JP3432089B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3432089B2
JP3432089B2 JP28801096A JP28801096A JP3432089B2 JP 3432089 B2 JP3432089 B2 JP 3432089B2 JP 28801096 A JP28801096 A JP 28801096A JP 28801096 A JP28801096 A JP 28801096A JP 3432089 B2 JP3432089 B2 JP 3432089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置、及び該記録装置の画像安定、画像信頼性を確保
するためのヘッド回復方法、回復シーケンスに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式は、記録ヘッドから
被記録材にインクを吐出して記録を行うものであり、高
精細な画像を高速に記録することができ、さらに、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色の
インクを使用してカラー画像を記録するのが容易である
などの利点を有している。
【0003】その一方で、液状のインクを使用するイン
クジェット記録装置においては、インク中の溶媒の蒸発
や気泡の混入などによる印字への悪影響を防止するため
の信頼性維持技術(回復方法)の役割が重要である。
【0004】信頼性維持技術としては、例えば、予備吐
出、ワイピング、吸引回復などが挙げられる。
【0005】予備吐出とは、ヘッドの複数のノズルのう
ち、しばらく使用されていなかったノズルの先端部のオ
リフィスからインク中の揮発成分が一部蒸発して吐出性
能や記録品位の点で不十分となったインクをノズルから
排除すべく、被記録媒体以外の対象物に向けてインクの
吐出動作を行うことにより記録品位を維持する手段であ
る。
【0006】ワイピングとは、列状をなす複数のオリフ
ィスが開口するヘッド表面に付着したインク滴や紙粉等
の付着物によってインクの吐出方向が変化したり、さら
には不吐出となったりするのを防止するために、弾性体
のワイパーによってヘッド表面をワイピングしてそれら
を除去するものである。ワイピング動作の後には、ワイ
ピングによってオリフィス(吐出口)内部に押し込まれ
た増粘インク等を排出して正常な吐出と画像形成ができ
る状態にするために、上述の予備吐出を行うのが通常で
ある。さらに、必要に応じてワイパー自体に付着した増
粘インクや紙粉等を除去するためのワイパークリーニン
グ動作をワイピングの前後に行うことも知られている。
【0007】吸引回復とは、ノズル内に気泡が入った
り、ノズル内のインク中の揮発成分の蒸発によって生じ
る増粘インクによりノズル内に目詰まりが発生し、予備
吐出によっても回復できなくなった場合、あるいはノズ
ルや複数のインク流路が連通する共通液室からインクが
なくなった場合などに、キャップと記録ヘッドが対向す
る位置で、キャップにより記録ヘッドの表面を覆ってキ
ャッピングした後、吸引用ポンプでキャップを通してイ
ンクを吸引するなどの方法により、ノズル内を記録に適
したインクで充填することである。このような吸引回復
処理の後には、ヘッド表面に残留したインク滴等を除去
するためにワイピングを行い、さらに予備吐出を行うの
が一般的である。
【0008】一方、近年において記録画像の堅牢性に対
する要求が高まり、その一例として耐水性の高いインク
を使用することが求められている。そのような耐水性の
高いインクとして被記録媒体としての記録紙上で、揮発
成分の蒸発等によるpH変化のため、水に対する溶解度
が低下するタイプの染料を使用したインクが提案されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようなインクを使
用したインクジェット記録ヘッドにおける信頼性維持の
ための回復動作を検討した結果、ワイピング後に書き出
し部分の濃度が変化し、さらには書き出し部分の吐出が
不安定となるため、書き出し部分が欠けてしまう、など
の印字品位の低下が起こる場合があった。
【0010】本発明は、このようなワイピング後の印字
品位の低下を防止する簡単で効果的な回復シーケンス、
装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体に
インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載するため
のキャリッジと、前記記録ヘッドの表面をワイピングす
るワイピング手段と、前記記録ヘッドの吐出口から通常
の記録動作とは別にインクを吐出させる予備吐出手段
と、を備え、前記ワイピング手段による記録ヘッドのワ
イピング後、待機時間をおいた後に予備吐出を行うイン
クジェット記録装置であって、前記キャリッジに搭載さ
れている記録ヘッドのタイプを検知して、該記録ヘッド
のタイプに応じて前記待機時間を変更することを特徴と
する。
【0012】ここで、前記キャリッジは、ブラックヘッ
ドカートリッジとカラーヘッドカートリッジを交換して
搭載可能であってもよい。
【0013】また、前記インクは、溶媒が蒸発した後に
水不溶性であってもよい。
【0014】さらに、前記インクが、少なくともカルボ
ン酸基または硫酸基を有し、そのうちの少なくとも一つ
がアンモニウム塩となっている染料を含有していてもよ
い。
【0015】以上において、前記記録ヘッドからインク
を吸引する吸引回復手段を備え、該吸引回復手段による
吸引回復を、前記ワイピングから前記予備吐出までの一
連の処理前に行ってもよい。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】[実施形態1] 本発明に基づくインクジェット記録装置の概略的構成を
図1に示し、説明する。図1は、記録装置の全体構成を
示す斜視図である。記録装置1は、給紙部2、送紙部3
0,34,36,37、排紙部41、キャリッジ5,5
0、クリーニング部6,60,61から構成されてい
る。
【0025】キャリッジ部50には、ヘッドカートリッ
ジが搭載された時にヘッドカートリッジと電気的コンタ
クト部が設けられている。電気的コンタクト部は、フレ
キシブルケーブル56の端部に設けられ、反対は不図示
の本体内の電気基盤に取り付けられている。該キャリッ
ジ50は、記録紙の搬送方向(副走査方向)に対して直
角方向に往復走査させるためのガイド軸81に沿って往
復運動しながらインク滴を記録紙上に吐出させて印字を
行う。
【0026】クリーニング部6は、記録装置1内のホー
ムポジションに配設されており、図2に示すBKヘッド
カートリッジ7が、本体に搭載された時にクリーニング
を行うポンプ60と、記録ヘッド7のノズルが乾燥する
のを防止し、かつ、ノズル部へのゴミ付着を防止するキ
ャップ61とを有している。また、ヘッドのノズル部の
オリフィスが開口するオリフィス面上に付着したゴミや
吸引動作実施後に付着したインク滴を除去するためのワ
イパーブレードが備えられている。ブレードの材質は、
インクとの反応性がなく、さらにヘッドのフェイス面へ
のダメージを最小限にする必要から非加水分解性のウレ
タンゴムやHNBRゴム等の弾性体が好ましい。
【0027】図2は、図1に示した記録装置に搭載され
る第1のBKヘッドカートリッジ(以下、単にBKヘッ
ドともいう)7の外観を説明するための図であって、
(a)は背面図、(b)は(a)の矢印4Bから視た正
面(または、フェイス面とする)図、(c)および
(d)は、それぞれ(a)の矢印4Cおよび矢印4Dか
ら視た側面図である。
【0028】BKヘッドカートリッジ7は、インクタン
クと一体に構成された交換容易なインクジェット記録ヘ
ッドを有する。このヘッドは、ヒータ等によりインクに
熱を与えることが可能な手段が発生する熱によりインク
を膜沸騰させ、この膜沸騰による気泡の成長または収縮
によって生じる圧力変化によって記録ヘッドカートリッ
ジ7のノズル部70からインクを吐出して被記録媒体に
印字画像を形成するものである。
【0029】ノズル部70は、具体的には、例えば12
8の吐出ノズルを有しており、インク吐出量が約90n
g/ドットとなるように設定され、印字駆動周波数は6
KHzとされる。
【0030】図3は、キャリッジ部5の構成を詳細に説
明する分解斜視図であり、図4は、キャリッジ部5へB
Kヘッドカートリッジ7または、後述するカラーヘッド
カートリッジ101の取付状態を示す斜視図である。
【0031】BKヘッドカートリッジ7を該キャリッジ
部5へ取り付けることで電気的コンタクトが得られるよ
うになっている。
【0032】次に、図5(a)〜(e)は、カラーヘッ
ドカートリッジ101(以下、カラーヘッドとも言う)
の概略を説明する図である。ヘッド101には、インク
タンク装着部110および111を備えている。
【0033】図5(a),(b)および(c)に示すよ
うにカラーヘッド101に一対の側板とこれら一対の側
板を連結する背板とを有する筐体103との間でインク
タンクの収納空間を構成する表板113と、これら各板
で囲まれた空間部を2つの領域に分割する中板104と
を備えており、分割された空間がカラーインクタンクの
装着部110とブラックインクタンクの装着部111と
なる。
【0034】カラーヘッド101の底部には、インクタ
ンクが挿入され、インクタンク内のインクをノズルB
K,C,M,Y部(それぞれ120BK,120C,1
20M,120Y)を備えた記録ヘッド部120に挿入
するためのインク導出管107Y,107M,107
C,107BK(107M,107BKは図示せず)が
備えられており、インクタンク内に挿入可能なように所
定の長さが装着部110および111の内部に突出して
いる。
【0035】カラーインクタンクおよびブラックインク
タンクが装着される装着部110,111側に配された
導出管107の筐体内部の開口部には、図5で示される
ようにフィルタ109Y,109M,109C,109
BK(109M,109BKは図示せず)が備えられて
おり、インクタンクのインク供給口内に挿入可能なよう
に所定の長さが装着部110および111の内部に突出
している。
【0036】導出管107から記録ヘッドまでは、図5
(d)に示されるようにインク供給管106Y,106
M,106C,106BKが記録ヘッドの底面に設けら
れている。
【0037】また、装着部の導出管107の配された面
には、導出管107の周囲に所定の厚みを持った弾性板
108a,108bが敷かれている。弾性板108a,
108bは、インクタンクのインク供給口に設けられた
リブが圧接してインクがカラーヘッド内部に漏れないよ
うに工夫してある。
【0038】なお、図5(c)に示されるように表板1
13の装着部111に対向した位置に切り欠き部112
が設けられている。これは、ブラックインクが収容され
たブラックインクタンクに備えられたリブが挿入可能と
なっており、イエロー、マゼンタ、シアンを収容したカ
ラーインクタンクとの間で誤挿入を生じさせないように
設定されている。
【0039】このような構成のカラーヘッド101の装
着部111には、ブラックインクを収容したインクタン
クが、また装着部110には、イエロー、マゼンタ、シ
アンインクを収容したカラーインクタンクがそれぞれ装
着される。
【0040】図6(a),(b),(c)および(d)
は、ブラックインクを収容したBKインクタンク201
の概略構成を示すもので、それぞれ一部を破断して示す
側面図、正面図、および底面図ならびに上部側断面図で
ある。図中の201はインクタンク、202はインク収
容用の筐体、203は蓋部材で大気連通用開口205を
備えている。204はタンク着脱を行う際に利用される
摘み部204aを有した上部部材である。そして、イン
クタンクの底部には、カラーヘッド101の導出管10
7BKが挿入されるインク供給用開口208とその周囲
に突出して設けられたリブ215、インク供給用開口2
08とリブ215とを連絡する傾斜部214aおよび2
14bを有している。
【0041】また、インクタンク201の摘み部204
aが設けられた側の側面の一部には、リブ212が設け
られており、カラーヘッド101の装着部111部分の
表板113に設けられた切り欠き部112と対応して、
インクタンク201の誤挿入を予防している。また、こ
のリブ212はインクタンク201の装着のガイドとし
ても利用される。206はインク収容体で、ウレタン等
の材質でできた多孔体であり、207はインク導出部材
で、繊維束材のインク保持部材である。209はインク
導出部材207をタンク内に支持するための支持部材で
ある。
【0042】次に、図7(a),(b),(c)および
(d)は、カラーインクタンクを説明するための概略構
成図である。本例においてはイエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)のインクを収容したカラーインク
タンク321は、これらのインクを収容したインクタン
クを一体として構成される。構成は、前記図6で説明を
したブラックインクタンクと同様な構成をしているもの
である。
【0043】カラーインクタンク321は、インク収納
用筐体322の内部をほぼT字形状の仕切部材336お
よび337によって仕切られている構成としている。こ
のように仕切られる各インクタンク内部に収納されるカ
ラーインクの収納量はそれぞれほぼ等しく設定されてい
る。
【0044】インクタンクの構成について説明をする。
インクタンク321は、インク収納用筐体322と、筐
体322を覆い、大気連通用開口325Y,325M,
325C(M,Cは不図示)を備えた蓋部材323と、
蓋部材323の上部に取付けられ、各大気連通用開口3
25からのインク漏れが外部に至らないようにバッファ
室となる空間を有するとともに、その一部に各大気連通
用開口325の位置と異なる位置に1つの大気開放口
と、カラーヘッド101に対する着脱を行う際に利用さ
れる摘み部324aを有した上部部材324とを有して
いる。
【0045】そして、インクタンクの底部には、カラー
ヘッド101の導出管107Y,107M,107Cが
挿入されるインク供給用開口328Y,328M,32
8Cとその周囲に突出して設けられたリブ335Y,3
35M,335C、インク供給用開口328Y,328
M,328Cとリブ335Y,335M,335Cとを
連結する傾斜部334a(Y,M,C)を有している。
【0046】インクタンク321は、カラーヘッド10
1に対して、回転動作を利用して装着するため、インク
供給用開口328Y,328M,328Cが導出管10
7の先端部と突き当たってスムーズな装着を阻害しない
ように334a(Y,M,C)側を角度の緩い傾斜面と
している。
【0047】インクタンク321の内部には、インク収
容体326Y,326M,326Cが収容されており、
インク収容体326Y,326M,326Cとインク供
給用開口328Y,328M,328Cとの間には、イ
ンク導出部材327Y,327M,327Cが備えられ
ている。そしてインク導出部材327Y,327M,3
27Cをタンク内に支持するための支持部材329Y,
329M,329Cの内面の一部にはインクタンクの内
部と外部とを連通するスリットがそれぞれに設けられて
いる。
【0048】また、前記カラーヘッド101には、ブラ
ックノズルとカラーノズル(Y,M,C)の3種類が直
線上に配置された構成になっている。具体的には、ブラ
ックは64個のノズル群を有しておりインク滴の吐出量
が約90ng/ドット(1ng=1×10-9g)となる
ように設定されている。またカラーノズルはイエロー、
マゼンタ、シアンとも各24個のノズル群を有していて
インク滴に吐出量は約40ng/ドットとなるように設
定されている。また、各色のノズル群の間隔は、約8ノ
ズル相当の距離があいている。印字駆動周波数は、BK
ヘッドカートリッジ7と同じ6KHzで駆動されてい
る。
【0049】図8は、インクタンク321がインクジェ
ットユニット101の表板113の上部114に対し、
筐体の一部をガイド部として回転装着される。本体上で
のインクタンク装着の概要としての交換作業の様子を図
9(a)および(b)に示す。また、図10(a)およ
び(b)はヘッドカートリッジの交換動作を示す概略図
であり、BKヘッドカートリッジ7とカラーヘッドカー
トリッジ101の交換も実施できる。
【0050】以上説明したような、ブラックヘッドカー
トリッジ7とカラーヘッドカートリッジ101を本体上
で任意に交換可能な記録装置であり、各ヘッドカートリ
ッジ7,101毎にそれぞれヘッドのタイプが記録装置
の本体上で検知できる構成となっている。
【0051】インクの組成は、ブラックインクについて
は、一般に使用されるいわゆる普通紙に対して印字品位
が優れたものを使用し、テキスト等の文字品位は濃く、
かつ、くっきり感の良いものを採用した。また、カラー
インクについては、インク同士が隣合ってもその境界の
画像がにじみにくいようなインクを採用した。いずれの
インクについても、水等の溶媒が蒸発した後に、水不溶
性となるものが採用されている。
【0052】インクに使用する染料は、その構造に一つ
以上のカルボン酸基、炭酸基を含み、その少なくとも一
つがアンモニウム塩となっている。
【0053】そのため、記録紙上で、アンモニアの揮発
などにより、pHが低下し染料の溶解度が低下するた
め、耐水性が発現する。
【0054】次に、本実施形態で使用した染料と各イン
クの組成を示す。
【0055】BKインク組成 BK染料 3部 グリセリン 5部 エチレングリコール 5部 尿素 5部 イソプロピルアルコール 3量 水 残部 pH調整剤 微量 カラーインク組成 <Yインク> Y染料 2部 チオジグリコール 7部 グリセリン 7部 尿素 7部 界面活性剤 1部 pH調整剤 微量 水 残部 <Mインク> M染料 3部 チオジグリコール 7部 グリセリン 7部 尿素 7部 界面活性剤 1部 pH調整剤 微量 水 残部 <Cインク> C染料 4部 チオジグリコール 7部 グリセリン 7部 尿素 7部 界面活性剤 1部 pH調整剤 微量 水 残部 なお、上記各染料としては、例えば次のような構造のも
のを挙げることができる。
【0056】
【化1】
【0057】
【化2】
【0058】
【化3】
【0059】
【化4】
【0060】本実施形態では、BKヘッドとカラーヘッ
ドのいずれのヘッドを使用する場合であっても、ワイピ
ング後に、少なくとも2秒間の休止時間をとり、その
後、予備吐出を行った。この手順によれば、ヘッドの種
類やワイピング動作のタイミングなどを区別する必要が
なく簡単な制御で、ワイピング後の印字品位不良を防止
することができる。
【0061】BKヘッドとカラーヘッドをそれぞれ使用
して、吸引回復後、テストパターンを20枚印字する試
験を10回繰り返した結果、いずれの場合にも、書き始
め部分の不吐出はなかった。
【0062】[比較例]実施形態1と同様の記録装置を
使用し、ワイピング後に休止時間をとらずに予備吐出を
直ぐに行うようにシーケンスを変更して、同様の試験を
行なった。その結果、カラーヘッドにおいて、200枚
中11枚において書き始め部分の部分的不吐出が発生し
た。
【0063】[実施形態2]本実施形態では、カラーヘ
ッドが装着されている場合にのみ、ワイピング後に、3
秒間の休止時間をとり、その後、予備吐出を行った。
【0064】カラーインクは、ブリーディングを防止し
高画像を実現するために紙への浸透性を向上させる等の
工夫がされている。このため、カラーインクは、表面張
力が低く、ヘッド表面を濡らしやすいためか、ワイピン
グ後の印字品位の低下が起こりやすい。
【0065】一方、ブラックヘッドではこの現象が希で
あるため、装着されている記録ヘッドを識別して、カラ
ーヘッドの場合のみワイピング後に所定の休止時間をと
ることによりブラックヘッドを装着した場合と比べてス
ループットの低下を避けることができる。
【0066】[実施形態3]本実施形態では、カラーヘ
ッドが装着されている場合に限り、吸引回復後、印字中
に規定数以上のドットを印字した場合に行われたワイピ
ング後にのみ、3秒間の休止時間をおいた後、予備吐出
を行った。
【0067】本実施形態においては、印字品位の低下が
発生しやすいカラーヘッドが装着されている場合に限
り、さらに、ヘッド表面に付着したインクが多い状態で
のワイピング後にのみ、予備吐出までの間に休止時間を
持たせることにより、スループットの低下を最低限に抑
えつつ、印字品位の低下を防止している。
【0068】図11は、本発明のインクジェットヘッド
の回復方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【0069】図11に示すように、S1およびS2で、
通常回復処理である吸引回復およびワイピングを対象ヘ
ッドに対して施す。次に、S3で、装着されたヘッドが
カラーヘッドであるか否かを判断し、カラーヘッドであ
ればS4で3秒待機させ、カラーヘッドでなければS5
で2秒待機させる。いずれの場合も、待機時間終了後
は、S6で、ヘッドに予備吐出をさせ、S7で、上記S
1〜S6までの一連の回復処理によりヘッドの吐出口の
目詰まり等による不良吐出あるいは不吐出が解消して回
復したか否かを判断する。回復していれば、S8で印字
モードへ移行させるが、回復していなければ再度、S1
に戻って一連の回復処理を行う。
【0070】このような一連の回復処理中のワイピング
後に待機時間をおいたことにより、吐出口の目詰まり等
が容易に解消されるから、一連の回復処理を重ねて行わ
なくても、優れたインク吐出特性を回復させることが可
能である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヘッドに対するインク吐出特性の回復処理において、ワ
イピング後に、数秒間の待機時間をとり、その後に予備
吐出を行うようにしたので、書き出しの印字品位を安定
させることができる。従って、画像安定、画像信頼性を
確保できる記録装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録装置の全体を示す斜視図である。
【図2】(a)〜(d)はBKヘッドの構成を示す概略
図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であ
り、(c)および(d)は共に側面図である。
【図3】キャリッジ部の構成を示す分解斜視図である。
【図4】キャリッジ部にBKヘッドまたはカラーヘッド
を装着する際の概略斜視図である。
【図5】(a)〜(e)はカラーヘッドの概略構成を示
す図であり、(a)は平面図であり、(b)は断面図で
あり、(c)は(a)の側面図であり、(d)および
(e)は正面図である。
【図6】(a)〜(d)はカラーヘッド用のブラックイ
ンクタンクの概略構成を示す図であって、(a)は一部
を破断して示した平面図であり、(b)は側面図であ
り、(c)は正面図であり、(d)は(a)の破断部分
と異なる部分を破断して示した平面図である。
【図7】(a)〜(d)は カラーヘッド用のカラーイ
ンクタンクの概略構成を示す図であって、(a)は一部
を破断して示した平面図であり、(b)は側面図であ
り、(c)は正面図であり、(d)は蓋部を示す平面図
である。
【図8】カラーヘッドにインクタンクを装着する際の状
態を示す断面図である。
【図9】(a)および(b)は、カラーヘッドのインク
タンクを外す際の様子を示す斜視図である。
【図10】(a)および(b)は、カラーヘッドをキャ
リッジ部から外す際の様子を示す斜視図である。
【図11】本発明のインクジェットヘッドの回復方法の
一実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録装置 2 給紙部 5 キャリッジ部 6 クリーニング部 7 ブラックヘッドカートリッジ 30〜37 搬送部 41 排紙部 50 キャリッジ 56 フレキシブル基板 51 ヘッドホルダ 60 ポンプ 61 キャップ 70 ノズル部 72 ベースプレート 73 インクタンク 74 ガイド 78 ヘッドコンタクト面 101 カラーヘッド 103 ヘッドを構成する筐体 104 中板 106 インク供給管 107 インク導出管 108 弾性板 109 フィルタ 110 BKタンク装着部 111 カラータンク装着部 112 切り欠き部 113 表板 120 ヘッド部 201 ブラックインクタンク 202 インク収容用の筐体 203 蓋部材 204 摘み部 205 大気連通用開口 206 インク収容体 207 インク導出部材 208 インク供給用開口 209 支持部材 212 ガイドリブ 214 傾斜部 215 供給口リブ 321 カラーインクタンク 322 インク収容用の筐体 323 蓋部材 324 摘み部 325 大気連通用開口 326 インク収容体 327 インク導出部材 328 インク供給用開口 329 支持部材 334 傾斜部 335 リブ部 336,337 T字状の仕切部材 503 キャリッジコンタクト面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 B41J 2/175 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体にインクを吐出して記録を行
    う記録ヘッドを搭載するためのキャリッジと、 前記記録ヘッドの表面をワイピングするワイピング手段
    と、 前記記録ヘッドの吐出口から通常の記録動作とは別にイ
    ンクを吐出させる予備吐出手段と、 を備え、 前記ワイピング手段による記録ヘッドのワイピング後、
    待機時間をおいた後に予備吐出を行うインクジェット記
    録装置であって、 前記キャリッジに搭載されている記録ヘッドのタイプを
    検知して、該記録ヘッドのタイプに応じて前記待機時間
    を変更することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジは、ブラックヘッドカー
    トリッジとカラーヘッドカートリッジを交換して搭載可
    能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクは、溶媒が蒸発した後に水不
    溶性となることを特徴とする請求項1または2に記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インクが、少なくともカルボン酸基
    または硫酸基を有し、そのうちの少なくとも一つがアン
    モニウム塩となっている染料を含有していることを特徴
    とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドからインクを吸引する吸
    引回復手段を備え、該吸引回復手段による吸引回復を、
    前記ワイピングから前記予備吐出までの一連の処理前に
    行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項
    に記載のインクジェット記録装置。
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