JP2000127928A - 車両のヒルホールド制御装置 - Google Patents

車両のヒルホールド制御装置

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JP2000127928A
JP2000127928A JP30117798A JP30117798A JP2000127928A JP 2000127928 A JP2000127928 A JP 2000127928A JP 30117798 A JP30117798 A JP 30117798A JP 30117798 A JP30117798 A JP 30117798A JP 2000127928 A JP2000127928 A JP 2000127928A
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hold control
hill hold
vehicle
brake
shift
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JP30117798A
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】第1速段による大きなトルクの発生によるクリ
ープ走行を確保するモードと、坂道などでは後退しない
ようにするヒルホールド制御のモードと、の2つのモー
ドをシフトレバーの選択のみできるようにする。 【解決手段】自動変速機のシフトポジションがドライブ
ポジション以外の前進走行ポジションが選択されている
か否かを判断する手段を備え(ステップ530)、該ド
ライブポジション以外の前進走行ポジションであると判
断され、且つ、所定の条件(ステップ540,550)
が成立したときのみ、車輪をロックするヒルホールド制
御を実行する(ステップ570)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】自動変速機のシフトポジショ
ンとして前進走行ポジションが選択されている際に、所
定の条件の下で車輪をロックするヒルホールド制御機構
を備えたヒルホールド制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用自動変速機においては、シ
フトポジションが「D(ドライブ)」ポジションのよう
な前進走行ポジションに設定されていると、車速が実質
的に零の場合であっても、自動変速機の歯車変速装置は
ニュートラルの状態にはならず、第1速段に設定される
ようになっている。従って、内燃機関の出力はトルクコ
ンバータ、歯車変速装置の前進クラッチを経て常に出力
軸に伝達されるため、いわゆるクリープが生じる。この
クリープはドライバがアクセルをオンにしなくても極低
速走行を可能とするものであり、車両を走行させる上で
ドライバにとって有効に作用する場合が多い。
【0003】ところで、車両が例えば極めて急な坂道に
あった場合には、通常通りのクリープによる効果が得ら
れないことがある。
【0004】つまり、クリープにより車両が前進しない
場合があったり、もしくは坂道の傾斜の角度によっては
後退してしまうことがある。
【0005】特開平5−263921号公報では、この
ような後退を防止するために、シフトポジションが「D
(ドライブ)」ポジションの位置にあった場合に、所定
の条件の下で自動変速機内の第2速段のエンジンブレー
キ形成用のブレーキ(摩擦係合装置)を係合させ、出力
軸を後退側に対してロックすることにより車輪をロック
し、車両が後退しないようにする制御(いわゆるヒルホ
ールド制御)を行うものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この技
術は、車両が坂道にあった場合には前述したように車両
が後退するようなことは防止できるというメリットがあ
る反面、第2速段では車両が前進する際に (第1速段
と比較すると)トルクの発生が乏しくクリープによる極
低速走行ができない場合がそれだけ多く発生するという
問題があった。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、第1速段による大きなトルクの発生に
よるクリープ走行を確保するモードと、坂道などでは後
退しないようにするヒルホールド制御のモードと、の2
つのモードを合理的且つ簡易に選択可能なヒルホールド
制御装置を提供することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、自動変速機のシフトポジションとして前進走行ポジ
ションが選択されている際に、所定の条件の下で車輪を
ロックするヒルホールド制御機構を備えた車両のヒルホ
ールド制御装置において、前記自動変速機のシフトポジ
ションがドライブポジション以外の前進走行ポジション
が選択されているか否かを判断する手段を備え、該ドラ
イブポジション以外の前進走行ポジションであると判断
され、且つ、前記所定の条件が成立したときのみ、前記
車輪をロックするヒルホールド制御を実行することによ
り、上記課題を解決したものである。
【0009】ここでいう、自動変速機のシフトポジショ
ンがドライブポジション以外の前進走行ポジションと
は、具体的にはマニュアル操作によって選択された
「2」ポジションや「1(L)」ポジション等を指して
いる。これらのシフトポジションが選択され、且つ所定
の条件が成立した場合には、何らかの方法で車輪がロッ
クされる(いわゆるヒルホールド制御)が実行され、車
両の後退が防止される。
【0010】なお、「所定の条件」とは、例えば、「ア
クセル解放」、「フットブレーキオン」、「車速が零」
などである。
【0011】つまり、自動変速機のシフトポジションが
ドライブポジション以外の前進走行ポジションが選択さ
れた場合であって、且つ所定の条件が成立したときの
み、車輪をロックするヒルホールド制御を実行するよう
にし、シフトポジションがドライブポジションである場
合にはヒルホールド制御を実行しないようにする。これ
により特に別途のスイッチ等を配備したりすることな
く、車両の後退防止態様とクリープ発生態様とを合理的
的且つ簡易に選択することが可能となる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、さらに、アクセルのオン・オフを検出する手段を備
え、該検出手段がアクセルのオンを検出したときに、前
記ヒルホールド制御を解除することにより、同様に上記
課題を解決したのものである。
【0013】このようにすることによって、ドライバが
車両を発進させる際に、もたつきを発生させることなく
速やかに発進させることができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、前記ヒルホールド制御の機構は、車輪のブレーキの
油圧を所定圧に保持することにより車輪をロックする。
【0015】ヒルホールド機能の確保は、前述したよう
に例えば自動変速機の第2速段のエンジンブレーキ形成
用のブレーキを係合させ、後退側に対して車両をロック
する方法のほか、車輪のブレーキの油圧(制動用油圧)
を所定圧に保持する方法によっても実現できる。車輪の
ブレーキ油圧を利用する方法は、「2」ポジションや
「L」ポジションにおいて第1速段維持を可能にするた
め、次のアクセルオンによる発進に対してダウンシフト
ショックを発生することなく円滑に対応することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を説明する。
【0017】図2は、本実施形態に係わる自動変速機に
おける自動変速システムの具体的な一例を表すスケルト
ン図である。
【0018】この自動変速機2は、トルクコンバータ1
11、副変速部112及び主変速部113を備える。
【0019】前記トルクコンバータ111は、ロックア
ップクラッチ124を備える。このロックアップクラッ
チ124は、ポンプインペラ126に一体化させてある
フロントカバー127とタービンランナ128を一体に
取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0020】エンジン1のクランク軸1aは、フロント
カバー127に連結されている。タービンランナ128
に連結された入力軸130は、副変速部112を構成す
るオーバードライブ用遊星歯車機構131のキャリヤ1
32に連結されている。
【0021】この遊星歯車機構131におけるキャリヤ
132とサンギヤ133との間には、クラッチC0 と一
方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向クラ
ッチF0 はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相
対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場
合に係合するようになっている。
【0022】一方、サンギヤ133の回転を選択的に止
めるブレーキB0 が設けられている。又、この副変速部
112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速部
113の入力要素である中間軸135に接続されてい
る。
【0023】副変速部112は、クラッチC0 もしくは
一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構1
31の全体が一体となって回転するため、中間軸135
が入力軸130と同速度で回転する。又ブレーキB0 を
係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リ
ングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回
転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2段の切
換えを設定することができる。
【0024】前記主変速部113は三組の遊星歯車機構
140、150、160を備えており、これらの歯車機
構140、150、160が以下のように連結されてい
る。
【0025】即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ
141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが
互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリ
ングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ1
52と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三
者が連結されている。又、第3遊星歯車機構160のキ
ャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に第
2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星歯
車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0026】この主変速部113の歯車列では後退1段
と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッ
チ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0027】即ち、第2遊星歯車機構150のリングギ
ヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161
と中間軸135との間に前進クラッチC1 が設けられ、
又第1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊
星歯車機構150のサンギヤ151と中間軸135との
間にクラッチC2 が設けられている。
【0028】第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車
機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブ
レーキB1 が配置されている。又、これらのサンギヤ1
41、151とケーシング171との間には、一方向ク
ラッチF1 とブレーキB2 とが直列に配列されている。
一方向クラッチF1 はサンギヤ141、151が逆回転
(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しよう
とする際に係合するようになっている。
【0029】第1遊星歯車機構140のキャリヤ142
とケーシング171との間にはブレーキB3 が設けられ
ている。又、第3遊星歯車機構160のリングギヤ16
3の回転をとめる要素としてブレーキB4 と、一方向ク
ラッチF2 とがケーシング171との間に並列に配置さ
れている。なお、この一方向クラッチF2 はリングギヤ
163が逆回転しようとする際に係合するようになって
いる。
【0030】上記の自動変速機2では、結局後退1段と
前進5段の変速を行うことができる。この5つの変速段
を設定するための各クラッチ及びブレーキ(摩擦係合装
置)の係合作動表を図3に示す。
【0031】図3において、○印は係合状態、◎印はエ
ンジンブレーキを確保すべきときに係合状態、△印は係
合するが動力伝達に関係なし、空欄は解放状態をそれぞ
れ示している。
【0032】本実施形態では、このような係合作動表に
基づいてクラッチへ油圧が供給される。
【0033】図4にシフトレバー44のゲート配置を示
す。又符号46はシフトレバー44のシフトポジション
センサを示す。シフトポジションの位置を「D(ドライ
ブ)」ポジションにすると、第1速段から5速段(自動
変速機の種類によっては第3速段や第4速段までのもあ
る)まで、自動的に変速を実施する。
【0034】なお、後述するが、シフトポジションをマ
ニュアル操作によって固定ポジションの「2」ポジショ
ンにした場合には、2ndではクラッチC0 が係合し出
力軸170 の車両後退側の回転を阻止することができ
ると共に、走行中にエンジンブレーキが作動する。
【0035】なお、参考までに、シフトポジションが
「D」ポジションの中の第4速段、第5速段はエンジン
ブレーキが効き、第1速段〜第3速段はエンジンブレー
キが効かない。
【0036】図2に戻り、各クラッチ及びブレーキの係
合あるいは解放には、油圧制御装置75内のソレノイド
バルブS1、S2、S3、S4、SLN、SLT、SL
Uが、ECU80からの指令に基づいて駆動制御される
ことによって実行される。
【0037】ここで、S1、S2、S3はシフト用ソレ
ノイドバルブ、S4はエンジンブレーキ作動用ソレノイ
ドバルブ、SLNはアキュムレータ背圧制御用のソレノ
イドバルブ、SLTはライン圧制御用のソレノイドバル
ブ、SLUはロックアップ用ソレノイドバルブを示す。
【0038】ECU80は、各種センサ群90からの信
号が入力されソレノイドバルブ等を制御し、各クラッチ
及びブレーキの係合あるいは解放が行えるようにしてい
る。
【0039】図5にECU80に対する信号の入出力関
係を示す。
【0040】ECU80には、図の左側に示す各種信号
(エンジン回転速度NE、エンジン水温、イグニッショ
ンスイッチの状態に関する信号、バッテリの蓄電量SO
C、ヘッドライトの状態に関する信号、デフォッガのO
N/OFF信号、エアコンのON/OFF信号、車速セ
ンサ85の信号、AT油温信号、シフトポジションセン
サ46の信号、サイドブレーキのON/OFF信号、ト
ルクコンバータのタービン回転速度センサの信号、触媒
温度、アクセル開度センサ86の信号、クランク位置の
信号、フットブレーキ踏力センサ87の信号等)が入力
される。また、ECU80は、図の右側の各種信号(点
火信号、噴射信号、スタータへの信号、モータジェネレ
ータ用コントローラ7への信号、減速装置への信号、A
Tソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレ
ノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、自動
停止制御実施インジケータ81への信号、自動停止制御
不実施インジケータ82への信号)を出力する。
【0041】次に車両の車輪をロックし、停止状態に維
持するためのブレーキの構成を図6に示す。
【0042】図6において、符号200はブレーキ操作
部材としてのブレーキペダルを示している。ブレーキペ
ダル200は油圧式ブースタ206を介してマスタシリ
ンダ208を作動させるようになっている。マスタシリ
ンダ208の上部にはリザーバ210が取り付けられて
おり、このリザーバ210からポンプ214がブレーキ
液を汲み上げてアキュームレータ216に高圧で蓄える
ようにされており、そのアキュームレータ216に前記
ブースタ206が液通路218により接続されている。
【0043】マスタシリンダ208の内部の図示せぬ加
圧室は、液通路212、244とから成る主液通路によ
って、前輪238を制動するブレーキのホイールシリン
ダに接続されている。一方、加圧室(図示せず)は後輪
を制動するブレーキのホイールシリンダに接続されてい
るが、この後輪系統の構成は前輪系統の構成と同一であ
るため図示及び説明を省略し、以下、前輪系統について
のみ説明する。
【0044】液通路212には逆止弁222と電磁増減
圧弁232とが設けられている。電磁増減圧弁232は
常には液通路212と244、即ちマスタシリンダ20
8とホイールシリンダ240とを連通させる増圧許容状
態にあるが、ソレノイド230に中間的な電流が供給さ
れることによりマスタシリンダ208とホイールシリン
ダ240との連通を遮断する保圧状態に切り換えられ、
更にソレノイド230に大電流が供給されることによっ
てホイールシリンダ240をリザーバ210に連通させ
る減圧許容状態に切り換えられる三位置電磁弁となって
いる。
【0045】上記電磁増減圧弁232をバイパスするバ
イパス通路224には逆止弁226が設けられており、
ホイールシリンダ240のブレーキ液はこのバイパス通
路224を経てマスタシリンダ208へ環流し得るよう
にされている。
【0046】なお、バイパス通路224には、ブレーキ
をかけたときに、そのままホイールシリンダ240にブ
レーキ液を閉じ込めておけるようにするためのブレーキ
液ホールド電磁弁228が備えられている。このブレー
キ圧ホールド電磁弁228があることによって、ブレー
キペダル200を離した状態でブレーキを効かせておく
ようにさせておくような制御が可能である。
【0047】上記通路212の逆止弁222を経た後の
部分には、電磁閉開弁220を介して前記アキュームレ
ータ216が接続されている。電磁閉開弁220は常に
はアキュームレータ216と液通路212との連通を遮
断する状態にあるが、上記電磁増減圧弁232の作動開
始と同時に開状態とされ、アキュームレータ216から
高圧のブレーキ液が電磁増減圧弁232に供給されるよ
うになっているのである。このアキュームレータ216
から供給される高圧のブレーキ液がマスタシリンダ20
8に流入することは、逆止弁222によって阻止され
る。
【0048】なお、符号236は前輪238の回転速度
を検出する回転速度センサ、204はブレーキペダル2
00が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチ、
202はブレーキペダル200の操作力を検出するロー
ドセル、234はブレーキ圧を制御する制御装置であ
る。なお、この制御装置234は前述したECU80と
リンクしている。
【0049】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0050】本実施形態は、自動変速機のシフトポジシ
ョンが「D(ドライブ)」ポジション以外の前進走行ポ
ジションが選択されている場合と、「D」ポジションが
選択されている場合と、により車輪をロックするヒルホ
ールド制御を実行するかしないかを分けるようにしてい
る。
【0051】自動変速機のシフトポジションが「D(ド
ライブ)」ポジション以外の前進走行ポジションが選択
されている場合と、そうでない場合(「D」ポジション
である)の判断は、通常に設置されているシフトポジシ
ョンセンサ46(図4参照)から行うことができる。
【0052】なお、「Dポジション以外の前進走行ポジ
ション」とは、この実施形態ではマニュアル操作によっ
て選択された固定ポジションの「4」〜「L」、特に
「2」ポジションや、「L」ポジションのことである
(図4参照)。
【0053】本実施形態では、車両が停止している最中
に、「D」ポジションが選択されているときには車輪を
ロックするヒルホールド制御は作動させないようにし、
従来通り第1速段のクラッチを係合することにより大き
なトルクによってクリープを発生させるようにする。そ
して、それ以外のシフトポジションがマニュアル操作に
よって選択され、且つ所定の条件が成立した場合には、
図6のブレーキ圧ホールド電磁弁228を作動させ、制
動用ブレーキ系統を利用したヒルホールド制御を実行す
る。
【0054】なお、所定の条件は、ここでは「車速零」
「アクセル解放」「フットブレーキオン」である。「車
速零」という条件があることから、現実にはシフトポジ
ションが「2」あるいは「L」ポジションとされたとき
にヒルホール制御が実行されるように構成して制御プロ
グラムを簡略化してもよい(後述)。
【0055】このようにすることで、シフトポジション
が「D」ポジションのときには、第1速段による大きな
トルクの発生によりクリープ走行ができ、一方で、シフ
トポジションが「D」ポジション以外の前進走行ポジシ
ョン(「2」ポジション、「L」ポジション)のとき
は、例えば、車両が坂道などにあった場合に、車両が後
退しないようにするヒルホールド制御を行うようにする
ことができる。即ち、2つのモードがシフトポジション
の選択のみによって実現できるようになる。
【0056】図7に時間軸に沿ったヒルホールド制御、
車速、フットブレーキ信号、アクセル信号を示す。
【0057】図7において、時刻t1にフットブレーキ
が信号が入力され(作動し始め)、わずかな空走時間T
1経過後の時刻t2から車速が落ち始める。車速が零に
なる時刻t3が検出されたあとの時刻t4にてヒルホー
ルド制御を開始させる指令を出力後、わずかな応答の遅
れT2後の時刻t5から前述したブレーキ圧ホールド電
磁弁228を作動させ、制動用ブレーキ系統を利用した
ヒルホールド制御を開始する。なお、例えば時刻t6に
てアクセルオン信号が入力された場合には、ヒルホール
ド制御を直ちに解除し発進体勢にする(一点鎖線K)。
また、例えば時刻t7に示すようにフットブレーキが解
除された場合には、前述したアクセルオンのときに示し
たヒルホールド制御を解除するときに比べて若干緩やか
に(破線F)ヒルホールと制御を解除する。
【0058】この実施形態では、ヒルホールド制御を車
両の制動用ブレーキ系統を利用した車輪ロックによって
実現しているため、発進に当たってヒルホールド制御の
解除する際にダウンシフトを伴わずに済み、ショックの
発生防止と発進のもたつき防止を図ることができる。
【0059】なお、ヒルホールド制御を実行するにあた
って、「L」ポジション以外のエンジンブレーキポジシ
ョンを選択することによって、自動変速機のギヤの構造
上の機械的なロックを利用することにより車両が後退し
ないようにすることもできる。この自動変速機の場合は
「2」ポジションが選択されると車両を後退側に対して
ロックできる。このような機構を利用してヒルホール制
御を実現した場合は、図6のブレーキ圧保持構成はこれ
を省略できる。
【0060】ヒルホールド制御は、ドライバが「発進の
意思」を表した場合、例えば、アクセルのオンの信号が
検出されたときに解除するようにする。このようにする
ことによって、車両を発進させる際のもたつきを無く
し、速やかに発進させることができる。
【0061】最後に、図1に基づいて本実施形態の作用
を説明する。
【0062】図1のステップ510において、各種入力
信号が処理され、ステップ520では、車両が停止中か
否かを判断する。この判断方法は、車速センサ85にて
容易に検出することができる。
【0063】車両が停止中である(車速が零である)と
判断された場合には、ステップ530へ進み、シフトポ
ジションセンサ46によりシフトポジションが固定ポジ
ションの「2」ポジションまたは「L」ポジションか否
かを判断する。
【0064】シフトポジションが「2」ポジションまた
は「L」ポジションでないと判断されたときにはステッ
プ590ヘ進み、シフトポジションが「2」ポジション
または「L」ポジションであると判断されたときには、
ステップ540へ進む。
【0065】ステップ540では、フットブレーキセン
サ87によりフットブレーキがオンかどうかを判断す
る。フットブレーキがオンであることが検出されたとき
には、ステップ550へ進む。
【0066】ステップ550では、アクセル開度センサ
86によりアクセルがオフかどうかを判断する。アクセ
ルのオン・オフの判断方法は、アクセルペダルのストロ
ークを検出するアクセル開度センサ86の情報から判断
するほか、スロットル弁の開口度から判断しても良く、
また、タービン回転速度NTから判断してもよい。アク
セルオフと判断されたときには、ステップ570ヘ進
み、ヒルホールド制御を実施する。
【0067】ヒルホールド制御は、前述したとおりであ
る。
【0068】ヒルホールド制御を実行後、ステップ58
0へ進み、ヒルホールド制御が実行中であることを示す
インジケータ81を点灯させてリターンする。
【0069】なお、ステップ520、530、540、
550にてNOであると判断された場合にはステップ5
90へ進みヒルホールド制御を不実行または中止するよ
うにする。その後、ステップ600にてヒルホールド制
御未実行であるインジケータ82を点灯させてリターン
する。
【0070】このように、本実施形態では、車両が停止
中に、ドライバがマニュアル操作で「2」ポジションあ
るいは「L」ポジションを選択し、ブレーキオン、アク
セルオフのときに車輪をロックするヒルホールド制御を
実施するようにする。一方で、シフトポジションが
「D」ポジションのときには、車両の車速が零、ブレー
キオン、アクセルオフの条件が整ってもヒルホールド制
御を実施しないようにする。
【0071】このようにすることで、ドライバがシフト
ポジションを選択だけでヒルホールド制御を実行するか
しないかを選択することができる。
【0072】また、さらにアクセルのオン・オフを検出
する手段を備えることにより、ヒルホールド制御を実行
中に該アクセルの検出手段がオンと検出されたときに
は、第1速段が維持されることと相俟ってヒルホールド
制御を解除することにより直ちに発進体勢へ入れる。
【0073】なお、本実施形態では、「2」又は「L」
のシフトポジションが選択したときにヒルホールド制御
を実行するようにしているため、「D」ポジション以外
ならば、特に「2」ポジションと「L」ポジションに限
定するものではないものとする。
【0074】
【発明の効果】ドライブポジション以外の前進走行ポジ
ションであると判断され、且つ、前記所定の条件が成立
したときのみ、車輪をロックするヒルホールド制御を実
行することによって、シフトポジションの選択のみによ
りヒルホールド制御を実行するモードと、実行させない
モードの2つのモードを選択できるようできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒルホールド制御を実施する際の
制御フローの例を示す流れ図
【図2】本発明が適用される自動変速システムの自動変
速機の概略を示すブロック図
【図3】前記自動変速機における各摩擦係合装置の係合
状態を示す線図
【図4】シフトレバーのゲート配置図
【図5】本実施形態のECU(電子制御装置)に対する
入出力信号の関係を示す図
【図6】本実施形態のブレーキ系統の構成を表した概略
油圧回路図
【図7】本実施形態のヒルホールド制御における車速・
フットブレーキ信号、アクセル信号を時間軸に沿って表
した図
【符号の説明】
1…エンジン 2…自動変速機 43…ストロークセンサ 44…シフトレバー 46…シフトポジションセンサ 70…フットブレーキペダル 80…ECU 85…車速センサ 81…ヒルホールド制御実施インジケータ 82…ヒルホールド制御未実施インジケータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機のシフトポジションとして前進
    走行ポジションが選択されている際に、所定の条件の下
    で車輪をロックするヒルホールド制御機構を備えた車両
    のヒルホールド制御装置において、 前記自動変速機のシフトポジションがドライブポジショ
    ン以外の前進走行ポジションが選択されているか否かを
    判断する手段を備え、 該ドライブポジション以外の前進走行ポジションである
    と判断され、且つ、前記所定の条件が成立したときの
    み、前記車輪をロックするヒルホールド制御を実行する
    ことを特徴とする車両のヒルホールド制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらにアクセルのオン
    ・オフを検出する手段を備え、 該検出手段がアクセルのオンを検出したときに、前記ヒ
    ルホールド制御を解除することを特徴とする車両のヒル
    ホールド制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記ヒルホールド制御の機構は、車輪のブレーキの油圧
    を所定圧に保持することにより車輪をロックすることを
    特徴とする車両のヒルホールド制御装置。
JP30117798A 1998-10-22 1998-10-22 車両のヒルホールド制御装置 Pending JP2000127928A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6616572B2 (en) 2000-11-28 2003-09-09 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Hill hold control apparatus for vehicle
US8315752B2 (en) 2009-07-30 2012-11-20 Hyundai Motor Company Apparatus and method for controlling motor position and creep of electric vehicle

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US6616572B2 (en) 2000-11-28 2003-09-09 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Hill hold control apparatus for vehicle
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