JPH10130672A - 固形燃料の製造方法 - Google Patents

固形燃料の製造方法

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JPH10130672A
JPH10130672A JP28366596A JP28366596A JPH10130672A JP H10130672 A JPH10130672 A JP H10130672A JP 28366596 A JP28366596 A JP 28366596A JP 28366596 A JP28366596 A JP 28366596A JP H10130672 A JPH10130672 A JP H10130672A
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JP
Japan
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solid fuel
garbage
producing
slaked lime
combustible waste
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JP28366596A
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Masako Ueda
昌子 上田
Masahiko Ishida
昌彦 石田
Setsuo Saito
節雄 斎藤
Takeshi Takemoto
剛 武本
Kenji Baba
研二 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Abstract

(57)【要約】 【課題】生物学的安定性が高く、保存中に腐敗しにくい
固形燃料製造方法を提供する。 【解決手段】可燃性廃棄物を好気性菌によって発酵処理
して得られた発酵物に消石灰あるいは生石灰を加えて混
合反応し、反応物を圧縮成形した後乾燥固化して固形燃
料を得る。あるいは、プラスチック,紙,木等の廃棄物
を破砕し、消石灰あるいは生石灰を加えて混合反応し、
反応物を圧縮成形した後乾燥固化して固形燃料とする方
法において、生ごみを含む可燃性廃棄物を好気性菌によ
って発酵処理して得られた発酵物を添加する工程を付加
する。 【効果】本発明によれば、生ごみを固形燃料にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は家庭,スーパーマー
ケット,ファーストフード等で発生する廃棄物からの固
形燃料製造方法に関する。廃棄物としては、プラスチッ
ク,紙,木,生ごみ,農畜産廃棄物,食品加工残さ等を
用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来の固形燃料製造プロセスは、たとえ
ば特開平6−108075号公報,特開平6−88083 号公報,特
開昭63−156898号公報に記載されているように、廃棄物
を破砕し、金属等の不燃物を選別したのち生石灰CaO
を加えて混合反応させ、圧縮成形後、乾燥固化して固形
燃料を製造していた。
【0003】また、生ごみ,農畜産廃棄物,食品加工残
さ等の有機廃棄物を好気性菌を用いて発酵処理してコン
ポスト(堆肥)に変換し、有機肥料として再利用しよう
とする動きが活発化している。肥料として利用するには
生成物であるコンポストの品質が重要であり、生成コン
ポストにプラスチックのような微生物が分解しない物質
(土壌に還元されない物質)が含まれているのは好まし
くない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】家庭で発生するごみ
(生ごみを含む)には、20〜40%の水分が含まれて
いる。これに生石灰CaOを添加すると、生ごみ中の水
分と反応し、水酸化カルシウムCa(OH)2(消石灰)が
生成される。この反応は発熱反応であり、生ごみを生物
学的に安定化し、腐食を抑制するという効果を有してい
る。しかし、生ごみとCaOの直接混合反応であるた
め、生ごみ表面の水が存在するところで部分的にCaO
と反応し、生ごみの内部にまで浸透しにくい。そのた
め、反応時間が長くなるという問題があった。また、C
aOを生ごみの内部にまで均一に分散させることが困難
であり、生成した固形燃料が保存中に腐敗する(黴がは
えるなど)恐れがあった。
【0005】好気性菌による発酵処理、すなわちコンポ
スト化の過程において、プラスチックのトレー,ラッ
プ,紙はほとんど分解されない。スーパーマーケットで
はパック詰めの売れ残り品,ファーストフードでは食べ
残し(食品残さ)と紙,プラスチックの包装材,紙コッ
プなど、食品残さと紙,プラスチックが混合した状態の
廃棄物が生じる。生成コンポストを肥料として再利用す
る場合には、プラスチックのトレー,ラップ,紙等をあ
らかじめ取り除いた後、コンポスト処理する必要があ
り、手間がかかった。
【0006】本発明の目的は、食品と包装材(プラスチ
ック,紙等)の一括処理を可能とし、かつ、腐敗しにく
い(生物学的安定性の高い)固形燃料を製造する方法を
提供しようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の固形燃料製造方法では、生ごみを除く可燃
性廃棄物に消石灰或いは生石灰を加えて反応させ、圧縮
成形した後、乾燥固化する固形燃料の製造方法におい
て、消石灰或いは生石灰を加える前の段階で、生ごみを
含む可燃性廃棄物を好気性発酵菌によって発酵処理して
なる発酵物を添加することを特徴とする。
【0008】また、生ごみを除く可燃性廃棄物に消石灰
或いは生石灰を加えて反応させ、圧縮成形した後、乾燥
固化する固形燃料の製造方法において、消石灰或いは生
石灰を加える前の段階で、生ごみを含む可燃性廃棄物を
好気性発酵菌によって発酵処理した後に消石灰,生石灰
及び炭酸カルシウムから選ばれた1種以上を加えて撹拌
混合して得られた発酵物を添加することを特徴とする。
【0009】また、生ごみを含む可燃性廃棄物を好気性
発酵菌によって発酵処理した後、消石灰,生石灰及び炭
酸カルシウムから選ばれた1種以上を加えて撹拌混合
し、得られた混合物を圧縮成形した後、乾燥固化して固
形燃料とすることを特徴とする。
【0010】更にまた、生ごみを含む可燃性廃棄物を好
気性発酵菌によって発酵処理した後、圧縮成形し、更に
乾燥固化して固形燃料とすることを特徴とする。
【0011】生ごみを含む可燃性廃棄物としては、プラ
スチック,木屑等の生ごみ以外の可燃物が混入してお
り、このため、コンポストとして利用しにくいものを使
用することが好ましい。
【0012】生ごみを含む可燃性廃棄物を好気性発酵菌
によって発酵処理した後に消石灰,生石灰及び炭酸カル
シウムから選ばれた1種以上を加えて撹拌混合するに際
しては、これらのカルシウム化合物のスラリー溶液を添
加して加熱下で撹拌混合するか、或いはこれらのカルシ
ウム化合物と水とを加えて加熱下で撹拌混合することが
望ましい。
【0013】生ごみを含む可燃性廃棄物の発酵物或いは
これにカルシウム化合物を加えて成る混合物の含水率
は、生ごみを除く可燃性廃棄物に添加する前の段階で、
20%以下にしておくことが望ましい。
【0014】本発明の固形燃料製造方法においては、生
ごみをそのまま固形燃料の原料として用いるのではな
く、生ごみを発酵乾燥処理した発酵物を原料として用い
る。発酵乾燥処理の過程で、生ごみ中の有機物の一部が
分解されるとともに、水分が低下するので、生ごみをそ
のまま用いた場合に比べると、生成した固形燃料は腐敗
しにくい。また、生ごみの水分が低下するので、固化し
やすくなる。好気性微生物は分解しやすい成分から順に
分解することが知られている。発酵乾燥処理の過程にお
いて、少なくとも易分解成分を分解しておけば、固形燃
料中には分解されにくい成分が残ることになり、保存中
に微生物による分解を受けたとしても分解速度は非常に
遅い。
【0015】また、生ごみは発酵乾燥処理の過程で破砕
され細かくなるので、腐食抑制のために添加する生石
灰,消石灰が生ごみの内部にまで浸透しやすく、反応時
間を短縮できる。
【0016】生ごみを原料として用いた場合、生成され
た固形燃料の含水率を10%以下に抑えることにより、
固形燃料の保存中の腐敗を防止できるという報告があ
る。最終製品である固形物燃料の含水率を10%以下に
するには、原料として用いる発酵物(生ごみを発酵・乾
燥処理したもの)の含水率を20%以下、好ましくは1
0%以下にすることが望ましい。
【0017】固形燃料を製造する過程において、保存時
の生物学的安定性を高める目的で、生石灰あるいは消石
灰を加えることが一般的に行われている。生物学的安定
性をよりいっそう高めるには、発酵物に生石灰,消石灰
を添加し、撹拌混合した混合物を固形燃料の原料として
用いる方が有効である。この方が、生石灰あるいは消石
灰と発酵物との反応効率が高く、生石灰あるいは消石灰
が発酵物に内部にまで浸透するので、腐食防止効果が高
い。また、生石灰,消石灰のスラリー溶液或いは生石
灰,消石灰と水を加えて、加熱下で撹拌・混合した混合
物を用いても、同様の効果が得られる。
【0018】本発明の固形燃料製造方法においては、生
ごみを発酵乾燥処理したものを、肥料として用いるので
はなく、固形燃料とするため、生ごみ中にプラスチッ
ク,紙等の夾雑物(但し可燃物)が含まれている場合
も、取り除く必要がなく、一緒に処理できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の固形燃料製造
方法の工程の一例を示す。発酵・乾燥工程の前に、破砕
工程を設けてもよい。
【0021】本発明では、発酵・乾燥の過程で、生ごみ
中の有機物の一部が分解されるとともに、含水率が低下
する(約80%→20%以下)。そのため、生ごみをそ
のまま原料として用いた場合に比べると、生成した固形
燃料は腐敗しにくい。また、水分が少ないので圧縮成形
が容易になるとともに、成形物の強度が増す。さらに、
生ごみは発酵乾燥処理の過程で破砕されてサイズが小さ
くなるので、腐食抑制のために添加する生石灰,消石灰
が生ごみの内部にまで浸透しやすく、反応時間を短縮で
きるとともに、腐食防止効果を高めることができる。
【0022】図2に本発明の固形燃料製造方法のシステ
ムフローの一例を示す。プラスチック,紙及び木は、破
砕手段1−1にて一次破砕(50×150mm程度に破
砕)後、磁選機等の選別手段2にて金属を取り除く。破
砕手段1−2にて、一次破砕後のプラスチック,紙及び
木を更に細かく破砕(30×50mm程度に破砕)後、各
々定量供供給機3−1,3−2及び3−3に貯留する。
生ごみ及び生ごみが付着したプラスチック,紙等は有機
廃棄物処理装置7にて、発酵・乾燥処理し、発酵物を得
る。図2の符号8は生石灰(あるいは消石灰)供給機で
ある。二次破砕後のプラスチック,紙及び木を所定の割
合で混合したものに、上記発酵物及び生石灰(あるいは
消石灰)を所定割合添加し、反応槽4にて混合,反応さ
せる。発酵物の添加量は原料の全重量の0〜100重量
(wt)%、生石灰(あるいは消石灰)の添加量は原料
の全重量の1〜30wt%が好ましい。反応槽4は、例
えば回転式六角ミキサ,リボンミキサ,移動スクリュー
式撹拌機などから成っている。反応槽4内にて、原料と
生石灰(あるいは消石灰)は、一定時間加熱混合され
る。得られた混合物をローラーダイス方式等の圧縮成形
機5にて圧縮成形後、乾燥槽6にて加熱乾燥して、固形
燃料を得る。なお、圧縮成形の段階で含水率が充分小さ
くなっている場合(例えば10%以下)には加熱乾燥の
工程を省略してもよい。
【0023】図3に、有機廃棄物処理装置7の構成を示
す。装置本体は既に知られている多段横形撹拌方式の有
機廃棄物処理装置である。発酵槽9は溢流板10によっ
て2つの区画(上流側から区間(A)及び(B)と呼
ぶ)9a及び9bに分けられている。溢流板10は発酵
槽9の底部から垂直に立ち上がっており、区画(A)9
aと(B)9bは発酵槽9の上部でつながっている。区
間(A)9a上方部分には、廃棄物投入口11及び廃棄
物投入口11を開閉する蓋12が取り付けられている。
廃棄物投入口11と発酵槽9の間に廃棄物を破砕するた
めの破砕手段を設けてもよい。区間(B)9bの溢流板
10と対向する側壁には排出口13が形成されており、
排出口13から連続して排出ガイド14、生成した発酵
物を貯留するための貯留槽15が設けられている。貯留
槽15の底部あるいは側壁に発酵物を取り出すための取
り出し口16が設けられている。取り出し口16に連続
して、連絡管17が設けられており、その途中にバンパ
ー18が設けられている。バンパー18の開閉時間を制
御することにより、発酵物の添加量を調整する。
【0024】発酵槽9の中心部には、区画(A)9a及
び(B)9bを貫通して回転軸19が配設されている。
回転軸19には複数の撹拌腕20が取り付けられてい
る。回転軸19は一端がモータ等の駆動手段21に接続
されている。区画(A)9aの底部には固定刃22が設
けられている。固定刃22を底部ではなく側壁に取り付
けてもよい。発酵槽9の底部外壁にはパネルヒータ23
が配設されており、発酵槽9内は発酵に適した温度に維
持される。発酵槽9の側壁上方には排気管24が取り付
けられており、発酵によって生じる水蒸気や臭気ガス
は、吸気ファン25を作動することによって、脱臭部2
6にて脱臭処理後、系外に排出される。
【0025】次に、上記のように構成してなる有機廃棄
物処理装置の動作について説明する。投入口11の蓋を
開けて、調整くず等の生ごみ,残飯,残飯が付着したプ
ラスチックや紙,パック詰めの売れ残り品等の被処理物
Aを投入する。発酵槽9には、肥料から採取した好気性
菌種から成る種菌を最初の運転時のみ所定量入れてお
く。発酵槽9の区画(A)9aにて、被処理物Aは、撹
拌腕20と固定刃22とのかみ合わせによって破砕され
ながら撹拌混合される。この過程で、有機物の一部が分
解される。発酵及び乾燥を促進するために、発酵槽9は
パネルヒータ23によって50〜70℃の適温に保持さ
れる。区画(A)9aに反応物が蓄積すると、反応物の
一部が溢流板10からオーバーフローして区画(B)9
bに移動する。区画(B)9bに反応物が蓄積すると、
排出口13の下端をオーバーしたもの(発酵物B)が貯
留槽15に移送・貯留される。
【0026】図2に示すように、この発酵物Bを二次破
砕後のプラスチック,紙,木,生石灰(あるいは消石
灰)と所定割合で混合,圧縮成形,乾燥することによ
り、固形燃料を得る。
【0027】本発明の固形燃料製造方法における製造条
件の一例及び得られた固形燃料の性状を表1に示す。こ
の場合圧縮成形後の固形燃料の含水率が6%と低いの
で、圧縮成形後の乾燥処理は行っていない。従来法にて
生ごみを含んだ廃棄物から固形燃料を製造する場合に
は、60〜100℃で30〜90分反応させる必要があ
る。また、圧縮成形後に製品の含水率を10%以下にす
るために、100〜200℃で60分以上加熱乾燥する
のが一般的である。本発明では、生ごみを発酵・乾燥し
た発酵物を原料として用いているため、反応及び乾燥時
間を短縮できる。表1の条件で製造した固形燃料は、1
年以上黴がはえず、安定していた。また、臭気も発生し
ながった。
【0028】
【表1】
【0029】本発明の固形燃料製造方法によれば、生ご
みそのものではなく、生ごみを発酵・乾燥処理した発酵
物を固形燃料の原料として用いているので、生成した固
形燃料が保存中に腐食しにくいという効果がある。ま
た、発酵物を肥料として用いるのではなく、固形燃料と
するため、生ごみ中に微生物によって分解されない成分
が含まれている場合でも、再利用が可能である。
【0030】(実施例2)図4に本発明の他のシステム
フローを示す。図2(実施例1)では、生ごみ等を有機
廃棄物処理装置7にて発酵・乾燥処理した発酵物(図3
の貯留槽15に貯留しておいたもの)を、直接(連続的
に)固形燃料の原料として定量供給機3−1,3−2,
3−3と反応槽4の間に所定量供給する。それに対し、
図4では、生ごみ等を有機廃棄物処理装置7にて発酵・
乾燥処理した発酵物を貯留槽15から取り出して、発酵
物供給機27に移し、発酵物供給機27より発酵物を固
形燃料の原料として所定量供給する。本実施例では、図
4の点線で囲んだ生ごみ等を発酵・乾燥処理して発酵物
を生成する有機廃棄物処理装置7と、プラスチック,
紙,木及び前記発酵物を原料として固形燃料を製造する
システムを異なる場所に設置することができる。すなわ
ち、生ごみ等が発生する場所、例えばスーパーマーケッ
ト,外食産業,ファミリーレストラン等で、生ごみ等の
廃棄物を発酵・乾燥処理して発酵物を生成し、複数の施
設で生成された発酵物を収集して固形燃料製造施設に集
め、固形燃料の原料として用いる。本実施例によれば、
生ごみ等の廃棄物を発生場所で随時処理し、得られた乾
燥状の発酵物を運搬するので、生ごみをそのまま運搬す
るのに比べて取り扱いが容易である。
【0031】(実施例3)図5に本発明の固形燃料製造
方法の他の例を示す。実施例1(図1)では、生ごみ等
を発酵・乾燥処理したものを固形燃料の原料として用い
ているのに対し、本実施例(図5)では、生ごみ等を発
酵・乾燥処理したものに生石灰,消石灰,炭酸カルシウ
ムのうち1種以上のカルシウム化合物を添加・混合した
ものを原料として用いている。カルシウム化合物を添加
混合する方法としては、図3の有機廃棄物処理装置にお
いて、区画(B)に前記カルシウム化合物を添加・撹拌
混合する等の方法を採ることができる。添加量は原料
(生ごみ等)の1〜30%が好ましい。
【0032】本実施例では生ごみを発酵処理したものに
前記カルシウム化合物を添加・混合しているので、カル
シウム化合物が発酵物の内部に均一に分散される。その
ため、実施例1に比べて、カルシウム化合物と発酵物と
の反応効率が高い。
【0033】(実施例4)図6に本発明の固形燃料製造
方法の他の例を示す。実施例3(図5)では、生ごみ等
を発酵・乾燥処理したものに生石灰,消石灰,炭酸カル
シウムのうち1種以上のカルシウム化合物を添加・混合
したものを原料として用いているのに対し、本実施例
(図6)では、生ごみ等を発酵・乾燥処理したものに、
生石灰,消石灰,炭酸カルシウムのうち1種以上のカル
シウム化合物のスラリー液を添加し、加熱下で撹拌混合
したものを原料として用いている。カルシウム化合物の
スラリー液の添加・撹拌方法としては、図3の有機廃棄
物処理装置において、区画(B)に前記カルシウム化合物
のスラリー液を添加・撹拌混合する等の方法を採ること
ができる。スラリー液は、カルシウム化合物1に対して
水を0.5 〜2重量比で添加するのが望ましい。また、
スラリー液は、原料(生ごみ等)の1〜30%(カルシ
ウム化合物固体として)添加するのが好ましい。カルシ
ウム化合物のスラリー液を発酵物に添加・混合すると、
カルシウム化合物の一部が発酵物中のカルボキシル基,
スルホン酸基,酸性水酸基などとイオン交換して発酵物
中に取り込まれて活性状態になるため、反応速度が大き
くなる。
【0034】実施例3(図5)では固体/固体反応であ
るのに対し、本実施例は固体/液体反応であるため、カ
ルシウム化合物と発酵物との反応効率が高い。
【0035】カルシウム化合物のスラリー液の代わり
に、図7に示すように、水とカルシウム化合物を添加し
てもよい。水としては、発酵によって生じた水蒸気を冷
却した凝縮水を用いてもよい。
【0036】(実施例5)図8に本発明の固形燃料製造
方法の工程の他の一例を示す。本実施例は、可燃性廃棄
物(生ごみ,プラスチック,紙,木等)を発酵・乾燥処
理したものに、生石灰,消石灰,炭酸カルシウムのうち
1種以上のカルシウム化合物を加えて混合したものを、
圧縮成形後乾燥固化して固形燃料を得るというものであ
る。発酵・乾燥処理の過程で一部破砕されるが、発酵・
乾燥工程の前に破砕工程を設けてもよい。発酵・乾燥処
理の段階で発酵物の含水率が20%以下になるようにす
るのが望ましい。前記カルシウム化合物は廃棄物重量の
1〜30%程度添加するのが望ましい。
【0037】本実施例では、発酵・乾燥の過程で、生ご
み中の有機物の一部が分解されるとともに、含水率が低
下する(約80%→20%以下)。そのため、生ごみを
そのまま原料として用いた場合に比べると、生成した固
形燃料は腐敗しにくい。また、発酵・乾燥処理の過程で
水分が減少するので、圧縮成形が容易になるとともに、
成形物の強度が増す。さらに、生ごみは発酵乾燥処理の
過程で破砕されてサイズが小さくなるので、腐食抑制の
ために添加する生石灰,消石灰が生ごみの内部にまで浸
透しやすく、反応時間を短縮できるとともに、腐食防止
効果を高めることができる。
【0038】生ごみを微生物によって分解し、肥料とし
て用いる場合には、生成物であるコンポストの品質が重
要であり、澱粉,蛋白質,脂質などの有機物が充分に分
解されている必要がある。有機物の分解率が低い未熟な
コンポストは作物の生育を阻害する。また、土壌に還元
されない成分が含まれているのは好ましくない。本実施
例では、発酵物を肥料として用いるのではなく、固形燃
料とするため、生ごみ中に微生物によって分解されない
成分(プラスチック等)が含まれている場合でも、再利
用が可能である。また、発酵物にカルシウム化合物を添
加してさらに加熱処理をするので、有機物が完全に分解
されている必要はない。このため、未熟なコンポストも
利用できる。
【0039】(実施例6)図9に本発明の他の工程を示
す。図8(実施例5)では生石灰,消石灰,炭酸カルシ
ウムのうち1種以上のカルシウム化合物を添加している
のに対し、本実施例では生石灰,消石灰,炭酸カルシウ
ムのうち1種以上のカルシウム化合物のスラリー液を添
加している。カルシウム化合物と水を別々に添加・混合
してもよい。実施例5(図8)では固体/固体反応であ
るのに対し、本実施例は固体/液体反応であるため、カ
ルシウム化合物と発酵物との反応効率が高い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、生ごみを発酵・乾燥処
理した発酵物を固形燃料の原料として用いているため、
生ごみをそのまま原料として用いた場合に比べて生物学
的安定性が高く、腐敗しにくい固形燃料を得ることがで
きる。また、肥料としては利用できないような、分解率
の低い未熟なコンポスト,プラスチック等の非分解成分
を含むコンポストも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固形燃料製造方法の一実施例の工程を
示す図。
【図2】本発明の固形燃料製造方法の一実施例のシステ
ムフローを示す図。
【図3】本発明の有機廃棄物処理装置の構成の一例を示
す図。
【図4】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例のシス
テムフローを示す図。
【図5】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例の工程
を示す図。
【図6】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例の工程
を示す図。
【図7】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例の工程
を示す図。
【図8】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例の工程
を示す図。
【図9】本発明の固形燃料製造方法の他の実施例の工程
を示す図。
【符号の説明】
2…選別手段、4…反応槽、5…圧縮成形機、6…乾燥
槽、7…有機廃棄物処理装置、8…生石灰(消石灰)供
給機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武本 剛 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 馬場 研二 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生ごみを除く可燃性廃棄物に消石灰或いは
    生石灰を加えて反応させ、圧縮成形した後、乾燥固化す
    る固形燃料の製造方法において、前記消石灰或いは生石
    灰を加える前の段階で、生ごみを含む可燃性廃棄物を好
    気性発酵菌によって発酵処理してなる発酵物を添加する
    ことを特徴とする固形燃料の製造方法。
  2. 【請求項2】生ごみを除く可燃性廃棄物に消石灰或いは
    生石灰を加えて反応させ、圧縮成形した後、乾燥固化す
    る固形燃料の製造方法において、前記消石灰或いは生石
    灰を加える前の段階で、生ごみを含む可燃性廃棄物を好
    気性発酵菌によって発酵処理した後に消石灰,生石灰及
    び炭酸カルシウムから選ばれた1種以上を加えて撹拌混
    合して得られた発酵物を添加することを特徴とする固形
    燃料の製造方法。
  3. 【請求項3】生ごみを含む可燃性廃棄物を好気性発酵菌
    によって発酵処理した後、消石灰,生石灰及び炭酸カル
    シウムから選ばれた1種以上を加えて撹拌混合し、得ら
    れた混合物を圧縮成形した後、乾燥固化することを特徴
    とする固形燃料の製造方法。
  4. 【請求項4】生ごみを含む可燃性廃棄物を好気性発酵菌
    によって発酵処理した後、圧縮成形し、更に乾燥固化す
    ることを特徴とする固形燃料の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の何れか1つにおいて、
    前記生ごみを含む可燃性廃棄物が、プラスチック或いは
    木屑等の生ごみ以外の可燃物を含むものからなることを
    特徴とする固形燃料の製造方法。
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