JP2000127421A - インクジェット記録ヘッド、インクジェットカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、インクジェットカートリッジ及びインクジェット記録装置

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JP2000127421A
JP2000127421A JP10306181A JP30618198A JP2000127421A JP 2000127421 A JP2000127421 A JP 2000127421A JP 10306181 A JP10306181 A JP 10306181A JP 30618198 A JP30618198 A JP 30618198A JP 2000127421 A JP2000127421 A JP 2000127421A
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ink
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jet recording
head
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Shigeki Fukui
茂樹 福井
Shin Ishimatsu
伸 石松
Masanori Takenouchi
雅典 竹之内
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16538Cleaning of print head nozzles using wiping constructions with brushes or wiper blades perpendicular to the nozzle plate

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイピングによる清掃で、インクジェット記
録ヘッドの吐出口の形成された凹部へのインクの拭き残
りをが生じにくくする。 【解決手段】 オリフィスプレート203のフェイス面
156に第1の面151と、第2の面152と、第3の
面153と、第4の面154とで構成される凹部157
が形成されている。凹部157の最深部に直線状にノズ
ル200が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被記録材ヘインク
を吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッド及びイ
ンクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、インクジェ
ット記録ヘッド(以降、ヘッド)にインクを供給し、該
ヘッドに設けられたピエゾ素子や電気熱変換体等のイン
ク滴吐出手段を画像データに基づいて駆動することによ
って用紙等の記録媒体にインクドットパターンにより画
像を形成するものである。
【0003】カラー印字の場合、例えばイエロー、マゼ
ンタ、シアン、及びブラック等のインクに対してそれぞ
れのインク毎にヘッドを有し、走査型の記録装置におい
ては、これらのヘッドは記録媒体に添って所定の方向に
往復動するキャリッジ上に搭載されている。カラー記録
用の記録装置では、各色のヘッドはキャリッジの移動方
向(主走査方向)に配置されている。
【0004】しかしながら、上述の構成において、カラ
ー記録を行おうとするとヘッドの数が多くなり、結果と
してヘッドユニットのコストがアップし、更には記録装
置が大型になってしまう傾向があるという問題があっ
た。
【0005】図11は1つの例として、濃淡インクを使
用した従来のインクジェットカラー記録装置のヘッド群
の斜視図である。
【0006】ブラック(BK)インク用のヘッド311
BK、第1のシアン(C1)インク用のヘッド311C
1、第2のシアン(C2)インク用のヘッド311C
2、第1のマゼンタ(M1)インク用のヘッド311M
1、第2のマゼンタ(M2)インク用のヘッド311M
2、及びイエロー(Y)インク用のヘッド311Yが並
列に並んでいる。
【0007】このような構成のヘッド群の場合、各ヘッ
ド間どうしでの隣り合ったノズルの位置精度はミクロン
オーダで合わせる必要があるために製造工程が煩雑とな
る問題があるとともに、インク色ごとにそれぞれのヘッ
ドを有していた為にヘッドのコストが比較的かかるだけ
でなく、ヘッドユニット自体を小型化しにくいという問
題があった。そのために記録装置自体が大きくなり、更
には記録装置自体が高価になる傾向があるという問題も
あった。
【0008】さらには、複数のヘッドがそれぞれ分離さ
れている為に、ノズル内の気泡の除去や長期放置による
インクの増粘を回復させるためのインクの吸引または加
圧回復手段もそれぞれのヘッド毎に用意せざるを得ない
という問題もあった。
【0009】そこでこれらの問題を解決するためのひと
つの例として、複数のインクジェット記録ヘッドを同一
基板上に一体に形成したものを、主走査方向に並列に配
置し多値印字を行うことが考えられる。
【0010】しかしながらここでの改善を求められる点
としては、主走査方向に4色のインク、すなわち、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックがそれぞれの濃淡イ
ンクを持ち合わせているもので、4色×2ヘッドすなわ
ち8色分のインクが必要であるという点にある。
【0011】ところで、イエロー、ブラックの画像に対
しては、印字の色見が印字打ち込み密度等で十分表現可
能でありインクの濃淡の必要性は少なく、一方マゼン
タ、シアンインクを用いたカラー画像はその色見に対し
て比較的大きく影響することが分かった。このため更に
必要最低数のインクを用いた多値カラー記録装置である
ことが好ましい。
【0012】そこで、イエロー、ブラックのインクを各
1種類、またマゼンタ、シアンのインクを濃淡の各2種
類を設けた場合、すなわち6色分のインクで対応したも
のが考えられる。
【0013】図12に上記の6色分のノズルを2個のヘ
ッドに分けて配列した一例を示す。
【0014】ヘッド301Aに取付けられたオリフィス
プレート403のフェイス面356に形成された凹部3
57には、イエローのインクを吐出するためのノズル群
400Y、第1のマゼンタのインクを吐出するためのノ
ズル群400M1、第1のシアンのインクを吐出するた
めのノズル群400C1からなるノズル群が形成されて
いる。
【0015】また、ヘッド301Bに取付けられたオリ
フィスプレート403のフェイス面356に形成された
凹部357にも、ブラックのインクを吐出するためのノ
ズル群400BK、第2のマゼンタのインクを吐出する
ためのノズル群400M2、第2のシアンのインクを吐
出するためのノズル群400C2からなるノズル群が形
成されている。また、インク濃度を変えたものについて
は他のインクと混色させて2次色を形成する際にドット
の打ち込み順序や時間差による影響があるため、印字を
行う主走査方向に隣り合わせることが良い。
【0016】しかしながら、図12に示すような配列で
2個のヘッドを印字を行う主走査方向に並べた場合、以
下のような問題があった。
【0017】すなわち、2個のヘッドを用いて図12に
示すように並列に配置するとイエロー、ブラックのノズ
ル群が隣り合う状態となり該2色の印字を同時に実施し
なければならなくなる。
【0018】このとき被記録材上で2種類のインクがお
互いに干渉して画像の境界にじみ、いわゆるブリーディ
ングが発生し、品位を落とすことがあるということが明
らかとなった。特に色彩の差が大きいイエローとブラッ
クでの間で顕著に見えやすいこともある。
【0019】そこで、2つの異なるインクを吐出するノ
ズル群が主走査方向に隣り合わずに配置させることが考
えられる。すなわち、図13に示すようなヘッド301
Aのノズル群200M1の第1ノズルとノズル群200
M2の第1ノズルとがA−A線上となるような配置であ
る。
【0020】しかし、この場合、ヘッド部に無駄なスペ
ース340ができてしまい、ヘッド自体の大型化、さら
には記録装置自体の大型化をまねいてしまう。
【0021】これらの問題を解決するための1つの例と
して、特開平7−第132619号公報に記載されるよ
うに、図13のヘッドの無駄なスペースを省いた形状が
考えられる。すなわち図14に示すようにヘッド301
Aとヘッド301Bとを配置させるものであり、濃淡イ
ンクを使用することで高画質な多値カラー記録が可能で
あり、また、隣接するノズル群のノズルを互いに前記主
走査方向とは異なる方向に実質的にノズルピッチの1/
2の距離ずらして配置することにより解像度を2培にし
て階調性のあるカラー画像を形成することができる。
【0022】また、図15に示すように、ブラックイン
クのみのノズル群が形成されたヘッド391Bを用いる
ことで、ブラックの画像をより速く印字することができ
る。また、この場合、ブラックインクを吐出するヘッド
391Bのノズル群のうちのB部、ヘッド391Aのイ
エローインクを吐出するノズル群490Y、マゼンタイ
ンクを吐出するノズル群490M、シアンインクを吐出
するノズル群490Cを用いることで、カラー画像も印
字することが可能である。
【0023】次に、上述したヘッドにおける、各ノズル
群が形成されているオリフィスプレート403に関して
説明する。
【0024】図16に従来のオリフィスプレート403
の斜視図を、図17に図16のラインB−Bにおけるオ
リフィスプレート403の断面図を、さらに図18に図
16のラインE−Eにおけるオリフィスプレート403
の断面図をそれぞれ示す。
【0025】オリフィスプレート403のフェイス面3
56には凹部357が形成されており、この凹部357
内に複数のノズルが配列されている。
【0026】凹部357は、図17で示す凹部357の
最深部L’で第1の面351と第2の面352とを合成
することで形成された曲面と、この曲面の両サイドにそ
れぞれ第3の面353と第4の面354とを有すること
で形成された凹み形状を呈している。
【0027】第1の面351は第2の面352と比較し
て、比較的急な傾斜の曲面で構成されており、対して第
2の面352は第1の面351に対して緩やかな曲面で
構成されている。このため、第1の面351と第2の面
352とが合成される、最深部L’はノズル400より
も上方、すなわち、凹部357に付着したインクを拭き
取るブレード319の進行方向を示す矢印Wに対して上
流側となる。
【0028】従来から製品化されているヘッドには、図
17に示すように、一般的なインク滴吐出用のノズル4
00が多数形成されたオリフィスプレート403と、各
ノズル400に対応する、インクの流路である溝部が形
成された天板100とが一体化された部材を用いる記録
ヘッドが実用化されている。
【0029】このような記録ヘッドを用いたインクジェ
ット記録装置においては、記録ヘッドからインクを吐出
する時に発生するインクミストやインクのリフィル時に
発生するサテライトインクなどにより凹部357に濡れ
インクが付着することがあり、また、ノズル400から
インクを吸引する等の回復処理時にも凹部357に吸引
残りインクが付着することがある。
【0030】そこで、このような吐出口面の付着インク
を取り除くために回復装置を設けることが行なわれてい
る。この回復装置は、主に、ノズル400からインクを
強制的に排出させるための吸引装置と、凹部357を拭
き取り清掃するためのワイピング装置とから成ってい
る。
【0031】ワイピング装置は、例えば、図19に示す
弾性体等から成るブレード319をフェイス面356及
び凹部357に直接当接させて相対的に移動させながら
フェイス面356及び凹部357を摺擦することによ
り、複数のノズル400およびその周辺を清掃し、吐出
安定性を確保するように構成されている。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図19
に示したようなヘッド301Aとヘッド301Bとの配
置をずらした構成では、フェイス面356及び凹部35
7をブレード319により拭き取り清掃(ワイピング)
する際に問題が起こることがあるということがわかっ
た。
【0033】すなわち、従来の溝付の天板で構成される
オリフィスプレートのフェイス面はノズル付近はなるべ
く薄く(約20〜80ミクロン程度)、かつフェイス面
全体は強度を上げるためる程度厚くする必要があるた
め、どうしてもフェイス面全体はフラットではなく凹部
を生じてしまう。
【0034】また、フェイス面はヘッドのノズルの乾燥
防止のため通常本体プリンタに設置してあるキャップで
覆われる形状の必要性があり、そのため前記凹部のある
フェイス面はキャップに当接する部分は、凹部以外の面
と同一平面上にあることが好ましい。
【0035】その結果、図17に示したように、凹部3
57はフェイス面356全体の中でほぼ中央部付近に形
成されることとなる。
【0036】ところで、近年、高画質、高濃度、高耐光
性の要求が高まり、そのためインクの種類が多様とな
り、従来の水溶性の染料系インクから分散性の顔料系イ
ンクなどを扱う必要性が高まってきた。
【0037】従来の形状のカートリッジに顔料インクを
使用した場合、オリフィスプレート上の残留インクをブ
レードで拭き取る際に、図16に示すように凹部357
の第3の面353及び第4の面354付近にインク溜り
500を生じてしまうことがあった。
【0038】顔料系インクは一般的に分子系が大きく、
固着しやすい性質を有する。
【0039】このため、オリフィスプレート上に拭き残
った場合、吐出インクの着弾の乱れ等を引き起こしてし
まうことがある。
【0040】また、拭き残りの顔料インクは、その後、
乾燥し、さらにその後のブレードによる拭きによって、
乾燥した顔料インクがノズルに進入することで不吐出状
態に至ってしまうこともある。
【0041】また、図16に示したインク溜り500を
生じた部分以外のノズル400の周囲にも若干の拭き残
りが生ずる場合があり、これにより、吐出インクがよれ
たり、不吐出に至る場合があった。
【0042】従来、この問題を解消する手段としては、
主としてプリンタ本体に配設してあるブレードでの拭き
方法の改良で対応してきた。これまでのインクは、染料
インクであったため上記対応で解決してきたが、高耐光
性、および高濃度化のために顔料インクを使用した場合
には更なる改良が求められている。
【0043】また、以上の凹部に関する問題に加えて、
以下のような問題も有していた。
【0044】すなわち、ブレード319はフェイス面3
56及び凹部357を摺擦する際、インクをノズル液室
へ供給するための流路を有するチップタンク302A及
びチップタンク302Bをも同時に摺擦する。この操作
を繰り返すと、図19に示すようにチップタンク302
A及びチップタンク302Bの主走査方向の稜線303
によってブレード319のA〜D点に傷が付いてしまう
ことがある。
【0045】この状態でワイピングを行うと、B点はヘ
ッド301Aに対するインクの拭き残し、C点はヘッド
301Bに対するインクの拭き残しを誘発し、これによ
り、ノズル400の濡れが生じ、記録ヨレや吐出不良が
発生することがある。
【0046】そこで、本発明は、ワイピングによるイン
クの拭き残りが生じにくいインクジェット記録ヘッド、
インクジェットカートリッジ及びインクジェット記録装
置を提供することを第1の目的とする。
【0047】また、本発明は、顔料インクを使用しても
良好な状態を長時間維持できるインクジェット記録ヘッ
ド、インクジェットカートリッジ及びインクジェット記
録装置を提供することを第2の目的とする。
【0048】さらに、本発明は、ワイピング用ブレード
の傷つきにくいインクジェット記録ヘッド、インクジェ
ットカートリッジ及びインクジェット記録装置を提供す
ることを第3の目的とする。
【0049】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェット記録ヘッドは、表面に凹部
を有する平板部を備え、液体を吐出する複数の吐出口が
直線状に配列された吐出口群が前記凹部に形成されたオ
リフィスプレートを有し、清掃部材が前記平板部の表面
と接触しながら前記吐出口の配列方向と交差する方向に
相対移動することで前記平板部の表面が清掃されるイン
クジェットヘッドにおいて、前記凹部は、前記清掃部材
の清掃方向の上流側に形成された第1の曲率を含む第1
の曲面と前記第1の曲率よりも小さい第2の曲率を含む
第2の曲面とが、前記凹部の最深部となる位置で合成さ
れることにより形成された、前記吐出口の配列方向に略
平行に形成された合成曲面と、前記清掃方向に略平行な
方向で、前記平板部の表面から、前記最深部の近傍に形
成された前記吐出口群の両端部に位置する各吐出口にか
からないように形成されることで前記合成曲面の両端部
となる2つの傾斜面形成されたことを特徴とする。
【0050】上記の通り構成された本発明のインクジェ
ット記録ヘッドは、オリフィスプレートに形成された凹
部の最深部近傍に吐出口群が形成されているため、凹部
深さが必要最小限となり、合成曲面の両端部である第1
の傾斜面及び第2の傾斜面との角度が急峻にならずに済
む。このため、清掃部材による清掃後に、合成曲面と第
1の傾斜面及び第2の傾斜面とが繋がる領域の角度が緩
やかになり、液体が残留しにくくなる。
【0051】吐出口群は、最深部よりも清掃方向の下流
側に形成されたものでもよいし、吐出口群の形成される
面は、液体の吐出方向と略垂直に形成された略平面であ
ってもよいし、第1の曲面と、第2の曲面と、2つの傾
斜面と、略平面とがそれぞれに繋がる各領域は滑らかな
曲面であってもよい。
【0052】本発明のインクジェット記録ヘッドは、平
板部の表面を構成面の一つとし、オリフィスプレートと
一体的に形成された筐体を有するものでもよい。
【0053】また、筐体の、清掃部材の相対移動方向に
対して略垂直で、かつ、清掃部材の相対移動時に最初に
当接する側の面と、表面とによる第1の稜線部の半径は
0.1mm以下であってもよいし、清掃部材の相対移動
時に、凹部が形成された面と、凹部が形成された面に対
して略垂直で、かつ、相対移動方向に略平行な面とによ
る第2の稜線部のうち、清掃部材が擦る第2の稜線部の
半径は0.2mm以上であってもよい。
【0054】さらに、第1の稜線部と第2の稜線部とで
構成される筐体の角部の半径は、0.2mm以上であっ
てもよいし、第2の稜線部の半径の開始位置は、第2の
稜線部に最も近い吐出口から0.1mm以上離れた位置
であってもよいし、液体は顔料インクであってもよい。
【0055】また、本発明のインクジェット記録ヘッド
は、インク吐出用の熱エネルギを発生するための電気熱
変換体を備えているものでもよいし、電気熱変換体によ
って印加される熱エネルギにより、インクに生ずる膜沸
騰を利用して吐出口よりインクを吐出させるものであっ
てもよい。
【0056】本発明のインクジェットカートリッジは、
本発明のインクジェット記録ヘッドと、該インクジェッ
ト記録ヘッドに供給される液体を保持する液体容器とを
有する。
【0057】本発明のインクジェット記録装置は、本発
明のインクジェットカートリッジと、該インクジェット
記録ヘッドから吐出された液体が付着されることで記録
がなされる被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送手段と
を備えたものである。
【0058】また、本発明のインクジェット記録装置
は、本発明のインクジェット記録装置と、インクジェッ
ト記録ヘッドの平板部の表面と接触しながら吐出口の配
列方向と交差する方向に相対移動することで平板部の表
面の清掃を行う清掃部材とを備えたものである。
【0059】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0060】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態のカラーインクジェット記録装置の概略構成
図である。
【0061】記録装置100は、2つのヘッド101
A、101Bを搭載し、インクをヘッド101A、10
1Bへと供給するインクタンク110A、110Bとを
着脱可能に保持するキャリッジ102と、キャリッジ1
02の往復移動のガイドとなるガイド軸104及びガイ
ド軸105と、記録紙106を給紙する給紙ローラ10
7と、記録紙106を搬送する紙送りローラ108と、
ヘッド101A、101Bの印字機能の回復を図るため
のワイピング装置の構成部材であるブレード111とを
有する。
【0062】次に、記録装置100による、記録紙10
6への印字に関して説明する。
【0063】不図示のホストコンピュータから印字信号
を受け取ると記録紙106は、紙送りローラ108及び
給紙ローラ107によって給紙され印字位置にセットさ
れる。その後、ヘッド101A、101Bが不図示のキ
ャップから開放され、ヘッド101A、101Bを搭載
したキャリッジ102は、ガイド軸104及びガイド軸
105に沿って往復動作し、記録紙106に対して印字
を行う。
【0064】ヘッド101Aには、インクタンク110
Aから供給されるイエロー(Y)、第1のマゼンタ(M
1)、第1のシアン(C1)の3種類のインクを吐出で
きる複数の吐出口が直線状に配置されることでノズル群
200Y、200M1、200C1(図2参照)が形成
されている。また、ヘッド101Bにも同様にインクタ
ンク110Bから供給されるブラック(BK)、第2の
マゼンタ(M2)、第2のシアン(C2)のインクを吐
出できる複数の吐出口が直線状に配置されることでノズ
ル群200BK、200M2、200C2(図2参照)
が形成されている。
【0065】上述の第1のマゼンタ及び第1のシアンに
対する第2のマゼンタ及び第2のシアンとしては、それ
ぞれ濃淡インクを用いたものや、または異なる種類の染
料を用いることができる。
【0066】また、各ヘッド101A、101Bは同じ
構造のヘッドを並べているが、異なる種類のヘッド、例
えば、ノズル径が異なるものでも良い。
【0067】なお、ヘッド101A、101Bの構成に
関しては後ほど詳細に説明する。
【0068】インクタンク110A、110Bは、上述
したカラーインクを貯留するタンクであり、ヘッド10
1A、101Bに対応したインクがそれぞれ3種類ずつ
充填されている。インクタンク110A、110Bは、
カートリッジ103にそれぞれ別々に設けられた挿入口
に押し込まれると前記インクタンク110A、110B
のそれぞれの下方に設けられたゴムシール部(不図示)
とヘッド101A、101Bに設けられたステンレスパ
イプ等が結合される。これにより、インクタンク110
A、110Bから各々のインクに対応するノズルにイン
クを供給することができる構成になっている。
【0069】ブレード111は、ヘッド101A、10
1Bが不図示のキャップから開放される際、あるいはキ
ャップによるキャッピングがなされる際に、ヘッド10
1A、101Bのインクの吐出面をブレード111が擦
ることで吐出面の残留インクを除去(ワイピング)する
ものである。
【0070】次に、図2を用いて本発明の第1の実施形
態のインクジェット記録ヘッドであるヘッド101A、
101Bに関して説明する。
【0071】ヘッド101A、101Bは、アルミベー
スプレート201上に、オリフィスプレート203を有
するチップタンク204と、コネクタ部202aを有す
るプリント基板(PCB)202とが取付けられた構成
となっている。
【0072】ヘッド101Aに取付けられたオリフィス
プレート203のフェイス面156に形成された凹部1
57には、イエローのインクを吐出するためのノズル群
200Y、第1のマゼンタのインクを吐出するためのノ
ズル群200M1及び第1のシアンのインクを吐出する
ためのノズル群200C1が一直線に形成されている。
【0073】同様にヘッド101Bに取付けられたオリ
フィスプレート203のフェイス面156に形成された
凹部157には、第2のマゼンタのインクを吐出するた
めのノズル群200M2、第2のシアンのインクを吐出
するためのノズル群200C2及びブラックのインクを
吐出するためのノズル群200BKが一直線に形成され
ている。
【0074】各ノズル群は各色毎に48個づつのノズル
が直線状に配置されることで構成されており、それぞれ
のノズル群はノズルピッチ以上の間隔を有して配置され
ている。
【0075】これら各ノズル群には、各色のインクを供
給するための不図示のインク通路が形成されており、ま
た、各ノズルに対応して、インク滴を吐出させるための
不図示の電気熱エネルギ変換体が設けられている。不図
示の印字信号発生手段からの印字信号の入力に従って、
電気熱エネルギ変換体を加熱することによってインクを
発泡させ、その発泡力で各々のノズルよりインク滴の吐
出を制御されるようになっている。
【0076】ここでは、2つのヘッド101A、101
Bを配置し、イエローとブラックインクは各1種類、マ
ゼンタ、シアンインクは各2種類ずつが設けられてい
る。このような構成で十分な階調性が得られるのは以下
の理由による。
【0077】まず、イエローとブラックについては濃淡
インクを設ければ更に階調性が上がることは周知である
が、各々のインクを単独で使用する場合には、印字打ち
込み密度によって濃度を変えることができる。しかしな
がらシアン、マゼンタインクにおいてはその色調による
彩度が大きく変わり、実際の見た目が異なることがわか
ったためである。すなわち本実施形態のようにカラー印
字の色調に大きく影響するインクには濃淡を用いること
で高い階調性を得ることが可能となる。
【0078】ヘッド101A、101Bとは、印字を行
う主走査方向とは異なる方向に段差を設けて配列されて
おり、その段差量は、1色分のノズル群の幅と各ノズル
群間に設けられた仕切り間隔分を加えた距離だけを印字
を行う主走査方向とは異なる方向にずらした量である
(図4参照)。
【0079】プリント基板202はコネクタ部202a
により本体のコネクタと接続され、ヘッド101A、1
01Bの吐出駆動電源供給、印字信号等を受ける。
【0080】次に、図3にヘッド101A、101Bの
ワイピング状況を示す。
【0081】ヘッド101A、101Bと、ブレード1
11とが相対移動することで、矢印Wで示した方向にワ
イピングがなされる。
【0082】図4はヘッド101A、101Bの配列位
置を説明する図である。
【0083】矢印Wで示した主走査方向に隣り合ったノ
ズルはラインA−Aの位置、すなわちヘッド101Aの
ノズル群200M1とヘッド101Bのノズル群200
M2との第1ノズルが一致するように配置されている。
【0084】次に、ヘッド101A、101Bのフェイ
ス面156に形成された凹部157に関して説明する。
【0085】なお、本実施形態において以降に説明する
凹部157に関しては、ヘッド101A、101Bは同
形状であるため、代表してヘッド101Aについてのみ
説明する。
【0086】図5にオリフィスプレート203のフェイ
ス面156に形成された凹部157の斜視図を、また、
図6に図5のラインC−Cにおけるオリフィスプレート
203の断面図を、さらに図7に図5のラインD−Dに
おけるオリフィスプレート203の断面図をそれぞれ示
す。
【0087】凹部157は、図6で示す凹部157の最
深部Mで第1の面151と第2の面152とを合成する
ことで形成された曲面と、この曲面の両サイドにそれぞ
れ第3の面153と第4の面154とを有することで形
成された凹み形状を呈している。
【0088】第1の面151は第2の面152と比較し
て、緩やかな曲面で構成されており、対して第2の面1
52は第1の面151に対して比較的急な傾斜の曲面で
構成されている。このため、第1の面151と第2の面
152とが合成される最深部Mを、フェイス面156の
凹部の中央部158よりも下方、すなわち、ブレード1
11の進行方向を示す矢印Wに対して下流側とすること
ができる。
【0089】また、最深部Mがノズル200の近傍とな
るように第1の面151と第2の面152との曲面形状
を考慮することで、さらに最適な凹部157とすること
ができる。
【0090】さらに、第1の面151と第2の面152
とで合成される部分にフラットな第5の面を形成するこ
とでノズル200に対する凹部157の角度を規制する
ことができるため、インクの吐出の安定化を図れること
となり、さらに望ましい。
【0091】また、さらに第1の面151と、第2の面
152と、第3の面153と、第4の面154と、第5
の面とがそれぞれ合成される部分で明確な屈曲点を生じ
させないように各曲面をつなげるほうがより好ましい。
【0092】以上のような構成をとることで、凹部15
7の深さ形状を改良することができ、従来技術で問題と
なっていた拭き残しの原因である、ノズル200の深さ
より深い最深部の位置が、ノズル200の位置よりブレ
ード進入方向の上流側になってしまうこと、及びその結
果、凹部157の両サイド(図16に示す従来の第3の
面353及び第4の面354)の傾斜が急峻になってし
まうことの2点が改善できることとなる。
【0093】以上により、従来、顔料インクを使用した
際に生じたインクの拭き残り(図16に示すインク溜り
500)が解消され、高濃度、高耐光性、高画質に対応
するための顔料インクの使用が可能となり、被記録材に
記録する画質の向上を図ることができた。
【0094】また、本実施形態に示す凹部157とする
ことで、以下に説明する効果が生じた。
【0095】図4に示したように、2つのヘッド101
A、101Bが互いにずれて配列されているような場合
には、図17に示した従来の凹部357のような形状で
あるとブレード111による拭き性は、単一カートリッ
ジ構成の場合に比べブレード111の凹部357に対す
る進入度、および、傾きがより厳しい精度が要求され
る。
【0096】その理由の一つとして、上記した2つの異
なるインクを吐出するノズル群が主走査方向に隣り合わ
ずに配置する図3のようなヘッド構成の場合、オリフィ
スプレート203上の残留インクをブレード111で拭
き取る際、ヘッド101Aを拭き取った後にブレード1
11の振動が生じ、これによりヘッド101Bを拭き取
る際、ムラ拭きが生じてしまいインクが拭き残ってしま
う場合があった。
【0097】これに対し、本実施形態に示す凹部157
とすることで、凹部157に対するブレード111によ
る拭き性が向上した結果、上記したブレード111の凹
部157に対する進入度、および、傾きに対する余裕度
が大幅に増し、ムラ拭きが解消され、よって高速高画質
化のプリンタに対応できるようになった。
【0098】以上説明したように、本実施形態に示した
凹部形状とすることで、インクの拭き残りが生じにく
く、また、顔料インクが使用できるヘッドとすることが
できた。
【0099】(第2の実施形態)図8に、本発明の第2
の実施形態のヘッド601A及びヘッド601Bのワイ
ピング状況を、また、図9に図8に示したヘッド601
Aのチップタンク602の拡大外観斜視図を示す。
【0100】なお、ヘッド601A及びヘッド601B
は、第1の実施形態の図2に示したヘッド101Aある
いはヘッド101Bと基本的に同様であるため、詳細の
説明は省略する。
【0101】図8に示すようにワイピング時にブレード
711は、まずヘッド601Aのチップタンク602の
第1の稜線部である前縁部604にブレード711のA
−C点間が当接し、次いで直後に前縁部604の両端の
角部である前縁端部605にA点、C点がそれぞれ当接
する。その後、ブレード711はA点及びC点で第2の
稜線部である稜線603を摺擦しながら、ブレード71
1のA−C点間により、フェイス面656及び凹部65
7のインクを拭き取る。その後、ブレード711のA点
の代わりにB点、C点の代わりにD点が同様に、ヘッド
601Bのチップタンク602の第1の稜線部である前
縁部604、角部である前縁端部605に当接し、第2
の稜線部である稜線603を摺擦しながら、フェイス面
656及び凹部657のインクを拭き取り、ワイピング
を終える。
【0102】チップタンク602A及びチップタンク6
02Bの前縁部604、前縁端部605及び稜線603
は稜線部半径Rがつけられ、滑らかな形状となってい
る。
【0103】なお、ヘッド601A及びヘッド601B
の凹部は第1の実施形態に示した形状であってもよい。
【0104】また、ヘッド601A及びヘッド601B
のチップタンク602の形状は部品の共通化を図るた
め、同形状としてもよい。
【0105】さらに、ブレード711の幅はオリフィス
ノズルの形成されている凹部657をワイピングすれば
よいため、図8に示すようにA点及びD点よりも幅広で
ある必要がなくB点、C点より広く、A点、C点より狭
い程度のものであってもよい。この場合、前縁端部60
5及び稜線603につける稜線部半径Rは、B点及びC
点が当接あるいは摺擦する側のみとしてもよい。
【0106】以上、本実施形態のチップタンク602
は、図9に示すようにブレード711が当接あるいは摺
擦する部位、すなわち、前縁部604、前縁端部605
及び稜線603に稜線部半径Rを付けることで、ブレー
ド711に傷がつかないようになった。
【0107】
【実施例】次に、上記の実施形態の実施例について以下
に説明する。
【0108】ここでは、実施例1ないし実施例3では前
縁部604、前縁端部605及び稜線603の稜線部半
径Rの大きさ、また、実施例4では稜線603の稜線部
半径Rの開始位置を変化させてブレード711の傷及び
実際の印字における記録ヨレ、吐出不良に関して検討を
行った。
【0109】実施例1では、チップタンク602の前縁
部604の稜線部半径RをR=0.05mmとし、前縁
端部605をR=0.3mmとし、稜線603をR=
0.03mmとし、ワイピング動作を20万回繰り返し
た。
【0110】その結果、図8に示す稜線603によって
ブレード711のA点とB点に傷が付いた。ただし、本
体の保証印字枚数は約5万枚であり、このときのワイピ
ング回数が約20万回である。
【0111】A点とB点に傷が付いた状態でワイピング
を行ったところ、A点はヘッド601Bに対するインク
の拭き残し、B点はヘッド601Aに対するインクの拭
き残しがあり、これにより、吐出口の濡れが生じ、記録
ヨレや吐出不良が発生した。次に、チップタンク602
の稜線603の稜線部半径Rの値のみを変化させ、ワイ
ピング動作を20万画繰り返し、その時のブレード71
1の傷及び実際の印字における記録ヨレ、吐出不良の結
果を表1に示す。
【0112】
【表1】 これにより、少なくとも稜線603がR=0.2mm以
上においては、ブレード711に傷が付きにくく、記録
ヨレや吐出不良が発生しづらいと考えられる。
【0113】実施例2では、チップタンク602の前縁
部604の稜線部半径RをR=0.05mmとし、ま
た、前縁端部605をR=0.03mm、稜線603を
R=0.5mmとしてワイピング動作を行った。
【0114】その結果、A点はヘッド601Bに対する
インクの拭き残し、B点はヘッド601Aに対するイン
クの拭き残しがあり、これにより、吐出口の濡れが生
じ、記録ヨレや吐出不良が発生した。
【0115】次に、前縁端部605の稜線部半径Rの値
を変化させ、ワイピング動作を20万回繰り返し、その
時のブレード711の傷及び実際の印字における記録ヨ
レ、吐出不良の結果を表2に示す。
【0116】
【表2】 これにより、少なくとも前縁端部605の稜線部半径R
がR=0.2mm以上においては、ブレード711に傷
が付きにくく、記録ヨレや吐出不良が発生しづらいと考
えられる。
【0117】実施例3では、前縁部604の稜線部半液
RをR=0.3mmとし、前縁端部605をR=0.3
mm、稜線603をR=0.5mmとしてワイピング動
作を行った。
【0118】その結果、吐出口面を拭き取り活掃した後
のブレード711の摺擦面に付着した塵挨や増粘インク
が、前記チップタンク端部で拭き取れず、そのままワイ
ピングを行ったところ、塵挨や増粘インクが吐出口内へ
侵入したり、また、吐出口周辺に付着し、記録ヨレ、吐
出不良が増加した。
【0119】次に、前縁部604の稜線部半径Rの値を
変化させ、ワイピング動作を行ったときの、実際の印字
における記録ヨレ、吐出不良の結果を表3に示す。
【0120】
【表3】 これにより、少なくとも前縁部604の稜線部半径Rが
R=0.05mm以下においては、ブレード711の摺
擦面に付着した塵挨や増粘インクが、前記チップタンク
端部で拭き取ることができ、記録ヨレや吐出不良が発生
しづらいと考えられる。
【0121】実施例4では、前縁部604の稜線部半径
RをR=0.05mmとし、前縁端部605をR=0.
3mm、稜線603をR=0.5mmとし、さらに、図
10に示すように稜線603の稜線部半径Rをノズル群
の端部よりL1=0.03mm離れた位置から開始し
た。
【0122】その結果、吐出口からインクを強制的に排
出させるための吸引装置が、完全に密閉できないことか
ら吸引できず、吐出口面の付着インクが取り除けなくな
った。さらに、そのままワイピングを行ったところ、塵
挨(塵、紙けば等)や増粘インク(揮発性分が蒸発した
インク)が、吐出口内へ侵入したり、また、吐出口周辺
に付着し、記録ヨレ、吐出不良が増加した。
【0123】次に、稜線603の稜線部半径Rのノズル
群の端部からの開始位置を変化させ、ワイピング動作を
行ったときの、実際の印字における記録ヨレ、吐出不良
の結果を表4に示す。
【0124】
【表4】 これにより、稜線603の稜線部半径Rの開始位置をノ
ズル群の端部から、少なくとも0.1mm以上離した位
置とすれば、吸引装置が密閉でき、充分吸引できること
ができ、記録ヨレや吐出不良が発生しづらいと考えられ
る。
【0125】以上のように、各稜線部半径Rは、稜線6
03がR=0.2mm以上、前縁端部605がR=0.
2mm以上、前縁部604がR=0.05mm以下とす
ることでブレード711に傷がつきにくく、このため、
ワイピングによる吐出口付近の清掃が確実となる。
【0126】また、稜線603の稜線部半径Rの開始位
置はノズル群の端部から、少なくとも0.1mm以上離
れた位置とすることで、吸引装置による吐出口付近の清
掃が確実となる。
【0127】よって、記録ヨレや吐出不良が発生しづら
くなる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
リフィスプレートに形成された凹部の最深部近傍に吐出
口群が形成されているため、凹部深さが必要最小限とな
り、合成曲面の両端部である第1の傾斜面及び第2の傾
斜面との角度が急峻にならずに済む。このため、清掃部
材による清掃後に、合成曲面と第1の傾斜面及び第2の
傾斜面とが繋がる領域の角度が緩やかになり液体が残留
しにくくなり、よって、固着しやすい性質の顔料インク
を使用しても良好なインク吐出状態を長時間維持でき
る。
【0129】さらに、オリフィスプレートと一体的に形
成された筐体の第1の稜線部、第2の稜線部、及び角部
に稜線部半径Rをつけることで清掃部材に傷がつきにく
くなり、凹部の清掃を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のカラーインクジェッ
ト記録装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のインクジェット記録
ヘッドに関して説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のワイピング状況を説
明する図である。
【図4】ヘッドの配列位置を説明する図である。
【図5】本発明の第1の実施形態のオリフィスプレート
のフェイス面に形成された凹部を説明する斜視図であ
る。
【図6】図5に示したオリフィスプレートのラインC−
Cにおける断面図である。
【図7】図5に示したオリフィスプレートのラインD−
Dにおける断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態のワイピング状況を説
明する図である。
【図9】本発明の第2の実施形態のヘッドの拡大斜視図
である。
【図10】チップタンクに形成された稜線部半径Rの部
位及び稜線部半径Rの開始位置を説明する図である。
【図11】従来のインクジェットカラー記録装置のヘッ
ド群の斜視図である。
【図12】従来のヘッドの配列位置の一例を示す図であ
る。
【図13】従来のヘッドの配列位置の一例を示す図であ
る。
【図14】従来のヘッドの配列位置の一例を示す図であ
る。
【図15】従来のヘッドの配列位置の一例を示す図であ
る。
【図16】従来のオリフィスプレートのフェイス面に形
成された凹部を説明する斜視図である。
【図17】図16に示したオリフィスプレートのライン
B−Bにおける断面図である。
【図18】図16に示したオリフィスプレートのライン
E−Eにおける断面図である。
【図19】従来のワイピング状況を説明する図である。
【符号の説明】
100 記録装置 101A、101B ヘッド 102 キャリッジ 103 カートリッジ 104、105 ガイド軸 106 記録紙 107 給紙ローラ 108 紙送りローラ 110A、110B インクタンク 111、711 ブレード 151 第1の面 152 第2の面 153 第3の面 154 第4の面 156、656 フェイス面 157 凹部 158 中央部 200 ノズル 200BK、200C1、200C2、200M1、2
00M2、200Yノズル群 201 アルミベースプレート 202 プリント基板 203 オリフィスプレート 602 チップタンク 603 稜線 604 前縁部 605 前縁端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹之内 雅典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA16 EC23 EC53 FA03 FC01 HA02 HA22 JB04 JB08 2C057 AF72 AG12 AG46 AH07 AM31 AP02 AP13 AP72 BA03 BA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹部を有する平板部を備え、液体
    を吐出する複数の吐出口が直線状に配列された吐出口群
    が前記凹部に形成されたオリフィスプレートを有し、清
    掃部材が前記平板部の表面と接触しながら前記吐出口の
    配列方向と交差する方向に相対移動することで前記平板
    部の表面が清掃されるインクジェットヘッドにおいて、 前記凹部は、前記清掃部材の清掃方向の上流側に形成さ
    れた第1の曲率を含む第1の曲面と前記第1の曲率より
    も小さい第2の曲率を含む第2の曲面とが、前記凹部の
    最深部となる位置で合成されることにより形成された、
    前記吐出口の配列方向に略平行に形成された合成曲面
    と、前記清掃方向に略平行な方向で、前記平板部の表面
    から、前記最深部の近傍に形成された前記吐出口群の両
    端部に位置する各吐出口にかからないように形成される
    ことで前記合成曲面の両端部となる2つの傾斜面とで形
    成されたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記吐出口群は、前記最深部よりも前記
    清掃方向の下流側に形成された請求項1に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記吐出口群の形成される面は、前記液
    体の吐出方向と略垂直に形成された略平面である請求項
    1または2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第1の曲面と、前記第2の曲面と、
    前記2つの傾斜面と、前記略平面とがそれぞれに繋がる
    各領域は滑らかな曲面である請求項3に記載のインクジ
    ェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記平板部の前記表面を構成面の一つと
    し、前記オリフィスプレートと一体的に形成された筐体
    を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記筐体の、前記清掃部材の相対移動方
    向に対して略垂直で、かつ、前記清掃部材の相対移動時
    に最初に当接する側の面と、前記表面とによる第1の稜
    線部の半径は0.1mm以下である請求項5に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記清掃部材の相対移動時に、前記表面
    と、前記凹部が形成された面に対して略垂直で、かつ、
    前記相対移動方向に略平行な面とによる第2の稜線部の
    うち、前記清掃部材が擦る前記第2の稜線部の半径は
    0.2mm以上である請求項5または6に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記第1の稜線部と前記第2の稜線部と
    で構成される前記筐体の角部の半径は、0.2mm以上
    である請求項5ないし7のいずれか1項に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記第2の稜線部の半径の開始位置は、
    前記第2の稜線部に最も近い前記吐出口から0.1mm
    以上離れた位置である請求項5ないし8に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記液体は顔料インクである請求項1
    ないし9に記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 インク吐出用の熱エネルギを発生する
    ための電気熱変換体を備えている請求項1ないし10の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記電気熱変換体によって印加される
    熱エネルギにより、インクに生ずる膜沸騰を利用して吐
    出口よりインクを吐出させる請求項11に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録ヘッドと、該インクジェット
    記録ヘッドに供給される液体を保持する液体容器とを有
    するインクジェットカートリッジ。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のインクジェットカ
    ートリッジと、前記インクジェット記録ヘッドから吐出
    された液体が付着されることで記録がなされる被記録媒
    体を搬送する被記録媒体搬送手段とを備えた液体吐出装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェッ
    ト記録ヘッドの前記平板部の表面と接触しながら吐出口
    の配列方向と交差する方向に相対移動することで前記平
    板部の表面の清掃を行う清掃部材とを備えたインクジェ
    ット記録装置。
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