水分調整により前記混合物が40〜6
0重量%の含水率になるようにすることが望ましい。
【0015】発酵に際しても発酵温度,含水率,通気量
等の条件を適宜選択して使用できる。発酵温度は30〜
60℃、含水率は40〜60重量%、通気量は含有有機
物の少なくとも50重量%を炭酸ガスと水に完全分解す
るに足りる空気量の2〜5倍程度あることが好ましい。
等の条件を適宜選択して使用できる。発酵温度は30〜
60℃、含水率は40〜60重量%、通気量は含有有機
物の少なくとも50重量%を炭酸ガスと水に完全分解す
るに足りる空気量の2〜5倍程度あることが好ましい。
【0016】発酵を荷う微生物の種類は好気性微生物で
あれば特に限定するものではなく、いわゆる中温菌,高
温菌と総称される従来の発酵菌群を用いることができ
る。
あれば特に限定するものではなく、いわゆる中温菌,高
温菌と総称される従来の発酵菌群を用いることができ
る。
【0017】添加剤としてはレシチンの方が好ましく、
高級脂肪酸ナトリウム塩でも効果はある。
高級脂肪酸ナトリウム塩でも効果はある。
【0018】レシチンの添加量は、油脂含有厨芥に対し
乾基準で約0.005 重量%以上であることが望まし
く、且つ約0.5 重量%以下であることが好ましい。レ
シチンの種類も特に限定されない。例えば、大豆レシチ
ンを用いることができる。
乾基準で約0.005 重量%以上であることが望まし
く、且つ約0.5 重量%以下であることが好ましい。レ
シチンの種類も特に限定されない。例えば、大豆レシチ
ンを用いることができる。
【0019】高級脂肪酸ナトリウムの添加量は、レシチ
ンに比べ効果が低いので厨芥に対し乾基準で約1重量%
以上であることが望ましく、且つ約5重量%以下である
ことが好ましい。
ンに比べ効果が低いので厨芥に対し乾基準で約1重量%
以上であることが望ましく、且つ約5重量%以下である
ことが好ましい。
【0020】本発明で使用する高級脂肪酸は、アルキル
基に炭素が8或は10以上有するものが好ましい。
基に炭素が8或は10以上有するものが好ましい。
【0021】高級脂肪酸のアルカリ塩であれば、効果が
期待できるが、高級脂肪酸ナトリウムのステアリン酸或
はパルミチン酸のナトリウム塩のほうが効果が大きい。
期待できるが、高級脂肪酸ナトリウムのステアリン酸或
はパルミチン酸のナトリウム塩のほうが効果が大きい。
【0022】レシチンと高級脂肪酸ナトリウムとを適宜
混合して用いても良い。また、厨芥に可及的に分散し内
部に浸透するように添加すると効果的である。
混合して用いても良い。また、厨芥に可及的に分散し内
部に浸透するように添加すると効果的である。
【0023】撹拌式の場合は単純に厨芥と共に供給する
こともできる。また、あらかじめ厨芥と混合しておくと
効果的である。レシチンを適量の水で稀釈した液を添加
すると均一に分散しやすい。
こともできる。また、あらかじめ厨芥と混合しておくと
効果的である。レシチンを適量の水で稀釈した液を添加
すると均一に分散しやすい。
【0024】堆積発酵に際しては厨芥を破砕する際もし
くは種コンポストを厨芥に混合する際に上述の添加剤を
添加するのがよい。破砕の際に添加すると均一に分散し
厨芥成分粒の内部に浸透しやすい。
くは種コンポストを厨芥に混合する際に上述の添加剤を
添加するのがよい。破砕の際に添加すると均一に分散し
厨芥成分粒の内部に浸透しやすい。
【0025】
【作用】油脂を含有する厨芥にレシチン或は脂肪酸ナト
リウムの一方もしくは両方を添加することにより、下記
の作用効果がある。
リウムの一方もしくは両方を添加することにより、下記
の作用効果がある。
【0026】(1) 含有する油脂の層が小粒化して分散す
るため、厨芥成分の粒の相互結着が抑制され、槽壁との
付着力が増し、撹拌機構に餅状の塊が付着し撹拌を阻害
するのを防ぐので、撹拌機構により発酵床全体が均質に
分散した状態に混合できる。
るため、厨芥成分の粒の相互結着が抑制され、槽壁との
付着力が増し、撹拌機構に餅状の塊が付着し撹拌を阻害
するのを防ぐので、撹拌機構により発酵床全体が均質に
分散した状態に混合できる。
【0027】(2) 発酵に伴い厨芥成分の粒から水分が滲
出しても、該成分粒表面が油脂層で被覆されていないた
め、適度な水分の拡散を促し、フレーク状になりやすく
団粒(塊)化を防止できる。
出しても、該成分粒表面が油脂層で被覆されていないた
め、適度な水分の拡散を促し、フレーク状になりやすく
団粒(塊)化を防止できる。
【0028】また、油脂にレシチン或は脂肪酸ナトリウ
ムが接触することにより、油脂がコロイド化する。
ムが接触することにより、油脂がコロイド化する。
【0029】このため、油脂を含有する厨芥においても
良好にコンポスト化できる。
良好にコンポスト化できる。
【0030】レシチンは燐原子を含有するので、微生物
に対する燐栄養源としての機能も兼ねることができる。
高級脂肪酸ナトリウム塩は厨芥の油脂量が高い場合、前
記のように数重量%添加することになるが、反応物のp
Hがアルカリ性側に傾き微生物の発酵活性を低下する可
能性と生成コンポストのアルカリ塩含量を高める恐れが
ある。
に対する燐栄養源としての機能も兼ねることができる。
高級脂肪酸ナトリウム塩は厨芥の油脂量が高い場合、前
記のように数重量%添加することになるが、反応物のp
Hがアルカリ性側に傾き微生物の発酵活性を低下する可
能性と生成コンポストのアルカリ塩含量を高める恐れが
ある。
【0031】
[実施例1]野菜,米飯,鶏肉,大豆油使用揚げ物かす
を主成分とする高脂厨芥を原料として撹拌式で発酵し
た。この厨芥の固形分含有量は29重量%(含水率71
重量%)で、油脂を乾基準で35重量%含有する。
を主成分とする高脂厨芥を原料として撹拌式で発酵し
た。この厨芥の固形分含有量は29重量%(含水率71
重量%)で、油脂を乾基準で35重量%含有する。
【0032】この厨芥に大豆レシチンを0.03重量%
(乾基準で0.1重量%)添加して、平均粒径を10mmに
破砕し均質化した。発酵槽として、撹拌翼と恒温水ジャ
ケットを有し、3lの竪型円筒形槽を用いた。種コンポ
ストとしてあらかじめ低脂厨芥(油脂含有量:乾基準9
重量%)を60℃で発酵して得たコンポストを種コンポ
ストとして2l充填した。種コンポスト床に上述の高脂
厨芥を1日1回供給し、同時に発酵床の張込容積を越え
る分だけ槽底のバンパから抜き出す操作を繰り返した。
負荷を0.01kg /l−張込容積・dから1週間毎に段
階的に上昇し、その間の発酵系の変化と抜き出したコン
ポストの性状とを目視で観察した。その結果、0.1kg
/l−張込容積・dまでは槽内発酵物は良く顆粒状に分
散した状態となり、悪臭無く好気発酵することが観察さ
れた。
(乾基準で0.1重量%)添加して、平均粒径を10mmに
破砕し均質化した。発酵槽として、撹拌翼と恒温水ジャ
ケットを有し、3lの竪型円筒形槽を用いた。種コンポ
ストとしてあらかじめ低脂厨芥(油脂含有量:乾基準9
重量%)を60℃で発酵して得たコンポストを種コンポ
ストとして2l充填した。種コンポスト床に上述の高脂
厨芥を1日1回供給し、同時に発酵床の張込容積を越え
る分だけ槽底のバンパから抜き出す操作を繰り返した。
負荷を0.01kg /l−張込容積・dから1週間毎に段
階的に上昇し、その間の発酵系の変化と抜き出したコン
ポストの性状とを目視で観察した。その結果、0.1kg
/l−張込容積・dまでは槽内発酵物は良く顆粒状に分
散した状態となり、悪臭無く好気発酵することが観察さ
れた。
【0033】分解率(重量%)={厨芥(原料)の乾重量−
コンポストの乾重量}・100/{厨芥(原料)の乾重
量}により測定すると、生成コンポストの分解率は30
重量%である。
コンポストの乾重量}・100/{厨芥(原料)の乾重
量}により測定すると、生成コンポストの分解率は30
重量%である。
【0034】一方、減量率(重量%)={厨芥(原料)の湿
重量ーコンポストの湿重量}・100/{厨芥(原料)の湿
重量}により測定すると、減量率80重量%であった。
しかし、0.11kg /l−張込容積・dに負荷を上昇し
たとき、槽内反応物の湿度が上昇し、部分的に団粒化す
ると同時に生成コンポストの有機分解率は21重量%に
低下してコンポストの色調も茶褐色から黒色に変化し
た。
重量ーコンポストの湿重量}・100/{厨芥(原料)の湿
重量}により測定すると、減量率80重量%であった。
しかし、0.11kg /l−張込容積・dに負荷を上昇し
たとき、槽内反応物の湿度が上昇し、部分的に団粒化す
ると同時に生成コンポストの有機分解率は21重量%に
低下してコンポストの色調も茶褐色から黒色に変化し
た。
【0035】また、厨芥に含まれる油脂の含有量は、廃
食用油等を廃棄の目的として厨芥に混合しない限り、厨
芥に対し乾基準で通常20〜50重量%程度であり、比
較的高い場合でも100重量%程度であった。
食用油等を廃棄の目的として厨芥に混合しない限り、厨
芥に対し乾基準で通常20〜50重量%程度であり、比
較的高い場合でも100重量%程度であった。
【0036】[比較例1]実施例1で用いた厨芥と同一
ロットの厨芥を用い大豆レシチンを入れずに同粒径に破
砕し、同一仕様の発酵槽により同じ要領で発酵実験を行
った。その結果、0.02kg /l−張込容積・dに負荷
を上昇した時点で槽内に黒色の餅状の塊状物が生成し、
撹拌機構がロックして発酵不能に陥った。発酵物は強い
酸臭を有し、外観はアスファルト・砂混練物に類似した
可塑性物に変質し、明らかに未分解の油脂を含んでい
た。また、発酵物を水に20重量%の濃度に分散したス
ラリーのpHを測定した結果、pH4.8 を示した。
ロットの厨芥を用い大豆レシチンを入れずに同粒径に破
砕し、同一仕様の発酵槽により同じ要領で発酵実験を行
った。その結果、0.02kg /l−張込容積・dに負荷
を上昇した時点で槽内に黒色の餅状の塊状物が生成し、
撹拌機構がロックして発酵不能に陥った。発酵物は強い
酸臭を有し、外観はアスファルト・砂混練物に類似した
可塑性物に変質し、明らかに未分解の油脂を含んでい
た。また、発酵物を水に20重量%の濃度に分散したス
ラリーのpHを測定した結果、pH4.8 を示した。
【0037】従って、実施例1に示すように、適量のレ
シチンを添加して発酵すれば異常な変質を避け、かつ高
速で発酵し、良質のコンポストに転換できる。
シチンを添加して発酵すれば異常な変質を避け、かつ高
速で発酵し、良質のコンポストに転換できる。
【0038】[実施例2]野菜屑,ゆでめん,魚脂身,
牛脂を含む高脂厨芥を原料とし、撹拌式で発酵した。こ
の厨芥の固形分含有量は31重量%(含水率69重量
%)で、油脂を乾基準で32重量%含有する。この厨芥
に大豆レシチンを0.05重量%(乾基準で0.14重量
%)添加して平均粒径を20mmに破砕し均質化した。発
酵槽として、撹拌翼とリボンヒータを有する10lの槽
型円筒形槽を用いた。種コンポストとしてあらかじめ低
脂厨芥(油脂含有量:乾基準8重量%)を40℃で発酵
して得たコンポストを種コンポストとして6l充填し
た。種コンポスト床に前記の高脂厨芥を1日1回供給
し、同時に発酵床の張込容積を越える分だけ槽底のバン
パから抜き出す操作を繰り返した。
牛脂を含む高脂厨芥を原料とし、撹拌式で発酵した。こ
の厨芥の固形分含有量は31重量%(含水率69重量
%)で、油脂を乾基準で32重量%含有する。この厨芥
に大豆レシチンを0.05重量%(乾基準で0.14重量
%)添加して平均粒径を20mmに破砕し均質化した。発
酵槽として、撹拌翼とリボンヒータを有する10lの槽
型円筒形槽を用いた。種コンポストとしてあらかじめ低
脂厨芥(油脂含有量:乾基準8重量%)を40℃で発酵
して得たコンポストを種コンポストとして6l充填し
た。種コンポスト床に前記の高脂厨芥を1日1回供給
し、同時に発酵床の張込容積を越える分だけ槽底のバン
パから抜き出す操作を繰り返した。
【0039】負荷を0.025kg/l−張込容積・dか
ら1週間毎に0.025kg/l−張込容積・dずつ段階
的に上昇し、その間の発酵系の変化と抜き出したコンポ
ストの性状とを目視で観察した。その結果、0.1kg /
l−張込容積・dまでは槽内発酵物は良く顆粒状に分散
した状態で強い悪臭なく好気発酵することが観察され
た。生成コンポストの分解率は31重量%であり、減量
率は81重量%であった。しかし、0.11kg /l−張
込容積・dに負荷を上昇したとき、槽内の湿度が上昇
し、部分的に団粒化すると同時に生成コンポストの分解
率は22重量%に低下して、コンポストの色調も茶褐色
から黒色に変化した。
ら1週間毎に0.025kg/l−張込容積・dずつ段階
的に上昇し、その間の発酵系の変化と抜き出したコンポ
ストの性状とを目視で観察した。その結果、0.1kg /
l−張込容積・dまでは槽内発酵物は良く顆粒状に分散
した状態で強い悪臭なく好気発酵することが観察され
た。生成コンポストの分解率は31重量%であり、減量
率は81重量%であった。しかし、0.11kg /l−張
込容積・dに負荷を上昇したとき、槽内の湿度が上昇
し、部分的に団粒化すると同時に生成コンポストの分解
率は22重量%に低下して、コンポストの色調も茶褐色
から黒色に変化した。
【0040】[実施例3]実施例1に於いて、レシチン
を綿実廃油から調整した粉末状の高級脂肪酸ナトリウム
塩に替え、添加量を3重量%(乾基準で0.3重量%)添
加する以外はすべて同じ装置及び同じ条件下で発酵実験
を行った。その結果、負荷限界は0.07kg/l−張込
容積・dであり、分解率は28重量%、減量率は89重
量%であった。生成コンポストは赤褐色の乾燥顆粒状を
呈した。
を綿実廃油から調整した粉末状の高級脂肪酸ナトリウム
塩に替え、添加量を3重量%(乾基準で0.3重量%)添
加する以外はすべて同じ装置及び同じ条件下で発酵実験
を行った。その結果、負荷限界は0.07kg/l−張込
容積・dであり、分解率は28重量%、減量率は89重
量%であった。生成コンポストは赤褐色の乾燥顆粒状を
呈した。
【0041】従って、高級脂肪酸ナトリウム塩を添加し
て発酵すれば、レシチン添加の場合に準じた効果が得ら
れる。
て発酵すれば、レシチン添加の場合に準じた効果が得ら
れる。
【0042】[実施例4]野菜屑,米飯,ラード,肉
屑,生魚屑を主成分とする油脂含有厨芥を原料とし、破
砕,種コンポスト及びレシチンの添加混合,水分調整か
らなる前処理を行った後、堆積発酵実験を行った。第1
図にフロー概略を示す。本厨芥の固形分含量は21重量
%(含水率79重量%)で油脂を乾基準で33重量%含有
する。本厨芥1を前処理槽8に供給し、モータ11に連
結したカッターブレード10を回転させて破砕すると同
時に種コンポスト供給槽2からダンパ7を開いて種コン
ポスト3を供給し、さらにレシチン供給槽4から大豆レ
シチン5をポンプ6により供給して均質に混合した。破
砕及び混合中に前処理槽8のヒータ9で加熱しながらエ
アポンプ26により空気25をバルブ23及び配管27
を介して通気を続けて水分の一部を気化させ、含水率を
50重量%に調整した。水分調整し半湿フレーク状にな
った前処理厨芥13をダンパ12を開けて抜き出し、コ
ンベア14により、堆積発酵槽15の上部開口部から供
給し、堆積層17を形成させた。この堆積物は堆積層1
7に堆積される以前にすでに堆積層22,21,20,
19,18の順で経日的に槽中に堆積し、ヒータ16で
40℃に保温しつつ空気25をポンプ26によりバルブ
24,配管28を介して槽底から通気することにより発
酵に供している。4日間滞留してすでに発酵の終了した
堆積層22はダンパ29を開けコンポスト貯槽30貯留
した。発酵排気は槽上部から配管31を通り、さらに脱
臭器32を経て系外に排出される。なお、コンポスト2
2は破線で示す経路33を経て、種コンポスト供給槽2
に移送し、種コンポストとして利用される。上述の装置
を用いて、種コンポストを乾基準で厨芥の3重量%、レ
シチンを0.1 重量%添加して1000rpm の回転速度
で破砕して均質化した。同時に60〜70℃の保温下で
通気して得られるフレーク状物を40℃に保温した発酵
槽中に堆積し、10cm/時間の通気線速度で槽底から通
気しつつ4日間滞留した。生成した乾燥顆粒状コンポス
トを分析した結果、減量率は92重量%、分解率は45
重量%であった。
屑,生魚屑を主成分とする油脂含有厨芥を原料とし、破
砕,種コンポスト及びレシチンの添加混合,水分調整か
らなる前処理を行った後、堆積発酵実験を行った。第1
図にフロー概略を示す。本厨芥の固形分含量は21重量
%(含水率79重量%)で油脂を乾基準で33重量%含有
する。本厨芥1を前処理槽8に供給し、モータ11に連
結したカッターブレード10を回転させて破砕すると同
時に種コンポスト供給槽2からダンパ7を開いて種コン
ポスト3を供給し、さらにレシチン供給槽4から大豆レ
シチン5をポンプ6により供給して均質に混合した。破
砕及び混合中に前処理槽8のヒータ9で加熱しながらエ
アポンプ26により空気25をバルブ23及び配管27
を介して通気を続けて水分の一部を気化させ、含水率を
50重量%に調整した。水分調整し半湿フレーク状にな
った前処理厨芥13をダンパ12を開けて抜き出し、コ
ンベア14により、堆積発酵槽15の上部開口部から供
給し、堆積層17を形成させた。この堆積物は堆積層1
7に堆積される以前にすでに堆積層22,21,20,
19,18の順で経日的に槽中に堆積し、ヒータ16で
40℃に保温しつつ空気25をポンプ26によりバルブ
24,配管28を介して槽底から通気することにより発
酵に供している。4日間滞留してすでに発酵の終了した
堆積層22はダンパ29を開けコンポスト貯槽30貯留
した。発酵排気は槽上部から配管31を通り、さらに脱
臭器32を経て系外に排出される。なお、コンポスト2
2は破線で示す経路33を経て、種コンポスト供給槽2
に移送し、種コンポストとして利用される。上述の装置
を用いて、種コンポストを乾基準で厨芥の3重量%、レ
シチンを0.1 重量%添加して1000rpm の回転速度
で破砕して均質化した。同時に60〜70℃の保温下で
通気して得られるフレーク状物を40℃に保温した発酵
槽中に堆積し、10cm/時間の通気線速度で槽底から通
気しつつ4日間滞留した。生成した乾燥顆粒状コンポス
トを分析した結果、減量率は92重量%、分解率は45
重量%であった。
【0043】
【発明の効果】本発明により、油脂を含有する厨芥を発
酵し、コンポスト化することが可能になった。
酵し、コンポスト化することが可能になった。
【図1】本発明の一実施例を示すコンポスト化フローの
概略図。
概略図。
1…油脂含有厨芥、3…種コンポスト、5…レシチン、
8…前処理槽、9…ヒータ、10…カッターブレード、
15…堆積発酵槽、25…エア。
8…前処理槽、9…ヒータ、10…カッターブレード、
15…堆積発酵槽、25…エア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北畠 正一 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 山口 卯三郎 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 川島 正栄 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所リビング機器事業部内
Claims (5)
- 【請求項1】油脂を含有する厨芥を好気的に発酵させコ
ンポスト化する方法において、該好気的発酵をレシチン
と高級脂肪酸ナトリウムの一方もしくは両方の存在下で
行うことを特徴とする油脂含有厨芥のコンポスト化方
法。 - 【請求項2】油脂を含有する厨芥を好気的に発酵させコ
ンポスト化する方法において、該好気的発酵を行う前に
厨芥の破砕,好気性微生物含有物の混合、及び該混合物
の含水率を40〜60重量%にする水分調整からなる前
処理を行い、その過程でレシチン或は/及び高級脂肪酸
ナトリウムを添加することを特徴とする厨芥のコンポス
ト化方法。 - 【請求項3】請求項1及び2において、前記高級脂肪酸
ナトリウムがステアリン酸或は/及びパルミチン酸のア
ルカリ塩であることを特徴とする厨芥のコンポスト化方
法。 - 【請求項4】厨芥を破砕する破砕手段,厨芥を好気的に
発酵させる発酵手段を有する厨芥のコンポスト化装置に
おいて、レシチンと高級脂肪酸ナトリウムの一方もしく
は両方を該厨芥に添加する手段を有することを特徴とす
る厨芥のコンポスト化装置。 - 【請求項5】厨芥を破砕する破砕手段と、該厨芥と種菌
を含有する物質とを混合する撹拌機能付きの混合手段、
得られた混合物を好気的に発酵させる発酵槽とを有する
厨芥のコンポスト化装置において、前記発酵槽より前段
にレシチンと高級脂肪酸ナトリウムの一方もしくは両方
を添加する手段を設けたことを特徴とする厨芥のコンポ
スト化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5173948A JPH0733570A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 油脂含有厨芥のコンポスト化方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5173948A JPH0733570A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 油脂含有厨芥のコンポスト化方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733570A true JPH0733570A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=15970040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5173948A Pending JPH0733570A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 油脂含有厨芥のコンポスト化方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0733570A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996012685A1 (de) * | 1994-10-19 | 1996-05-02 | Henkel Cognis Gmbh | Verwendung von phospholipiden zur verbesserung des pflanzenwachstums |
JPH11165155A (ja) * | 1997-12-01 | 1999-06-22 | Asahi Denka Kogyo Kk | 油脂の処理方法 |
-
1993
- 1993-07-14 JP JP5173948A patent/JPH0733570A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996012685A1 (de) * | 1994-10-19 | 1996-05-02 | Henkel Cognis Gmbh | Verwendung von phospholipiden zur verbesserung des pflanzenwachstums |
JPH11165155A (ja) * | 1997-12-01 | 1999-06-22 | Asahi Denka Kogyo Kk | 油脂の処理方法 |
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